JP2008246600A - 溝形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物に形成される溝の両端部において割れ、欠けやバリ等の不具合の発生を防止することが可能な溝形成装置を提供する。
【解決手段】シート2の開口面2aと境界を接する一端面4から同じく開口面2aと境界を接する他端面5まで延びた溝3を形成する溝形成装置1Mであって、外周部に形成される刃先35aがシート2の一端面4に向かう方向に回転し、溝3のうちシート2の一端面4からシート2の開口面2aの中途部までの部分を切削するとともにシート2の開口面2aから離間する方向に退避可能な第一の回転刃35と、外周部に形成される刃先71aがシート2の他端面5に向かう方向に回転し、溝3のうちシート2の他端面5からシート2の開口面2aの中途部までの部分を切削するとともにシート2の開口面2aから離間する方向に退避可能な第二の回転刃71と、を具備する。
【選択図】図12

Description

本発明は、対象物の一面に開口し、前記一面と境界を接する一端面から同じく前記一面と境界を接する他端面まで延びた溝を形成する溝形成装置に関する。
従来、対象物の一面に開口し、前記一面と境界を接する一端面から同じく前記一面と境界を接する他端面まで延びた溝を形成する溝形成装置の技術は公知となっている。
このような溝形成装置により対象物に形成される溝の一例、及び溝が形成された対象物の利用の一例として以下のようなものがある。すなわち、図1(a)に示す木材、発泡スチロールあるいは積層された紙等からなる対象物202の開口面202aに、該開口面202aと境界を接する一端面204から、同じく前記開口面202aと境界を接する他端面205まで延びたV字状の溝203・203・203を形成するものである。
また、側端部206・206においては一端面204から他端面205まで45度の角度をつけて切り取られて側端面206a・206aが形成され、加工対象物202bが形成される(図1(b)参照)。そして、図2に示す如く加工対象物202bのV字状の溝203・203・203の底部をそれぞれ支点として折り曲げ、側端面206a・206aを当接して接着することにより、弁当箱や化粧箱等の外周枠として広く利用されている。
また、以上のような溝の形成方法としては、V字状等の溝の形状に対応した刃を使用して、対象物を刃の一方の端面から押し当て、他方の端面に押し切って溝を形成する、いわゆる押し切り加工や、回転刃を使用する切削加工等が広く用いられている。
一般的に、このような溝形成装置は作業効率等を考慮し、連続的に溝を形成することが求められ、これまでにも様々な工夫がなされている。
例えば、押し切り加工を採用する溝加工装置において、複数の対象物に押圧力を加えて隣接する対象物の端面同士が当接した状態を保持しつつ加工することで、切刃が隣接する二つの対象物の一方の一端面に切り込む際に、当該一端面に当接する他方の対象物の他端面が開放状態ではなくなり、切り込みが円滑に行なわれ、切り口を綺麗に仕上げることが可能な溝加工装置が知られている(特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に記載の装置であっても、対象物の材質や形状等に応じた適切な押圧力を与えることは困難であり、例えば押圧力が強い場合等押圧力が適切でない場合には、対象物が切刃側に浮いてしまう等して隣接する対象物202・202の端面同士が当接した状態を保持することができず、溝203を形成する開口面202aの他端面205側に表面の割れ203a、端面の欠け203bやバリ203c等の不具合(図3参照)が生じてしまう可能性がある。
このような不具合が生じた場合、製品として利用するために仕上げ処理として溝3の端部を別途綺麗に整える必要があり、人手による手間がかかってしまい生産効率の低下を招いていた。また、上記不具合が生じた対象物202に仕上げ処理を施した結果、当該不具合が解消しない場合にはその対象物202は不良品となり、破棄の対象となることから、原料ロス及び工数ロスを招来するという問題がある。
特開平6−254797号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、対象物に形成される溝の両端部において割れ、欠けやバリ等の不具合の発生を防止することが可能な溝形成装置を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、対象物の一面に開口し、前記一面と境界を接する一端面から同じく前記一面と境界を接する他端面まで延びた溝を形成する溝形成装置であって、
外周部に形成される刃先が前記対象物の一端面に向かう方向に回転し、前記溝のうち前記対象物の一端面から前記対象物の一面の中途部までの部分を切削するとともに前記対象物の一面から離間する方向に退避可能な第一の回転刃と、
外周部に形成される刃先が前記対象物の他端面に向かう方向に回転し、前記溝のうち前記対象物の他端面から前記対象物の一面の中途部までの部分を切削するとともに前記対象物の一面から離間する方向に退避可能な第二の回転刃と、
を具備するものである。
請求項2においては、前記対象物の一端面を搬送方向に向けて前記対象物を搬送する搬送装置を具備し、
前記搬送装置における前記対象物の搬送経路の中途部に前記第一の回転刃を配置するとともに、前記搬送経路の中途部かつ前記第一の回転刃よりも対象物の搬送方向における下流側に前記第二の回転刃を配置するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1の如く構成したので、溝の両端部において割れ、欠けやバリ等の不具合の発生を防止できる。
