JP2008251309A - 燃料電池装置 - Google Patents

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利彦 野々部
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Abstract

【課題】ターミナルが湿潤な反応ガス雰囲気に接触することを防止し、ターミナルが腐食されることを防止するとともに、腐食した成分が漏出することを防止して、燃料電池の性能低下及び燃料極の劣化を確実に防止することができるようにする。
【解決手段】電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料流路が形成され、酸素極に沿って酸化剤流路が形成されたセパレータを介して複数電気的に接続された燃料電池発電部と、該燃料電池発電部の両側に配設された側端保持部とを有する燃料電池装置であって、前記側端保持部は、燃料電池発電部の最外側に位置するセパレータに当接するターミナル、及び、該ターミナルに当接するインシュレータを備え、該インシュレータは、前記燃料流路に接続された側端貫通孔を備えるとともに、湿潤な反応ガスに接触しないように前記ターミナルを覆う。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池装置に関するものである。
従来、燃料電池は発電効率が高く、有害物質を排出しないので、産業用、家庭用の発電装置として、又は、人工衛星や宇宙船などの動力源として実用化されてきたが、近年は、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として開発が進んでいる。そして、前記燃料電池は、アルカリ水溶液形(AFC)、リン酸形(PAFC)、溶融炭酸塩形(MCFC)、固体酸化物形(SOFC)、直接形メタノール(DMFC)等のものであってもよいが、固体高分子形燃料電池(PEMFC)が一般的である。
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方を燃料極(アノード極)とし、その表面に燃料としての水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜を透過する。また、前記ガス拡散電極の他方を酸素極(カソード極)とし、その表面に酸化剤としての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
そして、固体高分子形燃料電池においては、電気化学反応によって生成された水分が、燃料極側から酸素極側に向けてプロトン同伴水として移動するとともに、酸素極側から燃料極側に向けて逆拡散水として移動する。これにより、固体高分子電解質膜の両側は、湿潤な状態に維持される。
しかし、反応ガスとしての水素ガス及び空気が水分を含んだ湿潤な状態となり、腐食性が高くなるので、このような湿潤な反応ガスが接触することによって、燃料電池スタックの構成部品が腐食されてしまう。特に燃料電池スタックの両側に配設されて電極端子として機能するターミナルは、導電性が高いことが要求されるので、一般に、銅等の良導電材料から形成される。そして、ターミナルが湿潤な反応ガスと接触して腐食されると、ターミナルの成分が反応ガス中に溶出し、燃料電池の性能が低下してしまう。
図2は従来の燃料電池スタックの構成を示す図である。なお、図2において、(a)は斜視図、(b)は(a)のA面に沿った断面図、(c)は(a)のB面に沿った断面図である。
図において、90は燃料電池スタックであり、固体高分子電解質膜の両側に触媒、電極及びセパレータを結合したセル(Fuel Cell)を複数積層した燃料電池発電部91と、該燃料電池発電部91を両側から挟み込むように配設された側端保持部92とを有する。そして、該側端保持部92は、銅等の良導電材料から成り、燃料電池発電部91の最外側に位置するセパレータに当接し、燃料電池スタック90の電極端子として機能するターミナル92a、該ターミナル92aに当接する電気的絶縁性材料から成るインシュレータ92b、及び、該インシュレータ92bに当接し、燃料電池スタック90を両側から挟み込んで締め付けるためのエンドプレート92cを有する。
また、前記側端保持部92には、ターミナル92a、インシュレータ92b及びエンドプレート92cを厚さ方向に貫通する図示されない側端貫通孔(こう)が形成されている。該側端貫通孔は、水素ガスが流通する燃料流路の一部であり、燃料電池発電部91を厚さ方向に貫通するように形成された図示されない燃料用貫通孔に接続されるとともに、図示されない燃料ガス配管が接続される。
