JP2008246143A - 瞳孔測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 測定結果の信頼性の向上を可能にした瞳孔測定装置を提供する。
【解決手段】 瞳孔測定装置1は、視標10と、赤外光源12L,12Rと、光路L1,L2に挿脱自在に設けられた遮蔽板13L,13Rと、レンズ14L,14Rと、両眼からの角膜反射光をそれぞれ撮像するカメラ18L,18Rと、瞳孔解析装置21とを備える。瞳孔解析装置21は、輻輳量算出部27と、注視判定部29とを備え、注視判定部29は、遮蔽板13Rにより遮蔽されていない被検眼ELの瞳孔直径の変化率に基づき被検眼ELが計測時に視標10へ指向されているかを判定する。また輻輳算出部27は、遮蔽板13Rにより遮蔽されている被検眼ERの瞳孔位置の変化に基づき被検眼ERの輻輳量を算出する。
【選択図】 図3
【解決手段】 瞳孔測定装置1は、視標10と、赤外光源12L,12Rと、光路L1,L2に挿脱自在に設けられた遮蔽板13L,13Rと、レンズ14L,14Rと、両眼からの角膜反射光をそれぞれ撮像するカメラ18L,18Rと、瞳孔解析装置21とを備える。瞳孔解析装置21は、輻輳量算出部27と、注視判定部29とを備え、注視判定部29は、遮蔽板13Rにより遮蔽されていない被検眼ELの瞳孔直径の変化率に基づき被検眼ELが計測時に視標10へ指向されているかを判定する。また輻輳算出部27は、遮蔽板13Rにより遮蔽されている被検眼ERの瞳孔位置の変化に基づき被検眼ERの輻輳量を算出する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、瞳孔測定装置に関する。
従来、このような分野の技術として、例えば下記の特許文献がある。特許文献1には、被検眼と視標との間に設けられた光分割手段と、被検眼を撮像する撮像手段とを備えた眼科検査装置が開示されている。これらの光分割手段と撮像手段とを利用することで、遮蔽した被検眼の状態を観察することができると共に、定量測定が図られている。また、特許文献2には、被検眼を遮蔽する遮蔽部材と、被検眼像を受光する光電センサとを備えた検眼装置が開示されている。そして、遮蔽部材を視野内に挿入し、2つの視標を被検眼に交互に提示した時の被検眼の動きを光電センサで確認することにより、斜視や斜位等の眼位異常の測定が行われている。
特公平4−77568号公報
特開平6−46996号公報
しかしながら、上記の文献に開示されている眼科検査装置又は検眼装置では、測定期間中に被検者が視標を注視しているか否かの確認がなされておらず、測定の正確性が欠けている。その結果、測定結果の信頼性が低いといった問題点がある。被検者が測定期間中に視標を注視していたか否かの判断は、測定後の計測データに基づいて行われており、検者の経験に依存せざるを得ないのが現状である。測定データから視標を注視していなかったことが確認されると、その都度、再測定が必要となり、短時間での測定が困難になっている。特に幼児を対象とする瞳孔測定の場合、視標を注視させることが困難であるため、測定結果の信頼性が低く、また測定を何度も繰り返すといった苦痛を伴いかねない。
本発明は、測定結果の信頼性の向上を可能にした瞳孔測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る瞳孔測定装置は、被検眼に照射する赤外線を発する光源と、被検眼に提示する視標と、被検眼と視標との間の光路に挿脱自在に設けられ、被検眼のいずれか一つを遮蔽する遮蔽部と、被検眼からの角膜反射光を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像された画像に基づいて被検眼の瞳孔位置、瞳孔直径及び瞳孔面積のうち、少なくとも一つを算出する演算手段とを備え、演算手段は、遮蔽部により遮蔽されていない被検眼の瞳孔位置、瞳孔直径及び瞳孔面積のうち、少なくとも一つに基づいて当該被検眼が視標へ指向されているか否かを判定する注視判定手段と、遮蔽部により遮蔽されている被検眼の瞳孔位置の変化に基づいて被検眼の輻輳量を算出する輻輳算出手段を有することを特徴とする。
本発明に係る瞳孔測定装置では、注視判定手段は遮蔽部により遮蔽されていない被検眼の瞳孔位置、瞳孔直径及び瞳孔面積のうち、少なくとも一つに基づいて、遮蔽されていない被検眼が視標へ指向されているか否かを判定するので、被検者が視標を注視しているかどうかの確認を容易に行うことが可能となる。そして、輻輳算出手段は遮蔽部により遮蔽されている被検眼の瞳孔位置の変化に基づいて被検眼の輻輳量を算出することができるので、被検眼が視標へ指向されているか否かを確認しながら輻輳量の測定を行うことが可能となり、測定精度を高められるとともに、測定時間の短縮が可能となる。従って、測定結果の信頼性を向上、さらには測定時間の短縮化を実現することができる。
本発明に係る瞳孔測定装置において、被検眼と視標との間の光路に挿脱自在に設けられたレンズを備えることが好適である。このようにすれば、測定の必要に応じてレンズを負荷することが可能となるので、装置としての応用性を高めることができる。
