JP2008251302A - ゲッターの評価システム、その評価方法及びその評価プログラム、並びにゲッターの評価用装置 - Google Patents

ゲッターの評価システム、その評価方法及びその評価プログラム、並びにゲッターの評価用装置 Download PDF

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Abstract

【課題】実装デバイスに配置されたゲッターの能力を評価しうる手段を提供する。
【解決手段】
1つの密閉空間と、その密閉空間内に配置されたゲッターと、隔壁を備えた流路を介してその密閉空間と連結され、かつ、そのゲッターによって吸収可能なガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間と、前述の其々の密閉空間内に形成された振動体とを備え、レーザーを用いて前記隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させることにより、そのゲッターが配置された密閉空間内に前述のガスが流入可能となるようなゲッターの評価用装置を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゲッターの評価システム、その評価方法及びその評価プログラム、並びにゲッターの評価用装置に関するものである。
シリコンを用いたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスが適用される技術分野は日進月歩で拡大しており、近年では、その技術がマイクロタービンやセンサーのみならず情報通信分野や医療分野へも適用されている。このMEMS技術を支える主要な要素技術の一つがゲッターに関する技術であり、特に更なる小型化が進むセンサー等の分野においては、このゲッターに関連する種々の技術の発展が不可欠となっている。
ここで、ゲッターの開発は、ゲッターのガス吸収性能の評価と一体でなされるものである一方、現状では、それぞれのゲッターの製造会社による独自の手段を用いた評価、又は規格された手段により、ゲッターの吸収性能が示されている。しかし、たとえ規格された手段が用いられていても、それは実質的にゲッターの形成直後の吸収性能を評価しているに過ぎない。従って、そのゲッターのユーザーにとっては、実際には幾つかの熱処理工程やガスへの曝露工程を経て各種のデバイスに組み込まれるゲッターの最終製品における正確な実力を評価することが殆ど不可能といえる。
この問題は、単にMEMS分野に限定されたものではない。ゲッターのガス吸着能力の正確な評価は、例えば、ブラウン管などの陰極線管の完成品としての正確な寿命の評価を得るためにも必要とされる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−76999号公報
上述のとおり、ゲッターは、様々な技術分野における最終製造物の性能維持のために重要かつ不可欠な技術要素である。従って、実際の製造工程を経て各種デバイスに組み込まれたゲッターの性能を正確に評価するための技術が強く望まれている。
本発明は、そのような技術課題を解決して、各種の実際の最終製品に組み込まれているゲッターの性能を評価する技術の進歩に大きく貢献するものである。発明者は、まず、ゲッターをデバイスの一部として実際に用いる場合、一般的に、形成当初の、又は購入当初のゲッターは、最終製品になるまでに複数の熱処理工程やガスへの曝露工程を経なければならないことに着眼した。換言すれば、当初のゲッターの性能がそのまま維持されて最終製品に至ることは極めて稀であり、通常は前述のような複数の製造工程によって、熱処理によるゲッターの不要な活性化や、ガスへの曝露によるガス吸着能力の低下を招くことなる。しかしながら、それらの工程はMEMS分野一つを取っても千差万別であるため、当初のゲッターの性能をどれだけ正確に評価しても、それが最終製品にどの程度反映するかということを予測することが事実上できない。
そこで、発明者は、実際の生産に用いる基板内、又は生産ロットの一部に、ゲッターの性能を評価する装置を含めることができれば、その装置は実際の製品と同じ工程を経ることになるため、最終製品におけるゲッターのガス吸収能力を正確に把握できると考えた。これを実現する手段として、発明者は、密閉空間内の圧力を精度良く反映するパラメータの一つとして振動体のQ値に着目し、ゲッターの性能評価をQ値に反映させることを念頭に、鋭意研究を行った。その結果、発明者は、実際の生産に用いる基板内、又は生産ロットの一部を形成しうる振動体とゲッターを備えた装置、及びその装置を用いたゲッターの評価手段を見出し、本発明を完成した。
本発明の一つのゲッターの評価用装置は、1つの密閉空間と、その密閉空間内に配置されたゲッターと、隔壁を備えた流路を介してその密閉空間と連結され、かつそのゲッターによって吸収可能なガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間と、前述のゲッターが配置され又はゲッターによって吸収可能なガスが封入されている其々の密閉空間内に形成された振動体とを備えている。また、この評価用装置は、レーザーを用いてその隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させることにより、前述のゲッターが配置された密閉空間内に前述のガスが流入可能となっている。
この評価用装置により、最終製品に組み込まれたゲッターの性能を評価することができる。具体的には、ゲッターが配置されている密閉空間とゲッターによって吸収可能なガスが封入されている密閉空間の間のガスの移動を妨げる隔壁をレーザーにより貫通させる前後における、上述の複数の密閉空間内の振動体のQ値の変動に基づいて、ゲッターが最終製品の段階で有している残存吸着性能を知ることができる。
