JP2008245437A - アクチュエータ制御装置及び電動ブレーキ装置 - Google Patents

アクチュエータ制御装置及び電動ブレーキ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
アクチュエータ制御装置のより小型化を達成する。
【解決手段】
アクチュエータを制御する制御回路と、制御回路と電気的に接続され、樹脂筐体1の内部に一部が埋設されるとともに樹脂筐体1の外部に一部が露出するように配設されたバスバー16とを有する。好ましくは、隣接して配線されている2つのバスバー16の間にバスバーの配線方向に伸びている、樹脂筐体1におけるバスバー16の埋設平面よりも高さが大きい、絶縁物質材料で構成された突起部19を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータ制御装置に係る。
アクチュエータ制御装置は、年々小型化の一途を辿っている。特に、バスバーなど金属の導体板を配索して立体回路を構成し、内包する基板の実装面積の低減を図ることは、制御装置の小型化に大きく寄与している。
従来から、回路基板以外の構造体として主に電気信号や電力を伝えるバスバーと、それらの間を絶縁するための樹脂などを備え、当該バスバーを絶縁物で覆いながら配索した装置が知られている(例えば特許文献1,特許文献2参照)。
特開2000−156922号公報 特開2002−359020号公報
本特許出願の発明者達は、車両などの移動体への搭載性の観点から、このようなアクチュエータ制御装置の構造体をさらに小型化することを考えた。しかし従来技術は、バスバーを樹脂内部に埋設する形態であるため、バスバー周囲に樹脂を流動させるためのスペースが必要であったり、接続するフラットケーブル用の台座とバスバーとの間の空間の形成が困難であったりして、さらなる小型化が困難であった。
上記に鑑み本発明は、アクチュエータ制御装置のより小型化を達成することを目的とする。
本発明は、アクチュエータを制御する制御回路の電気的接続をなすバスバーを、回路実装筐体の内部に一部が埋設されるとともに回路実装筐体の外部に一部が露出するように配設することである。
アクチュエータ制御装置のより小型化を達成できる。
図2は、本発明の一実施形態をなすアクチュエータ一体型コントロールユニットの分解斜視図を示す。
この実施形態では、回路実装筐体としての樹脂筐体1にアクチュエータを制御する制御基板3とアクチュエータを駆動するインバータ素子モジュール2が実装され、それらの接続部が樹脂筐体1内に配索されているバスバーと接続されることで、電気回路を構成する。制御基板3は、例えばアルミワイヤボンディングによって樹脂筐体1内に配索されているバスバーと接続される。インバータ素子モジュール2は、例えば端子同士の溶接によって樹脂筐体1内に配索されているバスバーと接続される。このように構成された電気回路は、樹脂筐体1内に配索されているバスバーが樹脂筐体1のコネクタ形状の部分に露出し、当該露出部分がハーネス6のコネクタと接続されることによって外部の電気回路と接続される。
尚、ここで樹脂筐体1が回路実装筐体を兼ねているが、回路実施筐体はインバータ素子モジュール2や制御基板3を直接実装している筐体でなくても良く、配線のみを担う筐体であっても良い。また、筐体と言っても、必ずしも回路部品を内部に有する外殻としての筐体でなくても良く、他の外殻筐体に内蔵されている樹脂部材であっても良い。
また電気回路の外側は、コントロールユニットが設置される環境によって、たとえば外部金属ケース4のように強度が高い部品または環境に対して強固な部品によって覆われ、外部の環境から制御基板3などの実装部品を保護する。これらが組み立てられ、図中の矢印の方向に位置するアクチュエータに一体となって組み付けられる。
なおコントロールユニットが設置される環境によって、たとえば防水などを目的として、各部品間でコントロールユニットの外部と通じるような接続箇所においては、例えばアクチュエータとの間のゴムシール5や、ハーネスとの間のゴムシール7など、柔軟性のあるシール部品をはさみ、コントロールユニット筐体内部の密閉性を確保する。
以上に記述、および図等に示した部品などの形や大きさ,厚みおよび幅といったものは、当然ここに示す限りではなく、ここではその概念を模式的に示している。
