JP2008246592A - レンズ研削加工装置用の研削水処理装置 - Google Patents
レンズ研削加工装置用の研削水処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008246592A JP2008246592A JP2007087953A JP2007087953A JP2008246592A JP 2008246592 A JP2008246592 A JP 2008246592A JP 2007087953 A JP2007087953 A JP 2007087953A JP 2007087953 A JP2007087953 A JP 2007087953A JP 2008246592 A JP2008246592 A JP 2008246592A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- grinding
- grinding water
- lens
- water treatment
- tank
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
- Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
- Physical Water Treatments (AREA)
- Water Treatment By Sorption (AREA)
Abstract
【課題】研削水処理装置の脱水層または研削水タンクの研削水中に硫化水素分子などの硫黄成分と化学的に吸着する吸着物質からなる脱臭部材を配置し、研削水処理装置内、特に研削水タンク内においても、硫化水素などの悪臭有害物質を除去し脱臭することができる研削水処理装置を提供する。
【解決手段】レンズ研削加工装置の加工部で眼鏡レンズを研削加工する際に用いられた使用済み研削水から研削屑を分離し処理する研削水処理装置において、脱水手段内や、研削水タンク内部又は研削水中に、脱臭部材を配置する。
【選択図】図17
【解決手段】レンズ研削加工装置の加工部で眼鏡レンズを研削加工する際に用いられた使用済み研削水から研削屑を分離し処理する研削水処理装置において、脱水手段内や、研削水タンク内部又は研削水中に、脱臭部材を配置する。
【選択図】図17
Description
本発明は、レンズ研削加工装置用の研削水処理装置に関し、例えば、レンズ研削加工装置によって眼鏡レンズを研削加工する際に用いられる研削水から発生する臭気を除去する、レンズ研削加工装置用の研削水処理装置に関するものである。
従来から、例えばプラスチックレンズ(例えば、高屈折率プラスチックレンズ、CRレンズなど)などの眼鏡レンズをレンズ研削加工装置により研削する際に、硫黄成分等を含む臭気(例えば、硫化水素H2S、悪臭有害物質)がレンズ研削加工装置の加工室内に発生するので、この臭気を研削水タンクから吸込み、活性炭や光触媒を用いた脱臭装置により脱臭していた。(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2001−37865号公報
特開2006−326776号公報
特開2006−326822号公報
しかしながら、上述した悪臭有害物質は研削水タンクの研削水中に一部溶解し、研削水処理装置の研削水タンクを清掃する場合、鼻をつくような悪臭がしてしまう。そのため、眼鏡店の店員あるいは研削水処理装置の作業者は、悪臭に耐えて清掃作業をやらなければならず、非常に苦痛であった。
そこで、本発明は、研削水処理装置の脱水層または研削水タンクの研削水中に硫化水素分子などの硫黄成分と化学的に吸着する吸着物質を含む脱臭部材を配置し、研削水処理装置内、特に研削水タンク内においても硫化水素などの悪臭有害物質を除去し脱臭することができる研削水処理装置を提供することを目的とする。
本発明の解決手段を例示すると、次のとおりである。
(1)レンズ研削加工装置の加工部で眼鏡レンズを研削加工する際に用いられた使用済み研削水から研削屑を分離し処理する研削水処理装置において、
研削水タンク内部又は研削水中に脱臭部材を配置したことを特徴とする、レンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
研削水タンク内部又は研削水中に脱臭部材を配置したことを特徴とする、レンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
(2)レンズ研削加工装置の加工部で眼鏡レンズを研削加工する際に用いられた使用済み研削水から脱水手段によって研削屑を分離し処理する研削水処理装置において、
脱水手段内に脱臭部材を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
脱水手段内に脱臭部材を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
(3)レンズ研削加工装置の加工部で眼鏡レンズを研削加工する際に用いられた使用済み研削水から脱水手段によって研削屑を分離し処理する研削水処理装置において、
脱水手段内に脱臭部材を配置し、かつ、研削水タンク内又は研削水中にも脱臭部材を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
脱水手段内に脱臭部材を配置し、かつ、研削水タンク内又は研削水中にも脱臭部材を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
(4)請求項1又は3に記載のレンズ研削加工装置用の研削水処理装置において、
研削水タンク内又は研削水中に硫化水素分子などイオウ系化合物を化学あるいは物理吸着する吸着物質を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
研削水タンク内又は研削水中に硫化水素分子などイオウ系化合物を化学あるいは物理吸着する吸着物質を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
(5)請求項2又は3に記載のレンズ研削加工装置用の研削水処理装置において、
脱水手段内に硫化水素分子などイオウ系化合物を化学あるいは物理吸着する吸着物質を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置の研削水処理装置。
脱水手段内に硫化水素分子などイオウ系化合物を化学あるいは物理吸着する吸着物質を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置の研削水処理装置。
(6)請求項2又は3に記載のレンズ研削加工装置用の研削水処理装置において、
