JP2008243295A - 熱アシスト磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ハードディスク装置及び熱アシスト磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

熱アシスト磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、ハードディスク装置及び熱アシスト磁気ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高周波の記録周波数に対応可能な熱アシスト磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、並びにハードディスク装置、及び、そのような熱アシスト磁気ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】磁気記録媒体に対向する媒体対向面Sと、媒体対向面S内に光出射面353を有する平面導波路のコア35と、光出射面353に設けられた近接場光発生部36と、出射光が平面導波路のコア35の光入射面354に到達するように設けられた発光素子40と、平面導波路のコア35のトラック幅方向に交差する側面に隣接する主磁極340aを有する磁気記録素子とを備えることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、熱アシスト磁気記録方式により信号の書き込みを行う熱アシスト磁気ヘッド、この熱アシスト磁気ヘッドを備えたヘッドジンバルアセンブリ(HGA)、HGAを備えたハードディスク装置、及び熱アシスト磁気ヘッドの製造方法に関する。
ハードディスク装置の高記録密度化に伴い、薄膜磁気ヘッドのさらなる性能の向上が要求されている。薄膜磁気ヘッドとしては、磁気抵抗(MR)効果素子等の磁気検出素子と電磁コイル素子等の磁気記録素子とを積層した構造である複合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられており、これらの素子によって磁気記録媒体である磁気ディスクにデータ信号が読み書きされる。
一般に、磁気記録媒体は、いわば磁性微粒子が集合した不連続体であり、それぞれの磁性微粒子は単磁区構造となっている。ここで、1つの記録ビットは、複数の磁性微粒子から構成されている。従って、記録密度を高めるためには、磁性微粒子を小さくして、記録ビットの境界の凹凸を減少させなければならない。しかし、磁性微粒子を小さくすると、体積減少に伴う磁化の熱安定性の低下が問題となる。
磁化の熱安定性の目安は、KV/kTで与えられる。ここで、Kは磁性微粒子の磁気異方性エネルギー、Vは1つの磁性微粒子の体積、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。磁性微粒子を小さくするということは、まさにVを小さくすることであり、そのままではKV/kTが小さくなって熱安定性が損なわれる。この問題への対策として、同時にKを大きくすることが考えられるが、このKの増加は、記録媒体の保磁力の増加をもたらす。これに対して、磁気ヘッドによる書き込み磁界強度は、ヘッド内の磁極を構成する軟磁性材料の飽和磁束密度でほぼ決定されてしまう。従って、保磁力が、この書き込み磁界強度の限界から決まる許容値を超えると書き込みが不可能となってしまう。
このような磁化の熱安定性の問題を解決する方法として、Kの大きな磁性材料を用いる一方で、書き込み磁界印加の直前に記録媒体に熱を加えることによって、保磁力を小さくして書き込みを行う、いわゆる熱アシスト磁気記録方式が提案されている。この方式は、磁気ドミネント記録方式と光ドミネント記録方式とに大別される。磁気ドミネント記録方式においては、書き込みの主体は電磁コイル素子であり、光の放射径はトラック幅(記録幅)に比べて大きくなっている。一方、光ドミネント記録方式においては、書き込みの主体は光放射部であり、光の放射径はトラック幅(記録幅)とほぼ同じとなっている。すなわち、磁気ドミネント記録方式は、空間分解能を磁界に持たせているのに対し、光ドミネント記録方式は、空間分解能を光に持たせている。
このような熱アシスト磁気ヘッドとして、特許文献1には、電磁コイル素子に対して、磁気ヘッドの積層方向(ビット長方向)に近接した位置に光導波路を設けた熱アシスト磁気ヘッドが開示されている。この構成においては、発光素子の出射光を光導波路内に導入し、媒体対向面内にある光導波路の光出射面から出射させて、磁気記録媒体を局所的に加熱する。続いて、局所的に加熱され保磁力が低下している磁気記録媒体の局所領域に対して、電磁コイル素子によって書き込み磁界を印加して書き込みを行う。
また、非特許文献1には、水晶のスライダ上に形成されたU字型の近接場光発生部を利用した熱アシスト磁気ヘッドが開示されている。この構成においては、近接場光発生部のU字型形状の湾曲部にレーザ光を照射して近接場光を発生させ、磁気記録媒体を局所的に加熱し、続いて、近接場光発生部に電流を流し、その湾曲部から発生する誘導磁界によって書き込みを行っている。
特開2005−190655号公報 IEEE Trans. Magn. Vol.41, p.2817 (2005)
しかしながら、上記特許文献1に記載の熱アシスト磁気ヘッドでは、高周波の記録周波数に対応することができず、高転送速度のハードディスク装置を実現することができないという問題点がある。
即ち、上記特許文献1に使用される光導波路は、高屈折領域であるコアと低屈折率領域であるクラッドを磁気ディスクの積層方向に積層したものであり、コアをクラッドによって包み込んだ構成となっている。そして、コアとクラッドは、光導波路としての機能を果たすためには、その積層方向の厚さを、導入する光の波長よりも厚く形成する必要がある。例えば、光源として青色レーザを用いた場合には、コア及びクラッドは、それぞれ少なくとも400nm以上の厚さとする必要がある。
