本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。実施形態1は、主に請求項1、4、7、8、11、14などについて説明する。実施形態2は、主に請求項2、4、9、11などについて説明する。実施形態3は、主に請求項3、4、10、11などについて説明する。実施形態4は、主に請求項5、12などについて説明する。実施形態5は、主に請求項6、13などについて説明する。
(実施形態1)
(実施形態1:概要)本実施形態は、電子機器とAV出力装置からなるAVシステムであって、電子機器は、相手方AV出力装置の表示部への画像データ入力を自身が送信する画像データを入力するように切換えさせるための命令である切換命令を送信した後、内部状態コードに応じて保持している告知画像データを選択して送信し、AV出力装置は、表示部に対して選択切換可能な画像データ入力口を複数有するが、電子機器から送信される切換命令に応じて複数の画像データ入力口のうち前記電子機器から送信される画像データの入力のために接続された画像データ入力口を選択して表示部に切換え、入力される告知画像データにより告知画像を表示部に表示することを特徴とするAVシステムについて説明する。
(実施形態1:構成(1))本実施形態に係るAVシステムの機能ブロック図を図2に例示する。AVシステムは、電子機器(0200)とAV出力装置(0210)とから構成される。以下、電子機器(0200)とAV出力装置(0210)の構成について説明する。
なお、以下に詳述する本発明の構成要素である各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両方のいずれかによって構成される。例えば、これらを実現する一例として、コンピュータを利用する場合には、CPU、バス、メモリ、インタフェース、周辺装置などで構成されるハードウェアと、それらハードウェア上で実行可能なソフトウェアがある。ソフトウェアとしては、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インタフェースを介して入力されるデータの加工、保存、出力などにより各部の機能が実現される。(明細書の全体を通じて同様である。)
(実施形態1:電子機器の構成(1))電子機器(0200)は、「告知画像データ保持部」(0201)と、「告知画像データ送信部」(0202)と、「第一切換命令送信部」(0203)と、有する。
「告知画像データ保持部」(0201)は、告知画像データを保持する。「告知画像データ」とは、電子機器の内部状態をAV出力装置のユーザに告知するための画像を構成するデータであり、図1の(b)や(c)において図面中ディスプレイ(0102)に例示したような画像を構成するデータである。具体的には図4に示すような画像を構成するためのデータである。告知画像データは、従来からDVDレコーダ等においてレコーダ自身の表示ディスプレイやDVDレコーダ等と接続されている外部のディスプレイ装置などに表示していた告知用の画像データ(図4(b))を利用してもよいし、AV出力装置に出力するための画像データ(図4(a))を別途、新たに生成してもよい。また、後述するように告知画像データ送信部(0202)においては、内部状態コードに応じて告知画像データを選択する。つまり、告知画像データは内部状態コードと関連づけられている。ここで、「内部状態コード」とは電子機器の内部状態を表すコードであり、内部状態とは電子機器において発生した何らかの状態(イベント)を指す。つまり、電子機器において何らかの状態(イベント)が発生すると、内部状態コードが発生(生成)し、もしくは変更されることにより電子機器の内部状態を表すことができる。図5は、内部状態コードの例である。「ID」は各レコードに自動的に付与されるシリアル番号であり、「内部状態」は「内部状態コード」で表される内部状態を示す。例えば、内部状態コード‘01’はディスク容量不足であることを意味し、内部状態コード‘02’はディスクが破損していることを意味する。また、図6は内部状態コードと告知画像データを関連づけるための情報である。「ID」は各レコードに自動的に付与されるシリアル番号であり、「告知画像データ」は「内部状態コード」に対応した告知画像データを示す。例えば、内部状態コード‘01’が発生し、この時には告知画像データ送信部(0202)において告知画像データとして‘warning_01.jpg’が選択されることとなる。つまり、告知画像データ保持部は告知画像データとともに図6のような情報をデータベース等としてハードディスクや半導体メモリ等の記憶装置に記憶して保持する。
「告知画像データ送信部」(0202)は、内部状態コードに応じ前記告知画像データを選択して送信する。「内部状態コード」については、前述した通りである。すなわち、図6に例示したような情報によって内部状態コードと告知画像データは関連づけられているので、電子機器において内部状態が変化して内部状態コードが発生等すると、発生等した内部状態コードに応じて対応する告知画像データを選択してAV出力装置に対して送信する。AV出力装置に送信する際には、直接AV出力装置に送信されてもよいし、別の装置が仲介してもよい。また、図6の内部状態コード‘02’には対応した告知画像データが存在しない(0601)が、このような場合には、告知画像データを送信しないようになっていてもよいし、別途新たな告知画像データを生成して送信するようになっていてもよい。より具体的には、告知画像データ送信部は、例えば、内部状態コードが発生等したことをトリガーとして図6に例示したデータベース等に対して検索命令を実行する等して、内部状態コードに応じた告知画像データを抽出し、通信インタフェース等を介して出力する。
「第一切換命令送信部」(0203)は、告知画像データ送信部の前記送信に先立って、相手方AV出力装置の表示部への画像データ入力を告知画像データ送信部からの画像データを入力するように切換えさせるための命令である切換命令を送信する。「相手方AV出力装置」とは、電子機器と接続されているAV出力装置であり、告知画像データを出力するAV出力装置である。「相手方AV出力装置の表示部への画像データ入力を告知画像データ送信部からの画像データを入力するように切換えさせるための」とは、後述するように、AV出力装置(0210)は、表示部に対して選択切換可能な画像データ入力口を複数有しているので、画像データ入力口を介して表示部へ入力される画像データとして告知画像データが入力されるように画像データ入力口を切換えさせるという意味である。この点については、この後のAV出力装置の構成についての説明において詳述する。また、図7は切換命令の一例を示す。‘source_change’はプログラム上における変数名であり、この変数の値が‘1’であればこの切換命令を出力した電子機器と接続している画像データ入力口に切換えることを意味する変数である。なお、切換命令は、AV出力装置も電子機器も対応している(解釈できる)規格であることが前提であり、例えば従来の通知コマンドを利用したものであってもよい。また、例えば近年よく使われているHDMI(High−Definition Multimedia Interface)規格は一般的なAV出力装置が対応している規格であるので好都合である。第一切換命令送信部は、具体的には、例えば図7に例示したようなデータを通信インタフェース等を介して出力する機能を有する。