研削水から溶解した硫化水素などイオウ系化合物の臭気を脱気する手段を配置し、研削水タンク内に硫化水素などイオウ系化合物と化学及び物理吸着する吸着物質を設置し、硫化水素などイオウ系化合物を水中から放出させ、吸着物質により化学あるいは物理吸着させて脱臭するように構成したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
研削水から溶解した硫化水素などイオウ系化合物の臭気を脱気する手段を配置し、研削水タンク内に硫化水素などイオウ系化合物と化学及び物理吸着する吸着物質を設置し、硫化水素などイオウ系化合物を水中から放出させ、吸着物質により化学あるいは物理吸着させて脱臭するように構成したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
研削水が通過する研削水脱水装置の脱水槽内や研削水タンクの研削水中などのレンズ研削加工装置内部に充満する硫化水素などの硫黄成分から発生する悪臭が消臭・脱臭され、眼鏡店の店員あるいは研削水処理装置の作業者は、従来のように悪臭に耐える必要がなくなる。
研削加工装置、研削水処理装置などの内部、特に研削水タンク内においても、容易に硫化水素などの悪臭有害物質を除去し脱臭することができる。
本発明の最良の実施形態においては、研削水処理装置が、以下に示す(1)〜(4)の構成を有する。
(1)Ag+により脱臭する。
脱水槽のネットにAg+コートする。
タンク中にAg+を配置してもいい。
Ag+とガラスとの組合せにより、脱臭することができる。
また、脱臭剤、吸着、中和によっても脱臭することができる。
さらに、加熱によって、硫化水素をとばし、硫化水素分子を吸着剤で吸着させて脱臭することができる。
(2)ポンプ電源をトリガーとして、種々のモータを駆動することが好ましい。
(3)次のような(a)〜(d)の組み合わせが好ましい。
(a)ろ過許容枚数カウントで警告する。
(b)電源の起動回数をカウントして、ろ過された回数とみなす。
(c)ろ過許容枚数をカウントし、許容枚数を超えた場合、警告する。
(d)ろ過装置に演算制御装置を備え、ろ過装置の起動回数をカウントし、ろ過許容枚数を超えた場合に、警告する。
(4)レンズ(高屈折率プラスチックレンズ、CRレンズなど)の種別に応じて、脱水槽(例えば遠心回転槽)の回転数を制御する。
一般に、高屈折率プラスチックレンズでは、研削屑の粒子が細長く、研削水に沈殿しても、凝集してクラスターを形成することがない。一方、CRレンズでは、研削屑の粒子が細かく、研削水に沈殿すると、凝集してクラスターを形成し、脱水層に目詰まりしてしまう。
そこで、レンズの種別を予め研削加工装置に入力しておくと、脱水装置のほうへその情報が伝達され、種別に応じて脱水層の回転数を可変に制御することができる。
また、高屈折率プラスチックレンズの場合、低速回転のままで、脱水処理を行い、CRレンズの場合、高速回転を継続し、脱水処理を行うのが好ましい。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施例を説明する。
まず、脱臭のための吸着物質について説明する。
研削水処理装置5の脱水槽12の筒状フィルタ14a、15a及び/又は網状筒体14、15に、硫化水素分子H2Sなどイオウ系化合物を化学あるいは物理吸着する吸着物質を配置する。そのような硫化水素分子H2Sなどイオウ系化合物と化学吸着あるいは物理吸着する吸着物質として、例えば、Ag+などを筒状フィルタ14a、15a及び網状筒体14、15に塗布することが好ましい。これによって、研削水におけるイオウ系化合物から発生する悪臭を消臭、脱臭することができる。
この発明を実施するための最良の実施形態によるレンズ研削加工装置、とくに、その脱臭システム(以下、脱臭システムという)を説明する。
図1、図2において、1はこの発明に係るレンズ研削加工システムの載置台、2は載置台1上に載置されたレンズ研削加工装置である。
このレンズ研削加工装置2は、その詳細な構成の図示を省略しているが、加工室と、この加工室内に回転駆動可能に配設された研削砥石と、この研削砥石に対して昇降駆動されるキャリッジと、キャリッジに取り付けられた一対のレンズ回転軸と、研削水吹き付け用のノズルとを有している。
そして、このレンズ研削加工装置2では、一対のレンズ回転軸間に未加工レンズ(例えば眼鏡レンズ)を保持させ、キャリッジを玉型形状情報(θi,ρi)に基づいて昇降させることにより、一対のレンズ回転軸間に保持させた未加工レンズを研削砥石で玉型形状に研削加工できるようになっている。
この際、未加工レンズと研削砥石の接触部、即ち未加工レンズの研削砥石による研削部にノズルから研削水を吹き付けることにより、この研削部を冷却すると共に、研削部で生ずる未加工レンズの研削屑を加工室の底部に洗い流すようになっている。
3は加工室の底部に接続された排水ホースで、この排水ホース3は研削屑を含む使用済み研削水を研削水処理装置5に排水するようになっている。また、4は加工室の底部に接続された給水ホースで、この給水ホース4は研削水処理装置5によって研削屑を除去された濾過済み研削水を加工室に給水するようになっている。
なお、2aはレンズ研削加工装置2の操作パネルである。
この様なレンズ研削加工装置2の構成には周知のものが採用できるので、その詳細な構成についての説明は省略する。
図1〜2に示すように、載置台1の下方には、研削水処理装置5が配設されている。この研削水処理装置5は、底面6aに複数のキャスター7が取り付けられた本体ケース6を有しており、載置台1の下方から出し入れ自在になっている。
この本体ケース6の内部には、図3に示すように、脱水装置10と、脱臭装置20と、研削水タンク30とが設けられている。なお、6bは本体ケース6に設けられた操作パネルである。また、本体ケース6の上板6cには、円形の開口8aが形成され、この開口8aは図2、図3に示したように着脱自在な蓋体9で閉成されている。さらに、この上板6cには、矩形の開口8bが形成され、この開口8bから脱臭装置20が挿入可能となっている。
蓋体9は、下面に本体ケース6内に挿入される筒部9a(図6参照)が一体に形成され、中央部にホース挿通孔9bが形成されている。
このホース挿通孔9bには、レンズ研削加工装置2の排水ホース3に接続された分岐管50が挿通されている。
この分岐管50は、図4(a)に示すように、排水ホース3が一定長挿入された分離管51と、この分離管51の中間部から分岐した排気管52とを有している。
分離管51は、排水ホース3の外径よりも大きい内径に形成され、脱水装置10に接続されている。なお、ここでは、脱水装置10に接続される下端部51aが伸縮可能な蛇腹形状を呈している。
また、排気管52は、図4(b)に示すように、分岐管51の周面に対して所定角度傾斜した接線方向に延在され、脱臭装置20に接続されている。