従って、上記特許文献1に記載の熱アシスト磁気ヘッドでは、光導波路の出射面と電磁コイル間のビット長方向の距離が長く(例えば、400nm以上)となってしまい、磁気記録媒体を加熱してから記録磁界を印加するまでには、ある程度の時間が必要となる。そのため、磁気記録媒体を光照射によって加熱した後、その高温状態をある程度の時間保持する必要がある。その時間を見積もると、磁気記録媒体が5400rpmで回転し、磁気記録媒体の中心から20mm離れた部分の上方に磁気ヘッドが浮上している場合、磁気ヘッドと磁気記録媒体の相対位置が400nm移動するのに要する時間は、約35n秒となる。ところが、例えば1GHzの記録周波数では、1ビット当たり1n秒程度で磁気記録を行う必要があるため、上述のように35n秒もの時間にわたって磁気記録媒体の高温状態を保持する必要のある磁気ヘッドでは、高周波の記録周波数に対応することは困難である。
この問題点を解消するためには、光照射部(媒体加熱部)と記録磁界印加部の位置が略一致した構造の磁気ヘッドとすればよい。その点、上記非特許文献1に記載の熱アシスト磁気ヘッドの構成が考えられるが、この構成の場合、記録磁界の発生強度が不十分という問題点がある。
即ち、熱アシスト磁気記録においては、磁気記録媒体の記録領域を、その保磁力が0になる程度まで加熱してしまうと、磁気記録媒体上の保護膜や潤滑材が熱分解等してしまう虞がある。そのような事態を防止するため、熱アシスト磁気記録時には、磁気記録媒体の記録領域を、その保磁力が0になるまで加熱するのではなく、その保磁力をある程度低下させるように加熱した後に、記録磁界を印加する必要がある。そのためには、印加される記録磁界には十分な強度が必要であるが、非特許文献1に記載の熱アシスト磁気ヘッドは、誘導された磁束を集中させる役割を果たす磁極を備えていないため、十分な強度の磁界を磁気記録媒体に印加することができない。その上、非特許文献1に記載の熱アシスト磁気ヘッドにおいては、磁気ヘッドの積層面と媒体対向面が一致した構造となっており、従来の磁気ヘッドの構成とは異なっている。そのため、磁気検出素子と磁気記録素子とを積層した構造である複合型薄膜磁気ヘッドを従来の製造方法によって製造することができず、十分な性能を備えた熱アシスト磁気ヘッドを得ることが困難である。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、高周波の記録周波数に対応可能な熱アシスト磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、並びにハードディスク装置、及び、そのような熱アシスト磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る熱アシスト磁気ヘッドは、磁気記録媒体に対向する媒体対向面と、媒体対向面内に光出射面を有する平面導波路のコアと、光出射面に設けられた近接場光発生部と、出射光が平面導波路のコアの光入射面に到達するように設けられた発光素子と、平面導波路のコアのトラック幅方向に交差する側面に隣接する主磁極を有する磁気記録素子とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る熱アシスト磁気ヘッドの製造方法は、平面導波路のコアを形成する工程と、磁気記録素子の主磁極を、コアのトラック幅方向に交差する側面に隣接するように形成する工程と、コアの光出射面となる部分に近接場光発生部を形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、発光素子の出射光を光入射面から平面導波路のコアに入射させ、光出射面に設けられた近接場光発生部に照射することにより、発光素子の出射光と比較して、より高強度の近接場光を発生させることができる。その近接場光は媒体対向面内の光出射面から出射され、磁気記録媒体の記録領域を加熱する。磁気記録媒体が加熱されると、記録領域の保磁力が低下するため、磁気記録素子への通電によって発生した磁界を記録領域に印加することにより、容易に書き込みを行うことができる。
さらに本発明においては、磁気ヘッドの媒体加熱部である近接場光発生部と、記録磁界印加部である磁気記録素子の主磁極のうち少なくとも一部は、媒体対向面側から見てトラック幅方向に並ぶように隣接して配置されている。そのため、磁気記録媒体の加熱と、その加熱した記録領域への書き込み磁界の印加を、略同時に行うことができる。これにより、磁気記録媒体の記録領域の高温状態を長時間保持する必要がなくなるため、記録周波数を非常に高くすることが可能となる。
また、本発明に係る熱アシスト磁気ヘッドは、磁気記録媒体に対向する媒体対向面と、媒体対向面内に光出射面を有する平面導波路のコアと、出射光が前記平面導波路のコアの光入射面に到達するように設けられた発光素子と、平面導波路のコアのトラック幅方向に交差する側面にのみ隣接する主磁極を有する磁気記録素子とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る熱アシスト磁気ヘッドの製造方法は、平面導波路のコアを形成する工程と、磁気記録素子の主磁極を、コアのトラック幅方向に交差する側面にのみ隣接するように形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、発光素子の出射光を光入射面から平面導波路のコアに入射させた光は媒体対向面内の光出射面から出射され、磁気記録媒体の記録領域を加熱する。磁気記録媒体が加熱されると、記録領域の保磁力が低下するため、磁気記録素子への通電によって発生した磁界を記録領域に印加することにより、容易に書き込みを行うことができる。
さらに本発明においては、磁気ヘッドの媒体加熱部である光出射面と、記録磁界印加部である磁気記録素子の主磁極とは、媒体対向面側から見てトラック幅方向にのみ並ぶように隣接して配置されている。そのため、磁気記録媒体の加熱と、その加熱した記録領域への書き込み磁界の印加を、略同時に行うことができる。これにより、磁気記録媒体の記録領域の高温状態を長時間保持する必要がなくなるため、記録周波数を非常に高くすることが可能となる。
