JP2008247144A - 車両の床下構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体構造の制約や外観性低下を防止しつつ車体の空気抵抗を低減する。
【解決手段】車両10の床下で空気流を制御するようにした床下構造において、車両後部に配置されたミドルフロアカバー12,13の床下面としての底面12a,13a及び車両後部に配置されたディフューザー14の床下面としての底面14aに複数のディンプル15を設けた。車速が増加して車両10の床下の空気流の流速が所定速度に達すると、底面12a,13a,14aに設けられた複数のディンプル15によって、底面12a,13a,14aに近接する境界層の流れが層流から乱流へ遷移し、境界層の剥離位置がより下流へ移動するため、空気抵抗の原因になる低圧の剥離域の圧力が上昇し、空気抵抗が低減する。
【選択図】図1
【解決手段】車両10の床下で空気流を制御するようにした床下構造において、車両後部に配置されたミドルフロアカバー12,13の床下面としての底面12a,13a及び車両後部に配置されたディフューザー14の床下面としての底面14aに複数のディンプル15を設けた。車速が増加して車両10の床下の空気流の流速が所定速度に達すると、底面12a,13a,14aに設けられた複数のディンプル15によって、底面12a,13a,14aに近接する境界層の流れが層流から乱流へ遷移し、境界層の剥離位置がより下流へ移動するため、空気抵抗の原因になる低圧の剥離域の圧力が上昇し、空気抵抗が低減する。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両の床下構造の改良に関するものである。
従来、車両の空気抵抗を低減するために車体形状を考慮した構造として、車体後部の底部を傾斜させたもの(例えば、特許文献1参照。)、車体の表面にディンプルを設けたもの(例えば、特許文献2参照。)、車体の前部下部にダクトを設けたもの(例えば、特許文献3参照。)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−138957公報
実開昭60−87769号公報
特開平6−199252号公報
特許文献1の図1を以下の図8で説明する。なお、符号は振り直した。
図8は従来の車両構造を示す断面図であり、車体後部に設けられたトランクルーム101の底部102が車体後方にいくにつれて高くなるように傾斜している。なお、103はトランクルーム101内に収納されたスペアタイヤである。
このような構造により、車両走行時に車体の下方を通過する風が矢印Wで示されるように底部102に沿って流れるため、車体の空気抵抗が低減される、というものである。
図8は従来の車両構造を示す断面図であり、車体後部に設けられたトランクルーム101の底部102が車体後方にいくにつれて高くなるように傾斜している。なお、103はトランクルーム101内に収納されたスペアタイヤである。
このような構造により、車両走行時に車体の下方を通過する風が矢印Wで示されるように底部102に沿って流れるため、車体の空気抵抗が低減される、というものである。
特許文献2の図を以下の図9で説明する。なお、符号は振り直した。
図9は従来の車両構造を示す車体側面図であり、車体111の表面に空気抵抗を低減するディンプル112が加工されている。
図9は従来の車両構造を示す車体側面図であり、車体111の表面に空気抵抗を低減するディンプル112が加工されている。
特許文献3の図22を以下の図10で説明する。なお、符号は振り直した。
図10は従来の車両構造を示す車体前部の説明図であり、エンジンルームの下方に設けられるアンダカバー121の下面に下方に突出するダクト122が設けられ、このダクト122から下流方向へ空気123を吹き出すことで、床下を流れる空気124の圧力を回復させ、空気124の流速を高めて空気抵抗を低減するものである。
図10は従来の車両構造を示す車体前部の説明図であり、エンジンルームの下方に設けられるアンダカバー121の下面に下方に突出するダクト122が設けられ、このダクト122から下流方向へ空気123を吹き出すことで、床下を流れる空気124の圧力を回復させ、空気124の流速を高めて空気抵抗を低減するものである。
図8に示した特許文献1では、トランクルーム101の底部102を傾斜させると、トランクルーム101の収納容積が減少する。
