JP2008244182A - 高輝度発光の有機el発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、有機発光層を破壊することなしに輝度を高めた発光装置を提供することにある。
【解決手段】発光装置10は、容器12と、容器12の中に入れられ、有機EL素子20が浸される液体14と、第1電極32および第2電極34のそれぞれに接続されるコネクタ16a,16bと、コネクタ16a,16bから第1電極32と第2電極34とを介して有機発光層26に電流を流して発光させる電源18とを含む。有機EL素子20は、液体14の中で発光する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高輝度で発光をおこなう有機EL発光装置に関するものである。
有機EL素子が注目されている(非特許文献1)。有機EL素子は、透明基板の上に陽極、有機発光層、および陰極が順番に積層され、これらがキャップで密封されている。有機発光層に電流が流れると、有機発光層が発光する。
有機EL素子は、ディスプレイとしての使用だけでなく、照明装置としての使用も考えられている(非特許文献2)。これは、有機EL素子が液晶ディスプレイと異なり、自発光するからである。
ディスプレイに用いられる有機EL素子は、輝度が200cd/m程度であれば、使用に堪えることができる。しかし、照明用の光源として使用する場合には、一般的には8000cd/m以上の輝度が必要とされている。また、輝度を高くするためには、有機発光層の電流密度を上げることが考えられる。しかし、有機発光層の電流密度が高くなるにしたがって、有機発光層の温度上昇が無視できなくなる。温度が上がりすぎると、有機発光層が破壊されてしまう。局所的に温度が上がると、その部分に電流の集中が起こり、加速的に温度が上昇する。この局所的な温度上昇もさけた上で、有機発光層の電流密度を上げる必要がある。
有機EL素子において光取り出し効率を高めるために、幾つかの出願がなされている。例えば、特許文献1の発明においては、可視光の波長以下の微細な突起構造を、観察者側の透明部材の表面に設けている。この突起構造で反射防止機能が発現し空気界面での反射がなくなる。これにより表示素子から出射する光の利用効率が向上する効果があると記載されている。光の利用効率が高くなることにより、輝度も上昇する。
しかし、特許文献1は有機発光層の輝度を上げるものではない。光取り出し効率が良くなっても、有機発光層の輝度が上がらないために、所望の輝度が得られないおそれがある。
特開2002−122702号公報 日経エレクトロニクス 2007年2月26日号(no.946) p10 日経BP社刊 「有機ELのすべて」 城戸淳二著 日本実業出版社刊 2003年2月20日発行
本発明の目的は、有機発光層を破壊することなしに、高輝度で発光させる有機EL発光装置を提供することにある。
本発明の発光装置は、一面と他面とを有する基板と、前記基板の一面の上に積層された陽極、有機発光層、および陰極を有する積層体と、前記積層体を前記基板とで封止する部材と、前記基板と封止する部材との外部から前記陽極に接続された第1電極と、前記基板と封止する部材との外部から前記陰極に接続された第2電極とを含む有機EL素子を備えた発光装置であって、容器と、前記容器の中に入れられ、前記有機EL素子が浸される光透過性の液体と、前記第1電極および第2電極のそれぞれに接続されるコネクタと、前記コネクタから第1電極と第2電極とを介して有機発光層に電流を流して発光させる電源と、を含む。
容器の中に液体が入れられており、その中に有機EL素子が入れられる。コネクタが電極に接続され、電源から陽極と陰極の間に電圧を印加する。有機発光層に電流が流れ、有機発光層が発光する。このとき、定格の電流密度よりも高い電流密度であっても、有機発光層を液体が冷却する。
本発明によると、透明基板を介して有機発光層を冷却することができる。液体によって冷却するので、冷却効果が高い。空気中で使用するときに有機発光層に流れる電流密度よりも高い電流密度であっても、有機発光層を簡単に冷却することができ、有機発光層の破壊を防止できる。有機発光層の電流密度を高くすることができるので、輝度が高くなる。発光輝度は、有機EL素子が大気中で使用されるよりも遙かに高くなる。液体の熱伝導率が空気のそれに比べて高いため、大気中の場合と比べて有機発光層の局所的な温度上昇も防ぐことができる。