脱水装置10は、図3、図6に示すように、上方に開放した有底筒状の排水受(研削水捕集ケース)11と、この排水受11に内蔵された脱水槽12と、脱水槽12を回転させる駆動モータ13とを有している。
排水受11は、開口8aと同心に設けられ、開放した上端部内には蓋体9の筒部9aが挿入され、この蓋体9によって閉塞されている(図6参照)。
また、この排水受11の底壁11aには、排水ホース111(図3参照)が接続され、排水受11内の使用済み研削水を研削水タンク30に流出するようになっている。
さらに、この排水受11は、振動吸収機構60により本体ケース6内に支持されている。
振動吸収機構60は、図3及び図5に示したように、上下に傾斜して延びる支持ロッド61と、支持ロッド61の上端部を任意の方向に傾動自在に本体ケース6の上板6cに支持させるブラケット62とを有している。
また、この振動吸収機構60は、支持ロッド61の下部が遊挿され且つ下端部が支持ロッド61の下端部に固定されたコイルスプリング63と、コイルスプリング63の上端部に固定され且つ支持ロッド61に摺動自在に嵌合されたガイド部材64を有している。このガイド部材64は、固定部材65を介して排水受11に取り付けられている。
また、図6に示したように、排水受11の底壁11aの下面には角柱状の支持部材112が図示しないネジにより固定され、支持部材112には上下に延びるモータ保持ロッド113の上端部が図示しないネジにより固定されている。
排水受11の底壁11aの中央部上面には、上方に突出する筒部11bが形成され、底壁11aの中央部下面には保持板114が複数のビス115により固定されている。
さらに、この保持板114には、筒部11bと同心の回転軸116が図示しない軸受を介して回転自在に保持されている。
この回転軸116は、上端部116aが筒部11bから上方に突出しており、この上端部116aには、筒部11bの上方に配設したフランジ117が一体に設けられている。また、この回転軸116の下端部116bには、カップリング118が固定されている。
駆動モータ13は、モータ保持ロッド113の下端部に固定されている。この駆動モータ13の出力軸13aには、カップリング118に係合するカップリング131が取り付けられている。
そして、カップリング118とカップリング131とが係合することにより、出力軸13aに回転軸116が連動するようになっている。
脱水槽12は、筒部11bの上方に配設され、回転軸116に設けられたフランジ117上に配設された円盤状の回転板121と、回転板121の中央部上に同心に配設された有底筒状の内筒122とを有している。
この内筒122は、図6及び図7に示すように、底壁123と、底壁123の周縁部に連設された筒部124と、筒部124の上部開口端の外周に突設された外方フランジ125とを有している。
図7に示すように、底壁123の中央部には、挿通孔126が形成され、筒部124には、周方向に間隔をおいて形成された複数の上下に延びるスリット124aが設けられている。
また、底壁123は、図示しないビスにより回転板121に固定され、この回転板121は、挿通孔126に挿通される固定ネジ128で回転軸116に設けられたフランジ117に着脱可能に固定されている。
内筒122内には、蓋体9を貫通した分岐管50の分離管51が挿入されている。
さらに、回転板121の上面の周縁部及びその近傍の部分には、図7及び図8に示すように、回転板121の中心と同心で内外二重の下内側環状溝121a及び下外側環状溝121bがそれぞれ形成されている。
図8に示すように、内筒122の外方フランジ125の下面には、回転板121の中心と同心で内外二重の上内側環状溝125a及び上外側環状溝125bがそれぞれ形成されている。
ここで、下内側環状溝121aの径は上内側環状溝125aの径より大きく且つ上外側環状溝125bの径より小さく形成され、下外側環状溝121bの径は上外側環状溝125bの径より大きく形成されている(図8参照)。
図8に示すように、下内側環状溝121aにはテーパ状の網状筒体(内側フィルタ支持枠)14の下端部が嵌合され、上内側環状溝125aには網状筒体14の上端部が嵌合されている。さらに、下外側環状溝121bにはテーパ状の網状筒体(外側フィルタ支持枠)15の下端部が嵌合され、上外側環状溝125bには網状筒体15の上端部が嵌合されている。なお、このテーパ状の網状筒体14、15は、互いに平行に設けられている。
この網状筒体14、15は、それぞれ内面テーパ状の筒状フィルタ14a、15aが取り付けられ、一体にされている。
脱臭装置20は、図3に示すように、基板21と、この基板21上に載置される脱臭室22と、脱臭室22に連通すると共にブロアー23が配置されたブロアー室24とを有している。
基板21は、本体ケース6内を区画した棚板6d上に固定されるものであり、ダクト52a及び脱臭室22とブロアー室24とを連通する連通管25が固定されている。なお、この基板21の上面には、脱臭室22を適切に配置するための凹凸部21aが形成されている。
脱臭室22は、排気管52から連続するダクト52aを介して分岐管50と連通し、この分岐管50によって分岐された空気が流れ込むようになっている。
この脱臭室22の側面には、取り囲むように第一フィルタ部材221が設けられ、この第一フィルタ221の内部には第二フィルタ部材222が充填されている。
ここで、第一フィルタ部材221は、繊維状の活性炭によって形成されたフィルタであり、排気管52から排出された空気は、この第一フィルタ部材221を介して脱臭室22内に流れ込むようになっている。
また、第二フィルタ部材222は、活性炭とデオライトとを混合したものである。なお、デオライトとは、シリカゲルの一種であり、吸収性に優れた物質である。
なお、上述した第一フィルタ221、第二フィルタ222に代えて、光触媒とランプを設けてもよい。また、第一フィルタ221と光触媒、第二フィルタ222と光触媒、第一フィルタ221と第二フィルタ222と光触媒のように組み合わせを適宜変更してもよい。
ブロアー室24内に配置されたブロアー23は、駆動して吸込負圧を発生するものであり、この吸込負圧が連通管25を介して脱臭室22に作用することで、脱臭室22に流れ込んだ空気がブロアー室24に流入するようになっている。なお、このブロアー室24に流れ込んだ空気は、このブロアー室24に形成された図示しない排気口から外気に排気されるようになっている。
研削水タンク30は、本体ケース6の内部を区画する棚板6dの下方に配設されると共に、上方に開放した容器である。
この研削水タンク30内には、保形性を有する筐体状のサブタンク31が配置されている。
このサブタンク31は、中空の円筒形状を呈しており、周壁31aに多数の濾過孔32が形成されると共に、上壁31bに接続口33が形成されている。この接続口33には、排水受11の底壁11aに接続された排水ホース111が連結されている。
