JP2008254239A - 検査装置、液滴吐出装置、及び液滴吐出ヘッドの検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検査精度の低下を抑えつつ、検査時間を短縮することができる検査装置、液滴吐出装置、及び液滴吐出ヘッドの検査方法を提供する。
【解決手段】電圧を印加されて圧電素子48が変形することによりノズル40から液滴が吐出される液滴吐出ヘッド12の圧電素子48に対して、交流電圧発生装置20により、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加し、電流計24により、交流電圧発生装置20により複数の周波数の電圧が各々印加された際に圧電素子48に流れる電流を検出する。そして、CPU30により、複数の周波数の各々毎に、圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する電流計24により検出される電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅を導出し、導出された位相差及び振幅に基づいて液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定する。
【選択図】図2
【解決手段】電圧を印加されて圧電素子48が変形することによりノズル40から液滴が吐出される液滴吐出ヘッド12の圧電素子48に対して、交流電圧発生装置20により、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加し、電流計24により、交流電圧発生装置20により複数の周波数の電圧が各々印加された際に圧電素子48に流れる電流を検出する。そして、CPU30により、複数の周波数の各々毎に、圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する電流計24により検出される電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅を導出し、導出された位相差及び振幅に基づいて液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定する。
【選択図】図2
Description
この発明は、検査装置、液滴吐出装置、及び液滴吐出ヘッドの検査方法に係り、特に、電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドを検査する検査装置、当該液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置、及び当該液滴吐出ヘッドの検査方法に関する。
従来、電圧を印加されて圧電素子が変形することによりノズル(吐出口)から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドを備えたインクジェットプリンタ等の液滴吐出装置が知られている。この種の液滴吐出装置では、吐出不良が発生してノズルから液滴を正常な状態で吐出できなくなると、記録される画像の画質が低下する。この液滴の吐出不良(不吐出を含む)の発生原因は複数ある。
従来、液滴吐出装置に液滴吐出ヘッドを充填する充填工程において、ノズルからの液滴の吐出不良を検査する検査方法として、液滴吐出ヘッドにより所定のテストパターンを記録し、当該テストパターンを目視や光学的に読み取ることによって検査を行うことが一般的である。
しかし、この種の検査方法では、複数の発生原因が全て液滴の吐出不良となって顕在化されるため、テストパターンを検査しても発生原因を判別することが困難な場合がある。
そこで、目視や光学的な読み取りによる検査方法に変わる検査方法として、図13に示すように、圧電素子に対して正弦波形の電圧を印加し、印加した電圧の正弦波形に対する圧電素子に流れる電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅を導出することを印加する電圧の周波数を変えつつ繰り返して、図14に示すように、印加される電圧の周波数の変化に対する位相差及び振幅の変化を示すアドミタンス特性を求め、その共振周波数の変化から発生原因を判別する検査方法がある(例えば、特許文献1〜3)。
特開2005−238159号公報
特開2006−168359号公報
特開2006−21388号公報
しかしながら、共振周波数を求めるには、図14に示すように、多数の周波数で位相差、及び振幅を導出して曲線近似をする必要があり、検査に時間が掛かってしまう、という問題点があった。
本発明は、検査精度の低下を抑えつつ、検査時間を短縮することができる検査装置、液滴吐出装置、及び液滴吐出ヘッドの検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドの前記圧電素子に対して、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段により前記複数の周波数の電圧が各々印加された際に前記圧電素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記複数の周波数の各々毎に、前記圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する前記電流検出手段により検出される電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅の少なくとも一方を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された位相差及び振幅の少なくとも一方に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定する判定手段と、を備えている。
請求項1記載の発明は、電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドの前記圧電素子に対して、電圧印加手段により、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧が各々個別に印加され、電流検出手段により、電圧印加手段により複数の周波数の電圧が各々印加された際に圧電素子に流れる電流が検出される。