本発明に係る有機EL発光装置の実施形態について図面を用いて説明する。
図1の発光装置10は、有機EL素子20を含むものである。有機EL素子20は、図2、図3に示す構成である。有機EL素子20は、ガラスなどの透明基板22の上に透明電極(陽極)24、有機発光層26、金属電極(陰極)28が順番に積層されている。有機発光層26が酸素に触れないように封止される。封止部材としてはガラスまたは金属でできたキャップ30である。基板22とキャップ30が接着される。また、透明電極22と有機発光層26の間にホール輸送層、有機発光層26と金属電極28の間に電子注入層を設けて発光効率を上げるのが一般的である。有機発光層26が発した光は透明基板22を介して外部に出射される。また、金属でできた陰極28とキャップ30でも光を反射して透明基板22の方向に光を向ける。このような構造はボトムエミッション構造と呼ばれている。
陽極24に電圧を印加するために、外部から陽極24に第1電極32を接続する。陰極28に電圧を印加するために、外部から陰極28に第2電極34を接続する。これらの電極32,34は、有機EL素子20の外部から内部に入るときに、透明基板22とキャップ30とで挟み込まれるようになる。なお、陰極28が陽極24や有機発光層26の側面に接しているが、実際は絶縁される。
キャップ30と陰極28などの間には空間36ができる。この空間36は窒素などの不活性ガスで満たされる。透明基板22とキャップ30とを接着剤で接着し、有機発光層26などは封止される。また、電極32,34の部分も隙間ができないようにされる。キャップ30の内面には乾燥剤が取り付けられる。有機発光層26が水分で劣化しないためである。説明の便宜上、有機発光層26などは1つであるが、縦横に分割されていても良い。
さらに発光装置10は、容器12と、容器12の中に入れられ、有機EL素子20が浸される光透過性の液体14と、第1電極32および第2電極34のそれぞれに接続されるコネクタ16a,16bと、コネクタ16a,16bから第1電極32と第2電極34とを介して有機発光層26に電流を流して発光させる電源18とを含む。
有機EL素子20は、液体14の中で発光し、発熱する。したがって、容器12の大きさや液体14の量は有機EL素子20の大きさや有機EL素子20の冷却具合に合わせて適宜設計される。発光装置10を照明装置として使用するにあたって、容器10の意匠を使用環境の意匠に合わせるようにしても良い。液体14がこぼれたり容器12の中に埃などが入り込まないように、容器10にふた12cをするのが好ましい。容器12の内部に有機EL装置20を固定する手段を設けておく。
容器12の中での有機EL素子20の方向は、使用目的に応じて適宜設計される。照明装置として天井に取り付けるのであれば、図1のように、下方に光が出射されるようにする。足下の照明であれば、上方に光が出射されるようにする。壁などに取り付けるのであれば、側方に光が出射されるようにする。容器12は、少なくとも光が出射される箇所12bを透明にする。透明の部分12bの形状を図形などにすることによって、趣向のある照明装置にすることができる。容器12の透明な部分12b以外は、内面に反射板を取り付けても良い。光の利用効率を上げる。後述の液体14を使用すれば反射板に対して耐腐食処理を施す必要はない。
使用される液体14は、不活性、不爆性、非腐食性、絶縁性の液体を使用する。有機EL素子20の発光を安全におこなうためである。有機発光層26などは封止されている。したがって、有機EL素子20を液体14の中に入れても大丈夫である。もし、有機発光層26が封止されていなければ、有機発光層26が水分や酸素で劣化しない液体を選択する必要がある。理論的には可能であるが、完全に水分や酸素を除去した液体を準備するのは難しい。準備できたとしても、容器12をふた12cで完全に密封し、容器12の中は液体または液体と窒素ガスで満たす必要がある。空気中の酸素や水分が液体にとけ込んで、それらを有機発光層26に到達させないためである。かなり面倒な作業であり、有機発光層26を封止せずに液体に入れるのは現実的ではない。
上記の液体14は、フッ素系の不活性液体が使用できる。具体的にはガルデン(商品名)、フロリナート(商品名)が挙げられる。