前述の組み立て工程の詳細を、図4から図7に示す。
図3は、図2の実施形態におけるコントロールユニットの組立工順の第一段階を示す。図3では樹脂筐体1にインバータ素子モジュール2を実装した状態を示している。このとき、樹脂筐体1に配索されたバスバーとインバータ素子モジュール2の端子同士が接触する端子接続部13では、例えばレーザ溶接などの接合方法を用いて端子同士を接続する。このインバータ素子モジュール2自身は、樹脂筐体1に固定されていることが望ましい。このときその固定方法としては、たとえばネジやボルトなどを樹脂筐体1に埋め込まれたインサートネジに締めこんでいくなどして、そのネジ頭にかかる力でインバータ素子モジュール2の筐体をおさえても良い。
図4は、図2の実施形態におけるコントロールユニットの組立工順の第二段階を示す。図4では樹脂筐体1に制御基板3を実装した状態を示している。このとき、樹脂筐体1に配索されたバスバーと制御基板3の基板上パッドなどは、例えばアルミワイヤボンディングなどを用いる。このとき基板は、接着剤等を用いて樹脂筐体1に固定すればよい。また例えば基板上のコネクタ等を用いて、簡易的な配線を用いた接続であれば、基板はボルトやスナップフィットなどで樹脂筐体1に固定することも考えられる。
図5は、図2の実施形態におけるコントロールユニットの組立工順の第三段階を示す。図5では、制御基板3とインバータ素子モジュール2などが実装された樹脂筐体1に、外部金属ケース4を組み付けている。この外部金属ケース4には、内部にバスバーを配置した樹脂筐体1のコネクタ形状部を外部に出すような穴形状を設けている。なおこの穴形状の大きさは、コネクタ形状分の大きさを開けるだけでなく、それ以上に、アクチュエータから出た配線を該コントロールユニットの接続部と結線するための作業スペースも確保して開けておいてもよい。この接続作業は、たとえば溶接やはんだ接合、およびコネクタのついた線材などを用いることが考えられるが、作業スペースが極端に狭い場合は、たとえばレーザ溶接などのレーザ光を、この作業スペースから照射するなどすればよい。
図6は、図2の実施形態におけるコントロールユニットの組立工順の第四段階を示す。図5における作業の後、樹脂筐体1のコネクタ部に接続するコネクタを内蔵したハーネス6を、外部金属ケース4にボルト14等を用いて組み付ける。このとき、ハーネス6のコネクタ部分を覆う筐体は、図5に示した外部金属ケース4に設けた樹脂筐体1のコネクタ形状部を外部に出すような穴形状を、覆うように組み付けられ、その周囲で外部環境との間をシールする。なお、ボルト14はシール実現の目的のほかに、ハーネス6の組み付け強度にも影響することから、ボルト数はここに示す限りではなく、形状や組み付け場所も仕様に合わせて変更可能である。
このように、アクチュエータ一体型コントロールユニットに関して一連の概略組み立て作業を示したが、このコントロールユニットは、図6に示すような例えば電動ブレーキのようなアクチュエータと一体に組み付け、アクチュエータの電機部品端子部26に接続されて、アクチュエータと制御部が一体型された機電一体型コントロールユニットとなる。
ここに概念図を示した電動ブレーキの場合、概略にはアクチュエータ筐体8内にあるアクチュエータ9(主として電動モータおよび、モータの回転駆動力を直線運動に変換する機構などからなる)が、そのアクチュエータの直線運動によってパッド12を車輪または車軸に設けられたロータ11に押し付け、摩擦力を発生させるものであり、コントロールユニットには、アクチュエータ筐体8内にあるセンサ類10などの情報を用いるなどして、このモータの制御を司る役割がある。図7に示すように、アクチュエータ制御装置はモータを基準にしてパッドとは反対側に配置されるとともに、図2に示すようにアクチュエータ制御装置の内部においてモータに近い方から制御基板3,回路実装筐体,インバータ素子モジュール2の順に配置されている。電動ブレーキ装置において最も多く熱を発生するのはパッド12であり、例えば制御基板などはできるだけパッド12よりも遠くに配置することによって、耐熱性を向上させることが可能である。またインバータ素子モジュール2も発熱源となることから、回路実装筐体と外部金属ケース4の間に配置することにより、放熱性を高めてより安定した動作をさせることが可能である。