請求項2の如く構成したので、溝の両端部において割れ、欠けやバリ等の不具合の発生を防止できる。
以下に本発明に係る溝形成装置の実施の一形態である溝形成装置1、及び、該溝形成装置1を具備する溝加工装置100について、図面を参照して説明する。
なお、以下において、図5、図6、図8、及び図12における矢印Aの指す方向を搬送方向とし、搬送方向の上流側を前、下流側を後とそれぞれ規定する。また、かかる前後方向と水平方向に直交する方向を、左右方向と規定する。
溝形成装置1はシート2の開口面2aに溝3・3・3を形成する装置である。
シート2は本発明に係る対象物の実施の一形態であり、図4(a)に示す如く開口面2aに垂直な方向から見て略長方形の形状である。また、シート2は複数の紙片を重ねて接着剤で貼り合わせることによりある程度の厚みを持たせ、その表面に樹脂製のフィルム又は上質紙等を被覆したものである。
溝3は、図4(b)に示す如く、開口面2aに垂直な方向から見て(平面視で)シート2の一端面4から他端面5まで延びた直線形状である。また、溝3を一端面4または他端面5に垂直な方向から見た形状(断面形状)はV字状である。
なお、本発明に係る対象物は本実施例のシート2の如き複数の紙片を貼り合わせたものに限定されず、例えば、木材、発泡スチロール、金属材料等からなるものも広く含む。
また、本発明に係る溝の平面視形状は本実施例の溝3に限定されず、対象物の使用用途等に応じた形状、例えば、曲線形状等でもよい。また、溝の断面形状においても同じくU字状、コ字状等でもよい。
以下では、図5乃至図7を参照して本発明に係る溝形成装置を具備する溝加工装置の実施の一形態である溝加工装置100について説明する。
溝加工装置100はシート2の開口面2aに一端面4から他端面5まで延びる溝3・3・3を形成し、シート2の両側端部6・6を一端面4または他端面5に垂直な方向から見て開口面2aに対して45度の角度を付けて切削し、図4(c)に示す如き加工シート2bを形成するものである。加工シート2bは溝3の底部を中心として折り曲げて両側端面6a・6aを接着剤等で接着することで例えば弁当箱等の容器の外周枠となるものである。
なお、この外周枠の平面視における形状(加工シート2bの一端面4または他端面5に垂直な方向から見た形状)は、対象物の形状、溝の形成箇所、溝の形成数等によって使用用途等に応じた形状、例えば四角形や六角形等に適宜変更可能である。
また、本実施例における溝加工装置100は本発明に係る溝形成装置を具備する溝加工装置の実施の一形態であり、本実施例に限定されないことは言うまでもない。
溝加工装置100は、主として溝形成装置1L・1R・1M、本体部101、端部切削装置102L・102R、搬送装置103等を具備する。
本体部101は溝形成装置1L・1R・1M、端部切削装置102L・102R、搬送装置103等を支持・固定する構造体である。図5に示す如く本体部101は枠体101a、梁104a・104b・104c、レール106a・106a・106b・106b・106c・106c、移動用ネジ105a・105b・105c・105d・105eを具備する。
図5に示す如く、枠体101aは本体部101の主たる構造体を成す部材であり、その形状は平面視で矩形の枠状を呈する。
図5に示す如く、梁104a・104b・104cは左右方向に延びた部材であり、その両端はそれぞれ枠体101aの左右の内壁面に固定される。
梁104a・104b・104cはそれぞれ搬送方向(前後方向)に所定の間隔を空けて配置される。梁104aは端部切削装置102L・102Rを支持し、梁104bは溝形成装置1L・1Rを支持し、梁104cは溝形成装置1Mを支持する。
図6に示す如く、レール106a・106aは梁104aの上面及び下面に設けられる。レール106a・106aの長手方向は梁104aの長手方向、すなわち左右方向に一致する。同様に、レール106b・106bは梁104bの上面及び下面に設けられ(図6では不図示)、レール106c・106cは梁104cの上面及び下面に設けられる。
レール106a・106aにはそれぞれガイドブロック107・107が係合する。レール106b・106b・106c・106cにはそれぞれ後述するガイドブロック12・12・12・12が係合する。ガイドブロック107・107及びガイドブロック12・12・12・12は、レール106a・106a・106b・106b・106c・106cの長手方向、すなわち左右方向に摺動可能であり、それぞれ端部切削装置102L・102R及び後述する溝形成装置1L・1R・1Mの枠体11に固定される(図8参照)。
図5に示す如く、移動用ネジ105a・105b・105c・105d・105eはそれぞれ端部切削装置102L・102R、溝形成装置1L・1R・1Mの左右方向の支持位置(固定位置)を調整するものである。
図7に示す如く、移動用ネジ105eの一端は梁104cの上面に固定されたサポートユニット140eに軸支され、移動用ネジ105eの他端は枠体101aに軸支される。
移動用ネジ105eの枠体101a側の端部は図示せぬモータの回転軸に連結されており、当該モータが回転駆動されると移動用ネジ105eが回転する。
移動用ネジ105eが回転すると、移動用ネジ105eに螺合するナットである移動部材13、ひいては移動部材13を構成部材として具備する溝形成装置1Mがレール106c・106cに沿って左右方向に摺動する。このように、適宜移動用ネジ105eの回転及びその停止を行うことにより、溝形成装置1Mの梁104cにおける左右方向の支持位置を調整することが可能である。
