JP2008243871A - 有機トランジスタ及び有機トランジスタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な構造を採用することなくオンオフ比を向上することのできる有機トランジスタを提供する。
【解決手段】本発明の有機トランジスタ1は、ソース電極11(及びドレイン電極)と有機半導体層13との界面に導電体18と有機半導体19との混合体からなる中間層16を備えている。導電体18は、表面に多数の細孔Hを備えた多孔質導電層であり、有機半導体19は該多孔質導電層18の細孔H内に充填されている。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の有機トランジスタ1は、ソース電極11(及びドレイン電極)と有機半導体層13との界面に導電体18と有機半導体19との混合体からなる中間層16を備えている。導電体18は、表面に多数の細孔Hを備えた多孔質導電層であり、有機半導体19は該多孔質導電層18の細孔H内に充填されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、有機トランジスタ及び有機トランジスタの製造方法に関するものである。
近年、有機半導体材料を用いた有機トランジスタの開発が進められている。有機トランジスタは、薄型軽量化に適すること、可撓性を有する基板上に形成できること、材料コストが安価であること等の長所を有しており、フレキシブルディスプレイ等のスイッチング素子として期待されている。有機トランジスタの開発においては、オンオフ比の向上及び信頼性の向上が課題となっている。そのため、必要な特性を確保するための種々の改善努力がなされている。例えば、特許文献1では、有機半導体層を炭素材料で形成することにより、電極−有機半導体層間のインジェクション(キャリアの注入性)の向上を図っている。また特許文献2では、ゲート絶縁膜に多孔質層を形成することにより、オフ電流の低減を図っている。特許文献3では、縦型構造の有機トランジスタにおいて、ゲート電極の形状を網目構造とする技術が開示されている。特許文献4では、電極を多孔質膜で形成し、プロセス中に取り込まれた有機半導体層中の水分を外部に排出できるようにした構成が開示されている。
特開2004−311872号公報
特開2005−191437号公報
特開2004−23071号公報
特開2005−223286号公報
しかしながら、従来の方法では、材料の選択や電極形状の工夫によって特性の改善を図っているため、一般に利用される材料や電極形状を採用できず、設計の自由度が妨げられるという問題があった。例えば、特許文献1及び2では、半導体層やゲート絶縁膜を特殊な材料で形成するため、材料選択の幅が狭くなり、総合的な特性において十分な有機トランジスタが得られないという問題があった。また、特許文献3では、電極構造が網目状になっているため、有機トランジスタの面積が大きくなり、小型化が実現できなくなるという問題があった。また、特許文献4では、電極を貫通する多数の貫通孔が電極全体に形成されているため、電極の抵抗が大きくなり、製造も難しくなるという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、複雑な構造を採用することなくオンオフ比を向上することのできる有機トランジスタ及びその製造方法を提供することを目的とする。また、このような有機トランジスタを備えることにより、歩留まりが高く、電気特性に優れた電子機器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の有機トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられた有機半導体層と、前記ソース電極と前記有機半導体層との界面及び前記ドレイン電極と前記有機半導体層との界面に設けられた多孔質導電層と、前記多孔質導電層の細孔内に充填された有機半導体と、を備えたことを特徴とする。この構成によれば、ソース電極及びドレイン電極と有機半導体層との間に、導電体(多孔質導電層)と有機半導体との混合体からなる中間層が設けられているため、ソース電極及びドレイン電極と中間層との間、及び有機半導体層と中間層との間のインジェクション(キャリアの注入性)が向上し、全体として電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。また、細孔の内部に有機半導体を充填することで、有機半導体が細孔に沿って配向されるため、有機半導体同士のホッピング伝導が促進され、さらにインジェクションの高い有機トランジスタが提供できる。
有機トランジスタでは、多くの場合、ソース電極及びドレイン電極が金(Au)等の無機材料で形成されるため、電極と有機半導体層との間のキャリアの伝導は、トンネル伝導や弱いホッピング伝導によって行われる。したがって、電極と有機半導体層との間のインジェクションは非常に小さく、これが有機トランジスタの性能向上の妨げになっている。本発明では、この電極−有機半導体層間のインジェクションを、両者の界面に導電体と有機半導体との混合体からなる中間層を設けることによって向上している。中間層では、有機半導体と多孔質導電層とが細孔内の広い表面積で接触しているため、個々のキャリアの伝導は弱くても、中間層全体としては高いインジェクションが実現できる。また、有機半導体層と中間層(有機半導体)との界面、及び電極と中間層(多孔質導電層)との界面では、同質の材料同士が接触するため、電極と有機半導体層とが直接接する場合よりも強いキャリア伝導が実現される。そのため、有機トランジスタ全体としては高いインジェクションが実現され、オンオフ比の高い有機トランジスタが提供できる。
この場合、中間層は電極と有機半導体層との界面のみに設けられているので、電極材料や半導体材料等について特別な材料を用いる必要がない。そのため、特許文献1及び2の構成に比べて、材料選択の幅が広がり、電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。また、電極構造等は通常のものを採用できるので、特許文献3の構成に比べて、有機トランジスタの面積を小さくすることができる。さらに、多孔質導電層は電極の表面のみに設けられているので、特許文献4のように電極全体を多孔質層とする場合に比べて、多孔質導電層自体による抵抗の増加を小さくすることができる。そのため、有機トランジスタのオン抵抗が小さくなり、消費電力に優れた有機トランジスタが提供できる。
本発明においては、前記細孔内に充填された有機半導体と、前記有機半導体層を構成する有機半導体とは同一材料によって形成されていることが望ましい。この構成によれば、中間層中の有機半導体と、有機半導体層を構成する有機半導体との接触抵抗が小さくなり、インジェクションの高い有機トランジスタが提供できる。
なお、中間層と有機半導体層とは別個の層なので、中間層中に含まれる有機半導体(細孔内に充填された有機半導体)と、有機半導体層を構成する有機半導体とは、必ずしも同一材料である必要はない。中間層中の有機半導体は、中間層の製造プロセス等を考慮して適切な材料を選択することができる。この場合、中間層中の有機半導体と、有機半導体層を構成する有機半導体とは、HOMO準位又はLUMO準位の近い材料であることが望ましい。これにより、両者の接触抵抗を低減でき、インジェクションの高い有機トランジスタが提供できる。