しかし、燃料流路を流通する水素ガスは水分を含んだ湿潤な状態となっているので、特に、ターミナル92aは、側端貫通孔を流通する湿潤な水素ガスと接触して腐食されてしまう。もっとも、ターミナル92aの表面に金のような耐腐食性を備える金属のめっきを施すことによって、ターミナル92aの腐食を防止することも考えられるが、この場合、金のような金属が高価であるので、コストが高くなってしまう。
そこで、合成樹脂等の電気的絶縁性材料から成るマニホールドを前記側端貫通孔に挿入し、湿潤な水素ガスがターミナル92aと接触しないようにして、該ターミナル92aの腐食を防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
特開2003−331905号公報 特開2006−12669号公報
しかしながら、前記従来の燃料電池装置においては、燃料電池スタック90の外周側面の一部としてターミナル92aの外周側面が露出しているので、該外周側面が湿潤な空気と接触して腐食されてしまう。特に、酸素極側を湿潤な状態に維持するために、水分を含んだ空気を酸化剤として供給するタイプの燃料電池装置の場合には、常時、湿潤な空気によって燃料電池スタック90の外周側面全体が覆われるので、露出しているターミナル92aの外周側面が腐食されやすくなる。
本発明は、前記従来の燃料電池装置の問題点を解決して、インシュレータによってターミナルを覆うようにして、ターミナルが湿潤な反応ガス雰囲気に接触することを防止し、ターミナルが腐食されることを防止するとともに、腐食した成分が漏出することを防止して、燃料電池の性能低下及び燃料極の劣化を確実に防止することができる燃料電池装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の燃料電池装置においては、電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料流路が形成され、酸素極に沿って酸化剤流路が形成されたセパレータを介して複数電気的に接続された燃料電池発電部と、該燃料電池発電部の両側に配設された側端保持部とを有する燃料電池装置であって、前記側端保持部は、燃料電池発電部の最外側に位置するセパレータに当接するターミナル、及び、該ターミナルに当接するインシュレータを備え、該インシュレータは、前記燃料流路に接続された側端貫通孔を備えるとともに、湿潤な反応ガスに接触しないように前記ターミナルを覆う。
本発明の他の燃料電池装置においては、さらに、前記インシュレータは、前記側端貫通孔と干渉しない位置に形成され、セパレータに対向する面が開口するターミナル収容凹部を備え、前記ターミナルは、前記ターミナル収容凹部内に収容され、セパレータに対向する面以外の面が前記インシュレータによって覆われる。
本発明の更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記インシュレータのセパレータに対向する面には、前記ターミナル収容凹部の周囲を囲繞(にょう)するシール部材が配設される。
本発明の更に他の燃料電池装置においては、さらに、前記インシュレータは、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド及びポリエーテルニトリルのうちから選択された材料から成る。
請求項1の構成によれば、ターミナルが湿潤な反応ガスに接触することを防止して、ターミナルが腐食されることを防止することができ、燃料電池の性能低下及び燃料極の劣化を確実に防止することができる。
請求項2の構成によれば、ターミナルが側端貫通孔内を流れる反応ガスにも、燃料電池装置の周囲を流れる反応ガスにも接触することがないので、ターミナルが腐食されることを防止することができる。
請求項3の構成によれば、ターミナル収容凹部の気密性が維持され、湿潤な反応ガスがターミナル収容凹部に進入することがないので、ターミナルが湿潤な反応ガスと接触して腐食することが防止される。また、仮にターミナルが腐食した場合であっても、ターミナルから溶出した腐食した成分が、ターミナル収容凹部から漏出してしまうことがないので、腐食した成分によって、燃料電池発電部の部材が汚染されてしまうことがない。
請求項4の構成によれば、インシュレータは、湿潤な反応ガスに接触しても、腐食してしまうことがない。また、金属イオン等のような燃料電池発電部の部材を汚染する物質がインシュレータから溶出してしまうこともないので、燃料電池発電部の部材が汚染されてしまうことがない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す図である。なお、図1において、(a)は斜視図、(b)は(a)のC面に沿った断面図、(c)は(a)のD面に沿った断面図である。