図9に示した特許文献2では、車体111にディンプル112を加工することで、外観性が損なわれる。
図9に示した特許文献2では、車体111にディンプル112を加工することで、外観性が損なわれる。
図10に示した特許文献3では、アンダカバー121からダクト122を下方に突出させたことで、最低地上高を確保するのが難しくなる。
このように、上記した従来の技術では、車体構造の制約や外観性低下という点で課題が残る。
このように、上記した従来の技術では、車体構造の制約や外観性低下という点で課題が残る。
本発明の目的は、車体構造の制約や外観性低下を防止しつつ車体の空気抵抗を低減することにある。
請求項1に係る発明は、車両の床下で空気流を制御するようにした床下構造において、車両後部の床下面に複数のディンプルを設けたことを特徴とする。
作用として、車速が増加して車両の床下の空気流の流速が所定速度に達すると、床下面に設けられた複数のディンプルによって、床下面に近接する境界層の流れが層流から乱流へ遷移し、境界層の剥離位置がより下流へ移動するため、空気抵抗の原因になる低圧の剥離域の圧力が上昇し、空気抵抗が低減する。
作用として、車速が増加して車両の床下の空気流の流速が所定速度に達すると、床下面に設けられた複数のディンプルによって、床下面に近接する境界層の流れが層流から乱流へ遷移し、境界層の剥離位置がより下流へ移動するため、空気抵抗の原因になる低圧の剥離域の圧力が上昇し、空気抵抗が低減する。
ディンプルは床下面に設けられているから、外部に露出しにくく、外観性に影響を及ぼさない。また、単に床下面にディンプルを形成するだけであるから、車体構造が制約を受けることがない。
請求項2に係る発明は、ディンプルを円形又は円形に近い形状とし、このディンプルの半径rと深さdとの比d/rを、0.0005〜0.5とし、且つ、隣り合うディンプルの中心間距離を2〜20mmとし、更に、ディンプルを重ならないようにすることを特徴とする。
作用として、上記形状、寸法のディンプルによって床下面での空気抵抗が効果的に低減される。
作用として、上記形状、寸法のディンプルによって床下面での空気抵抗が効果的に低減される。
請求項3に係る発明は、床下面では、その30%以上の面積にディンプルを設けたことを特徴とする。
作用として、ディンプルが設けられる面積を30%以上にすることで、床下面のより広い面積で層流が乱流に遷移し、境界層の剥離位置がより下流へ移動して、空気抵抗低減効果がより高まる。
作用として、ディンプルが設けられる面積を30%以上にすることで、床下面のより広い面積で層流が乱流に遷移し、境界層の剥離位置がより下流へ移動して、空気抵抗低減効果がより高まる。
請求項4に係る発明は、床下面では、走行風の流れる方向に対して0〜45°の方向に、深さが0.1〜2.5mmの溝を設けたことを特徴とする。
作用として、ディンプルに加えて、床下面に走行風の流れる方向に対して0〜45°の方向に深さが0.1〜2.5mmの溝を設けることで、ディンプル及び溝によって境界層の剥離位置がより下流へ移動し、低圧の剥離域の圧力がより上昇して、空気抵抗をより一層低減することが可能になる。
作用として、ディンプルに加えて、床下面に走行風の流れる方向に対して0〜45°の方向に深さが0.1〜2.5mmの溝を設けることで、ディンプル及び溝によって境界層の剥離位置がより下流へ移動し、低圧の剥離域の圧力がより上昇して、空気抵抗をより一層低減することが可能になる。
請求項1に係る発明では、車両後部の床下面に複数のディンプルを設けたので、所定の車速に達したときに、ディンプルによって床下面の空気抵抗を低減することができ、燃費を向上させることができるとともに、風切り音の発生を抑制することができる。
ディンプルは床下面に設けられているので、ディンプルが外部に露出しにくく、外観性を損ねることがない。また、単に床下面にディンプルを形成するだけなので、従来のように車体構造が制約を受けることがない。
請求項2に係る発明では、ディンプルを円形又は円形に近い形状とし、このディンプルの半径rと深さdとの比d/rを、0.0005〜0.5とし、且つ、隣り合うディンプルの中心間距離を2〜20mmとし、更に、ディンプルをお互いに重ならないようにしたので、ディンプルの上記形状及び寸法によって、床下面での空気抵抗を効果的に低減することができる。
請求項3に係る発明では、床下面の30%以上の面積にディンプルを設けたので、空気抵抗低減効果をより高めることができる。