本発明に係る瞳孔測定装置において、遮蔽部を駆動する遮蔽駆動部と、レンズを駆動するレンズ駆動部と、遮蔽部とレンズとを被検眼と視標との間の光路に挿脱するように、遮蔽駆動部とレンズ駆動部とを制御する制御部とを更に備えることが好適である。このようにすれば、測定時間の短縮化を図ることができる。
本発明に係る瞳孔測定装置において、注視判定手段は、遮蔽部が光路上に配置されない両眼開放時と、遮蔽部が光路上に配置される片眼遮蔽時とにおける、遮蔽されていない瞳孔位置の変化率、瞳孔直径の変化率及び瞳孔面積の変化率のうち、少なくとも一つに基づいて、遮蔽されていない被検眼が視標へ指向されているか否かを判定することが好適である。このようにすれば、被検者が視標を注視しているか否かを容易に確認することができる。
本発明に係る瞳孔測定装置において、注視判定手段は、遮蔽部により遮蔽されていない被検眼の瞳孔位置の基準位置からの変化量に基づいて、当該被検眼が視標へ指向されているか否かを判定することが好適である。このようにすれば、被検者が視標を注視しているか否かを容易に確認することができる。
本発明に係る瞳孔測定装置において、輻輳算出手段は、遮蔽部が光路上に配置されない両眼開放時と、遮蔽部が光路上に配置される片眼遮蔽時とにおける、遮蔽されている被検眼の瞳孔位置の変化により輻輳量を算出することが好適である。このようにすれば、被検眼の輻輳量を容易に算出することが可能となる。
本発明に係る瞳孔測定装置において、輻輳算出手段は、求めた輻輳量に基づいて更に調節性輻輳対調節比の算出を行うことが好適である。このようにすれば、高信頼性を有する調節性輻輳対調節比の結果を容易に得ることができる。
本発明によれば、眼位や輻輳量といった被検眼の瞳孔測定において、眼位や輻輳量の算出の対象となる片眼の瞳孔データのみではなく、他方の眼の瞳孔データも同時に取得する。従来、測定の対象とされなかったもう一つの眼の瞳孔データを利用して、測定期間中の被検眼の注視判定を可能としたので、測定結果の信頼性を向上させるとともに、測定時間の短縮化が可能な瞳孔測定装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る瞳孔測定装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明に係る瞳孔測定装置の一実施形態を示す斜視図である。瞳孔測定装置1は、被検眼(左眼:EL,右眼:ER)の瞳孔位置と瞳孔直径とを測定し、輻輳量を算出する装置である。好適な実施形態においては、算出された輻輳量に基づいて、調節性輻輳対調節比(Accommodative Convergence/Accommodation Ratio、以下AC/Aと略称する)が算出される。
瞳孔測定装置1は、瞳孔測定部2と、測定ユニット3と、測定結果を表示する表示部4とを備えている。瞳孔測定部2は、被検者の顔を固定するための顎台5及び額あて6と、被検眼を撮像するためのカメラ(後述)と、カメラの位置を被検眼に合わせて調整するためのカメラ調整ネジ7と、カメラから出力される画像データに基づいて瞳孔の状態を解析する瞳孔解析装置(後述)とを含むように構成されている。表示部4は、測定ユニット3の側面に設けられ、カメラにより撮像された被検眼EL,ERの画像を表示する画像表示部8と、瞳孔位置、瞳孔幅、輻輳量といった瞳孔情報やAC/Aなどの種々の測定データを表示するデータ表示部9とからなる。測定ユニット3は、検査項目に応じて、種々の測定ユニットの中から適宜選択されて、瞳孔測定部2に着脱可能に取り付けられても良い。本実施形態においては、瞳孔測定装置1は、輻輳量を測定するための構成を備えた測定ユニット3を備える。
図2は本発明に係る瞳孔測定装置の内部構成を示す概略平面図であり、図3は本発明に係る瞳孔測定装置の内部構造を示す概略正面図である。測定ユニット3は、被検眼EL,ERに提示する視標10と、被検眼EL,ERと視標10との光路L1,L2上に挿脱可能に配置される遮蔽板13R,13L及びレンズ14R,14Lと、遮蔽板13R,13Lを当該光路上に挿脱可能に駆動する遮蔽駆動部15と、レンズ14R,14Lを当該光路上に挿脱可能に駆動するレンズ駆動部16と、遮蔽駆動部15及びレンズ駆動部16を制御する駆動制御部17とを備えている。視標10は被検者に注視を促すように、可視光を照射する照明光源(図示せず)を有している。
被検眼ELと視標10との光路L1上には、レンズ14Lと、被検眼ELの視野を遮蔽する遮蔽板13Lとが設けられている。同様に、被検眼ERと視標10との光路L2上には、レンズ14Rと、被検眼ERの視野を遮蔽する遮蔽板13Rとが設けられている。遮蔽板13L,13Rは、被検眼EL,ERに対してそれぞれ独立するように、光路L1,L2に挿脱自在に設けられている。レンズ14L,14Rは、例えば、+3Dの凸レンズであり、光路L1,L2上に挿脱自在に配置され、被検眼EL,ERに対してそれぞれ独立している。本実施形態では、被検眼EL,ERの両方の瞳孔画像が取得されるため、遮蔽板13L,13Rは視標10とハーフミラー11との間に配置される。
