JP2008243909A - 印刷配線板及びその製造方法、半導体パッケージ - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷配線板の反りやカールを改善する。
【解決手段】無機繊維あるいはエンジニアリングプラスチックより選ばれる絶縁性繊維の集合体よりなる絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料の配線パターンを有し、かつ、前記配線パターンが前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込んだ構造を有し、前記配線パターンの接続端子の位置に開口部を有し前記絶縁性繊維布の上下面と前記配線パターンの一部を覆う絶縁樹脂層を有する印刷配線板を得ることで絶縁性繊維布の上下面の絶縁樹脂層の硬化収縮を等しくして反り及びカールを解決する。
【選択図】図3
【解決手段】無機繊維あるいはエンジニアリングプラスチックより選ばれる絶縁性繊維の集合体よりなる絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料の配線パターンを有し、かつ、前記配線パターンが前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込んだ構造を有し、前記配線パターンの接続端子の位置に開口部を有し前記絶縁性繊維布の上下面と前記配線パターンの一部を覆う絶縁樹脂層を有する印刷配線板を得ることで絶縁性繊維布の上下面の絶縁樹脂層の硬化収縮を等しくして反り及びカールを解決する。
【選択図】図3
Description
本発明は印刷配線板に関し、特に、BGA(Ball Grid Array)、及びLGA(Land Grid Array)型半導体装置の半導体パッケージに使用される印刷配線板の製造方法に関し、特に生産性と経済性および絶縁樹脂層の熱硬化収縮に起因する反りおよび熱安定性が大幅に改善される半導体パッケージの製造方法に関する。
近年、エレクトロニクス産業界においては、高信頼度を有する多機能装置の開発が急速に進められており、これによる高機能、高密度素子の出現に伴って高信頼性、多機能を有し、かつ軽量、薄型の小型デバイスに対する要求が高まってきている。これに従って新しい素子実装技術の開発が日増しに重要さを加えており、特に半導体パッケージにおける小型化と多様化が重要な課題として開発が進められている。上記のような諸性能に加えて、製造コストが重要な問題となってくる。
現在、半導体パッケージ用の印刷配線板の製造方法としては、絶縁樹脂層にポリイミドフィルムを用いたレーザーパターニング工法が広く用いられている。ベースフィルムとなるポリイミドフィルムの両面に銅箔を形成し、次に、銅箔の片側に対してエッチング処理を施すことによりビアホール開口形状をパターニングし、次に、ベースフィルムに対してハンダボール形成のためのブラインドビアを形成し、次に、所定の配線パターンを形成した後ソルダーレジストによりこれを保護し絶縁処理する工法が開示されている。
ポリイミドベースフィルムにブラインドビアを形成する方法としては、CO2レーザー等のレーザーを照射する方法、打ち抜きにより形成する方法、アルカリエッチングにより形成する方法等が知られている。しかし、レーザーを用いる方法はフォトリソグラフィー法と比較すると、加工効率が悪く装置コストが高いなど問題があった。打ち抜きに関しては金型のコストが高い。アルカリエッチングを用いる方法では強アルカリや、ヒドラジン等危険作業が伴うといった問題があった。
ベースフィルムにブラインドビアを形成する別の有力な工法として、フォトリソグラフィー技術を用いたパターニングが知られている。例えば、特許文献1では、2層TABテープキャリアとその製造方法として上記のような工法が採用されている。詳しくは、銅箔の片面に、例えば、連続式ロールコーターを用いて、感光性ポリイミドを塗布した基板を形成し、プリベーク炉においてプリベークを行う。次に、水銀灯等とガラスマスクを用いる連続自動焼付機により、この基板の銅箔の表面の感光性ポリイミドにガラスマスクの絵柄を露光する。次に、この基板をアルカリ水溶液等に浸漬して現像することで感光性ポリイミドにビアホール等の貫通孔を開口する。そして、基板をポストベークし、次に、ビアホールを電気めっきする。最後に、表面の銅箔を通常のフォトエッチングプロセスによりエッチングして配線パターンを形成するものである。
以下に公知文献を記す。
特開平7−235569号公報
しかしながら、この従来技術では、絶縁樹脂層である感光性ポリイミド層を露光・現像処理することで開口パターンを形成し、次に、ポストベークを行う。この技術では、感光性ポリイミド層を加熱(ポストベーク)によりイミド閉環硬化せしめるが、ポリイミド層
の硬化収縮により、ポリイミド面を内側にして大きく反ってカールしてしまう問題がある。このカールは銅箔が収縮せずに、絶縁樹脂層のみが収縮することが原因である。感光性ポリイミドに限ったことではなく、一般的に熱硬化性樹脂などの絶縁樹脂層は硬化収縮し、低減する種々の方法はあるものの、皆無にすることは困難である。そのため、上述のようにTABテープ等のフレキシブルな印刷配線板を製造する際に反りやカールが不可避である問題がある。
の硬化収縮により、ポリイミド面を内側にして大きく反ってカールしてしまう問題がある。このカールは銅箔が収縮せずに、絶縁樹脂層のみが収縮することが原因である。感光性ポリイミドに限ったことではなく、一般的に熱硬化性樹脂などの絶縁樹脂層は硬化収縮し、低減する種々の方法はあるものの、皆無にすることは困難である。そのため、上述のようにTABテープ等のフレキシブルな印刷配線板を製造する際に反りやカールが不可避である問題がある。