そして、本発明では、導出手段により、複数の周波数の各々毎に、圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する電流検出手段により検出される電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅の少なくとも一方が導出され、判定手段により、導出手段により導出された位相差及び振幅の少なくとも一方に基づいて液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定される。
このように請求項1記載の発明によれば、電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドの前記圧電素子に対して、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加し、複数の周波数の電圧が各々印加された際に圧電素子に流れる電流を検出し、複数の周波数の各々毎に、圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する検出された電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅の少なくとも一方を導出し、導出された位相差及び振幅の少なくとも一方に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定しているので、検査精度の低下を抑えつつ、検査時間を短縮することができる。
なお、本発明の複数の周波数は、請求項2記載のように、前記吐出口から正常な状態で液滴を吐出する前記液滴吐出ヘッド、及び前記吐出口から異常な状態で液滴を吐出する前記液滴吐出ヘッドの各圧電素子における印加される電圧の周波数の変化に対する前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方の変化を示すアドミタンス特性において、前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方が極値又は変曲点になると推定される推定周波数であってもよい。
また、請求項2記載の発明の複数の周波数は、請求項3記載のように、前記推定周波数から多重共線性を回避するように選択された周波数であることが好ましい。
また、請求項3記載の発明の選択は、請求項4記載のように、前記選択は、前記推定周波数の電圧を前記圧電素子に各々印加した際の前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方をそれぞれ項目として、各項目間の相関度合いを示す相関係数を各々算出し、各項目毎に、当該項目以外の他の項目との前記相関係数が所定閾値以上になる項目の個数を特定した特定結果において、前記相関係数が前記所定閾値以上となる項目の組み合わせにおける前記個数の多い方の項目に対応する推定周波数を選択対象外とする選択であってもよい。
また、請求項3記載の発明の選択は、請求項5記載のように、前記推定周波数の電圧を前記圧電素子に各々印加した際の前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方をそれぞれ項目として、各項目間の相関度合いを示す相関係数を各々算出し、各項目毎に、標準偏差が小さい方、あるいはSN比が良い方の項目に対応する推定周波数を選択対象外とする選択であってもよい。
また、本発明は、請求項6記載のように、前記吐出口から正常な状態で液滴を吐出する前記液滴吐出ヘッドの前記圧電素子に対して前記複数の周波数の電圧を各々印加した際の前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方を単位空間とする単位空間情報を予め記憶する記憶手段をさらに備え、前記判定手段が、前記記憶手段に記憶された単位空間情報に基づき、前記導出手段により導出された位相差及び振幅の少なくとも一方のマハラノビスの距離を演算し、当該マハラノビスの距離に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定するようにしてもよい。
また、請求項6記載の発明は、請求項7記載のように、前記記憶手段が、前記吐出口から異常な状態で液滴が吐出される発生原因毎に、当該発生原因による吐出不良が発生している前記液滴吐出ヘッドの圧電素子の前記アドミタンス特性において前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方が極値又は変曲点になると推定される推定周波数の電圧を、当該発生原因による吐出不良が発生している前記液滴吐出ヘッドの圧電素子に対して印加した際の前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方を発生原因別の単位空間とする原因別単位空間情報をさらに記憶し、前記判定手段により前記液滴吐出ヘッドが異常であると判定された場合に、前記記憶手段に記憶された原因別単位空間情報に基づき、前記導出手段により導出された位相差及び振幅の少なくとも一方のマハラノビスの距離を発生原因別に演算し、当該発生原因別のマハラノビスの距離に基づいて発生原因を特定する特定手段をさらに備えてもよい。
一方、上記目的を達成するため、請求項8に記載の発明の液滴吐出装置は、電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドと、前記圧電素子に対して、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段により前記複数の周波数の電圧が各々印加された際に前記圧電素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記複数の周波数の各々毎に、前記圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する前記電流検出手段により検出される電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅の少なくとも一方を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された位相差及び振幅の少なくとも一方に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定する判定手段と、を備えている。