また、測定ユニット3には、上述した遮蔽板13L,13Rのそれぞれを駆動する遮蔽駆動部15と、レンズ14L,14Rのそれぞれを駆動するレンズ駆動部16とが設けられている。遮蔽駆動部15及びレンズ駆動部16は、駆動制御部17により遮蔽板13L,13Rとレンズ14L,14Rとを光路L1,L2上にそれぞれ挿脱するように制御される。遮蔽駆動部15とレンズ駆動部16とは、周知のモータを有する伝動機構から構成されている。従って、遮蔽板13L,13Rは、遮蔽駆動部15の駆動によって光路L1,L2にそれぞれ挿入し、又は光路L1,L2からそれぞれ外したりすることが可能である。同様にレンズ14L,14Rは、レンズ駆動部16の駆動によって光路L1,L2にそれぞれ挿入したり、又は光路L1,L2からそれぞれ外したりすることが可能である。
次に、瞳孔測定部2について説明する。瞳孔測定部2は、被検眼EL,ERと視標10との間の光路L1,L2に設けられたハーフミラー11と、被検眼EL,ERの近傍に配置され、左右眼のそれぞれに対して赤外光を照射する角膜照明光源12L,12Rと、被検眼EL,ERにより反射された角膜反射光を撮像するカメラ18L,18Rと、カメラ18L,18Rにより取得された画像に基づいて瞳孔状態の解析を行う瞳孔解析装置21とを備える。
角膜照明光源12L,12Rは、赤外光を含むものであれば特に制限されないが、好適には赤外LEDからなり、その照射強度は、被検眼EL,ERに悪影響を与えない程度になるように、図示されないLED回路により制御される。なお、赤外線の波長は700〜900nmの範囲にあることが好ましい。ハーフミラー11は、視標10から発する可視光を透過させると共に、被検眼EL,ERから反射されてきた角膜反射光(すなわち、赤外線)をそれぞれカメラ18R,18Lに反射する。従って、視標10から照射された可視光は、ハーフミラー11を透過し、被検眼EL,ERに入射されて、被検者の注視を誘導する。一方、赤外光源12L,12Rから出射し被検眼EL,ERにより反射される赤外線は、ハーフミラー11によりカメラ18R,18Lに向けて反射され、角膜反射光像として撮像される。
カメラ18Rは、角膜反射光を受光して光電変換する固体撮像素子19Rと、画像処理装置20Rとを備える。本実施形態では、固体撮像素子19RとしてCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)が使用される。画像処理装置20Rは、CCDを駆動するためのCCD駆動回路(図示省略)と、CCDより入力される信号列を画像信号へ変換して画像表示部8及び瞳孔解析装置21へ出力する画像ボード(図示省略)とを備える。画像表示部8は、左右眼の角膜反射像を個別表示するために2つの液晶表示パネルを備えており、カメラ18Rより入力された被検眼の画像を、角膜反射像として表示する。なお、カメラ18Lは、カメラ18Lと同一構成のため、図示及び説明を省略する。
瞳孔測定部2は、上述したように、ハーフミラー11によって反射されてきた被検眼EL,ERからの角膜反射光を撮像するカメラ18L,18Rと、カメラ18L,18Rにより撮像された被検眼EL,ERの画像に基づいて瞳孔位置、瞳孔直径、瞳孔面積や、輻輳量などの瞳孔情報を算出する瞳孔解析装置21を備えている。
図4は、図3に示す瞳孔測定装置1における瞳孔解析装置21の具体的な構成を示すブロック図である。本実施形態における瞳孔解析装置21は、瞳孔解析を実行するための解析装置であり、瞳孔解析に必要な画像データをカメラ18L,18Rからそれぞれ取得する画像データ取得部22と、瞳孔解析部23と、解析画面表示制御部24と、解析指示部25と、検者の指示内容を記憶するとともに、瞳孔解析部23で算出された各種データを記録するための記憶部30とを有している。また、瞳孔解析装置21には、瞳孔解析に関する情報を表示するためのデータ表示部9と、瞳孔解析に必要な指示や情報の入力に用いられるキーボードやマウスといった入力装置25とが接続されている。解析指示部25は、検者により入力装置30から入力された指示に従い、上記した駆動制御部17及びカメラ18L,18Rを作動させるとともに、瞳孔解析部23に瞳孔解析を実行させる。