また、従来の技術を改善する方法として、感光性ポリイミド層を未硬化で形成した銅箔面をエッチングするサブトラクティブ法により配線パターンを形成し、あるいは、銅箔面をエッチング除去した面にアディティブ法で配線パターンを形成し、その後に感光性ポリイミド層へ露光・現像することで開口部をパターニングし、次にポストベークする方法が考えられる。しかし、この方法では、配線パターンを形成する際には感光性ポリイミド層は未硬化状態であり、感光性ポリイミド層上へ保護フィルムを設けたとしても、配線パターンを形成するためのエッチング液あるいはめっき液へ未硬化状態の感光性ポリイミド層が暴露しイオン溶液へ接触し影響を受けるので、信頼性を低下させる問題がある。
また、従来技術では、ポリイミド層から銅箔層までの貫通孔を形成した後に、銅箔表面にエッチングレジストパターンを形成し、サブトラクティブ法により、銅箔層をエッチングして配線パターンを形成し、その後に基板をポストベークする方法も考えられる。しかし、その際に、ポリイミド層の裏面よりこれら貫通孔を通してエッチング液が銅箔層まで侵入するので、それを避けるため、エッチング処理前に感光性ポリイミド層上に裏打ちフィルムを貼り付けてエッチング処理し、その後にその裏打ちフィルムを剥がす必要があり、工程数が多くなりコストが高くなる問題がある。
また、他の方法として、銅箔全面に感光性エッチングレジスト膜を形成した後に、エッチングレジスト膜と、感光性ポリイミド層の両感光性絶縁樹脂層とを一括して露光処理する方法も考えられる。しかし、両感光性絶縁樹脂の現像条件や現像液種類が異なる場合には、一方に裏打ちフィルムを貼り付けて、もう一方の面の感光性絶縁樹脂層のみを現像し、さらに、同様な手順により残りの面を現像するために、また裏打ちフィルムを使用する。このように裏打ちフィルムを2度用いるので製造工法が多くなる問題がある。他方、現像条件が近くて上下面同時に同じ現像装置で現像することができる場合においても、現像時間を上下面で変えなくてはならないという問題がある。
本発明は、この課題を解決するために、絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料の配線パターンを有し、かつ、前記配線パターンが前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込んだ構造を有し、前記配線パターンの接続端子の位置に開口部を有し前記絶縁性繊維布の上下面と前記配線パターンの一部を覆う絶縁樹脂層を有することを特徴とする印刷配線板である。
また、本発明は、上記接続端子の面および上記絶縁樹脂層の面上に第2の配線パターンを有し、前記第2の配線パターンの第2の接続端子の位置に開口部を有する第2の絶縁層で前記第2の配線パターンおよび前記絶縁樹脂層を被覆したことを特徴とする上記の印刷配線板である。
また、本発明は、上記絶縁性繊維布が、ガラス、アラミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾール、ポリエチレンナフタレート、ナイロンよりの何れか一つ、あるいはそれらの組み合わせ、から成ることを特徴とする上記の印刷配線板である。
また、本発明は、絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料の配線パターンを有し、かつ、前記配線パターンが前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込んだ構造を有し、前記配線パターンの接続端子に半導体素子の電極端子を電気接続させることを特徴とする半導体パッケージである。
また、本発明は、絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料の配線パターンを有し、かつ、前記配線パターンが前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込んだ構造を有し、前記配線パターンの接続端子の位置に開口部を有し前記絶縁性繊維布の上下面と前記配線パターンの一部を覆う絶縁樹脂層を有する印刷配線板を有し、前記印刷配線板の最外層の接続端子を外部接続端子とし、前記外部接続端子に半導体素子の電極端子を電気接続させることを特徴とする半導体パッケージである。
また、本発明は、上記接続端子の面および上記絶縁樹脂層の面上に第2の配線パターンを有し、前記第2の配線パターンの第2の接続端子の位置に開口部を有する第2の絶縁層で前記第2の配線パターンおよび前記絶縁樹脂層を被覆した印刷配線板を有し、前記印刷配線板の最外層の接続端子を外部接続端子とし、前記外部接続端子に半導体素子の電極端子を電気接続させることを特徴とする上記の半導体パッケージである。
また、本発明は、絶縁性繊維布を製造する第1の工程と、前記絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料により前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込む配線パターンを形成する第2の工程と、前記絶縁性繊維布の上下面と前記配線パターンの一部を絶縁樹脂層で被服し、前記配線パターンの接続端子の位置に前記絶縁樹脂層の開口部を形成する第3の工程を有することを特徴とする印刷配線板の製造方法である。
また、本発明は、上記第2の工程が、上記導電材料により上記絶縁性繊維布を中心層に挟み込んだ導電体層を形成する第4の工程と、次に、前記導電体層の上面および下面にエッチングレジストパターンを形成する第5の工程と、次に、前記導電体層をエッチングすることで前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込む配線パターンを形成する第6の工程と、次に、前記エッチングレジストを剥離する第7の工程からなることを特徴とする上記の印刷配線板の製造方法である。
また、本発明は、上記第1の工程において上記絶縁性繊維布に無電解めっき触媒を付与し、上記第2の工程が、前記絶縁性繊維布の上面から下面まで連結するめっきレジストパターンを形成する第8の工程と、次に、前記めっきレジストパターンの間の前記絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する無電解めっきにより配線パターンを形成する第9の工程と、次に、前記めっきレジストパターンを剥離する第10の工程からなることを特徴とする上記の印刷配線板の製造方法である。