(実施形態1:AV出力装置の構成(1))AV出力装置(0210)は、「画像データ入力部」(0211)と、「第一切換命令受信部」(0212)と、「第一入力口切換部」(0213)と、「表示部」(0214)と、を有する。
「画像データ入力部」(0211)は、表示部に対して選択切換可能な画像データ入力口を複数有する。「表示部に対して選択切換可能な画像データ入力口」について、図8を用いて説明する。図8においては、AV出力装置0801に2台の電子機器(DVDレコーダなど)0802、0803が接続されている。電子機器0802は外部端子0804を介して接続されており、電子機器0803は外部端子0805を介して接続されており、各外部端子から入力された画像(映像)データはディスプレイ0808に出力される。また、AV出力装置0801は内蔵チューナ0807を有しており、チューナ0807で受信された映像は画像データ入力機構0806を介してディスプレイ0808へ接続される。このような構成において、「画像データ入力口」とは、外部端子0804、0805、画像データ入力機構0806が該当する(0809)。つまり、画像データ入力口とは、表示部に対して画像(映像)を入力するための入力機構を意味しており、AV出力装置の外部と接続されるもののみならず、内部においてディスプレイへ表示するために画像(映像)データを仲介する入力機構なども含む意味である。また、これらの画像データ入力口は、例えばスイッチ構造0810によって切換えられるようになっており、いずれかの画像データ入力口がディスプレイ(表示部)0808に接続されるようになっている。なお、このスイッチ構造0810は後述する第一入力口切換部(0213)に該当する。また、図8に示した構成は一例であり、図8の構成に限定するものではない。
「第一切換命令受信部」(0212)は、前記切換命令を受信する。「前記切換命令」とは、電子機器の第一切換命令送信部(0203)から送信された切換命令を指す。すなわち、第一切換命令受信部は、図7に例示したような切換命令を、通信インタフェース等を介して受信する機能を有する。
「第一入力口切換部」(0213)は、受信した切換命令に応じて画像データ入力部の複数の画像データ入力口のうち前記電子機器の告知画像データ送信部に接続された画像データ入力口を選択して表示部に切換える。「受信した切換命令」とは、第一切換命令受信部にて受信した切換命令を指す。「前記電子機器の告知画像データ送信部に接続された画像データ入力口」とは、例えば、図8において本実施形態に係る電子機器が電子機器0802であるとすると、接続されている画像データ入力口0804が該当する。すなわち、図8を例にとると、第一入力口切換部は電子機器からの切換命令を受信するとスイッチ0810を画像データ入力口0804に切換える処理を行う。
図9は、第一入力口切換部における処理の具体例を示す。図9に例示するAV出力装置の構造は図8に例示した構造と同様である。AV出力装置0901には2つの電子機器(DVDレコーダなど)0902、0903が、それぞれ画像データ入力口0904、0905を介して接続されている。ここで、本実施形態に係る電子機器は0902であるとする。また、AV出力装置0901は内蔵チューナ0907を有しており、チューナ0907で受信された映像は画像データ入力口0906を介してディスプレイ0908へ接続される。このような構造のAV出力装置0901において、最初に、チューナ0907で受信された映像がディスプレイ0908に表示されるように、スイッチ構造によって画像データ入力口0906がディスプレイ(表示部)0908に接続されているとする(場面(a))。ここで、本実施形態に係る電子機器0902から送信された切換命令がAV出力装置0901で受信されたことにより、電子機器0902の告知画像データ送信部0909に接続されている画像データ入力口0904が選択されディスプレイ0908へ接続される。この後、電子機器0902の告知画像データ送信部0909から告知画像データが送信されることにより、AV出力装置0901のディスプレイ0908には告知画像データが表示されることとなる(場面(b))。
「表示部」(0214)は、画像データ入力部から入力される告知画像データにより告知画像を表示するディスプレイを含む。「画像データ入力部から入力される告知画像データにより告知画像を表示する」とは、画像データ入力部から入力される告知画像データにより実現される告知画像をそのまま表示してもよいし、告知画像データにより実現される告知画像にリサイズ、トリミング、色変換、等の画像加工をしてから表示してもよい、との意味である。
また、ここまでは電子機器の内部状態をユーザに告知するために告知画像を表示する場合を説明したが、告知画像に代えて告知音声を用いて告知する場合であっても、同様の効果がある。以下、告知音声を用いた告知方法について説明する。なお、告知音声を用いる場合のAVシステムの仕組みも、原理的には告知画像を用いる場合のAVシステムの仕組みと同様であるので、異なる部分についてのみ、以下、説明する。
(実施形態1:構成(2))告知音声を用いる場合のAVシステムの機能ブロック図を図3に例示する。AVシステムは、電子機器(0300)とAV出力装置(0310)とから構成される。
(実施形態1:電子機器の構成(2))電子機器(0300)は、「告知音声データ保持部」(0301)と、「告知音声データ送信部」(0302)と、「第二切換命令送信部」(0303)と、有する。
「告知音声データ保持部」(0301)は、告知音声データを保持する。告知音声データ保持部の機能は、前述した告知画像データ保持部(0201)の機能と同様である。ただし、告知画像データに代えて告知音声データを保持する点が異なる。
「告知音声データ送信部」(0302)は、内部状態コードに応じ前記告知音声データを選択して送信する。告知音声データ送信部の機能は、前述した告知画像データ送信部(0202)の機能と同様である。ただし、告知画像データに代えて告知音声データを送信する点が異なる。
「第二切換命令送信部」(0303)は、告知音声データ送信部の前記送信に先立って、相手方AV出力装置の音声出力部への音声データ入力を告知音声データ送信部からの音声データを入力するように切換えさせるための命令である切換命令を送信する。「相手方AV出力装置の音声出力部への音声データ入力を告知音声データ送信部からの音声データを入力するように切換えさせるための」とは、後述するように、AV出力装置(0310)は、音声出力部に対して選択切換可能な音声データ入力口を複数有しているので、音声データ入力口を介して音声出力部へ入力される音声データとして告知音声データが入力されるように音声データ入力口を切換えさせるという意味である。その他の点については、前述した第一切換命令送信部(0203)の機能と同様である。
(実施形態1:AV出力装置の構成(2))AV出力装置(0310)は、「音声データ入力部」(0311)と、「第二切換命令受信部」(0312)と、「第二入力口切換部」(0313)と、「音声出力部」(0314)と、を有する。
「音声データ入力部」(0311)は、音声出力部に対して選択切換可能な音声データ入力口を複数有する。「音声データ入力口」については、図8にて説明した画像データ入力口と同様に音声出力部に対して音声を入力するための入力機構を意味しており、AV出力装置の外部と接続されるもののみならず、内部においてスピーカへ出力するために音声データを仲介する入力機構なども含む意味である。また、これらの複数の音声データ入力口は、例えばスイッチ構造によって切換えられるようになっており、いずれかの音声データ入力口がスピーカ(音声出力部)に接続されるようになっている。なお、このスイッチ構造は後述する第二入力口切換部(0313)に該当する。