本発明の一つのゲッターの評価システムは、1つの密閉空間と、その密閉空間内に配置されたゲッターと、隔壁を備えた流路を介してその密閉空間と連結され、かつそのゲッターによって吸収可能なガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間と、前述のゲッターが配置され又はゲッターによって吸収可能なガスが封入されている其々の密閉空間内に形成された振動体とを備えたゲッターの評価用装置を載置するステージと、その隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させるための出力を有するレーザー発振器と、そのレーザー発振器によって照射されるレーザーの照射条件を制御する制御部と、そのゲッターが配置された密閉空間内に形成された第1振動体のQ値(以下、Q値とする)、及びそのガスが封入されている少なくとも1つの密閉空間内に形成された振動体(以下、総称して第2振動体とする)のQ値(以下、総称してQ値とする)、及びその隔壁の少なくとも一部の除去による貫通後の前述の第1振動体又は第2振動体のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測する計測器と、その計測器を制御する計測制御部と、前述のQ値、Q値、及びQ値を記憶する記憶部と、前述のQ値、Q値、及びQ値からゲッターによるガス吸収量を算出する計算装置を備えている。
この評価システムによれば、最終製品に組み込まれたゲッターの性能を評価することができる。具体的には、ゲッターが配置されている密閉空間とゲッターによって吸収可能なガスが封入されている密閉空間の間のガスの移動を妨げる隔壁をレーザーにより貫通させる前後において、上述の複数の密閉空間内の振動体のQ値の変動を計測し、記憶する。この計測結果に基づいてゲッターが最終製品の段階で有している残存吸着性能を算出することができる。尚、上述の計測器が、その隔壁の少なくとも一部の除去による貫通後の第1振動体及び第2振動体のQ値の両方を計測する必要はないが、仮にその両方が計測されることは、評価精度の向上に寄与するため、好ましい一態様である。
また、本発明のゲッターの評価方法は、1つの密閉空間と、その密閉空間内に配置されたゲッターと、隔壁を備えた流路を介してその密閉空間と連結され、かつそのゲッターによって吸収可能なガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間と、前述のゲッターが配置され又はゲッターによって吸収可能なガスが封入されている其々の密閉空間内に形成された振動体とを備えたゲッターの評価用装置における、そのゲッターが配置された密閉空間に形成された第1振動体のQ値(以下、Q値とする)及びそのガスが封入されている少なくとも1つの密閉空間内に形成された振動体(以下、総称して第2振動体とする)のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測する工程と、前述のQ値及びQ値を記憶する第1記憶工程と、この第1記憶工程の後に、レーザーにより、前述の隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させるレーザー除去工程と、そのレーザー除去工程の後に、前述の第1振動体又は第2振動体のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測する工程と、そのQ値を記憶する第2記憶工程と、前述のQ値、Q値、及びQ値からゲッターによるガス吸収量を算出する工程を含んでいる。
この評価方法によれば、最終製品に組み込まれたゲッターの性能を評価することができる。具体的には、ゲッターが配置されている密閉空間とゲッターによって吸収可能なガスが封入されている密閉空間の間のガスの移動を妨げる隔壁をレーザーにより貫通させる前後において、上述の複数の密閉空間内の振動体のQ値の変動を計測し、記憶する。この計測結果に基づいてゲッターが最終製品の段階で有している残存吸着性能を算出することができる。尚、上述の計測する工程において、その隔壁の少なくとも一部の除去による貫通後の第1振動体及び第2振動体のQ値の両方が計測される必要はないが、仮にその両方が計測されることは、評価精度の向上に寄与するため、好ましい一態様である。
さらに、本発明のゲッターの評価プログラムは、1つの密閉空間と、その密閉空間内に配置されたゲッターと、隔壁を備えた流路を介してその密閉空間と連結され、かつそのゲッターによって吸収可能なガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間と、前述のゲッターが配置され又はゲッターによって吸収可能なガスが封入されている其々の密閉空間内に形成された振動体とを備えたゲッターの評価用装置における、そのッター材が配置された密閉空間に形成された第1振動体のQ値(以下、Q値とする)、及びそのガスが封入されている少なくとも1つの密閉空間内に形成された振動体(以下、総称して第2振動体とする)のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測するステップと、前述のQ値及びQ値を記憶する第1記憶ステップと、この第1記憶ステップの後に、レーザーにより、前述の隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させるレーザー除去ステップと、そのレーザー除去工程の後に、前述の第1振動体又は第2振動体のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測するステップと、そのQ値を記憶する第2記憶ステップと、前述のQ値、Q値、及びQ値からゲッターによるガス吸収量を算出するステップを含まれている。