さらに、光出射面に近接場光発生部が設けられていることが好ましい。これにより、平面導波路のコアに入射させた光と比較して、より高強度の近接場光を発生させて光出射面から出射することができるため、磁気記録媒体の記録領域を十分に加熱することができる。
さらに、磁気記録素子の主磁極は、平面導波路のコアのトラック幅方向に交差する両側面に隣接していることが好ましい。これにより、平面導波路のコアを挟むようにして設けられた主磁極からそれぞれ記録磁界が発生し、これらが重ね合わされた磁界が記録磁界となるため、十分な強度の記録磁界を記録媒体に印加することができる。
さらに、トラック幅方向における主磁極の先端の離間距離は、発光素子の出射光が光出射面から出射される際の波長の0.23〜0.92倍であることが好ましい。これにより、主磁極間の距離が十分に大きくなるため、その間の光出射面から出射する光の強度を十分に大きくすることができ、磁気記録媒体の記録領域を十分に加熱することができる。また、主磁極間の距離が十分に小さいため、それぞれの主磁極から発生した磁界を重ね合わせた記録磁界の大きさを十分に大きくすることができ、磁気記録媒体の記録領域に対して十分な大きさの記録磁界を印加することができる。
さらに、主磁極の先端から磁気記録媒体までの最短距離は、光出射面から磁気記録媒体までの最短距離よりも大きいことが好ましい。これにより、平面導波路のコアのトラック幅方向に交差する両側面に隣接している主磁極の先端は、媒体対向面よりも磁気ヘッドの内側に位置することになる。そのため、平面導波路のコア直下の記録磁界の強度と比較した場合の、両主磁極直下の記録磁界の相対強度を十分に低下させることができる。その結果、熱アシスト磁気記録を行う際のサイドイレーズ等の不具合の発生を十分に防止することができる。
本発明に係るHGAは、上述の熱アシスト磁気ヘッドと、熱アシスト磁気ヘッドを支持するサスペンションとを備えることが好ましく、本発明に係るハードディスク装置は、上記HGAと、媒体対向面に対向する磁気記録媒体とを備えることが好ましい。これにより、高周波の記録周波数に対応した熱アシスト磁気記録を行うハードディスク装置が得られる。
本発明によれば、高周波の記録周波数に対応可能な熱アシスト磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリ、並びにハードディスク装置、及び、そのような熱アシスト磁気ヘッドの製造方法が提供される。
以下に、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同一の要素は、同一の参照番号を用いて示されている。また、図面中の構成要素内及び構成要素間の寸法比は、図面の見易さのため、それぞれ任意となっている。
(ハードディスク装置)
図1は、実施の形態に係るハードディスク装置の斜視図である。
ハードディスク装置1は、スピンドルモータ11の回転軸の回りを回転する複数の磁気記録媒体である磁気ディスク(磁気記録媒体)10、熱アシスト磁気ヘッド21をトラック上に位置決めするためのアセンブリキャリッジ装置12、この熱アシスト磁気ヘッド21の書き込み及び読み出し動作を制御し、さらに後に詳述する熱アシスト磁気記録用のレーザ光を発生させる光源であるレーザダイオードを制御するための記録再生及び発光制御回路(制御回路)13を備えている。
アセンブリキャリッジ装置12には、複数の駆動アーム14が設けられている。これらの駆動アーム14は、ボイスコイルモータ(VCM)15によってピボットベアリング軸16を中心にして揺動可能であり、この軸16に沿った方向に積層されている。各駆動アーム14の先端部には、ヘッドジンバルアセンブリ(HGA)17が取り付けられている。各HGA17には、熱アシスト磁気ヘッド21が、各磁気ディスク10の表面に対向するように設けられている。磁気ディスク10の表面に対向する面が熱アシスト磁気ヘッド21の媒体対向面S(エアベアリング面とも呼ばれる)である。なお、磁気ディスク10、駆動アーム14、HGA17及び熱アシスト磁気ヘッド21は、単数であってもよい。
(HGA)
図2は、HGA17の斜視図である。同図は、HGA17の媒体対向面Sを上にして示してある。
HGA17は、サスペンション20の先端部に、熱アシスト磁気ヘッド21を固着し、さらにその熱アシスト磁気ヘッド21の端子電極に配線部材203の一端を電気的に接続して構成される。サスペンション20は、ロードビーム200と、このロードビーム200上に固着され支持された弾性を有するフレクシャ201と、フレックシャの先端に板ばね状に形成されたタング部204と、ロードビーム200の基部に設けられたベースプレート202と、フレクシャ201上に設けられておりリード導体及びその両端に電気的に接続された接続パッドからなる配線部材203とから主として構成されている。
なお、HGA17におけるサスペンションの構造は、以上述べた構造に限定されるものではないことは明らかである。なお、図示されていないが、サスペンション20の途中にヘッド駆動用ICチップを装着してもよい。
(熱アシスト磁気ヘッド)
図3は、図1に示した熱アシスト磁気ヘッド21の近傍の拡大斜視図である。
配線部材203は、記録信号用の一対の電極パッド237、237、読出信号用の一対の電極パッド238、238、光源駆動用の一対の電極パッド247、248に接続されている。
熱アシスト磁気ヘッド21は、スライダ22と、光源支持基板230及び熱アシスト磁気記録用の光源となるレーザダイオード(発光素子)40を備えた光源ユニット23とが、スライダ基板220の背面(第1面)2201及び光源支持基板230の接着面(第2面)2300を接面させて接着、固定された構成を有している。ここで、スライダ基板220の背面2201は、スライダ22の媒体対向面Sとは反対側の面である。また、光源支持基板230の底面2301がフレクシャ201のタング部204に、例えば、エポキシ樹脂等の接着剤により接着されている。
スライダ22は、スライダ基板220及びデータ信号の書き込み及び読み出しを行う磁気ヘッド部32を備えている。