本発明においては、前記多孔質導電層は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のキャリアの導電経路にのみ設けられていることが望ましい。この構成によれば、抵抗の高い多孔質導電層を必要な部分にのみ設けることで、有機トランジスタのオン抵抗を極力小さくすることができる。
本発明においては、前記多孔質導電層は、導電微粒子の集合体によって形成されていることが望ましい。或いは、前記多孔質導電層は、ハニカム状に形成された複数の細孔を備えていることが望ましい。この構成によれば、多孔質導電層の表面積を大きくすることができるため、インジェクションの高い有機トランジスタが提供できる。
本発明の有機トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられた有機半導体層と、前記ソース電極の前記有機半導体層との界面に設けられた凹凸部と、前記ドレイン電極の前記有機半導体層との界面に設けられた凹凸部とを備えたことを特徴とする。この構成によれば、ソース電極及びドレイン電極と有機半導体層との接触面積が凹凸部によって広がるため、インジェクションの高い有機トランジスタが提供できる。この場合、電極材料や半導体材料等について特別な材料を用いる必要がないため、特許文献1及び2の構成に比べて、材料選択の幅が広がり、電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。また、電極構造等は通常のものを採用できるので、特許文献3の構成に比べて、有機トランジスタの面積を小さくすることができる。さらに、凹凸部は電極の表面のみに設けられているので、特許文献4のように電極全体を多孔質層とする場合に比べて、凹凸自体による抵抗の増加を小さくすることができる。そのため、有機トランジスタのオン抵抗が小さくなり、消費電力に優れた有機トランジスタが提供できる。
本発明の有機トランジスタの製造方法は、基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、導電微粒子と有機半導体とを含むペースト材を塗布する工程と、前記ペースト材を焼結することにより中間層を形成する工程と、前記中間層を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。この方法によれば、ソース電極及びドレイン電極と有機半導体層との間に、導電体(導電微粒子)と有機半導体との混合体からなる中間層が設けられているため、ソース電極及びドレイン電極と中間層との間、及び有機半導体層と中間層との間のインジェクションが向上し、全体として電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。また、有機半導体と導電微粒子とを混合したペースト材を用いて中間層を形成するため、後で有機半導体を含浸させる工程が不要になり、製造工程が簡略化される。特に、多孔質導電層の細孔を小さくし、表面積を大きくしようとした場合には、細孔の内部に有機半導体が含浸しにくくなるため、本方法が有効となる。
本発明の有機トランジスタの製造方法は、基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、導電微粒子を含むコロイド溶液と有機半導体を含むコロイド溶液とを混合してなる溶液を塗布する工程と、前記溶液を焼成することにより多孔質導電層を形成する工程と、前記多孔質導電層を半導体溶液に浸漬し、前記多孔質導電層の細孔内に有機半導体材料を浸透させることにより、中間層を形成する工程と、前記中間層を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。この方法によれば、ソース電極及びドレイン電極と有機半導体層との間に、導電体(導電微粒子)と有機半導体との混合体からなる中間層が設けられているため、ソース電極及びドレイン電極と中間層との間、及び有機半導体層と中間層との間のインジェクションが向上し、全体として電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。
本発明の有機トランジスタの製造方法は、基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、化合物半導体からなる導電層を形成する工程と、前記導電層を光電気化学エッチングすることにより、細孔を有する多孔質導電層を形成する工程と、前記多孔質導電層の細孔内に有機半導体を含浸させる工程と、前記多孔質導電層を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。この方法によれば、ソース電極及びドレイン電極と有機半導体層との間に、導電体(多孔質導電層)と有機半導体との混合体からなる中間層が設けられているため、ソース電極及びドレイン電極と中間層との間、及び有機半導体層と中間層との間のインジェクションが向上し、全体として電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。また、有機半導体と導電微粒子とを混合した溶液を用いて中間層を形成するため、後で有機半導体を含浸させる工程が不要になり、製造工程が簡略化される。特に、多孔質導電層の細孔を小さくし、表面積を大きくしようとした場合には、細孔の内部に有機半導体が含浸しにくくなるため、本方法が有効となる。
本発明の有機トランジスタの製造方法は、基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、不導体を含むメッキ液を用いて導電層を形成する工程と、前記導電層から前記不導体を除去することにより、細孔を有する多孔質導電層を形成する工程と、前記多孔質導電層の細孔内に有機半導体を含浸させる工程と、前記多孔質導電層を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。この方法によれば、ソース電極及びドレイン電極と有機半導体層との間に、導電体(多孔質導電層)と有機半導体との混合体からなる中間層が設けられているため、ソース電極及びドレイン電極と中間層との間、及び有機半導体層と中間層との間のインジェクションが向上し、全体として電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。
本発明の有機トランジスタの製造方法は、基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面をブラスト処理し、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の表面に凹凸部を形成する工程と、前記凹凸部を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。この方法によれば、ソース電極及びドレイン電極と有機半導体層との接触面積が凹凸によって広がるため、インジェクションの高い有機トランジスタが提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。かかる実施の形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではない。下記の実施形態において、各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の有機トランジスタの一実施形態であるトップゲート構造の有機トランジスタ1の概略構成図である。有機トランジスタ1は、有機半導体からなる半導体層13と、該半導体層13と対向して設けられたゲート電極15と、半導体層13とゲート電極15とを絶縁するゲート絶縁膜14と、ゲート電極15と部分的に対向して設けられたソース電極11及びドレイン電極12と、ソース電極11及びドレイン電極12のゲート電極15の互いに対向する端面部に設けられた中間層16,17とを備えている。