この評価プログラムによれば、最終製品に組み込まれたゲッターの性能を評価することができる。具体的には、ゲッターが配置されている密閉空間とゲッターによって吸収可能なガスが封入されている密閉空間の間のガスの移動を妨げる隔壁をレーザーにより貫通させる前後において、上述の複数の密閉空間内の振動体のQ値の変動を計測し、記憶する。この計測結果に基づいてゲッターが最終製品の段階で有している残存吸着性能を算出することができる。尚、上述の計測するステップにおいて、その隔壁の少なくとも一部の除去による貫通後の第1振動体及び第2振動体のQ値の両方が計測される必要はないが、仮にその両方が計測されることは、評価精度の向上に寄与するため、好ましい一態様である。
ところで、上記いずれの発明であっても、上述のガスが封入されている密閉空間数が2個以上であれば、それだけゲッターによる吸収の対象となるガスの量が多くなるため、ゲッターのガス吸収能力の上限を評価するのに適した構造となる。また、上記いずれの発明であっても、ゲッターを備えた密閉空間内に上述の振動体が最終製品の一部を構成している場合が好ましいが、これに限定されない。例えば、通常はそのような振動体を要しない最終製品に、ゲッターの性能評価用として振動体を形成してもよい。
また、本発明のゲッターの評価システムにおける「計測器」とは、ネットワーク分析器等の単体の計測機器のみならず、高周波発振が可能な信号発生器と周波数応答測定器を組み合わせた複数の機器も含む意味である。
本発明のゲッターの評価用装置によれば、最終製品に組み込まれたゲッターの性能を評価することができる。具体的には、ゲッターが配置されている密閉空間とゲッターによって吸収可能なガスが封入されている密閉空間の間のガスの移動を妨げる隔壁をレーザーにより貫通させる前後における、上述の複数の密閉空間内の振動体のQ値の変動に基づいて、ゲッターが最終製品の段階で有している残存吸着性能を知ることができる。また、本発明のゲッターの評価システム、ゲッターの評価方法、又はゲッターの評価プログラムによれば、最終製品に組み込まれたゲッターの性能を評価することができる。
つぎに、本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、特に言及がない限り、共通する部分には共通する参照符号が付されている。また、図中、本実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示されていない。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態におけるゲッターの評価用装置100の平面図である、また、図2は、図1に示すゲッターの評価用装置100のA−A断面図であり、図3は、図1に示すゲッターの評価用装置100のM部分の詳細図である。
図2に示すように、本実施形態のゲッターの評価用装置(以下、単に「評価用装置」ともいう。)100では、2つの密閉空間11a,11b内に振動体12a,12bが1つずつ形成されており、隔壁13を1つ備えた流路14を介してそれらの密閉空間11a,11bが連結されている。ここで、密閉空間11a,11bは、比較的深い孔15a,15aが形成された下側ガラス基板16aと、比較的浅い孔15b,15bが形成された上側ガラス基板16bに挟まれることによって形成される。上側のガラス基板16bには、振動体12a,12bのQ値を計測するための探針用の貫通口17が形成されている。他方、下側のガラス基板16aの一つの孔15aの底面には、ゲッターであるチタン膜18が形成されている。さらに、ゲッターの膜が形成されている密閉空間11aと異なる密閉空間内には、ゲッターによって吸収可能な水素及び/又は窒素が、圧力133Pa以上1330Pa以下で封入されている。
ここで、本実施形態では、振動体12a,12b、隔壁13、及び流路14は、いずれもシリコンで形成されている。この振動体12a,12bの形成には、公知のシリコン異方性エッチング技術が用いられる。具体的には、50μm〜200μm厚程度のシリコン層又はシリコン基板に対して、公知のフォトリソグラフィー法により図1に示す形状になるようにマスクが形成される。その後、この基板は、例えば、特開2007−35929号公報に示されているガススイッチングプロセスによりエッチングされる。続いて、エッチングにより振動体に成形されたシリコン基板は、公知の条件(例えば、特開2005−16965号公報に記載の条件)を用いた陽極接合により、上述の2枚のガラス基板16a,16bに挟まれて接合される。この製造過程で、ゲッターの評価用装置100は、400℃程度の熱処理工程を少なくとも一度経験することになる。
尚、本実施形態では、上述の振動体12a,12bが、一部を除いてこれらと同形状のMEMSデバイスである角速度センサ(例えば、特開2006−38645号公報の図4参照)と同じシリコン基板上に形成されている。従って、ゲッターの評価用装置100は、この角速度センサの製造工程と同じ工程を経て形成されることになるため、ゲッターであるチタン膜18の最終製品における性能評価が可能となる。
また、ゲッターであるチタン膜18は、マスクで下側ガラス基板16aの一部を覆った状態で、公知のスパッタリング法又は真空蒸着法により、一つの孔15aの少なくとも底面上に形成される。