「第二切換命令受信部」(0312)は、前記切換命令を受信する。第二切換命令受信部の機能は、前述した第一切換命令受信部(0212)の機能と同様である。
「第二入力口切換部」(0313)は、受信した切換命令に応じて音声データ入力部の複数の音声データ入力口のうち前記電子機器の告知音声データ送信部に接続された音声データ入力口を選択して音声出力部に切換える。第二入力口切換部の機能は、前述した第一入力口切換部(0213)の機能と同様である。ただし、画像データ入力口に代えて音声データ入力口を切換えて音声出力部に接続させる点が異なる。
「音声出力部」(0314)は、音声データ入力部から入力される告知音声データにより告知音声を出力するスピーカを含む。「音声データ入力部から入力される告知音声データにより告知音声を表示する」とは、音声データ入力部から入力される告知音声データにより実現される告知音声をそのまま出力してもよいし、告知音声データにより実現される告知音声に対して音質を変更するなどの加工をしてから出力してもよい、との意味である。
また、本実施形態に係るAVシステムでは、図10に示すように(1)から(4)までの4つの処理パターンが考えられる。(1)のパターンは、電子機器1001に対してユーザがリモコン1003等を用いて録画指示などを行う。この時、AV出力装置1002はすでに電源がONになっており(1004)、ユーザからの録画指示により発生した電子機器1001の内部状態コードに応じて告知画像(音声)データがAV出力装置1002に出力される。(2)のパターンは、電子機器1001に対してユーザがリモコン1003等を用いて録画指示などを行う。この時、AV出力装置1002は電源がOFF(スタンバイ状態)となっており(1005)、この状態を電子機器1001にて検出することにより、まずAV出力装置1002の電源をONにする命令をAV出力装置1002に対して送信する。その後、ユーザからの録画指示により発生した電子機器1001の内部状態コードに応じて告知画像(音声)データがAV出力装置1002に出力される。(3)のパターンは、AV出力装置1002に対してユーザがリモコン1003等を用いて録画指示などを行う。この時、電子機器1001はすでに電源がONになっており(1006)、AV出力装置1002はユーザからの録画指示を電子機器1001に送信する。その後、ユーザからの録画指示により発生した電子機器1001の内部状態コードに応じて告知画像(音声)データがAV出力装置1002に出力される。(4)のパターンは、AV出力装置1002に対してユーザがリモコン1003等を用いて録画指示などを行う。この時、電子機器1001は電源がOFF(スタンバイ状態)となっており(1007)、この状態をAV出力装置1002にて検出することにより、まず電子機器1001の電源をONにする命令を電子機器1001に対して送信する。さらに、AV出力装置1002はユーザからの録画指示を電子機器1001に送信する。その後、ユーザからの録画指示により発生した電子機器1001の内部状態コードに応じて告知画像(音声)データがAV出力装置1002に出力される。
(実施形態1:電子機器のハードウェア上における処理)図11は、本実施形態に係る電子機器のハードウェア上における処理の具体例を示す。まず、ハードディスクや半導体メモリ等の記憶装置には、告知画像データが図6に例示したような情報とともに保持されている。電子機器の内部状態が変化したことにより新たな内部状態コード(1101)が生成されると、切換命令(1102)が生成され、メインメモリに格納される(1103)。メインメモリに格納された切換命令は、出力インタフェースを介してAV出力装置に出力される(1104)。次に、生成された内部状態コード(1101)に応じて告知画像データが選択され(1105)、出力インタフェースを介して出力される(1106)。
なお、図11を用いて説明したハードウェア上の処理はあくまで処理の概要を説明するものである。(明細書の全体を通じて同様である。)
(実施形態1:AV出力装置のハードウェア上における処理)図12は、本実施形態に係るAV出力装置のハードウェア上における処理の具体例を示す。電子機器から出力された切換命令は、コマンド入力インタフェースを介して受信され、メインメモリに格納される(1201)。メインメモリに格納された切換命令はCPUにて解釈され(1202)、複数の画像データ入力口を切換えるための切換実行命令(1203)が生成される。生成された切換実行命令によって、画像データ入力口が、電子機器が接続されている画像データ入力口(映像入力インタフェース)に切換えられる(1204)。その後、電子機器から出力された告知画像データ(1205)が映像入力インタフェースを介して受信され、受信された告知画像データ(1205)に基づいてVideo RAM(以下、「VRAM」という)にてディスプレイに出力するための描画データ(告知画像)(1206)が生成され、ディスプレイにて出力される(1207)。
なお、図11と図12では告知画像により告知を行うAVシステムにおける処理について説明したが、告知音声により告知を行うAVシステムにおける処理も同様である。(明細書の全体を通じて同様である。)
(実施形態1:処理の流れ)図13は、本実施形態に係る告知画像により告知を行うAVシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、電子機器にて切換命令を送信する(S1301)。また、AV出力装置にて電子機器から出力された切換命令を受信する(S1302)。受信した切換命令に応じて、画像データ入力口を切換える(S1303)。その後、電子機器にて内部状態コードに応じて告知画像データが選択され(S1304)、選択された告知画像データが送信される(S1305)。AV出力装置にて、電子機器から送信された告知画像データを受信する(S1306)。受信した告知画像データに基づいて告知画像を表示する(S1307)。また、ステップS1303における画像データ入力口の切換処理が完了した場合には、その旨の通知が電子機器に送信されるようになっていてもよい(S1311)。この通知が電子機器からの切換命令送信後、所定時間内に送信されてこなければ、電子機器にて警告音を出力する、切換命令を再送信する、告知画像データを選択して送信してしまう、等となっていてもよい。さらに、切換命令を再送信しても所定時間内に通知が送信されてこない場合や、切換命令を所定回数、再送信しても所定時間内に送信されてこない場合には、告知画像データを選択して送信してしまうようになっていてもよい。
図14は、本実施形態に係る告知音声により告知を行うAVシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、電子機器にて切換命令を送信する(S1401)。また、AV出力装置にて電子機器から出力された切換命令を受信する(S1402)。受信した切換命令に応じて、音声データ入力口を切換える(S1403)。その後、電子機器にて内部状態コードに応じて告知音声データが選択され(S1404)、選択された告知音声データが送信される(S1405)。AV出力装置にて、電子機器から送信された告知音声データを受信する(S1406)。受信した告知音声データに基づいて告知音声を出力する(S1407)。また、ステップS1403における音声データ入力口の切換処理が完了した場合には、その旨の通知が電子機器に送信されるようになっていてもよい(S1411)。この通知が電子機器からの切換命令送信後、所定時間内に送信されてこなければ、電子機器にて警告音を出力する、切換命令を再送信する、告知音声データを選択して送信してしまう、等となっていてもよい。さらに、切換命令を再送信しても所定時間内に通知が送信されてこない場合や、切換命令を所定回数、再送信しても所定時間内に送信されてこない場合には、告知音声データを選択して送信してしまうようになっていてもよい。