また、多数の濾過孔32は、十分に小さな径を有しており、排水ホース111を介して導入された使用済み研削水の水分だけを通過させるようになっている。
さらに、この研削水タンク30には吐出口30aが形成され、この吐出口30aに接続された吐出ホース34を介してポンプ35と連通している。
ポンプ35は、本体ケース6内にブラケットBを介して固定されており、側面に吸込口35aが形成され、上面に吐出口35bが形成されている。そして、この吸込口35aには吐出ホース34が接続され、吐出口35bにはレンズ研削加工装置2の給水ホース4に連続するホース36が接続されている。
次に、前述の脱臭システムの作用について説明する。
このような構成において、レンズ研削加工装置2の電源をONすると、このレンズ研削加工装置2の演算制御回路(図示せず)は、まず駆動モータ13を作動させる。この駆動モータ13の回転は、カップリング131及びカップリング118を介して回転軸116に伝達され、フランジ117及び脱水槽12が回転軸116と一体に回転させられる。
次に、レンズ研削加工装置2の演算制御回路は、ポンプ35を作動させて、研削水タンク30内の研削水をこのポンプ35により吸い込ませる。このポンプ35に吸い込まれた研削水は、ホース36及び給水ホース4を介して加工室内のノズル(図示せず)に供給され、このノズルから研削砥石(図示せず)に向けて吹き付けられる。
レンズ研削加工装置2の演算制御回路は、ノズルから研削砥石(図示せず)に向けて研削水の吹き付けを開始させると、眼鏡レンズの研削砥石による研削加工を玉型形状情報(θi,ρi)に基づいて開始させる。
この研削に際して生ずる研削屑は研削水により洗い流されて図示しない加工室の底部に流下し、この流下した研削屑を含む研削水(使用済み研削水)が廃液として排水ホース3から、分岐管50を介して研削水処理装置5に排水される。
ここで、例えばプラスチックレンズをレンズ研削加工装置2により研削する際には、硫黄成分等を含む臭気が加工室(図示せず)内に発生する。この臭気を含む空気は、排水ホース3から分岐管50を介して使用済み研削水と共に研削水処理装置5内に排出される。
図4(a)に示すように、使用済み研削水及び臭気を含む空気は、排水ホース3から排出される。このとき、空気は分岐管50の分離管51の内面に沿って螺旋状に旋回し、使用済み研削水は自重によりほぼ鉛直に流下する。
図4(b)に示すように、旋回したこの空気は、分離管51から延在された排気管52に流入し、脱臭装置20に流れ込むようになっている。また、鉛直に流下した使用済み研削水は、回転する脱水槽12の内筒122内に排水される。この内筒122内に排水された研削屑を含む使用済み研削水は、内筒122の回転に伴う遠心力によりスリット124aを透過して内筒122と筒状フィルタ14aとの間の空間Sa(図6、図8参照)に流入する。
この空間Saに流入した研削屑を含む使用済み研削水は、筒状フィルタ14a及び網状筒体14を透過して、網状筒体14と筒状フィルタ15aとの間の空間Sb(図6、図8参照)内に流入する。
この際、使用済み研削水に含まれる研削屑の大半は、内側に位置する筒状フィルタ14aに捕捉される。しかし、微小な僅かな研削屑は使用済み研削水と共に筒状フィルタ14aを透過して空間Sb内に流入することも考えられる。
空間Sbに流入した使用済み研削水は、筒状フィルタ15a及び網状筒体15を透過して、排水受11内に流入する。この際、空間Sbに流入した使用済み研削水に研削屑が含まれていても、この研削屑は外側に位置する筒状フィルタ15aに捕捉されることになる。
このようにして研削屑の大半が除去された使用済み研削水は、遠心力により半径方向に飛ばされて排水受11の内面に衝突した後、下方に流下し、排水ホース111を介して研削水タンク30内に流入する。
また、研削水処理装置5の脱水槽12の筒状フィルタ14a、15a及び/又は網状筒体14、15に、硫化水素分子H2Sなどイオウ系化合物を化学あるいは物理吸着する吸着物質を配置している。硫化水素分子H2Sなどイオウ系化合物と化学吸着あるいは物理吸着する吸着物質として、例えば、Ag+などを筒状フィルタ14a、15a及び網状筒体14、15に塗布する。これによって、研削水の、イオウ系化合物から発生する悪臭を消臭、脱臭することができる。
ここで、排水ホース111は、研削水タンク30内に配置されたサブタンク31に接続されている。これにより、研削屑が除去された使用済み研削水は、まず、サブタンク31内に導入される。
サブタンク31に導入された使用済み研削水は、周壁31aに形成された多数の濾過孔32を透過して、研削水タンク30内に流出する。
ここで、濾過孔32は十分に小さな径となっており、使用済み研削水に生じた泡を透過させず、この泡はサブタンク31内に閉じ込められる。また、サブタンク31が保形性を有する筐体状であるので、使用済み研削水の流れの勢いによって変形することなく泡を閉じ込めることができる。
これにより、使用済み研削水から発生する泡を研削水から確実に分離(濾過)することができる。
さらに、サブタンク31から抽出されて研削水タンク30内に流出した研削水(濾過済み研削水)は、この研削水タンク30内に流出する勢いによって研削水タンク30内で対流し、攪拌されることとなる。これにより、サブタンク31の濾過孔32を透過した微小な泡も消滅し、より十分に泡を除去することが可能となる。
このように泡が除去された濾過済み研削水は、ポンプ35内に吸い込まれ、この吸い込まれた濾過済み研削水は、ポンプ35からホース36に吐出されて、このホース36から給水ホース4を介してレンズ研削加工装置2の加工室に給水される。
一方、排気管52に流入した臭気を含む空気は、この排気管52から連続するダクト52aを通って脱臭装置20の脱臭室22内に流れ込む。
ここで、脱臭室22の側面には第一フィルタ部材221が設けられているので、まず臭気を含む空気は、この第一フィルタ部材221を透過し、続いて第一フィルタ部材221の内部に充填された第二フィルタ部材222を透過する。
この際、臭気は第一フィルタ部材221及び第二フィルタ部材222に吸着され、脱臭される。そして、脱臭された空気は、連通管25からブロアー室24を通り、図示しない排気口から外気に排気される。
なお、この脱臭装置20では、第一、第二フィルタ部材221、222によって脱臭しているので、レンズ研削加工によって発生した臭気をほぼ完全に取り除くことができるようになっている。
また、排気管52の途中に別の排気管を設け、その排気管によって本体ケース6内に排気した空気を吸気し、再び脱臭装置20に導くことにより、外気に排気することなく脱臭された空気を循環させ、完全に無臭にすることもできる。
さらに、脱水槽12の筒状フィルタ14a、15aに捕捉された研削屑を捨てる場合には、蓋体9を上板6cの開口8aから取り外した後、固定ネジ128を回転軸116のフランジ117から取り外して、脱水槽12を排水受11内から抜き取る。
