JP2008249396A - 移動局の静止判定を利用した位置検出システム - Google Patents

移動局の静止判定を利用した位置検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】移動局の静止判定を用いた精度が高い位置検出システムを提供する。
【解決手段】移動局において、フレーム識別手段によりフレーム識別情報が付され、静止判定手段により移動局が静止しているか否かが判定され、少なくともフレーム識別情報と静止判定手段による結果とを含む信号が発信される。基地局において、基地局情報送信手段により、少なくとも基地局識別番号と受信されたフレーム識別情報と距離関連情報測定手段による距離関連情報とからなる基地局情報が測位サーバに送信される。測位サーバにおいては、距離関連情報測定誤差算出手段により、移動局が静止している場合には基地局情報に基づいて距離関連情報測定誤差が算出され、重み行列算出手段により距離関連情報測定誤差に基づいて重み行列が算出され、測位手段において距離関連情報と重み行列とに基づいて移動局の位置が算出される。
【選択図】図9

Description

本発明は、電波を発信し所定の移動可能領域を移動する移動局の位置を検出するシステムに関するものであって、特に移動局が静止しているか否かを考慮することにより精度の高い位置検出を行うシステムに関するものである。
無線通信を利用することにより、人や物の位置を検出し、追跡するシステムが提案されている。例えば、全地球測位システム(Global Positioning System;GPS)と呼ばれるシステムがそれである。このGPSは、例えば非特許文献1に示す様に、複数の衛星から送信される電波を一の移動可能な受信機によりそれぞれ受信し、該受信した複数の電波の到来時間差等に基づいて、前記受信機の位置を検出するシステムである。
このGPSにおいては、既知の位置にある衛星からの電波を受信機が受信することによって位置の検出が行われるが、逆に移動可能な一の発信機から発信された電波を複数の既知の位置に固定された受信機に受信させ、これらの複数の受信機によって受信された電波に基づいて発信機の位置を検出することも同様に可能である。例えば特許文献1には、位置が既知である無線機である複数の基準局と、位置の不明な無線機である検出対象局との間の無線信号を、上記複数の基準局もしくは検出対象局の一方が受信し、距離に関する物理量を計測することで該基準局と該検出対象局との絶対距離もしくは相対距離をそれぞれ測定し、上記各測定された距離である測距結果と、上記各基準局との位置とに基づいて該検出対象局の位置を算出する方法が開示されている。
坂井丈泰著、「GPS技術入門」、東京電機大学出版局、2003年2月 特開2006−090913号公報
このような位置の算出を実行するにあたり、発信機から発信され直接受信機に到達する直接波に加え、発信機から発信された後に地面等で反射された反射波をも受信機が受信してしまうマルチパスが生ずる。このマルチパスは、発信機と受信機との距離を測定する際の誤差である測距誤差に影響を及ぼす。
前記特許文献1は、このようなマルチパスが生ずる環境において、各測距結果と各基準局の位置とから、各測距結果が最小二乗誤差にそれぞれ影響を及ぼしている各誤差の量である各誤差劣化量をそれぞれ算出するステップと、上記各誤差劣化量に基づいて上記各測距結果を評価し、該各測距結果に関する重み付け係数を更新するステップと、上記各測距結果と、各基準局の位置と、上記更新された各重み付け係数とに基づいて検出対象局の位置を算出するステップとからなることを特徴とする位置算出方法が提案されている。
しかしながら、前記測距を実行する際に検出対象局が移動している場合には、正確な測距が実行できないおそれがある。また、移動している検出対象局に対してなされた測距結果に基づいて重み付け係数を算出し、位置の算出を実行しても検出対象局の正確な位置の算出ができない場合がある。
かかる課題を解決するために、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a1)電波を発信する発信手段を有し、所定の移動可能領域内を移動可能な移動局と、(a2)該移動局によって発信された電波を受信する受信手段と、前記受信した電波に基づいて前記移動局との距離に関連する情報である距離関連情報を測定する距離関連情報測定手段とを有し、既知の位置に固定された複数の基地局と、(a3)該複数の基地局によって受信された電波と、該複数の基地局によって受信された電波に重み付けを行う重み行列とに基づいて前記移動局の位置を算出する測位手段を有する測位サーバと、からなる測位システムにおいて、(b)前記移動局は、(b1)前記基地局が測距を反復実行するタイミングであるフレームを識別するとともに、個々のフレームに対し固有の数値であるフレーム識別情報を付するフレーム識別手段と、(b2)前記移動局が静止しているか否かを判定する静止判定手段とを有し、(b3)前記発信手段は、少なくとも前記フレーム識別情報と前記静止判定手段による判定結果とを含む信号を発信するものであり、(c)前記基地局は、(c1)少なくとも、自己の基地局を識別するための基地局識別番号と、前記受信手段によって受信されたフレーム識別情報と、前記距離関連情報測定手段によって測定された前記移動局と前記自己の基地局との間の距離関連情報とからなる基地局情報を前記測位サーバに送信する基地局情報送信手段を有し、(d)前記測位サーバは、(d1)前記静止判定手段により前記移動局が静止していると判断された場合には、前記基地局情報送信手段によって送信された基地局情報に基づいて、前記距離関連情報測定手段により複数回測定された前記基地局と前記移動局との間の距離関連情報についての誤差である距離関連情報測定誤差を算出する距離関連情報測定誤差算出手段と、(d2)前記距離関連情報測定誤差算出手段により算出された距離関連情報測定誤差に基づいて前記重み行列を算出する重み行列算出手段と、を有することを特徴とする。
このようにすれば、前記移動局において、前記フレーム識別手段によって前記基地局が測距を反復実行するタイミングであるフレームが識別されるとともに、個々のフレームに対し固有の数値であるフレーム識別情報が付され、前記静止判定手段によって前記移動局が静止しているか否かが判定され、前記発信手段によって、少なくとも前記フレーム識別情報と前記静止判定手段による判定結果とを含む信号が発信される一方、前記基地局においては、前記基地局情報送信手段により、少なくとも、自己の基地局を識別するための基地局識別番号と、前記受信手段によって受信されたフレーム識別情報と、前記距離関連情報測定手段によって測距された前記移動局と前記自己の基地局との間の距離関連情報とからなる基地局情報が前記測位サーバに送信される。また、前記測位サーバにおいては、前記距離関連情報測定誤差算出手段によって、前記静止判定手段により前記移動局が静止していると判断された場合には、前記基地局情報送信手段によって送信された基地局情報に基づいて、前記距離関連情報測定手段により複数回測定された前記基地局と前記移動局との間の距離関連情報についての誤差である距離関連情報測定誤差が算出され、前記重み行列算出手段により、前記距離関連情報測定誤差算出手段により算出された距離関連情報測定誤差に基づいて前記重み行列が算出される。そして、前記測位手段においては、前記複数の基地局によって受信された電波と、算出された重み行列とに基づいて前記移動局の位置が算出されるので、精度の良い測位が可能となる。