請求項4に係る発明では、床下面に、走行風の流れる方向に対して0〜45°の方向に、深さが0.1〜2.5mmの溝を設けたので、ディンプルと溝とで空気抵抗をより一層低減することができ、空気抵抗が低減される車速範囲を広げることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両の床下構造を示す底面図であり、図中の矢印(FRONT)は車両前方を表す(以下同じ。)。
車両10の車体11の床下に、空気抵抗を低減するための床下構造部材としての樹脂製で左右一対のミドルフロアカバー12,13及び樹脂製のディフューザー14が設けられている。ここでは、ミドルフロアカバー12,13及びディフューザー14の輪郭を太線で示した。
図1は本発明に係る車両の床下構造を示す底面図であり、図中の矢印(FRONT)は車両前方を表す(以下同じ。)。
車両10の車体11の床下に、空気抵抗を低減するための床下構造部材としての樹脂製で左右一対のミドルフロアカバー12,13及び樹脂製のディフューザー14が設けられている。ここでは、ミドルフロアカバー12,13及びディフューザー14の輪郭を太線で示した。
これらのミドルフロアカバー12,13及びディフューザー14のそれぞれの表面としての底面12a,13a,14aに空気抵抗を低減するディンプル15が複数形成されている。
ディンプル15は、ミドルフロアカバー12,13及びディフューザー14のそれぞれの面積の30%以上の面積に形成されている。
上記の底面12a,13a,14aは、車両10の床下面の一部を構成している。
ディンプル15は、ミドルフロアカバー12,13及びディフューザー14のそれぞれの面積の30%以上の面積に形成されている。
上記の底面12a,13a,14aは、車両10の床下面の一部を構成している。
ミドルフロアカバー12,13は、車両が箱形乗用自動車で車室内の前部シートが乗員2名、後部シートが乗員3名着座する場合に、後部シート下方に設けられたミドルフロアパネル16の下方に且つ排気系部品としてのサブマフラ17を避けるように車幅方向外側にそれぞれ配置されている。
ディフューザー14は、車体後部の空気の流れを整える役目をするものであり、車体後部に設けられたトランクルームの下方に配置されている。
ディフューザー14は、車体後部の空気の流れを整える役目をするものであり、車体後部に設けられたトランクルームの下方に配置されている。
ここで、21はフロントバンパ、22はエンジンを支持するフロントサブフレーム、25はエンジンから後方に延びる排気管、26はフロントフロアパネル、27,28は左右一対のフロアフレーム、31はリヤサブフレーム、32は排気管25の後端に接続されたメインマフラ、33はリヤバンパである。
図2は本発明に係る車両の後部側面図であり、後輪41の前方の床下にミドルフロアカバー12,13(手前側の符号12のみ示す。)が配置され、後輪41の後方にディフューザー14が配置されている。
ディフューザー14は、下面が後方に行くにつれて次第に高くなった底面14aを有し、この表面としての底面14aに複数のディンプル15(図1参照)が形成されている。なお、35はメインマフラ31の後端に設けられたテールパイプである。
図3(a)〜(c)は本発明に係るディンプルを示す説明図である。
(a)はディフューザー14の表面要部を示す正面図であり、複数のディンプル15が互いに重ならないように形成されていることを示している。隣り合うディンプル15,15の縁同士は接していてもよい。これらのディンプル15は、型でディフューザー14を成形する際に形成される。
(a)はディフューザー14の表面要部を示す正面図であり、複数のディンプル15が互いに重ならないように形成されていることを示している。隣り合うディンプル15,15の縁同士は接していてもよい。これらのディンプル15は、型でディフューザー14を成形する際に形成される。
(b)において、ディンプル15は、円形であり、その半径をr、隣り合うディンプル15,15の中心間距離をLとすると、例えば、半径rはr=5mm、中心間距離L=2〜20mmで、ディンプル15,15同士は互いに重ならない。
(c)は(b)のc−c線断面図であり、ディンプル15の最大深さをdとすると、例えば、最大深さd=0.25mmである。
ディフューザー14の裏面14bには、ディフューザー14の剛性を高めるためのリブ14cが複数形成されている。リブ14cの高さをh、幅をwとすると、例えば、高さh=0.5〜15mm、幅w=Tx(1〜10)mm(Tはディフューザー14の板厚)である。