図示しないビスを取り外すことにより、脱水槽12の内筒122を回転板121から取り外す。そして、網状筒体(フィルタ支持枠)14、15を回転板121から取り外し、筒状フィルタ14a、15aを網状筒体14、15から研削屑と共に取り出して廃棄することができる。
以上、この発明の1つの最良の実施形態による脱臭システムを図面により詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施の形態に限らない。この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等はこの発明の範囲に含まれる。
例えば、上述の実施の形態では、ポンプ35から吐出された濾過済み研削水が直接給水ホース4を介してレンズ研削加工装置2に給水されているが、これに限らず、図示しない遠心分離器を通してからレンズ研削加工装置2に給水してもよい。
このように、サブタンク31によって泡を除去された濾過済み研削水を、遠心分離器に導入することにより、この濾過済み研削水中に残った残留泡を、さらに確実に分離し、除去することができる。
さらに、図9に示すように、サブタンク311と泡吸引ポンプ80とを第一泡取ホース81を介して接続すると共に、この泡吸引ポンプ80とレンズ研削加工装置(ここでは図示せず)に接続された排水ホース3´とを第二泡取ホース82を介して接続してもよい。
この場合、サブタンク311内に閉じ込められて分離した泡が、第一泡取ホース81によって泡吸引ポンプ80内に吸い込まれる。この泡吸引ポンプ80は、研削水タンク30´の天板30b上に設けられ、脱水槽12を回転させる駆動モータ13の駆動を利用して泡の吸引を行なうようになっている。
なお、ここでは、研削水タンク30´は上方開口が天板30bによって閉塞されている。また、排水受11´から突出した回転軸116´にベルト83を介して泡吸引ポンプ80の回転軸84が接続されている。
一方、泡吸引ポンプ80に吸引された泡は、第二泡取ホース82を介して再び脱水装置20内に導入されるようになっている。
これにより、泡内部に含まれる研削屑、特に撥水加工されたメガネレンズから生じる研削屑のような水に浮くものであっても、十分に除去することが可能となり、使用済み研削水から生じる泡を完全に除去することが可能となる。
また、サブタンク311は、図10に示すように、底壁311aに多数の濾過孔312が形成されると共に、底壁311aの周縁部から突出した複数の脚部313によって支持されていてもよい。
この場合、排水受11´に接続された排水ホース111´は、サブタンク311の上壁311bに形成された図示しない接続口に連結され、この排水ホース111´を介して使用済み研削水がサブタンク311内に流れ込むようになっている。
そして、このサブタンク311によって泡が除去された濾過済み研削水は、サブタンク311の底壁311aに形成された多数の濾過孔312から流出し、複数の脚部313の間から研削水タンク30´内に流れ出るようになっている。
ここで、濾過孔312がサブタンク311の底壁311aに形成されているので、サブタンク311内において上方に浮いた泡がサブタンク311から流出しにくくなり、使用済み研削水から生じる泡をさらに十分除去することができる。
また、図9に示すように、排水受11´の側面上部と、研削水タンク30´の天板30bに形成された吸気開口30cとを臭気管85によって連結してもよい。
この場合、排水受11´内の臭気が研削水タンク30´内に流入するようになっている。なお、研削水タンク30´内に充満した臭気は、図示しない排気管(臭気管)を介して脱臭装置20´の脱臭室22´内に流入するようになっている。
これにより、排水受11´内に充満した臭気も、脱臭室22´によって脱臭することができ、臭気の発生もさらに抑制することが可能となる。
また、ここでは、図11に示すように、脱臭室22´の吸気口86が研削水処理装置5´の内部に開放しており、この脱臭室22´に連通管25´を介して連通するブロアー室24´内に配置されたブロアー23´によって、研削水処理装置5´の内部全体を真空に引くようになっている。
ここで、図9に示す87A、87Bは、それぞれ真空調節弁であり、研削水処理装置5´内部をブロアー23´で真空に引くとき、この研削水処理装置5´内全体を真空に引くために設けられている。
なお、ブロアー23´で真空を引く場合、図12に示す開口部88から空気を引くようになっている。
さらに、攪拌手段として、図12に示すように、攪拌モータ89と、この攪拌モータ89に取り付けられた攪拌スクリュー90とを設けてもよい。
この場合、攪拌モータ89は、研削水タンク30´の天板30b上であって、脱水槽12´を回転させる駆動モータ13に隣接して配置されている。
また、攪拌スクリュー90の先端には羽90aが設けられ、この羽90aが攪拌モータ89の回転に連動して回転することによって、研削水タンク30´内に貯留された濾過済み研削水を十分に対流させて攪拌することができる。
これにより、研削水の水面付近に浮いてしまう合成樹脂等の研削屑等が、この水面付近で凝固することを防止し、凝固した研削屑内部や下部に堆積する泡をきれいに除去することもできる。
なお、ここでは、攪拌スクリュー90は、天板30bを貫通すると共に、サブタンク311の外側に配置される。
さらに、図13に示すように、研削水タンク30内にポンプPが内蔵された筐体状のサブケース70を配置してもよい。なお、このサブケース70の周面70aには、多数の微小な濾過孔71が形成されている。
この場合、排水ホース111から排出された使用済み研削水は、まず研削水タンク30内に貯留される。そして、ポンプPが駆動すると、研削水タンク30中の使用済み研削水が、濾過孔71を透過してサブケース70内に引き込まれる。
このとき、濾過孔71によって使用済み研削水から発生した泡が濾過され、サブケース70内には泡が入り込まず、使用済み研削水と泡とが分離される。
そして、このサブケース70内に引き込まれた研削水(濾過済み研削水)は、ポンプPに接続された吐出パイプ72から給水パイプ(図示せず)を介して図示しないレンズ研削加工装置に給水される。
さらに、上述したように攪拌手段として、攪拌モータ89及び攪拌スクリュー90を設ける例を示したが、これに限らず、例えばモータによって上下動する攪拌部材等を研削水タンクの内部に設けてもよい。
この場合であっても、研削水タンク内の濾過済み研削水をさらに攪拌することができ、泡の消滅をより促進することができる。
以上説明したように、この発明の実施の形態のレンズ研削加工装置の脱臭システムは、使用済み研削水を流入させて研削屑を分離する排水受11´、研削水を貯蔵する研削水タンク30´、ブロアー23´を内蔵する脱臭装置20´の順序で臭気管85及び図示しない排気管により連結し、ブロアー23´の吸込負圧により、排水受11´及び研削水タンク30´の臭気を脱臭する。