また、好適には、前記フレーム識別情報は、個々のフレームの開始時刻からなる時刻情報である。このようにすれば、前記移動局は通常の機器構成において時計を有することから、特にフレーム識別情報生成のために機器構成を追加もしくは変更することなく個々のフレームの開始時刻からなる時刻情報を前記フレーム識別情報とすることができる。
また、好適には、前記フレーム識別手段は、乱数を発生させる乱数発生手段を有し、前記フレーム識別情報は、該乱数発生手段によって発生させられる乱数であることを特徴とする。このようにすれば、前記フレーム識別情報として、前記乱数発生手段によって発生させられる乱数が用いられるので、一意に識別可能であることを必要とするフレーム識別情報が容易に生成できる。
また、好適には、前記フレーム識別情報は、フレームの累積実行回数を表す整数である。このようにすれば、前記フレーム識別情報として、前記移動局におけるフレームの累積実行回数を表す整数が用いられるので、一意に識別可能であることを必要とするフレーム識別情報が容易に生成できる。
また、好適には、前記静止判定手段は、振動センサを有し、該振動センサが検知する振動が所定の範囲内である場合には前記移動局は静止していると判断することを特徴とする。このようにすれば、前記移動局は前記振動センサによって検知される振動に基づいて自身が移動しているか静止しているかを判断することができる。
また、好適には、前記測位手段による前記移動局の位置の算出は、前記静止判定手段により前記移動局が静止していると判定された移動局に対して実行されることを特徴とする。このようにすれば、前記測位手段による前記移動局の位置の算出は、前記静止判定手段により前記移動局が静止していると判定された移動局に対して実行されるので、精度のよい移動局の測位が可能となる。
また、好適には、前記測距誤差算出手段は、前記静止判定手段により前記移動局が静止していると判定された場合には、実際に前記測位手段によって測定された前記移動局の位置に基づいて前記測距誤差として標準偏差を算出する。このようにすれば、前記測距誤差算出手段によって算出される前記測距誤差である標準偏差は、前記静止判定手段により前記移動局が静止していると判定された場合には実際に前記測位手段によって測定された前記移動局の位置に基づいて算出されたものであるので、移動する移動局に対して算出された標準偏差よりも精度の良いものとなる。
また、好適には、前記重み行列算出手段によって算出される前記重み行列の大きさは、前記基地局のうち、前記測位手段によって測位に用いられる基地局の数に基づいて決定されることを特徴とする。このようにすれば、前記重み行列算出手段によって算出される前記重み行列の大きさは、前記基地局のうち、前記測位手段によって測位に用いられる基地局の数に基づくものとなるので、測位に用いられない基地局を含む全ての基地局に基づいた大きさの大きい行列となることが防止される。
以下、本発明の一実施例について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の測位システム8の構成の一例を示した図である。図1には、平面上の任意の形状に設けられる移動可能領域50として一辺30(m)の正方形からなる移動可能領域50が設けられている。また、前記移動可能領域50には、後述する移動局10と無線による通信を行う機能を有する基地局12として4つの基地局である第1基地局12A、第2基地局12B、第3基地局12C、第4基地局12Dがそれぞれ設けられる。基地局としては後述するように、平面上における移動局10の位置を到来時間差を利用して算出を行うためには少なくとも3個の基地局が必要である。従って、前記移動可能領域の何れの地点においても、少なくとも移動局が3個の基地局と通信可能となるように基地局を配置する必要がある。また、基地局の数が多いほど移動局の位置の算出は正確に行うことができる。本図1においては、正方形の移動可能領域50の4隅にそれぞれ第1基地局12A乃至第4基地局12Dが1つづつ配置されており、この要件を満たす。また、前記移動可能領域50内には移動局10が配置され、その移動可能領域50内を移動可能とされている。本図1においては一例として2つの移動局10A、10Bが配置されている。なお、移動局の個数は特に限定されない。また、基地局12と例えば有線ケーブル52により接続されることにより通信可能とされた測位サーバ14が設けられ、前記移動局10によって発信され前記基地局12によって受信された電波に基づいて、前記移動可能領域内における基地局10の位置を算出する。なお、本明細書において、特に個々の移動局10A、10Bを区別しない場合には移動局10と表記し、個々の基地局12A乃至12Dを区別しない場合には基地局12と表記する。
このとき、移動可能領域50は、便宜上図2に示す様にx軸およびy軸が定義され、移動可能領域50上の点はこの軸に基づいて座標が規定される。すなわち、第1基地局12Aは座標(0,0)上に、第2基地局12Bは座標(0,30)上に、第3基地局12Cは座標(30,30)上に、第4基地局12Dは座標(30,0)上にそれぞれ配置されている。
図3は移動局10の構成の概要を示す機能ブロック線図である。アンテナ部20は電波を送受信するために用いられ、平衡不平衡変換部22はバラン(Balun)であり、送受信切換部24の不平衡線路をアンテナ部20に適合するように平衡線路に変換する。コントローラ401は周知のマイコンおよびその周辺回路からなる制御回路であり、後述の送受信切換部24を制御して移動局10の動作を制御するものである。
送受信切換部24は、移動局10の送信状態と受信状態とを切り換える。すなわち、送受信切換部24が移動局10を送信状態に切り換える場合には、移動局10は送信機として機能させられ、受信状態に切り換える場合には受信機として機能させられる。また、送信アンプ部26は、前記送受信切換部24によって移動局10が送信機として機能させられる場合に、後述する無線部28によって生成された信号波を増幅する。
無線部28は、移動局10が送信機として機能させられる場合には、後述する制御部32によって生成される信号を無線通信を行うための形式に変換し、移動局10が受信機として機能させられる場合には、またアンテナ部20によって受信された受信波から制御部32によって処理されるための信号に変換するものであって、例えばICなどによって実装される。この無線部28は具体的には、コントローラ401からの指令により所定の周波数の搬送波を発生させるPLL(phase lock loop)回路、VCO(voltage controlled oscillator)回路及びデジタル変調復調部30などからなり、このデジタル変調復調部30は、制御部32によって生成される信号をデジタル変調、および受信された受信信号の復調を行い、生成されたデジタルデータを制御部32に出力することにより移動局10と基地局12との間の無線通信がデジタル通信によってなされる。
制御部32は、スペクトラム拡散部34、逆拡散処理部341、ベースバンド信号生成復元部36、および拡散符号発生部38などからなり、例えばこれらの機能を有するゲートアレイやマイコンなどによって実装される。このうち、ベースバンド信号生成復元部36は、移動局10が送信機として機能させられる場合には、伝送したい情報を符号化しベースバンド信号を生成する。また、移動局10が受信機として機能させられる場合には、後述する逆拡散処理部341によって逆拡散により復号されたベースバンド信号から、伝送された情報を取りだす。
