JP2008246443A - 強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム - Google Patents

強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】高磁場空間を通過した空気によるゴミ処理は、焼却ではなくて熱分解であるので、処理炉の設置が容易であるが、熱分解による有機酸類の臭気、タールの臭気により、通常の環境下でのゴミ処理は事実上実施困難である点を解決する。
【解決手段】自然対流の流速を維持し、水のスプレーで有機酸類を温水スプレー槽20でスプレー水中に取り込み、タール等についてはタール回収槽21でオイルスプレーやスリットフィルタ層に沈着したものを温水スプレー槽20で洗い流し、水層に浮かぶタールをオイルスキマーで分離する。タールを含んだオイル及びオイルスキマーで回収したタールは、再度熱分解炉1へ戻して処理する。またスプレー水は回収して再度スプレーに使用し、廃棄する場合は排水基準にかなうように処理した後廃棄する。これによって、焼却炉設置に伴う種々の法的要請に適合しつつ、自然環境に負担を掛けないシステムとなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、強磁場影響下の空気による熱分解反応を利用したゴミ処理を、環境に負担を掛けることなく実施可能にするシステムに関するものである。
これまで、豊かな自然環境の地域に投棄されたゴミ処理に関して、現地に焼却炉を設けることは環境保護上種々の制約があったが、本発明のゴミ処理システムによれば環境を保全しつつ、かつゴミ処理も可能であり、環境保護の分野においての寄与が大きく期待できる。
高磁場の空間を通過した空気によって、ゴミの熱分解が起こり、これを利用した焼却炉については特許文献1により既に開示されている。この開示によれば、ダイオキシンや悪臭の発生を抑えつつ各種の廃棄物を焼却処分できると述べられている。
この技術による廃棄物の処理の進行中に、何らの炎、火等が、暗闇の状態においても感知できない。すなわち、熱分解温度が600℃を下回っていて、燃焼と言うよりは熱分解と呼ぶべきである。この技術の、高磁場空間を通過した空気により熱分解せしめる廃棄物処理炉を単に、“高磁場印加型処理炉”と称することにする。
“高磁場印加型処理炉”を用いた廃棄物の処理技術は、事実上、通常の概念での燃焼を伴わないので、法律上の「燃焼炉」とは定義されない。したがって、燃焼炉設置に関する法律上の様々な要請・義務も免除される。これは、個人・企業にとって極めて好都合である。例えばコンビニエンスストア等で売り出される弁当で、売れ残って回収される数はかなりのものである。これらの処理に対して、新たに焼却炉を設置して焼却しようとすると、市町村役場の許可を取るまで大変な手間が掛かる。そのため、許認可を原則として必要としない“高磁場印加型処理炉”が、こうした企業にとっては非常に好都合である。
しかし、ここに開示されている技術を用いた“高磁場印加型処理炉”を現実に作製し、廃棄物を処理すると、廃棄物は確かに熱分解処理される。ところが、炉より発生する臭気に関しては、極端な悪臭は発生しないが、有機酸類、タールの臭気が絶え間なく発生し、住宅地区や通常の環境においては苦情が殺到し、現実に使用することは困難である。特許文献1で開示された“高磁場印加型処理炉”は煙道の底部に水を張り、熱分解ガスと接触させて燃焼ガス(厳密には熱分解ガスというべき)中の煤塵が水に吸収という記述がある。また、「この煙道内の水に活性炭、苛性ソーダを収容して消臭効果の向上を図る」という記述もあるが、消臭効果は殆ど見られなかった。この場合熱分解ガスと水との接触は煙道内の水の表面上に限定され、しかも分解ガス中のタール分が水層の表面を覆うので、分解ガス中の親水成分(臭気の主成分である有機酸類)の水への吸収が阻害されるためと思われる。更に、タール類の臭気およびその抑制についての記述は特許文献1には全くない。したがって、特許文献1に開示された技術は確かに“高磁場印加型処理炉”によりゴミ等の熱分解が可能であることが述べられているが、この技術のみでは発生する臭気が大いに問題となり、市、町、村の監督官庁が使用を許さない状況にある。
上記のような場合、熱分解ガスを最終段階で再燃焼するのが通常の方法である。しかし再燃焼を行えば、法的には燃焼炉と見なされて様々な法的制約を受け、熱分解炉としての法的な特権を失うので、この方法は採用できない。熱分解ガス中の臭気の抑制に対する先行技術としては、例えば特許文献2−4に示されたものがある。また、タール除去についての先行技術には特許文献5−6に示すものが開示されている。しかしながら、後に解決課題の項で述べるように、本発明の上記強磁場影響下の空気による熱分解反応を利用したゴミ処理装置には直接応用できないものである。
特開2001−304520(請求項1、[0037]〜[0040]、[0043]、[0054]、図1) 特開平6−50131号(請求項1、図1) 特開2004−57944(請求項1、[0001]、図1) 特表2005−510649(要約) 特開2003−251168(請求項1、[0001]、図1) 特開2005−147517(請求項1、図1)
