JP2008247634A - レーザー光照射によるガラス板の加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大掛かりな装置を必要とせずに簡便な手段で、レーザー光照射によるガラス端部の加工方法を提供する。
【解決手段】ガラス板の端面加工方法を、レーザー光の照射による加熱でガラス板端部の少なくとも稜線部を軟化させ、その後該軟化部を固化させるガラス端面部の加工方法とし、該方法は、ガラス板端部をレーザー光で走査する工程を有し、該工程での走査開始側での走査速度が終点側の走査速度よりも遅いものとすること。
【選択図】図1
【解決手段】ガラス板の端面加工方法を、レーザー光の照射による加熱でガラス板端部の少なくとも稜線部を軟化させ、その後該軟化部を固化させるガラス端面部の加工方法とし、該方法は、ガラス板端部をレーザー光で走査する工程を有し、該工程での走査開始側での走査速度が終点側の走査速度よりも遅いものとすること。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガラスの端部へのレーザー光照射による当該部の加熱、軟化、及び固化を行うことでガラス端部の強度を向上させる技術に関する。
ガラス板の強度は、端部の傷、クラック等の欠陥の存在状態に依存し、この欠陥の状態によっては、ガラス板の強度は著しく低下する。かくして、ガラス板の強度を向上させるために、ガラス板端面部の欠陥を減少させるべく、端部への加工が施されており、該加工方法として、研削砥石等による研磨加工が一般的に行われている。そして、レーザー光照射で端部を加熱、軟化、及び固化させる方法が、研磨屑の発生がないので、端部の強度をより向上させる可能性のある方法として検討されている。
特許文献1では、ガラス基板の稜線部にレーザー光を吸収する物質を塗布し、ガラス端部にYAGレーザーのレーザー光を照射し、稜線部を加熱、軟化後、固化を行うことで端部をR形状に加工する技術が開示されている。又、特許文献2では、ガラス全体を予熱した状態で端部にCO2レーザーのレーザー光を照射することで、端部を前記予熱温度よりも高温に加熱、そして軟化、固化を行うことで端部の面取りを行うことを開示している。さらには、特許文献3には、ガラス板を水平に保った状態で、ガラス板端面部に対するCO2レーザーからのレーザー光の照射角度を変化させることで、端部の丸みを帯びた形状が、種々変化することが開示されている。
そして、特許文献4では、レーザー照射で生じる局所加熱による極端な温度勾配発生に起因する熱割れを防ぐために、加工部位にガラスが加工(軟化)されない程度の強度のレーザー光を照射することでガラスの予熱を行い、その後加工部位をレーザー照射による局所加熱で加工する技術が開示されている。
レーザー光を照射してガラス板を加工する場合、照射される部位が局所加熱されるので、極端な温度勾配が生じ、ガラス板の熱割れが発生する大きな原因となる。そのために、特許文献2では、ガラス板全体が加熱炉等の手段で予熱され、特許文献4では、レーザー光によってガラスが予熱されている。
しかしながら、ガラス全体を予熱するためには、装置全体が大掛かりなものとなる。そして、ガラスの徐冷工程も必要となることから、生産性を落とすか、さらなる設備増加の対応が必要となるので、大幅なコスト増につながる。又、レーザー光による予熱であっても、予熱を保持するための保温手段が必要となり装置が大掛かりなものとなることや、加工工程が一つ増えることによる生産性の低下が問題となる。
特開平2−48423号公報
特開平2−241684号公報
特開2000−344551号公報
特開2000−288763号公報
特開2006−124192号公報
特許文献5では、予熱を必要しない方法として、レーザー光の照射により破断及び溶解しない部材でガラス板を挟持する方法を提案している。本発明では、この方法よりも効率が良く、そして、大掛かりな装置を必要とせずに簡便な手段によるレーザー光照射によるガラス端面部の加工方法を提供とすることを課題とする。特には、ガラス板の端面部の加工される領域の全てで、目視的に同一の形状を有するように加工することが容易な加工方法を提供することを課題とする。
本発明のガラス板の端面加工方法は、レーザー光の照射による加熱でガラス板端部の少なくとも稜線部を軟化させ、その後該軟化部を固化させるガラス端面部の加工方法であり、該方法は、ガラス板端部をレーザー光で走査する工程を有し、該工程でのガラス板の2辺が交差する箇所における走査速度がガラス板の辺の半ばにおける走査速度よりも遅いことを特徴とする。