この構成によれば、研削水タンク30´から発生する臭気だけでなく、排水受11´から発生する臭気も合わせて脱臭することができる。そのため、排水受11´から発生する臭気が拡散し、硫黄成分等を含む臭気が発生することをなくすことができる。
さらに、この発明の実施の形態のレンズ研削加工装置の脱臭システムは、加工室内の臭気も臭気管85を通して脱臭する。
この構成によれば、加工室内の臭気も合わせて脱臭することができ、さらに臭気の拡散を抑制することができる。
また、図14に示すように、研削水タンク30の底に、Ag+を含有するガラス板401(例えばAg+イオンを塗布したガラス板)を配置し、研削水402中にAg+が溶解し、研削水402に溶解した硫化水素分子H2Sと化学反応し、研削水からの硫化水素分子H2S等の硫黄成分による悪臭を除去することもできる。
また、図15に示すように、研削水タンク30内の研削水402を過熱するヒータ403(加熱手段)を研削水中に配置し、研削水402を加熱し、硫化水素分子を研削水タンク30中にとばし、研削水タンク30の天板(図示せず)に装着された活性炭(木炭)、あるいはセラミックス等(吸着部材)に化学吸着させる。これにより、研削水からの硫化水素分子H2S等の硫黄成分による悪臭を除去する。
また、硫化水素分子H2Sと中和する物質を研削水タンク30内の研削水中に含有又は散布してもよい。
また、芳香剤を研削水タンク30内の研削水に散布し、消臭、脱臭と同時に、さわやかな香りが漂うようにして、眼鏡店の店員や研削水処理装置の作業員が研削水タンク30の清掃を行うときの作業ストレス(作業がきつい、疲れる、研削水がくさい、気分が悪い、などのストレス)をやわらげる効果をもたせてもよい。
図16に示すように、従来の研削水処理装置では、レンズ研削加工装置の駆動電源コード406を電源に接続するとともに、そのレンズ研削加工装置からの給水ポンプモータ407への電源供給コード408と研削水処理装置の給水ポンプモータ407の駆動電源コード409を接続していた。そのため、研削水処理装置410の駆動電源を立ち上げる手間のかかる作業を必要とし、しかも、他のメーカのレンズ研削加工装置と、研削水処理装置との相性が合わない、電源供給コード(プラグ)の仕様が異なる、などの問題があった。
これに対し、図17に示すように、本発明によれば、レンズ研削加工装置とくにその加工部420からの電源供給コード421と研削水処理装置429の駆動電源コード422とを接続し、給水ポンプモータ423、脱水手段の脱水槽424(例えば遠心ろ過槽)の回転モータ425、脱臭ファン426用のモータ427、その他の駆動モータすべてに電源を供給し、レンズ研削加工装置加工部420の駆動電源を電源入力した入力信号をトリガーとして上記給水ポンプモータ423、脱水手段の脱水槽424用の回転モータ425、脱臭ファン426用のモータ427、その他の駆動モータすべてを駆動させるようにすることで、レンズ研削加工装置加工部420の電源入力とは別の研削水処理装置429専用の電源を入力する手間のかかる作業を省くことができ、眼鏡店の店員又は研削水処理装置の作業員の作業効率を上げることができる。しかも、他のメータの研削加工装置への電源供給コードの接続プラグや、研削水処理装置の駆動電源からの電源コード(接続プラグ)も、各国の仕様、型式に合わせているので、他のメーカの研削加工装置へ接続することができ、レンズ研削加工装置のどの機種に対しても接続可能となっている。
なお、研削水処理装置429に演算制御装置(図示せず)を設け、演算制御装置の駆動電源とレンズ研削加工装置加工部420の駆動電源と連動させて駆動することもできる。
また、図18は、前期脱臭システムの自動運転シーケンスを示す。
図18に示すように、レンズ研削加工装置420の駆動電源コード406が電源に入力され駆動すると、その電源駆動信号がコードを通して研削水処理装置429の駆動電源に入力され、給水ポンプモータ423への駆動電源がONの状態となるとともに、給水ポンプモータ423、脱水装置の脱水槽424用の回転モータ425、脱臭装置の脱臭ファン426用のモータ427、その他研削水タンク内を撹拌する撹拌装置(プロペラ)用のモータ、泡吸い取りモータなどのモータの駆動電源がON状態になる。その後、研削水処理装置429の処理工程が終了し、給水ポンプモータ423が停止した後も、所定時間経過後に上述した脱水装置の脱水槽424の回転モータ425、脱臭装置の脱臭ファン426用のモータ427、その他研削水タンク内を撹拌する撹拌装置のモータ、泡吸い取りモータなど種々のモータが停止するようにタイマー設定され、給水ポンプモータ423が停止した後の任意作動運転が可能な状態になるように構成されている。
また、レンズ研削加工装置420からの電源供給コード421と研削水処理装置429の駆動電源コード422とを接続し、給水ポンプモータ423、脱水装置の脱水槽424の回転モータ425、脱臭ファン426のモータ427、その他の駆動モータすべてに電源を供給し、レンズ研削加工装置加工部420の駆動電源を電源入力した入力信号をトリガーとして給水ポンプモータ423、脱水装置の脱水槽424の回転モータ425、脱臭ファン426のモータ427、その他の駆動モータすべてを駆動させる状態で、レンズ研削加工装置加工部420において眼鏡レンズを研削加工するときの駆動電源の起動回数をカウントし、研削加工したレンズの枚数を計測することによって、そのレンズ枚数は研削水処理装置429により脱水処理されるレンズ枚数とみなすことができる。
レンズ研削加工装置加工部420の駆動電源信号は、研削水処理装置429の駆動電源に入力され研削水処理装置429の駆動と連動しているので、研削加工したレンズ枚数は脱水装置の脱水槽424で脱水処理されるレンズ枚数に相当する。
そこで、研削加工されたレンズ枚数を研削水処理装置429により脱水処理されたレンズの枚数、すなわち脱水槽424によりろ過されたレンズの枚数とみなし、脱水槽の所定のろ過許容枚数と比較し、加工されたレンズの枚数、すなわち脱水装置により脱水処理されたレンズの枚数が、ろ過許容枚数を超えた場合に作業者に文字又は図形で表示し、警告する。これによって、ろ過許容枚数を超えて脱水槽により研削水の脱水処理を行ってしまい、脱水槽が目詰まりを起こし、脱水処理ができない状態になることを未然に防ぐことができる。
なお、脱水槽424によりろ過されたレンズの枚数のカウントは、脱水槽が回転した回数でカウントし、そこからレンズ枚数を割り出すようにしてもよい。
また、研削水処理装置429に設けた演算制御装置によって、脱水槽のろ過枚数をカウントし、ろ過許容枚数と比較し、ろ過許容枚数を超えた場合に、作業者に文字又は図形で表示し、警告するようにしてもよい。