なお、図13、図14のシーケンス図は、計算機に実行させるプログラムの処理フロー図とみなすことも可能である。さらに、このようなプログラムをフレキシブルディスク等の媒体に記録することも可能である。(明細書の全体を通じて同様である。)
(実施形態1:効果)本実施形態に係るAVシステムによれば、電子機器の状態変化等によってユーザへの告知が必要となった場合には、告知画像データや告知音声データをAV出力装置に送信することによって告知を行うため、従来の通知コマンドを利用した通知方法のようにあらかじめ電子機器とAV出力装置との間でコマンド解釈等に関する設定等を行わずとも告知が可能である。また、AV出力装置の画像データ入力口や音声データ入力口を電子機器が接続されている入力口に切換えさせる切換命令を出力してから告知画像データや告知音声データを出力するため、オンラインにて映像や音声の出力を行っていない場合であっても告知が可能である。
(実施形態2)
(実施形態2:概要)本実施形態は、前記電子機器が、告知画像データの送信に先立って、相手方AV出力装置に対して電源ON命令を送信することを特徴とするAVシステムについて説明する。
(実施形態2:構成(1))本実施形態に係るAVシステムの機能ブロック図を図15に例示する。AVシステムは、電子機器(1500)とAV出力装置(1510)とから構成される。以下、電子機器(1500)とAV出力装置(1510)の構成について説明する。
(実施形態2:電子機器の構成(1))電子機器(1500)は、「告知画像データ保持部」(1501)と、「告知画像データ送信部」(1502)と、「第一切換命令送信部」(1503)と、「第一電源ON命令送信部」(1504)と、有する。「第一電源ON命令送信部」(1504)以外の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
「第一電源ON命令送信部」(1504)は、告知画像データ送信部の前記送信に先立って、相手方AV出力装置に対して電源ON命令を送信する。「前記送信」とは、告知画像データの送信を指す。「電源ON命令」とは、AV出力装置の電源をONとするための命令である。すなわち、第一電源ON命令送信部は、AV出力装置の電源がOFFとなっている場合に電源ON命令を送信してAV出力装置の電源をONにする役目を果たす。また、ここでの「AV出力装置の電源がOFF」とは、電源ON命令は受信できるが、画像データや音声データは受信できないような状態であることを意味している。例えば、主電源はONであるが休止モード(いわゆる、「スタンバイモード」、「サスペンドモード」などと言われるモード)になっているような場合を想定している。また、電源ON命令は、AV出力装置も電子機器も対応している(解釈できる)規格の命令であることが前提であり、例えば従来の通知コマンドを利用したものであってもよい。また、例えば近年よく使われているHDMI規格は一般的なAV出力装置が対応している規格であるので好都合である。また、電源ON命令は、電子機器からAV出力装置の電源がONであるかOFFであるかを確認するための別のコマンドを送信する等してAV出力装置の電源状態を確認し、電源がOFFになっている場合にのみ電源ON命令を送信するようになっていてもよい。もしくは、AV出力装置の電源状態に関わらず、告知画像データ送信部(1502)にて告知画像データを送信する前に必ず送信するようになっていてもよい。また、電源ON命令を送信するタイミングは、少なくとも告知画像データを送信する前であればよく、切換命令を送信する前であってもよいし、切換命令を送信した後であって告知画像データを送信する前であってもよい。
図17は、第一電源ON命令送信部における処理の具体例を示す。まず、電子機器(1701)と接続されているAV出力装置(1702)の電源がOFFであるとする(場面(a))。ここで、電子機器(1701)からAV出力装置(1702)に対して電源ON命令(1703)が送信されるとAV出力装置(1702)の電源がONとなり表示部に接続されている画像データ入力口からの画像(映像)が映し出される(場面(b))。その後、電子機器(1701)からAV出力装置(1702)に対して告知画像データ(1704)が送信され、AV出力装置(1702)の表示部に告知画像が映し出される(場面(c))。なお、AV出力装置(1702)の表示部については、直接、場面(a)の状態から場面(c)の状態に切り替わってももちろん構わない。
(実施形態2:AV出力装置の構成(1))AV出力装置(1510)は、「画像データ入力部」(1511)と、「第一切換命令受信部」(1512)と、「第一入力口切換部」(1513)と、「表示部」(1514)と、を有する。AV出力装置の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
以上、告知画像を用いるAV出力装置について説明した。以下、告知音声を用いるAV出力装置について説明する。
(実施形態2:構成(2))告知音声を用いる場合のAVシステムの機能ブロック図を図16に例示する。AVシステムは、電子機器(1600)とAV出力装置(1610)とから構成される。
(実施形態2:電子機器の構成(2))電子機器(1600)は、「告知音声データ保持部」(1601)と、「告知音声データ送信部」(1602)と、「第二切換命令送信部」(1603)と、「第二電源ON命令送信部」(1604)と、有する。「第二電源ON命令送信部」(1604)以外の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
「第二電源ON命令送信部」(1604)は、告知音声データ送信部の前記送信に先立って、相手方AV出力装置に対して電源ON命令を送信する。第二電源ON命令送信部の機能は、前述した第一電源ON命令送信部(1504)の機能と同様である。ただし、告知音声データ送信部の前記送信に代えて、告知音声データ送信部の前記送信に先立って電源ON命令を送信する点が異なる。
(実施形態2:AV出力装置の構成(2))AV出力装置(1610)は、「音声データ入力部」(1611)と、「第二切換命令受信部」(1612)と、「第二入力口切換部」(1613)と、「音声出力部」(1614)と、を有する。AV出力装置の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
(実施形態2:電子機器のハードウェア上における処理)図18は、本実施形態に係る電子機器のハードウェア上における処理の具体例を示す。まず、CPUにおいて電源ON命令が生成され(1801)、メインメモリに格納される(1802)。メインメモリに格納された電源ON命令は、出力インタフェースを介して出力される(1803)。また、前述したようにCPUにおいて電源ON命令が生成される前に、AV出力装置に対して電源がONになっているか否かを確認する確認コマンド等を送信する等してAV出力装置の状態を確認し、電源がOFFになっている場合にのみ電源ON命令を生成するようになっていてもよい。