よって、請求項8に記載の発明は、請求項1記載の発明と同様に作用するので、検査精度の低下を抑えつつ、検査時間を短縮することができる。
一方、上記目的を達成するため、請求項9に記載の発明の液滴吐出ヘッドの検査方法は、電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドの前記圧電素子に対して、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加し、前記複数の周波数の電圧が各々印加された際に前記圧電素子に流れる電流を検出し、前記複数の周波数の各々毎に、前記圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する検出された電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅の少なくとも一方を導出し、導出された位相差及び振幅の少なくとも一方に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定する。
よって、請求項9に記載の発明は、請求項1記載の発明と同様に作用するので、検査精度の低下を抑えつつ、検査時間を短縮することができる。
以上説明したように、本発明によれば、電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドの前記圧電素子に対して、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加し、複数の周波数の電圧が各々印加された際に圧電素子に流れる電流を検出し、複数の周波数の各々毎に、圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する検出された電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅の少なくとも一方を導出し、導出された位相差及び振幅の少なくとも一方に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定しているので、検査精度の低下を抑えつつ、検査時間を短縮することができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下では、本発明をインクジェットプリンタに備えられた液滴吐出ヘッドを検査する検査装置に適用した場合について説明する。
[第1の実施の形態]
図1には、検査対象とする液滴吐出ヘッド12の断面図が示されている。なお、本実施の形態に係る液滴吐出ヘッド12は、各々液滴を吐出させる複数のノズル40がマトリクス状に配置され、各ノズル40からインク液による液滴を吐出して記録用紙の全幅を一括して記録するものとされている。図1には、複数のノズル40のうちの1個のノズル部分の断面図が示されている。
図1には、検査対象とする液滴吐出ヘッド12の断面図が示されている。なお、本実施の形態に係る液滴吐出ヘッド12は、各々液滴を吐出させる複数のノズル40がマトリクス状に配置され、各ノズル40からインク液による液滴を吐出して記録用紙の全幅を一括して記録するものとされている。図1には、複数のノズル40のうちの1個のノズル部分の断面図が示されている。
同図に示されるように、液滴吐出ヘッド12は、ノズル40、インクタンク41、供給路44、圧力室46及び圧電素子48を備えている。
インクタンク41には、図示しないインクカートリッジから適量のインク液が供給され、一時的に蓄えられる。また、インクタンク41は、供給路44を介して圧力室46と連通されており、圧力室46はノズル40を介して外部と連通されている。
また、圧力室46の壁面の一部は、圧力調整板46Aにより構成されており、当該圧力調整板46Aには圧電素子48が取り付けられている。
圧電素子48は、印加される電圧の駆動波形に応じて変形して圧力調整板46Aに対する押圧力を変化させることにより、圧力室46に体積変化(収縮又は膨張)を発生させる。すなわち、圧力室46の体積変化により発生するインク液の圧力波(振動波)によってインクタンク41内に蓄えられたインク液が供給路44及び圧力室46を介してノズル40から吐出されるようになっている。
図2には、本実施の形態に係る検査装置10及び液滴吐出ヘッド12の本発明に関連する部分の概略構成が示されている。
同図に示されるように、液滴吐出ヘッド12は、各圧電素子48への電圧印加を制御するスイッチIC(Integrated Circuit)(図2では「SW−IC」と記載)50を備えている。
スイッチIC50は、PチャネルMOS FET(以下、「PMOS」という。)52と、NチャネルMOS FET(以下、「NMOS」という。)54と、インバータ56と、検査電圧入力端子58と、電圧出力端子60と、制御信号入力端子62と、バックゲート端子64Aと、バックゲート端子64Bと、を備えている。なお、本実施の形態に係るスイッチIC50では、PMOS52、NMOS54、インバータ56、電圧出力端子60、及び制御信号入力端子62は圧電素子48毎に設けられているが、図2では、1つの圧電素子48に対応して設けられた部分のみ図示している。また、本実施の形態に係るスイッチIC50では、検査電圧入力端子58、バックゲート端子64A、及びバックゲート端子64Bは1つだけ設けられている。
PMOS52のソース及びNMOS54のドレインは、検査電圧入力端子58に接続されており、PMOS52のドレイン及びNMOS54のソースは、電圧出力端子60を介して対応する圧電素子48の一方の電極に接続されている。