ガラス板全体の予熱を実施しないでレーザー光の照射のみによるガラス板の端面加工では、照射される部位が局所加熱されることになるので、ガラス板の熱割れを発生させるようなガラス板内の極端な温度勾配を生じさせないように、レーザー光を照射する必要がある。ガラスの熱伝導率が0.55〜0.75W/m・Kと比較的熱を伝えにくい材料であること、そしてガラス板の形状とに起因して、加工時に軟化される部位と室温近傍の領域との間に極端な温度勾配が生じやすい。
本発明では、ガラス板端部をレーザー光で走査する際の速度を走査開始側での走査速度が終点側の走査速度よりも遅いものとするだけで、ガラス板の端面部にレーザー光を照射した場合に生じうるガラス板内の極端の温度勾配を減少させることが可能との知見と、さらに、この操作により、ガラス板の端面部の加工される領域の全てで、目視的に同一の形状を有するように加工しやすいとの意外な知見を得るに至った。
この効果を、本発明では、次のように考察している。ガラスが溶融可能なエネルギー密度を有するレーザー光をガラス板に照射すると、レーザー光は、中心部から周辺部に向かってエネルギー密度の分布があることから、レーザー光の周辺部では、ガラス板を単に加熱するだけのエネルギー(このエネルギーについて、以後、「不加工エネルギー」と表記する場合有り)を供給することとなる。本発明では、この走査時における不加工エネルギーが係るガラス板の熱挙動について注意深く観察すると、走査の開始側(以降、「上流側」と表記する場合有り)から、走査の終点側(以降、「下流側」と表記する場合有り)に向かって、レーザー照射により受けた熱が蓄積されていくとの知見を得るに至った。
すなわち、不加工エネルギーを活用して、ガラス板内に極端な温度勾配を生じないような加工条件を設定したとしても、大気と接触する表面積が多く放熱の多い2辺が交差する箇所においては、端面の丸みが不足する、また、レーザー光の走査時に生じうる下流側に向かっての熱の蓄積の無い加工開始点においては、周囲との間で極端な温度勾配を生じるとの知見である。
そして、本発明者等は、2辺が交差する箇所では、大気への放熱による損失があり、走査の上流側、特には、走査の開始点では、加工時にガラスが軟化される部位と室温近傍となっている領域間を、熱割れが発生しない程度の温度に十分に加熱することが難しい場合が多く、これらの領域が十分に加熱されるようなエネルギーすなわち時間を確保さえすれば前記問題を解決できるとの知見を得るに至った。そして、本発明者は、解決する手段として、ガラス板端部をレーザー光で走査する際の速度について、ガラス板の2辺が交差する箇所における走査速度がガラス板の辺の半ばにおける走査速度よりも遅くするという技術手段を発明するに至ったのである。
そして、前記領域が十分に加熱されるような時間を確保するとの観点から、加工の開始点では、レーザー光の走査速度を0mm/分、すなわちレーザー光を一定時間照射してから開始することが好ましい。
また、走査の開始点を、ガラス板の2辺が交差する箇所とすることが好ましい。レーザー光の走査の開始点を一つの辺のある箇所とした場合は、レーザー光の照射開始と共に該レーザー光が照射されたガラス板端面の温度は急激に上昇し、ガラス板は加工部とその周辺との極端な温度差による熱割れを生じ易い。
それに比べて、ガラス板の2辺が交差する箇所からレーザー光の照射を開始する場合は、レーザー光の不加工エネルギーを有効に活用することにより、端面の溶融加工が開始される前にその加工部位周辺を予熱することができるため、加工開始時に発生するガラス板の熱割れを抑制することができる。従って、本発明では、走査の開始点を、ガラス板の2辺が交差する箇所とすることが好ましいものとしている。
さらには、この好ましい発明の形態と、前記した走査の開始点では、レーザー光の走査速度を0mm/分から開始する発明とを組合せることが、より好ましい。
本発明のガラス板の端面加工方法は、熱の蓄積による極端な温度勾配を解決するという観点から、レーザー光の走査速度が30〜900mm/分の間で走査速度が調整されることが好ましい。また、レーザー光の走査の終点側におけるレーザー光の単位時間当たりのエネルギー密度が、走査の開始側におけるレーザー光の単位時間当たりのエネルギー密度と比べて、3〜20%低いものとすることが好ましい。
さらには、この好ましい発明の形態と、前記した走査の開始点では、レーザー光の走査速度を0mm/分から開始する発明、及びガラス板の2辺が交差する箇所における走査速度を終点側のガラス板の辺の半ばにおける走査速度より遅いものとする発明から選ばれる少なくとも一つとを組合せることが、より好ましい。