高磁場存在下の空間を通過した空気による廃棄物処理反応は、廃棄物の部分酸化と、その際に発生するラジカルの反応から派生する、熱分解反応と認識できる。酸化反応は初期状態においては、過酸化物の生成などが挙げられるが、この反応からケトン、アルデヒド、カルボン酸の生成へと進んで行く。“高磁場印加型処理炉”により廃棄物を処理した場合、前述のカルボン酸に基因する臭気が発生し、住宅地区の場合は住民の苦情が出るし、市町村当局も、この臭気の発生を容認しない。
また前述の、ケトン、アルデヒド、カルボン酸生成反応と共に−C−C−結合や−C−H結合の切断も同時に起こると考えられ、廃棄物の分子量がある程度の大きさであればタールが生成する。事実、“高磁場印加型処理炉”による廃棄物処理中に、前述のカルボン酸類の臭気に加えて、刺激的なタール臭も発生する。これも不快な臭気であり、カルボン酸類の臭気・タール臭の問題を解決しない限り、通常の環境下では、“高磁場印加型処理炉”による廃棄物処理は事実上困難である。
特許文献1の“高磁場印加型処理炉”においても煙道底部に水を張り、排気と水との接触による手段を講じてはいるが、これは特許文献1に述べられているように、せいぜい熱分解ガス温度をある程度低下せしめているのみであり、臭気防止に対する対策が全くないので、広い荒野でもない限り、我が国の通常の環境においては使用することができない。
本発明の目的としている、発生臭気を抑制した「高磁場印加型処理炉システム」の課題は、生活を環境に対して臭気を発生することなく廃棄物処理を可能にすることである。最も簡易な方法は、発生する排気ガスを最終段階においてバーナーで燃焼することである。しかし、このいわゆるアフターバーナを設置すると、法的には「燃焼炉」と認知され、これに伴う様々な法律的要請を満たすことが義務づけられる。したがって、「熱分解炉」として認知されている状態の有利性は全て喪失してしまうので、この方法は用いられない。
高磁場印加型処理炉から発生する臭気は、概ね次の二種類に分類できる。第一は有機カルボン酸類を主成分とした分子量の低い成分である。第二はタールを主体とした比較的分子量の高い成分である。臭気に関しては一方が他方より圧倒的に多いという状態ではない。最終段階として、両成分ともに抑制することが必要である。
熱分解ガス中の臭気の抑制に対する先行技術としては、例えば特許文献2−4に示されたものがある。特許文献2においては自動車の排気ガスを濾過液に通して洗浄するものである。この場合、排気ガスが濾過液層を通じて流れるのに必要なガス圧を持っている必要がある。しかし、高磁場印加型処理炉においては、空気を強制的に導入しているのではなく、導入空気は自然対流であり、濾過液層を通過するだけの圧力を持たない。高磁場印加型処理炉の排気ガスを後段で加圧することも可能ではある。熱分解ガス中には前述のごとく多量のタール分が含まれているので、加圧部へのタールの付着・蓄積、瀘液からのタールの分離など多くの問題が潜在しているので、本発明に対する特許文献2の技術応用は容易ではない。
特許文献3による技術は、コンパウンドプラスチック生産過程の排ガスを電気集塵機で捕集するものである。前述の場合と同様に、この技術も高磁場印加型処理炉には使用できない。すなわち、半ば液体の低分子成分やタール分が吸着して、捕集機能が短時間で低下してしまうからである。
特許文献4は、複雑な構造の混合羽根を有する液体槽に排気ガスを通じて、気体の汚染物質を液体に溶解する技術であり、高磁場印加型処理炉の熱分解ガス中の臭気除去には前述の場合と同様に、タールの付着及び分離の問題があり、特許文献4の技術を使用することは困難である。
一方、タール除去についての先行技術には特許文献5−6に示すものが開示されている。特許文献5においては、ガス中のタール分を付着させるための粒子を充填した容器内にガスを通じて、タール分を粒子に付着させ、タールが付着した粒子は別の容器内でタール分を除去し、タール分の除去された粒子を再び元の容器に戻すといった技術である。今回の高磁場印加型処理炉の熱分解ガス中のタール除去のような場合、熱分解以上に手間の掛かる装置が必要となるし、僅かな外圧しかない高磁場印加型処理炉の場合は、この方法は適当なものではない。
特許文献6の技術は、燃焼炉における流動媒体として石灰石あるいは焼成ドロマイトを用い、これらの多孔質細孔内にタールを保持させるという技術である。この技術を高磁場印加型処理炉のタール除去に用いるには、熱分解ガスと大気圧との圧力差が少ないので適当ではない。
以上述べたごとく、高磁場印加型処理炉の熱分解ガス中の臭気抑制には、(1)ガス成分中に有機カルボン酸を主体とした低分子成分、及びタールを主体とした高分子成分があること、(2)高磁場印加型処理炉の熱分解反応への空気の供給は、自然対流で行っていること、すなわち、“高磁場印加型処理炉”は通常の燃焼炉と比較すると、熱分解ガスの排出速度はかなり小さく、排気ガス圧と大気圧との差は僅かである。これが、本発明が解決しようとしている課題に対して大きな影響を与える。つまり、既知の従来技術の単純な組み合わせでは、問題点が解決しないことが判明した。これらのことを念頭に置いて解決法を見出さねばならない。