スライダ基板220は、板状を呈し、適切な浮上量を得るように加工された媒体対向面Sを有する。スライダ基板220は導電性のアルティック(Al−TiC)等から形成されている。
磁気ヘッド部32は、スライダ基板220の媒体対向面Sに対して略垂直な側面である集積面2202に形成されている。磁気ヘッド部32は、磁気情報を検出する磁気検出素子としてのMR効果素子33、磁界の生成により磁気情報を書き込む垂直(面内でも良い)磁気記録素子としての電磁コイル素子34、MR効果素子33及び電磁コイル素子34の間を通して設けられている平面導波路のコア35、磁気ディスクの記録層部分を加熱するための近接場光を発生させる近接場光発生部(プラズモン・プローブ)36、及び、これらMR効果素子33、電磁コイル素子34、コア35及び近接場光発生部36を覆うように集積面2202上に形成された絶縁層(クラッド)38とを備えている。
更に、磁気ヘッド部32は、絶縁層38の露出面上に形成され、MR効果素子33の入出力端子にそれぞれ接続された一対の信号端子用の電極パッド371、371、電磁コイル素子34の両端にそれぞれ接続された一対の信号端子用の電極パッド373、373、及び、スライダ基板220と電気的に接続されたグランド用の電極パッド375を備えている。ビアホール375aを介して、スライダ基板220と電気的に接続された電極パッド375は、フレクシャ201の電極パッド247と、ボンディングワイヤにより接続されており、スライダ基板220の電位は電極パッド247により、例えばグラウンド電位に制御されている。
MR効果素子33、電磁コイル素子34、及び近接場光発生部36の各端面は、媒体対向面S上に露出している。また、レーザダイオード40の両端は、それぞれ電極パッド47,48に接続されている。
図4は、図3に示した熱アシスト磁気ヘッド21のIV−IV矢印断面図である。
MR効果素子33は、MR積層体332と、このMR積層体332を挟む位置に配置されている下部シールド層330及び上部シールド層334とを含む。下部シールド層330及び上部シールド層334は、例えば、フレームめっき法を含むパターンめっき法等によって形成された厚さ0.5〜3μm程度のNiFe、CoFeNi、CoFe、FeN若しくはFeZrN等の磁性材料で構成することができる。上下部シールド層334及び330は、MR積層体332が雑音となる外部磁界の影響を受けることを防止する。
MR積層体332は、面内通電型(CIP(CurrentIn Plane))巨大磁気抵抗(GMR(Giant Magneto Resistance))多層膜、垂直通電型(CPP(Current Perpendicular to Plane))GMR多層膜、又はトンネル磁気抵抗(TMR(Tunnel Magneto Resistance))多層膜等の磁気抵抗効果膜を含み、非常に高い感度で磁気ディスクからの信号磁界を感受する。
MR積層体332は、例えば、TMR効果多層膜を含む場合、IrMn、PtMn、NiMn、RuRhMn等からなる厚さ5〜15nm程度の反強磁性層と、例えば強磁性材料であるCoFe等、又はRu等の非磁性金属層を挟んだ2層のCoFe等から構成されており反強磁性層によって磁化方向が固定されている磁化固定層と、例えばAl、AlCu等からなる厚さ0.5〜1nm程度の金属膜が真空装置内に導入された酸素によって又は自然酸化によって酸化された非磁性誘電材料からなるトンネルバリア層と、例えば強磁性材料である厚さ1nm程度のCoFe等と厚さ3〜4nm程度のNiFe等との2層膜から構成されておりトンネルバリア層を介して磁化固定層との間でトンネル交換結合をなす磁化自由層とが、順次積層された構造を有している。
MR効果素子33とコア35との間には、下部シールド層330と同様の材料からなる素子間シールド層148が形成されている。素子間シールド層148は、MR効果素子33を、電磁コイル素子34より発生する磁界から遮断して読み出しの際の外来ノイズを防止する役割を果たす。また、素子間シールド層148とコア35との間に、さらに、バッキングコイル部が形成されていてもよい。バッキングコイル部は、電磁コイル素子34から発生してMR効果素子33の上下部電極層を経由する磁束ループを打ち消す磁束を発生させて、磁気ディスクへの不要な書き込み又は消去動作である広域隣接トラック消去(WATE)現象の抑制を図るものである。
MR積層体332の媒体対向面Sとは反対側のシールド層330、334間、シールド層330、334、148の媒体対向面Sとは反対側、下部シールド層330とスライダ基板220との間、及び、素子間シールド層148とコア35との間にはアルミナ等から形成された絶縁層38が形成されている。
なお、MR積層体332がCIP−GMR多層膜を含む場合、上下部シールド層334及び330の各々とMR積層体332との間に、アルミナ等により形成されたアルミナ等の絶縁用の上下部シールドギャップ層がそれぞれ設けられる。さらに、図示は省略するが、MR積層体332にセンス電流を供給して再生出力を取り出すためのMRリード導体層が形成される。一方、MR積層体332がCPP−GMR多層膜又はTMR多層膜を含む場合、上下部シールド層334及び330はそれぞれ上下部の電極層としても機能する。この場合、上下部シールドギャップ層とMRリード導体層とは不要であって省略される。
MR積層体332のトラック幅方向の両側には、磁区の安定化用の縦バイアス磁界を印加するための、CoTa,CoCrPt,CoPt等の強磁性材料からなるハードバイアス層(図示せず)が形成される。
平面導波路のコア35は、内部コア35bと、内部コア35bを積層方向(図4の左右方向)から挟むように設けられた外部コア35a、35cとで構成されている。コア35は、MR効果素子33と電磁コイル素子34との間に位置していて集積面(YZ平面)2202と平行に延びており、磁気ヘッド部32の媒体体対向面Sから、磁気ヘッド部32の媒体対向面Sとは反対側の面32aまで延びている。コア35は、集積面2202と平行な2つの上面352a、下面352b、媒体対向面Sを形成する光出射面353、及び、光出射面353とは反対側の光入射面354を有している。外部コア35a、35cは、内部コア35bよりも屈折率が小さい材料で形成されており、内部コア35aに対するクラッドとして機能する。また、コア35の上面352a、下面352bは、外部コア35a、35cよりも屈折率が小さくコア35に対するクラッドとして機能する絶縁層38と接している。