ところで、本実施形態では、上述のシリコン基板に対して角速度センサと一体で振動体12a,12bが形成されることから、振動体12a,12bのみを別個に製造すること要しないため、製造負担が軽減される。さらに、例えば、生産ロットの各シリコン基板の一部に、上述のゲッターの評価用装置100用の振動体を形成することは好ましい一態様である。これにより、生産用基板ごとに最終製品の良否を確認できるため、最終製品の検査精度が向上するという利点が生まれる。言うまでも無く、所定の枚数ごと、又はランダムな枚数ごとのシリコン基板に対して、前述のゲッターの評価用装置100用の振動体を形成することも同様の観点から好ましい。また、本実施形態では、角速度センサをMEMSデバイスの一例としたが、これに限定されない。例えば、シリコン基板を用いて、本実施形態のゲッターの評価用装置と一体に成形されるデバイスの他の例としては、加速度センサ、圧力センサ、又は光学MEMSが挙げられる。
次に、図1を用いて本実施形態の一例としての振動体12a,12bについて説明する。代表的に、振動体12aは、中心部21で支持されて周方向に8等配して延在する8本の梁部(ビーム)22と、これらの8本の梁部22に連結された環状のリング部23を有している。また、振動体12aの中心部21には、直流電源26から直流電圧が印加可能である。また、駆動用電極24には、交流電源27から交流電圧が印加可能である。さらに、リング部23の外側には、振動体12aに対して振動を起こさせるための駆動用電極24と、振動体12aの共振周波数を検出するための検出用電極25が設けられている。
次に、本実施形態におけるゲッター評価システムについて説明する。図4は、本実施形態におけるゲッター評価システム200の構成図である。このゲッターの評価システム200は、評価対象となるゲッター評価用装置100を載置するためのステージ31と、この評価用装置100の各振動体12a,12bのQ値を計測するための探針34を備えたネットワーク分析器33と、レーザーの照射条件を制御するレーザー制御部35と、このレーザー制御部35により指示された条件で隔壁13に対してレーザーを照射するレーザー発振器36と、前述のネットワーク分析器33を制御する計測制御部37と、ネットワーク分析器33による計測結果を記憶する記憶部38と、その計測結果からゲッターのガス吸着量を算出する計算装置(コンピューター)39を備えている。ここで、本実施形態では、計測制御部37と記憶部38は、コンピューター39内に収められている。尚、ステージ31は、テーブル32上にXY軸で移動可能に配置され、公知の移動制御手段により所望の位置に移動をすることができる。また、位置合わせのためのCCDカメラやレーザー照射時のオートフォーカス機能は、公知の装置を用いて適宜上記システムに付加される。
この評価システム200を用いることにより、ゲッターのガスの吸収性能は、図5に示すプロセスフローチャートに従って評価される。
まず、ステップS11において、ゲッターの評価用装置100に配置された振動体12a,12bのQ値が計測される。
具体的には、図1乃至図4に示すように、ゲッターが配置された密閉空間に形成された振動体(以下、第1振動体とする)12aに着目すると、そのQ値は次のように計測される。まず、ゲッターの評価用装置100を載せたステージ31が移動し、探針34が駆動用電極24と検出用電極25に接触する。次に、計測制御部37からの指示を受けてネットワーク分析器33から駆動用電極24に交流電圧が印加される。この交流電圧が、ゲッター評価用装置100の振動体12aに振動を起こさせる。ここで、計測制御部37がネットワーク分析器33を介してこの交流電圧の周波数を順次変動させることにより、ネットワーク分析器33により振動体12aの入力信号に対する出力信号の増幅が測定され、振動体12aの共振周波数(以下、ωとも表す)が検出される。なお、この交流電圧の周波数の変化に対する振動エネルギーの値の変化は逐次、ネットワーク分析器33内に備えられたメモリ内又はコンピューター39内の記憶部38に記憶される。
また、ω値の検出と同様に、ネットワーク分析器33により取得される共振波形における、ωよりも低周波数側であって共振ピークとなる振動エネルギー値の半分となる周波数ωと、共振波形における、ωよりも高周波数側であって共振ピークとなる振動エネルギー値の半分となる周波数ωが検出され、ネットワーク分析器33内に備えられたメモリ内又は記憶部38に記憶される。
上述のω、ω、ωが検出されると、下記の数式を用いてQ値が算出される。
Figure 2008251302
このQ値(以下、Qとする)が記録部38に保存される(ステップS12)。
さらに、第1振動体12aが配置された密閉空間11aと異なる密閉空間11bにも、振動体(以下、第2振動体とする)12bが形成されているため、第1振動体12aと同様、この第2振動体12bのQ値(以下、Qとする)も計測され、記録部38に保存される(ステップS12)。
尚、便宜上、当初チタン膜18が形成されていた密閉空間内の振動体12aのQ値をQとし、当初、水素及び/又は窒素が封入されている密閉空間内の振動体12bのQ値をQとする。この時点では、チタン膜18が形成されている密閉空間11a内に存在する気体の圧力はその他の密閉空間11b内のそれと比較して小さくなるため、Q>Qとなっている。
次に、ステップS13において、隔壁13の一部がレーザー照射により除去される。これにより、他の密閉空間11bに封入されていた水素及び/又は窒素が、チタン膜18が形成された密閉空間11a内に流入する。