図において、20は複数の燃料電池セル(FC)から構成される燃料電池集合体としての燃料電池スタックであり、乗用車、バス、トラック、乗用カート、荷物用カート等の車両用の動力源として使用される。ここで、車両は、照明装置、ラジオ、パワーウィンドウ等の車両の停車中にも使用される電気を消費する補機類を多数備えており、また、走行パターンが多様であり、動力源に要求される出力範囲が極めて広いので、動力源として燃料電池スタック20と、バッテリ、リチウムイオン電池などの二次電池、キャパシタ等から成る蓄電手段とを併用して使用することが望ましい。
そして、燃料電池セルは、アルカリ水溶液形、リン酸形、溶融炭酸塩形、固体酸化物形、直接形メタノール等のものであってもよいが、固体高分子形燃料電池であることが望ましい。
なお、更に望ましくは、水素ガスを燃料とし、酸素又は空気を酸化剤とするPEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)形燃料電池、又は、PEM(Proton Exchange Membrane)形燃料電池と呼ばれるものである。ここで、該PEM形燃料電池は、一般的に、プロトン等のイオンを透過する固体高分子電解質膜の両側に触媒、電極及びセパレータを結合したセルを複数及び直列に結合したスタック(Stack)から成る。
この場合、固体高分子電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟み、一体化させて接合する。そして、該ガス拡散電極の一方を燃料極とし、該燃料極表面に接する燃料流路を介し前記燃料極に燃料ガスとしての水素ガスを供給すると、水素が水素イオン(プロトン)と電子とに分解され、水素イオンが固体高分子電解質膜を透過する。また、前記ガス拡散電極の他方を酸素極とし、該酸素極表面に接する酸化剤流路としての空気流路を介し前記酸素極に酸化剤としての空気を供給すると、空気中の酸素、前記水素イオン及び電子が結合して、水が生成される。このような電気化学反応によって起電力が生じるようになっている。
例えば、本実施の形態においては、一例として、PEM形燃料電池であり、例えば、100枚のセルを直列に接続したスタックを使用する。なお、改質装置によってメタノール、ガソリン等を改質して取り出した燃料である水素ガスを燃料電池セルに直接供給することもできるが、車両の高負荷運転時にも安定して十分な量の水素を供給することができるようにするためには、燃料貯蔵手段に貯蔵した水素ガスを供給することが望ましい。
本実施の形態において、燃料電池スタック20は、複数のセルモジュールを積層した燃料電池発電部21を有する。該燃料電池発電部21は、燃料電池としての単位セル(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、該単位セル同士を電気的に接続するとともに、単位セルに導入される水素ガスが流通する燃料流路と空気が流通する空気流路とを分離する後述されるセパレータと、単位セル及びセパレータを1セットとして、板厚方向に複数のセットを重ねて構成されている。各セルモジュールにおいては、単位セル同士が所定の間隙(げき)を隔てて配置されるように、単位セルとセパレータとが、多段に重ねられて積層されている。
単位セルは、電解質層としての固体高分子電解質膜側に設けられた酸素極としての空気極及び他側に設けられた燃料極から構成されている。前記空気極及び燃料極は、反応ガスを拡散しながら透過する導電性材料から成る電極拡散層と、該電極拡散層上に形成され、固体高分子電解質膜と接触させて支持される触媒層とから成る。また、単位セルの空気極側の電極拡散層に接触して集電する集電体としての空気極側コレクタと、単位セルの燃料極側の電極拡散層に接触して集電する集電体としての燃料極側コレクタとを有する。
前記単位セルにおいては、水が移動する。この場合、燃料極表面に接する燃料流路内に燃料ガス、すなわち、アノードガスとしての水素ガスを供給すると、水素が水素イオンと電子とに分解され、水素イオンがプロトン同伴水を伴って、固体高分子電解質膜を透過する。また、前記空気極をカソード極とし、空気流路内に酸化剤、すなわち、カソードガスとしての空気を供給すると、空気中の酸素と、前記水素イオン及び電子とが結合して、水が生成される。なお、水分が逆拡散水として固体高分子電解質膜を透過し、燃料極表面に接する燃料流路内に移動する。ここで、逆拡散水とは、空気流路において生成される水が固体高分子電解質膜内に拡散し、該固体高分子電解質膜内を前記水素イオンと逆方向に透過して燃料極にまで浸透したものである。
図に示される燃料電池スタック20においては、複数のセルモジュールが図における上下方向に重ねられて積層されて燃料電池発電部21が構成され、該燃料電池発電部21は上下両端から側端保持部40によって挟まれている。