また、本発明では、レーザー光の走査の終点を、ガラス板の2辺が交差する箇所とすることが好ましい。レーザー光の走査の終点を一つの辺のある箇所とした場合は、レーザー光の照射終了と共に加工部位の温度は急激に下降し、加工部位の下流側を加熱し続けることによって加工部位に生じた熱歪を緩和する効果が得られなくなるため、ガラス板は加工の終点に発生する極端な熱歪による割れを生じ易い。
それに比べて、ガラス板の2辺が交差する箇所を加工の終点とする場合は、レーザー光の不加工エネルギーを有効に活用することにより、加工完了後においても加工の終点近傍の温度降下を抑制することで発生した熱歪を緩和することができるため、加工終了時に発生するガラス板の割れを抑制することができる。
さらには、この発明と、ガラス板の2辺が交差する箇所における走査速度を終点側のガラス板の辺の半ばにおける走査速度より遅いものとする発明とを組合せることがより好ましい。
また、本発明では、ガラス板表面の略水平方向から、ガラス板端面部にガラス板厚みよりも大きなビーム幅を有するレーザー光を照射することが好ましい。ガラス板に対して、略水平方向からガラス板厚みより大きなビーム幅でレーザー光を照射することで、レーザー光のエネルギーを効率よく利用することができるため、ガラス板端面の上下両稜線部を同時に同じ丸みの程度に加工することができる。
さらに、本発明では、ガラス板表面に対して斜め方向からガラス板厚みよりも大きなビーム幅を有するレーザー光を該レーザー光の強度ピーク部がガラス板端面部に照射されるように照射することが好ましい。ガラス板に対して斜め方向がからレーザー光を照射することにより、不加工エネルギーを活用することで、加工時のガラス板において軟化される部位と室温近傍となっている領域間を、熱割れが発生しない程度の温度に十分に加熱することを行いやすいからである。
そして、この発明と、前記したガラス板表面に対して略水平方向からガラス板厚みよりも大きなビーム幅を有するレーザー光を該レーザー光の強度ピーク部がガラス板端面部に照射されるように照射する発明とを組合せることがより好ましい。斜め方向からのレーザー光と略水平方向からのレーザー光を組合せることで、前者を主として、加工部位周辺の加熱、後者を主として端面の加工に供するよう役割づけることができるようになる。これは、両レーザー光を、個々に制御可能にせしめるので、最適な端面加工を実施しやすくなる。
レーザー光走査時の捜査速度を調節することのみにより、ガラス板の熱割れが生じることなく、加工領域を目視的に均一に、ガラス板の端面加工を行うことが可能となる。従って、従って、従来必要であった全体を歪点近傍の高温に加熱するための大掛かりな加熱炉等の予熱装置を必要としないで、0〜400℃のソーダ石灰ケイ酸塩ガラスのガラス歪点温度に及ばない温度雰囲気下、又は0〜35℃の室温環境下でレーザー光によるガラス板端面部の加工ができるようになる。従来技術で製造歩留まりを低下させていた、端面加工の不均一さの問題、あるいは、加工中に発生する熱割れを解消した端面加工ができるようになる。端面加工により強度が向上されたガラス基板の製造の低コスト化に奏功する。
本発明のガラス板端面部の加工方法は、レーザー光の照射による加熱でガラス端部の少なくとも稜線部を軟化させ、その後該軟化部を冷却することによって固化させるガラス端面部の加工方法である。
ガラス板の加工を行うレーザーには、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー等が使用され、ガラスの吸収波長である10.6μmの波長のビームを発する炭酸ガスレーザーを使用することが好ましい。本発明は、ガラス板端面加工時のガラス端面の軟化部とガラス板表面部の熱勾配を緩和させるために、ガラスの稜線部を含む端面にビームを照射すると同時にガラス面の周縁部にもビームを照射するので、ビームの径はガラス板厚みよりも、大きいものとすることが好ましい。そのため、ビーム径は、ガラス板厚みの1.5倍以上、好適には10倍以上、さらに好適には30倍以上とすることが好ましい。そして、上限は、レーザー光のエネルギーロスを考えると、100倍とすることが好ましい。
レーザービームの強度分布は、ガウシアン分布、又はトップハットの強度分布をもつレーザー光を使用できる。本発明では、不加工エネルギーを効果的に使用してガラス板に極端な温度勾配発生を防止することを好ましい発明としているので、この観点から、ガウシアン分布を有するレーザー光を使用することが好ましい。