具体的には、図1乃至図4に示すように、まず、ゲッターの評価用装置100を載せたステージ31がレーザー発振器36の下に移動する。次に、レーザー制御部35からの指示を受けて、レーザー発振器36から隔壁13に向けてレーザーが照射される。本実施形態では、レーザーとして波長532nmのYAGレーザーが用いられる。また、レーザーの照射条件は、エネルギー密度が1.28×10J/mであり、パルス数は300Hzである。このレーザー照射によって隔壁13の一部が昇華又は溶融して飛散する結果、隔壁13の一部が貫通する。そうすると、一方の密閉空間11b内に封入されていた水素及び/又は窒素は、チタン膜18が形成されている密閉空間11a内に流入する。
その後、ステップS14において、ゲッターの評価用装置100に配置された振動体12a,12bの少なくとも1つのQ値が再び計測される。
具体的な計測方法の説明は、ステップS11と同じであるため省略する。これにより、例えば、隔壁13が貫通後の一つの振動体のQ値(以下、Qとする)が計測される。
続いて、ステップS15において、隔壁13が貫通後のその振動体のQ値(Q)が記録部38に保存される。尚、本実施形態では、前述の一つの振動体は、隔壁13が貫通する前のチタン膜18が配置されている密閉空間11a内に形成されている振動体12aである。振動体12a,12bを形成する際のシリコンの異方性エッチングによって生じる振動体ごとのギャップ間の寸法誤差のため、スクイーズフィルムダンピングによるQ値への影響の差が振動体によって異なることから、前述の振動体12aのQ値を計測することが好ましい。他方、評価精度をより向上させるために、隔壁13が貫通後に双方の振動体12a,12bのQ値が測定されることは更に好ましい一態様である。
その後、ステップS16において、記憶部38に保存されている、Q値、Q値、Q値、さらに、各密閉空間11a,11bの容積から、本実施形態のゲッターのガス吸収量が算出される。
ここで、本実施形態では、予め振動体が形成された密閉空間内の圧力PとQ値との関係が実験的に調べられ、その関係式が記録部38に保存されている。これは、Q値と圧力Pとの関係が振動体の形状や材料によって決定されるためである。従って、最初に任意の一つの振動体について圧力Pを変化させたときのQ値の変化が調査されることにより、他の略同一の形状及び材料の振動体のQ値が前述の関係に基づいて近似値として計測されることになる。尚、実験的に密閉空間内の圧力PとQ値との関係を調べる手段として、例えば、上側ガラス基板及びゲッターが形成されていないゲッター評価用装置の一つの振動体をアルゴン等のガスが導入可能な真空室内に配置し、ガスの導入によりその室内の圧力変動を測定しつつ、その振動体のQ値を計測する方法が挙げられる。
具体的には、ガス吸収量(A)は、次の数式により算出される。尚、便宜上、隔壁貫通前のゲッターの膜が形成されている密閉空間11aの容積をVとし、他の密閉空間11bの容積をVとする。また、同様に、隔壁貫通前の密閉空間11aの圧力をPとし、他の密閉空間11bの圧力をPとする。
Figure 2008251302
上記の通り、最終製品と同じ製造工程を経たゲッターのガス吸収量、すなわちゲッターの性能評価が可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態においても、第1の実施形態と同じゲッターの評価用装置100、及びゲッター評価システム200が用いられる。
図6は、本実施形態におけるゲッターのガス吸収性能評価プロセスに関するフローチャートである。本実施形態は、ステップS21〜ステップS25までが、第1の実施形態のステップS11〜S15と同じであるため、この部分の説明を省略する。
ここでは、ステップS26以降について詳しく説明する。ステップ26において、コンピューター39内の備えられた判定部40は、それまでに記憶部38で保存されたQ値とQ値との関係が、前者が1に対して後者が0.95以上であるか否かを判定する。ここで、0.95以上としたのは、実際の測定機器による測定精度のバラつきを考慮したものである。経験的に、Q値がこの数値を下回れば、ゲッターの評価用装置100の隔壁13の貫通によって当初のゲッターによるガス吸収性能は完全に発揮されたものとみなされる。従って、前述の判断基準に基づき、仮に、Q値とQ値との関係が、前者が1に対して後者が0.95未満であった場合は、追加的に他の隔壁13に対してレーザーは照射されず、ステップ27に示すガス吸収量の算出がなされる。
一方、Q値とQ値との関係が、前者が1に対して後者が0.95以上である場合、特に、Q値とQ値が一致した場合は、最初の隔壁13の貫通によっても当初のゲッターによるガス吸収性能が残存していることが分かる。この場合、ステップ28に示すように、第1の実施形態と同様の条件で、最初に貫通したゲッターの評価用装置100の隔壁13と異なる隔壁(以下、便宜上、「他の隔壁」ともいう)13に対してレーザーが照射される。これにより、ゲッターであるチタン膜18が新たに導入されたガスに曝露されることになり、そのガスがチタン膜18によって追加的に吸収されることになる。
その後、ステップS29において、ゲッターの評価用装置100に配置された振動体の少なくとも1つのQ値が再び計測される。具体的な計測方法の説明は、第1の実施形態におけるステップS11と同じであるため省略する。これにより、他の隔壁13が貫通後の一つの振動体のQ値(以下、Qとする)が計測される。
続いて、ステップS30において、他の隔壁13が貫通後のその振動体のQ値(Q)が記録部38に保存される。尚、本実施形態においても、前述の一つの振動体は、上述の全ての隔壁13,13が貫通する前のチタン膜18が配置されている密閉空間11a内に形成されている振動体12aである。その理由は既に述べた通りである。