(実施形態2:AV出力装置のハードウェア上における処理)図19は、本実施形態に係るAV出力装置のハードウェア上における処理の具体例を示す。電子機器から出力された電源ON命令はコマンド入力インタフェースを介して受信され、メインメモリに格納される(1901)。メインメモリに格納された電源ON命令はCPUにて解釈され(1902)、例えば休止モードから通常モードへ起動するための電源ON実行命令(1903)が生成される。生成された電源ON実行命令が実行されることによって通常モードとなり、ディスプレイ等に映像が出力される(1904)。
(実施形態2:処理の流れ)図20は、本実施形態に係る告知画像により告知を行うAVシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、電子機器にて電源ON命令を送信する(S2008)。また、AV出力装置にて電子機器から出力された電源ON命令を受信し(S2009)、電源ONの状態となる(S2010)。次に、電子機器にて切換命令を送信する(S2001)。また、AV出力装置にて電子機器から出力された切換命令を受信する(S2002)。受信した切換命令に応じて、画像データ入力口を切換える(S2003)。その後、電子機器にて内部状態コードに応じて告知画像データが選択され(S2004)、選択された告知画像データが送信される(S2005)。AV出力装置にて、電子機器から送信された告知画像データを受信する(S2006)。受信した告知画像データに基づいて告知画像を表示する(S2007)。また、ステップS2003における画像データ入力口の切換処理が完了した場合には、その旨の通知が電子機器に送信されるようになっていてもよい(S2011)。この点については、図13にて説明したステップS1311と同様である。また、ステップS2010においてAV出力装置の電源がONとなった場合には、その旨の通知が電子機器に送信されるようになっていてもよい(S2012)。この通知が電子機器からの電源ON命令送信後、所定時間内に送信されてこなければ、電子機器にて警告音を出力する、電源ON命令を再送信する、切換命令を送信してしまう、等となっていてもよい。AV出力装置が電源ONとなっても通知を行うように設定されていない場合もあるからである。さらに、電源ON命令を再送信しても所定時間内に通知が送信されてこない場合や、電源ON命令を所定回数、再送信しても所定時間内に送信されてこない場合には、切換命令を送信してしまうようになっていてもよい。
図21は、本実施形態に係る告知音声により告知を行うAVシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、電子機器にて電源ON命令を送信する(S2108)。また、AV出力装置にて電子機器から出力された電源ON命令を受信し(S2109)、電源ONの状態となる(S2110)。次に、電子機器にて切換命令を送信する(S2101)。また、AV出力装置にて電子機器から出力された切換命令を受信する(S2102)。受信した切換命令に応じて、音声データ入力口を切換える(S2103)。その後、電子機器にて内部状態コードに応じて告知音声データが選択され(S2104)、選択された告知音声データが送信される(S2105)。AV出力装置にて、電子機器から送信された告知音声データを受信する(S2106)。受信した告知音声データに基づいて告知音声を出力する(S2107)。また、ステップS2103における音声データ入力口の切換処理が完了した場合には、その旨の通知が電子機器に送信されるようになっていてもよい(S2111)。この点については、図14にて説明したステップS1411と同様である。また、ステップS2110においてAV出力装置の電源がONとなった場合には、その旨の通知が電子機器に送信されるようになっていてもよい(S2112)。この通知が電子機器からの電源ON命令送信後、所定時間内に送信されてこなければ、電子機器にて警告音を出力する、電源ON命令を再送信する、切換命令を送信してしまう、等となっていてもよい。AV出力装置が電源ONとなっても通知を行うように設定されていない場合もあるからである。さらに、電源ON命令を再送信しても所定時間内に通知が送信されてこない場合や、電源ON命令を所定回数、再送信しても所定時間内に送信されてこない場合には、切換命令を送信してしまうようになっていてもよい。
(実施形態2:効果)本実施形態に係るAVシステムによれば、AV出力装置の電源がOFFとなっている場合であっても、電子機器から電源ON命令を送信することによりAV出力装置の電源をONにし、告知画像データや告知音声データをAV出力装置にて出力させることができる。
(実施形態3)
(実施形態3:概要)本実施形態は、前記電子機器は、切換命令の送信において、相手方AV出力装置の表示部への画像データ入力を副画面又は分割画面にて表示するように切換させるための命令であるサブ画面切換命令を送信することを特徴とするAVシステムについて説明する。
(実施形態3:構成(1))本実施形態に係るAVシステムの機能ブロック図を図22に例示する。AVシステムは、電子機器(2200)とAV出力装置(2210)とから構成される。以下、電子機器(2200)とAV出力装置(2210)の構成について説明する。
(実施形態3:電子機器の構成(1))電子機器(2200)は、「告知画像データ保持部」(2201)と、「告知画像データ送信部」(2202)と、「第一切換命令送信部」(2203)と、有する。また、第一切換命令送信部(2203)は「サブ画像切換命令送信手段」(2205)を有する。また、電子機器(2200)は、さらに第一電源ON命令送信部を有していてもよい。「サブ画像切換命令送信手段」(2205)以外の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
「サブ画像切換命令送信手段」(2205)は、相手方AV出力装置の表示部への画像データ入力を副画面又は分割画面にて表示するように切換えさせるための命令であるサブ画面切換命令を送信する。「副画面」とはユーザが視聴中の映像を表示している画面内に小さな別の画面を表示する場合を意味し、「分割画面」とはディスプレイ全体をユーザが視聴中の映像を表示する画面と告知画像を表示する画面とに分割する場合を意味する。
図24は、サブ画像切換命令送信手段の具体例を示す。まず、電子機器(2401)と接続されているAV出力装置(2402)にて電子機器(2401)以外からの映像が出力されているとする(場面(a))。ここで、電子機器(2401)からAV出力装置(2402)に対してサブ画面切換命令(2403)が送信されるとAV出力装置(2402)の表示部(ディスプレイ)が上下2つの画面(2404、2405)に分割され、上部の画面(2404)に今まで出力されていた映像が出力される(場面(b))。その後、電子機器(2401)からAV出力装置(2402)に対して告知画像データ(2406)が送信され、AV出力装置(2402)の表示部の下部の画面(2405)に告知画像が表示される(場面(c))。
(実施形態3:AV出力装置の構成(1))AV出力装置(2210)は、「画像データ入力部」(2211)と、「第一切換命令受信部」(2212)と、「第一入力口切換部」(2213)と、「表示部」(2214)と、を有する。AV出力装置の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