また、PMOS52のゲートは、制御信号入力端子62に直接接続されており、NMOS54のゲートは、インバータ56を介して制御信号入力端子62に接続されている。
さらに、PMOS52のバックゲートは、バックゲート端子64Aに接続されており、NMOS54のバックゲートは、バックゲート端子64Bを介して接地されている。このバックゲート端子64Aには、インクジェットプリンタの図示しない電源装置から所定電圧レベルの電圧が印加されている。
一方、検査装置10は、交流電圧発生装置20と、電圧計22と、電流計24と、制御部28と、2つの検査電圧出力端子26A、26Bと、ディスプレイ29Aと、操作パネル29Bと、を備えている。
交流電圧発生装置20は、一方の端子が検査電圧出力端子26Aに接続されており、他方の端子が接地される共に、検査電圧出力端子26Bに接続されている。交流電圧発生装置20は、制御部28からの制御により、正弦波形の交流電圧を発生するものとされており、また、制御部28からの制御により、発生する交流電圧の周波数を変更することが可能とされている。
電圧計22は、交流電圧発生装置20の一方及び他方の両端子にそれぞれ接続されており、当該両端子間の電位差を示す電位差信号を制御部28へ出力する。
電流計24は、交流電圧発生装置20の他方の端子と検査電圧出力端子26Bとを繋ぐ配線27上に設けられており、配線27に流れる電流を測定し、測定された電流値を示す電流値信号を制御部28へ出力する。
一方、図3には、本実施の形態に係る制御部28の概略構成が示されている。
同図に示すように、検査装置10は、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)30と、CPU30による各種処理プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)31と、後述する検査処理プログラムを含む各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)32と、各種情報を記憶するHDD(ハード・ディスク・ドライブ)33と、交流電圧発生装置20による交流電圧の発生動作を制御する電圧発生制御部34と、液滴吐出ヘッド12に設けられた複数のノズル40から検査対象とするノズル40を選択するための制御信号の出力を制御する制御信号出力制御部35と、ディスプレイ29Aへの検査結果や操作メニュー、メッセージなどの各種情報の表示を制御する表示制御部36と、操作パネル29Bに対する操作を検出する操作入力検出部37と、備えている。
また、制御部28には、電圧計22から出力された電位差信号及び電流計24から出力された電流値信号が入力される。
上記CPU30、RAM31、ROM32、HDD33、電圧発生制御部34、制御信号出力制御部35、表示制御部36、及び操作入力検出部37は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU30は、RAM31、ROM32、及びHDD33へのアクセスと、電圧発生制御部34を介した交流電圧発生装置20による交流電圧の発生の制御と、制御信号出力制御部35からの制御信号の出力の制御と、表示制御部36を介したディスプレイ29Aへの操作画面、各種メッセージ等の各種情報の表示の制御と、を各々行うことができる。また、CPU30は、操作入力検出部37により検出された操作情報に基づく、操作パネル29Bに対する操作の把握と、電位差信号及び電流計24から入力される電位差信号及び電流値信号に基づく、交流電圧発生装置20の両端子間の電位差及び配線27に流れる電流値の把握と、を各々行うことができる。
次に、本実施の形態に係る検査装置10による検査の内容について説明する。
ノズル40から液滴を正常な状態で吐出できない吐出不良の発生原因は、例えば、圧力室46内(ノズル40内部)での気泡の発生や異物の混入、ノズル40が設けられたノズル面での濡れの発生等複数ある。
図4(A)には、ノズル40から正常な状態で液滴が吐出される液滴吐出ヘッド12の圧電素子48でのアドミタンス特性の一例が示されており、図4(B)、(C)には、各々異なる発生原因によって吐出不良が発生している液滴吐出ヘッド12の圧電素子48でのアドミタンス特性の一例が示されている。
図4(A)〜(C)に示すように、各アドミタンス特性において、位相差及び振幅が極値又は変曲点になる周波数は各々異なっている。また、この極値又は変曲点になる周波数は異常の発生度合いによって微妙に変化する。
検査装置10では、ノズル40から正常な状態で液滴を吐出する液滴吐出ヘッド12、及びノズル40から異常な状態で液滴を吐出する液滴吐出ヘッド12の各圧電素子48のアドミタンス特性において、位相差及び振幅が極値又は変曲点になると推定される推定周波数から後述する選択手法によって選択した周波数を検査対象の周波数としており、検査対象の周波数を示す検査対象周波数情報をHDD33に記憶している。
また、本実施の形態に係る検査装置10では、ノズル40から正常な状態で液滴が吐出される液滴吐出ヘッド12の圧電素子48に対して上記検査対象周波数情報により示される複数の周波数の電圧を各々印加した際の位相差及び振幅を単位空間とする単位空間情報をHDD33に予め記憶している。
ここで、単位空間情報の求め方について説明する。
正常な状態で液滴が吐出される液滴吐出ヘッド12の複数(ここでは、n個)のノズル40の各圧電素子48に対して、上述した推定周波数の電圧を各々印加して位相差及び振幅を導出する。
そして、以下の表1に示すように、ノズル40毎に、各推定周波数において導出された位相差及び振幅をそれぞれ1つの項目yとして、周波数順でかつ、例えば、位相差、振幅の順に項目を並べ、項目y毎に平均値m及び標準偏差σを求める。
この相関行列Rの逆行列R−1がマハラノビスの距離を演算する場合の単位空間となる。
ところで、項目間の相関係数が高いものが含まれる場合、多重共線性によって逆行列R−1を精度よく求められない場合がある。
そこで、本実施の形態では、多重共線性を回避するように各推定周波数から測定対象とする周波数を選択している。