ステップ31において、コンピューター39内の備えられた判定部40は、それまでに記憶部38で保存されたQ値とQ値との関係が、前者が1に対して後者が0.95以上であるか否かを判定する。このとき、仮に、Q値とQ値との関係が、前者が1に対して後者が0.95未満であった場合は、さらに追加的に、これまでに貫通させた隔壁以外の隔壁13に対してレーザーは照射されず、ステップ32に示すガス吸収量の算出がなされる。
一方、Q値とQ値との関係が、前者が1に対して後者が0.95以上である場合、特に、Q値とQ値が一致した場合は、前述の他の隔壁13の貫通によっても当初のゲッターによるガス吸収性能が残存していることが分かる。この場合、上述のステップ28に戻り、さらに追加的に、これまでに貫通させた隔壁以外の隔壁13に対してレーザーが照射される。
その後は、ステップ31における判定に従って、ステップ28以降の処理が繰り返される。その結果、ゲッターのガス吸収能力をより精度良く評価することができる。
ところで、上述した一連の処理(ステップS11〜ステップS16、又はステップS21〜ステップS32)は、ハードウェアを用いて実行させることもできるが、ソフトウェアによって実行させることもできる。本実施形態においても、レーザー制御部35、計測制御部37は全てコンピューター39に接続されている。従って、コンピューター39は、上述の各処理を実行するためのゲッターの評価プログラムにより、上述の各処理を監視し、又は統合的に制御することができる。
尚、この場合、上述の評価プログラムがコンピューター39内のハードディスクドライブ、又はコンピューター39に設けられた光ディスク又は磁気ディスクのドライブ等に挿入される光ディスク又は磁気ディスク等の公知の記録媒体に保存されているが、この評価プログラムの保存場所はこれに限定されない。例えば、この評価プログラムの一部又は全部は、上述の各実施形態におけるレーザー制御部35及び/又は計測制御部37内に保存されていてもよい。また、この評価プログラムは、ローカルエリアネットワークやインターネット回線等の公知の技術を介して上述の各処理を監視し、又は制御することもできる。
また、上述の各実施形態では、ステージ31がネットワーク分析器33によって計測される位置とレーザー発振器36によってレーザーが照射される位置との間を移動するように構成されていたが、これに限定されない。例えば、前述のネットワーク分析器33と、レーザー発振器36が、固定されているゲッターの評価用装置100に対して移動するように構成されていてもよい。
また、上述の各実施形態では、レーザー制御部35がコンピューター39から独立して配置されていたが、これに限定されない。すなわち、コンピューター39内に、レーザー制御部35が配置されていてもよい。また、逆に、記憶部38がコンピューター39の外に配置されていても本発明の効果と同様の効果が発揮される。
また、上述の各実施形態では、ゲッターが吸収可能なガスとして水素及び/又は窒素が用いられているが、これに限定されない。例えば、水蒸気、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、メタンやエタン等の飽和炭化水素ガス、又はエテン、プロペン等の不飽和炭化水素ガスが含まれるガスであれば、そのガスは本発明に適用可能である。
また、例えば、図8及び図9に示すように、ゲッターが配置されている密閉空間41とは直接連結せず、かつゲッターによって吸収可能なガスが封入されている密閉空間42と連結する前述のガスが封入された第3の密閉空間43を備えたゲッターの評価用装置300は好ましい一態様である。この構成を採用すれば、密閉空間42と密閉空間43との間の隔壁45の一部を、ゲッターが配置されている密閉空間41に影響しないように、換言すれば、隔壁44に先行して貫通させることができる。その結果、前述のガスの量を予め十分に有した状態で振動体47又は振動体48のQ値を計測することができる。その上で、振動体46のQ値を計測後に隔壁44を貫通させれば、ゲッターが吸収しうる十分なガス量を有した状態でゲッターの評価が可能となる。これは、最終製品に組み込まれたゲッターの性能を評価することができるだけでなく、ゲッターの種類や形成方法の変化によって生じるガスの吸収能力の変化に依存せず、一つの構造パターンのみで対応可能である点でも有利である。尚、第3の密閉空間43と同様の他の密閉空間を、隔壁を備えた流路を介して密閉空間42に接続すれば、さらに前述のガス量を増やすことができる。
また、上述の各実施形態では、流路14に形成された隔壁13数が1つだけであったが、これに限定されない。例えば、図7A乃至図7Dは、図1に示す第1の実施形態におけるM部分の形状を、エッチングマスクを変更することによって変化させたものであるが、図7A、図7Cに示すように、複数の隔壁13が形成されていてもよい。複数の隔壁13を設けることは、上述の異方性エッチングによって隔壁13を形成する際の寸法制御の失敗によって一つの隔壁が機能を発揮できない(換言すれば、当初から隔壁13の一部が貫通している)場合に有利である。この観点からすれば、一つの流路に対して隔壁数が3つ以上であってもよい。また、複数の流路が形成されている場合は、その流路の少なくとも1つに複数の隔壁が形成されていることが上記観点から好ましい。また、隔壁の厚さは特に限定されないが、隔壁としての機能を維持しつつ、レーザーによる隔壁の一部が迅速に除去され、また、その除去時のシリコンの飛散によるゲッター上への付着の危険性が排除されるように、その厚みは30μm以上50μm以下が好ましい。