この場合、燃料電池スタック20は、全体として扁(へん)平な直方体状の形状を有し、内部における空気の流れは、図における図面に垂直な方向としての重力方向であり、手前から奥に向けて直線状になっている。また、水素ガスの流れは、重力方向とほぼ直交する水平面(図面に平行な面)内において、例えば、セルモジュール毎に折り返すサーペンタイン状に、すなわち、蛇行状になっている。そして、一方の側端保持部40に水素ガスを供給する燃料供給管路が接続され、他方の側端保持部40に水素ガスを排出する燃料排出管路が接続される。
なお、各セルモジュールは、その両端においてセルモジュールを厚さ方向に貫通するように形成された燃料ガス流路としての燃料用貫通孔を備える。そして、前記燃料供給管路は、水素ガスの流れに関して最上流側に位置するセルモジュールの燃料用貫通孔に接続され、前記燃料排出管路は、水素ガスの流れに関して最下流側に位置するセルモジュールの燃料用貫通孔に接続されている。なお、前記燃料供給管路及び燃料排出管路は、側端保持部40内に形成された燃料ガス流路としての後述される側端貫通孔37を介して、最下流側に位置するセルモジュールの燃料用貫通孔に接続される。
本実施の形態において、側端保持部40は、燃料電池スタック20の電極端子として機能するターミナル41、該ターミナル41に当接し、電気的絶縁性材料から成るインシュレータ42、及び、該インシュレータ42に当接し、燃料電池スタック20を両側から挟み込んで締め付けるためのエンドプレート43を有する。前記ターミナル41は、銅等の良導電材料から成り、燃料電池発電部21の最外側、すなわち、最上端及び最下端に位置するセパレータに当接し、該セパレータと電気的に導通する。なお、前記ターミナル41のセパレータに当接する面(図1(b)及び(c)における下面)には、金のような導電性及び耐腐食性を備える金属のめっきを施すことが望ましい。
ここで、前記インシュレータ42のサイズは、ターミナル41のサイズよりも大きく、セパレータに当接する面を除くターミナル41の全周囲を覆うように形成されている。また、ターミナル41は、側端貫通孔37に干渉しない位置に配設されている。図1(c)に示される例において、側端貫通孔37は、ターミナル41の左外側の位置において、インシュレータ42及びエンドプレート43を厚さ方向(図1(c)における上下方向)に貫通している。
前記インシュレータ42の材料は、成形性及び加工性の観点から、熱可塑性樹脂であることが望ましい。さらに、耐熱性及び耐薬品性を考慮すると、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性ポリイミド(PI)又はポリエーテルニトリル(PEN)のいずれかであることが望ましい。なお、ナイロン6及びナイロン66は吸水時に強度が低下し、塩酸及び硫酸に弱いので望ましくない。また、PBT及びPETは加水分解するので望ましくない。さらに、POMは燃焼性を備えるので望ましくない。
また、強度を向上させるために強化繊維等の強化用充填(てん)材をインシュレータ42の材料に充填することもできるが、この場合、強化用充填材は、金属イオンを溶出する成分を含まないものであることが望ましい。
なお、酸化剤としての空気は、図示されない空気供給ファン、空気ボンベ、空気タンク等の酸化剤供給源から、吸気マニホールド等を通って、燃料電池スタック20の空気流路に供給される。この場合、空気は、矢印Eで示されるように、ほぼ重力方向に流れるようになっているが、燃料電池発電部21のみならず、側端保持部40の周囲も流通するようになっている。なお、酸化剤として、空気に代えて酸素を使用することもできる。そして、空気流路から排出される空気は、図示されない排気マニホールド、凝縮器等を通って大気中へ排出される。
また、前記吸気マニホールドには、水をスプレーして、燃料電池スタック20の酸素極(カソード極)を湿潤な状態に維持するための水供給ノズルが配設される。なお、スプレーされた水によって前記酸素極及び燃料極を冷却することもできる。さらに、前記凝縮器は、前記燃料電池スタック20から排出される空気に含まれる水分を凝縮して除去するためのもので、前記凝縮器によって凝縮された水は図示されない水タンクに回収され、水供給ノズルに供給される。
次に、前記側端保持部40におけるターミナル41及びインシュレータ42の構成について詳細に説明する。
図3は本発明の実施の形態におけるターミナルを保持するインシュレータの構成を示す図、図4は本発明の実施の形態におけるインシュレータの構成を示す図、図5は本発明の実施の形態におけるターミナルの構成を示す図、図6は本発明の実施の形態におけるインシュレータに取り付けられる第1のシール部材の構成を示す図、図7は本発明の実施の形態におけるインシュレータに取り付けられる第2のシール部材の構成を示す図、図8は本発明の実施の形態におけるインシュレータに取り付けられる第2のシール部材の斜視図である。なお、図3において(a)は平面図、(b)は(a)のF−F矢視断面図、(c)は側面図であり、図4において(a)は平面図、(b)は(a)のG−G矢視断面図、(c)は側面図であり、図5において(a)は平面図、(b)は側面図であり、図7において(a)は平面図、(b)は側面図である。