図1は、本発明の有機トランジスタの一実施形態であるトップゲート構造の有機トランジスタ1の概略構成図である。有機トランジスタ1は、有機半導体からなる半導体層13と、該半導体層13と対向して設けられたゲート電極15と、半導体層13とゲート電極15とを絶縁するゲート絶縁膜14と、ゲート電極15と部分的に対向して設けられたソース電極11及びドレイン電極12と、ソース電極11及びドレイン電極12のゲート電極15の互いに対向する端面部に設けられた中間層16,17とを備えている。
基板10としては、ガラス基板、シリコン基板、アルミニウム若しくはステンレス等の金属基板、GaAs等の半導体基板、プラスチック基板等、いかなる基板を用いることもできる。有機トランジスタは低温かつ簡易な方法で形成できることから、これらのうち価格が安価で軽量、柔軟性の高いプラスチック基板を用いることが好ましい。
このようなプラスチック基板としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれを原料に用いてもよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルベンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、プリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、変形ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうち1種、または2種以上を積層した積層体を用いることができる。
基板10上には、ソース電極11及びドレイン電極12が設けられている。ソース電極11及びドレイン電極12の電極材料としては、Cr、Al、Ta、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、In、Ni、Ndやそれらの金属を用いた合金等、InO2、SnO2、ITO等の導電性の酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子及びそれに塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF6、AsF5、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウムカリウム等の金属原子等のドーパントを添加したもの、カーボンブラックや金属粒子を分散した導電性の複合材料等の導電性を有する材料が挙げられる。
ソース電極11及びドレイン電極12は、これらの導電膜をエッチングすることにより形成することができる。また、所定の形状に穴のあいたメタルスルーマスクを通して基板10上に導電膜の蒸着処理を行うことにより、エッチングを行うことなく、ソース電極11及びドレイン電極12のパターンを得ることも可能である。また、金属微粒子およびグラファイトのような導電性粒子を含むポリマー混合物を電極材料に用いても良い。このような溶液から電極を形成する場合には、インクジェット法のような溶液パターニングの手法を用いることにより、より簡易に低コストで電極形成を行うことが可能である。また、ソース電極11とドレイン電極12とで異なる材料を用いても良い。
ソース電極11とドレイン電極12との間に半導体層13が設けられている。半導体層13は有機半導体によって形成された有機半導体層である。この有機半導体の材料としては、例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)(PTV)、ポリ(パラ−フェニレンビニレン)(PPV)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(PFO)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ビス−N,N’−(4−メトキシフェニル)−ビス−N,N’−フェニル−1,4−フェニレンジアミン)(PFMO)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ベンゾチアジアゾール)(BT)、フルオレン−トリアリルアミン共重合体、トリアリルアミン系ポリマー、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ジチオフェン)(F8T2)のようなフルオレン−ビチオフェン共重合体等のポリマー有機半導体材料、またC60あるいは金属フタロシアニンあるいはそれらの置換誘導体、あるいは、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン等のアセン分子材料、あるいは、α−オリゴチオフェン類、具体的にはクォーターチオフェン(4T)、セキシチオフェン(6T)、オクタチオフェンのような低分子系有機半導体のうち1種または2種以上を混合して用いることができる。
有機半導体の成膜方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、CVD法、スパッタリング法、プラズマ重合法、電解重合法、化学重合法、イオンプレーティング法、スピンコート法、キャスト法、引き上げ法、ラングミュアブロジェット法、スプレー法、インクジェット法、ロールコート法、バーコート法、ディスペンス法、シルクスクリーン法、デイップコート法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、基板10上にパターン状に穴の空いたマスクを合わせた後にこれらの方法を用いて成膜を行うことや、一様に成膜された有機半導体層を部分的にエッチングすることにより、部分的に膜厚の異なる半導体層13の形成が可能である。これらの方法の中でも、インクジェット法やディスペンス法を用いて溶液材料から半導体層を塗布形成する方法が、最も簡便に膜厚をコントロールすることが可能であるという点から好ましい。
半導体層13を覆ってゲート絶縁膜14が設けられている。ゲート絶縁膜14の形成材料としては、絶縁性を有する素材で形成されていれば、種類は特に限定されるものではない。有機材料、無機材料のいずれも使用可能であるが、一般に有機絶縁膜は有機半導体層と良好な界面を形成しやすいことから、有機絶縁材料が好ましく採用される。一般的に良好な電気特性が得られるゲート絶縁膜14としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリイミド、ポリビニルフェノール、ポリカーボネート、あるいはパラキシリレン膜が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゲート絶縁膜14上にゲート電極15が設けられている。ゲート電極15は、ソース電極11とドレイン電極12との間に跨るように設けられており、ゲート電極15の一部は、ソース電極11及びドレイン電極12と部分的に対向している。ゲート電極15の形成材料としては、Cr、Al、Ta、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、In、Ni、Ndやそれらの金属を用いた合金等、InO2、SnO2、ITO等の導電性の酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子及びそれに塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF6、AsF5、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウムカリウム等の金属原子等のドーパントを添加したもの、カーボンブラックや金属粒子を分散した導電性の複合材料等の、導電性を有する材料が挙げられる。