上記の液体14を使用すればコネクタ16a,16bは金属製であっても良い。例えば、Al,Cr,Cu,Ag,またはそれらを含む合金などが挙げられる。上記の液体14であればコネクタ16a,16bが腐食することがないからである。電極32,34も液体14によって腐食する心配がないので、液体14に対する耐腐食処理を施す必要はない。
なお、上述した液体14以外の液体を使用するのであれば、コネクタ16a,16bや電極32,34に対して耐腐食処理を施す。例えば、液体として純水などが挙げられる。
以上の構成であれば、透明基板22を介して有機発光層26を冷却することができる。液体14によって冷却するので、冷却効果が高い。空気中で使用するときに有機発光層26に流れる電流密度よりも高い電流密度であっても、有機発光層26を効率良く冷却することができ、有機発光層26の破壊を防止できる。有機発光層26の電流密度を高くすることができるので、輝度が高くなる。例えば、空気中で使用するときよりも約1.2〜20倍の電流密度であっても良い。なお空気中での使用は有機発光層26が空気中で破壊されない定格での使用である。
なお、冷却するのであれば透明基板22に熱伝導の高い金属板を押し当てることも考えられる。しかし、ボトムエミッションの有機EL素子20では光を遮断することとなる。キャップ30に金属板を押し当てることも考えられる。しかし、陰極28とキャップ30との間に空間36があるため、冷却効果は小さい。したがって、冷却のために金属板を使用するよりも、本願のように液体14を使用する方が効果的である。
本発明は以上の構成に限定されるものではない。例えば、液体14が半透明に着色されていても良い。有機発光層26の光が液体14を通過することにより、有機発光層26の光の色と液体14の色とが合成された色の光を出射することができる。液体14に蛍光顔料または蛍光染料を含む発光材料が添加しても良い。有機発光層26の光によって発光材料が発光し、有機発光層26の光と発光材料の光が混色される。出射する光の色のバリエーションを増やすことができ、演出をおこないやすくなる。
液体14を冷却または加熱する手段、温度調節する手段、循環させる手段、またはそれらの内の少なくとも2つを備えても良い。例えば、図4のように、装置10bは、容器12の側面を被覆部材40で覆い、容器12と被覆部材40との間を熱伝導の高い液体42で満たされている。液体42は電極32,34などの腐食の問題とは関係なしに、熱伝導の高いものが使用できる。液体14を冷却することによって、有機発光層26の冷却効果を高める。なお、この冷却には上昇した液温を下げる以外に、積極的に常温の液体14の温度を下げることも含む。液体42は循環されても良い。
図5に示す装置10cのように、容器12にパイプ44を取り付け、液体14をポンプPで矢印の方向に循環させる。液体14はパイプ44を循環中に冷却される。常に液体14の温度上昇をさけることができ、有機発光層26の温度上昇をさけることができる。
図4の装置10bは温度の上昇した液体14を冷却するだけであったが、図6の装置10dのように、温度を調節するようにしても良い。装置10dは、装置10cと同じように、容器12にパイプ44を取り付け、液体14をポンプPで矢印の方向に循環させる。パイプ44の途中に温度調節手段46を設ける。温度調節手段46によって液体14が加熱または冷却されて一定の温度になるように調節される。温度調節手段46は、液体14の加熱をおこなうためにヒーターを設けたり、冷却をおこなうために冷媒を設ける。さらに、液体14の温度を計測する温度計と、温度計の値からヒーターや冷媒を制御して液体14が所望の温度になるようにするマイコンを含む。液体14が直接的または間接的にヒーターや冷媒に接することによって、液体14が所望の温度に調節されるようにする。例えば、液体14の温度を有機EL素子20の使用条件に適した温度に一旦上昇させ、その後、その温度に保温されるようにする。またはその逆で、液体14の温度を降下させた後、その温度に保温されるようにする。液体14が最適な温度に調節されることによって、有機発光層26の発光を安定させることができる。