また、本発明は、上記第2の工程が、上記絶縁性繊維布をロールツーロール搬送により連続的に供給することを特徴とする上記の印刷配線板の製造方法である。
また、本発明は、上記第3の工程の次に、上記接続端子の面および上記絶縁樹脂層の面上に第2の配線パターンを形成する第11の工程を有し、次に、前記第2の配線パターンの第2の接続端子の位置に開口部を有する第2の絶縁層で前記第2の配線パターンおよび前記絶縁樹脂層を被覆する第12の工程を有することを特徴とする上記の印刷配線板の製造方法である。
本発明は、絶縁性繊維の集合体である絶縁性繊維布に配線パターンを形成し、配線パターン上に上下面一括で絶縁樹脂層を形成し、絶縁樹脂層を上下面一括して熱硬化させることによって、硬化収縮のバランスが図られることにより印刷配線板の反りが少なくカールの発生が少ない効果がある。また、熱的安定な無機の絶縁性繊維あるいはエンジニアリングプラスチックの中より選ばれる絶縁性繊維により強化されたFRP構造(Fiber Reinforced Plastics)を有しているので、パッケージクラックに対しても強い印刷配線板と半導体パッケージが実現できる効果がある。そして、印刷配線板の独立した配線パターンを絶縁性繊維布により結びつけ強固に固定することができる効果がある。さらに、配線パターンは絶縁性繊維布の網目を貫通して絶縁性繊維布と一体形成されている為にフォイルクラックもなく、信頼性の高い印刷配線板が得られる効果がある。また、従来の配線パターンの形成方法は片面からのみの加工・形成方法であったが、本発明は、単層の配線パターンを絶縁性繊維布に固定して両面からエッチングすることによって加工配線厚を従来方法の2倍にすることが可能となる効果があり、微細な配線でも断線しにくく信頼性の高い配線パターンが形成できる効果がある。更に、製造工程中に裏打ちフィルムを必要とせず、ロールツゥーロール搬送方式での連続製造可能であるため、安価で且つ簡便に製造できる効果がある。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1から図3は本発明による印刷配線板の作成を工程順に示した図である。
<絶縁繊維布の製造>
先ず、無機繊維あるいはエンジニアリングプラスチックの絶縁性繊維を準備する。この絶縁性繊維として選ばれるものは、ガラス、アラミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾール、ポリエチレンナフタレート、ナイロン等が上げられるが、より好適なものは耐熱性、熱膨張率、強度の関係から、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維から選ばれえるものが望ましい。絶縁性繊維の太さとしては、形成する配線幅よりも細いことが必要であり、より好ましくは1μm以上50μm以下であることが望ましい。絶縁性繊維の太さが1μm以下であると搬送、ハンドリング等で十分な強度が得られない問題が生じる。絶縁性繊維の太さが50μm以上であると、布状に配置した後に形成する配線パターン15が絶縁性繊維の太さ以下の場合に絶縁性繊維により断線させられてしまう問題がある。
<絶縁繊維布の製造>
先ず、無機繊維あるいはエンジニアリングプラスチックの絶縁性繊維を準備する。この絶縁性繊維として選ばれるものは、ガラス、アラミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾール、ポリエチレンナフタレート、ナイロン等が上げられるが、より好適なものは耐熱性、熱膨張率、強度の関係から、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維から選ばれえるものが望ましい。絶縁性繊維の太さとしては、形成する配線幅よりも細いことが必要であり、より好ましくは1μm以上50μm以下であることが望ましい。絶縁性繊維の太さが1μm以下であると搬送、ハンドリング等で十分な強度が得られない問題が生じる。絶縁性繊維の太さが50μm以上であると、布状に配置した後に形成する配線パターン15が絶縁性繊維の太さ以下の場合に絶縁性繊維により断線させられてしまう問題がある。
図1(a)のように、これらの繊維を平面状の布に配置して絶縁性繊維布11を製造する。絶縁性繊維布11は、通常のガラスクロスのように織り込んでも良いし、不織布構造でも良い。より好ましくは製造方法も安価で簡便な不織布が好適である。すなわち、緻密に織り込まれておらず、薬液透過性が確保でき、さらに、絶縁性繊維を厚さ方向に積層できることから、容易に絶縁性繊維布11の厚さを調整できる。また、絶縁性繊維の配置方向もランダムとなり強度の方向性がなくなるためである。この絶縁性繊維布11の厚みは自由に選択できるが、実質的には10μm以上、200μm以下であることがのぞましい。10μm以下である場合、搬送等ハンドリングが困難となるばかりではなく、印刷配線板に十分な強度が確保する事が困難となる。200μm以上である場合、配線形成が困難となるばかりでなく、後に形成する絶縁樹脂層の厚みが厚く、プリベーク等で残留溶媒分が十分に除去できなくなってしまう。絶縁性繊維の集合体である絶縁性繊維布11の網目はめっき液あるいはエッチング液といった薬液を透過する程度に開いていることが望ましく、なおかつ網目は形成する配線パターン15のピッチよりも細かいものが望ましい。詳細な検討の結果、1μm以上50μm以下の網目を確保することが好適である知見を得た。
<第1の実施形態>