そして、本発明のガラス板の加工方法には、フロートガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、PDPに使用されている高歪点ガラス等が使用される。そして、適用されるガラス板の厚みには、ガラス板の変形や加工効率の点から、0.1〜5mm、好ましくは0.1〜3mm、より好ましくは0.1〜1.8mm、さらに好ましくは0.3〜1.2mmの厚みのガラス板を使用することが好ましい。
ガラスの厚みが薄くなると、レーザー光の走査時において、不加工エネルギーからガラス板が受ける単位厚みあたりのエネルギーが高いものとなりやすく、2辺が交差する点、加工開始点、および、下流側の加工状態は蓄熱量の違いの影響を大きく受ける。このため、加工領域において、目視的に同一形状に加工することが難しい。しかしながら、本発明は、この問題をも解決するものであので、特に薄い厚みのガラス板に適用されることが好ましい。
ガラス板端面部に、ガラス板表面に対してレーザー光を斜めに照射する場合、照射角度の条件が、power・sinθ・speed-1値が50以上となるように照射することが好ましい。ここでPowerはレーザー光の強度(W/cm2)、θはレーザー光のガラス板端面部への照射角度(°)、speedはレーザー光をガラス板端面部に沿って走査させる加工速度(mm/s)を示す。この値が50以上であればガラス板は加工中に破壊せず良好に加工しやすく、50未満のときは照射されるガラス板端面部と面内部に発生する温度勾配が大きくなりやすく、結果、大きな熱応力が発生しやすくなり、加工中にガラス板の破壊が生じやすくなる。
さらには、power・cosθ・speed-1値が160〜260となるように照射することが好ましい。この値が160〜260の場合に、ビーム照射後ガラス板端面部の形状はほぼ均一な円弧状となりやすい。また、この値が160以下ではガラス板端面部の形状は殆ど変化せず角張ったままとなりやすく、260以上では溶けすぎて不均一な端面形状となりやすい。
本発明のガラスの加工方法の一例を、図面を用いて説明する。図3はレーザー照射によるガラス加工時の状態を表す断面図である。加工するときの雰囲気温度は、常温常圧である。ガラスGに対し、少なくとも一つの稜線部を含むように、ガラス端面に対し、斜めになるようにレーザー光Bを照射することが好ましい。レーザー光Bは、さらにガラス板表面に対して略水平となる方向から、ガラス板の端面部に照射してもよい。そして、レーザー光Bを固定した状態で、ガラス板を移動(スクロール)させるか、ガラス板を固定した状態で、レーザー光Bを走査(スキャン)し、ガラス板端面の加工を行っていく。
実施例1
大きさが180mm×100mm(長方形)で、厚みが0.7mmのフロートガラス(フロート法で得られるソーダ石灰珪酸塩ガラス)を水平に支持し、その端面部に、該ガラス板に対して水平方向から、単位時間当たりの平均エネルギー密度が1.27W/mm2となるように、ガラス端面部に到達時のビームの断面形状が短軸5mm(ガラス板の厚み方向)×長軸8mm(レーザー光の走査方向)の楕円形をしたエネルギー密度がガウシアン分布を有するレーザー光(1)、ガラス板の端面部にガラス板表面に対して板表面を基準にして30°の方向から、単位時間当たりの平均エネルギー密度が0.12W/mm2となるようにガラス端面部に到達時のビームの断面形状が直径φ60mmの円形をしたエネルギー密度がガウシアン分布を有するレーザー光(2)を照射した。
大きさが180mm×100mm(長方形)で、厚みが0.7mmのフロートガラス(フロート法で得られるソーダ石灰珪酸塩ガラス)を水平に支持し、その端面部に、該ガラス板に対して水平方向から、単位時間当たりの平均エネルギー密度が1.27W/mm2となるように、ガラス端面部に到達時のビームの断面形状が短軸5mm(ガラス板の厚み方向)×長軸8mm(レーザー光の走査方向)の楕円形をしたエネルギー密度がガウシアン分布を有するレーザー光(1)、ガラス板の端面部にガラス板表面に対して板表面を基準にして30°の方向から、単位時間当たりの平均エネルギー密度が0.12W/mm2となるようにガラス端面部に到達時のビームの断面形状が直径φ60mmの円形をしたエネルギー密度がガウシアン分布を有するレーザー光(2)を照射した。