図3に示されるように、インシュレータ42のサイズは、ターミナル41のサイズよりも大きく、セパレータに当接する面を除くターミナル41の全周囲を覆うように形成されている。なお、図3(b)及び(c)における上面がセパレータに対向する面である。そして、インシュレータ42の一端、すなわち、図に示される例において左端には、該インシュレータ42を厚さ方向に貫通する燃料ガス流路としての側端貫通孔37が形成されている。また、ターミナル41は、側端貫通孔37と干渉しない位置、すなわち、図に示される例において側端貫通孔37よりも右側の位置に配設されている。
ここで、インシュレータ42は、図4に示されるように、前記側端貫通孔37と干渉しない位置にセパレータに対向する面が開口するターミナル収容凹部42aを備える。該ターミナル収容凹部42aは、インシュレータ42におけるセパレータに対向する面に形成された長方形の凹部であり、その形状及びサイズは、図5に示されるようなターミナル41の形状及びサイズに対応し、ターミナル41を収容する。また、ターミナル収容凹部42aの深さは、ターミナル41の厚さに一致し、インシュレータ42におけるセパレータに対向する面とターミナル収容凹部42a内に収容されたターミナル41におけるセパレータに対向する面とが面一となる。そのため、図3に示されるように、ターミナル41を保持するインシュレータ42の上面を燃料電池発電部21の最外側に位置するセパレータに当接させると、ターミナル41の上面もセパレータに当接し、これにより、ターミナル41とセパレータとが電気的に導通する。
また、前記インシュレータ42は、ターミナル収容凹部42aの周囲を囲繞して画定する周壁42bを備える。そのため、ターミナル収容凹部42a内に収容されたターミナル41は、上面以外の面がインシュレータ42によって覆われた状態となる。
なお、ターミナル41は、図5に示されるように、その一端、すなわち、図に示される例において、右端から突出する接続端子部41aを有する。該接続端子部41aは、燃料電池が発生した電流を負荷に供給するための電線を接続するための部分であり、図3に示されるように、ターミナル41がターミナル収容凹部42a内に収容された状態において、インシュレータ42の周壁42bから外方へ突出する。図4に示されるように、周壁42bの一部には切欠部42cが形成され、該切欠部42cを通って接続端子部41aは外方へ突出する。そして、周壁42bから外方へ突出した接続端子部41aは、前記電線の端部に接続されたコネクタに接続される。なお、該コネクタは、接続端子部41aの周囲を覆う気密性のカバーを備えるものであることが望ましい。これにより、接続端子部41aが湿潤な反応ガス、すなわち、側端保持部40の周囲を流通する空気に接触することが防止される。なお、必要に応じて、前記接続端子部41aに、金のような導電性及び耐腐食性を備える金属のめっきを施すこともできる。
そして、図4に示されるように、インシュレータ42の上面には、側端貫通孔37の周囲を囲繞する第1のシール溝36、及び、ターミナル収容凹部42aの周囲を囲繞する第2のシール溝45が形成されている。前記第1のシール溝36内には、図6に示されるような形状の第1のシール部材38が収容される。なお、該第1のシール部材38は、例えば、O−リングや接着剤であるが、シール性に加えて、耐熱性及び耐薬品性を備える材料から成るものであることが望ましい。前記側端貫通孔37の周囲を囲繞するように配設された第1のシール部材38によって、側端貫通孔37の気密性が維持され、インシュレータ42の上面と燃料電池発電部21の最外側の面との間から水素ガスが側端貫通孔37外へ漏出することが防止される。そのため、ターミナル41が湿潤な水素ガスに接触して腐食してしまうことがない。
また、前記第2のシール溝45内には、図7及び8に示されるような形状の第2のシール部材44が収容される。該第2のシール部材44は、第1のシール部材38と同様に、例えば、O−リングや接着剤であるが、シール性に加えて、耐熱性及び耐薬品性を備える材料から成るものであることが望ましい。前記ターミナル収容凹部42aの周囲を囲繞するように配設された第2のシール部材44によってターミナル収容凹部42aの気密性が維持され、側端保持部40の周囲を流通する空気がインシュレータ42の上面と燃料電池発電部21の最外側の面との間からターミナル収容凹部42aに進入することが防止される。そのため、ターミナル41が湿潤な空気に接触して腐食してしまうことがない。