具体的には、各推定周波数で導出される位相差及び振幅をそれぞれ項目とした場合の各項目毎に、他の項目との相関係数が所定閾値以上になる項目の個数を特定する。なお、この閾値は、各項目の相関している度合いや検査精度によって適宜定められる。
図5には、各項目毎に、相関係数が所定閾値以上になる項目と当該項目の個数を特定した特定結果の一例が示されている。なお、図5及び後述する図6では、各項目をアルファベット(「A」〜「F」)で示している。
そして、本実施の形態では、図6(A)〜(D)に示すように項目同士を順次比較し、相関係数が所定閾値以上になる項目の個数の多い方を選択対象外として個数の少ない方を選択対象とすることを、所定閾値以上になる項目が無くなるまで行う。なお、所定閾値以上になる項目の個数が同じ場合、何れかの一方の項目を選択するものとしており、本実施の形態では、図6(B)に示すように、上側の項目を選択対象とする。なお、所定閾値以上になる項目の個数が同じ場合、下側の項目を選択対象とするものとしてもよく、また、当該項目が導出される周波数の低い方又は高い方を選択対象とするものとしてもよい。また、所定閾値以上になる項目の個数が多いものから順に選択対象外とすることを、所定閾値以上になる項目が無くなるまで行ものとしてもよい。
また、項目同士の選択基準として、規準化後の信号空間の偏差、あるいは品質工学の分野で用いられるSN比を用いてもよい。すなわち、項目同士を比較して、規準化後の信号空間の偏差が大きい方を選択対象とし、偏差が小さい方を選択対象外とする。あるいは、SN比が小さい方を選択対象とし、SN比が大きい方を選択対象外としてもよい。
本実施の形態に係る検査装置10では、各推定周波数の電圧を各々印加した際の位相差及び振幅をそれぞれ1つの項目として、上述したような選択手法により選択された項目が導出される周波数を検査対象の周波数としており、検査対象の周波数を示す検査対象周波数情報をHDD33に記憶している。
そして、本実施の形態では、正常な状態で液滴が吐出される複数のノズル40の各圧電素子48に対して、この検査対象周波数情報により示される周波数の電圧を各々印加した際の位相差及び振幅から上述した単位空間情報の求め方により求められる相関行列Rの逆行列R−1を単位空間情報としてHDD33に記憶している。また、本実施の形態では、検査対象周波数情報により示される周波数の電圧を各々印加した際の位相差及び振幅の各項目毎に平均値m及び標準偏差σを規準化情報としてHDD33に記憶している。
次に、本実施の形態に係る検査装置10の作用を説明する。
液滴吐出ヘッド12の検査を行う作業員は、図2に示すように、検査装置10の検査電圧出力端子26Aを検査対象とする液滴吐出ヘッド12の検査電圧入力端子58と電気的に接続する。また、作業員は、検査装置10の検査電圧出力端子26Bを圧電素子48の他方の電極と電気的に接続する。さらに、作業員は、制御部28の制御信号出力制御部35を液滴吐出ヘッド12の制御信号入力端子62と電気的に接続する。
そして、作業員は、操作パネル29Bに対して検査開始の所定操作を行う。
検査装置10では、操作パネル29Bに対して検査開始の所定操作が行われると、CPU30により検査処理プログラムが実行される。
図7には、CPU30により実行される検査処理プログラムの処理の流れが示されている。
同図のステップ100では、液滴吐出ヘッド12に設けられた複数のノズル40のうち、何れかのノズル40を検査対象ノズルとする。
次のステップ102では、検査対象ノズルに対応する制御信号入力端子62に対してローレベルの制御信号を出力すると共に、他の制御信号入力端子62に対してハイレベルの制御信号を出力する。これにより、検査対象ノズルに対応するPMOS52及びNMOS54が共にオン状態となり、他のノズル40に対応するPMOS52及びNMOS54が共にオフ状態となる。
次のステップ104では、HDD33から検査対象周波数情報を読み出す。
次のステップ106では、検査対象周波数情報により示される検査対象の各周波数のうち周波数の短いものから順に発生させる発生周波数を定め、電圧発生制御部34を制御して交流電圧発生装置20から正弦波形で且つ当該発生周波数の電圧を発生させる。
これにより、圧電素子48には、交流電圧発生装置20により発生された交流電圧が印加される。
電圧計22は、交流電圧発生装置20の両端子間の電位差を示す電位差信号を出力する。また、電流計24は、圧電素子48に流れる電流値を示す電流値信号を出力する。
次のステップ108では、電圧計22から出力された電位差信号及び電流計24から出力された電流値信号を所定期間検出し、圧電素子48に印加される電圧の正弦波形に対する圧電素子48に流れる電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅を導出し、導出した位相差、及び振幅を周波数別の導出結果情報としてRAM31に記憶させる。
次のステップ110では、検査対象周波数情報により示される検査対象の各周波数の全てで位相差、及び振幅の導出が完了したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ112へ移行する一方、否定判定となった場合はステップ106へ移行する。
ステップ112では、HDD33に記憶された単位空間情報に基づき、RAM31に記憶された検査対象ノズルの周波数別の導出結果情報により示される各周波数毎の位相差及び振幅のマハラノビスの距離を演算する。
具体的には、各周波数において導出された位相差及び振幅をそれぞれ1つの項目として、相関行列Rと同じ順序に並べた行列uを作成する。
u=(u1,u2,u3,・・・uk)・・・(4)
そして、HDD33に記憶された規準化情報に基づき、項目毎に上記の(1)式をに示す演算を行って行列uを規準化する。この規準化された行列をU=(U1,U2,U3,・・・Uk)とする。
そして、HDD33に記憶された規準化情報に基づき、項目毎に上記の(1)式をに示す演算を行って行列uを規準化する。この規準化された行列をU=(U1,U2,U3,・・・Uk)とする。
そして、単位空間情報により示される逆行列R−1を用いて、以下の(5)式に示す演算を行ってマハラノビスの距離MDを算出する。