ところで自動車の電制化が進んでいる昨今、搭載の増えてきたコントロールユニットの小型化が、居住空間の確保や車両の小型軽量化、およびデザインなどの様々な理由により必要であることはいうまでもない。そこで本実施形態は、例えばバスバーを内蔵して配索することで立体回路を構成し、基板実装面積の低減を狙った、いわゆるバスバー内蔵樹脂筐体を有するコントロールユニットについて、さらなる小型軽量化のための案の創出と、そのときの課題の解決を示すものである。
図8に、参考図と本実施形態のバスバー埋設構造図を示す。この図は、バスバーに直交する断面で見た図である。従来のバスバー埋設構造は図8(a)に示すような、埋設バスバー16が樹脂筐体1内部に完全に埋没したものであり、従って外部の電気部品等とバスバーを接続する箇所においては、樹脂筐体1からバスバーを露出させなければ接続が不可能であった。つまり接続箇所付近以外では、埋設バスバー16の周囲を樹脂筐体1のための樹脂流動部を確保する必要があり、最低限2〜3ミリ程度の厚みを周囲に必要とする。
この埋設バスバー16を、本実施形態では図8(b)または(c)に示すように樹脂筐体1の表面まで、もしくは表面の外まで露出させる。すなわち、回路実装筐体の内部に一部が埋設されるとともに一部が回路実装筐体の外部に露出するように構成する。この例でバスバーは、図8がバスバーに直行する断面図であることからもわかるように、バスバーの配線方向の一方の側面16Aが回路実装筐体に埋設されているとともに、一方の側面とは反対の側面16Bが回路実装筐体の外部に露出している。また図8(c)は、一方の側面16Aおよび反対の側面16Bとは異なる他の2面(16C及び16D)の一部が回路実装筐体に埋設されているとともに一部が回路実装筐体の外部に露出している。これにより、バスバーが露出した表面側には樹脂の厚みが不要になる。これを、図9を用いて詳細に説明する。
図9は、参考図と本実施形態のバスバー埋設構造図を示す。図9(a)に示す従来例において、埋設バスバー16が樹脂筐体1内部に完全に埋没した場合の成型時の樹脂流動スペース17は、図のバスバー上面と下面の両方に必要である。一方、図9(b)に示す本実施形態のように、埋設バスバー16が樹脂筐体1の表面に露出している場合は、樹脂流動スペース17は図のバスバー下面側だけでよく、全体としての厚みも低減される。
ところで、前述のように樹脂筐体の表面に露出させるだけでは、バスバーは二次元上でしか配置出来ず、立体回路が成立しないので、筐体を薄くしても面積が増えてしまうことが懸念される。そこで、樹脂筐体内でバスバー同士を互いに絶縁状態で立体的に交差させた状況についても考慮した。図10は参考図であり、従来のバスバー埋設方法の場合における、バスバーの立体交差状態を示す。図11は、本実施形態による、バスバーを樹脂筐体表面に露出させたときの立体交差状態を示す。なお、成型時にバスバーを位置決めするためのピンを通す穴を、ここでは交差部に位置させた。このような複雑な交差状態でも、本案の配索であれば、樹脂筐体の厚みを薄く出来ることを示すためである。
まず図10は、従来のように、樹脂筐体1に上を通過するバスバー27も下を通過するバスバー28も完全に埋没している場合である。これをB−B′断面のうち位置決めピン用の穴30付近で見ると、下を通過するバスバー28の下側に最低限の厚みを確保した樹脂筐体1、下を通過するバスバー28の上側には、上を通過するバスバー27との間に樹脂筐体1が流動するスペースを設け、さらに上を通過するバスバー27の厚みと、上を通過するバスバー27の上側に樹脂筐体1のスペースを設ける必要がある。したがって、バスバーの厚みを0.8mm、樹脂流動厚みを最低限2.5mm確保するならば、図10の場合の厚みは概略9.1mmが必要となる。