拡散符号発生部38は、後述するスペクトラム拡散部34によってスペクトラム拡散を行うための拡散符号を発生させる。この拡散符号としては、自己相関関数に高いピークを持つ、すなわち位相差がゼロである場合において自己相関が大きな値となる一方、位相差がゼロでない場合には自己相関が十分に小さく、かつ、符号間における相関が全ての位相差において十分小さい、すなわち相互相関が小さいことという条件を満たす符号列が用いられる。具体的には例えば、M系列符号や、GPSにおいても使用されているGold系列符号が用いられる。このGold系列符号は疑似雑音符号(pseudo−noise code;PN信号)とも呼ばれる。
スペクトラム拡散部34は、移動局10が送信機として機能させられる場合には、ベースバンド信号生成復元部36において生成されたベースバンド信号を、拡散符号発生部38において発生させられた拡散符号を用いてスペクトラム拡散を行い、送信のための信号を生成する。具体的には例えば、前記ベースバンド信号と前記拡散符号との排他的論理和を結果として用いる直接拡散(direct spread)方式が用いられる。また、逆拡散処理部341は、移動局10が受信機として機能させられる場合には、前記デジタル変調復調部30によって復調された受信波に対し前記拡散符号を用いてスペクトラム逆拡散を行い、ベースバンド信号を取りだす。この受信の場合も送信の場合と同じ拡散符号が用いられる。このようなスペクトラム拡散を利用すれば、ある特定の移動局と基地局との通信がある特定の拡散符号を用いて行われている場合に、同じ時刻および同じ周波数において他の移動局と基地局との通信が別の拡散符号を用いて行われる場合であっても、相互の通信が影響を受けることがない。
これらのアンテナ部20、平衡不平衡切換部22、送受信切換部24、送信アンプ26、無線部28、制御部32などの電波の発信のためのブロックが発信手段および受信手段に相当する。
静止判定手段に相当する静止判定部70は、振動センサ72を備え、この振動センサ72の出力に基づいて移動局10が静止しているか移動しているかの判断を行う。具体的には、振動センサ72の検出する振動の大きさVmの絶対値が、所定のしきい値Vthを下回っている場合には静止判定部70は移動局10が静止していると判断する。
フレーム識別手段に相当するフレーム識別部80は、移動局10が基地局12に対し信号を送信する際に、該信号を識別するための符号であるフレーム識別情報を生成する。なお、フレームとは、移動局10が1回の信号を発信する際の作動の単位である。具体的には、フレーム識別部80は、フレーム実行時において時計41から得られる時刻情報timや、フレーム識別部80の有する乱数発生部82によって発生される乱数rnd、あるいはフレーム識別部80の有するカウンタ84によってカウントされるフレームの累積実行回数を表す整数intなどが用いられる。また、前記フレーム識別情報として乱数rndまたは整数intが用いられる場合には、フレーム識別情報が一致することがないように、十分な桁数が考慮される。なお、乱数発生部82は乱数発生手段に対応する。
また、電源部40は、上述した送信アンプ26、無線部28、制御部32、静止判定部70、フレーム識別部80、時計41などに対し、必要な電力を供給する。時計41は、電波の発信時や受信時において参照される時刻情報を供給する。
図4は、基地局12の構成の概要を示す機能ブロック線図である。アンテナ部20、平衡不平衡変換器22、送受信切換部24、送信アンプ26、無線部28、制御部32、時計41、電源部40など、符号の共通する機能ブロックについては、その機能についても移動局10と共通するものであるので、説明を省略する。
距離関連情報測定手段に対応する測距部42は、移動局10による電波の発信と基地局12による電波の受信とにおける時刻の時刻差、すなわち電波の到達に要する時間に基づいて、移動局10と基地局12との距離を測定する。この測定された移動局10と基地局12の距離が距離関連情報に対応する。この測距部42は例えばマッチドフィルタを含んで構成され、具体的には例えばレプリカ符号発生部44、遅延回路46および相関計算部50などによって構成される。レプリカ符号発生部44においては、移動局10において、拡散符号発生部38により発生され、スペクトラム拡散部34において用いられた拡散符号と同一の符号であるレプリカ符号が発生させられる。そして、周知のシフトレジスタにより構成される遅延回路46においては、移動局10によって発信され基地局12によって受信された電波における信号波が入力され、予め定められた複数の所定の間隔ごとに遅延させられる。そして、相関計算部50においては、遅延回路46によって遅延させられた受信波とレプリカ符号との相関係数が算出される。この結果、算出された相関係数が最大となった際の受信時刻を移動局10からの電波の到来時刻とする。移動局10による送信時刻はベースバンド信号作成復元部36によりベースバンド信号を復元することにより得られるので、電波の到来時刻と送信時刻との時刻差を計算し、電波の速度c(2.997×108(m/s))を乗ずることにより移動局10との距離が算出される。
また、基地局12には後述する測位サーバ14との通信を行うための有線通信部43が設けられ、例えばLANケーブルなどの有線ケーブル52によって接続された測位サーバ14との間で、測距部42によって測定された移動局10との距離である測距データや、ベースバンド信号作成復元部36によって受信波から復号されたベースバンド信号を含むデータや基地局12の動作に関する情報などの送受信が可能とされる。この有線通信部43が基地局情報送信手段に対応する。
図1に戻って、測位サーバ14は例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂コンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、移動局10の位置の算出すなわち測位を実行する。
図5は、測位サーバ14の制御作動を説明する機能ブロック線図である。測位サーバ14は、基地局選択部104、測距誤差算出部106、重み行列算出部108、測位部56、測位結果出力部60などから構成される。
まず、基地局選択部104は、前記複数の基地局12のうち、測位部56によって移動局10の位置の算出である測位に用いられる基地局12の組み合わせが選択される。上述の様に、移動可能領域50が平面である場合には、移動可能領域50を移動する移動局10の測位は少なくとも3つの基地局があればよく、4以上の基地局12が存在する場合には、いくつの基地局を用いて測位が実行されるかが決定されるとともに、測位に用いられる基地局が選択される。このとき、無線部28には図示しない周知の受信信号強度検出部が設けられており、基地局の選択にはこの受信信号強度検出部によって検出された各基地局が受信した信号の強度に関する情報が用いられ、例えば受信信号の強度が大きい基地局を順に選択していく方法が取られる。
また、距離関連情報測定誤差算出手段に対応する測距誤差算出部106は、基地局選択部104によって測位に用いられるように選択された複数の基地局12について、これらの基地局12のそれぞれの測距部42が行った測距結果、すなわち各基地局12と移動局10との間の距離について、その誤差である測距誤差が算出される。この測距誤差は距離関連情報測定誤差に対応する。具体的には本実施例においては、この測距誤差とは、移動局10の静止判定部70によって静止していると判断された移動局に対し所定回以上実行された測距結果の標準偏差である。またこの所定回とは、前記標準偏差を算出するのに足りるだけの回数をいう。
重み行列算出手段に対応する重み行列算出部108は、測距誤差算出部106によって算出された各基地局12のそれぞれの測距誤差に基づいて、重み行列Wを算出する。この重み行列Wは、後述する測位部56が各基地局が測距した測距結果に基づいて移動局10の位置の算出である測位を実行する際に、それぞれの基地局の測距結果に重み付けを行うためのものである。すなわち、測距誤差の大きい基地局12による測距結果は、測距誤差の小さい基地局12による測距結果よりも重みが小さくされ、測位結果への関与を小さくする様にされる。