図5の装置10dは、加熱および冷却をおこなうことができたが、いずれか一方のみでも良い。すなわち、加熱する手段(ヒーター)だけを作動させたり、冷却をおこなう手段(冷媒)だけを作動させたりする。さらには、いずれかの手段のみを備えるようにしても良い。加熱する手段のみであれば、液温14が所定の温度より低ければ加熱をおこない、所定の温度になれば加熱を停止する。冷却する手段のみであれば、液温14が所定の温度より高ければ冷却をおこない、所定の温度になれば冷却を停止する。
図5や図6のように、パイプ44やポンプPを使用しなくても、容器12内で回転するブレードを設けて、液体14が循環(撹拌)させられるようにしても良い。液体14の温度を調節し、流動性を持たせることによって、有機発光層26の温度を調節することができ、有機発光層26の発光を安定させることができる。有機発光層26の温度の偏りも防止することができ、一部分だけ温度が上昇して破壊されることを防止することもできる。特に、空気よりも液体14の方が熱の伝導率が高いため、有機発光層26の温度を調節しやすく、温度の偏りも小さくなる。
なお、図5の装置10dでは温度計を用いることを説明したが、他の装置10、10b、10cであっても同じである。液体14の温度を計測する温度計を取り付け、温度計の値から他の手段の動作を制御できるようにしても良い。例えば、液体14の温度が上がりすぎた場合に、コンピュータ制御によって電源18を停止させたり、警報を鳴らすようにする。液温によってポンプPによる液体14の循環速度を変えても良い。
図7(a)のように、基板22の液体14と接する面に凹凸46を設けても良い。基板22から液体14に光が出射するときに、屈折率を徐々に変化させるようにする。光の反射を少なくし、光の取り出し効率を良くするためである。凹凸46を規則正しくすると波長によっては干渉縞などが生じるので、ランダムな凹凸46であるのが好ましい。できるだけ光の反射をなくすために、凹凸46は連続した曲面となるのが好ましい。凹凸46は、基板22に直接形成しても良いし、基板22の上に基板22の屈折率に近い樹脂で形成しても良い。
また、凹凸46によって基板22の表面積が増えるため、冷却効果が増す。このとき、冷却効果が基板22に比べて低いが、キャップ30に凹凸48を設けても良い(図7(b))。キャップ30の方へは光が出射されないので、大きな規則正しい凹凸48であっても良い。凹凸46,48が基板22とキャップ30のいずれか一方か両方に設けられて冷却効率を高める。冷却効率が高いので、有機発光層26の電流密度を上げることが可能となる。
上記の説明ではボトムエミッションの有機EL素子20を使用したが、トップエミッションの有機EL素子であっても良い。この場合、キャップ30が透明になり、透明基板22が金属板になる。また、基板22の上の積層体の陽極24と陰極28の位置が入れ替わる。キャップ30に上記の凹凸46をつけるようにしても良い。さらに、基板22に凹凸48を設けて表面積を多くし、冷却効率を上げるようにしても良い。
また、図8(a)、(b)に示す陰極28などを直接覆うように封止膜30bを設けた有機EL素子20bを使用しても良い。図3の有機EL素子20とは異なり空間36が無いので、封止膜30bからも有機発光層26の冷却または温度調節が可能である。封止膜30bを使用した有機EL素子20bは、ボトムエミッションであってもトップエミッションであっても良い。基板22、封止膜30b、またはその両方に上述した凹凸46、48を必要に応じて設けても良い。
さらに、有機EL素子は、金属板や金属電極を用いずに、基板22とキャップ30(または封止膜30b)の両方から光が出射する構成であっても良い。この有機EL素子に対して上記の凹凸46、48を設けても良い。
1つの容器12に入れられる有機EL素子20は1つに限定されない。複数の有機EL素子20を1つの容器12に入れても良い。その分発熱量が増えるため、有機発光層26を十分冷却するための容器12の大きさや液体14の量を適宜調節する。噴水を有する水槽(容器)に本発明のように有機EL素子20を入れ、噴水の演出をおこなうようにしても良い。噴水によって水が循環しており、冷却効果が高い。有機EL素子20は密封されているので、水分や酸素によって劣化することはない。必要に応じて電極32,34などに耐腐食処理を施す。