尚、走査開始点を、ガラス板の2辺の交差する場所、レーザー光(1)及び(2)を、同一箇所に照射、走査速度120mm/分とし、ガラス板端面部の加工は4辺の内の1辺を行った。そして、加工開始時において、レーザー光の照射を開始すると同時に加速度36000mm/分2でレーザー光(1)及び(2)を走査し始め、走査速度が600mm/分に達した時点で、その走査速度を維持した。また、本実施例での試料数は、10個とした。
その結果、レーザー照射中、及び照射後もガラス板の熱割れは、10試料全部で発生しなかった。また、ガラス板の端面部は、図1及び2に示すように、加工された領域全域に亘って同程度の丸みに加工された。
比較例1
レーザー光走査時において、レーザー光の走査速度を走査開始から終了まで600mm/分で維持した以外は実施例1と同様とした。結果、端面の丸み形状は、加工開始部にはなかった。また、レーザー光照射中にガラス板が割れた例が4例、レーザー光照射後24時間以内にガラス板が割れた例が4例であった。
レーザー光走査時において、レーザー光の走査速度を走査開始から終了まで600mm/分で維持した以外は実施例1と同様とした。結果、端面の丸み形状は、加工開始部にはなかった。また、レーザー光照射中にガラス板が割れた例が4例、レーザー光照射後24時間以内にガラス板が割れた例が4例であった。
G ガラス
B ガラス板の端面部に照射されるレーザー光
1 稜線部
B ガラス板の端面部に照射されるレーザー光
1 稜線部
Claims (8)
- レーザー光の照射による加熱でガラス板端部の少なくとも稜線部を軟化させ、その後該軟化部を固化させるガラス端面部の加工方法であり、該方法は、ガラス板端部をレーザー光で走査する工程を有し、該工程でのガラス板の2辺が交差する箇所における走査速度がガラス板の辺の半ばにおける走査速度よりも遅いことを特徴とするガラス板の端面加工方法。
- ガラス板における加工の開始点では、レーザー光の走査速度を0mm/分で加工し始めることを特徴とする請求項1に記載のガラス板の端面加工方法。
- ガラス板における加工の開始点が、ガラス板の2辺が交差する箇所であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガラス板の端面加工方法。
- ガラス板における加工の終点が、ガラス板の2辺が交差する箇所であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のガラス板の端面加工方法。
- ガラス板表面の略水平方向から、ガラス板端面部にガラス板厚みように大きなビーム幅を有するレーザー光を照射することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のガラス板の端面加工方法。
- ガラス板表面に対して斜め方向からガラス板厚みよりも大きなビーム幅を有するレーザー光を該レーザー光の強度ピーク部がガラス板端面部に照射されるように照射することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のガラス板の端面加工方法。
- ガラス板の厚みが0.1〜1.8mmであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のガラス板の端面加工方法。
- 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のガラス板端面部の加工方法による端面加工工程を有するガラス基板の製造方法。
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Cited By (2)
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CN110225893A (zh) * | 2017-01-16 | 2019-09-10 | 川崎重工业株式会社 | 脆性材料基板的端部精加工装置和脆性材料基板的端部精加工方法 |
JP2020001938A (ja) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス管製造方法、ガラス管端面加工装置及びガラス管 |
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2007
- 2007-03-29 JP JP2007088053A patent/JP2008247634A/ja active Pending
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