瞳孔解析部23は、瞳孔情報算出部26と、輻輳量算出部27と、AC/A算出部28と、注視判定部29とを有している。瞳孔情報算出部26は、画像データ取得部22より入力された被検眼EL,ERの画像データに基づいて、被検眼EL,ERの瞳孔位置、瞳孔直径、瞳孔面積などの瞳孔情報を算出するとともに、これらの瞳孔情報を輻輳量算出部27及び注視判定部29へ出力する。輻輳量算出部27は、被検眼の瞳孔情報を瞳孔情報算出部26より入力し、被検眼の輻輳量を当該瞳孔情報に基づいて算出する。この輻輳量算出部27は、被検眼EL,ERのうち、遮蔽板13L又は遮蔽板13Rにより遮蔽されている被検眼EL又は被検眼ERの画像データを処理の対象とし、両眼開放時と片眼遮蔽時の瞳孔位置の変化により、測定対象となる被検眼の輻輳量を求める。AC/A算出部28は、被検眼のAC/Aの算出を行うために設けられており、輻輳量算出部27で算出された輻輳量に基づいてAC/Aを算出する。また、注視判定部29は、被検者が測定期間にわたり視標10への視線を維持しているか否かを判定する。この注視判定部20は、両眼開放時と片眼遮蔽時において、被検眼EL,ERのうち、遮蔽板13L又は遮蔽板13Rにより遮蔽されていない被検眼EL又は被検眼ERを対象とし、瞳孔直径の変化率や瞳孔位置の変化に基づいて注視の判定を行っている。
ここでの両眼開放時とは、被検眼EL,ERの双方ともが遮蔽板13L,13Rにより遮蔽されていない時を意味し、片眼遮蔽時とは被検眼EL,ERの片方が遮蔽板13L,13Rにより遮蔽されている時を意味している。
次に、図5〜8を参照して、瞳孔情報算出部26での被検眼EL,ERの瞳孔位置、瞳孔直径及び瞳孔面積の算出方法を説明する。以下、被検眼ELの画像データに基づく画像処理を説明するが、被検眼ERについても同様であるため、被検眼ERの瞳孔位置、瞳孔直径及び瞳孔面積の算出方法の説明は省略する。
図5はカメラ19Lにより取得された被検眼の画像を示す図である。被検眼ELにおける強膜(sclera)SAの欠けた円形領域内には虹彩(iris)ISがあり、虹彩ISの中央には丸い瞳孔(pupil)PPがある。被検眼ELはCCDカメラ19Lによって撮像されるが、その撮像面上には被検眼ELからの角膜反射光が投影される。撮像面は垂直シフトレジスタが水平方向に複数並んで構成されるが、各々の垂直シフトレジスタにおける同一のアドレス(行)に蓄積された電荷列が1水平ラインの電荷列を構成する。撮像面に投影された被検眼ELの像は、水平シフトレジスタにより、1水平ラインの電荷列毎に逐次読み出され、電荷列は画像信号となる。被検眼ELの表面領域における反射光量が高ければ、画像信号のレベルは高く、反射光量が低ければ、画像信号のレベルは低くなる。すなわち、画像信号のレベルは輝度を示している。
図5のライン1〜7は、CCDカメラ19Lで取得した1フレームうち、任意の7つの信号列について、1水平ライン毎の画像信号の輝度レベルを示している。白色の強膜SAのみを通過する水平ライン上の輝度、すなわち反射光量は常にハイレベルであり(ライン1及び7)、水平ラインが虹彩IS上のみを通過すると反射光量は虹彩IS上に対応するライン上のみが中レベルとなり(ライン2及び6)、水平ラインが強膜SA、虹彩IS及び瞳孔PP上を通過すると、反射光量は、それぞれハイレベル、中レベル、低レベルとなる(ライン3〜5)。これらの反射光量レベルに比例して、画像信号の輝度レベルが決定される。
図6は、CCDカメラ19Lより時系列に出力される画像信号の輝度を示す。図5に示す画像信号ライン1〜7は、水平シフトレジスタより順番に連続して出力され、各画像信号間には黒レベルの同期信号が介在する。虹彩ISからの反射光に対応する画像信号の輝度レベルよりも低く、瞳孔PPからの反射光に対応した画像信号よりの輝度レベルよりも高い所定レベルを基準レベルとする。基準レベルを元に、画像信号の二値化処理を行うと、瞳孔PPに対応する輝度レベルのみが低レベルとして得られる。
図7は、図6の画像信号を二値化処理した後の二値化データを示す。本実施形態では、二値化処理は輝度レベルを反転させて行うため、瞳孔PPに対応する輝度レベルが高レベルとして得られる。瞳孔PPに対応する輝度レベルは水平ライン毎に1つの被測定パルスを構成し、この被測定パルスの幅が、当該水平ラインにおける瞳孔PPの水平方向幅(特定垂直位置における幅)に比例する。この被測定パルスは、基準パルス幅を有する単位パルスと逐次比較され、これらの論理積がハイレベルとなる場合の、被測定パルスにおける単位パルスの1つの数が、被測定パルスの幅として演算される。1フレーム当たり、複数の被測定パルスの幅が測定される。
ここで、本実施形態では、4つの連続する水平ライン毎の被測定パルス幅の平均値を求め、この平均値を記憶部30に記録する。次に、これよりも1段だけ下段に位置する水平ラインを含む4つの連続する水平ライン毎の被測定パルス幅の平均値を求め、この現在の平均値を、記憶された平均値と比較し、現在の平均値が記憶された平均値よりも大きい場合には、現在の平均値を最大値として記憶する。同様の工程を1フレーム内において繰り返し、最終的に1フレーム内における最大値が決定される。この最大値は、被検眼ELの水平方向における瞳孔直径(瞳孔径)として扱われる。
この最大値を与える水平ライン組における最下段の水平ラインの被測定パルス幅の中心位置は、被検眼ELの瞳孔PPの水平方向瞳孔位置、すなわち瞳孔位置として記憶される。なお、水平ライン組を構成する水平ラインの数は、複数であればよく、4つでなくともよい。