絶縁性繊維布11への配線パターン形成方法は、公知のサブトラクティブ法、フルアディティブ法が適用できる。先ず、第1の実施形態として、サブトラクティブ法によるパターン形成の例を示す。この実施形態では、第1に、図1(b)のように、絶縁性繊維布11の繊維表面に導電性物質12を付与する。その導電性物質12は、容易に導電性を付与あるいは除去できることから、金属であることが望ましく、さらに、好ましくは銅あるいはニッケルであることが現実的で望ましい。導電性の付与方法は布状の絶縁性繊維布11に加工する前の絶縁性繊維に金属の無電解めっき、蒸着法、スパッタ法等から選ばれる方法であらかじめ導電性物質12を付与した後に布状に加工して絶縁性繊維布11を得る方法も考えられる。より好ましくは布状に加工した絶縁性繊維布11を得た後に無電解めっき等で繊維表面に金属の導電性物質12を析出させる。その理由は、布状に成型した絶縁性繊維布11を得た後に導電性を付与するほうが、繊維から絶縁性繊維布11を形成しやすく簡便で市場品を利用できることから安価であり、さらには、絶縁性繊維布11に無電解めっき法で行うほうが、蒸着あるいは、スパッタ等真空プロセスを必要としないために工程を簡素化できることからより望ましい。また、無電解めっきする導電性物質12は銅を用いることが好適である。
絶縁性繊維布11への配線パターン形成方法は、公知のサブトラクティブ法、フルアディティブ法が適用できる。先ず、第1の実施形態として、サブトラクティブ法によるパターン形成の例を示す。この実施形態では、第1に、図1(b)のように、絶縁性繊維布11の繊維表面に導電性物質12を付与する。その導電性物質12は、容易に導電性を付与あるいは除去できることから、金属であることが望ましく、さらに、好ましくは銅あるいはニッケルであることが現実的で望ましい。導電性の付与方法は布状の絶縁性繊維布11に加工する前の絶縁性繊維に金属の無電解めっき、蒸着法、スパッタ法等から選ばれる方法であらかじめ導電性物質12を付与した後に布状に加工して絶縁性繊維布11を得る方法も考えられる。より好ましくは布状に加工した絶縁性繊維布11を得た後に無電解めっき等で繊維表面に金属の導電性物質12を析出させる。その理由は、布状に成型した絶縁性繊維布11を得た後に導電性を付与するほうが、繊維から絶縁性繊維布11を形成しやすく簡便で市場品を利用できることから安価であり、さらには、絶縁性繊維布11に無電解めっき法で行うほうが、蒸着あるいは、スパッタ等真空プロセスを必要としないために工程を簡素化できることからより望ましい。また、無電解めっきする導電性物質12は銅を用いることが好適である。
第2に、図1(c)のように、更に無電解銅めっきを続けて銅を導電材料とした導電体層13を形成する。無電解銅めっきの場合は銅の析出速度が遅い為、より望ましくは、電解銅めっき法により絶縁性繊維布11の上下面に配線パターン用の銅の導電体層13を形成する。導電体層13は絶縁性繊維布11の平面布網目を充填貫通し、且つ絶縁性繊維布11を埋蔵するように一体形成されている。導電体層13の厚さは形成する配線幅の2倍以下であることが望ましい。2倍以上で有ると、エッチング法により配線パターン15が形成できない可能性がある。
第3に、導電体層13の表面にエッチングレジストを形成する。エッチングレジストはドライフィルムレジストであっても、液状レジストであってもよい。導電体層13の表面のエッチングレジストに、通常のフォトリソグラフィー法によって、フォトマスクのパターンを露光・現像することで、エッチングレジストパターン14を形成する(図1(d))。エッチングレジストパターン14は導電体層13の片面にのみ形成してもよく、この場合は導電体層13のエッチングレジストパターン14が形成されている面だけをエッチング処理し、エッチングレジストパターン14を剥離することで配線パターン15を形成する。より望ましくは導電体層13の両面に同一パターンのエッチングレジストパターン14を形成し、両面より導電体層13をエッチング処理した後にエッチングレジストパターン14を剥離することで配線パターン15を形成する(図1(e))。すなわち従来の製造方法では片面からのみのエッチングであるが、本発明による製造方法では上下面からエッチングするので約2倍の高さの配線パターン15を得ることが出来る。よって断線が発生しにくく、信頼性の高い配線パターン15が形成できる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態として、フルアディティブ法による配線パターン15の形成方法の例を示すと、図2(a)のように、絶縁繊維の集合体よりなる絶縁性繊維布11の繊維表面に無電解めっき触媒12aを付与する。無電解めっきは銅であることが望ましい。次に、この無電解めっき触媒12aを付与した後の絶縁性繊維布11に液状の感光性レジストを浸漬塗布し、上下面同一の配線パターン15が形成されたマスクを介して上下面のマスクをアライメントし、次に、UV照射する。次に、図2(b)のように、現像処理することでめっきレジストパターン18を形成する。次に、図2(c)のように、パターン底部の無電解銅めっき触媒12aを利用して無電解銅めっきを行い、めっきレジストパターン18を剥離することによって配線パターン15を形成することが出来る。従来の製造方法では、片面からのみ配線パターン15を形成するが、本発明の製造方法では、上下面から形成することが可能となるので約2倍の配線高さを得ることが出来る。よって断線が発生しにくく、信頼性の高い配線パターン15の形成が可能となる。
第2の実施形態として、フルアディティブ法による配線パターン15の形成方法の例を示すと、図2(a)のように、絶縁繊維の集合体よりなる絶縁性繊維布11の繊維表面に無電解めっき触媒12aを付与する。無電解めっきは銅であることが望ましい。次に、この無電解めっき触媒12aを付与した後の絶縁性繊維布11に液状の感光性レジストを浸漬塗布し、上下面同一の配線パターン15が形成されたマスクを介して上下面のマスクをアライメントし、次に、UV照射する。次に、図2(b)のように、現像処理することでめっきレジストパターン18を形成する。次に、図2(c)のように、パターン底部の無電解銅めっき触媒12aを利用して無電解銅めっきを行い、めっきレジストパターン18を剥離することによって配線パターン15を形成することが出来る。従来の製造方法では、片面からのみ配線パターン15を形成するが、本発明の製造方法では、上下面から形成することが可能となるので約2倍の配線高さを得ることが出来る。よって断線が発生しにくく、信頼性の高い配線パターン15の形成が可能となる。