以下、実施例を説明する。図9に有機発光層26に流れる電流電圧と時間の関係を示す。このときの有機EL素子20の発光面積は18mm×18mmである。発光を開始するときの液体14の温度は約25℃であった。電流密度が108mA/cmの時は、液体の多少の温度上昇があったが、有機発光層26を破壊することはなかった。85mA/cm以下の電流密度であれば、液体の温度上昇もなく、良好に有機発光層26が発光した。電流密度が108mA/cmであっても、液体14によって有機発光層26が冷却され、発光を持続できることがわかった。なお、空気中であれば約15mA/cmで有機発光層26の温度上昇が激しく、破壊されてしまう。
図10に発光輝度と時間の関係を示す。このときの有機EL素子20の発光面積は、18mm×18mmである。発光を開始したときの液体の温度は約25℃であった。有機発光層の電流密度は62mA/cmである。発光初期は20000cd/m以上の高い発光輝度である。約30分が経過するまでに約15000cd/mまで輝度が落ちたが、その後、輝度が安定した。本発明では、照明装置として必要な約8000cd/mよりも遙かに高い発光輝度で発光している。非常に高い発光輝度であるが、液体14によって有機発光層26が破壊されることはなかった。有機発光層26の電流密度を適宜設定することによって、所望の発光輝度を得ることができる。
図1〜図10を用いて説明したのは有機EL素子20を液体14に浸す発光装置10である。有機EL素子20を冷却するのであれば、図11や図12の発光装置10d、10eであっても良い。図11の発光装置10cは、上述した有機EL素子20の基板22の陽極24とは逆の面に溝型部材50を取り付け、基板22と陽極24との間の空間に液体14bを満たしたものである。ボトムエミッションの有機EL素子20であれば、液体14bと溝型部材50を透明にする。有機EL素子20がトップエミッションになれば、基板22が金属などになり、不透明である。したがって、液体14bと溝型部材50は不透明であっても良い。液体14bは図1と同じ液体14であっても良い。図1と同じコネクタ16a,16bや電源18を使用しても良い。
図12の発光装置10dは、上述した有機EL素子20のキャップ30の外周を覆う第2キャップ(溝型部材)52を設け、キャップ30と第2キャップ52との間の空間に液体14cを満たしたものである。第1電極32は第2キャップ52の外まで引き出される。第1電極32を引き出すとき、基板22と第2キャップ52で第1電極32が挟み込まれるようになる。第2電極(図示せず)も同様である。有機EL素子20の空間36によって冷却効果が小さいが、周知の有機EL素子20よりも有機発光層26を冷却することができる。ボトムエミッションの有機EL素子20であれば、液体14cと第2キャップ52とは不透明であっても良い。トップエミッションの有機EL素子20であれば、液体14cと第2キャップ52は透明にする。第1電極32および第2電極が液体14cと接するため、液体14cは図1で説明した液体14を使用する。または、両電極に耐腐食処理を施す。
図11や図12の発光装置10c、10dは、液体14b、14cを半透明に着色したり、蛍光材料を添加しても良い。上述したように、出射する光の色のバリエーションを増やすことができ、演出をおこないやすくなる。
図11や図12の発光装置10c、10dであっても、液体14b、14cと接する面に図7の凹凸46,48を設けても良い。有機EL素子20がボトムエミッションであるかトップエミッションであるかによって使用する凹凸46,48が選択される。また、両面に凹凸46、48を設けても良い。液体と接しない面の凹凸46、48は、空気との屈折率の変化を緩和したり、空気中に放熱をおこなう。
本発明は、基板22、キャップ30(または封止膜30b)、またはその両方を液体14に接触させて冷却をおこなっている。種々の構成を説明したが、どの構成であっても従来と比べて有機発光層26の冷却効率が良く、輝度を上げることができる。照明装置として使用する場合に、有利である。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明の発光装置の構成を示す図である。 有機EL素子の正面図である。 有機EL素子の断面図であり、(a)は図2のX−X線断面図であり、(b)は図2のY−Y線断面図である。 容器を冷却液で冷却する場合の構成を示す図である。 