図8には、検査対象とする液滴吐出ヘッド12の各ノズル40のマハラノビスの距離MDを算出した結果の一例が示されている。なお、図8の横軸は、液滴吐出ヘッド12の一方の端から順に各ノズル40をカウントしたノズル番号を対数で示している。
また、図9(A)〜(C)には、ノズル番号が1番目、3番目、4番目のノズル40のアドミタンス特性及びマハラノビスの距離MDの一例が示されており、図10(A)〜(C)には、ノズル番号が11番目、12番目、24番目のノズル40のアドミタンス特性及びマハラノビスの距離MDの一例が示されている。
次のステップ114では、演算されたマハラノビスの距離MDが所定値以内(本実施の形態では、距離MD2≦10)である場合に、検査対象ノズルは正常であると判定し、マハラノビスの距離MDが上記所定値よりも大きい場合に、検査対象ノズルは異常であると判定して、判定結果を示す判定結果情報をHDD33に記憶させる。
次のステップ120では、液滴吐出ヘッド12に設けられた複数のノズル40の全てで判定が完了したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ122へ移行する一方、否定判定となった場合はステップ100へ移行する。
ステップ122では、HDD33に記憶された各ノズル40毎の判定結果情報に基づいて、各ノズル40毎の正常、異常の判定結果を示す情報をディスプレイ29Aに表示させ、本検査処理プログラムは処理終了となる。
以上のように本実施の形態によれば、電圧を印加されて圧電素子48が変形することによりノズル40から液滴が吐出される液滴吐出ヘッド12の圧電素子48に対して、交流電圧発生装置20により、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加し、電流計24により、交流電圧発生装置20により複数の周波数の電圧が各々印加された際に圧電素子48に流れる電流を検出する。そして、CPU30により、複数の周波数の各々毎に、圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する電流計24により検出される電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅を導出し、導出された位相差及び振幅に基づいて液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定しているので、検査精度の低下を抑えつつ、検査時間を短縮することができる。
また、本実施の形態によれば、ノズル40から正常な状態で液滴が吐出される液滴吐出ヘッド12の圧電素子48に対して複数の周波数の電圧を各々印加した際の位相差及び振幅の少なくとも一方を単位空間とする単位空間情報を予めHDD33に記憶し、記憶された単位空間情報に基づき、CPU30によって、位相差及び振幅の少なくとも一方のマハラノビスの距離を演算し、当該マハラノビスの距離に基づいて液滴吐出ヘッド12が正常か否かを判定しているので、検査精度の低下が抑制される。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態に係る検査装置10及び検査対象とする液滴吐出ヘッド12の概略構成は、上記第1の実施の形態(図1及び図2参照)と同一であるので、ここでの説明は省略する。
第2の実施の形態に係る検査装置10及び検査対象とする液滴吐出ヘッド12の概略構成は、上記第1の実施の形態(図1及び図2参照)と同一であるので、ここでの説明は省略する。
また、第2の実施の形態に係る制御部28の概略構成も上記第1の実施の形態(図3参照)と同一であるので、ここでの説明は省略する。
ところで、吐出不良の発生原因毎に、圧電素子48のアドミタンス特性において位相差及び振幅が極値又は変曲点になる周波数は、各々異なっている。
図11(A)〜(C)には、気泡の発生や異物の混入、ノズル面の濡れが各々発生しているノズル40の圧電素子48での位相に関するアドミタンス特性の一例が示されている。
このため、ノズル40で吐出不良が発生した場合、アドミタンス特性が類似しているものを特定することにより、吐出不良の発生原因を特定することができる。
そこで、第2の実施の形態に係る検査装置10では、HDD33に上記の単位空間情報に加えて、ノズル40から異常な状態で液滴が吐出される発生原因毎に、当該発生原因による吐出不良が発生している液滴吐出ヘッド12の圧電素子48のアドミタンス特性において位相差及び振幅が極値又は変曲点になると推定される推定周波数の電圧を、当該発生原因による吐出不良が発生している液滴吐出ヘッド12の圧電素子48に対して印加した際の位相差及び振幅から上述した単位空間情報の求め方により求められる相関行列Rの逆行列R−1を発生原因別の原因別単位空間情報として記憶している。
例えば、図11(A)〜(C)の場合、吐出不良の発生原因が気泡の発生の場合の推定周波数は、A1〜A4となり、吐出不良の発生原因が異物の混入の場合の推定周波数は、B1〜B4となり、吐出不良の発生原因がノズル面の濡れの場合の推定周波数は、C1〜C4となる。
次に、第2の実施の形態に係る検査装置10の作用を説明する。
図12には、第2の実施の形態に係る検査処理プログラムの処理の流れが示されている。なお、同図における図7と同一の処理には図7と同一の符号を付して、その説明を省略する。
ステップ116では、上記ステップ114において検査対象ノズルは異常であると判定された場合に、HDD33に記憶された原因別単位空間情報に基づき、RAM31に記憶された検査対象ノズルの周波数別の導出結果情報により示される各周波数毎の位相差及び振幅のマハラノビスの距離を発生原因別に演算する。
次のステップ118では、上記ステップ116において演算された発生原因別のマハラノビスの距離に基づいて発生原因を特定する。なお、本実施の形態では、発生原因別のマハラノビスの距離が所定値(例えば、距離MD2≦10)以内になるものを発生原因と特定し、上記ステップ114において判定した判定結果を示す判定結果情報と共に、発生原因を示す発生原因情報をHDD33に記憶させる。