以上、告知画像を用いるAV出力装置について説明した。以下、告知音声を用いるAV出力装置について説明する。
(実施形態3:構成(2))告知音声を用いる場合のAVシステムの機能ブロック図を図23に例示する。AVシステムは、電子機器(2300)とAV出力装置(2310)とから構成される。
(実施形態3:電子機器の構成(2))電子機器(2300)は、「告知音声データ保持部」(2301)と、「告知音声データ送信部」(2302)と、「第二切換命令送信部」(2303)と、を有する。また、第二切換命令送信部(2303)は「サブ音声切換命令送信手段」(2305)を有する。また、電子機器(2300)は、さらに第二電源ON命令送信部を有していてもよい。「サブ音声切換命令送信手段」(2305)以外の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
「サブ音声切換命令送信手段」(2305)は、相手方AV出力装置の音声出力部への音声データ入力を副音声にて出力するように切換えさせるための命令であるサブ音声切換命令を送信する。サブ音声切換命令送信手段の機能は、前述したサブ画面切換命令(2205)の機能と同様である。ただし、サブ画像切換命令に代えて、サブ音声切換命令を送信する点が異なる。
(実施形態3:AV出力装置の構成(2))AV出力装置(2310)は、「音声データ入力部」(2311)と、「第二切換命令受信部」(2312)と、「第二入力口切換部」(2313)と、「音声出力部」(2314)と、を有する。AV出力装置の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
(実施形態3:電子機器のハードウェア上における処理)図25は、本実施形態に係る電子機器のハードウェア上における処理の具体例を示す。まず、ハードディスクや半導体メモリ等の記憶装置には、告知画像データが図6に例示したような情報とともに保持されている。電子機器の内部状態が変化したことにより新たな内部状態コード(2501)が生成されると、サブ画面切換命令を含む切換命令(2502)が生成され、メインメモリに格納される(2503)。メインメモリに格納された切換命令は、出力インタフェースを介してAV出力装置に出力される(2504)。次に、生成された内部状態コード(2501)に応じて告知画像データが選択され(2505)、出力インタフェースを介して出力される(2506)。
(実施形態3:AV出力装置のハードウェア上における処理)図26は、本実施形態に係るAV出力装置のハードウェア上における処理の具体例を示す。電子機器から出力されたサブ画面切換命令を含む切換命令は、コマンド入力インタフェースを介して受信され、メインメモリに格納される(2601)。メインメモリに格納された切換命令はCPUにて解釈され(2602)、複数の画像データ入力口を切換えるための切換実行命令(2603)と表示部を副画面又は分割画面とするための画面切換命令(2608)が生成される。まず、生成された切換実行命令によって、画像データ入力口が、電子機器が接続されている画像データ入力口(映像入力インタフェース)に切換えられる(2604)。その後、電子機器から出力された告知画像データ(2605)が映像入力インタフェースを介して受信される。受信された告知画像データ(2605)と、CPUにて生成された画面切換命令に基づいて(2609)、VRAMにて、告知画像を副画面又は分割画面にてディスプレイに表示するための描画データ(告知画像)(2606)が生成され、ディスプレイにて出力される(2607)。
(実施形態3:処理の流れ)図27は、本実施形態に係る告知画像により告知を行うAVシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、電子機器にてサブ画面切換命令を含む切換命令を送信する(S2701)。また、AV出力装置にて電子機器から出力されたサブ画面切換命令を含む切換命令を受信する(S2702)。受信した切換命令に応じて、画像データ入力口を切換える(S2703)。その後、電子機器にて内部状態コードに応じて告知画像データが選択され(S2704)、選択された告知画像データが送信される(S2705)。AV出力装置にて、電子機器から送信された告知画像データを受信する(S2706)。受信した告知画像データと、ステップS2702にて受信したサブ画面切換命令とに基づいて副画面又は分割画面にて告知画像を表示する(S2707)。また、ステップS2703における画像データ入力口の切換処理が完了した場合には、その旨の通知が電子機器に送信されるようになっていてもよい(S2711)。この点については、図13にて説明したステップS1311と同様である。
図28は、本実施形態に係る告知音声により告知を行うAVシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図を例示する。
最初に、電子機器にてサブ音声切換命令を含む切換命令を送信する(S2801)。また、AV出力装置にて電子機器から出力されたサブ音声切換命令を含む切換命令を受信する(S2802)。受信した切換命令に応じて、音声データ入力口を切換える(S2803)。その後、電子機器にて内部状態コードに応じて告知音声データが選択され(S2804)、選択された告知音声データが送信される(S2805)。AV出力装置にて、電子機器から送信された告知音声データを受信する(S2806)。受信した告知音声データと、ステップS2802にて受信したサブ音声切換命令とに基づいて副音声にて告知音声を出力する(S2807)。また、ステップS2803における音声データ入力口の切換処理が完了した場合には、その旨の通知が電子機器に送信されるようになっていてもよい(S2811)。この点については、図14にて説明したステップS1411と同様である。
(実施形態3:効果)本実施形態に係るAVシステムによれば、AV出力装置にて告知画像又は告知音声を出力する際には、画面を分割したり、副音声にて出力することにより、ユーザが視聴中の映像や音声を中断せずに済むという効果がある。
(実施形態4)
(実施形態4:概要)本実施形態は、内部状態コードが所定のコードである場合には切換命令又は/及び告知画像データを送信しないで保持している告知コマンドを選択して送信させる制御をすることを特徴とする電子機器について説明する。
(実施形態4:構成(1))本実施形態に係る電子機器の機能ブロック図を図29に例示する。電子機器(2900)は、「告知画像データ保持部」(2901)と、「告知画像データ送信部」(2902)と、「第一切換命令送信部」(2903)と、「第一告知コマンド保持部」(2906)と、「第一告知コマンド送信部」(2907)と、「第一制御部」(2908)と、有する。また、第一切換命令送信部(2903)は、さらにサブ画像切換命令送信手段を有していてもよい。また、電子機器(2900)は、さらに第一電源ON命令送信部を有していてもよい。「第一告知コマンド保持部」(2906)と、「第一告知コマンド送信部」(2907)と、「第一制御部」(2908)以外の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