セミアディティブ法も考えられなくはないが、その場合は、図2(a)の絶縁性繊維布
11の繊維表面に無電解めっきにより導電性物質12を形成して導電性を付与する。次に、図2(b)のように、液状の感光性レジストを浸漬塗布し、絶縁性繊維布11の繊維内部までめっきレジストパターン18を形成する必要がある。この場合考えられる不具合点としては、繊維表面に導電体層の導電性物質12が形成されている場合は、もはや繊維には紫外線を透過できなくなるので、含浸した繊維裏のレジスト層をネガタイプであれば紫外線硬化が困難であり、ポジタイプであれば紫外線による溶解性発現が困難である。このように、セミアディティブ法では不具合を生じるので、第1の実施形態により導体層13を形成し、それをエッチングするサブトラクティブ法がより簡便でより好ましい。
11の繊維表面に無電解めっきにより導電性物質12を形成して導電性を付与する。次に、図2(b)のように、液状の感光性レジストを浸漬塗布し、絶縁性繊維布11の繊維内部までめっきレジストパターン18を形成する必要がある。この場合考えられる不具合点としては、繊維表面に導電体層の導電性物質12が形成されている場合は、もはや繊維には紫外線を透過できなくなるので、含浸した繊維裏のレジスト層をネガタイプであれば紫外線硬化が困難であり、ポジタイプであれば紫外線による溶解性発現が困難である。このように、セミアディティブ法では不具合を生じるので、第1の実施形態により導体層13を形成し、それをエッチングするサブトラクティブ法がより簡便でより好ましい。
以上の第1の実施形態あるいは第2の実施形態により、絶縁性繊維布11の平面布網目を充填貫通し、且つ絶縁性繊維布11を埋蔵するように上下面一体形成された配線パターン15を形成する。また、本発明は、以上の処理に限定されず、その他の導電材料を用いて配線パターン15を形成することもできる。その他の導電材料として、図2(b)のように絶縁性繊維布11にめっきレジストパターン18を形成した後に、絶縁性繊維布11の上面および下面から、銀ペースト、あるいは銀化合物で被覆した銅粉による銅ペースト等の導電材料をめっきレジストパターン18の間の空間に充填して絶縁性繊維布11の絶縁性繊維を挟み込んだ配線パターン15を形成する。次に、図2(c)のように、めっきレジストパターン18を剥離して配線パターン15を形成する。次に、この絶縁繊維布11を200℃で1時間程度加熱して配線パターン15の導電材料の導電性粒子を拡散結合させ導電性を改善する。
<絶縁樹脂層の形成>
次に、図3(a)のように、この配線パターン15を絶縁樹脂層16によって被服し、絶縁樹脂層16が絶縁性繊維布11の絶縁性繊維布11の平面布網目を充填貫通し、且つ絶縁性繊維布11を埋蔵させる。この絶縁樹脂層16は、通常の熱硬化性樹脂で形成してもよい。その場合は、形成後に接続端子17上の絶縁樹脂層16を除去するか、あるいは、予めその部分を開口させて形成する。絶縁樹脂層16を形成後に除去する場合としては、レーザー加工を用いることができる。また、予め接続端子17の部分を開口させて絶縁樹脂層16を形成する方法は、スクリーン印刷法で片面づつ印刷形成することができる。
次に、図3(a)のように、この配線パターン15を絶縁樹脂層16によって被服し、絶縁樹脂層16が絶縁性繊維布11の絶縁性繊維布11の平面布網目を充填貫通し、且つ絶縁性繊維布11を埋蔵させる。この絶縁樹脂層16は、通常の熱硬化性樹脂で形成してもよい。その場合は、形成後に接続端子17上の絶縁樹脂層16を除去するか、あるいは、予めその部分を開口させて形成する。絶縁樹脂層16を形成後に除去する場合としては、レーザー加工を用いることができる。また、予め接続端子17の部分を開口させて絶縁樹脂層16を形成する方法は、スクリーン印刷法で片面づつ印刷形成することができる。
ここで、以下の絶縁樹脂層16を形成することが特に好ましい。すなわち、液状の感光性絶縁樹脂の絶縁樹脂層16に、配線パターン15が形成された絶縁性繊維布11を浸漬・含浸することで絶縁樹脂層16を上下面一体形成する。次に、フォトリソグラフィー法によって基板の上下面の感光性の絶縁樹脂層16の接続端子17の部分を除去する。以下で、この工法を詳しく説明する。
先ず、絶縁性繊維布11を埋蔵するように上下面一体形成された配線パターン15を液状感光性絶縁樹脂中にディップコートすることで配線パターン15を絶縁樹脂層16で被服する。次に120℃、30秒程度の加熱処理のプリベークを行うことによって不要な溶剤分を除去した後に、配線パターン15上にあらかじめ設けてあるアライメントマークと上下面の版とをアライメントし、接続端子17を位置決めし、絶縁樹脂層16を露光し乾燥させる。次に、現像処理を行うことによって、図3(b)のように、基板の上下面の接続端子17の部分の絶縁樹脂層16を除去した開口部を形成する。次に、絶縁樹脂層16を、約200℃で、好適には180℃で、1時間程度の加熱処理(ポストベーク)を行い熱硬化させることで単層の印刷配線板、あるいは、多層の印刷配線板のコア基板を作成する。この製造方法は、絶縁性繊維布11の繊維間に追従し空孔を生じさせずに絶縁樹脂層16を充填でき、信頼性の高い印刷配線板が得られる効果がある。また、この製造方法は、大面積に形成することに適する効果があり、上下面を同時に処理することができる効果があり、製造装置コストを低減できる効果がある。
この印刷配線板あるいはコア基板は、上下面同一の絶縁樹脂層16が形成されている為に、絶縁樹脂層16を加熱処理(ポストベーク)し熱硬化させる際に、基板の上下面の硬化収縮のバランスが図られることによって、従来の問題であったカールや反りが低減される効果がある。さらに、絶縁樹脂層16が絶縁性繊維布11の絶縁性繊維により強化されている、すなわち、ガラス繊維、ポリイミド繊維、アラミド繊維といったような強靭な絶縁性繊維により、FRP(Fiber Reinforced Plastics)構造を有しているので、パッケージクラック耐性がある効果がある。また、導電材料である銅にも絶縁性繊維が内包されているので、フォイルクラックが起きにくい高信頼性パッケージ基板が得られる効果がある。