そして、ステップ124では、HDD33に記憶された各ノズル40毎の判定結果情報及び発生原因情報に基づいて、各ノズル40毎の正常、異常の判定結果、及び異常の判定された場合に発生原因を示す情報をディスプレイ29Aに表示させ、本検査処理プログラムは処理終了となる。
以上のように本実施の形態によれば、ノズル40から異常な状態で液滴が吐出される発生原因毎に、当該発生原因による吐出不良が発生している液滴吐出ヘッド12の圧電素子48のアドミタンス特性において位相差及び前記振幅が極値又は変曲点になると推定される推定周波数の電圧を、当該発生原因による吐出不良が発生している液滴吐出ヘッド12の圧電素子48に対して印加した際の位相差及び振幅を発生原因別の単位空間とする原因別単位空間情報をHDD33にさらに記憶し、液滴吐出ヘッド12が異常であると判定された場合に、CPU30によって、HDD33に記憶された原因別単位空間情報に基づき、位相差及び振幅のマハラノビスの距離を発生原因別に演算し、当該発生原因別のマハラノビスの距離に基づいて発生原因を特定しているので、吐出不良の発生原因を判別することができる。
なお、上記各実施の形態では、本発明をインクジェットプリンタに備えられた液滴吐出ヘッド12を検査する検査装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、本発明の構成をインクジェットプリンタに搭載してもよい。これにより、液滴吐出ヘッド12の異常を適宜検査することができる。
また、上記各実施の形態では、各ノズル40毎の正常、異常の判定結果、及び異常の判定された場合に発生原因を示す情報をディスプレイ29Aに表示させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、判定結果、及び発生原因を示す情報を記録用紙等に記録するものとしてもよく、また、HDD33に記憶された各ノズル40毎の判定結果情報及び発生原因情報を外部装置へ送信するものとしてもよい。
また、上記各本実施の形態では、位相差及び振幅を両方とも導出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、何れか一方のみとしてもよい。
また、本実施の形態では、導出された位相差及び振幅のマハラノビスの距離を演算し、マハラノビスの距離に基づいて液滴吐出ヘッド12が正常か否かを判定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、導出された位相差及び振幅から重回帰分析を用いて液滴吐出ヘッド12が正常か否かを判定するようにしてもよい。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、本発明は、液滴吐出ヘッド12を主走査方向に往復移動させながら、記録用紙に対して画像を記録するインクジェットプリンタの液滴吐出ヘッド12に適用してもよく、また、液滴吐出ヘッド12が記録用紙の幅より幅広とした長尺ヘッドとして、多数のノズル40が記録用紙の幅方向に沿って設けられたものとし、記録用紙を副走査方向へ相対的に移動させながら、当該液滴吐出ヘッド12の各ノズル40から液滴を吐出することにより記録用紙の全幅を一括で記録するインクジェットプリンタの液滴吐出ヘッド12に適用してもよい。この場合も、本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
その他、本実施の形態で説明した検査装置10の構成(図2、図3参照。)、液滴吐出ヘッド12の構成(図1参照)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態で説明した検査処理プログラム(図7及び図12参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施形態で説明した液滴吐出ヘッド12は、記録媒体上へ画像(文字を含む)を記録するインクジェットプリンタの液滴吐出ヘッドであってもよく、また、例えば半導体や液晶表示器等のパターン形成のためにシート状の基板に液滴を吐出するパターン形成装置等の他の液滴吐出記録装置の液滴吐出ヘッドであってもよい。また、吐出する液体もインク液に限定されるものではない。
10 検査装置
12 液滴吐出ヘッド
20 交流電圧発生装置(電圧印加手段)
24 電流計(電流検出手段)
30 CPU(導出手段、判定手段、特定手段)
33 HDD(記憶手段)
40 ノズル(吐出口)
48 圧電素子
12 液滴吐出ヘッド
20 交流電圧発生装置(電圧印加手段)
24 電流計(電流検出手段)
30 CPU(導出手段、判定手段、特定手段)
33 HDD(記憶手段)
40 ノズル(吐出口)
48 圧電素子
Claims (9)
- 電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドの前記圧電素子に対して、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加する電圧印加手段と、
前記電圧印加手段により前記複数の周波数の電圧が各々印加された際に前記圧電素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記複数の周波数の各々毎に、前記圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する前記電流検出手段により検出される電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅の少なくとも一方を導出する導出手段と、
前記導出手段により導出された位相差及び振幅の少なくとも一方に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定する判定手段と、