本実施例において重み行列Wは、具体的には各基地局12の測距誤差としての標準偏差の二乗の逆数を対角成分とする行列であり、例えば4つの基地局である第1基地局12A、第2基地局12B、第3基地局12C、および第4基地局12Dが存在する場合に、これらの各基地局について前記測距誤差算出部106によって算出された標準偏差がそれぞれ、σ1、σ2、σ3およびσ4である場合には、重み行列Wは、4行4列の行列W4として、次式のようになる。
Figure 2008249396
また、一般にn個の基地局が存在し、第i基地局(1≦i≦n)の測距誤差としての標準偏差がσiである場合には、重み行列Wは、n行n列の行列Wnとして、次式のようになる。
Figure 2008249396
測位部56においては、例えば複数の基地局12によって算出された基地局と移動局の距離に基づいて、移動可能領域50中の移動局10の位置を算出する。具体的には、例えば移動可能領域50が前記図1に示す様な平面である場合において、第1基地局12Aの座標を(x1,y1)、第2基地局12Bの座標を(x2,y2)、第3基地局12Cの座標を(x3,y3)、また、第1基地局12Aが測定した第1基地局12Aと移動局10との距離をr1、第2基地局12Bが測定した第2基地局12Bと移動局10との距離をr2、第3基地局12Cが測定した第2基地局12Cと移動局10との距離をr3、とし、移動局の座標を(x,y)、移動局10と基地局12とがそれぞれ有する時計41の時刻のずれに基づく誤差sとすると、図6に示す様に、
(x−x12+(y−y12=(r1+s)2
(x−x22+(y−y22=(r2+s)2, (1)
(x−x32+(y−y32=(r3+s)2,…
で表される関係がある。なお、このとき、第1基地局12A、第2基地局12B、第3基地局12Cのそれぞれが有する時計41の時計は例えば後述する方法により同期されており、誤差sは各基地局に共通である。このとき変数はx,yおよびsの3つであり、方程式は上記3つであるから、これらの3つの式を例えばニュートンラフソン法などにより解くことにより、x、yおよびsの値を算出することが可能である。なお、上述の様に、第1基地局12A乃至第3基地局12Cのそれぞれが有する測距部42が測定して得られる第1基地局12A乃至第3基地局12Cと移動局10との距離r1、r2、およびr3はそれぞれ、移動局10と基地局12とがそれぞれ有する時計41の時刻のずれに基づく誤差sが考慮されていない。すなわち、基地局12の測距部42による測距結果rは基地局12と移動局10との正確な距離とはいえず、そのためこの測距結果rを疑似距離と呼ぶ。
また、測位結果出力部60は測位結果すなわち算出された移動局10の位置情報を例えば図示しないモニタ装置に出力したり、あるいは他のプログラムに伝達したりする。
本実施例のように移動可能領域50が平面である場合には変数が3つとなることから、少なくとも3つの式があればこれらの変数の値が算出されることになり、これは少なくとも3つの基地局12があれば移動局10の位置の算出が可能であることを意味している。一方、基地局が4つ以上存在する場合には、算出における誤差を最小化する最小二乗法を用いることなどにより、より精度の良い移動局10の位置の算出が可能となる。
具体的には測位部56による移動局10の位置の算出は次の様に行われる。まず、疑似距離より移動局位置を算出するための方程式は、前記式(1)の各式の平方根をとり変形した次の式(2)で表される。
Figure 2008249396
ここで riは測距部52によって測定された各基地局12と移動局10との距離、xi,yi,は基地局iの座標、sは時計誤差、x,yは移動局の座標を示す。基地局の数がNの場合はN個の式が存在する。これらN個の方程式より未知数x,y,sを求めることになる。未知数は3個であるため最低3個の式があればよいわけだが4個以上の場合、すなわち4個以上の基地局12が存在する場合には最小二乗法により求解できる。また前記式(2)は非線形の連立方程式であるため、通常は適当な初期値の周りで線形化を行い、逐次近似法(ニュートン・ラフソン法)により解を得る。以下にその手順を示す。
手順(1) x,y,sについて適当な初期値x0,y0,s0を用意する。なお、x0,y0,s0は反復して実行される手順4における最小2乗法の、1回目の実行時における初期値を表す。以下同様に、xn,yn,snは反復して実行される手順4における最小2乗法の、n+1回目の反復実行時における初期値を表す。
手順(2) x0,y0,s0としたときに擬似距離として測定されるべき値を次式により計算する。
Figure 2008249396
手順(3) 実際に測定された擬似距離riに対して、残差Δri=ri−ri 0を求める。
手順(4) riのx,y,sによる偏微分
Figure 2008249396
を用いて、x0,y0,s0の変化量をΔx,Δy,Δsと書くと、
Figure 2008249396
という方程式が得られる。Δriは手順(3)で得られるので式(5)をΔx,Δy,Δz,Δsについて解けばよい。Δx,Δy,Δz,Δs の求解は重み付き最小二乗法により行う。すなわち、
Figure 2008249396
とすると前記式(5)は
Figure 2008249396
となる。ここで、Gは以下に示す行列である。
Figure 2008249396
求めるのは
Figure 2008249396
であるので最小二乗法により解を求めると、
Figure 2008249396
ここで重み行列Wにより前記式(7)に重み付けをすると、
Figure 2008249396
より更新量
Figure 2008249396
が求まる。
手順(5) 得られたΔx,Δy,Δsにより、次式(9)のように初期値を更新する。
Figure 2008249396
手順(6) 初期値をx,y,sに更新して、手順(2)乃至手順(5)を実行する。
以上の手順をΔx,Δy,Δsがそれぞれ十分に小さくなるまで、例えば予め定められた範囲内の値となるまで繰り返す。そして、最後に前記手順(6)を行った際のxi,yi,siが基地局の座標となる。
図7は4つの基地局12の有する時計41を同期させるための手順の一例を示したタイムチャートである。この図において、縦線で表された第1基地局12A乃至第4基地局12Dと測位サーバ14との間を横方向に結ぶ矢印によって各基地局および測位サーバ間の通信の様子が示されている。なお矢印の向きは通信の方向を示しており、矢印の先が向いている機器が受信側である。また、波線で表された矢印は無線による通信を表している。また、図中下向きに時間軸がとられており、下へ行くほど時間の経過を表している。
まず時刻t1において、測位サーバ14から任意の1の基地局12(本図においては第1基地局12A)に対し、無線通信における空きチャンネルの探索命令がされる。これをうけ、第1基地局12Aはチャンネルスキャンを実行し、発見した空きチャンネルについての情報を時刻t2において測位サーバ14に対し送信する。続いて時刻t3において測位サーバ14から任意の1の基地局12(本図においては第1基地局12A)に対し、時刻情報を無線により送信する命令がされる。更に時刻t4乃至時刻t6において、測位サーバ14から前記任意の1の基地局以外の基地局(本図においては第2基地局12B乃至第4基地局12D)のそれぞれに対し、順次時刻情報を無線により受信する命令がされる。続いて時刻t7において、第1基地局12Aから時刻情報、すなわち第1基地局12Aの時計41の時刻t情報が無線により送信され、第2基地局12B乃至第4基地局12Dによってこれが無線により受信される。更に時刻t8乃至時刻t10において、第2基地局12B乃至第4基地局12Dのそれぞれが受信した時刻情報、すなわち第1基地局12Aによって発信された発信時の第1基地局の時刻と第2基地局12B乃至第4基地局12Dのそれぞれが受信した時刻とからなる情報が有線通信部43により測位サーバに順次送信される。