一方図11は、上を通過するバスバー27表面が樹脂筐体1から露出し、また下を通過するバスバー28も樹脂筐体1の同じ面Cにおいて露出し、交差部では曲げられているものの、反対側面がやはり樹脂筐体1の反対側の面Dから露出している場合である。これをA−A′断面のうち位置決めピン用の穴30付近で見ると、下を通過するバスバー28の周囲には樹脂筐体1があるが、下側には位置していない。また下を通過するバスバー28の上側には、上を通過するバスバー27との間に樹脂筐体1が流動するスペースは設けられているが、この他には上を通過するバスバー27の厚み以外にスペースを設ける必要がない。したがって、バスバーの厚みを0.8mm、樹脂流動厚みを最低限2.5mm確保するならば、図24の場合の厚みは概略4.1mm が必要となり、図10の場合と比べて半減する。これはバスバーの厚みに比べて樹脂の流動に必要とするスペースが広いことに要因がある。
さらにバスバーは、立体回路の構成のために複数本が平行に配置されることが多い。図12は、本実施形態による複数のバスバーの平行配置例1を示す。ここでは、その表面を樹脂筐体表面上に露出している模式図として、斜視図とバスバーの配索方向に垂直な断面での図を示した。
図13は、本実施形態による複数のバスバーの平行配置例2を示す。ここでは複数のバスバーが、その表面を含む一部を樹脂筐体表面上よりも上に露出している模式図として、斜視図とバスバーの配索方向に垂直な断面での図を示した。
図12および図13においては、樹脂筐体内埋設バスバー16が2本並び、その表面が樹脂筐体1の表面から露出しているが、当然2本に限らずそれ以上の複数本としてもよく、また配置は並行でなくてもよい。バスバーがこのようにして配置されている場合、全体の厚みは、前述のようにバスバー16の厚みと、その片側面にある樹脂流動部15の厚みだけでよく、構造物の薄型化が可能となる。
ただし図13に示すように、複数のバスバー16の間をつなぐように導電性の異物18が存在すると、本構成回路は短絡してしまう。図14は、図13を平面で模式的に表現した図を示す。
問題となる導電性の異物18は、特にアクチュエータが制御基板部と一体となるようなコントロールユニットでは、アクチュエータの金属削り粉などがこれに相当する。また組み立て途中に、製造現場にある導電性異物が混入する可能性も否定できない。
このように導電性異物18の混入を防ぐことは困難だが、混入しても影響を最小限にとどめることは可能である。例えばバスバー16を樹脂筐体1内部に完全に埋める、もしくは複数あるバスバー16の間を極端に広げることである。しかしながら、これらの方法では、コントロールユニットの小型化を実現することとは矛盾してしまう。
そこで本案では、バスバー埋設構造の一実施例のうち、その表面を樹脂筐体表面上に露出している複数のバスバーの間に、樹脂等の絶縁物質材料で構成された突起部を設けた構造を提供する。図1は、本発明の一実施形態をなすバスバーと回路実装筐体の例を示す。
またこれと同様、図15は、図1の変形例を示す。その表面を含む一部を樹脂筐体表面上よりも上に露出している複数のバスバーの間に、樹脂等の絶縁物質材料で構成された突起部を設け、2つのバスバーの配線方向に伸びている構造である。
このように各バスバー16間に突起部19が存在することで、導電性異物はどちらかのバスバー16とこの突起部19とに接触し、複数のバスバー16にまたがって接触する可能性を低めることが出来る。
さらにこの突起部19は、その断面形状からも明らかなように、筐体の厚みを薄くしたことによる曲げに関する強度低下を、リブ形状として曲げに対する強度向上に作用する効果がある。
なお突起部19は、樹脂筐体1と別体として製作されたものを樹脂筐体1に組み付けても良いし、樹脂筐体1と一体となって成形されても良い。一体となって成形できるのは、樹脂筐体1がバスバーを埋設しているため、必ず絶縁物質材料であることによる。
ここで突起部19の高さが、従来の、バスバーを埋めるための樹脂筐体厚み(流動スペース)となんら変わりが無いのなら、筐体を薄型化したメリットが失われてしまうのだが、図16のように、バスバー16埋設構造の一実施例のうち、バスバー16の間に突起部を設けた場合の樹脂筐体1と、それに隣接する組み合わせ部品20との関係を模式図で示すと、組み合わせ部品20のうち、例えば突起部19に近い部分に突起部19を覆うように削った溝を設けることで、薄型化の維持は可能である。
さてアクチュエータと一体となるようなコントロールユニットにおいて、図17のように、駆動素子となる、例えばインバータ素子モジュール2のようなモジュールを組み付ける必要がある場合について、その一実施例として組み立て工程の模式図を示した。ここでは、インバータ素子モジュール2のモジュール側溶接端子22を、樹脂筐体1に配索されたバスバーのうち、その端部を樹脂筐体側バスバー端子被溶接部21として露出させた部分に、たとえば溶接などの接合方法を用いるか、またはネジなどの締結部品を用いて接合する。