このコア35は、レーザダイオード40の発光面からZ軸に沿って出射された後に光入射面354から入射した光を、上面352a、下面352bで反射させつつ、媒体対向面S側の端面である光出射面353に導くことが可能となっている。
コア35は、何れの部分においても、絶縁層38を形成する材料よりも高い屈折率nを有する、例えばスパッタリング法等を用いて形成された誘電材料から構成されている。例えば、クラッドとしての絶縁層38が、SiO(n=1.5)から形成されている場合、外部コア35a、35cを形成する材料(A)及び内部コア35bを形成する材料(B)の組み合せ(A,B)は、例えば(Al,TaO),(Al,TiO),(Al,MgO),(Al,HfO)とすることができる。また、絶縁層38が、Al(n=1.63)から形成されている場合、外部コア35a、35cを形成する材料(A)及び内部コア35bを形成する材料(B)の組み合せ(A,B)は、例えば(MgO,HfO),(HfO,TaO),(MgO,TaO),(MgO,TiO),(TaO,TiO)とすることができる。コア35をこのような材料で構成することによって、材料そのものが有する良好な光学特性によるだけではなく、界面での全反射条件が整うことによって、レーザ光の伝播損失が小さくなる。なお、外部コア35a及び外部コア35cは、内部コア35bよりも屈折率が小さく、絶縁層38よりも屈折率が大きければ、それぞれ異なる材料で構成してもよい。また、コア35は、内部コア35bのみで構成してもよい。
近接場光発生部36は、コア35の光出射面353のほぼ中央に配置されている板状部材である。近接場光発生部36は、その端面が媒体対向面Sに露出するように導波路35の光出射面353に埋設されている。そして、レーザダイオード40からの光が近接場光発生部36に照射されることで近接場光が発生する。近接場光発生部36に光を照射すると、近接場光発生部36を構成する金属内の電子がプラズマ振動し、その先端部において電界の集中が生じる。この近接場光の拡がりは、近接場光発生部の先端部の半径程度となるため、この先端部の半径をトラック幅以下とすれば、擬似的に出射光が回折限界以下にまで絞り込まれた効果を奏する。
電磁コイル素子34は、垂直磁気記録用が好ましく、図4に示すように、主磁極層340、ギャップ層341a、コイル絶縁層341b、コイル層342、及び補助磁極層344を備えている。主磁極層340は、コイル層342によって誘導された磁束を、書き込みがなされる磁気ディスク(媒体)の記録層まで収束させながら導くための導磁路であり、コイル層342の螺旋中心から媒体対向面Sの方向に向かって延びている。コイル層342に通電を行うと、主磁極層340を介して磁界が主磁極層340の媒体対向面S側の先端まで導かれ、その先端から書き込み磁界を発生させることができる。
主磁極層340に磁気的に結合した補助磁極層344の媒体対向面S側の端部は、補助磁極層344の他の部分よりも層断面が広いトレーリングシールド部を形成している。補助磁極層344は、主磁極層340の媒体対向面S側の端部とアルミナ等の絶縁材料により形成されたギャップ層(クラッド)341a,コイル絶縁層341bを介して略対向している。このような補助磁極層344を設けることによって、媒体対向面S近傍における補助磁極層344と主磁極層340との間において磁界勾配がより急峻になる。この結果、信号出力のジッタが小さくなって読み出し時のエラーレートを小さくすることができる。
補助磁極層344は、例えば、厚さ約0.5〜約5μmの、例えばフレームめっき法、スパッタリング法等を用いて形成されたNi、Fe及びCoのうちいずれか2つ若しくは3つからなる合金、又はこれらを主成分として所定の元素が添加された合金等から構成されている。
ギャップ層341aは、コイル層342と主磁極層340とを離間しており、例えば、厚さ約0.01〜約0.5μmの、例えばスパッタリング法、CVD法等を用いて形成されたAl又はDLC等から構成されている。
コイル層342は、例えば、厚さ約0.5〜約3μmの、例えばフレームめっき法等を用いて形成されたCu等から構成されている。主磁極層340の後端と補助磁極層344の媒体対向面Sから離れた部分とが結合され、コイル層342はこの結合部分を取り囲むように形成されている。
コイル絶縁層341bは、コイル層342と、補助磁極層344とを離間し、例えば、厚さ約0.1〜約5μmの熱硬化されたアルミナやレジスト層等の電気絶縁材料から構成されている。
次に、図5〜7を参照して、本実施形態における主磁極層340及びコア35の構成について詳細に説明する。
図5は、図4の断面図における主磁極層340付近の拡大図である。また、図6は、図5のVI-VI線断面図である。また、図7の(a)は、主磁極層340の先端領域340aとコア35の斜視図であり、図7の(b)は、主磁極層340とコア35の斜視図である。
これらの図に示すように、コア35の媒体対向面S側の先端部は、トラック幅方向の幅が媒体対向面Sに近づくにつれて小さくなっており、先細り形状をなしている。コア35の内部コア35bの媒体対向面S側の端部には、近接場光発生部36が埋設されている。
また、主磁極層340は、媒体対向面Sに露出し、コア35のY軸方向(トラック幅方向)と交差する側面((*)XZ面及びXZ面をX軸周りに90度よりも小さい角度で回転させた面:但し、両側面間のY軸方向距離はZ軸に沿って先細りとなる条件を満たしている)に隣接する2つの主磁極先端領域340aと、媒体対向面Sに露出せず、コア35の上面352aに隣接する主磁極基端領域340cと、主磁極先端領域340aと主磁極基端領域340cを連結する主磁極連結領域340bとから構成されている。これらの各領域は磁気的に結合しているため、コイル層342(図4参照)によって誘導された磁束は、主磁極基端領域340c、主磁極連結領域340b及び主磁極先端領域340aの順に導かれ、主磁極先端領域340aの媒体対向面S側の先端から書き込み磁界が発生することとなる。