ここで用いる感光性の絶縁樹脂層16として、具体的には感光性ポリイミド、感光性エポキシ系樹脂、感光性アクリル系樹脂、感光性エポキシアクリル系樹脂が使用できる。単層パッケージ基板の場合ではさらに、感光性ソルダーレジストを用いてもよい。ここで、感光性を有している絶縁樹脂層を用いることで、簡便なフォトリソグラフィー方法で上下面一括して外部接続端子あるいは上下層接続端子を形成することが可能で、大面積の基板の製造も容易となり、印刷配線板を安価に製造できる効果がある。
上述のようにして接続端子17が形成されたコア基板は、次に、そのコア基板の上下面の絶縁樹脂層16に公知のセミアディティブ法、サブトラクティブ法によって配線パターンを形成する。次に、絶縁樹脂層を形成する。このように配線パターンと絶縁樹脂層を形成するビルドアップ工程を繰り返すことにより、より多層の印刷配線板を容易に製造することが可能である。さらに、本方法は絶縁性繊維の集合対である絶縁性繊維布11のロールを連続的に搬送して製造するロールツゥーロール工法にも適用できるので生産性もよい。
以上のようにして印刷配線板を作成し、最終的に、印刷配線板の最外層の接続端子17を半田ボールパット、フリップチップパット、あるいはワイヤーボンディングパットなどの外部接続端子とし、その外部接続端子に、例えば、ニッケル−金メッキといった公知の表面処理を施して印刷配線板を作成する。更に、その印刷配線板にスティフナを設置し、外部接続端子の半田ボールパットに半田ボールを設置し、ピン接続パットに外部接続ピンを設置し、外部接続端子のワイヤーボンディングパットに半導体素子の電極端子をボンディングワイヤーで接続するようにした半導体パッケージを製造する。
また、本発明は、以上の実施形態に限らず、絶縁樹脂層16を除いた構造、すなわち、絶縁性繊維布11の上面から下面まで連結する導電材料の配線パターン15が、絶縁性繊維布11の絶縁性繊維を挟み込んだ構造を有するのみで、前記配線パターンの接続端子17にニッケル−金メッキを施し、その接続端子17のワイヤーボンディングパットに半導体素子の電極端子をボンディングワイヤーで接続するようにし、半田ボールパットとする接続端子17に半田ボールを設置した半導体パッケージを製造することもできる。
以下に、本発明の半導体パッケージの製造方法を実施例により具体的に説明する。
<実施例1>
絶縁性繊維としてガラス繊維CMLF−114(日本板硝子 繊維径4μm)を熱圧着法により暑さ20μm、300mm角の不織布の絶縁性繊維布11を作成した。次に、図2(a)のように、この絶縁性繊維布11を無電解銅めっき触媒(ALCUP Activator MAT 上村工業製)に浸漬し、無電解めっき触媒12aを付与した。次に、ネガ型液状レジスト(PMER N−40 東京応化)を総厚50μになるようにディップコートした。次に、ピッチ50μmの両面に同じ配線パターン15の絵柄が描画されている2枚のガラスマスク間にこの基板を挟み込むように位置し、上下面のガラスマスクを位置合わせの上、真空密着し、両面より平行光源のUV露光装置で露光した。次に、図2(b)のように、専用現像液で現像処理を行うことで、めっきレジスト18パターンを形成した。次に、めっきレジストパターン18が形成された絶縁性繊維布11に、無電解銅めっき浴(Thru−cup PEA 上村工業製)を用いた無電解銅めっき処理により配線パターン15を形成した。次に、図2(c)のように、3%苛性ソーダ、50℃で3分浸漬することにより、めっきレジストパターンを剥離し、配線パターン15が形成された絶縁性繊維布11を得た。
<実施例1>
絶縁性繊維としてガラス繊維CMLF−114(日本板硝子 繊維径4μm)を熱圧着法により暑さ20μm、300mm角の不織布の絶縁性繊維布11を作成した。次に、図2(a)のように、この絶縁性繊維布11を無電解銅めっき触媒(ALCUP Activator MAT 上村工業製)に浸漬し、無電解めっき触媒12aを付与した。次に、ネガ型液状レジスト(PMER N−40 東京応化)を総厚50μになるようにディップコートした。次に、ピッチ50μmの両面に同じ配線パターン15の絵柄が描画されている2枚のガラスマスク間にこの基板を挟み込むように位置し、上下面のガラスマスクを位置合わせの上、真空密着し、両面より平行光源のUV露光装置で露光した。次に、図2(b)のように、専用現像液で現像処理を行うことで、めっきレジスト18パターンを形成した。次に、めっきレジストパターン18が形成された絶縁性繊維布11に、無電解銅めっき浴(Thru−cup PEA 上村工業製)を用いた無電解銅めっき処理により配線パターン15を形成した。次に、図2(c)のように、3%苛性ソーダ、50℃で3分浸漬することにより、めっきレジストパターンを剥離し、配線パターン15が形成された絶縁性繊維布11を得た。
次に、図3(a)のように、この絶縁性繊維布11を液状感光性絶縁樹脂(新日鐵化学製 PDF300G)に浸漬するディップコートにより絶縁樹脂層16を含浸塗布した。次に、プリベークを行った。このとき絶縁性繊維布11に形成された配線パターン15と感光性絶縁樹脂の絶縁樹脂層16から成る基板の総厚は50μmであった。次に、このように配線パターン15が絶縁樹脂層16で被覆された基板上にアライメントマークを形成した。次に、接続端子17の形成のために、片面のガラスマスクには半田ボールパットパターンを形成したガラスマスクを用い、もう一方の面にはワイヤーボンディングパターンが描画されたガラスマスクを用い、基板上のアライメントマークを基準に位置合わせの上、基板の両面に露光した。次に、現像処理することで、図3(b)のように、ワイヤーボンディングパットおよび半田ボールパットの部分の絶縁樹脂層16に接続端子17用の開口部を形成した基板を作成した。次に、180℃前後の温度で、1時間程度の加熱処理(ポストベーク)を行い絶縁樹脂層16を硬化させた。さらに、開口部のパット部用の感光性絶縁樹脂の接続端子17用の開口部に露出した配線パターン15の面上にニッケル−金メッキを行うことで外部接続端子とした単層の印刷配線板を得た。作成した印刷配線板のカールや反りは全くなく。信頼性試験の結果も良好であった。