なお、移動用ネジ105eには移動用ネジの回転回数を表示するカウンタ(不図示)が設けられ、作業者による溝形成装置1Mの左右方向の支持位置、ひいては溝形成装置1Mによる切削(溝形成)位置の調整を容易としている。
移動用ネジ105a・105b・105c・105dについても移動用ネジ105eと同様である。
図5及び図6に示す如く、端部切削装置102L・102Rは、それぞれシート2の左側の側端部6及び右側の側端部6を、一端面4または他端面5に垂直な方向から見てシート2のシート面と45度の角度を成す切削面で切削するものである。
端部切削装置102Lは搬送方向から見てシート2の搬送面に対して45度傾斜した回転軸を中心として回転する回転刃108、回転刃108及び回転刃108を回転駆動するモータが固定される構造体である支持機構109、支持機構109の上下方向の位置の調整を行うとともに、ガイドブロック107・107を介して梁104aに摺動可能に固定される移動機構110等を具備する。サポートユニット111は移動用ネジ105aに螺合し、梁104aに固定される。ナット111aは移動用ネジ105aに螺合し、移動機構110に固定される。
端部切削装置102Rの基本的な構成も端部切削装置102Lと同様である。
本実施例において、端部切削装置102L・102Rはそれぞれ梁104aの左右端部近傍に適宜支持・固定され、シート2の左右の側端部6・6を切削して加工シート2bの側端面6a・6aを形成する。端部切削装置102L・102Rの梁104aにおける左右方向の支持位置を調整することにより、加工シート2bの左右長さを調整することが可能である。
搬送装置103は搬送経路の前部を成すものであり、搬送経路の中途部に配置された端部切削装置102L・102R及び溝形成装置1L・1M・1Rに向かって順次シート2を搬送するものである。
搬送装置103は、チェーン112・112・112・112・112、モータ119、搬送ユニット113・113・・・、搬送ガイド114・114・114・114・114等を具備する。
図6及び図7に示す如く、チェーン112・112・112・112・112は左右方向に所定の間隔を空けた状態で計五箇所設置される。チェーン112・112・112・112・112は駆動軸115に固定されたスプロケット116・116・・・及び従動軸117に固定されたスプロケット118・118・・・に巻回される。駆動軸115及び従動軸117の両端は枠体101aに軸支される。チェーン112・112・112・112・112の外周部のうち、溝形成装置1L・1M・1R及び端部切削装置102L・102Rに対向する部分、すなわち上を向いている部分がシート2の搬送経路に面している。
モータ119は搬送装置103の駆動源である。モータ119の本体は枠体101aに固定され、モータ119の回転軸は駆動軸115の一端に相対回転不能に固定される。
搬送ユニット113・113・・・はシート2が載置される部材であり、チェーン112の外周部に略等間隔で設けられる。
搬送ユニット113にはそれぞれシート2の他端面5に係合する係合突起113aが設けられる。
モータ119が回転駆動することにより駆動軸115が回転すると、チェーン112の外周部のうち、上側の部分(シート2の搬送経路に面している部分)は搬送経路の上流側から下流側に向かって移動する。従って、搬送ユニット113・113・・・に載置されたシート2も搬送経路の上流側から下流側に向かって移動することとなる。
図7に示す如く、搬送ガイド114・114・・・はそれぞれ対応するチェーン112・112・112・112・112に設けられた搬送ユニット113・113・・・の姿勢を一定に保持する部材である。
搬送ガイド114は一対の細長い板状の部材であるガイド板114a・114bからなる。ガイド板114a・114bはチェーン112を挟んで左右に配置され、その長手方向はチェーン112の長手方向、すなわち搬送方向に平行である。また、ガイド板114a・114bの板面に垂直な方向は、駆動軸115の軸線方向すなわち左右方向である。
ガイド板114a・114bは、例えば真ちゅう等の金属材料等からなり十分な剛性を有する。ガイド板114a・114bの上端面の内側(チェーン112に対向する側)のエッジには搬送ユニット113・113・・・の下端部の左右のエッジにそれぞれ係合する溝が形成される。搬送ユニット113・113・・・がガイド板114a・114bの上端面の内側のエッジに係合しつつ移動することにより、搬送ユニット113・113・・・の左右方向へのずれが規制され、シート2が載置されているときの搬送ユニット113・113・・・の姿勢が一定に保持される。
なお、本実施例においては溝3の切削精度確保の観点から後述する回転刃35・71・・・の搬送経路における平面視の位置を固定し、搬送装置103によってシート2を搬送経路に沿って搬送するものとしたが、本発明はこれに限定されず、例えばシート2を固定して溝形成装置1、端部切削装置102がシート2に対して相対的に移動するものとすることも可能である。
図6に示す如く、溝加工装置100はシート供給部120を具備する。
シート供給部120はシート2・2・・・を一枚ずつ搬送経路に供給するものである。
シート供給部120は搬送装置103の前端部上方に配置され、シート2・2・・・を上下方向に積層した状態で収容する。シート供給部120の下部には開口部が形成される。