ゲート電極15は、これらの導電膜をエッチングすることにより形成することができる。また、所定の形状に穴のあいたメタルスルーマスクを通して基板10上に導電膜の蒸着処理を行うことにより、エッチングを行うことなく、ゲート電極15のパターンを得ることも可能である。また、金属微粒子およびグラファイトのような導電性粒子を含むポリマー混合物を電極材料に用いても良い。このような溶液から電極を形成する場合は、インクジェット法のような溶液パターニングの手法を用いることにより、より簡易に低コストで電極形成を行うことが可能である。
ソース電極11のゲート電極15と対向する部分には、導電体と有機半導体との混合体からなる中間層16が設けられている。中間層16は、ソース電極11のゲート電極15側の面(上面)であってソース電極11とゲート電極15とが平面的に重なる部分、及びソース電極11のドレイン電極12と対向する面(端面)を覆って設けられている。また、ドレイン電極12のゲート電極15と対向する部分には、導電体と有機半導体との混合体からなる中間層17が設けられている。中間層17は、ドレイン電極12のゲート電極15側の面(上面)であってドレイン電極12とゲート電極15とが平面的に重なる部分、及びドレイン電極12のソース電極11と対向する面(端面)を覆って設けられている。半導体層13は、中間層16,17を介してソース電極11及びドレイン電極12に跨るように形成されている。
なお、図1の構成は一例であり、中間層16,17の構成は必ずしもこれに限定されない。中間層16,17は、少なくともソース電極11とドレイン電極12との間のキャリアの導電経路(図1中、点線で記載されている)に設けられていれば良く、ソース電極11及びドレイン電極12の全面に設けられていても良い。
中間層16,17は、導電体と有機半導体とが均一に分散されているものであれば、その材料、形態は特に限定されない。例えば、中間層16,17として、導電体中に有機半導体が分散(充填)されているものや、有機半導体中に導電体が分散(充填)されているものを用いることができる。また、導電体は、導電微粒子の集合体、又は膜中に微細な細孔が多数貫設された多孔質導電層のいずれであっても良い。導電体は、ソース電極11及びドレイン電極12と同一の材料であっても良く、異なる材料であっても良い。導電体とソース電極11及びドレイン電極12との接触抵抗を低減する観点からは、導電体はソース電極11及びドレイン電極12と同一材料又はバンド障壁の小さい材料であることが望ましい。同様に、有機半導体は、半導体層13を構成する有機半導体と同一の材料であっても良く、異なる材料であっても良いが、接触抵抗を低減する観点からは、半導体層13を構成する有機半導体と同一材料又はバンド障壁の小さい材料(HOMO準位又はLUMO準位の近い材料)であることが望ましい。
本実施形態の場合、導電体はTiO2(酸化チタン)であり、有機半導体は半導体層13を構成する有機半導体と同一の有機半導体である。TiO2は表面に多数の細孔を備えており、多孔質な導電層(多孔質導電層)となっている。TiO2は化合物半導体であるが、微細化すると、導電体的な性質を有するものとなる。有機半導体はTiO2の細孔内に含浸されている。導電体としては、TiO2の他に、CdS、CdSe、ZnO等の化合物半導体が利用可能である。多孔質導電層は、TiO2の薄膜を、所定条件下、光電気化学エッチング(フォトエッチング)することにより形成することができる。光電気化学エッチング処理は、例えば、導電層であるTiO2薄膜(電極)、白金電極、参照電極(Saturated Calomel Electrode; SCE)による3電極型セルを用いて、0.1M硫酸水溶液中、定電位下で超高圧水銀ランプによる光照射することにより行われる。
一般に、半導体に光を照射すると、伝導帯に自由電子が、価電子帯に正孔がそれぞれ生成される。それらの電子及び正孔は通常はそのまま再結合するが、p−n接合や半導体/電解液界面等の電位勾配が形成された状況下では、電荷分離が起こり、高いエネルギーを持った電子と正孔が生成される。これらの電子及び正孔は高い酸化力又は還元力を有しており、光触媒等の種々の化学反応を引き起こす。光電気化学エッチングは、この光生成された電子及び正孔が半導体自身を酸化、還元し溶解してしまうことを利用したエッチング方法である。具体的には、n型半導体電極を水溶液に浸すと、界面に空間電荷層が形成される。そこに光照射すると、電子―正孔対が生成され、電位勾配に従ってそれぞれが分離され、電子は半導体表面へと向かって移動し、表面に達した正孔が電解液中の水や還元剤の酸化反応と競争的に半導体自身のエッチング反応を引き起こす。
このような溶解現象は、通常はランダムに起こるものではなく、半導体電極の結晶構造等に従って規則的に起こる場合が多い。また、光照射された半導体/電解液界面に生じるエネルギー構造も溶解の選択性を与える因子としてこれに加わる。さらに、電解液の種類、濃度、光強度、電極電位及び電解電気量等によっても溶解の選択性を制御することができる。したがって、これらを適切に制御することにより、半導体表面に微細な規則構造を付与することができる。このような方法は、焼結体のような多孔質材料を用いる場合とは異なり、出発材料の高い結晶性を保ったまま表面積の高い材料を得ることができることから、有機トランジスタの高性能化に寄与することができる。
図2は、中間層16の概略構成図である。同図において(a)は中間層16の概略平面図であり、(b)はその一部を拡大して切り欠いた切り欠き斜視図である。なお、図示は省略するが、中間層17の構成も中間層16と同じである。
図2(a)に示すように、中間層16の表面には多数の細孔Hが設けられている。細孔Hはハニカム状に形成されており、各々が中間層16の平面方向に規則的に配列されている。細孔Hの1辺のサイズは数十nm程度であり、その深さは中間層16を厚み方向に貫通する大きさとされている。細孔Hは中間層16の平面に対して略垂直に開孔されており、細孔Hの底面はソース電極11の表面に達している。
図2(b)に示すように、中間層16は、細孔Hを備えた多孔質導電層18と、多孔質導電層18の細孔H内に充填された有機半導体19とを備えている。有機半導体19は、細孔Hの内壁面に沿って配向しており、その主鎖の配向方向は細孔Hの延在方向と略一致している。有機半導体19の上部には、半導体層13を構成する有機半導体13Aが配置されている。有機半導体13Aの配向方向は、有機半導体19の配向方向と略一致しており、有機半導体13Aと有機半導体19とは、半導体層13と中間層16との境界部で連続した配向状態を形成している。