まず、高磁場印加型処理炉の熱分解ガス中の有機酸を主成分とした比較的分子量の低いものを除去して臭気を抑制することを考える。この際必要な要請は、熱分解ガスの流れを妨げてはならないことである。したがって、熱分解ガスを液層に導入したり、目の詰んだフィルタを用いたりすることにより熱分解ガスの流通を妨げることはできない。
上記の低分子量の成分は、−COOH等の親水性の置換基を有しているので、水を臭気除去剤として用いることができる。熱分解ガス中にはガス及び液体のミストが存在するので、これを前述の要請を満たすような方法で除去すればよい。このためには熱分解ガスの流路内にシャワーを設け、細かな水粒のシャワーを浴びせながら熱分解ガスを流通せしめ親水性の低分子量成分を除去する方法が有効である。このための装置は熱分解炉の上部に設け、熱分解ガスを下から導入し、これに対して水シャワーを浴びせる。水シャワーにおいては水粒の粒径を細かくし、粒子密度を上げることにより、水と分解ガスとの接触面積を増加せしめ、水への臭気成分吸収の効率を高めることができる。
シャワーに用いた水は回収して、また水シャワーとして繰り返し使用する。シャワー口から降り注がれた水は、親水性の低分子量成分はもちろんのこと、高分子量のタール成分や灰分も一分は含まれている。したがって、この水の再使用のためには、水を複数の沈殿槽に貯蔵し、隣り合う水槽の間に堰を設け、堰を乗り越えた上澄み成分を再使用する。残ったタール分は集めて再度分解炉に投入する。一定期間使用した水は、濾過し、pH調節等した後浄化システムを経て排水する。
この水の繰り返し使用期間の延長及び水の浄化を容易にするために、排気ガスの流路に、オイルミストフィルタを用いて、タール分の一部、灰分等を除去する方法もある。ただし、このフィルタは熱分解ガスの流通を著しく妨げるものであってはならない。
比較的分子量の高いタール等の成分は、有機酸類とは別の臭気を放つが、環境問題を考慮すれば除去して臭気を除去する必要がある。タール類の除去には本発明では二つの方法を用いている。どちらの方法もそれぞれ長所・短所があるが、適宜に選択して使用している。どの方法においても最終的にはタールを回収し、熱分解炉に戻して再処理するか、肥料、土壌改良剤等の用途開発を検討中である。
タール除去の第一の方法は、低分子量成分を水シャワーで除去したように、オイルを用いたシャワーを浴びせ、オイル中に取り込むことである。使用したオイルは貯蔵槽に回収する。この貯蔵槽内部は、複数の区画に分けられていて、各区画の仕切には堰を設け固形分を沈殿させた上澄みのオイルのみが堰を越えて次の区画に入る。このようにして回収したオイルはまたオイルシャワーに使用される。一定期間使用後汚れたオイル及び沈殿したタールは、熱分解炉で再度熱分解される。
もう一つのタール除去の方法は、オイルを用いない方法である。高磁場印加型処理炉からの熱分解ガスをフィルタ層に通す。このフィルタ層は多数のフィルタの組み合わせで構成されているが、各フィルタは方向性のある多数のスリットで構成されている。このフィルタは空隙率は高いが、ガス以外は透過させない。熱分解ガスがこのフィルタ層を通ると、フィルタ表面にタールが付着する。このフィルタ層に対してシャワーで50℃〜70℃の水を噴霧する。これによりタール・灰分が温水で落ち、次の槽へと移動する。また低分子量成分に関しては、一般に液体へのガス吸収は低温の方が有利であるが、本発明においては、シャワーの数でこの不利を補う。同時にこの熱水シャワーにより低分子量の有機酸類が水に吸収されると同時に、タール分もシャワー後の水層に混入する。シャワー後の水を大型の水槽に導き、オイルスキマーでタール分を掻き取る。また、この水槽も50℃〜70℃に保持してある。水温をこの温度に設定した理由は、タール分の固化を防ぎ、オイルスキマーでの掻き取りを容易にするためである。水温が低いとタール分が固化し、スキマーで掻き取るのが困難となる。
オイルスキマーで掻き取られたタール分は、熱分解炉にフィードバックする。また、水については数個の沈澱槽を経て回収槽へ導かれる。各沈殿槽では、フィルタによる灰分の除去、臭気の除去、場合によっては着色物の脱色を行う。これらのフィルタも使用後は熱分解炉で処理される。回収槽の水は、温度を50℃〜70℃に保持され、苛性ソーダによりpH7近くに修正し、最初のシャワー水として再度使用される。ただし、水槽内の一定のレベルを超えたものはオーバーフローにより排水される。
オイルスキマーによるタール回収を行う場合、タール回収後の最終段階においてはタール臭が完全には除去できない場合もあった。したがって、最終段階での排気ガスを装置外に排出する際、活性炭によるフィルタを念のために設置した。これらのガスフィルタを一定期間後臭気の吸着能が低下した後、熱分解炉に戻して熱分解を行う。
前項で述べられたタール回収後の排ガス中にタール臭が残存する場合の別の対策法として、もう一度、小規模のオイルスプレー装置を設ける選択肢もある。この場合、回収されるタールは殆どないので、スプレー装置は小規模でよい。