なお、前記第2のシール部材44は、第2のシール溝45における切欠部42cに対応する部位に形成された小リング部44aを有する。該小リング部44aは、図5に示されるように、接続端子部41aの根本部の周囲を囲繞するように形成された第3のシール溝41b内に収容される。前記小リング部44aによって接続端子部41aと切欠部42cとの間の気密性が維持され、側端保持部40の周囲を流通する空気が接続端子部41aと切欠部42cとの間からターミナル収容凹部42aに進入することが防止される。そのため、ターミナル41が湿潤な空気に接触して腐食してしまうことがない。
このように、本実施の形態において、ターミナル41は、ターミナル収容凹部42a内に収容され、セパレータに対向する面以外がインシュレータ42によって覆われた状態となっている。そのため、ターミナル41が湿潤な反応ガス雰囲気に接触することが防止されるので、銅等の良導電材料から成るターミナル41が腐食されることを防止することができる。
そして、ターミナル収容凹部42aの周囲を囲繞するように第2のシール部材44が配設されているので、該第2のシール部材44によってターミナル収容凹部42aの気密性が維持され、湿潤な反応ガス、すなわち、水素ガス及び空気がインシュレータ42の上面と燃料電池発電部21の最外側の面との間からターミナル収容凹部42aに進入することがない。そのため、ターミナル41が湿潤な空気と接触して腐食することが防止される。また、仮にターミナル41が腐食した場合であっても、該ターミナル41から溶出した腐食した成分が、ターミナル収容凹部42aから漏出してしまうことがない。そのため、腐食した成分によって、燃料電池発電部21の単位セル等の部材が汚染されてしまうことがない。
また、インシュレータ42は、望ましくは、ポリフェニレンエーテル等の熱可塑性樹脂から成るので、湿潤な反応ガスに接触しても、腐食してしまうことがない。また、金属イオン等のような燃料電池発電部21の単位セル等の部材を汚染する物質がインシュレータ42から溶出してしまうこともない。そのため、燃料電池発電部21の単位セル等の部材が汚染されてしまうことがない。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す図である。 従来の燃料電池スタックの構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるターミナルを保持するインシュレータの構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるインシュレータの構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるターミナルの構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるインシュレータに取り付けられる第1のシール部材の構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるインシュレータに取り付けられる第2のシール部材の構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるインシュレータに取り付けられる第2のシール部材の斜視図である。
符号の説明
21 燃料電池発電部
37 側端貫通孔
40 側端保持部
41 ターミナル
42 インシュレータ
42a ターミナル収容凹部
44 第2のシール部材

Claims (4)

  1. 電解質層を燃料極と酸素極とで挟持した燃料電池が、前記燃料極に沿って燃料流路が形成され、酸素極に沿って酸化剤流路が形成されたセパレータを介して複数電気的に接続された燃料電池発電部と、
    該燃料電池発電部の両側に配設された側端保持部とを有する燃料電池装置であって、
    前記側端保持部は、燃料電池発電部の最外側に位置するセパレータに当接するターミナル、及び、該ターミナルに当接するインシュレータを備え、
    該インシュレータは、前記燃料流路に接続された側端貫通孔を備えるとともに、湿潤な反応ガスに接触しないように前記ターミナルを覆うことを特徴とする燃料電池装置。
  2. 前記インシュレータは、前記側端貫通孔と干渉しない位置に形成され、セパレータに対向する面が開口するターミナル収容凹部を備え、
    前記ターミナルは、前記ターミナル収容凹部内に収容され、セパレータに対向する面以外の面が前記インシュレータによって覆われる請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 前記インシュレータのセパレータに対向する面には、前記ターミナル収容凹部の周囲を囲繞するシール部材が配設される請求項2に記載の燃料電池装置。
  4. 前記インシュレータは、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド及びポリエーテルニトリルのうちから選択された材料から成る請求項1に記載の燃料電池装置。
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