<実施例2>
実施例2として、絶縁性繊維としてアラミド繊維を用い、それ以外は実施例1と同様に印刷配線板を製造した。この印刷配線板も実施例1と同様に反りやカールもなく、信頼性試験も良好であった。
実施例2として、絶縁性繊維としてアラミド繊維を用い、それ以外は実施例1と同様に印刷配線板を製造した。この印刷配線板も実施例1と同様に反りやカールもなく、信頼性試験も良好であった。
<実施例3>
図1(a)のように、絶縁性繊維としてガラス繊維CMLF−114(日本板硝子 繊維径4μm)を熱圧着法により暑さ20μm、300mm角の不織布の絶縁性繊維布11を作成した。次に、図1(b)のように、この絶縁性繊維布11を無電解銅めっき触媒(ALCUP Activator MAT 上村工業製)に浸漬し、触媒を付与後、無電解銅めっき浴(Thru−cup PEA 上村工業製)を用い、絶縁性繊維布11のガラス繊維表面上に無電解銅めっき皮膜の導電性物質12を厚さ0.5μm析出させた。次に、図1(c)のように、絶縁性繊維布11に電解銅めっき浴(硫酸銅めっき浴)で配線パターン15の銅総厚40μm(不織布厚20μm、+片面10μmづつ)になるようにパネルめっきを行って導電体層13を形成し、絶縁性繊維布11を埋蔵する銅の平板状の導電体層13の基板を作成した。次に、図1(d)のように、導電体層13の両面にドライフィルムレジスト(AQ−1558 15μm厚)をラミネートし、ピッチ50μmの上下面に同一のパターンが描画されている2枚のガラスマスクを上下面をアライメントの上、露光現像処理することで、上下面が同一のパターンのエッチングレジストパターン14を形成した。次に、図1(e)のように、この基板を塩化第二鉄液で上下面よりエッチング貫通処理し、次にエッチングレジストパターン14を剥離することで配線パターン15が形成された絶縁性繊維布11を得た。
図1(a)のように、絶縁性繊維としてガラス繊維CMLF−114(日本板硝子 繊維径4μm)を熱圧着法により暑さ20μm、300mm角の不織布の絶縁性繊維布11を作成した。次に、図1(b)のように、この絶縁性繊維布11を無電解銅めっき触媒(ALCUP Activator MAT 上村工業製)に浸漬し、触媒を付与後、無電解銅めっき浴(Thru−cup PEA 上村工業製)を用い、絶縁性繊維布11のガラス繊維表面上に無電解銅めっき皮膜の導電性物質12を厚さ0.5μm析出させた。次に、図1(c)のように、絶縁性繊維布11に電解銅めっき浴(硫酸銅めっき浴)で配線パターン15の銅総厚40μm(不織布厚20μm、+片面10μmづつ)になるようにパネルめっきを行って導電体層13を形成し、絶縁性繊維布11を埋蔵する銅の平板状の導電体層13の基板を作成した。次に、図1(d)のように、導電体層13の両面にドライフィルムレジスト(AQ−1558 15μm厚)をラミネートし、ピッチ50μmの上下面に同一のパターンが描画されている2枚のガラスマスクを上下面をアライメントの上、露光現像処理することで、上下面が同一のパターンのエッチングレジストパターン14を形成した。次に、図1(e)のように、この基板を塩化第二鉄液で上下面よりエッチング貫通処理し、次にエッチングレジストパターン14を剥離することで配線パターン15が形成された絶縁性繊維布11を得た。
次に、図3(a)のように、配線パターン15が形成された絶縁性繊維布11に、液状感光性絶縁樹脂(新日鐵化学製 PDF300G)の絶縁樹脂層16をディップコートにより含浸塗布し、プリベークして、配線パターン15が絶縁樹脂層16で被覆された基板
を得た。この基板の総厚は50μmであった。この基板の両面にガラスマスクを設置して露光した。そのガラスマスクには、配線パターン15がブラインドビアの接続端子17により上層の配線パターンと電気的接続を取るための絶縁樹脂層16の開口パターンを形成しておく。このガラスマスクを基板の両面に設置し、基板上にあらかじめ設けたアライメントマークを基準にしてガラスマスクを位置合わせの上、基板上の両面の感光性絶縁樹脂の絶縁樹脂層16を露光・現像することで、図3(b)のように、絶縁樹脂層16にブラインドビアの接続端子17用の開口部を形成した。次に、絶縁樹脂層16を約180℃でポストベークして硬化させた。
を得た。この基板の総厚は50μmであった。この基板の両面にガラスマスクを設置して露光した。そのガラスマスクには、配線パターン15がブラインドビアの接続端子17により上層の配線パターンと電気的接続を取るための絶縁樹脂層16の開口パターンを形成しておく。このガラスマスクを基板の両面に設置し、基板上にあらかじめ設けたアライメントマークを基準にしてガラスマスクを位置合わせの上、基板上の両面の感光性絶縁樹脂の絶縁樹脂層16を露光・現像することで、図3(b)のように、絶縁樹脂層16にブラインドビアの接続端子17用の開口部を形成した。次に、絶縁樹脂層16を約180℃でポストベークして硬化させた。
こうして作成した図3(b)の基板をコア基板として、コア基板の絶縁樹脂層16の面を塩基性過マンガン浴で粗化し、無電解めっき触媒を付与し、その面上に無電解めっきを行い、20μmのセミアディティブ用ドライフィルムを露光・現像することによりめっきレジストパターンを形成した。次に、めっきレジストパターンで被覆されていない無電解銅めっき層面上に電解銅めっきにより銅のパターンめっきを形成し、3層構造の配線パターンを形成した。次に、この基板の両面の最外層に感光性ソルダーレジストを形成し、フォトリソグラフィー法により一方の面にフリップチップパット用の接続端子17の部分を開口させ、もう一方の面に半田ボールパット用の接続端子17の部分を開口させた絶縁樹脂層を形成した。その両面のフリップチップパットと半田ボールパットにニッケル−金メッキを施し、3層構造の印刷配線板を作成した。作成した印刷配線板は反りもなく、信頼性試験の結果も問題なく良好であった。