半導体層13と中間層16との間のキャリア(e−)の移動は、有機半導体13Aと有機半導体19との間のホッピング伝導を介して行われる。キャリア(e−)は、有機半導体13Aの間をホッピング伝導した後、有機半導体13Aと有機半導体19との間をホッピング伝導し、さらに有機半導体19と細孔Hの内壁面との間をホッピング伝導することにより、多孔質導電層18に移動する。そして、多孔質導電層18とソース電極11との間のバンド伝導を介してソース電極11に移動する。
このとき、有機半導体13Aと有機半導体19の配向状態は一致しているため、両者の間のキャリアの移動(ホッピング伝導)は良好なものとなる。有機半導体19と多孔質導電層18と間のキャリアの移動はトンネリング伝導又は弱いホッピング伝導により行われるが、有機半導体19と多孔質導電層18との界面は、多孔質導電層18に設けられた多数の細孔Hによって拡大されているため、全体として有機半導体19と多孔質導電層18との間のキャリアの移動は良好なものとなる。したがって、平滑な電極面を有するソース電極11に直接半導体層13を積層する場合に比べて、高いキャリア伝導が実現される。
以上説明したように、本実施形態の有機トランジスタ1によれば、ソース電極11及びドレイン電極12と半導体層13との間に、導電体(多孔質導電層18)と有機半導体19との混合体からなる中間層16,17が設けられているため、ソース電極11及びドレイン電極12と中間層16,17との間、及び半導体層13と中間層16,17との間のインジェクション(キャリアの注入性)が向上し、全体として電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。また、細孔Hの内部に有機半導体19を充填することで、有機半導体19が細孔Hに沿って配向されるため、有機半導体19同士のホッピング伝導が促進され、さらにインジェクションの高い有機トランジスタが提供できる。
有機トランジスタでは、多くの場合、ソース電極11及びドレイン電極12が金(Au)等の無機材料で形成されるため、電極11,12と半導体層13との間のキャリアの伝導は、トンネル伝導や弱いホッピング伝導によって行われる。したがって、電極11,12と半導体層13との間のインジェクションは非常に小さく、これが有機トランジスタの性能向上の妨げになっている。本実施形態では、この電極−半導体層間のインジェクションを、両者の界面に導電体(多孔質導電層18)と有機半導体19との混合体からなる中間層16を設けることによって向上している。中間層16では、有機半導体19と多孔質導電層18とが細孔H内の広い表面積で接触しているため、個々のキャリアの伝導は弱くても、中間層全体としては高いインジェクションが実現できる。また、半導体層13と中間層(有機半導体19)との界面、及び電極11,12と中間層(多孔質導電層18)との界面では、同質の材料同士が接触するため、電極11,12と半導体層13とが直接接する場合よりも強いキャリア伝導が実現される。そのため、有機トランジスタ全体としては高いインジェクションが実現され、オンオフ比の高い有機トランジスタが提供できる。
この場合、中間層16,17は電極11,12と半導体層13との界面のみに設けられているので、電極材料や半導体材料等について特別な材料を用いる必要がない。そのため、特許文献1及び2の構成に比べて、材料選択の幅が広がり、電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。また、電極構造等は通常のものを採用できるので、特許文献3の構成に比べて、有機トランジスタ1の面積を小さくすることができる。さらに、多孔質導電層18は電極11,12の表面のみに設けられているので、特許文献4のように電極全体を多孔質層とする場合に比べて、多孔質導電層自体による抵抗の増加を小さくすることができる。特に、中間層16,17(すなわち多孔質導電層18)はソース電極11とドレイン電極12との間のキャリアの導電経路にのみ設けられているため、有機トランジスタ1のオン抵抗は極力小さくなり、消費電力に優れた有機トランジスタが提供できる。
なお、本実施形態では、有機トランジスタの一例として、基板10側から、電極11,12、半導体層13、ゲート絶縁膜14及びゲート電極15を順に積層したものを説明したが、有機トランジスタの構成はこれに限定されない。例えば、基板10側から半導体層13、電極11,12、ゲート絶縁膜14及びゲート電極15を順に積層した構成を有する有機トランジスタに本発明を適用することもできる。この場合、中間層16,17は、電極11,12のゲート電極15とは反対側の面(下面)であって電極11,12とゲート電極15とが平面的に重なる部分、及び電極11,12の互いに対向する面(端面)を覆って設けられる。
また、ボトムゲート構造の有機トランジスタに本発明を適用することもできる。例えば、基板側から、ゲート電極、ゲート絶縁膜、半導体層及び電極(ソース電極、ドレイン電極)を順に積層した構成の有機トランジスタの場合、中間層は、ソース電極及びドレイン電極のゲート電極側の面であってソース電極及びドレイン電極とゲート電極とが平面的に重なる部分、並びにソース電極及びドレイン電極の互いに対向する面(端面)を覆って設けられる。また、基板側から、ゲート電極、ゲート絶縁膜、電極(ソース電極、ドレイン電極)及び半導体層を順に積層した構成の有機トランジスタの場合、中間層は、ソース電極及びドレイン電極のゲート電極とは反対側の面であってソース電極及びドレイン電極とゲート電極とが平面的に重なる部分、並びにソース電極及びドレイン電極の互いに対向する面(端面)を覆って設けられる。
[第2の実施の形態]
図3は、本発明の第2実施形態の有機トランジスタ2の中間層の概略構成図である。同図において(a)は中間層20の概略平面図であり、(b)はその一部を拡大して切り欠いた切り欠き斜視図である。これらの図は、第1実施形態の図2に相当するものである。なお、図示は省略するが、ドレイン電極上の中間層の構成も中間層20と同じである。
図3は、本発明の第2実施形態の有機トランジスタ2の中間層の概略構成図である。同図において(a)は中間層20の概略平面図であり、(b)はその一部を拡大して切り欠いた切り欠き斜視図である。これらの図は、第1実施形態の図2に相当するものである。なお、図示は省略するが、ドレイン電極上の中間層の構成も中間層20と同じである。
本実施形態の有機トランジスタ2の基本構成は第1実施形態の有機トランジスタ1と同じである。異なるのは、中間層20の導電体を導電微粒子21Aの集合体によって構成した点である。したがって、第1実施形態と共通の構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図3に示すように、中間層20の表面には多数の導電微粒子21Aが設けられている。導電微粒子21A同士の間には隙間が設けられており、該隙間が細孔Hとなっている。細孔Hは、中間層20の平面方向及び厚み方向に不規則に配置されている。導電微粒子21A同士は互いに接触しており、該接触部を介して電荷が移動するようになっている。中間層20は、細孔Hを備えた多孔質導電層21と、多孔質導電層21の細孔H内に充填された有機半導体22とを備えている。多孔質導電層21は、導電微粒子21Aの集合体として構成されている。導電微粒子21Aは、ソース電極11と同一の材料であっても良く、異なる材料であっても良い。導電微粒子21Aとソース電極11との接触抵抗を低減する観点からは、導電微粒子21Aはソース電極11と同一材料又はバンド障壁の小さい材料であることが望ましい。