ディフューザー14の裏面14bには、ディフューザー14の剛性を高めるためのリブ14cが複数形成されている。リブ14cの高さをh、幅をwとすると、例えば、高さh=0.5〜15mm、幅w=Tx(1〜10)mm(Tはディフューザー14の板厚)である。
(b),(c)において、最大深さdと半径rとの比d/rは、d/r=0.0005〜0.5となる。
以上の(a)〜(c)で説明したディンプル15が、ミドルフロアカバー12,13(図1参照)にも形成されている。
以上の(a)〜(c)で説明したディンプル15が、ミドルフロアカバー12,13(図1参照)にも形成されている。
図4(a),(b)は本発明に係るディンプルの作用を示す作用図である。
(a)は比較例であり、ディンプルが形成されていないディフューザー131では、車両が白抜き矢印Aで走行中、後輪41は白抜き矢印Bの方向に回転し、ディフューザー131の下方を矢印で示すように空気が流れると、ディフューザー131の底面131aに沿って乱流が発生し、乱流の範囲はリヤバンパ33の後端部33aまで続いている。
(a)は比較例であり、ディンプルが形成されていないディフューザー131では、車両が白抜き矢印Aで走行中、後輪41は白抜き矢印Bの方向に回転し、ディフューザー131の下方を矢印で示すように空気が流れると、ディフューザー131の底面131aに沿って乱流が発生し、乱流の範囲はリヤバンパ33の後端部33aまで続いている。
(b)は実施例(本実施形態)であり、ディフューザー14の底面14aに沿って乱流が発生し、リヤバンパ33の後端部33aの後方まで乱流の範囲は続いている。
乱流の範囲の上下の幅が(a)の比較例に比べて狭くなるとともに、乱流の範囲がより後方まで延びている、即ち、乱流の範囲が後方に移動している。
乱流の範囲の上下の幅が(a)の比較例に比べて狭くなるとともに、乱流の範囲がより後方まで延びている、即ち、乱流の範囲が後方に移動している。
従って、乱流発生による低圧域の圧力が増加して回復し、ディフューザー14に沿って流れる空気の流速が比較例よりも速くなる。この結果、空気抵抗が比較例に対して低減され、車両の燃費が向上するとともに、ディフューザー14による風切り音の発生が抑えられる。
上記のディフューザー14の空気抵抗低減効果は、ディンプルが無い場合に対して、車速が40〜120km/hの範囲で大きくなっている。
なお、ミドルフロアカバー12,13(図1参照)についても、ディフューザー14と同様な空気抵抗低減効果が得られる。
なお、ミドルフロアカバー12,13(図1参照)についても、ディフューザー14と同様な空気抵抗低減効果が得られる。
図5(a),(b)は本発明に係るディフューザーの別実施形態を示す説明図である。
(a)において、ディフューザー51は、底面51aに、複数のディンプル15と、これらのディンプル15を横切るように走行風の流れる方向(即ち、車両前後方向)に対して角度θ=0〜45°の方向に延びる複数の溝55とが底面51aの面積の30%以上に形成されている。
(a)において、ディフューザー51は、底面51aに、複数のディンプル15と、これらのディンプル15を横切るように走行風の流れる方向(即ち、車両前後方向)に対して角度θ=0〜45°の方向に延びる複数の溝55とが底面51aの面積の30%以上に形成されている。
上記の複数の溝55も、ディンプル15と同様に、車体後部の空気抵抗を低減する役目をし、ディンプル15と共に形成されることで、ディンプル15のみの場合よりも広い車速範囲40〜140km/hで大きな空気抵抗低減効果を発揮する。
(b)は(a)のb−b線断面図であり、ディンプル15の最大深さはdであり、溝55の最大深さをmd、溝55の幅をmw、隣り合う溝55,55の間隔をmsとすると、例えば、md=0.1〜2.5mm、mw=3mm、ms=0.5mmである。
図6は本発明に係るディンプル及び溝による空気抵抗低減効果を示す第1グラフであり、縦軸は車両の負荷抵抗低減率(単位は%)、横軸は車速(単位はkm/h)を表す。
負荷抵抗低減率の測定条件は次の通りである。
・車両:2.4Lエンジン搭載、前輪駆動、車両重量1450kgの箱形乗用自動車
・ディンプル及び溝が設けられた面積:左右のミドルフロアカバー及びディフューザーのそれぞれの表面の90%
・試験方法:新型自動車試験方法(TRIAS 26−1975)第8項 負荷設定の8.1惰行方による負荷設定方法に準じ、試験速度を変更した測定方法により求める