シート供給部120に積層された状態で収容されたシート2・2・・・のうち最も下に位置するものが、シート供給部120の開口部の下方に移動してきた搬送ユニット113によりシート供給部120の下部の開口部から取り出される。
なお、シート供給部120の開口部からシート2・2・・・が下方に落下するのを防止するために、シート供給部120の開口部の下方に搬送ユニット113が無いときにはシート供給部120の開口部を閉じる下方規制部材(不図示)が設けられる。
図6及び図7に示す如く、溝加工装置100は第二搬送装置130を具備する。
第二搬送装置130は搬送経路の後部を成すものであり、加工後のシート2、すなわち加工シート2bを搬送装置103から取り出すものである。
第二搬送装置130は搬送装置103の後方に配置される。第二搬送装置130は主としてモータ等により回転駆動されるチェーン、該チェーンの外周部に設けられる搬送ベルト等を具備する。
図6に示す如く、第二搬送装置130のチェーンの前端部は搬送装置103のチェーン112・112・・・の後端部と前後方向においてオーバーラップしている。また、第二搬送装置130の搬送速度(第二搬送装置130の搬送ベルトの移動速度)は搬送装置103の搬送速度(搬送ユニット113・113・・・の移動速度)より早く設定される。
従って、加工シート2bが第二搬送装置130のチェーンの前端部に達すると、加工シート2bは搬送装置103の搬送ユニット113から第二搬送装置130の搬送ベルトに受け渡され、第二搬送装置130による搬送に切り替わる。また、第二搬送装置130の後端部には加工シート2bを積層した状態で回収する容器(不図示)が設けられる。
以下では、図5及び図6を参照して以上の如く構成される溝加工装置100によってシート2の側端部6・6を切削し、シート2の開口面2aに溝3を形成し、加工シート2bへ形成する溝加工の概略工程について説明する。本実施例の溝加工の概略工程は下記の(1)から(5)の如くである。
(1)搬送ユニット113により、シート2・2・・・が積層されるシート供給部120の下部の開口部からシート2を一枚取り出し、搬送方向に向けて搬送を開始する。
(2)端部切削装置102によりシート2の側端部6・6を切削して側端面6a・6aを形成する。
(3)溝形成装置1L・1Rにより、シート2の開口面2aにおいて左右端部からシート2の左右方向(長手方向)の約1/4となる位置にそれぞれ溝3・3を形成する。
(4)溝形成装置1Mにより、シート2の開口面2aにおいて左右略中央となる位置に溝3を形成し、加工シート2bを得る。
(5)加工シート2bを搬送装置103による搬送から第二搬送装置130による搬送へと受け継いで加工シート2bを外部に取り出す。
以下では、図8乃至図12を参照して本発明に係る溝形成装置の実施の一形態である溝形成装置1L・1R・1Mについて説明する。
なお、溝形成装置1L・1R・1Mの基本的な構成は略同じであることから、以下では溝形成装置1Mについて説明し、溝形成装置1L・1Rについての説明を省略する。
溝形成装置1Mはシート2の開口面2a(より詳細には、シート2の開口面2aにおいて左右略中央となる位置)に溝3を形成する装置である。溝形成装置1Mは、主として移動部10、支持部20、第一ユニット30、第二ユニット70等を具備する。
以下では、図8及び図9を参照して移動部10について説明する。
移動部10は、支持部20ひいては溝形成装置1M全体を梁104cに支持するための部材である。移動部10は、主として枠体11、ガイドブロック12・12、移動部材13、摺動ガイド14・14・14・14、ハンドル支持部材15・15、ハンドル16・16、ボルト17・17等を具備する。
枠体11は略矩形の枠状の部材であり、梁104cに貫装される。
枠体11の内壁面のうち上側及び下側の面にはそれぞれガイドブロック12・12が固定される。枠体11の上面には移動部材13が固定される。枠体11の前後面には摺動ガイド14・14・14・14が固定される。
ガイドブロック12・12は、それぞれ梁104cに設けられるレール106c・106cと摺動可能に係合する部材である。
ガイドブロック12・12がレール106c・106cに係合しつつ摺動することにより、溝形成装置1Mを梁104cに沿って左右方向へ移動しても、搬送経路上を搬送されるシート2に対する溝形成装置1Mの姿勢(水平状態)が維持されるとともに、溝形成装置1Mによる切削方向が搬送方向に対して平行に維持される。
移動部材13は移動用ネジ105eに螺合し、移動用ネジ105eの回転に応じて左方向または右方向に移動する部材である。移動部材13は枠体11の上面に固定される。移動部材13が移動用ネジ105eの回転に応じて左方向または右方向に移動することにより、ひいては溝形成装置1Mが左方向または右方向に移動することとなる。
摺動ガイド14・14・14・14は上下に延びた形状の部材であり、図9に示す如く枠体11の前後面にそれぞれ二つずつ、左右方向に所定の間隔を空けて設けられる。
ハンドル支持部材15・15はそれぞれ枠体11において摺動ガイド14・14・14・14の上方となる位置に設けられる部材である。
ハンドル支持部材15・15の先端部には上下方向に貫通する貫通孔が形成される。
ハンドル16・16はそれぞれボルト17・17の一端に固定される部材である。ハンドル16が一端に固定されたボルト17は、ハンドル16がハンドル支持部材15の上方に位置するようにハンドル支持部材15の貫通孔に貫装される。
以下では、図8及び図9を参照して支持部20・20について説明する。