瞳孔PPの瞳孔位置は、測定期間にわたり記憶され、後述されるように、瞳孔位置と測定時間との関係を示すグラフとして表示部9上に表示される。また、被検眼ELの水平方向瞳孔直径は上述のように求めることができ、瞳孔面積は1フレーム内に存在するパルス幅(パルス平均値でもよい)の総和で与えられる。なお、表示部9に表示される瞳孔データとして、瞳孔位置に替えて、瞳孔直径または瞳孔面積としてもよいし、複数の瞳孔データを同時に表示してもよい。
次に、図8を参照して、被検眼EL,ERの瞳孔データの取得を測定手順に照らして説明する。図8は瞳孔解析装置21に設けられた瞳孔情報算出部26おける瞳孔データ取得のフロー図である。
まず、ステップS1では、被検眼EL,ERの測定が行われる。具体的には、被検眼EL,ERに赤外光源12L,12Rから赤外光を出射し、被検眼EL,ERの角膜表面で反射された角膜反射光がハーフミラー11を介してカメラ18L,18Rに入射される。これにより、被検眼EL,ERの角膜反射光が図示されないレンズによりカメラ18L,18Rに結像されて、角膜反射像が取得される。
ステップS2では、1フレームのデータ取得が、上述したように行われる。すなわち、変換された画像信号が瞳孔解析装置19により順次に読み込まれる。次に、取得されたデータの中から、各ラインの始点と終点のデータ取得(パルス幅の取得)が行われた後、1フレームのデータ取得が終了する(ステップS3、S4)。
ステップS5では、取得したパルス幅に基づいて、各ラインでの瞳孔直径がそれぞれ算出される。本実施形態では、上記した算出方法により瞳孔直径が算出され、次いで、算出された瞳孔直径データから、最大瞳孔直径とそのライン番号が抽出され、更にライン番号の中心点(水平方向瞳孔位置)の算出が行われる(ステップS6、S7)。
その後、測定を終了するか否かの判断を行い(ステップS8)、終了しない場合には、処理がステップS1に戻って、次の測定を行う。一方、処理を終了する場合には、そのまま終了する。
上述のように、瞳孔情報算出部26は、カメラ18L,18Rにより取得された被検眼EL,ERの角膜反射像に基づいて、瞳孔位置、瞳孔直径及び瞳孔面積のうちの少なくとも1つを算出し、瞳孔状態を示す瞳孔データとして、記憶部30に記録されるとともに、表示部9上に出力する。また、瞳孔情報算出部26により算出された瞳孔データは、次いで、輻輳量算出部27及び注視判定部29へ出力される。
図9は瞳孔測定装置1における瞳孔測定処理のフロー図である。このフロー図を参照して、輻輳量算出部27における輻輳量の算出、AC/A算出部28におけるAC/Aの算出及び注視判定部29における注視判定に係る処理を説明する。なお、測定処理における片眼遮蔽について、被検眼ER(右眼)を遮蔽する例を挙げて説明し、被検眼EL(左眼)を遮蔽する場合の測定は、被検眼ERと同様であるため、重複説明を省略する。
初めに、ステップS10では、被検眼EL,ERの完全矯正が行われる。具体的には、被検者を測定位置に着かせ、被検者の顔を顎台12及び額あて14で固定した後に、視標10を被検眼EL,ER前33cmで提示し、視標10が見えるように矯正を行う。
続いて、光路L1,L2上に遮蔽板13L,13Rを挿入せず(両眼開放)、且つ、レンズ14L,14Rが両眼に負荷されない状態(レンズ負荷無)において、被検眼EL,ERを5秒間測定する(ステップS11)。この時、カメラ18L,18Rにより撮像された複数の被検眼EL,ERの画像は、上述した瞳孔データ取得フローに従ってそれぞれ処理され、それぞれの瞳孔直径及び瞳孔位置が算出される。ここで得られた瞳孔の直径及び位置データは、レンズ負荷無・両眼開放時のデータとして記憶部30に記録される。
ステップS12では、片眼(右眼ER)の光路L2上に遮蔽板13Rが挿入される(片眼遮蔽)とともに、レンズ14L,14Rが両眼に負荷されない状態(レンズ負荷無し)で、被検眼EL,ERの測定が行われる。このとき具体的には、入力手段30により入力された検者の指示内容に従って解析指示部25は、駆動制御部17を介して遮蔽駆動部15を駆動させ、遮蔽板13Rを光軸L2に挿入し、被検眼ERの視野を遮蔽する。遮蔽した後に、遮蔽されている被検眼ERと遮蔽されていない被検眼ELとを5秒間測定する。次に、被検眼EL,ERの画像は、上述した瞳孔データ取得フローに従ってそれぞれ処理され、被検眼毎の瞳孔直径及び瞳孔位置が算出される。ここで得られた瞳孔の直径及び位置のデータは、レンズ負荷無・片眼遮蔽時のデータとして記憶部30に記録される。
ステップS13では、ステップ12で光路L2上に挿入された遮蔽板13Rが光路L2から除かれる(両眼開放)とともに、光路L1,L2上に+3Dのレンズが配置される(レンズ負荷有り)。具体的には、解析指示部25は、駆動制御部17を介して遮蔽駆動部15を駆動させ、遮蔽板13Rを光軸L2からはずすことにより、片眼遮蔽状態から両眼開放状態に戻る。次いで、解析指示部25は駆動制御部17を介して、レンズ14L,14Rを光路L1,L2に挿入するようレンズ駆動部16へ指示する。その結果、被検眼は、レンズ負荷有・両眼開放の状態となる。