容器の液体を循環させる場合の構成を示す図である。 図1の構成に液体の循環手段と温度調節手段を設けた図である。 基板の凹凸を示す図であり、(a)は透明基板に凹凸を設けた図であり、(b)はキャップに凹凸を設けた図である。 膜で有機発光層を封止する有機EL装置の断面図であり、(a)は図3(a)に対応するX−X線断面図、(b)は図3(b)に対応するY−Y線断面図である。 有機発光層に流れる電流電圧と時間の関係を示すグラフである。 発光輝度と時間との関係を示すグラフである。 基板のみを液体で冷却する発光装置の構成を示す図である。 キャップのみを液体で冷却する発光装置の構成を示す図である。
符号の説明
10:発光装置
12:容器
14:液体
16a,16b:コネクタ
18:電源
20:有機EL素子
22:透明基板
24:陽極
26:有機発光層
28:陰極
30:キャップ
32、34:電極
36:空間
52、54:溝型部材

Claims (8)

  1. 一面と他面とを有する基板と、
    前記基板の一面の上に積層された陽極、有機発光層、および陰極を有する積層体と、
    前記積層体を前記基板とで封止する部材と、
    前記基板と封止する部材との外部から前記陽極に接続された第1電極と、
    前記基板と封止する部材との外部から前記陰極に接続された第2電極と、
    を含む有機EL素子を備えた発光装置であって、
    容器と
    前記容器の中に入れられ、前記有機EL素子が浸される液体と、
    前記第1電極および第2電極のそれぞれに接続されるコネクタと、
    前記コネクタから第1電極と第2電極とを介して有機発光層に電流を流して発光させる電源と、
    を含む発光装置。
  2. 一面と他面とを有する基板と、
    前記基板の一面の上に積層された陽極、有機発光層、および陰極を有する積層体と、
    前記積層体を前記基板とで封止する部材と、
    前記基板と封止する部材との外部から前記陽極に接続された第1電極と、
    前記基板と封止する部材との外部から前記陰極に接続された第2電極と、
    を含む有機EL素子を備えた発光装置であって、
    前記基板の他面に接する液体と、
    前記基板の他面とで前記液体を密封する溝型部材と、
    前記第1電極および第2電極のそれぞれに接続されるコネクタと、
    前記コネクタから第1電極と第2電極とを介して有機発光層に電流を流して発光させる電源と、
    を含む発光装置。
  3. 一面と他面とを有する基板と、
    前記基板の一面の上に積層された陽極、有機発光層、および陰極を有する積層体と、
    前記積層体を前記基板とで封止する部材と、
    前記基板と封止する部材との外部から前記陽極に接続された第1電極と、
    前記基板と封止する部材との外部から前記陰極に接続された第2電極と、
    を含む有機EL素子を備えた発光装置であって、
    前記封止する部材に接する液体と、
    前記基板の一面および封止する部材とで前記液体を密封する溝型部材と、
    前記第1電極および第2電極のそれぞれに接続されるコネクタと、
    前記コネクタから第1電極と第2電極とを介して有機発光層に電流を流して発光させる電源と、
    を含む発光装置。
  4. 前記有機発光層の電流密度は、有機発光層が空気中で発光されるときよりも高い電流密度となるように電源で調節される請求項1乃至3のいずれかの発光装置。
  5. 前記液体が、フッ素系の不活性液体または純水を含む請求項1乃至4のいずれかの発光装置。
  6. 前記液体が着色されている請求項1乃至5のいずれかの発光装置。
  7. 前記液体に蛍光顔料または蛍光染料を含む発光材料が添加されており、有機発光層の光によって発光材料が発光し、有機発光層の光と発光材料の光が混色される請求項1乃至5のいずれかの発光装置。
  8. 前記基板、封止する部材、またはその両方の液体と接する面に凹凸を設けた請求項1乃至7のいずれかの発光装置。
JP2007083186A 2007-03-28 2007-03-28 高輝度発光の有機el発光装置 Pending JP2008244182A (ja)

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