支持部20・20はそれぞれ第一ユニット30及び第二ユニット70を移動部10に連結・支持するものである。
支持部20・20は、移動部10を中心としてその前後に略対称に二つ配置される。前方(搬送方向上流)に位置する支持部20は第一ユニット30を支持し、後方(搬送方向下流)に位置する支持部20は第二ユニット70を支持する。
本実施例における支持部20・20はその基本的な構成が互いに略同じであることから、以下の説明では第一ユニット30を支持する支持部20について説明し、第二ユニット70を支持する支持部20については説明を省略する。
支持部20は、主としてスライドブロック21、ナット22、支持部本体23、シリンダ支持部24等を具備する。
スライドブロック21は支持部本体23に固定され、摺動ガイド14に沿って上下方向に摺動可能に係合する部材である。
ナット22は支持部本体23に固定される部材であり、ナット22にはボルト17が螺合する。
作業者がハンドル16を手で回転させると、ボルト17が回転し、ボルト17と螺合するナット22、ひいては溝形成装置1における支持部20よりも下の部分が摺動ガイド14・14・14・14に沿って上下に摺動する。従って、ハンドル16の回転量を調整することにより、溝形成装置1における支持部20よりも下の部分、ひいては後述する第一の回転刃35の上下方向の位置(第一の回転刃35による溝3の切削深さ)を調整することが可能である。
なお、ボルト17には移動用ネジの回転回数を表示するカウンタ(不図示)が設けられ、作業者による溝3の切削深さの調整を容易としている。
支持部本体23は第一ユニット30を支持する主たる部材である。支持部本体23の上方側は上下に延びた板状の部材であり、ナット22及びスライドブロック21等を介して移動部10に連結される。支持部本体23の下方側は図9に示す如く正面視略コ字状の部材であり、第一ユニット30に連結される。
シリンダ支持部材24・24は後述するエアシリンダ42を回動可能に支持する部材であり、支持部本体23の前上部において該エアシリンダ42の左右両側に設けられる。
以下では、図8及び図9を参照して第一ユニット30及び第二ユニット70について説明する。
第一ユニット30及び第二ユニット70はともにシート2の開口面2aを切削し溝3を形成するものである。
なお、第一ユニット30と第二ユニット70の基本的な構成は、移動部10の前後中央部を中心として略前後対称(図8において略左右対称)である。従って、以下では第一ユニット30及び第二ユニット70の共通の構成については同じ符号を付し、適宜説明を省略するものとする。
第一ユニット30は主として切削刃モータ34、第一の回転刃35、モータ支持部材36、回転軸37、カムフォロア38・38、枢支軸39、カム40・40、アーム部材41、エアシリンダ42、ケース43、等を具備する。
第二ユニット70は主として切削刃モータ34、第二の回転刃71、モータ支持部材36、回転軸37、カムフォロア38・38、枢支軸39、カム40・40、アーム部材41、エアシリンダ42、ケース43、等を具備する。
第一ユニット30の切削刃モータ34は電気式のモータであり、第一の回転刃35を回転駆動する駆動源である。
第二ユニット70の切削刃モータ34は電気式のモータであり、第二の回転刃71を回転駆動する駆動源である。
なお、本実施例において切削刃モータ34は回転速度、回転方向等の制御容易性を考慮して電気式のモータとしたが、第一の回転刃35及び第二の回転刃71を回転駆動し得るものであれば電気式以外のモータ等(例えば、油圧式のモータや空圧式のモータ等)でもよく、本実施例に限定されるものではない。
第一の回転刃35はシート2の開口面2aを切削する円盤状の刃物であり、その外周部に切削のための刃先35a・35a・・・が形成される。第一の回転刃35の刃先35aがシート2の一端面4に向かう方向(より厳密には、シート2の一端面4に向かって衝突する方向)に回転する。本実施例では図8中において反時計回り(矢印Bの指す方向)に回転する。
第二の回転刃71はシート2の開口面2aを切削する円盤状の刃物であり、その外周部に切削のための刃先71a・71a・・・が形成される。第二の回転刃71の刃先71aがシート2の他端面5に向かう方向(より厳密には、シート2の他端面5に向かって衝突する方向)に回転する。本実施例では図8中において時計回り(矢印Cの指す方向)に回転する。
本実施例において刃先35a・71aの正面視断面形状(搬送方向と水平方向に直行する方向から見た形状)はV字状(図9参照)である。また、第一の回転刃35、第二の回転刃71は交換可能であり、回転刃35・71を所望の溝形状と同一形状の刃先を有する回転刃に交換することで、所望の断面形状を有する溝を形成することが可能である。
モータ支持部材36は切削刃モータ34を支持する部材であり、モータ支持部材36の下方側である下部モータ支持部材36aと、同じくモータ支持部材36の上方側である上部モータ支持部材36b・36bと、からなる。下部モータ支持部材36aは前後に延びた板状の部材であり、その下端に切削刃モータ34が固定される。上部モータ支持部材36b・36bは側面視略矩形の板状の部材であり、図9に示す如く下部モータ支持部材36aの上端面において所定の間隔を空けてそれぞれ立設される。
また、上部モータ支持部材36b・36bの上前方にはそれぞれ軸36c・36cが左右方向に貫通して設けられる。
図8に示す如く、回転軸37は支持部本体23下方側に軸架され、上部モータ支持部材36b・36bを貫通・支持する部材であり、ひいてはモータ支持部材36に支持される切削刃モータ34、及び切削刃モータ34に回転駆動される回転刃35(または回転刃71)を回動自在に枢支する。