このアチュエータ一体型コントロールユニットの一実施例に関して、図18にパッケージ素子の組み立て工程の一部を、拡大して概念的に示した。
また、この端子溶接部近傍を拡大した図として図19を示す。図19では、表面に複数のバスバー16の表面を露出して構成される樹脂筐体1と、そのバスバーと接続するモジュール側溶接端子22との接合した状態を示す模式図である。これらをバスバーの配索方向と平行に切り取った断面として、図20を示す。図20では、樹脂筐体1とバスバー
16とモジュール側溶接端子22が重なっており、接触箇所にて接合する。
このとき、たとえばモジュール側溶接端子22が多数ある場合、モジュールの位置ずれにより隣接する端子への誤った接続を防止する目的で、前記図1および図15および図
16に示した突起部19を、複数のバスバー16同士の間をほぼ埋めるような幅を持つ突起部として、図21に示すように筐体樹脂15と一体化して成型されることで、モジュール側溶接端子22の横方向への移動を制約し、ひいては溶接などの接合作業のための位置決めを簡易的に実施できることとなる。この図において回路実装筐体である樹脂筐体1は、バスバー16を挟んで突起部19とは逆側に突起部19Bを有し、バスバー16は、突起部19と逆側の突起部19Bとの間の回路実装筐体の外部に露出している部位で他の端子であるモジュール側溶接端子22と溶接されている。
さらに図22に示すように、図21にて筐体樹脂15と一体化して成型された、複数のバスバー16同士の間をほぼ埋めるような幅を持つ突起部に、テーパ23Aを設けた。このテーパ付き突起部23により、モジュール側溶接端子22の挿入作業に関して位置決めに余裕がある分だけ作業が簡易になることが期待できる。このテーパ23Aは、図に示すようにバスバー16に近づくにつれ互いの間隔が狭くなるように構成されている。
図23は、本実施形態によるバスバー埋設構造の一実施例のうち、複数のバスバー16と、その配索方向に直交して樹脂等の絶縁物質材料で構成された突起部24をバスバー
16および樹脂筐体1の表面上に設けたことを示す模式図である。これにより、モジュール側溶接端子22の奥行き方向に関する位置決めを容易にすることができる。なお突起部24は、樹脂筐体1と別体として製作されたものを樹脂筐体1に組み付けても良いし、樹脂筐体1と一体となって成型されても良い。
続いて図24は、図21における複数のバスバー間の突起部によるモジュール側溶接端子22の横方向位置決めと、図23におけるバスバー配索方向に直交して設けた突起部によるモジュール側溶接端子22の奥行き方向位置決めとを組み合わせた突起部25を示す模式図であり、これによりモジュール側溶接端子22は、平面上での位置決めが容易とできる。
こうした、小型化の達成と同時に導電性異物に対する対策を盛り込み、かつ組み立てを簡易にするような仕掛けによる製造品質の向上と、溶接やパッケージモジュールなどの信頼性の高い接合や実装技術を考慮した構成をもつコントロールユニットは、自動車に限らず、列車や建設機械なども含めた、いわゆる産業機器分野のアクチュエータ一体型コントロールユニット全般に応用できる。
そのなかで自動車用ブレーキユニットにおいては、いわゆる足回りと呼ばれる、サスペンションをはじめとする揺動部品が多い箇所に搭載されるために小型化、特に薄型化が要求されているとともに、車両挙動の観点から、ばね下搭載品としての軽量化も求められている。また水没や減衰器を介さない振動および衝撃環境であることを考えると、本実施形態によるコントロールユニットは、特にブレーキアクチュエータとの一体化において有効である。近年、小型軽量化を求められるようなコントロールユニットの電気回路構成においては、こうした構成樹脂の減量を、強度や信頼性に配慮しながら簡易に実施する必要がある。本実施形態は、コントロールユニットの電気回路構造体の小型軽量化、特に該構造体の厚さ方向を薄くすることに対する、充分な配慮がなされたコントロールユニットの電気回路構造が提供可能である。