次に、ステップS14は、ステップ13の状態、すなわちレンズ負荷有・両眼開放状態において、被検眼EL,ERを5秒間測定し、上述した瞳孔データ取得フローに従って両眼の瞳孔直径及び瞳孔位置が算出される。ここで得られた瞳孔の直径及び位置のデータは、レンズ負荷有・両眼開放時データとして記憶部30に記録される。
ステップS15では、被検眼EL,ERに対してレンズ14L,14Rが負荷され(レンズ負荷有り)、且つ、片眼(右眼ER)が遮蔽された状態(片眼遮蔽)で測定が行われる。このとき具体的には、解析指示部25は、駆動制御部17を介して遮蔽駆動部15を駆動させ、遮蔽板13Rを光軸L2に挿入し、被検眼ERの視野を遮蔽する。遮蔽した後に、遮蔽されている被検眼ER及び遮蔽されていない被検眼ELを5秒間測定する。次に、被検眼EL,ERの画像は、上述した瞳孔データ取得フローに従ってそれぞれ処理され、被検眼毎の瞳孔直径及び瞳孔位置が算出される。ここで得られた瞳孔の直径及び位置のデータは、レンズ負荷有・片眼遮蔽時データとして記憶部30に記録される。
ステップS16では、片眼遮蔽時に遮蔽されない被検眼ELを対象として、遮蔽前後での瞳孔直径データに基づいて瞳孔直径変化率の算出が行われる。ここでは、レンズ14L,14Rが被検眼EL,ERに負荷されない状態での瞳孔直径データを対象とする。瞳孔直径の変化率は、「CREL=(D2EL−D1EL)/D2EL」により算出される。ここでは、CRELは瞳孔直径の変化率であり、D1ELは両眼開放時における被検眼ELの瞳孔直径の平均値であり、D2ELは片眼遮蔽時における被検眼ELの瞳孔直径の平均値である。従って、ステップS11の両眼開放状態にて測定された被検眼ELの複数の瞳孔直径データから瞳孔直径の平均値が算出されD1ELとし、ステップS12の片眼遮蔽状態にて測定された被検眼ELの複数の瞳孔直径データから瞳孔直径の平均値が算出されD2ELとする。これにより、レンズ負荷無し状態での、被検眼ELの瞳孔直径の変化率が算出される。
ステップS17では、ステップS16にて算出された瞳孔直径の変化率(CREL)と、予め設定された基準値との比較が行われ、ステップS11及びS12の測定時に被検者が視標10を注視していたか否かが判定される。瞳孔直径の変化率(CREL)が基準値を超えなかった場合、遮蔽されなかった被検眼ELが視標10へ指向されていなかったと判定され、測定データを無効とし、処理はS11へ戻る。
一方、瞳孔直径の変化率が基準値を超え、ステップS11及びS12の測定時に遮蔽されていなかった被検眼ELが視標10へ指向されていたと判定された場合、処理がステップS18に進む。ステップ18では、レンズ14L,14Rが被検眼EL,ERに負荷された状態での被検眼ELの瞳孔直径変化率(CR’EL)の算出が行われる。ここでは、ステップS14の両眼開放状態にて測定された被検眼ELの複数の瞳孔直径データから瞳孔直径の平均値が算出されD1’ELとし、ステップS15の片眼遮蔽の状態にて測定された被検眼ELの複数の瞳孔直径データから瞳孔直径の平均値が算出されD2’ ELとし、上記した瞳孔直径の変化率の算出式に従い、瞳孔直径の変化率(CR’EL)が算出される。
ステップS19では、ステップS18にて算出された瞳孔直径の変化率(CR’EL)と予め設定された基準値との比較が行われ、ステップS14及びS15の測定時に被検者が視標10を注視していたか否かが判定される。そして、瞳孔直径の変化率(CR’EL)が基準値を超えなかった場合、遮蔽されていなかった被検眼ELが視標10へ指向されていなかったと判定され、測定データを無効とし、処理はS11へ戻る。
一方、瞳孔直径の変化率(CR’EL)が基準値を超え、ステップS14及びS15の測定時に被検眼ELが視標10へ指向されていたと判定された場合、処理がステップS20に進む。ステップS20では、輻輳算出部21により被検眼ERの輻輳量及びAC/Aの算出が、上記ステップに従って記憶部30に記録された瞳孔データに基づいて行われる。ここでは、片眼遮蔽時に遮蔽された被検眼ERに対し、レンズ14L,14Rを負荷しない状態及び負荷する状態での輻輳量(瞳孔位置変化量)をそれぞれ算出し、その算出された結果に基づいて更にAC/Aを計算する。被検眼ERに対して取得された輻輳量及びAC/Aは、輻輳量EL、AC/AELとする。
輻輳量は、レンズ14L,14Rによる負荷の有り及び無しの状態において、両眼開放時と片眼遮蔽時における瞳孔位置(眼位)の変化より個別に算出される。また、AC/Aは「AC/A=(ΔD2−ΔD1)/負荷量」により算出される。ここでは、ΔD2は、レンズ14L,14Rを負荷する状態での輻輳量であり、ΔD1はレンズ14L,14Rを負荷しない状態での輻輳量である。負荷量としては、レンズのディオプター値が採用され、本実施形態においては、レンズのディオプター値(負荷量)は3Dである。
そして、算出した被検眼ERの輻輳量ER及びAC/AERの結果がデータ表示部9により表示される。これによって、被検眼ER(右眼)を遮蔽する場合の測定が終了する。次に、上述したステップに沿って、被検眼EL(左眼)を遮蔽する場合の測定を行う。