カムフォロア38・38はモータ支持部材36上方側の上前方に軸36cを介して回転可能に固定される。
枢支軸39は支持部本体23下方側に軸架される。
カム40・40は側面視楕円形状の部材で、その中心部において枢支軸39に貫通されて固定される。カム40・40の円周部は前記カムフォロア38・38にそれぞれ当接可能である。
アーム部材41は板状の部材であり、その一端が枢支軸39の長手方向略中央部に貫通されて固定される。
エアシリンダ42はシリンダ支持部材24・24に支持され、その下端はアーム部材41の他端に固定される。エアシリンダ42は制御装置(不図示)と接続されて、その伸縮運動が制御される。エアシリンダ42を伸縮させることにより、アーム部材41が枢支軸39を中心に上下略90度回動する。
図9に示す如く、上部モータ支持部材36b・36b、カムフォロア38・38、カム40・40は回転軸37及び枢支軸39に直接、又は間接的に軸支されており、回転軸37又は枢支軸39の左右中央部を中心に左右対称に一つずつ配置される。
このようにして、モータ支持部材36の前後一方は回転軸43に軸支され、モータ支持部材36の前後他方はカムフォロア38・38、カム40・40等を介して枢支軸39に軸支される。
ケース43は前記第一の回転刃35等を覆う箱体の部材であり、下面が開口される。ケース43はケース支持部材44を介して支持部本体23に支持・固定される。
ケース支持部材44は正面視L字状の部材である。ケース支持部材44において、その垂直面は支持部本体23の側面に固定され、その水平面はケース43の上面に固定される。
図8に示す如く、加圧調整ネジ45は、支持部本体23に螺合・固定される。加圧調整ネジ45は、図示せぬ加圧バネの付勢力を調整するためのネジである。該加圧バネは回転軸37を中心とし、モータ支持部材36を下方へ付勢する、ひいてはモータ支持部材36に支持される切削刃モータ34、及び切削刃モータ34に回転駆動される回転刃35(または回転刃71)を下方へ付勢して、シート2の開口面2aの切削中に回転刃35(または回転刃71)が上方へ(開口面2aから離間する方向へ)浮き上がるのを防止するものである。
ケース43は左右両側面の下方において、第一ユニット30の下方に搬送されるシート2の開口面2aを上方から押さえるシート押さえ部50・50を具備する。
シート押さえ部50は押さえ部材51、スプリング52・52、支持部材53・53等からなる。押さえ部材51は前後に延びる棒状の樹脂製部材であり、その下面においてシート2の開口面2aに当接する。押さえ部材51はスプリング52・52及び支持部材53・53を介してケース43に支持される。
スプリング52・52は押さえ部材51を下方に(開口面2aに当接する方向に)付勢する部材である。
なお、本実施例においてシート押さえ部50は、搬送方向と平行に延びる棒状の押さえ部材51をスプリング52・52を介してシート2の開口面2aに向けて付勢する構成としたが、例えばロール等によって開口面2aを押さえつけることによりシート2の上下方向の動きを規制する構成でもよい。
以上の如く構成されるシート押さえ部50により、切削の際にシート2の位置精度を確保することが可能となり、加工不良を防ぐことができる。
以下では、図10及び図11を参照して第一の回転刃35及び第二の回転刃71を、「シート2の開口面2aに溝3を切削可能な位置(切削位置)」から「第一の回転刃35又は第二の回転刃71が開口面2aから離間する方向(本実施例の場合、略上方)に退避させる退避方法について説明する。なお、切削位置においてエアシリンダ42は縮んだ状態であるものとする。本実施例における第一の回転刃35の退避方法は下記の(1)から(4)の如くである。
(1)切削位置(図10参照)において所定の長さ(シート2の一端面4から開口面2aの中途部まで)の溝3を切削した後、図示せぬ制御装置からエアシリンダ42(厳密には、エアシリンダ42に圧縮空気を供給する経路の中途部に設けられた電磁弁)に制御信号が送られ、エアシリンダ42が伸長する。
(2)エアシリンダ42の一端に固定されるアーム部材41、枢支軸39、および枢支軸39に固定されるカム40が一体となって、枢支軸39を中心としてアーム部材41のエアシリンダ42側端部が下方に移動する方向に略90度回転する。
(3)カム40と当接するカムフォロア38が略上方へ押し上げられる。
(5)カムフォロア38を軸支するモータ支持部材36が回転軸37を中心として上方に回転され、ひいてはモータ支持部材36に支持ざれる切削刃モータ34及び第一の回転刃35が回転軸37を中心として上方に回転されて第一の回転刃35がシート2の開口面2aから離間する方向(略上方)に退避される。
なお、以上の退避方法における調節可能範囲(回転刃35の略上方への退避距離)は、刃先35aがシート2に当接する位置(切削位置)と、シート2に当接しない(又は、当接しているが本来の溝深さよりは浅い)位置(退避位置)との間とし、この調節可能範囲は、楕円形状を有するカム40の長辺と短辺との長さの差を変更することによって適宜変更することが可能である。
また、上記退避方法は、本発明の実施の一形態であり、例えば切削刃モータ34に直接エアシリンダ等のアクチュエータを接続してその駆動により上下位置を調節する方法等も適用可能であり、本実施例に係る退避方法には限定されない。