また、上述の各実施形態では、流路14の平面図における形状が直線状であったが、これに限定されない。例えば、図7B乃至図7Dに示すように、ラビリンス形状であってもよい。具体的には、図7Bや図7Cのような蛇行形状や、図7Dのようなジグザグ形状であってもよい。このようなラビリンス形状を採用することは、シリコンで構成される隔壁をレーザーにより貫通させる際、その除去されたシリコンが、ゲッターが配置された密閉空間内へ流入してゲッターの表面に付着することを防ぐことができる点で有利である。この観点からすれば、その流路全体のうち、隔壁が形成されている位置からゲッターが配置された密閉空間に至る部分の少なくとも一部がジグザグ形状又は蛇行形状であることが好ましい。尚、上述の流路の形状を2つ以上組合せてもよい。
さらに、上述の各実施形態では、隔壁を構成する材質がシリコンであったが、これに限定されない。例えば、隔壁の材質がゲルマニウム又はシリコンゲルマニウムであってもレーザー照射により貫通させることができる。以上、述べたとおり、本発明の精神および範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明は、様々な技術分野における最終製造物の性能維持のために重要かつ不可欠な技術要素であるゲッターの性能評価に適している。
本発明の1つの実施形態におけるゲッターの評価用装置の平面図である。 図1に示すゲッターの評価用装置のA−A断面図である。 図1に示すゲッターの評価用装置のM部の詳細図である。 本発明の1つの実施形態におけるゲッター評価システムの構成図である。 本発明の1つの実施形態におけるゲッターのガス吸収性能評価プロセスの流れ図である。 本発明の他の実施形態におけるゲッターのガス吸収性能評価プロセスの流れ図である。 本発明の他の実施形態における流路と隔壁を表す平面図である。 本発明の他の実施形態における流路と隔壁を表す平面図である。 本発明の他の実施形態における流路と隔壁を表す平面図である。 本発明の他の実施形態における流路と隔壁を表す平面図である。 本発明の他の実施形態におけるゲッターの評価用装置の平面図である。 図8に示すゲッターの評価用装置のB−B断面図である。
符号の説明
11a,11b,41,42,43 密閉空間
12a,12b,46,47,48 振動体
13,44,45 隔壁
14 流路
15a,15b 孔
16a 下側のガラス基板
16b 上側のガラス基板
17 貫通口
18 チタン膜
21 中心部
22 梁部
23 リング部
24 駆動用電極
25 検出用電極
26 直流電源
27 交流電源
31 ステージ
32 テーブル
33 ネットワーク分析器
34 探針
35 レーザー制御部
36 レーザー発振器
37 計測制御部
38 記憶部
39 コンピューター
40 判定部
100,300 ゲッターの評価用装置
200 ゲッター評価システム

Claims (14)

  1. 1つの密閉空間と、
    前記密閉空間内に配置されたゲッターと、
    隔壁を備えた流路を介して前記密閉空間と連結され、かつ前記ゲッターによって吸収可能なガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間と、
    前記の其々の密閉空間内に形成された振動体とを備え、
    レーザーを用いて前記隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させることにより、前記ゲッターが配置された密閉空間内に前記ガスが流入可能となる
    ゲッターの評価用装置。
  2. 前記流路の少なくとも1つに複数の前記隔壁を備えた
    請求項1に記載のゲッターの評価用装置。
  3. 前記流路のうち、前記隔壁から前記ゲッターが配置された密閉空間に至る部分の少なくとも一部がジグザグ形状又は蛇行形状である
    請求項1に記載のゲッターの評価用装置。
  4. 前記ガスは、水蒸気、水素、酸素、窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、炭化水素ガスの群から選ばれる少なくとも1種類のガスを含む
    請求項1に記載のゲッターの評価用装置。
  5. 前記ガスが封入されている少なくとも1つの密閉空間と、前記ゲッターが配置された密閉空間と連結せずかつ前記ガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間とを連結するための隔壁を備えた流路がさらに形成されている
    請求項1に記載のゲッターの評価用装置。
  6. 前記振動体及び前記隔壁が一体のシリコン基板により形成されている
    請求項1に記載のゲッターの評価用装置。
  7. 空洞部を有する2つのガラス材が、振動体を用いたMEMS装置が形成されたシリコン基板を挟むことにより形成される密閉空間を複数備えた前記MEMS装置の生産用基板であって、
    前記基板の少なくとも一部に請求項1に記載のゲッターの評価用装置を備えた
    MEMSデバイス生産用基板。
  8. 1つの密閉空間と、前記密閉空間内に配置されたゲッターと、隔壁を備えた流路を介して前記密閉空間と連結され、かつ前記ゲッターによって吸収可能なガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間と、前記の其々の密閉空間内に形成された振動体とを備えたゲッターの評価用装置を載置するステージと、
    前記隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させるための出力を有するレーザー発振器と、
    前記レーザー発振器によって照射されるレーザーの照射条件を制御するレーザー制御部と、