図19は、研削水処理装置429のパネル部430を示す。パネル部430には、電源スイッチ431、電源/センサー起動灯434、カウンター起動灯435、リセットスイッチ436が設けられている。通常は、電源スイッチ431が入力されると、電源/センサー起動灯434が赤色LEDにより赤色に点灯し、カウンター起動灯435も緑色LEDにより緑色に点灯し、起動状態にあることを作業者に示すようになっている。非常時などの場合に、リセットスイッチ436を押す。
図20は、研削水処理装置の駆動電源がOFFの状態を示す。電源/センサー起動灯434は消灯している。
図21は、研削水処理装置429の駆動電源がON状態で、電源/センサー起動灯434は赤色LEDが発光し、赤色に点灯している。
図22は、電源/センサー起動灯434の赤色LEDが短い周期で発光し、赤色の点灯が点滅を繰り返し、研削水処理装置429の脱水装置が作動していることを表わしている。これは、図示していないが、脱水装置の脱水槽424内にセンサーが設置されており、脱水槽424が正常に作動しているのかどうかチェックしている。
また、図23は、研削水処理装置429の脱水槽424により研削水が脱水処理されるレンズ枚数をカウントする操作をOFFしている状態を示し、研削加工されたレンズ枚数、すなわち脱水処理されるレンズ枚数(C)はろ過許容枚数の下限(X)より少ないこと(消灯/加工枚数カウント値(C)が設定値未満であること)を表わす。なお、ろ過許容枚数(X)は任意に設定することが可能である。この場合、C<Xであることを示す。
図24は、カウンター起動灯435が緑色に点灯し、緑色LEDが遅い点滅(長い周期で点滅)を繰り返し、研削水処理装置429の脱水槽424により研削水が脱水処理されるレンズ枚数をカウントする操作がONの状態であることを示し、研削加工されたレンズ枚数、すなわち脱水処理されるレンズ枚数(C)がろ過許容枚数の下限(X)よりも多く、ろ過許容枚数の上限(Y)よりも少ないこと(加工枚数カウント値(C)がリミット値(X)をオーバしていること)を表わす。
なお、ろ過許容枚数の下限(X)、上限(Y)は任意に設定することが可能である。この場合、X<C<Yであることを示す。例えば、X=70枚、Y=90枚とすると、70<C<90である。
図25の状態においては、カウンター起動灯435が緑色に点灯し、緑色LEDが早く点滅(短い周期で点滅)を繰り返し、ろ過許容枚数の上限(Y)よりも多いこと(加工枚数カウント値(C)がリミット値(Y)オーバしていること)を示し、脱水槽のろ過許容範囲を超えているので、ブザー音が鳴り、作業者に警告している。
また、研削水処理装置429のパネル部430に液晶表示部を設け、研削水処理装置429の起動状態、ろ過枚数の表示(数字や図形などによる表示)、ろ過許容枚数の表示(例えば、『現在15枚/許容枚数1000枚』などの数字や、カーソルなどの図形などによる表示)、ろ過許容枚数を超えた場合の警告表示などを表示するようにしてもよい。
図24、図25において、カウンター起動灯435の遅い点滅の場合、点灯/消灯は、0.2秒/1.3秒で繰り返し、カウンター起動灯435の早い点滅の場合、点灯/消灯は、0.2秒/0.3秒で繰り返し、脱水処理されるレンズ枚数(加工枚数カウント値(C))は電源OFFの状態にしても有効であり、研削水処理装置429の記憶部(図示せず)に記憶することもできる
脱水処理されるレンズ枚数、すなわち加工枚数カウント値(C)は、レンズ研削加工装置の給水ポンプの起動回数(P)で設定することもでき、そのときの関係式は、C=C+P/2で表わされる。
脱水処理されるレンズ枚数、すなわち加工枚数カウント値(C)は、レンズ研削加工装置の給水ポンプの起動回数(P)で設定することもでき、そのときの関係式は、C=C+P/2で表わされる。
また、図26の状態において、リセットスイッチ436は、脱水処理されるレンズ枚数のリセット、例えば加工枚数カウント値(C)のクリアやカウンター点滅解除を行う(図27参照)。
ただし、研削水処理装置429の脱水槽424の蓋が開放時のみリセットが有効となる。
フィルタ交換時にリセットスイッチ436をONにすることで、カウント値をゼロにリセットすることができる。
カウンター値はリセットしない限りゼロに戻らない。電源OFFでも研削水処理装置429の記憶部にメモリされている。
また、眼鏡レンズの種別、例えば高屈折率プラスチックレンズ、CRレンズなどによっては、研削屑の粒子が異なり、研削水処理装置429の脱水槽424が目詰まりしてしまい、研削水を脱水処理することができない。
例えば、高屈折率プラスチックレンズでは、研削屑の粒子が細長く、研削水に沈殿しても、凝集してクラスターを形成することがない。
一方、CRレンズでは、研削屑の粒子が細かく、研削水に沈殿すると、凝集してクラスターを形成し、脱水層に目詰まりしてしまう。
そこで、レンズの種別を予め研削加工装置加工部420に入力しておき、研削水処理装置429の脱水装置にそのレンズ種別情報を入力し、レンズ種別に応じて脱水層424の回転数を可変に制御することが好ましい。
眼鏡レンズが高屈折率プラスチックレンズの場合、低速回転のままで、脱水処理を行い、眼鏡レンズがCRレンズの場合、高速回転を継続し、脱水処理を行うようにする。眼鏡レンズのその他の種別も、その種別に応じて脱水層の回転数を可変に制御することが好ましい。
これによって、眼鏡レンズのレンズ材質、組成などによる研削屑の粒子の特性に応じて、脱水槽424の回転数、回転制御の仕方(最初は低速回転を行い、最後に高速回転を行うような可変制御形態)を変えることにより、脱水槽の目詰まりを防ぎ、眼鏡レンズのレンズ材質に応じた脱水処理を行うことが可能になる。
2 レンズ研削加工装置
11´ 排水受
20´ 脱臭装置
23´ ブロアー
30´ 研削水タンク
85 臭気管
423 給水ポンプモータ
425 ろ過槽用の回転モータ
427 脱臭ファン用のモータ
430 パネル部
431 電源スイッチ
434 電源/センサー起動灯
436 リセットスイッチ
11´ 排水受
20´ 脱臭装置
23´ ブロアー
30´ 研削水タンク
85 臭気管
423 給水ポンプモータ
425 ろ過槽用の回転モータ
427 脱臭ファン用のモータ
430 パネル部
431 電源スイッチ
434 電源/センサー起動灯
436 リセットスイッチ
Claims (6)
- レンズ研削加工装置の加工部で眼鏡レンズを研削加工する際に用いられた使用済み研削水から研削屑を分離し処理する研削水処理装置において、
研削水タンク内部又は研削水中に脱臭部材を配置したことを特徴とする、レンズ研削加工装置用の研削水処理装置。 - レンズ研削加工装置の加工部で眼鏡レンズを研削加工する際に用いられた使用済み研削水から脱水手段によって研削屑を分離し処理する研削水処理装置において、
脱水手段内に脱臭部材を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。 - レンズ研削加工装置の加工部で眼鏡レンズを研削加工する際に用いられた使用済み研削水から脱水手段によって研削屑を分離し処理する研削水処理装置において、