本発明の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システムの採用により、カルボン酸を主体とした低分子量の成分と、比較的高分子量のタール分を除去することができ、熱分解炉運転中の臭気は完全に除去することができた。熱分解炉の運転中においては、更に処理物を追加して熱分解させる場合に処理物投入口の扉を開けざるを得ないが、その際の臭気の外部への漏れ出しは、極く短時間であっても、処理物投入口の改良により回避することができた。
すなわち、強磁場空間を通過した空気による熱分解炉には、その一部に未処理物収容部を有し、その収容部は、未処理物を収容する開閉扉と収容した未処理物を熱分解炉に投下あるいは移送する開閉扉とで区切られた空間であり、未処理物収容後に開閉扉双方を閉じ、未処理物収容部内のガスを臭気除去部に移送しつつ外部空気を導入して内部の臭気を除去した後開閉扉の操作により、未処理物の収容と、その後未処理物の分解炉への導入とを行う。具体的には、投入口を熱分解炉の上部又は正面の最上部に設け、投入部を水平の回転軸を有する円筒形構造を持ち、円筒形の一部に開口部を持つものを分解炉中に設けたものである。そして、処理物投入の際は円筒構造を回転して開口部が炉外に開くようにする。これにより、炉の内部と外界とは円筒面により隔離されていているので、分解炉の臭気が外部に漏れ出ない状態で処理物を円筒内に投入することができる。投入後は円筒面が炉外との隔壁となり、円筒内の処理物を分解炉内に投入する。
上記の処理物投入部はその構造を円筒に限る必要はない。要するに投入部に二カ所の開閉扉としてのシャッタを設け、処理物投入の際は、炉外と投入部をオープンにするが、投入部と分解炉内部との開閉扉のシャッタをクローズにして臭気の発散を防止する。投入部に処理物を取り込んだ後は炉外と投入部のシャッタをクローズし、分解炉内部と投入部のシャッタをオープンにする。このようにして処理物投入時の分解炉内部の臭気の拡散に対する対策をとることができる。
既に述べたように、未処理物を取り込む際に発生する分解炉内部からの臭気の拡散は防止できる。しかし、未処理物の収容の際、収容部内に存在している臭気が問題となる場合もある。例えば食品を扱う場所とか医療関係の場合は僅かな臭気も問題視される場合がある。この収容部内の臭気を、未処理物を取り込む際に除去しておくことも現代においては重要な課題である。従って収容部を市販のロータリーフィーダーで行おうとした場合、内部のガス交換機能をもつものは、見あたらない。
有機酸類等を含む低分子量成分に基因する臭気は、水シャワーにより抑制することができた。シャワー水はある期間循環して使用できる。しかし永く使用し続けると水自体から臭気が発生することは当然考えられる。使用したシャワー水にもタール及び灰分が混入してくるので、適当な時期にこれらを除去し、pHを中性にして排水として処理しているので、シャワー水からの臭気の発生は見られなかった。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施例1で行った装置のダイアグラムを示したものである。図2は、本発明の実施例2のスキマティックダイヤグラムである。図3は、本発明の実施例2の温水スプレー槽の縦断面図である。図4は、本発明の実施例2の温水スプレー槽の横断面図である。図5は、実施例2におけるタール回収槽の機能を示す縦断面図である。図6は、実施例2におけるスプレー温水調整槽の機能を示す縦断面図である。図7〜図10は熱分解炉の一部に設けた未処理物収容部の概念図である。
強磁場空間を通過せしめた空気により、熱分解過程によるゴミ処理は、燃焼による焼却炉に対して課せられた法的な規制が適用されないという有利性がある。しかし後者の法的規制は、自然環境維持に対しては現在不可欠であることを忘れてはいけない。この点を重視すれば、分解炉から排出されるものはたとえ有害物質ではなくとも、快適な環境を損なうようなことがあってはならない。すなわち、不快あるいは刺激的な臭気、炉の運転中の振動・騒音はない方がよい。特に臭気に関しては、無臭であることが最良である。
臭気に関してはすでに述べているように、有機酸に起因するもの、タールに起因するものがある。前者は水シャワーで水に吸収させ、排気ガス中の有機酸類の臭気が消滅しているのを確認する。一方、シャワー後の排水は微酸性であるため、アルカリで中和して、各地域の排水基準を満たしていることを確認して下水等に排水する。
タール類に関しては、これを熱分解ガスから分離し、土壌改良、燃料あるいは燃料電池等への利用を考えるが、これらの利用が軌道に乗るまでは、前記利用開発のための試料を別にして、熱分解炉に戻して再処理する。熱分解炉からの熱分解ガス中のタール分離の方法としては、すでに述べたようにオイルをシャワーしてオイル中に吸収させる方法、熱分解ガスをミストフィルタに通し、フィルタを温水でシャワーし、このシャワー排水中のタールをオイルスキマーで分離する方法があるが、後者はオイルを用いる必要がないので望ましい方法であるといえる。
また単にタールそのものではなく、タールの臭気も除去した上で熱分解ガスを廃棄する必要がある。熱分解ガス中のタール臭気を除去する方法としてオイルシャワーを施してシャワーオイル中に臭気を吸収する方法があるが、処理後のオイルを再び熱分解する必要がある。有機酸類の除去に続くタールを分離した後の熱分解ガス中に臭気が残存する場合がある。これに対しては吸着剤を含むフィルタを通して、臭気を除去した後排気する。長期間使用して吸着能が低下したフィルタは、熱分解炉で処理すればよい。また、フィルタ交換の頻度を低くするために、フィルタ吸着の前段階でオゾンによる脱臭行うことも有効である。