有機半導体22は、導電微粒子21Aの隙間(細孔H)に含浸されている。有機半導体22は、半導体層13を構成する有機半導体13Aと同一の材料であっても良く、異なる材料であっても良い。有機半導体22と有機半導体13Aとの接触抵抗を低減する観点からは、有機半導体22は有機半導体13Aと同一材料又はバンド障壁の小さい材料(HOMO準位又はLUMO準位の近い材料)であることが望ましい。本実施形態の場合、有機半導体22は有機半導体13Aと同一の有機半導体である。
半導体層と中間層20との間のキャリアの移動は、第1実施形態と同じである。キャリアは、半導体層の有機半導体の間をホッピング伝導した後、半導体層の有機半導体と中間層20の有機半導体22との間をホッピング伝導し、さらに有機半導体22と細孔Hの内壁面(導電微粒子21Aの表面)との間をホッピング伝導することにより、多孔質導電層21に移動する。そして、多孔質導電層21とソース電極11との間のバンド伝導を介してソース電極11に移動する。
多孔質導電層21は、例えば、ソース電極11上に不導体を含むメッキ液を用いて導電層を形成し、その後、前記導電層から前記不導体を除去することにより形成することができる。この場合、多孔質導電層21を形成しない領域にレジストを設けることにより、所望の領域に選択的に多孔質導電層21を形成することができる。この方法においては、不導体が配置された部分は隙間(細孔H)となるため、該隙間を均一に分散させることにより、導電体(多孔質導電層21)と有機半導体22とが均一に分散された中間層20が形成できる。なお、多孔質導電層21は、ポーラスメッキと呼ばれる手法を用いて形成することもできる。具体的な方法としては、次の方法が挙げられる。
<第1の方法>
硝酸亜鉛溶液中に不導体(スルホン酸化合物等)を添加し、電気メッキ法で導電層を形成する。その後、O2プラズマ処理若しくはArプラズマ処理を施すことにより、又はオートクレープ中で120℃、10時間程度放置することにより、前記不導体を除去する。以上により、多孔質導電層が形成される。
<第2の方法>
いわゆるコンポジットメッキ(Ni+フッ素樹脂共析メッキ)を実施する。その後、O2プラズマ処理若しくはArプラズマ処理を施すことにより、又はオートクレープ中で120℃、10時間程度放置することにより、不導体部分を除去する。以上により、多孔質導電層が形成される。なお、コンポジットメッキとは、金属と不導体とを同時に形成するメッキ手法である。
<第3の方法>
金属エマルジョンを電着処理(メッキ処理)し、溶融温度以下で焼成(80℃〜150℃、10分程度加熱処理)する。電流密度を適切に制御することにより、多孔質導電層を形成することができる。
<第4の方法>
添加剤及び微粒子を混合したメッキ液又は金属ナノコロイド溶液に一定の電流密度条件下で電界メッキ処理することにより、比表面積の大きな多孔質導電層が形成できる(ポーラスメッキ)。金属微粒子又はナノコロイド種としては、金、ニッケル、銅、白金、パラジウム、錫、亜鉛、クロム、ITO(インジウム錫酸化物)、FTO(フッ素錫酸化物)、TiO2(酸化チタン)、ZnO(酸化亜鉛)等が利用可能である。
硝酸亜鉛溶液中に不導体(スルホン酸化合物等)を添加し、電気メッキ法で導電層を形成する。その後、O2プラズマ処理若しくはArプラズマ処理を施すことにより、又はオートクレープ中で120℃、10時間程度放置することにより、前記不導体を除去する。以上により、多孔質導電層が形成される。
<第2の方法>
いわゆるコンポジットメッキ(Ni+フッ素樹脂共析メッキ)を実施する。その後、O2プラズマ処理若しくはArプラズマ処理を施すことにより、又はオートクレープ中で120℃、10時間程度放置することにより、不導体部分を除去する。以上により、多孔質導電層が形成される。なお、コンポジットメッキとは、金属と不導体とを同時に形成するメッキ手法である。
<第3の方法>
金属エマルジョンを電着処理(メッキ処理)し、溶融温度以下で焼成(80℃〜150℃、10分程度加熱処理)する。電流密度を適切に制御することにより、多孔質導電層を形成することができる。
<第4の方法>
添加剤及び微粒子を混合したメッキ液又は金属ナノコロイド溶液に一定の電流密度条件下で電界メッキ処理することにより、比表面積の大きな多孔質導電層が形成できる(ポーラスメッキ)。金属微粒子又はナノコロイド種としては、金、ニッケル、銅、白金、パラジウム、錫、亜鉛、クロム、ITO(インジウム錫酸化物)、FTO(フッ素錫酸化物)、TiO2(酸化チタン)、ZnO(酸化亜鉛)等が利用可能である。
第1方法〜第4の方法を用いて多孔質導電層を形成した後、多孔質導電層の細孔内に有機半導体を含浸させることによって、本実施形態の中間層20を形成することができる。具体的には、有機溶媒可溶性の有機半導体材料を有機溶媒に溶かした半導体インクを多孔質導電層に、印刷法、インクジェット法等を用いて含浸させる、その後、半導体インクを加熱処理して有機溶媒を除去することにより、中間層20が形成できる。或いは、半導体材料を可溶化前駆体(プリカーサ)状態で溶液化し、多孔質電極部に含浸させる。その後、前駆体(プリカーサ)を加熱処理等して半導体を形成することによっても、中間層20を形成することができる。
本実施形態の有機トランジスタ2によれば、ソース電極11と半導体層13との間に、導電体(多孔質導電層21)と有機半導体22との混合体からなる中間層20が設けられているため、ソース電極11と中間層20との間、及び半導体層13と中間層20との間のインジェクション(キャリアの注入性)が向上し、全体として電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。
[第3の実施の形態]
図4は、本発明の第3実施形態の有機トランジスタ3の中間層の概略構成図である。同図において(a)は中間層30の概略平面図であり、(b)はその一部を拡大して切り欠いた切り欠き斜視図である。これらの図は、第1実施形態の図2に相当するものである。なお、図示は省略するが、ドレイン電極上の中間層の構成も中間層30と同じである。
図4は、本発明の第3実施形態の有機トランジスタ3の中間層の概略構成図である。同図において(a)は中間層30の概略平面図であり、(b)はその一部を拡大して切り欠いた切り欠き斜視図である。これらの図は、第1実施形態の図2に相当するものである。なお、図示は省略するが、ドレイン電極上の中間層の構成も中間層30と同じである。
本実施形態の有機トランジスタ3の基本構成は第1実施形態の有機トランジスタ1と同じである。異なるのは、中間層30の導電体を導電微粒子31Aによって形成した点である。したがって、第1実施形態と共通の構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図4に示すように、中間層30の表面には多数の導電微粒子31Aが設けられている。導電微粒子31Aの間には隙間が設けられており、該隙間が細孔Hとなっている。細孔Hは、中間層30の平面方向及び厚み方向に不規則に配置されている。導電微粒子31A同士は互いに接触しており、該接触部を介して電荷が移動するようになっている。中間層30は、細孔Hを備えた多孔質導電層31と、多孔質導電層31の細孔H内に充填された有機半導体32とを備えている。多孔質導電層31は、導電微粒子31Aの集合体からなる。導電微粒子31Aは、ソース電極11と同一の材料であっても良く、異なる材料であっても良い。導電微粒子31Aとソース電極11との接触抵抗を低減する観点からは、導電微粒子31Aはソース電極11と同一材料又はバンド障壁の小さい材料であることが望ましい。