以上のように構成された瞳孔測定装置1では、注視判定部20は、被検眼ERの輻輳量ERが算出される場合、遮蔽板13Lにより遮蔽されていない被検眼ELの、遮蔽前後における瞳孔直径の変化に基づいて、被検眼ELが視標10へ指向されていたか否かを判定するので、被検者が視標10を注視していたかどうかの確認を容易に行うことが可能となる。そして、輻輳算出部21は、遮蔽板13Rにより遮蔽されている被検眼ERの、レンズ14Lの挿入前後における瞳孔位置の変化に基づいて被検眼ERの輻輳量ERを算出することができる。よって、被検眼EL,ERが視標10へ指向されているか否かを確認しながら瞳孔に関する各測定を行うことが可能となり、測定精度を高めることができる。その結果として、輻輳量やAC/Aなどの測定結果の信頼性を向上することができる。
また、瞳孔測定装置1には、レンズ14L,14Rが挿脱自在に設けられているため、AC/A測定のようなレンズ14L,14Rが必要とされた測定では、レンズ14L,14Rを光路L1,L2に挿入して測定することができる。そして、レンズ14L,14Rが必要とされない測定では、光路L1,L2からレンズ14L,14Rを容易にはずすことができるので、装置としての応用性を高めることができる。
更に、遮蔽板13L,13Rを駆動する遮蔽駆動部15と、レンズ14L,14Rを駆動するレンズ駆動部16と、これらの駆動部を制御する駆動制御部17とを備えるので、測定時間の短縮化を図ることができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の説明において、被検者が視標10を注視しているか否かの判定は、両眼開放時と片眼遮蔽時における、遮蔽されていない被検眼の瞳孔直径の変化率に基づき行われているものとしたが、これに限らず、遮蔽されていない被検眼EL,ERの瞳孔位置の基準位置からの変化量に基づいて行われてもよい。この場合には、例えば、完全矯正下で取得された瞳孔位置(ステップS11)を基準位置として設定すればよく、被検眼が視標を注視しているか否かを容易に確認することができる。また、被検眼EL,ERを測定するために被検眼EL,ERにそれぞれ対応するカメラ18L,18Rを設けているが、1台のカメラを用いて測定を行ってもよい。この場合、両眼EL,ERの角膜反射光は、1台のカメラに集光される。
また、瞳孔測定装置1における測定処理は上記の実施形態に限らず、種々の変更を加えてもよい。例えば上記の実施形態では、被検眼EL,ERの注視状態を確認してから輻輳量及びAC/Aの算出を行っているが、これに限らず、被検眼EL,ERの注視状態の判定と輻輳量及びAC/Aの算出を同時に行い、注視状態の判定結果と輻輳量及びAC/Aの算出結果とを表示部4に表示してもよい。
また、測定処理について、例えば完全矯正した後に、光路L2に遮蔽板13Rを挿入して被検眼ER(右眼)を遮蔽し、両眼にレンズ14L,14Rを挿脱しながら測定を行い、その後に光路L1に遮蔽板13Lを挿入して被検眼EL(左眼)を遮蔽し、両眼にレンズ14L,14Rを挿脱しながら測定を行ってから、注視判定と輻輳量及びAC/Aの算出を行ってもよい。
次に、上記実施形態にて取得された実測データを用いて、被検眼EL,ERが、測定期間にわたり、視標10へ指向されていたか否かの判断を説明する。図10及び図11は、測定時間と、両眼の瞳孔位置及び瞳孔直径との関係を示すグラフである。本実施形態においては、このグラフは表示部9に表示される。
まず、図10を用いて、被検眼EL,ERが測定期間にわたり視標10へ維持されていた例を説明する。図10のグラフでは、右眼ERの瞳孔位置及び瞳孔幅は実線で、左眼ELの瞳孔位置及び瞳孔幅は破線で示されている。なお、このグラフは、レンズ負荷有・両眼開放状態(ステップ14)からレンズ負荷有・片眼遮蔽状態(ステップ15)までの測定期間における被検眼EL,ERの瞳孔位置及び瞳孔直径(瞳孔幅)を示す。
輻輳量の測定対象となる被検眼を右眼ERとし、他方、注視判定の対象となる被検眼を左眼ELとした。また、注視判定では両眼開放時と片眼遮蔽時とにおける左眼ELの瞳孔径の変化率に基づき行われた。具体的には、両眼開放時の瞳孔径が比較的安定していた測定期間(実線枠)及び片眼遮蔽時の瞳孔幅が安定している測定期間(破線枠)における瞳孔径データを使用した。各枠内について瞳孔径の平均値を算出し、次いで上述した算出式に従って瞳孔径変化率を算出した。上述したステップ29に従い、当該瞳孔径変化率と、予め決めた基準値とを比較したところ、当該瞳孔径変化率が基準値を越えていたことから、被験者は視線を視標10へ維持していたと判断した。なお、本実施形態では、注視判定に瞳孔径変化率を使用したが、瞳孔位置データを使用してもよい。図10のグラフから明らかなように、左眼ELの瞳孔位置は測定期間にわたり、一定に維持されていたことが見て取れる。被検者が測定期間に渡り視標を注視していたことが確認されると、次いで、輻輳算出部にて、右眼ERの輻輳量が算出される。図10の瞳孔位置データから明らかなように、右眼ERは、片眼遮蔽と同時に、輻輳が生じていることが確認できる。