ここで、各基地局12の位置は既知であることから、前記第1基地局12Aから発信された電波が第2基地局12B乃至第4基地局12Dのそれぞれへ到達するのに要する伝播時間は予め算出される。従って、第2基地局12B乃至第4基地局12Dのそれぞれについて、受信した時刻と第1基地局12Aが発信した時刻との時間から前記それぞれの基地局についての伝播時間を引いたものが第2基地局12B乃至第4基地局12Dの時計41と第1基地局12Aの時計41との時間ずれとなる。このようにして算出された時間ずれがなくなるように時刻t11乃至時刻t13において第2基地局12B乃至第4基地局12Dの時計41が補正されることにより、各基地局12の時計は同期される。
図8は、測位部56によって用いられる各基地局12と移動局10との距離rを算出するためのタイムチャートである。この図において、縦線で表された第1基地局12A乃至第4基地局12Dと測位サーバ14および移動局10との間を横方向に結ぶ矢印によって各基地局および測位サーバ間の通信の様子が示されている。なお矢印の向きは通信の方向を示しており、矢印の先が向いている機器が受信側である。また、波線で表された矢印は無線による通信を表している。また、図中下向きに時間軸がとられており、下へ行くほど時間の経過を表している。
まず時刻t1において、測位サーバ14から任意の1の基地局12(本図においては第1基地局12A)に対し、無線通信における空きチャンネルの探索命令がされる。これをうけ、第1基地局12Aはチャンネルスキャンを実行し、発見した空きチャンネルについての情報を時刻t2において測位サーバ14に対し送信する。続いて時刻t3において測位サーバ14から任意の1の基地局12(本図においては第1基地局12A)に対し、移動局10に対し時刻情報を無線により送信させる命令を無線により送信させる命令がされる。これを受け、時刻t4において、第1基地局12Aは移動局10に対し、時刻情報を無線により送信させる命令を無線により送信する。更に時刻t5乃至時刻t8において、測位サーバ14から全ての基地局(本図においては第1基地局12A乃至第4基地局12D)のそれぞれに対し、順次時刻情報を無線により受信する命令がされる。続いて時刻t9において、移動局10から時刻情報、すなわち移動局10の時計41の時刻情報が無線により送信され、第1基地局12A乃至第4基地局12Dによってこれが無線により受信される。この受信信号に基づいて各基地局12の測距部42は各基地局12と移動局10との距離を算出し、時刻t10乃至時刻t13において、第1基地局12A乃至第4基地局12Dのそれぞれが算出した基地局12のそれぞれと移動局10との距離rが有線通信部43により測位サーバ14に送信される。
このようにして得られた第1基地局12A乃至第4基地局12Dと移動局10との距離r1乃至r4と、予め与えられた各基地局の位置情報とが前記式(1)に代入され、式(1)がニュートンラフソン法もしくは最小二乗法により解かれる結果、移動局10の位置座標(x,y)が算出される。
ところで、例えば図9に示す様に、移動可能領域50内において障害物102が存在する場合には、移動局10と基地局12との間の電波の到達経路が複数発生し、いわゆるマルチパスが存在し、良好な通信が困難となる。図9においては、第1移動局10Aと第3基地局12Cとの間を遮る様に障害物102が存在している。このような場合においては、マルチパスの影響を受けやすい第3基地局12Cの測距誤差は、障害物102によるマルチパスの影響を受けにくい第1基地局12A、第2基地局12B、および第4基地局12Dのそれぞれの測距誤差に比べて大きくなる。したがって、精度の良い測位を行うためには、図9における第3基地局12Cのような測距誤差の大きい基地局については、測位部56による測位の際にその影響を少なくして測位を実行することにより測位精度を向上させることができる。
かかる場合において精度の良い測位を実行するために、移動局10によって発信される情報は、フレーム識別情報とその移動局10が静止しているか否かを表す静止情報とが連結されたものとされる。図10は移動局10によって発信される情報の生成のための作動を表すフローチャートであって、移動局10によって実行されるものである。
ステップ(以下「ステップ」を省略する。)SA1乃至SA4は静止判定部70に対応する。このうち、SA1においては、移動局10に設けられた振動センサ72により、移動局の振動Vmが測定される。続くSA2においては、SA1で測定された振動Vmの大きさ、すなわち測定された振動Vmの絶対値が予め定められたしきい値Vthを下回るか否かた判断される。そして、本判断が肯定される場合にはSA3が実行され、本判断が否定される場合にはSA4が実行される。
SA3は、SA2の判断が肯定される場合に実行されるステップであり、移動局10が静止していると判断され、静止情報が「1」とされる。一方SA4は、SA2の判断が否定される場合に実行されるステップであり、移動局10が移動していると判断され、静止情報が「0」とされる。
フレーム識別部80に対応するSA5においては、移動局10に設けられた時計41、乱数発生部82、あるいはカウンタ84のいずれかに基づいて、フレーム識別情報が生成される。このフレーム識別情報は、例えば時計41に基づいて生成される場合には、フレーム識別情報生成時の時刻などの時刻情報timであり、乱数発生部82に基づいて生成される場合には、乱数発生部82により適宜発生される乱数rndであり、カウンタ84に基づいて生成される場合には、例えばフレーム識別情報の累積生成回数などの整数値intである。
ベースバンド信号生成復元部36に対応するSA6においては、例えば、SA3もしくはSA4において生成された静止情報と、SA5において生成されたフレーム識別番号と、移動局の識別のために用いられる移動局番号とが連結され、移動局10から発信される信号、すなわちベースバンド信号が生成される。なお、移動局10が1つしか存在しないなどの場合には、必ずしも移動局番号は必要とされない。このようにして生成されたベースバンド信号が発信手段に対応する無線部28などにより無線により発信される。
図11は、SA6において生成される、移動局10からベースバンド信号として信号される信号の構成の例を示したものである。図11の例においては、2桁の数字で表された移動局番号と、例えばフレーム識別情報としての時刻情報timと、0または1によって表される静止情報とが結合されてベースバンド信号が構成されている。また、フレーム識別情報として時刻情報timに代えて乱数rndあるいは整数intが用いられる場合も同様にして構成される。
図10のようにして生成されたベースバンド信号は、前述したように移動局10によってスペクトラム拡散された電波によって発信され、複数の基地局12によって受信される。また、基地局12のそれぞれにおいては、受信した電波に基づいて測距部42により移動局10と各基地局12との距離が算出されるとともに、ベースバンド信号生成復元部36によりベースバンド信号が復元され、ベースバンド信号である移動局番号、フレーム識別情報および静止情報が取りだされる。そして、これらの情報を基地局情報として有線通信部43によって測位サーバ14に送信する。