有機半導体32は、導電微粒子31Aの隙間(細孔H)に含浸されている。有機半導体32は、半導体層13を構成する有機半導体13Aと同一の材料であっても良く、異なる材料であっても良い。有機半導体32と有機半導体13Aとの接触抵抗を低減する観点からは、有機半導体32は有機半導体13Aと同一材料又はバンド障壁の小さい材料(HOMO準位又はLUMO準位の近い材料)であることが望ましい。本実施形態の場合、有機半導体32は有機半導体13Aと同一の有機半導体である。
半導体層と中間層30との間のキャリアの移動は、第1実施形態と同じである。キャリアは、半導体層の有機半導体の間をホッピング伝導した後、半導体層の有機半導体と中間層30の有機半導体32との間をホッピング伝導し、さらに有機半導体32と細孔Hの内壁面(導電微粒子31Aの表面)との間をホッピング伝導することにより、多孔質導電層31に移動する。そして、多孔質導電層31とソース電極11との間のバンド伝導を介してソース電極11に移動する。
多孔質導電層31は、例えば、ソース電極11上に導電微粒子31Aと有機半導体32とを混練してなるペースト材を塗布し、前記ペースト材を焼結することにより形成することができる。また、導電微粒子を含むコロイド溶液と有機半導体を含むコロイド溶液を混合し、前記溶液をソース電極11上に塗布して焼成することにより形成するもできる。具体的な方法としては、次の方法が挙げられる。
<第1の方法>
ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ジチオフェン)(F8T2)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、ポリクオーターチオフェン(PQT)、トリフェニルジアミン(TPD)等の有機半導体をキシレン、トルエン、クロロホルム、デカリン、メスチレン等の溶媒に溶解させ(濃度1wt%前後)、ケッチェンブラックEC(ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製)、バルカンXC−72(Cabot社製)等のカーボン粉黛を乳鉢で混練させてペースト状となったものをソース電極11上にディスペンサ等で塗布する。そして、前記ペーストを80℃〜150℃の環境で10分程度乾燥し、中間層30とする。
<第2の方法>
平均粒子サイズ20nmのカーボンコロイド溶液と、平均粒子サイズ100nmのカーボンコロイド溶液を含有カーボン量が1:1となるように配合した混合溶液をソース電極11上にインクジェット装置等で塗布する。そして、120℃〜200℃で10分程度焼成し、多孔質導電層31とする。その後、多孔質導電層31を半導体溶液に12時間以上浸漬し、多孔質導電層の細孔内に半導体を浸透させる。その後、80℃〜120℃程度で乾燥させることにより、中間層30を形成する。
ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ジチオフェン)(F8T2)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、ポリクオーターチオフェン(PQT)、トリフェニルジアミン(TPD)等の有機半導体をキシレン、トルエン、クロロホルム、デカリン、メスチレン等の溶媒に溶解させ(濃度1wt%前後)、ケッチェンブラックEC(ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製)、バルカンXC−72(Cabot社製)等のカーボン粉黛を乳鉢で混練させてペースト状となったものをソース電極11上にディスペンサ等で塗布する。そして、前記ペーストを80℃〜150℃の環境で10分程度乾燥し、中間層30とする。
<第2の方法>
平均粒子サイズ20nmのカーボンコロイド溶液と、平均粒子サイズ100nmのカーボンコロイド溶液を含有カーボン量が1:1となるように配合した混合溶液をソース電極11上にインクジェット装置等で塗布する。そして、120℃〜200℃で10分程度焼成し、多孔質導電層31とする。その後、多孔質導電層31を半導体溶液に12時間以上浸漬し、多孔質導電層の細孔内に半導体を浸透させる。その後、80℃〜120℃程度で乾燥させることにより、中間層30を形成する。
本実施形態の有機トランジスタ3によれば、ソース電極11と半導体層13との間に、導電体(多孔質導電層31)と有機半導体32との混合体からなる中間層30が設けられているため、ソース電極11と中間層30との間、及び半導体層13と中間層30との間のインジェクション(キャリアの注入性)が向上し、全体として電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。また、有機半導体32と導電微粒子31Aとを混合したペースト材を用いて中間層30を形成する場合、有機半導体32を含浸させる工程が不要になるため、製造工程が簡略化される。特に、多孔質導電層31の細孔Hを小さくし、表面積を大きくしようとした場合には、細孔Hの内部に有機半導体32が含浸しにくくなるため、本方法が有効となる。
[第4の実施の形態]
図5は、本発明の第4実施形態の有機トランジスタ4の概略構成図である。有機トランジスタ4は、有機半導体からなる半導体層13と、該半導体層13と対向して設けられたゲート電極15と、半導体層13とゲート電極15とを絶縁するゲート絶縁膜14と、ゲート電極15と部分的に対向して設けられたソース電極11及びドレイン電極12と、ソース電極11の半導体層13との界面に設けられた凹凸部11Aと、ドレイン電極12の半導体層13との界面に設けられた凹凸部12Aとを備えている。
図5は、本発明の第4実施形態の有機トランジスタ4の概略構成図である。有機トランジスタ4は、有機半導体からなる半導体層13と、該半導体層13と対向して設けられたゲート電極15と、半導体層13とゲート電極15とを絶縁するゲート絶縁膜14と、ゲート電極15と部分的に対向して設けられたソース電極11及びドレイン電極12と、ソース電極11の半導体層13との界面に設けられた凹凸部11Aと、ドレイン電極12の半導体層13との界面に設けられた凹凸部12Aとを備えている。
凹凸部11A及び12Aは、ソース電極11及びドレイン電極12の表面をブラスト処理することにより形成されている。ブラスト処理は、例えば、JIS#1000以上の細かいラッピングシートで表面を研磨することにより行うことができる。また、いわゆるウェットブラスト法で粒径10μm以下の超微粒子研磨剤を用いて、水と超微粒子との混合液(スラリー)を投射することにより行うこともできる。凹凸部11A及び12Aは、それぞれソース電極11及びドレイン電極12の全面に設けられている。半導体層13は、凹凸部11A及び11Bを覆ってソース電極11及びドレイン電極12に跨って形成されている。