11・・・絶縁性繊維布
12・・・導電性物質
12a・・・無電解めっき触媒
13・・・導電体層
14・・・エッチングレジストパターン
15・・・配線パターン
16・・・絶縁樹脂層
17・・・接続端子
18・・・めっきレジストパターン
12・・・導電性物質
12a・・・無電解めっき触媒
13・・・導電体層
14・・・エッチングレジストパターン
15・・・配線パターン
16・・・絶縁樹脂層
17・・・接続端子
18・・・めっきレジストパターン
Claims (11)
- 絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料の配線パターンを有し、かつ、前記配線パターンが前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込んだ構造を有し、前記配線パターンの接続端子の位置に開口部を有し前記絶縁性繊維布の上下面と前記配線パターンの一部を覆う絶縁樹脂層を有することを特徴とする印刷配線板。
- 前記接続端子の面および前記絶縁樹脂層の面上に第2の配線パターンを有し、前記第2の配線パターンの第2の接続端子の位置に開口部を有する第2の絶縁層で前記第2の配線パターンおよび前記絶縁樹脂層を被覆したことを特徴とする請求項1記載の印刷配線板。
- 前記絶縁性繊維布が、ガラス、アラミド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾール、ポリエチレンナフタレート、ナイロンよりの何れか一つ、あるいはそれらの組み合わせ、から成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷配線板。
- 絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料の配線パターンを有し、かつ、前記配線パターンが前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込んだ構造を有し、前記配線パターンの接続端子に半導体素子の電極端子を電気接続させることを特徴とする半導体パッケージ。
- 絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料の配線パターンを有し、かつ、前記配線パターンが前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込んだ構造を有し、前記配線パターンの接続端子の位置に開口部を有し前記絶縁性繊維布の上下面と前記配線パターンの一部を覆う絶縁樹脂層を有する印刷配線板を有し、前記印刷配線板の最外層の接続端子を外部接続端子とし、前記外部接続端子に半導体素子の電極端子を電気接続させることを特徴とする半導体パッケージ。
- 前記接続端子の面および前記絶縁樹脂層の面上に第2の配線パターンを有し、前記第2の配線パターンの第2の接続端子の位置に開口部を有する第2の絶縁層で前記第2の配線パターンおよび前記絶縁樹脂層を被覆した印刷配線板を有し、前記印刷配線板の最外層の接続端子を外部接続端子とし、前記外部接続端子に半導体素子の電極端子を電気接続させることを特徴とする請求項5記載の半導体パッケージ。
- 絶縁性繊維布を製造する第1の工程と、前記絶縁性繊維布の上面から下面まで連結する導電材料により前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込む配線パターンを形成する第2の工程と、前記絶縁性繊維布の上下面と前記配線パターンの一部を絶縁樹脂層で被服し、前記配線パターンの接続端子の位置に前記絶縁樹脂層の開口部を形成する第3の工程を有することを特徴とする印刷配線板の製造方法。
- 前記第2の工程が、前記導電材料により前記絶縁性繊維布を中心層に挟み込んだ導電体層を形成する第4の工程と、次に、前記導電体層の上面および下面にエッチングレジストパターンを形成する第5の工程と、次に、前記導電体層をエッチングすることで前記絶縁性繊維布の絶縁性繊維を挟み込む配線パターンを形成する第6の工程と、次に、前記エッチングレジストを剥離する第7の工程からなることを特徴とする請求項7記載の印刷配線板の製造方法。
- 前記第1の工程において前記絶縁性繊維布に無電解めっき触媒を付与し、前記第2の工程が、前記絶縁性繊維布の上面から下面まで連結するめっきレジストパターンを形成する第8の工程と、次に、前記めっきレジストパターンの間の前記絶縁性繊維布の上面から下
面まで連結する無電解めっきにより配線パターンを形成する第9の工程と、次に、前記めっきレジストパターンを剥離する第10の工程からなることを特徴とする請求項7記載の印刷配線板の製造方法。 - 前記第2の工程が、前記絶縁性繊維布をロールツーロール搬送により連続的に供給することを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項記載の印刷配線板の製造方法。
- 前記第3の工程の次に、前記接続端子の面および前記絶縁樹脂層の面上に第2の配線パターンを形成する第11の工程を有し、次に、前記第2の配線パターンの第2の接続端子の位置に開口部を有する第2の絶縁層で前記第2の配線パターンおよび前記絶縁樹脂層を被覆する第12の工程を有することを特徴とする請求項7乃至10の何れか一項記載の印刷配線板の製造方法。
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KR20190050636A (ko) * | 2017-11-03 | 2019-05-13 | 주식회사 네패스 | 반도체 패키지용 인터포저 |
-
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