次に、図11を用いて、被検眼EL,ERが測定期間にわたり視標10へ維持されていなかった例を説明する。図11のグラフでは、右眼ERの瞳孔位置及び瞳孔幅は実線で、左眼ELの瞳孔位置及び瞳孔幅は破線で示されている。なお、このグラフは、レンズ負荷有・両眼開放状態(ステップ14)からレンズ負荷有・片眼遮蔽状態(ステップ15)までの測定期間における被検眼EL,ERの瞳孔位置及び瞳孔直径(瞳孔幅)を示す。
輻輳量の測定対象となる被検眼を右眼ERとし、他方、注視判定の対象となる被検眼を左眼ELとした。また、注視判定では両眼開放時と片眼遮蔽時とにおける左眼ELの瞳孔径の変化率に基づき行われた。具体的には、両眼開放時の瞳孔径が比較的安定していた測定期間(実線枠)及び片眼遮蔽時の瞳孔幅が安定している測定期間(破線枠)における瞳孔径データを使用した。各枠内について瞳孔径の平均値を算出し、次いで上述した算出式に従って瞳孔径変化率を算出した。上述したステップ29に従い、当該瞳孔径変化率と、予め決めた基準値とを比較したところ、当該瞳孔径変化率が基準値を越えなかったことから、被験者は視線を視標10へ維持していなかったと判断した。なお、本実施形態では、注視判定に瞳孔径変化率を使用したが、瞳孔位置データを使用してもよい。図11のグラフから明らかなように、左眼ELの瞳孔位置は測定期間にわたり、一定に維持されていなかったことが見て取れる。
本発明による瞳孔測定装置は、上記した実施形態及び構成例に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記した解析画面(グラフ)は、瞳孔測定装置に適用可能な一例を示すものであるが、このような画面に限らず、具体的な瞳孔解析方法などに応じて様々な解析画面を用いても良い。また、瞳孔径の平均値の算出方法等についても、上記した具体例に限らず、様々な方法を用いても良い。
1…瞳孔測定装置、10…視標、12L,12R…赤外光源、13L,13R…遮蔽板、14L,14R…レンズ、15…遮蔽駆動部、16…レンズ駆動部、17…駆動制御部、18L,18R…カメラ、21…瞳孔解析部、26…瞳孔情報算出部、27…輻輳量算出部、28…AC/A算出部、29…注視判定部、L1,L2…光路、EL,ER…被検眼。
Claims (7)
- 被検眼に照射する赤外線を発する光源と、
被検眼に提示する視標と、
被検眼と前記視標との間の光路に挿脱自在に設けられ、被検眼のいずれか一つを遮蔽する遮蔽部と、
被検眼からの角膜反射光を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された画像に基づいて被検眼の瞳孔位置、瞳孔直径及び瞳孔面積のうち、少なくとも一つを算出する演算手段とを備え、
前記演算手段は、
前記遮蔽部により遮蔽されていない被検眼の瞳孔位置、瞳孔直径及び瞳孔面積のうち、少なくとも一つに基づいて当該被検眼が前記視標へ指向されているか否かを判定する注視判定手段と、
前記遮蔽部により遮蔽されている被検眼の瞳孔位置の変化に基づいて被検眼の輻輳量を算出する輻輳算出手段を有することを特徴とする瞳孔測定装置。 - 被検眼と前記視標との間の光路に挿脱自在に設けられたレンズを備えることを特徴とする請求項1に記載の瞳孔測定装置。
- 前記遮蔽部を駆動する遮蔽駆動部と、
前記レンズを駆動するレンズ駆動部と、
前記遮蔽部と前記レンズとを被検眼と前記視標との間の光路に挿脱するように、前記遮蔽駆動部と前記レンズ駆動部とを制御する制御部とを更に備えることを特徴とする請求項2に記載の瞳孔測定装置。 - 前記注視判定手段は、前記遮蔽部が前記光路に挿入されない両眼開放時と、前記遮蔽部が前記光路に挿入される片眼遮蔽時とにおける、遮蔽されない被検眼の瞳孔位置の変化率、瞳孔直径の変化率及び瞳孔面積の変化率のうち、少なくとも一つに基づいて当該被検眼が前記視標へ指向されているか否かを判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の瞳孔測定装置。
- 前記注視判定手段は、前記遮蔽部により遮蔽されていない被検眼の瞳孔位置の基準位置からの変化量に基づいて、当該被検眼が前記視標へ指向されているか否かを判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の瞳孔測定装置。
- 前記輻輳算出手段は、前記遮蔽部が前記光路に挿入されない両眼開放時と、前記遮蔽部が前記光路に挿入される片眼遮蔽時とにおける、遮蔽される被検眼の瞳孔位置の変化に基づいて輻輳量を算出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の瞳孔測定装置。
- 前記輻輳算出手段は、求めた輻輳量に基づいて更に調節性輻輳対調節比の算出を行うことを特徴とする請求項6に記載の瞳孔測定装置。
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