・ディンプルの形状、各部寸法:円形、半径r=5mm、最大深さd=0.25mm、中心間距離L=10mm
負荷抵抗低減率の測定条件は次の通りである。
・車両:2.4Lエンジン搭載、前輪駆動、車両重量1450kgの箱形乗用自動車
・ディンプル及び溝が設けられた面積:左右のミドルフロアカバー及びディフューザーのそれぞれの表面の90%
・試験方法:新型自動車試験方法(TRIAS 26−1975)第8項 負荷設定の8.1惰行方による負荷設定方法に準じ、試験速度を変更した測定方法により求める
・ディンプルの形状、各部寸法:円形、半径r=5mm、最大深さd=0.25mm、中心間距離L=10mm
ディンプルを設けず、表面が平坦な左右のミドルフロアカバー及びディフューザーを使用した比較例において、車速が100km/hのときの負荷抵抗低減率をゼロとしたときに、車速が140km/hのときには、負荷抵抗低減率は−60%となる。(なお、負荷抵抗低減率に付けられたマイナス符号は負荷抵抗が低減されていることを意味する。)
また、実施例1(ディンプルのみが設けられた左右のミドルフロアカバー及びディフューザー)では、車速が60km/hのときに負荷抵抗低減率は−35%、車速が80km/hのときに負荷抵抗低減率は−50%、車速が120km/hのときに負荷抵抗低減率は−70%となる。
更に、実施例2(ディンプル及び溝が設けられた左右のミドルフロアカバー及びディフューザー)では、車速が80km/hのときに負荷抵抗低減率は−75%となる。
このように、実施例1のディンプルのみ、又は実施例2のディンプル及び溝が設けられた左右のミドルフロアカバー及びディフューザーでは、比較例に対して大きな負荷抵抗低減率が得られた。
このように、実施例1のディンプルのみ、又は実施例2のディンプル及び溝が設けられた左右のミドルフロアカバー及びディフューザーでは、比較例に対して大きな負荷抵抗低減率が得られた。
図7は本発明に係るディンプル及び溝による空気抵抗低減効果を示す第2グラフであり、縦軸は車両の燃費向上比率(単位は%)、横軸は車速(単位はkm/h)を表す。
燃費向上比率の測定条件は次の通りである。
・車両:2.4Lエンジン搭載、前輪駆動、車両重量1450kgの箱形乗用自動車
・ディンプル及び溝が設けられた面積:左右のミドルフロアカバー及びディフューザーのそれぞれの表面の90%
・試験方法:新型自動車試験方法(TRIAS 5−1971)の一定速度での燃料消費率測定方法により求める
・ディンプルの形状、各部寸法:円形、半径r=5mm、最大深さd=0.25mm、中心間距離L=10mm
燃費向上比率の測定条件は次の通りである。
・車両:2.4Lエンジン搭載、前輪駆動、車両重量1450kgの箱形乗用自動車
・ディンプル及び溝が設けられた面積:左右のミドルフロアカバー及びディフューザーのそれぞれの表面の90%
・試験方法:新型自動車試験方法(TRIAS 5−1971)の一定速度での燃料消費率測定方法により求める
・ディンプルの形状、各部寸法:円形、半径r=5mm、最大深さd=0.25mm、中心間距離L=10mm
ディンプルを設けず、表面が平坦な左右のミドルフロアカバー及びディフューザーを比較例としてその車速が100km/hのときの燃費向上比率をゼロとすると、車速が140km/hでは、燃費向上比率は0.3%となる。
また、実施例1(ディンプルのみが設けられた左右のミドルフロアカバー及びディフューザー)では、車速が60km/hのときに燃費向上比率は0.1%、車速が80km/hのときに燃費向上比率は0.16%、車速が120km/hのときに燃費向上比率は0.22%となる。
また、実施例2(ディンプル及び溝が設けられた左右のミドルフロアカバー及びディフューザー)では、車速が80km/hのときに燃費向上比率は0.23%となる。
このように、実施例1のディンプルのみ、又は実施例2のディンプル及び溝が設けられた左右のミドルフロアカバー及びディフューザーでは、比較例に対して大きな燃費向上比率が得られた。
このように、実施例1のディンプルのみ、又は実施例2のディンプル及び溝が設けられた左右のミドルフロアカバー及びディフューザーでは、比較例に対して大きな燃費向上比率が得られた。
以上の図1に示したように、本発明は第1に、車両10の床下で空気流を制御するようにした床下構造において、車両後部に配置されたミドルフロアカバー12,13の床下面としての底面12a,13a及び車両後部に配置されたディフューザー14の床下面としての底面14aに複数のディンプル15を設けたことを特徴とする。