本発明の一実施形態をなすバスバーと回路実装筐体の例を示す。 本発明の一実施形態をなすアクチュエータ一体型コントロールユニットの分解斜視図を示す。 図2の実施形態におけるコントロールユニットの組立工順の第一段階を示す。 図2の実施形態におけるコントロールユニットの組立工順の第二段階を示す。 図2の実施形態におけるコントロールユニットの組立工順の第三段階を示す。 図2の実施形態におけるコントロールユニットの組立工順の第四段階を示す。 図2の実施形態におけるコントロールユニットを適用した、機電一体型電動ブレーキの構成図を示す。 参考図と本実施形態のバスバー埋設構造図を示す。 参考図と本実施形態のバスバー埋設構造図を示す。 参考図を示す。 本実施形態によるバスバーの立体交差例を示す。 本実施形態による複数のバスバーの平行配置例1を示す。 本実施形態による複数のバスバーの平行配置例2を示す。 図13を平面で模式的に表現した図を示す。 図1の変形例を示す。 図15の実施形態における他の組み合わせ部品と関係を示す。 図2の実施形態において、パッケージ素子を組み立てる工程の模式図を示す。 図17におけるパッケージ素子の組み立て工程の一部を拡大した概念図を示す。 図18の拡大図を示す。 図19を横から見た断面図を示す。 図19の変形例を示す。 図19の変形例を示す。 図19の変形例を示す。 図19の変形例を示す。
符号の説明
1 樹脂筐体
16 バスバー
19 突起部

Claims (20)

  1. アクチュエータを制御する制御回路と、
    前記制御回路と電気的に接続され、樹脂で構成された回路実装筐体の内部に一部が埋設されるとともに前記回路実装筐体の外部に一部が露出するように配設されたバスバーと、
    を有するアクチュエータ制御装置。
  2. 請求項1記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記バスバーは、当該バスバーの配線方向の一方の側面が前記回路実装筐体に埋設されているとともに、前記一方の側面とは反対の側面が前記回路実装筐体の外部に露出しているアクチュエータ制御装置。
  3. 請求項2記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記バスバーは、前記一方の側面および前記反対の側面とは異なる他の2面について、一部が前記回路実装筐体に埋設されているとともに一部が前記回路実装筐体の外部に露出しているアクチュエータ制御装置。
  4. 請求項1記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体は、互いに絶縁状態で交差する第1バスバーと第2バスバーを有し、
    前記第1バスバーと前記第2バスバーは、双方とも前記回路実装筐体の一方の面に露出部を有するとともに、交差する部位においては前記第1のバスバーが前記回路実装筐体の前記一方の面に露出し、前記第2のバスバーが前記回路実装筐体の前記一方の面とは反対側の面に露出するように設けられているアクチュエータ制御装置。
  5. 請求項1記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体は、隣接して配線されている2つの前記バスバーの間に、前記回路実装筐体における前記バスバーの埋設平面よりも高さが大きい、絶縁物質材料で構成された突起部を有するアクチュエータ制御装置。
  6. 請求項5記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体の前記突起部は、前記2つのバスバーの配線方向に伸びているアクチュエータ制御装置。
  7. 請求項5記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体の前記突起部は、前記回路実装筐体と一体成形されているアクチュエータ制御装置。
  8. 請求項5記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体の前記突起部は、前記回路実装筐体と別体で成形され、前記回路実装筐体に取り付けられているアクチュエータ制御装置。
  9. 請求項5記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体の前記突起部が設けられている面に対面する他の組み合わせ部品を有し、