主磁極層340は、全体としては図7の(b)に示すように、クワガタのはさみに似た形状をしており、そのはさみ形状部でコア35の媒体対向面S側の先端部を挟んでいる。
なお、主磁極先端領域340aは、その数を1つのみとし、コア35のトラック幅方向と交差する側面(上記(*))のうちのいずれか一方と隣接する構成としてもよい。また、図6に示すように、主磁極先端領域340aは、トラック幅方向と交差する側面(上記(*))のうち内部コア35b側の側面の全体でコア35に隣接しているが、このような構成に限られず、例えば、主磁極先端領域340aとコア35との間の一部に、コア35に対するクラッドとしての役割の層を設けてもよい。さらに、主磁極先端領域340aは、コア35のトラック幅方向と交差する側面以外の面とさらに隣接していてもよい。また、主磁極基端領域340cは、コア35を隣接している必要は無く、主磁極基端領域340cとコア35との間に、コア35のクラッドとしての役割の層を設けてもよい。また、主磁極連結領域340bは、主磁極基端領域340cのどの部分と接触していてもよく、例えば、主磁極基端領域340cのコア35側の面と接触していてもよい。
図8は、熱アシスト磁気ヘッド21の回路図である。
配線部材203を構成する配線の1つは、電極パッド247及び電極パッド47を介してレーザダイオード40のカソードに電気的に接続されており、別の配線は電極パッド248及び電極パッド48を介してレーザダイオード40のアノードに電気的に接続されている。電極パッド247,248間に駆動電流を供給するとレーザダイオード40が発光する。この光は、平面導波路のコア35及び媒体対向面S(図4参照)を介して磁気記録媒体の記録領域に照射される。
配線部材203を構成する別の一対の配線は、電極パッド237、ボンディングワイヤBW及び電極パッド371を介して電磁コイル素子34の両端にそれぞれ接続されている。一対の電極パッド237間に電圧を印加すると、磁気記録素子としての電磁コイル素子34に通電が行われ、書き込み磁界が発生する。熱アシスト磁気ヘッド21では、レーザダイオード40から出射された光は、平面導波路のコア35の光入射面354に入射して、媒体対向面Sに設けられた光出射面353から出射し、磁気記録媒体の記録領域に照射される(図4参照)。したがって、媒体対向面に対向する磁気記録媒体の記録領域の温度が上昇し、記録領域の保持力が一時的に低下する。この保持力の低下期間内に電磁コイル素子34に通電を行い、書き込み磁界を発生させることで、記録領域に情報を書き込むことができる。
配線部材203を構成する別の一対の配線は、電極パッド238、ボンディングワイヤBW及び電極パッド373を介してMR効果素子33の両端にそれぞれ接続されている。一対の電極パッド238に電圧を印加するとMR効果素子33にセンス電流が流れる。記録領域Rに書き込まれた情報は、MR効果素子33にセンス電流を流すことで読み出すことができる。
図9は、媒体対向面側から見た磁気ヘッド主要部の平面図である。
2つの主磁極先端領域340aは、媒体対向面S内において、コア35を構成する内部コア35b及び外部コア35a、35cを、トラック幅方向に挟んでいる。2つの主磁極先端領域340aの媒体対向面S内における離間距離、即ち内部コア35b及び外部コア35a、35cの媒体対向面S内におけるトラック幅方向の幅W35(主磁極先端領域の最小離間距離D)は、レーザダイオード40から出射された光が出射面353から出射される際の波長の0.23〜0.92倍であることが好ましい。例えば、レーザダイオード40から出射された光が出射面353から出射される際の波長が650nmの場合、幅W35は、150〜600nmであることが好ましい。
2つの主磁極先端領域340aのトラック幅方向の幅W340aは、0.2〜2.0μmとすることができ、トラック幅方向と直角方向の長さH340aは、0.1μm以上とすることができる。なお、トラック幅方向に対する直角方向における主磁極先端領域340aの長さH340aは、図9に示すようにコア35の長さと同一である必要は無く、異なっていてもよい。
また、主磁極層340を構成する主磁極先端領域340a、主磁極連結領域340b及び主磁極基端領域340cは、例えばフレームめっき法、スパッタリング法等を用いて形成されたNi、Fe及びCoのうちいずれか2つ若しくは3つからなる合金、又はこれらを主成分として所定の元素が添加された合金等から構成されていることが好ましい。
以上の熱アシスト磁気ヘッド21は、媒体対向面S、媒体対向面Sの反対側に位置する第1面2201、及び媒体対向面と第1面2201との間に位置する側面を有するスライダ基板220と、媒体対向面S側に光出射面353を有する平面導波路のコア35と、光出射面353に近接した磁気記録素子34とを有し、スライダ基板220の側面の一つに固定された磁気ヘッド部32と、第1面2201に固定された第2面2300を有する光源支持基板230と、コア35の光入射面354に対向し、光源支持基板230に固定された発光素子40とを備えている(図4参照)。
光源支持基板230にはレーザダイオード40が固定されており、スライダ基板220の第1面2201は光源支持基板230の第2面2300に固定されているので、スライダ基板220とレーザダイオード40との位置関係が固定される。レーザダイオード40はコアの光入射面354に対向しているので、従来のような長距離の光伝播は行われず、取り付け誤差や光の結合損失を許容して、発光素子の出射光を媒体対向面まで導くことができる。
図10は、媒体対向面Sから見た近接場光発生部36の斜視図である。