脱水手段内に脱臭部材を配置し、かつ、研削水タンク内又は研削水中にも脱臭部材を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。 - 請求項1又は3に記載のレンズ研削加工装置用の研削水処理装置において、
研削水タンク内又は研削水中に硫化水素分子などイオウ系化合物を化学あるいは物理吸着する吸着物質を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。 - 請求項2又は3に記載のレンズ研削加工装置用の研削水処理装置において、
脱水手段内に硫化水素分子などイオウ系化合物を化学あるいは物理吸着する吸着物質を配置したことを特徴とするレンズ研削加工装置の研削水処理装置。 - 請求項2又は3に記載のレンズ研削加工装置用の研削水処理装置において、
研削水から溶解した硫化水素などイオウ系化合物の臭気を脱気する手段を配置し、研削水タンク内に硫化水素などイオウ系化合物と化学及び物理吸着する吸着物質を設置し、硫化水素などイオウ系化合物を水中から放出させ、吸着物質により化学あるいは物理吸着させて脱臭するように構成したことを特徴とするレンズ研削加工装置用の研削水処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007087953A JP2008246592A (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | レンズ研削加工装置用の研削水処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007087953A JP2008246592A (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | レンズ研削加工装置用の研削水処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008246592A true JP2008246592A (ja) | 2008-10-16 |
Family
ID=39972157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007087953A Pending JP2008246592A (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | レンズ研削加工装置用の研削水処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008246592A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104084887A (zh) * | 2014-06-24 | 2014-10-08 | 卢世清 | 一种防尘抛光装置 |
CN109732427A (zh) * | 2018-12-04 | 2019-05-10 | 安徽吉思特智能装备有限公司 | 一种毛坯打磨装置 |
CN114619321A (zh) * | 2022-03-25 | 2022-06-14 | 中山共创光学有限公司 | 一种基于球面光学透镜加工用磨削加工装置 |
-
2007
- 2007-03-29 JP JP2007087953A patent/JP2008246592A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104084887A (zh) * | 2014-06-24 | 2014-10-08 | 卢世清 | 一种防尘抛光装置 |
CN109732427A (zh) * | 2018-12-04 | 2019-05-10 | 安徽吉思特智能装备有限公司 | 一种毛坯打磨装置 |
CN114619321A (zh) * | 2022-03-25 | 2022-06-14 | 中山共创光学有限公司 | 一种基于球面光学透镜加工用磨削加工装置 |
CN114619321B (zh) * | 2022-03-25 | 2023-10-10 | 中山共创光学有限公司 | 一种基于球面光学透镜加工用磨削加工装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4541271B2 (ja) | 眼鏡レンズ研削加工装置の脱臭システム | |
EP3797853B1 (en) | Air purifier | |
EP2993420A2 (en) | Air washer | |
JP5059463B2 (ja) | 研削水処理装置を有するレンズ研削加工装置 | |
JP2009018372A (ja) | 研削水処理装置 | |
EP1978857A1 (en) | Drying apparatus comprising a filter | |
KR100692555B1 (ko) | 세탁기의 공기여과기 및 그 작동방법 | |
JP2001259330A (ja) | 空気浄化装置およびこれを備えた家電機器 | |
KR101296799B1 (ko) | 공기 정화장치용 습식 집진장치 | |
JP4522162B2 (ja) | レンズ研削加工装置の研削水処理装置 | |
JP2008093783A (ja) | フィルタ装置 | |
JP2008246592A (ja) | レンズ研削加工装置用の研削水処理装置 | |
KR101790476B1 (ko) | 오염공기 탈취장치용 드럼 | |
KR20200107067A (ko) | 습식 방식의 다기능 공기 여과기 | |
JP2008029946A (ja) | 洗浄処理システム、洗浄処理方法、遠心濾過装置及び遠心濾過方法 | |
JP5405727B2 (ja) | 眼鏡レンズ周縁加工用の研削水処理装置 | |
KR102067737B1 (ko) | 물필터 공기청정기 | |
KR101321602B1 (ko) | 공기 정화, 방향, 살균 및 가습 기능을 가지는 습식 방식의 공기 여과기 | |
KR20120051887A (ko) | 공기청정기 | |
JP2000288934A (ja) | レンズ研削装置の脱臭システム | |
JP4699088B2 (ja) | 眼鏡レンズ研削加工装置の研削水処理装置 | |
JP2008246595A (ja) | 研削水処理装置と、研削水処理装置を有するレンズ研削加工装置 | |
JP2008246599A (ja) | 研削水処理装置と、研削水処理装置を有するレンズ研削加工装置 | |
KR20160100020A (ko) | 가습기능을 구비하는 습식 공기청정기 | |
KR101571141B1 (ko) | 에어 워셔를 구비한 어항 |