を備えた検査装置。 - 前記複数の周波数は、前記吐出口から正常な状態で液滴を吐出する前記液滴吐出ヘッド、及び前記吐出口から異常な状態で液滴を吐出する前記液滴吐出ヘッドの各圧電素子における印加される電圧の周波数の変化に対する前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方の変化を示すアドミタンス特性において、前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方が極値又は変曲点になると推定される推定周波数である
請求項1記載の検査装置。 - 前記複数の周波数は、前記推定周波数から多重共線性を回避するように選択された周波数である
請求項2記載の検査装置。 - 前記選択は、前記推定周波数の電圧を前記圧電素子に各々印加した際の前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方をそれぞれ項目として、各項目間の相関度合いを示す相関係数を各々算出し、各項目毎に、当該項目以外の他の項目との前記相関係数が所定閾値以上になる項目の個数を特定した特定結果において、前記相関係数が前記所定閾値以上となる項目の組み合わせにおける前記個数の多い方の項目に対応する推定周波数を選択対象外とする選択である
請求項3記載の検査装置。 - 前記選択は、前記推定周波数の電圧を前記圧電素子に各々印加した際の前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方をそれぞれ項目として、各項目間の相関度合いを示す相関係数を各々算出し、各項目毎に、標準偏差が小さい方、あるいはSN比が良い方の項目に対応する推定周波数を選択対象外とする選択である
請求項3記載の検査装置。 - 前記吐出口から正常な状態で液滴を吐出する前記液滴吐出ヘッドの前記圧電素子に対して前記複数の周波数の電圧を各々印加した際の前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方を単位空間とする単位空間情報を予め記憶する記憶手段をさらに備え、
前記判定手段は、前記記憶手段に記憶された単位空間情報に基づき、前記導出手段により導出された位相差及び振幅の少なくとも一方のマハラノビスの距離を演算し、当該マハラノビスの距離に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定する
請求項1〜請求項5の何れか1項記載の検査装置。 - 前記記憶手段は、前記吐出口から異常な状態で液滴が吐出される発生原因毎に、当該発生原因による吐出不良が発生している前記液滴吐出ヘッドの圧電素子の前記アドミタンス特性において前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方が極値又は変曲点になると推定される推定周波数の電圧を、当該発生原因による吐出不良が発生している前記液滴吐出ヘッドの圧電素子に対して印加した際の前記位相差及び前記振幅の少なくとも一方を発生原因別の単位空間とする原因別単位空間情報をさらに記憶し、
前記判定手段により前記液滴吐出ヘッドが異常であると判定された場合に、前記記憶手段に記憶された原因別単位空間情報に基づき、前記導出手段により導出された位相差及び振幅の少なくとも一方のマハラノビスの距離を発生原因別に演算し、当該発生原因別のマハラノビスの距離に基づいて発生原因を特定する特定手段をさらに備えた
請求項6記載の検査装置。 - 電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドと、
前記圧電素子に対して、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加する電圧印加手段と、
前記電圧印加手段により前記複数の周波数の電圧が各々印加された際に前記圧電素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記複数の周波数の各々毎に、前記圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する前記電流検出手段により検出される電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅の少なくとも一方を導出する導出手段と、
前記導出手段により導出された位相差及び振幅の少なくとも一方に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定する判定手段と、
を備えた液滴吐出装置。 - 電圧を印加されて圧電素子が変形することにより吐出口から液滴が吐出される液滴吐出ヘッドの前記圧電素子に対して、正弦波形で且つ予め定められた複数の周波数の電圧を各々個別に印加し、
前記複数の周波数の電圧が各々印加された際に前記圧電素子に流れる電流を検出し、
前記複数の周波数の各々毎に、前記圧電素子に印加される電圧の正弦波形に対する検出された電流の波形の位相差、及び当該電流の波形の振幅の少なくとも一方を導出し、
導出された位相差及び振幅の少なくとも一方に基づいて前記液滴吐出ヘッドが正常か否かを判定する
液滴吐出ヘッドの検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007096384A JP2008254239A (ja) | 2007-04-02 | 2007-04-02 | 検査装置、液滴吐出装置、及び液滴吐出ヘッドの検査方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012086478A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Ricoh Elemex Corp | 液吐出不良検出装置、インクジェット記録装置、及び液吐出不良検出方法 |
JP2015171673A (ja) * | 2014-03-11 | 2015-10-01 | パナソニック株式会社 | 液滴吐出装置の吐出口検査方法、液滴吐出装置の検査方法およびデバイスの製造方法 |
-
2007
- 2007-04-02 JP JP2007096384A patent/JP2008254239A/ja active Pending
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