最初の実施例を図1に示す。熱分解炉1からの熱分解ガスは炉の右上部の排気管2から炉外に排出され、炉の上方の有機酸類吸収槽3へ移動する。この槽は四つの区画31〜34から構成されている。まず、第一区画31内に温度を幾分低減し同時に熱分解ガスと共に上昇してくる灰の微粒子をこの区画内に落とす。第一区画31と第二区画32は下方が空いている仕切板35により仕切られている。この仕切板35は液体飛沫は通過させない。第二区画32及び第三区画33には上部にスプレーノズル36の水シャワーD1があり、この水シャワーD1の散布により有機酸類が水に吸収される。有機酸類を吸収した水は有機酸類吸収槽3の下部からシャワー水回収槽4へ導かれる。第二区画32と第三区画33、第三区画33と第四区画34の仕切板37は一種の機械的フィルタで、多数の角度を持つスリットから構成されているものを設置し、この2枚の仕切板37によりガスD2は通過するが、水シャワーD1の飛沫は通過せず、槽底へ落下し、溜まったシャワー水は図中点線で示した排水管5によりシャワー水回収槽4へ導かれる。
このように、有機酸類吸収槽3からのシャワー後の排水は、この槽の下部から図1右側のシャワー水回収槽4へ落差により排水管5で回収水として移動するが、この回収水には熱分解炉からの灰とタール分が少しではあるが混入する場合がある。シャワー水回収槽4は三つの区画に分けられている。第一区画41には上方からシャワー終了後の水が注がれ、残存灰分は下に沈降し、タール残存分は水層の上に浮かぶ。仕切板44によってタール分の含まれていない槽中間部分の水が第二区画42に取り込まれる。第一区画41及び第二区画42の下方部は共通であり、この部分の灰分は必要に応じて排水バルブE1から槽外に取り出される。またタール分を含まない第二区画42の水は灰分を取り込むことがないように仕切板45を乗り越えるものだけ第三区画43に入る。この第三区画43の水が底部より取り出され、ポンプ6により加圧され有機酸類吸収槽3のスプレーノズル36に返水管7により送られて水シャワーD1となり、再び熱分解ガスD2の有機酸類吸収に使用される。水シャワーD1が不足する場合は水供給バルブBあるいは水供給バルブCにより外部より供給される。底部の灰分が多くなった水、または過剰になった水はそれぞれ排水バルブE1、E2を経て系外に排出され、各地域の排出基準に満足することを確認してから放出する。
一方、有機酸類吸収槽3により有機酸類を除去されたガスは、送気管9を通って図1左下のタール除去槽8に入る。ここでガスの浄化を円滑に行うためにタール除去槽8内のファンF4により軽くガス移送を行っている。ただし、ガスの急激な移送防止と停滞のバランスを容易にするために、ガスが有機酸類吸収槽3を出てタール除去槽8に入る間(有機酸類吸収槽上部のP点)で、少量の外気を取り込んでいる。これはあくまでも、系全体のスムーズなガスの流れを制御するためのものであり、外気取り入れ口からガスが流出することはないように制御している。
タール除去槽8に入ったガスに対してスプレーノズル81からのオイルシャワーG1のオイル飛沫中にタールを吸収せしめる。タールを吸収したオイル飛沫は飛沫回収ロートF1を経由してオイル回収ロートF2に入り、タール除去槽8下部のタール回収室G2に入る。このタール吸収オイル中には灰分、水分が幾分含まれていて、タール回収室G2内で灰分、水分、タールを含んだオイル分の順に下から層をつくる。最上部のオイル層の部分がタール回収室G2から仕切板82を越えてタール回収室G3の区画に入る。一方、飛沫回収ロートF1の下方より抜けたガスは、オイル飛沫を除去するためにミストフィルタF3を通し、更にファンF4により次の区画に入ってスプレーノズル83からのオイルシャワーH1をもう一度受ける。これらのガスとオイル飛沫はロートF5を通り、オイルは回収ロートF6により区画H2へ、ガスは次の区画へ入りフィルタF7を通ってオイル臭・タール臭を完全に除去した後ガス排気口F8から系外に排出する。オイル飛沫は回収ロートF6を通って区画H2へ導かれ仕切板86の下を抜けて区画H3へ入る。タール回収室G3からタール回収室G4の区画へオイルが移動する際、仕切板84の下をくぐらせることにより、タール回収室G3の区画内のオイルが均質にタール回収室G4へ移動することを可能にしている。仮にこのG3-G4間の仕切板85がないと、タール回収室G3区画の表面のオイルが選択的にタール回収室G4へ移動することになり、タール回収室G3区画の中間部及び底部のオイルが移動せずに停滞してしまうことになる。区画H2からH3への移動の際、仕切板86の下をくぐるのも同じ理由である。
タール除去槽8の下部のタール回収室G2は互いに独立した二つの部分からなる。一つはG2-G3-G4の区画からなる室、もう一つはH2-H3からなる室である。前者の中のタール含有量は、後者の含有量よりも多い。したがって、前者で回収したオイルはオイルシャワーG1で使用し、後者はタール濃度が減少したガスに対するオイルシャワーH1に使用する。双方の回収室からシャワーノズルへのオイル輸送は、それぞれポンプ10、10で行う。回収室G2-G3-G4においては底部にそれぞれドレインバルブ14、15を設け、灰分・水の除去が可能になるようにした。また、オイルを補充するために、タール回収室G2の側壁にバルブ11〜13を、オイルシャワー室の区画H3にバルブ16を適宜設けてある。