    前記ゲッターが配置された密閉空間内に形成された第1振動体のQ値(以下、Q値とする)、前記ガスが封入されている少なくとも1つの密閉空間内に形成された振動体(以下、総称して第2振動体とする)のQ値(以下、総称してQ値とする)、及び前記隔壁の少なくとも一部の除去による貫通後の前記第1振動体又は前記第2振動体のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測する計測器と、
    前記計測器を制御する計測制御部と、
    前記Q値、前記Q値、及び前記Q値を記憶する記憶部と、
    前記Q値、前記Q値、及び前記Q値からゲッターによるガス吸収量を算出する計算装置を備える
    ゲッターの評価システム。
  9. 前記計測器は、前記隔壁の少なくとも一部の除去による貫通後の前記第1振動体及び前記第2振動体のQ値を計測する
    請求項8に記載のゲッターの評価システム。
  10. 1つの密閉空間と、前記密閉空間内に配置されたゲッターと、隔壁を備えた流路を介して前記密閉空間と連結され、かつ前記ゲッターによって吸収可能なガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間と、前記の其々の密閉空間内に形成された振動体とを備えたゲッターの評価用装置における、前記ゲッターが配置された密閉空間に形成された第1振動体のQ値(以下、Q値とする)、及び前記ガスが封入されている少なくとも1つの密閉空間内に形成された振動体(以下、総称して第2振動体とする)のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測する工程と、
    前記Q値及び前記Q値を記憶する第1記憶工程と、
    前記第1記憶工程の後に、レーザーにより、前記隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させるレーザー除去工程と、
    前記レーザー除去工程の後に、前記第1振動体又は前記第2振動体のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測する工程と、
    前記Q値を記憶する第2記憶工程と、
    前記Q値、前記Q値、及び前記Q値からゲッターによるガス吸収量を算出する工程を含む
    ゲッターの評価方法。
  11. 前記Q値を記憶する第2記憶工程の後に、
    前記Q値と前記Q値との関係が、前者が1に対して後者が0.95以上であった場合に、前記レーザーにより、前記隔壁と異なる隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させる追加レーザー除去工程と、
    前記追加レーザー除去工程の後に、前記第1振動体又は前記第2振動体のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測する工程と、
    前記Q値を記憶する第3記憶工程をさらに含み、
    前記Q値、前記Q値、及び前記Q値からゲッターによるガス吸収量を算出する工程の替わりに前記Q値、前記Q値、及び前記Q値からゲッターによるガス吸収量を算出する工程を含む
    請求項10に記載のゲッターの評価方法。
  12. 1つの密閉空間と、前記密閉空間内に配置されたゲッターと、隔壁を備えた流路を介して前記密閉空間と連結され、かつ前記ゲッターによって吸収可能なガスが封入されている他の1つ又は複数の密閉空間と、前記の其々の密閉空間内に形成された振動体とを備えたゲッターの評価用装置における、前記ゲッターが配置された密閉空間に形成された第1振動体のQ値(以下、Q値とする)、及び前記ガスが封入されている少なくとも1つの密閉空間内に形成された振動体(以下、総称して第2振動体とする)のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測するステップと、
    前記Q値及び前記Q値を記憶する第1記憶ステップと、
    前記第1記憶ステップの後に、レーザーにより、前記隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させるレーザー除去ステップと、
    前記レーザー除去工程の後に、前記第1振動体又は前記第2振動体のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測するステップと、
    前記Q値を記憶する第2記憶ステップと、
    前記Q値、前記Q値、及び前記Q値からゲッターによるガス吸収量を算出するステップを含む
    ゲッターの評価プログラム。
  13. 前記Q値を記憶する第2記憶ステップの後に、
    前記Q値と前記Q値との関係が、前者が1に対して後者が0.95以上であった場合に、前記レーザーにより、前記隔壁と異なる隔壁の少なくとも一部を除去して貫通させる追加レーザー除去ステップと、
    前記追加レーザー除去ステップの後に、前記第1振動体又は前記第2振動体のQ値(以下、総称してQ値とする)を計測するステップと、
    前記Q値を記憶する第3記憶ステップをさらに含み、
    前記Q値、前記Q値、及び前記Q値からゲッターによるガス吸収量を算出するステップの替わりに前記Q値、前記Q値、及び前記Q値からゲッターによるガス吸収量を算出するステップを含む
    請求項12に記載のゲッターの評価プログラム。
  14. 請求項12に記載の評価プログラムを記録した記録媒体。
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