図12は前記基地局識別番号の構成の例を示したものである。図12においては、基地局情報を送信する基地局12の識別のために用いられる例えば2桁の数からなる基地局識別番号と、測距の対象となった移動局10から発信された電波のベースバンド信号に含まれる対象移動局番号、フレーム識別情報としての時刻情報tim、その移動局10の静止情報と、基地局12によって算出されたその移動局10と基地局12との距離である測距データとが結合されて基地局情報が構成されている。また、フレーム識別情報として時刻情報timに代えて乱数rndあるいは整数intが用いられる場合も同様にして構成される。
図13は、測位サーバ14が移動局10の位置の算出である測位を実行する際の作動の概要を表すフローチャートである。SB1乃至SB4は、基地局選択部104に対応する。まずSB1においては、複数の基地局12の中から、測位に使用する基地局が選択される。前述の様に、移動可能領域50が平面である場合には、必要となる基地局12の数は少なくとも3つであり、本ステップにおいては、少なくとも3つの基地局12が選択される。
SB2においては、SB1において選択された基地局12から基地局情報(例えば図12参照)が取得される。このとき、取得された基地局情報は、その基地局情報に含まれるフレーム識別情報に基づいて整理される。
続いてSB3においては、SB2において取得された基地局情報に基づいて測位を実行するフレームを決定する。具体的には例えば、SB1において選択された基地局12の全てからの基地局情報が得られたフレームが測位を実行するフレームとして決定される。
図14はこの様子を示したものであって、たとえば、フレーム識別情報として時刻情報timが用いられる場合、同一のフレーム識別情報ある時刻情報timごとに各基地局から取得された基地局情報が各基地局情報ごとに整理される。具体的には例えば、図14の表においては、まず、SB1において選択された第1基地局12A乃至第4基地局12Dからの基地局情報から、時刻情報timの1つである時刻13時45分01秒について、この時刻情報timに対応する各基地局情報の一部である移動局10の静止情報と各基地局12と移動局10との距離である測距データが並べられて表示されている。以降、時刻情報timを13時45分06秒、13時45分11秒のように順次更新し、その時刻情報timに対応する各基地局データが並べられて表示されている。このように各フレーム識別情報ごとに各基地局情報が整理された結果、フレーム識別情報としての時刻情報timが13時45分01秒、13時45分06秒、13時45分11秒のいずれの場合においても、SB1において選択された4つの基地局である第1基地局12A乃至第4基地局12Dの全てから基地局情報が得られていることがわかる。その結果、SB3においては、これらの3つの時刻の何れをも測位を実行するフレームとして決定される。
図13に戻って、SB4においては、SB2において取得された基地局情報に基づいて、SB3において決定された測位を実行するフレームにおいて移動局10が静止しているか否かが判断される。具体的には、SB2において取得された基地局情報のうち、SB3において決定されたフレームにおける静止情報が「1」であれば移動局10が静止していると判断し、静止情報が「0」であれば移動局10は静止していないと判断する。そして、移動局10が静止している場合は、本ステップの判断が肯定され、SB5以降が実行される。一方、移動局10が静止していない場合には、本ステップの判断が否定され、SB7以降が実行される。
SB5およびSB6はSB4の判断が肯定される場合、すなわち移動局10が静止している場合に実行されるステップである。測距誤差算出部106に対応するSB5においては、各基地局12が移動局10の測距を行った結果生ずる誤差である測距誤差が各基地局12ごとに算出される。この測距誤差とは例えば測距結果の標準偏差であり、例えば移動局10が静止し続けている場合において、所定回数以上の測距が実行された際の測距結果の標準偏差が用いられる。
重み行列算出部108に対応するSB6においては、SB5において算出された測距誤差に基づいて重み行列Wが算出される。具体的には例えば、この重み行列は、SB5において用いられた各基地局12の測位誤差の二乗の逆数を対角成分とする行列であって、例えば4つの基地局である第1基地局12A、第2基地局12B、第3基地局12C、および第4基地局12Dが存在する場合に、これらの各基地局について前記測距誤差算出部106によって算出された標準偏差がそれぞれ、σ1、σ2、σ3およびσ4である場合には、重み行列Wは、4行4列の行列W4として、前記数1のようになり、また、一般にn個の基地局が存在し、第i基地局(1≦i≦n)の測距誤差としての標準偏差がσiである場合には、重み行列Wは、n行n列の行列Wnとして、前記数2のようになる。
SB7およびSB8はSB4の判断が否定される場合、すなわち移動局10が静止していない場合に実行されるステップである。重み行列算出部108に対応するSB7においては、以前に本フローチャートが実行されるなどによって既に算出された重み行列Wがあれば、その重み行列を単位行列に変更する。また、測距誤差算出部106に対応するSB8においては、それまで測定された測距誤差が0とされる。すなわち、移動局10が静止していない場合には、それまで静止していた移動局10に対して算出された測距誤差および重み行列Wをそのまま用いても必ずしも精度の良い測位が実行できない可能性があるためである。
測位部56に対応するSB9においては、SB2において基地局情報として得られた測距データと、SB6またはSB7において更新された重み行列とに基づいて移動局10の測位が実行される。測位結果出力部60に対応するSB10においては、SB9における測位の結果が、図示しない出力装置に出力されたり、あるいは他のプログラムに渡される。
SB11においては、引き続き測位を実行するかの判断がされる。本判断が肯定される場合には、引き続き移動局10の測位が行われる場合にはSB2以降が繰り返し実行される一方、本判断が否定される場合には、本フローチャートが終了される。
[実験例]
本発明の有効性を検証するために発明者が行ったシミュレーションの結果を示す。このシミュレーションにおいては、図2に示す環境を想定する。すなわち30m四方の正方形の平面からなる移動可能領域50において、その4隅である(0,0)、(30,0)、(0,30)、(30,30)座標上の点に第1基地局12A乃至第4基地局12Dの4つの基地局が配置されている。かかる環境において、移動局10が座標(15,15)に静止しているものとする。
かかる状況において、図15は、移動可能領域50内に障害物102が存在せず、全ての基地局12において精度の良い、すなわち測距誤差の小さい測距が実行できている場合において測位を行った場合の測位誤差を示した図である。なお、このとき重み行列は用いていない。また、図16は測位の結果移動局10の位置であるとされた座標を、実際の移動局10の位置(15,15)とともに表した図である。このように、4つの全ての基地局において測距誤差が小さい場合には、精度の良い測位が実行できており、その場合の測位誤差は0.35m以内であることがわかる。
一方、図17は、例えば図9に示す様に、第3基地局12Cと移動局10との間に障害物102が存在し、その存在物によりマルチパスが生ぜられるなどによって、第3基地局12Cによる測距においてのみ測距誤差が大きくなる一方、他の基地局については精度の良い測距が実行される状況において、重み行列を用いず、全ての基地局12の重みを等しく測位を実行した場合の測位誤差を示した図である。また、図18は測位の結果移動局10の位置であるとされた座標を、実際の移動局10の位置(15,15)とともに表した図である。このように、いずれか1つの基地局の測距誤差が大きいものであるにもかかわらず、全ての基地局の重みを等しくして測位を実行すると、その測位誤差は大きいものとなり、この場合の測位誤差は約1.6mとなっている。