「第一告知コマンド保持部」(2906)は、告知コマンドを保持する。「告知コマンド」とは、電子機器の内部状態をAV出力装置のユーザに告知するためのコマンドである。なお、告知コマンドはAV出力装置も電子機器も対応している(解釈できる)規格のコマンドであることが前提であり、例えば従来の通知コマンドを利用したものであってもよい。また、例えば近年よく使われているHDMI規格は一般的なAV出力装置が対応している規格であるので好都合である。図31は、告知コマンドの例である。「ID」は各レコードに自動的に付与されるシリアル番号であり、「告知内容」は「告知コマンド」で表される告知内容である。例えば、告知コマンド‘event01’はディスク容量不足であることを意味し、告知コマンド‘event02’はディスクが破損していることを意味する。第一告知コマンド保持部は図31のような情報をデータベース等としてハードディスクや半導体メモリ等の記憶装置に記憶して保持する。
「第一告知コマンド送信部」(2907)は、告知コマンドを送信するための機能を有する。また、この時、図5に例示したような内部状態コードに応じて告知コマンドが出力されるようになっていてもよい。この場合には、図32のような内部状態コードと告知コマンドを関連づけるための情報がデータベース等としてハードディスクや半導体メモリ等の記憶装置に保持されていることが想定される。「ID」は各レコードに自動的に付与されるシリアル番号であり、「告知コマンド」は「内部状態コード」に対応した告知コマンドを示す。例えば、内部状態コード‘01’が発生し、この時には第一告知コマンド送信部では告知コマンドとして‘event01’が選択されて送信されることとなる。なお、告知コマンドをAV出力装置に送信する際には、直接AV出力装置に送信されてもよいし、別の装置が仲介してもよい。
「第一制御部」(2908)は、内部状態コードが所定のコードである場合には前記切換命令又は/及び告知画像データを送信しないで第一告知コマンド保持部に保持された告知コマンドを選択して第一告知コマンド送信部に送信させる制御をする。例えば、電子機器の状態が変化して新たな内部状態コード‘02’が生成されたとすると、図6に例示した情報によれば、内部状態コード‘02’に対応する告知画像データは存在しない(0601)。よって、図32に例示した情報により、内部状態コード‘02’に対応する告知コマンド‘event02’(3201)を選択して第一告知コマンド送信部(2907)に送信させるように制御する。このような制御を行うメリットは、告知画像データをAV出力装置に送信してディスプレイ等に出力させる場合、図1に例示したようにユーザが視聴している映像を中断させたり、図24に例示したようにユーザが視聴している映像が小さくなってしまうという不都合も生じるため、例えばディスクが破損している場合等はユーザに告知画像では告知をせず、ディスクをDVDレコーダ(電子機器)の挿入口から送出し、AV出力装置には告知コマンドのみを出力するようになっていると、ユーザは映像の視聴を邪魔されることがないというメリットがある。すなわち、前記切換命令又は/及び告知画像データを送信しない場合の「所定の内部状態コード」とは、告知されてもユーザが対応することができない不可避な事象や、ユーザに指示を仰がずとも電子機器が自動的に制御すれば問題ない事象などが起こった場合の内部状態コードであることが想定される。
以上、告知画像データを送信する電子機器について説明した。以下、告知音声を送信する電子機器について説明する。
(実施形態4:構成(2))告知音声データを送信する場合の電子機器の機能ブロック図を図30に例示する。電子機器(3000)は、「告知音声データ保持部」(3001)と、「告知音声データ送信部」(3002)と、「第二切換命令送信部」(3003)と、「第二告知コマンド送信部」(3007)と、「第三制御部」(3008)と、有する。また、第二切換命令送信部(3003)は、さらにサブ音声切換命令送信手段を有していてもよい。また、電子機器(3000)は、さらに第二電源ON命令送信部を有していてもよい。「第二告知コマンド保持部」(3006)と、「第二告知コマンド送信部」(3007)と、「第三制御部」(3008)以外の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
「第二告知コマンド保持部」(3006)は、告知コマンドを保持する。第二告知コマンド保持部の機能は、前述した第一告知コマンド保持部(2906)の機能と同様である。
「第二告知コマンド送信部」(3007)は、告知コマンドを送信するための機能を有する。第二告知コマンド送信部の機能は、前述した第一告知コマンド送信部(2907)の機能と同様である。
「第三制御部」(3008)は、内部状態コードが所定のコードである場合には前記切換命令又は/及び告知音声データを送信しないで第二告知コマンド保持部に保持された告知コマンドを選択して第二告知コマンド送信部に送信させる制御をする。第三制御部の機能は、前述した第一制御部(2908)の機能と同様である。ただし、告知画像データに代えて告知音声データを扱う点が異なる。
(実施形態4:ハードウェア上における処理)図33は、本実施形態に係る電子機器のハードウェア上における処理の具体例を示す。まず、ハードディスクや半導体メモリ等の記憶装置には、告知画像データが図6に例示したような情報とともに保持されている。また、告知コマンドも図32に例示したような情報とともに保持されている。電子機器の内部状態が変化したことにより新たな内部状態コード(3301)が生成されると、記憶装置に保持されている情報に問い合わせ(3302)、生成された内部状態コード(3301)に対応する告知画像データを抽出するが、対応する告知画像データが存在しない場合には、対応する告知コマンドを抽出してメインメモリに格納する(3303)。メインメモリに格納された告知コマンドは、出力インタフェースを介してAV出力装置に出力される(3304)。
(実施形態4:処理の流れ)図34は、本実施形態に係る告知画像データを送信する電子機器における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、内部状態コードが所定のコードであるか判断する(S3401)。内部状態コードが所定のコードであった場合には、告知コマンドを選択して(S3402)、選択した告知コマンドを送信する(S3403)。内部状態コードが所定のコードではなかった場合には、切換命令を送信する(S3404)。次に、内部状態コードに応じて告知画像データを選択し(S3405)、選択した告知画像データを送信する(S3406)。
図35は、本実施形態に係る告知音声データを送信する電子機器における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、内部状態コードが所定のコードであるか判断する(S3501)。内部状態コードが所定のコードであった場合には、告知コマンドを選択して(S3502)、選択した告知コマンドを送信する(S3503)。内部状態コードが所定のコードではなかった場合には、切換命令を送信する(S3504)。次に、内部状態コードに応じて告知音声データを選択し(S3505)、選択した告知音声データを送信する(S3506)。
(実施形態4:効果)本実施形態に係る電子機器によれば、電子機器にて発生した内部状態コードが所定のコードである場合には告知画像データに代えて告知コマンドを送信するため、ユーザの映像や音声の視聴を妨げることを極力避けることができるという効果がある。
(実施形態5)