これにより、所定の車速、例えば、40km/hに達したときに、ディンプル15によって床下面の空気抵抗を低減することができ、燃費を向上させることができるとともに、風切り音の発生を抑制することができる。
本発明は第2に、図2に示したように、ディンプル15を円形又は円形に近い形状とし、このディンプル15の半径rと深さdとの比d/rを、0.0005〜0.5とし、且つ、隣り合うディンプル15,15の中心間距離を2〜20mmとし、更に、ディンプル15,15を重ならないようにすることを特徴とする。
これにより、ディンプル15の上記形状及び寸法によって、床下面での空気抵抗を効果的に低減することができる。
これにより、ディンプル15の上記形状及び寸法によって、床下面での空気抵抗を効果的に低減することができる。
本発明は第3に、図1に示したように、底面12a,13a,14aでは、それぞれの30%以上の面積にディンプル15を設けたことを特徴とする。
これにより、空気抵抗低減効果をより高めることができる。
これにより、空気抵抗低減効果をより高めることができる。
本発明は第4に、図5に示したように、床下面としての底面51aに、走行風の流れる方向に対して0〜45°の方向に、深さが0.1〜2.5mmの溝55を複数設けたことを特徴とする。
これにより、ディンプル15と溝55とで空気抵抗をより一層低減することができ、空気抵抗が低減される車速範囲を広げることができる。
これにより、ディンプル15と溝55とで空気抵抗をより一層低減することができ、空気抵抗が低減される車速範囲を広げることができる。
尚、本実施形態では、図2(a)に示したように、ディンプル15の形状を円形としたが、これに限らず、ディンプルの形状を、菱形、六角形、八角形、他の多角形、車両前後方向に長い楕円形としてもよい。
本発明の床下構造部材は、高速走行可能な車両に好適である。
10…車両、12,13,14…床下構造部材、12a,13a,14a…床下面(底面)、15…ディンプル、md…溝の深さ(最大深さ)。
Claims (4)
- 車両の床下で空気流を制御するようにした床下構造において、
前記車両後部の床下面に複数のディンプルを設けたことを特徴とする車両の床下構造。 - 前記ディンプルは円形又は円形に近い形状であり、このディンプルの半径rと深さdとの比d/rが、0.0005〜0.5であり、且つ、隣り合う前記ディンプルの中心間距離が2〜20mmであり、更に、前記ディンプルの外周部がお互いに重ならないことを特徴とする請求項1記載の車両の床下構造。
- 前記床下面では、その30%以上の面積に前記ディンプルが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両の床下構造。
- 前記床下面では、走行風の流れる方向に対して0〜45°の方向に、深さが0.1〜2.5mmの溝が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の車両の床下構造。
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JP2007089524A JP2008247144A (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | 車両の床下構造 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100916448B1 (ko) * | 2007-12-15 | 2009-09-07 | 현대자동차주식회사 | 자동차 하부의 공력 성능 개선장치 |
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2007
- 2007-03-29 JP JP2007089524A patent/JP2008247144A/ja active Pending
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KR100916448B1 (ko) * | 2007-12-15 | 2009-09-07 | 현대자동차주식회사 | 자동차 하부의 공력 성능 개선장치 |
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