続いて図19は、図17および図18の場合と同様に、第3基地局12Cと移動局10との間に障害物102が存在し、その存在物によりマルチパスが生ぜられるなどによって、第3基地局12Cによる測距においてのみ測距誤差が大きく一方、他の基地局については精度の良い測距が実行される状況において、前記数1で示した測距誤差の二乗の逆数を対角成分とする重み行列を用いることにより、測位誤差の大きい基地局である第3基地局12Cの測距結果の影響を少なくして測位を実行した場合の測位誤差を示した図である。また、図20は測位の結果移動局10の位置であるとされた座標を、実際の移動局の位置(15,15)とともに表した図である。この場合の測位誤差は約0.55mである。このように、いずれか1つの基地局の測距誤差が大きくなる場合であっても、本発明の測位システム8における重み行列算出部108によって算出された重み行列を用いることにより、その測位誤差が大きく改善されることがわかる。
上述の実施例によれば、移動局10において、フレーム識別手段としてのフレーム識別部80によって基地局12が測距を反復実行するタイミングであるフレームが識別されるとともに、個々のフレームに対し固有の数値であるフレーム識別情報が付され、静止判定手段としての静止判定部70によって移動局10が静止しているか否かが判定され、発信手段としての無線部28等によって、少なくとも前記フレーム識別情報と前記静止判定手段による判定結果とを含む信号が発信される一方、基地局12においては、基地局情報送信手段としての有線部43により、少なくとも、自己の基地局を識別するための基地局識別番号と、前記受信手段によって受信されたフレーム識別情報と、距離関連情報測定手段としての測距部42によって測距された移動局10と前記自己の基地局12との間の距離とからなる基地局情報が測位サーバ14に送信される。また、測位サーバ14においては、距離関連情報測定誤差算出手段としての測位誤差算出部106によって、静止判定部70により移動局10が静止していると判断された場合には、有線通信部43によって送信された基地局情報に基づいて、測距部56により複数回測距された基地局10と移動局12との間の距離についての誤差である測距誤差が算出され、重み行列算出手段としての重み行列算出部108により、測距誤差算出部106により算出された測距誤差に基づいて重み行列Wが算出される。そして、測位部56においては、前記複数の基地局12によって受信された電波と、算出された重み行列Wとに基づいて移動局10の位置が算出されるので、精度の良い測位が可能となる。
また、上述の実施例によれば、前記フレーム識別情報は、個々のフレームの開始時刻からなる時刻情報timであるので、前記移動局10は通常の機器構成において時計41を有することから、特にフレーム識別情報生成のために機器構成を追加もしくは変更することなく個々のフレームの開始時刻からなる時刻情報timを前記フレーム識別情報とすることができる。
また、上述の実施例によれば、前記フレーム識別手段は、乱数を発生させる乱数発生手段としての乱数発生部82を有し、前記フレーム識別情報は、乱数発生部82によって発生させられる乱数rndであるので、一意に識別可能であることを要するフレーム識別情報が容易に生成できる。
また、上述の実施例によれば、前記フレーム識別情報は、フレームの累積実行回数を表す整数intであるので、一意に識別可能であることを要するフレーム識別情報が容易に生成できる。
また、上述の実施例によれば、前記静止判定部70は、振動センサ72を有し、振動センサ72が検知する振動Vmが所定の範囲内である場合、すなわち振動Vmの絶対値が所定のしきい値Vthより小さい場合には移動局10は静止していると判断するので、移動局10は前記振動センサ72によって検知される振動Vmに基づいて自身が移動しているか静止しているかを判断することができる。
また、上述の実施例によれば、測位部56による移動局10の位置の算出は、静止判定部70により移動局10が静止していると判定された移動局10に対して実行されるので、精度のよい移動局の測位が可能となる。
また、上述の実施例によれば、測距誤差算出部106は、静止判定部70により前記移動局が静止していると判定された場合には、実際に測位部56によって測定された移動局10の位置に基づいて測距誤差として標準偏差を算出するので、移動する移動局10に対して算出された標準偏差よりも精度の良いものとなる。
重み行列算出部108によって算出される重み行列Wの大きさは、基地局10のうち、測位部56によって測位に用いられる基地局12の数に基づいて決定されるので、測位に用いられない基地局12を含む全ての基地局に基づいた大きさの大きい行列となることが防止される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、上述の実施例においては、移動局10が移動しうる領域である移動可能領域50は一辺30mの正方形の平面として設けられたが、これに限られない。具体的には、移動可能領域50が平面である場合にその形状が限定されることはなく、また移動可能領域50が平面ではなく3次元空間として設けられてもよく、その場合の形状も限定されない。なお、移動可能領域50が空間として設けられる場合には、上述の様に測位に必要な基地局の個数は最低4個となる。
上述の実施例においては、測位サーバ14と各基地局12とは有線ケーブル52で接続されて通信を行ったが、測位サーバ14と各基地局12との間の通信は有線に限定されず、例えば電波や赤外線等によっても可能である。
上述の実施例において、移動局10および基地局12に設けられた平衡不平衡変換部22は、必ずしも必要ではなく、機器の構成状態によっては整合器としての機能のみを有すればよい場合がある。
上述の実施例においては、スペクトラム拡散部34の手法として直接拡散方式が採用されたがこれに限られず、UWB(Ultra Wide Band)通信などその他の方式が用いられても良い。
上述の実施例においては、位置計算部56においては、上記式(1)を連立方程式としてニュートンラフソン法などを用いて解くこととされたが、これに限られず、例えば測距結果と状態遷移に基づいて最適解を導出するようにしてもよい。
上述の実施例においては、基地局10と移動局12はそれぞれ時計を有しており、基地局10は移動局12からの電波の所要到来時間(すなわち、受信時刻と発信時刻との時刻差)により測距を行ったが、これに限られないのはもちろんである。例えば複数の移動局12により受信される電波の時刻差により測位を行うこともできる。このような構成である場合にも先に詳述したように測距誤差に基づいた重み行列Wを算出して各基地局10の到来時刻差に対して重み行列Wを用いて精度のよい測位をおこなうことができる。
また、上述の実施例においては、静止判定手段70は振動センサ72を有することとされたが、これに限られず、例えば加速度センサを有し、この加速度センサによって検出される加速度の大きさに基づいて静止判定を行ってもよい。
また、上述の実施例においては、測距誤差は、移動局10の有する静止判定部70によって静止していると判断された移動局10に対し所定回数以上実行された測距結果の標準偏差としたが、その他の方法、例えば各基地局の受信信号強度等に基づいて算出してもよい。