近接場光発生部36は、媒体対向面Sから見て三角形状を呈し、導電材料により形成されている。三角形の底辺36dがスライダ基板220の集積面2202と平行すなわちトラック幅方向と平行に配置され、底辺と向き合う頂点36cが底辺36dよりも集積面2202側とは反対側に配置されている。近接場光発生部36の好ましい形態は、底辺36dの両端の2つの底角がいずれも同じとされた二等辺三角形である。
近接場光発生部36の頂点36cの曲率半径rは5〜100nmとすることが好ましい。三角形の高さH36は、入射されるレーザ光の波長よりも十分に小さく、20〜400nmとすることが好ましい。底辺36dの幅Wは、入射されるレーザ光の波長よりも十分に小さく、20〜400nmとすることが好ましい。頂点36cの角度βは例えば60度である。
近接場光発生部36の厚みT36は10〜100nmとすることが好ましい。
このような近接場光発光部36がコア35の光出射面353に設けられていると、近接場光発光部36の頂点36c近傍に電界が集中して頂点36c近傍から媒体に向かって近接場光が発生する。
近接場光は、入射されるレーザ光の波長及びコア35の形状にも依存するが、一般に、媒体対向面Sから見て近接場光発生部36の境界で最も強い強度を有する。特に、本実施形態では、近接場光発生部36に到達する光の電界ベクトルは、レーザダイオード40の積層方向(X方向)となる。したがって、頂点36c近傍にて最も強い近接場光の放射が起こる。すなわち、磁気ディスクの記録層部分を光により加熱する熱アシスト作用において、この頂点36c近傍と対向する部分が、主要な加熱作用部分となる。
この近接場光の電界強度は、入射光に比べて桁違いに強く、この非常に強力な近接場光が、磁気ディスク表面の対向する局所部分を急速に加熱する。これにより、この局所部分の保磁力が、書き込み磁界による書き込みが可能な大きさまでに低下するので、高密度記録用の高保磁力の磁気ディスクを使用しても、電磁コイル素子34による書き込みが可能となる。なお、近接場光は、媒体対向面Sから磁気ディスクの表面に向かって、10〜30nm程度の深さまで到達する。従って、10nm又はそれ以下の浮上量である現状において、近接場光は、十分に記録層部分に到達することができる。また、このように発生する近接場光のトラック幅方向の幅や媒体移動方向の幅は、上述の近接場光の到達深さと同程度であって、また、この近接場光の電界強度は、距離が離れるに従って指数関数的に減衰するので、非常に局所的に磁気ディスクの記録層部分を加熱することができる。
図11は、近接場光発生部36への入射光の波長λ(nm)と近接場光強度I(a.u.)との関係を示すグラフである。なお、近接場光発生部36の長さH36=100nmである。
近接場光発生部36としてAlを用いた場合には入射光の波長λ(nm)が350nm付近に近接場光の強度ピークを有し、Agを用いた場合には530nm付近に強度ピークを有し、Auを用いた場合には650nm付近に強度ピークを有する。近接場光発生部36の材料としては、Al、Ag、Auの他、Cu、Pd、Pt、Rh又はIrを用いることができる。また、近接場光発生部36の材料として、これらの金属材料のうちのいくつかの組合せからなる合金を採用することもできる。
図12は、近接場光発生部36への入射光の波長λ(nm)と近接場光強度I(a.u.)との関係を示すグラフである。なお、近接場光発生部36の材料はAuであり、長さH36は100nm、200nm、300nmである。長さH36は20〜400nmが好ましいが、短波長の光を入射させた方が、スペクトルの半値幅を狭くなる傾向にあり、入射光波長の揺らぎに対する近接場光強度変動の耐性が高くなる。
(光源ユニット)
次いで、図3及び図4を再び参照して、熱アシスト磁気ヘッド21の光源ユニット23の構成要素について説明する。
光源ユニット23は、光源支持基板230、及び、外形形状が板状のレーザダイオード発光素子40を主として備えている。
光源支持基板230はアルティック(Al−TiC)等からなる基板であり、スライダ基板220の背面2201に接着している接着面2300を有している。接着面2300にはアルミナ等の断熱層230aが形成されている。この接着面2300を底面とした際の一つの側面である素子形成面2302上に、アルミナ等の絶縁材料から形成された絶縁層41が設けられており、この絶縁層41の上に、電極パッド47、48が形成され、電極パッド47上にレーザダイオード40が固定されている。
電極パッド47、48は、絶縁層41の表面かつ媒体対向面Sと交差する面411、言い換えると、スライダ基板220の集積面2202と平行な面411上に、レーザ駆動用に形成されている。
電極パッド47は、図4に示すように、絶縁層41内に設けられたビアホール47aにより光源支持基板230と電気的に接続されている。また、電極パッド47は、レーザダイオード40駆動時の熱をビアホール47aを介して光源支持基板230側へ逃がすためのヒートシンクとしても機能する。
電極パッド47は、図3に示すように、絶縁層41の面411の中央部にトラック幅方向に延びて形成されている。一方、電極パッド48は、電極パッド47からトラック幅方向に離間した位置に形成されている。各電極パッド47、48は、半田リフローによるフレクシャ201との接続のために、さらに、フレクシャ201側に向かって延びている。
電極パッド47、48は、それぞれ、フレクシャ201の電極パッド247、248とリフロー半田により電気的に接続されており、これにより光源の駆動が可能となっている。また、電極パッド47は上述のように光源支持基板230と電気的に接続されているため、電極パッド247により光源支持基板230の電位を例えばグラウンド電位に制御することが可能となっている。
電極パッド47、48は、例えば、厚さ10nm程度のTa、Ti等からなる下地層を介して形成された、厚さ1〜3μm程度の、例えば真空蒸着法やスパッタリング法等を用いて形成されたAu、Cu等の層から形成することができ。
そして、レーザダイオード40は、電極パッド47の上にAu−Sn等の導電性の半田材料からなる半田層42(図4参照)により電気的に接続されている。このとき、レーザダイオード40は、電極パッド47の一部のみを覆うように電極パッド47に対して配置されている。