(実施形態5:概要)本実施形態は、相手方AV出力装置が告知コマンドに対応しているか判断し、内部状態コードが所定のコードであり、かつ、前記判断の判断結果が告知コマンドに対応しているとの判断結果である場合には切換命令又は/及び告知画像データを送信しないで保持している告知コマンドを選択して送信させる制御をすることを特徴とする電子機器について説明する。
(実施形態5:構成(1))本実施形態に係る電子機器の機能ブロック図を図36に例示する。電子機器(3600)は、「告知画像データ保持部」(3601)と、「告知画像データ送信部」(3602)と、「第一切換命令送信部」(3603)と、「第一告知コマンド保持部」(3606)と、「第一告知コマンド送信部」(3607)と、「第一制御部」(3608)と、「第一判断部」(3609)と、「第二制御部」(3610)と、を有する。また、第一切換命令送信部(3603)は、さらにサブ画像切換命令送信手段を有していてもよい。また、電子機器(3600)は、さらに第一電源ON命令送信部を有していてもよい。「第一判断部」(3609)と、「第二制御部」(3610)以外の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
「第一判断部」(3609)は、相手方AV出力装置が告知コマンドに対応しているか判断するための機能を有する。具体的には、例えばAV出力装置に対して告知コマンドに対応しているかを確認するための確認コマンドを送信し、AV出力装置から対応している旨の返信コマンドを受信するか否かによって判断する場合が想定される。この場合には、電子機器とAV出力装置との間で相手から確認コマンドを受信して解釈することができた場合には返信コマンドを返す等という処理についての規約があらかじめなされていることが前提となる。
「第二制御部」(3610)は、内部状態コードが所定のコードであり、かつ、第一判断部での判断結果が告知コマンドに対応しているとの判断結果である場合には前記切換命令又は/及び告知画像データを送信しないで第一告知コマンド保持部に保持された告知コマンドを選択して第一告知コマンド送信部に送信させる制御をする。つまり、告知コマンドを送信してもAV出力装置側で解釈できなければ意味がないため、AV出力装置が告知コマンドに対応している場合にのみ告知コマンドを送信するようにしたものである。それ以外の機能については、前述の第一制御部の機能と同様である。
以上、告知画像データを送信する電子機器について説明した。以下、告知音声を送信する電子機器について説明する。
(実施形態4:構成(2))告知音声データを送信する場合の電子機器の機能ブロック図を図37に例示する。電子機器(3700)は、「告知音声データ保持部」(3701)と、「告知音声データ送信部」(3702)と、「第二切換命令送信部」(3703)と、「第二告知コマンド保持部」(3706)と、「第二告知コマンド送信部」(3707)と、「第三制御部」(3708)と、「第二判断部」(3709)と、「第四制御部」(3710)と、を有する。また、第二切換命令送信部(3703)は、さらにサブ音声切換命令送信手段を有していてもよい。また、電子機器(3700)は、さらに第二電源ON命令送信部を有していてもよい。「第二判断部」(3709)と、「第四制御部」(3710)以外の構成については前述した通りであるので、ここでの説明は省略する。
「第二判断部」(3709)は、相手方AV出力装置が告知コマンドに対応しているか判断するための機能を有する。第二判断部の機能は、前述した第一判断部(3609)の機能と同様である。
「第四制御部」(3710)は、内部状態コードが所定のコードであり、かつ、第二判断部での判断結果が告知コマンドに対応しているとの判断結果である場合には前記切換命令又は/及び告知画像データを送信しないで第二告知コマンド保持部に保持された告知コマンドを選択して第二告知コマンド送信部に送信させる制御をする。第四制御部の機能は、前述した第二制御部(3610)の機能と同様である。
(実施形態5:ハードウェア上における処理)図38は、本実施形態に係る電子機器のハードウェア上における処理の具体例を示す。まず、ハードディスクや半導体メモリ等の記憶装置には、告知画像データが図6に例示したような情報とともに保持されている。また、告知コマンドも図32に例示したような情報とともに保持されている。また、相手方AV出力装置が告知コマンドに対応しているか判断するための判断プログラム(判断P)が保持されている。電子機器の内部状態が変化したことにより新たな内部状態コード(3801)が生成されると、記憶装置に保持されている情報に問い合わせ(3805)、生成された内部状態コード(3801)に対応する告知画像データを抽出するが、対応する告知画像データが存在しない場合には、判断プログラムがメインメモリに展開され(3802)、入出力インタフェースを介して確認コマンド(3803)がAV出力装置に対して出力される。確認コマンド(3803)の返信としてAV出力装置から入出力インタフェースを介して受信した結果データはメインメモリに格納される(3804)。この結果データがAV出力装置が告知コマンドに対応している旨を示すデータであった場合には、記憶装置に保持されている情報に基づいて、生成された内部状態コード(3801)に対応する告知コマンドを抽出してメインメモリに格納する(3806)。メインメモリに格納された告知コマンドは、入出力インタフェースを介してAV出力装置に出力される(3307)。
(実施形態5:処理の流れ)図39は、本実施形態に係る告知画像データを送信する電子機器における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、内部状態コードが所定のコードであるか判断する(S3901)。内部状態コードが所定のコードであった場合には、ステップS3907に移行する。内部状態コードが所定のコードではなかった場合には、ステップS3904に移行する。ステップS3907では、相手方AV出力装置が告知コマンドに対応しているか判断する(S3907)。告知コマンドに対応している場合には、告知コマンドを選択して(S3902)、選択した告知コマンドを送信する(S3903)。告知コマンドに対応していない場合には、処理を終了する。また、ステップS3904では、切換命令を送信する(S3904)。その後、内部状態コードに応じて告知画像データを選択し(S3905)、選択した告知画像データを送信する(S3906)。
図40は、本実施形態に係る告知音声データを送信する電子機器における処理の流れを示すフロー図を例示する。
最初に、内部状態コードが所定のコードであるか判断する(S4001)。内部状態コードが所定のコードであった場合には、ステップS4007に移行する。内部状態コードが所定のコードではなかった場合には、ステップS4004に移行する。ステップS4007では、相手方AV出力装置が告知コマンドに対応しているか判断する(S4007)。告知コマンドに対応している場合には、告知コマンドを選択して(S4002)、選択した告知コマンドを送信する(S4003)。告知コマンドに対応していない場合には、処理を終了する。また、ステップS4004では、切換命令を送信する(S4004)。その後、内部状態コードに応じて告知音声データを選択し(S4005)、選択した告知音声データを送信する(S4006)。
(実施形態5:効果)本実施形態に係る電子機器によれば、相手方AV出力装置が告知コマンドに対応している場合のみ告知コマンドを送信するので、AV出力装置が告知コマンドに対応していない場合には無意味となってしまう送信処理を省くことができる。