上記の装置を用いて、生ゴミ、プラスチック廃棄フィルム、売れ残り弁当、雑多な植物による農業廃棄物の処理を行い環境に対する臭気等の問題が回避できることが確認できた。臭気除去に対して使用したオイル、フィルタは吸着能が低下した時点で熱分解炉で処理した。
実施例1においては、熱分解炉1の運転から発生する分解ガス中の臭気を完全に抑えることができた。ただ、この場合はタールの除去に対してオイルを必要とし、オイルのコストを計上しなければならないし、吸着能の低下したオイルを再び熱分解する必要があるので、その分だけ熱分解炉1の負担が増加する。そこでタールの臭気除去に対してオイルを必要としないシステムを開発した。このシステムの構成及び概略を図2に示した。図2左の熱分解炉1にゴミ等の廃棄物を投入し、強磁場空間を通過した空気を導入することにより熱分解が行われる。熱分解による廃ガスは上部の配管を通って温水スプレー槽20に入り、タール回収槽21で廃ガスからタールが分離され、熱分解ガスはフィルタ22を通って外部に排出される。一方、分離したタールを含む温水はタール回収槽21に入り、タールが分離回収され、再び熱分解炉1に戻されて再処理される。また、タール分が抜けた水は、排水浄化槽23で混入灰の分離、脱臭、脱色のフィルタ処理を経て、スプレー温水調整槽24に入り、温度及びpH調整され、再び温水スプレーとして利用する。前述の脱臭処理とは僅かに残存するタール臭の除去である。各槽のフィルタ類は効果が弱まった時点で熱分解炉1へ廃棄物として投入されて再処理される。
次に実施例2の主要部分について説明する。炉からの熱分解ガスからタールを分離する温水スプレー槽20の側方及び上方から見た断面図を図3及び図4に示した。温水スプレー槽20は三つの区画と二組のフィルタ、二つの温水スプレーノズルからから構成されている。分解ガスが上ってくる区画から第1、第2とすればこれらの区画の左方(分解ガスが流出する方向)にフィルタ22、下方にスプレー後の温水のドレインがある。各フィルタ層はそれぞれ10枚のメタルスクリーンから構成されている。メタルスクリーンは網目状にプレスで穴があけられているが、このプレス穴はスクリーン面の方向に対してある方向性を持っている。すなわち、スクリーン面に垂直に入って垂直に出て行くわけではない。このスクリーンの組み合わせにより集塵機能を有している。ここではモトズエンタープライズ社のパイロスクリーンを使用した。このスクリーンの組み合わせのフィルタ22を分解ガスが通ると、フィルタ22にタールが付着する。これに温水スプレーを施すことによりタールが温水と共に下方のドレインから流れ去り、フィルタ層を通過したガスと共にタール回収槽21へ移動する。本実施例で用いたノズルは、円錐ノズルである。フィルタ層は、分解ガスは通すが、水の飛沫は通ることができない。
次にタール回収槽21について説明する。図5にその構造を示した。温水スプレー槽20から入ってくる分解ガスはタール回収槽21の上部を通り、幾分のタール臭をフィルタGF1で吸収させて装置外へ排出する。この際、分解ガスの流れがスムーズに装置内を流れるように熱分解ガス出口にポンプP4とガスフィルタGF1を設置してある。
温水スプレー槽20からのタールの混じった温水もタール回収槽21に入る。タールは温水の水面に浮くので、これをタールスキマーですくい取る。これはオイルスキマーの名称で市販されているものであり、本実施例ではアコージャパン社製のものを使用した。掻き取り刃で回収されたタールはポンプP2により熱分解炉に戻され、再分解される。また、ポンプP1で空気を取り込みMBでマイクロバブルを発生させ、タールが温水表面に浮くように工夫し効率を上げる試みも行われた。また、スキマーを有効に使用するためにヒーターI1で水温を約70℃を維持するように制御した。タールスキマーが効率的に作動するように水面レベルをセンサーL1、L2で検知し、一定の水位を維持した。タールを除去した水は、ポンプP3により脱灰LF1、脱臭LF2、脱色LF3フィルタを通して図6に示すスプレー温水調整槽24に入り、pHセンサーPSでpH値を測定し、pHコントローラPHC & ATでpHを制御し、ポンプP5で温水スプレー槽20に送り再利用した。スプレー温水調整槽24の液温は温度調節型ヒーターI2で加温し、その液面は、レベルセンサーL3で計測し、液が過剰の場合は排水した。スプレー温水調整槽24から発生するガスも図5のタール回収槽21と同様に熱分解ガス出口にポンプP4とガスフィルタGF2を通じて排出した。
本発明の強磁場下の空気による熱分解炉を利用したゴミ処理システムにおいては、熱分解の進行中に未処理物を追加投入する際、図7〜図10に示す熱分解炉1の投入口17から臭気がもれる。この臭気の漏洩を防ぐには熱分解炉1の未処理物投入口17に未処理物収容部18を設ければよい。すなわち、熱分解炉1からの臭気の拡散を防止した状態で未処理物収容部18の投入口17から未処理物を充填し、投入口17のシャッタLを閉じた後、取り込んだ未処理物を熱分解炉の内部に投入する。