また、本実施例の場合、第一の回転刃35が「切削位置」より「退避位置」に退避する時期、及び「退避位置」より「切削位置」に戻る(近接する)時期の制御は、搬送装置103に具備されるある搬送ユニット113から他の搬送ユニット113までの区間を一つの単位とし、チェーン112の回転量を検出するロータリエンコーダにより当該区間における位置(位相)を検出し、当該位置に応じて第一の回転刃35の移動(近接/退避)が行なわれる構成としている。
以下では、図12を参照して、以上の如く構成される溝形成装置1Mによってシート2の開口面2aに対して一端面4より他端面5まで延びた溝3を形成する溝形成の概略工程について説明する。
本実施例に係る溝形成工程は下記の(1)から(6)の如くである。
(1)図12(a)に示す如く、シート2が搬送経路に沿って移動し、予め切削位置に配置されている第一の回転刃35に到達すると、一端面4に向かって衝突する方向(図12(a)における矢印Bの方向)に回転している第一の回転刃35の刃先35aがシート2の開口面2aと一端面4とのエッジに当接し、切削すなわち溝3の形成が開始される。
(2)図12(b)に示す如く、引き続きシート2が搬送経路に沿って移動すると、第一の回転刃35により一端面4から開口面2aの中途部まで溝3が形成される。
(3)図12(c)に示す如く、第一の回転刃35が「退避位置」に退避する。
(4)図12(d)に示す如く、さらにシート2が搬送経路に沿って移動し、予め切削位置に配置されている第二の回転刃71に到達すると、刃先71aが他端面5に向かって衝突する方向(図12(d)における矢印Cの方向)に回転している第二の回転刃71は第一の回転刃35により一端面4から開口面2aの中途部まで形成された溝3に進入し、溝3の中途部から引き続き開口面2aの切削(溝3の形成)を開始する。
(5)図12(e)に示す如く、引き続きシート2が搬送経路に沿って移動すると、第二の回転刃71の刃先71aは開口面2aと他端面5とのエッジに到達する。
(6)図12(f)に示す如く、さらにシート2が搬送経路に沿って移動すると、第二回転刃71により開口面2aの中途部から他端面5まで溝3が形成される。その結果、加工シート2bには一端面4より他端面5まで延びた溝3が形成される。
このように、本実施例では外周部に形成される刃先35aがシート2の一端面4に向かう方向に回転する第一の回転刃35により溝3のうち一端面4から開口面2aの中途部までの部分を形成する。その結果、第一の回転刃35の刃先35aは常に一端面4に外側から内側に向かって衝突する方向で接触することとなり、第一の回転刃35は溝3と一端面4とのエッジ部分に一端面4の内側から外側に向かう方向の力を作用させることが無い。
同様に、本実施例では外周部に形成される刃先71aがシート2の他端面5に向かう方向に回転する第二の回転刃71により溝3のうち他端面5から開口面2aの中途部までの部分を形成する。その結果、第二の回転刃71の刃先71aは常に他端面5に外側から内側に向かって衝突する方向で接触することとなり、第二の回転刃71は溝3と他端面5とのエッジ部分に他端面5の内側から外側に向かう方向の力を作用させることが無い。
また、本実施例では第一の回転刃35が溝3のうち一端面4から開口面2aの中途部までの部分を形成した時点で開口面から離間する方向に退避することにより、第一の回転刃35が他端面5に接触することが無い(または、軽く接触する程度である)ので、第一の回転刃35は溝3と他端面5とのエッジ部分に他端面5の内側から外側に向かう方向の力を作用させることが無い。
さらに、本実施例では第二の回転刃71が予め第一の回転刃35により形成された一端面4から開口面2aの中途部までの溝3に一端面4側から進入するため、第二の回転刃71は溝3と一端面4とのエッジ部分に一端面4の内側から外側に向かう方向の力を作用させることが無い。
従って、溝3と一端面4とのエッジ部分および溝3と他端面5とのエッジ部分、すなわち溝3の両端部における種々の不具合(割れ、欠け、バリ等)を防止することが可能である。
なお、本実施例は、第二の回転刃71を第一の回転刃35よりも搬送方向下流に位置し、かつ左右方向における第二の回転刃71の切削位置と第一の回転刃35の切削位置とを同じとし、第二の回転刃71は第一の回転刃35によってすでに一端面4から開口面2aの中途部まで形成された溝3に一端面4側から進入して切削を行う構成としたことから、溝3のうち第一の回転刃35によって形成された部分については第二の回転刃71による新たな切削は行なわれず、そのため第二ユニット70の第二の回転刃71は「退避位置」に退避しない構成としたが、第一の回転刃35によって切削された部分が第二の回転刃71の下方を通過するまでは第二の回転刃71を「退避位置」に退避させておき、その後第二の回転刃71を「切削位置」に移動(下降)させることにより、溝3のうち開口面2aの中途部から他端面5までの部分を形成する構成とすることも可能である。
図8及び図9に示す如く、溝形成装置1Mは集塵機構55を具備する。
集塵機構55は主としてフード56、連通パイプ57、集塵機本体(不図示)等を具備する。集塵機構55はシート2を切削する(溝3を形成する)ことによりケース43の内部空間に発生した切粉を回収する(周囲への飛散を防止する)ものであり、ケース43の内側壁であってフード56の上方に設けられる吸い込み口と集塵機本体とを連通する連通パイプ57内に負圧を発生させることによりケース43内の切粉を吸引して集めている。