なお、図5の構成は一例であり、凹凸部11A及び12Aの構成は必ずしもこれに限定されない。凹凸部11A及び12Aは、少なくともソース電極11とドレイン電極12との間のキャリアの導電経路(図1中、点線で記載されている)に設けられていれば良い。例えば、凹凸部11Aは、ソース電極11のゲート電極15側の面(上面)であってソース電極11とゲート電極15とが平面的に重なる部分、及びソース電極11のドレイン電極12と対向する面(端面)のみに設けることもできる。同様に、凹凸部12Aは、ドレイン電極12のゲート電極15側の面(上面)であってドレイン電極12とゲート電極15とが平面的に重なる部分、及びドレイン電極12のソース電極11と対向する面(端面)のみに設けることもできる。この場合、ブラスト処理を行わない領域にレジストを設けることにより、所望の領域に選択的に凹凸部11A,12Aを形成することができる。
本実施形態の有機トランジスタ4によれば、ソース電極11及びドレイン電極12と半導体層13との接触面積が凹凸部11A及び12Aによって広がるため、インジェクションの高い有機トランジスタが提供できる。この場合、電極材料や半導体材料等について特別な材料を用いる必要がないため、特許文献1及び2の構成に比べて、材料選択の幅が広がり、電気特性に優れた有機トランジスタが提供できる。また、電極構造等は通常のものを採用できるので、特許文献3の構成に比べて、有機トランジスタの面積を小さくすることができる。さらに、凹凸部は電極11,12の表面のみに設けられているので、特許文献4のように電極全体を多孔質層とする場合に比べて、凹凸自体による抵抗の増加を小さくすることができる。そのため、有機トランジスタ4のオン抵抗が小さくなり、消費電力に優れた有機トランジスタが提供できる。
1,2,3,4…有機トランジスタ、10…基板、11…ソース電極、11A…凹凸部、12…ドレイン電極、12A…凹凸部、13…半導体層(有機半導体層)、13A…有機半導体、14…ゲート絶縁膜、15…ゲート電極、16、7…中間層、18…多孔質導電層、19…有機半導体、20…中間層、21…多孔質導電層、21A…導電微粒子、22…有機半導体、30…中間層、31…多孔質導電層、31A…導電微粒子、32…有機半導体、H…細孔
Claims (11)
- ソース電極及びドレイン電極と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられた有機半導体層と、
前記ソース電極と前記有機半導体層との界面及び前記ドレイン電極と前記有機半導体層との界面に設けられた多孔質導電層と、
前記多孔質導電層の細孔内に充填された有機半導体と、を備えたことを特徴とする有機トランジスタ。 - 前記細孔内に充填された有機半導体と、前記有機半導体層を構成する有機半導体とは同一材料によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機トランジスタ。
- 前記多孔質導電層は、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のキャリアの導電経路にのみ設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機トランジスタ。
- 前記多孔質導電層は、導電微粒子の集合体によって形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機トランジスタ。
- 前記多孔質導電層は、ハニカム状に形成された複数の細孔を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機トランジスタ。
- ソース電極及びドレイン電極と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に設けられた有機半導体層と、
前記ソース電極の前記有機半導体層との界面に設けられた凹凸部と、
前記ドレイン電極の前記有機半導体層との界面に設けられた凹凸部と、を備えたことを特徴とする有機トランジスタ。 - 基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、導電微粒子と有機半導体とを含むペースト材を塗布する工程と、
前記ペースト材を焼結することにより中間層を形成する工程と、
前記中間層を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする有機トランジスタの製造方法。 - 基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、導電微粒子を含むコロイド溶液と有機半導体を含むコロイド溶液とを混合してなる溶液を塗布する工程と、
前記溶液を焼成することにより多孔質導電層を形成する工程と、
前記多孔質導電層を半導体溶液に浸漬し、前記多孔質導電層の細孔内に有機半導体材料を浸透させることにより、中間層を形成する工程と、
前記中間層を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする有機トランジスタの製造方法。 - 基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、化合物半導体からなる導電層を形成する工程と、
前記導電層を光電気化学エッチングすることにより、細孔を有する多孔質導電層を形成する工程と、
前記多孔質導電層の細孔内に有機半導体を含浸させる工程と、
前記多孔質導電層を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする有機トランジスタの製造方法。 - 基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面に、不導体を含むメッキ液を用いて導電層を形成する工程と、
前記導電層から前記不導体を除去することにより、細孔を有する多孔質導電層を形成する工程と、
前記多孔質導電層の細孔内に有機半導体を含浸させる工程と、
前記多孔質導電層を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする有機トランジスタの製造方法。 - 基板上にソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
前記ソース電極の表面及び前記ドレイン電極の表面をブラスト処理し、前記ソース電極及び前記ドレイン電極の表面に凹凸部を形成する工程と、
前記凹凸部を介して前記ソース電極及び前記ドレイン電極に跨る有機半導体層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする有機トランジスタの製造方法。
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JP2008258252A (ja) * | 2007-04-02 | 2008-10-23 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機薄膜トランジスタ、有機薄膜トランジスタの製造方法 |
JP2009129949A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Konica Minolta Holdings Inc | 有機tftの製造方法、及び有機tft |
JPWO2013018137A1 (ja) * | 2011-08-03 | 2015-02-23 | パナソニック株式会社 | 表示パネル装置及びその製造方法 |
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