図7、図8のホッパの形態は、開口部をもつ円筒状のスクリュー回転可能な円筒形ホッパKで目的が達成できる。この場合は、未処理物の投入口17のシャッタLを開いて、未処理物をスクリュー内へ投入し、充填後にはシャッタLを閉じてスクリューを回転させて円筒先端の開口部が熱分解炉の外部に開くようにし、未処理物収容部18内の充填物を熱分解炉1中に落下投入する。
前項の円筒形ホッパKにより未処理物を熱分解炉の稼働中に追加投入する際、ホッパ開口部を外部に向けて追加物を充填可能にする際、熱分解炉1とは円筒形ホッパKの壁により隔離されているとはいえ、ホッパ内に残存する臭気の拡散は避けられない。
これを解決する方法は、円筒形ホッパKの開口部が熱分解炉の外側に開く位置に、熱分解炉に対してホッパ開口部を覆うシャッタLを取り付ける。このシャッタLに対して空気取り込み口としてのエアバルブNとフレクシブルホースMを取り付ける。未処理物の追加投入を行う際、このシャッタLを閉じた状態でこの位置に投入口17を持ってくる。空気取り込み口から空気を円筒形ホッパK内に送り込み、フレクシブルホースMによりホッパK内のガスを排出させ、円筒形ホッパKの未処理物収容部18内の臭気を除去した後、シャッタLを開けて未処理物を円筒形ホッパK内に充填する。フレクシブルホースMには金属によるベローズや、耐熱性樹脂も場合によっては使用可能である。
円筒形ホッパKから除去された臭気の処理方法には、次の二つの方法がある。ひとつは、図7に示すように、ホッパから排出したガスを、熱分解炉1本体から発生する分解ガスの処理過程に戻す方法である。このためにはガス輸送ポンプOを設けた排出側のフレクシブルホースMを消臭の最初の過程である脱臭室Jに接続する方法である。ホッパK内のガス置換のための流量調整は空気取り込みサイドで行うか、ホッパKからの排出速度を制御することにより行う。この場合、円筒形ホッパK内部の置換ガス流量が大きいと熱分解行程に影響を与え、ガス流量が小さいと熱分解炉1本体からホッパKの未処理物収容部18内への逆流もあり得る。
もう一つのホッパ排出ガスの消臭方法は、図8に示すように、円筒形ホッパKからのガスがフレクシブルホースMを通じて活性炭等の吸着フィルタQを通して吸引式ガス輸送ポンプRから外部に排出する方法である。ホッパKの容量は熱分解炉の容量に比べ十分小さく、ホッパKのガス置換時間は熱分解炉1の運転時間より十分小さいので、フィルタによる消臭で十分である。この方法では、ホッパ内のガス置換速度を上げても熱分解過程には影響を及ぼさないので、熱分解炉1への未処理物の速やかな投下が可能になる。
ホッパの形状は円筒形である必要はない。図9や図10に示すように、角形ホッパSからなる未処理物収容部18を熱分解炉1内部の上部の一隅に空間を仕切って設けることもできる。この場合、未処理物投入口17のスライドシャッタTと熱分解炉1への排出口のスライドシャッタUの二枚を備えている。このようにすると、未処理物の角形ホッパS内への充填は、上下のスライドシャッタT・Uを閉じた状態で角形ホッパS内のガスを外部空気と置換した後、上部の投入口スライドシャッタTを開けて未処理物を充填し、投入口スライドシャッタTを閉じた後、排出口スライドシャッタUを開けて充填物を分解炉内に投下する。このことによって、先に図7及び図8に示した円筒形ホッパKと同様に角形ホッパSにおいても臭気が漏れ出ることはなかった。ここで、これらのホッパ及び熱分解炉1に関連して、必要な場合は耐熱性シールを使用し臭気の漏洩を完全に防ぐ措置をすることも可能である。排出されるガスの処理については、図9は図7に、図10は図8にそれぞれ対応しているので、説明を省略する。
本システムによるゴミ処理は、既に各種の廃棄物で実施されており、特に、売れ残りの食品、食品製造過程で出てくる廃棄物等の生ゴミのほか、各種プラスチック廃棄物、具体的には食品包装材等、ビニールハウスの廃棄フィルム、プラスチック医療廃棄物などがある。これらは処理後の廃棄物が安全かどうか、有害物が存在するか否か等を詳しく検討したうえで、本発明のゴミ処理システムを利用する必要があるけれども、基本的には広範囲に使用可能である。
本発明の実施例1で行った装置のダイアグラムを示したものである。 本発明の実施例2のスキマティックダイヤグラムである。 本発明の実施例2の温水スプレー槽の縦断面図である。 本発明の実施例2の温水スプレー槽の横断面図である。 実施例2におけるタール回収槽の機能を示す縦断面図である。 実施例2におけるスプレー温水調整槽の機能を示す縦断面図である。 熱分解炉の一部に設けた未処理物収容部としての円筒形ホッパ及び排ガス処理の概念図である。 熱分解炉の一部に設けた未処理物収容部としての円筒形ホッパ及び排ガス処理の他の例を示す概念図である。 熱分解炉の一部に設けた未処理物収容部としての角形ホッパ及び排ガス処理の概念図である。 熱分解炉の一部に設けた未処理物収容部としての角形ホッパ及び排ガス処理の他の例を示す概念図である。
符号の説明
1 熱分解炉
2 排気管
3 有機酸類吸収槽
31 第一区画
32 第二区画
33 第三区画
34 第四区画
35、37 仕切板
36 スプレーノズル