    前記他の組み合わせ部品は、前記突起部に対応する箇所に、前記突起部を覆うように設けられた溝を有するアクチュエータ制御装置。
  10. 請求項1記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記バスバーは、前記回路実装筐体の外部に露出している部位で他の端子と溶接されているアクチュエータ制御装置。
  11. 請求項5記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体は、前記バスバーを挟んで前記突起部とは逆側に突起部を有し、
    前記バスバーは、前記突起部と前記逆側の突起部との間の前記回路実装筐体の外部に露出している部位で他の端子と溶接されているアクチュエータ制御装置。
  12. 請求項11記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記突起部または前記逆側の突起部は前記バスバーに近づくにつれ互いの間隔が狭くなるように構成されたテーパを有するアクチュエータ制御装置。
  13. 請求項10記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体は、前記バスバーの配線方向に直交する面であって前記他の端子の位置決めを行う面を有する突起部を有するアクチュエータ制御装置。
  14. 請求項11記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体は、前記バスバーの配線方向に直交する面であって前記他の端子の位置決めを行う面を有する突起部を有するアクチュエータ制御装置。
  15. 請求項1記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記制御回路は、アクチュエータを制御するインバータ素子モジュールと、前記インバータ素子モジュールを制御する制御基板とを有し、
    前記バスバーは、前記インバータ素子モジュールまたは前記制御基板の少なくともいずれか一方と電気的に接続されているアクチュエータ制御装置。
  16. 請求項15記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記インバータ素子モジュールは前記回路実装筐体に固定され、
    前記バスバーは、前記インバータ素子モジュールの端子とレーザ溶接によって接続されているアクチュエータ制御装置。
  17. 請求項15記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記制御基板は前記回路実装筐体に固定され、
    前記バスバーは、前記制御基板の端子とアルミワイヤボンディングによって接続されているアクチュエータ制御装置。
  18. 請求項15記載のアクチュエータ制御装置であって、
    前記回路実装筐体に組み付けられるとともに、当該回路実装筐体のコネクタ部を貫通させる穴を有する外部金属ケースと、
    前記コネクタ部と外部電気回路とを電気的に接続し、前記外部金属ケースに固定されたハーネスと、を有し、
    前記バスバーは、前記コネクタの端子または配線と接続されているアクチュエータ制御装置。
  19. 請求項15記載のアクチュエータ制御装置と、
    前記インバータ素子モジュールによって駆動されるアクチュエータとしてのモータと、
    前記モータの回転を直線運動に変換する回転直動変換機構と、
    前記回転直動変換機構の直線運動によって推進され、車輪または車軸に設けられたロータとの摩擦によって制動力を発生するパッドと、
    を有する電動ブレーキ装置。
  20. 請求項19記載の電動ブレーキ装置であって、
    前記アクチュエータ制御装置は前記モータを基準にして前記パッドとは反対側に配置されるとともに、前記アクチュエータ制御装置の内部において前記モータに近い方から前記制御基板,前記回路実装筐体,前記インバータ素子モジュールの順に配置されている電動ブレーキ装置。
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