また、図13のフローチャートにおいては、重み付け行列Wは更新されるものとされたが(SB6)、フローチャートが実行される毎に算出されてもよい。
また、上述の実施例においては、移動局10が静止判定手段70を有することとされたが、これに限られず、例えば、各基地局12の測距データに基づいて、各基地局12や測位サーバ14によって移動局の静止が判断されてもよい。このようにすれば、基地局10が静止判定手段70を有する必要がなくなる。
また、上述の実施例においては、基地局識別番号および移動局番号は例えば2桁の数が用いられたが、これに限られず、それぞれ基地局の数や移動局の数に応じて適宜設定されればよい。
また、上述の実施例においては、距離関連情報として、移動局10による電波の発信と基地局12による電波の受信とにおける時刻の時刻差、すなわち電波の到達に要する時間に基づいて、算出された移動局10と基地局12との距離が用いられたが、これに限られず、例えば前記移動局10による電波の発信と基地局12による電波の受信とにおける時刻の時刻差であってもよいし、あるいは、移動局10によって発信された電波と基地局12によって受信された電波との位相差であってもよい。すなわち、距離に換算することが可能な物理量であればよい。
本発明が適用される測位システムの一例の概観を表した図である。 移動可能領域に定義される座標を説明する図である。 移動局の機能の概要を表した機能ブロック線図である。 基地局の機能の概要を表した機能ブロック線図である。 測位サーバの機能の概要を表した機能ブロック線図である。 測位サーバによる測位の原理を説明するための図である。 基地局の有する時計の同期を行う手順の一例を説明するタイムチャートである。 各基地局と移動局との距離を測定する手順の一例を説明するタイムチャートである。 マルチパスの原因となる移動可能領域に存在する障害物の一例を説明する図である。 移動局によるベースバンド信号の生成の作動を説明するフローチャートである。 移動局によってベースバンド信号として無線により発信される信号の構成の例を示した図である。 基地局から測位サーバに対し送信される基地局情報の構成の例を示した図である。 測位サーバによる重み行列の算出と、算出された重み行列を用いた測位の実行の作動の概要を説明するフローチャートである。 測位サーバにおいて統合される各基地局からの基地局情報の例を説明する図である。 全ての基地局における測距誤差が大きくない場合のシミュレーションにおける測位誤差の検出頻度と最大測位誤差を表した図である。 図15のシミュレーションにおける測位結果を移動可能領域50に対応する座標に表した図である。 1の基地局における測距誤差が他に比べて大きい場合であって、重み行列を設定せずに測位を行った場合のシミュレーションにおける測位誤差の検出頻度と最大測位誤差を表した図である。 図17のシミュレーションにおける測位結果を移動可能領域50に対応する座標に表した図である。 1の基地局における測距誤差が他に比べて大きい場合であって、本発明の重み行列算出手段により算出された重み行列を用いて測位を行った場合のシミュレーションにおける測位誤差の検出頻度と最大測位誤差を表した図である。 図15のシミュレーションにおける測位結果を移動可能領域50に対応する座標に表した図である。
符号の説明
8:測位システム
10:移動局
12:基地局
14:測位サーバ
42:測距手段(測距部)
43:基地局情報送信手段(有線通信部)
45:測位手段(測位部)
50:移動可能領域
70:静止判定手段(静止判定手段部)
72:振動センサ
82:乱数発生手段(乱数発生部)
106:測距誤差算出手段(測距誤差算出部)
108:重み行列算出手段(重み行列算出部)
W:重み行列

Claims (8)

  1. 電波を発信する発信手段を有し、所定の移動可能領域内を移動可能な移動局と、
    該移動局によって発信された電波を受信する受信手段と、前記受信した電波に基づいて前記移動局との距離に関連する情報である距離関連情報を測定する距離関連情報測定手段とを有し、既知の位置に固定された複数の基地局と、
    該複数の基地局によって受信された電波と、該複数の基地局によって受信された電波に重み付けを行う重み行列とに基づいて前記移動局の位置を算出する測位手段を有する測位サーバと、からなる測位システムにおいて、
    前記移動局は、
    前記基地局が測距を反復実行するタイミングであるフレームを識別するとともに、個々のフレームに対し固有の数値であるフレーム識別情報を付するフレーム識別手段と、
    前記移動局が静止しているか否かを判定する静止判定手段とを有し、
    前記発信手段は、少なくとも前記フレーム識別情報と前記静止判定手段による判定結果とを含む信号を発信するものであり、
    前記基地局は、
    少なくとも、自己の基地局を識別するための基地局識別番号と、前記受信手段によって受信されたフレーム識別情報と、前記距離関連情報測定手段によって測定された前記移動局と前記自己の基地局との間の距離関連情報とからなる基地局情報を前記測位サーバに送信する基地局情報送信手段を有し、
    前記測位サーバは、
    前記静止判定手段により前記移動局が静止していると判断された場合には、前記基地局情報送信手段によって送信された基地局情報に基づいて、前記距離関連情報測定手段により複数回測定された前記基地局と前記移動局との間の距離関連情報についての誤差である距離関連情報測定誤差を算出する距離関連情報測定誤差算出手段と、
    前記距離関連情報測定誤差算出手段により算出された距離関連情報測定誤差に基づいて前記重み行列を算出する重み行列算出手段と、を有すること
    を特徴とする測位システム。
  2. 前記フレーム識別情報は、個々のフレームの開始時刻からなる時刻情報であること
    を特徴とする請求項1に記載の測位システム。
  3. 前記フレーム識別手段は、乱数を発生させる乱数発生手段を有し、
    前記フレーム識別情報は、該乱数発生手段によって個々のフレームの開始時刻に応じて発生させられる乱数であること
    を特徴とする請求項1に記載の測位システム。
  4. 前記フレーム識別情報は、フレームの累積実行回数を表す整数であること
    を特徴とする請求項1に記載の測位システム。
  5. 前記静止判定手段は、振動センサを有し、該振動センサが検知する振動が所定の範囲内である場合には前記移動局は静止していると判断すること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の測位システム。
  6. 前記測位手段による前記移動局の位置の算出は、前記静止判定手段により前記移動局が静止していると判定された移動局に対して実行されること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の測位システム。
  7. 前記測距誤差算出手段は、前記静止判定手段により前記移動局が静止していると判定された場合には、実際に前記測位手段によって測定された前記移動局の位置に基づいて前記測距誤差として標準偏差を算出するものであること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の測位システム。
  8. 前記重み行列算出手段によって算出される前記重み行列の大きさは、前記基地局のうち、前記測位手段によって測位に用いられる基地局の数に基づいて決定されること
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の測位システム。
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