4 シャワー水回収槽
41 第一区画
42 第二区画
43 第三区画
44、45 仕切板
5 排水管
6 ポンプ
7 返水管
8 タール除去槽
81、83 スプレーノズル
82、84、85,86 仕切板
9 送気管
10 ポンプ
11〜13 バルブ
14、15 ドレインバルブ
16 バルブ
17 未処理物投入口
18 未処理物収容部
20 温水スプレー槽
21 タール回収槽
22 フィルタ
23 排水浄化槽
24 スプレー温水調整槽

Claims (13)

  1. 強磁場空間を通過した空気による熱分解炉に対し、分解ガス中の低分子有機酸類等による臭気を除去する機能及び分解ガス中のタール類等の比較的分子量の高い成分が発する臭気を除去する機能を有する強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  2. 強磁場空間を通過した空気による熱分解炉に対し、分解ガス中の低分子有機酸類等による臭気を除去する機能及び分解ガス中のタール類等の比較的分子量の高い成分が発する臭気を除去する機能、並びに自然対流に近い分解ガスの流速を維持する装置が付属する強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  3. 分解ガス中の低分子有機酸類等による臭気を除去する機能は、熱分解ガスに水のスプレーを行い、臭気を吸収することにより発現する請求項1又は2記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  4. 水のスプレーは、一つの空間内に流通する熱分解に対して1乃至複数のシャワーノズル又は、ガスの流通を妨げない1乃至複数のフィルタ層で空間を複数の区画に分割し、各区画に1乃至複数のシャワーノズルを設置し、シャワー水は各区画の底部の回収口を経て回収し、フィルタ層により水の飛沫を除去された分解ガスは次のタール類・タール臭除去の装置へ導かれる構造を持つ請求項3記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  5. フィルタ層は、ガスのみを透過させ、液体の飛沫を透過させない性質を有するフィルタである請求項4記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  6. スプレーの水は、スプレー後に水回収槽に戻し、繰り返しスプレー水として使用される水回収装置を付備している請求項4記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  7. 水回収装置には、水中に混入した灰を沈降させ、層上部の上澄水のみを再使用可能にする仕切板により仕切られた複数の区画を有する構造であり、水回収槽に流入した回収水は最初の区画で灰を沈降させ、仕切板の上部を越えて次の区画に入る灰を含まない水をシャワー水に再利用する構造である請求項6記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  8. 比較的分子量の高い成分が発する臭気を除去する機能は、熱分解ガスにオイルのシャワーを行い、オイル中にタール類及びその臭気を吸収することにより発現する請求項1又は2のいずれか記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  9. タール類及びタール臭を吸収して吸収力の落ちたオイルは分解炉に戻され、再び熱分解される装置を有する請求項8記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  10. 熱分解ガスは、フィルタ層を通してタール類をフィルタ層に付着させ、付着したタール類を温水シャワーで落とし、温水中のタール類をオイルスキマーで回収する請求項1又は2のいずれか記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  11. オイルスキマーでの回収効率を上げるために、槽内でマイクロバブルを発生させ、タール類を水層表面に浮かび上がらせ、スキマーでの回収を容易にする請求項10記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  12. 温水は、シャワー空間、タール回収槽、温水貯蔵槽内で35℃から95℃の温度範囲に温度制御を行う請求項8乃至10いずれか記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
  13. 強磁場空間を通過した空気による熱分解炉には、その一部に未処理物収容部を有し、その収容部は、未処理物を収容する開閉扉と収容した未処理物を熱分解炉に投下あるいは移送する開閉扉とで区切られた空間であり、未処理物収容後に開閉扉双方を閉じ、未処理物収容部内のガスを臭気除去部に移送しつつ外部空気を導入して内部の臭気を除去した後開閉扉の操作により、未処理物の収容と、その後未処理物の分解炉への導入とを行う構造である請求項1又は2記載の強磁場下の熱分解炉を利用したゴミ処理システム。
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