フード56は、切削の際に発生する切粉の飛散防止のための部材であり、第一の回転刃35及び第二の回転刃71それぞれの回転方向の後流側に設けられる、つまり、第一ユニット30においては、ケース43前方側下端より下方に延設され、第二ユニット70においては、ケース43後方側下端より下方に延設される。さらに、第一ユニット30において、ケース43の後端部より下方にハケ59が設けられる。ハケ59はシート2の開口面2aと当接して開口面2aに積もった切粉を除去するものである。
以上の如く構成される集塵機構55及びハケ59により、切削後のシート2の開口面2aや溝3に切粉が溜まることを防止でき、切削面に切粉を巻き込んだりする不具合を防止できるとともに、仕上げ工程が不要となるので作業効率を上げることができる。
図8及び図9に示す如く溝形成装置1Mはカッター60を具備する。
カッター60は第一の回転刃35による切削前に開口面2aを被覆している樹脂製のフィルムのうち、溝3が形成される部分を裁断するためのものであり、尖った金属片からなる。カッター60は適宜の支持部材等を介して第一ユニット30の支持部20に支持されて、第一の回転刃35より前方(搬送方向上流側)に設けられる。
以上の如く構成されるカッター60により、切削前にシート2の開口面2aを裁断することが可能であり、第一の回転刃35による切削を円滑に開始することが可能となり、シート2に最初に当接する際に生じる開口面2a表面の割れ等の不具合を防止できる。
以上の如く、本発明に係る溝形成装置の実施の一形態である溝形成装置1は、
シート2の開口面2aと境界を接する一端面4から同じく開口面2aと境界を接する他端面5まで延びた溝3を形成する溝形成装置であって、
外周部に形成される刃先35aがシート2の一端面4に向かう方向に回転し、溝3のうちシート2の一端面4からシート2の開口面2aの中途部までの部分を切削するとともにシート2の開口面2aから離間する方向に退避可能な第一の回転刃35と、
外周部に形成される刃先71aがシート2の他端面5に向かう方向に回転し、溝3のうちシート2の他端面5からシート2の開口面2aの中途部までの部分を切削するとともにシート2の開口面2aから離間する方向に退避可能な第二の回転刃71と、
を具備するものである。
このように構成することにより、溝3の両端部において割れ、欠けやバリ等の不具合の発生を防止できる。
また、溝形成装置1を具備する溝加工装置100は、
シート2の一端面4を搬送方向に向けてシート2を搬送する搬送装置103を具備し、
搬送装置103におけるシート2の搬送経路の中途部に第一の回転刃35を配置するとともに、搬送経路の中途部かつ第一の回転刃35よりもシート2の搬送方向における下流側に第二の回転刃71を配置するものである。
このように構成することにより、搬送装置103によって連続的に搬送されてくるシート2・2・・・に対して溝3・3・・・を形成することができるので、生産性を向上でき、かつ、溝3の両端部において割れ、欠けやバリ等の不具合の発生を防止できる。
(a)対象物の一例を示す斜視図(b)加工対象物の一例を示す斜視図。 対象物の利用の一例を示す斜視図。 溝の不具合の一例を示す図。 (a)シートを示す斜視図(b)溝を示す斜視図(c)加工シートを示す斜視図。 本発明に係る溝加工装置の実施の一形態を示す概略平面図。 本発明に係る溝加工装置の実施の一形態を示す概略側面図。 本発明に係る溝加工装置の実施の一形態を示す概略背面図。 本発明に係る溝形成装置の実施の一形態を示す側面図。 本発明に係る溝形成装置の実施の一形態を示す正面図。 本発明に係る溝形成装置の近接状態を示す拡大側面図。 本発明に係る溝形成装置の退避状態を示す拡大側面図。 (a)第一の回転刃により一端面を切削する状態を示す拡大側面図(b)第一の回転刃により開口面の中途部までを切削した状態を示す拡大側面図(c)第一の回転刃の退避状態を示す拡大側面図(d)第二の回転刃により開口面切削開始の状態を示す拡大側面図(e)第二の回転刃により他端面を切削する状態を示す拡大側面図(f)第二の回転刃により一端面より他端面に延びる溝を形成した状態を示す拡大側面図。
符号の説明
1M 溝加工装置
2 シート(対象物)
2a 開口面
3 溝
4 一端面
5 他端面
35 第一の回転刃
71 第二の回転刃

Claims (2)

  1. 対象物の一面に開口し、前記一面と境界を接する一端面から同じく前記一面と境界を接する他端面まで延びた溝を形成する溝形成装置であって、
    外周部に形成される刃先が前記対象物の一端面に向かう方向に回転し、前記溝のうち前記対象物の一端面から前記対象物の一面の中途部までの部分を切削するとともに前記対象物の一面から離間する方向に退避可能な第一の回転刃と、
    外周部に形成される刃先が前記対象物の他端面に向かう方向に回転し、前記溝のうち前記対象物の他端面から前記対象物の一面の中途部までの部分を切削するとともに前記対象物の一面から離間する方向に退避可能な第二の回転刃と、
    を具備する溝形成装置。
  2. 前記対象物の一端面を搬送方向に向けて前記対象物を搬送する搬送装置を具備し、
    前記搬送装置における前記対象物の搬送経路の中途部に前記第一の回転刃を配置するとともに、前記搬送経路の中途部かつ前記第一の回転刃よりも対象物の搬送方向における下流側に前記第二の回転刃を配置することを特徴とする請求項1に記載の溝形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6069668B1 (ja) * 2015-12-16 2017-02-01 株式会社メタルクリエイション 溝加工装置

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