図13は、発光素子40の斜視図である。
発光素子(レーザダイオード)40は、通常、光学系ディスクストレージに使用されるものと同じ構造を有していてよく、例えば、n電極40aと、n−GaAs基板40bと、n−InGaAlPクラッド層40cと、第1のInGaAlPガイド層40dと、多重量子井戸(InGaP/InGaAlP)等からなる活性層40eと、第2のInGaAlPガイド層40fと、p−InGaAlPクラッド層40gと、*n−GaAs電流阻止層40hと、p−GaAsコンタクト層40iと、p電極40jとが順次積層された構造を有する。これらの多層構造の劈開面の前後には、全反射による発振を励起するためのSiO2、Al2O3等からなる反射膜50及び51が成膜されており、レーザ光が放射される出光端400には、一方の反射膜50における活性層40eの位置に開口が設けられている。このような発光素子40は、膜厚方向に電圧が印加されることにより、出光端400からレーザ光を出射する。
放射されるレーザ光の波長λLは、例えば600〜650nm程度である。ただし、近接場光発生部36の金属材料に応じた適切な励起波長が存在することに留意しなければならない。例えば、近接場光発生部36としてAuを用いる場合、レーザ光の波長λLは、600nm近傍が好ましい。
発光素子40の大きさは、上述したように、例えば、幅(W40)が200〜350μm、長さ(奥行き、L40)が250〜600μm、厚み(T40)が60〜200μm程度である。ここで、発光素子40の幅W40は、電流阻止層40hの対向端の間隔を下限として、例えば、100μm程度までに小さくすることができる。ただし、発光素子40の長さは、電流密度と関係する量であり、それほど小さくすることはできない。いずれにしても、発光素子40に関しては、搭載の際のハンドリングを考慮して、相当の大きさが確保されることが好ましい。
また、この発光素子40の駆動においては、ハードディスク装置内の電源が使用可能である。実際、ハードディスク装置は、通常、例えば2V程度の電源を備えており、レーザ発振動作には十分の電圧を有している。また、発光素子40の消費電力も、例えば、数十mW程度であり、ハードディスク装置内の電源で十分に賄うことができる。
発光素子40のn電極40aが電極パッド47にAuSn等の半田層42(図4参照)により固定されている。ここで、発光素子40の出光端(光出射面)400が図4の下向き(−Z方向)、すなわち出光端400が接着面2300と平行になるように発光素子40が光源支持基板230に固定されており、出光端400はスライダ22のコア35の光入射面354と対向可能となっている。実際の発光素子40の固定においては、例えば、電極パッド47の表面に厚さ0.7〜1μm程度のAuSn合金の蒸着膜を成膜し、発光素子40を乗せた後、熱風ブロア下でホットプレート等による200〜300℃程度までの加熱を行って固定すればよい。
また、電極パッド48と、発光素子40のp電極40jと、がボンディングワイヤにより電気的に接続されている。なお、電極パッド47と接続される電極は、n電極40aでなくp電極40jでもかまわず、この場合、n電極40aが電極パッド48とボンディングワイヤにより接続される。さらに、発光素子40の支持基板側を段差状に加工することにより、ボンディングワイヤを用いない電気的な接続構造も可能である。
ここで、上述したAuSn合金による半田付けをする場合、光源ユニットを例えば300℃前後の高温に加熱することになるが、本発明によれば、この光源ユニット23がスライダ22とは別に製造されるため、スライダ内の磁気ヘッド部がこの高温の悪影響を受けずに済む。
そして、上述のスライダ22の背面2201と光源ユニット23の接着面2300とが、例えば、UV硬化型接着剤等の接着剤層44(図4参照)により接着されており、発光素子40の出光端400がコア35の光入射面354と対向するように配置されている。
なお、発光素子40及び電極パッドの構成は、当然に、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、発光素子40は、GaAlAs系等、他の半導体材料を用いた他の構成のものであってもよい。さらに、発光素子40と電極との半田付けに、他のろう材を用いて行うことも可能である。さらにまた、発光素子40を、ユニット基板上に直接、半導体材料をエピタキシャル成長させることによって形成してもよい。
以下、図14〜図21を参照し、第1実施形態に係る熱アシスト磁気ヘッドの製造方法について説明する。各層の形成にはスパッタ法を用いることができるが、その他、化学的気相成長(CVD)法等を用いることも可能である。また、エッチングには、IBE(イオンビームエッチング)、RIE(反応性イオンエッチング)、希ガスを用いたスパッタリングなどのドライエッチングを用いることができるが、化学エッチング(ウェットエッチング)を用いることも可能である。
図14(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図14(b)は図14(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXIVb−XIVb矢印断面図である。
まず、クラッドとなる基板としての絶縁層38上にコア層35Aを形成する。コア層35Aの光出射面上には、近接場光発生部が形成されている。近接場光発生部の形成方法については後述する。
図14(c)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図14(d)は図14(c)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXIVd−XIVd矢印断面図である。
次に、先端部用のコア層35A上にマスクとしてのホトレジスト70を塗布し、基端部用のコア層35B(図15(d)参照)の形成予定領域が開口するように露光を行い、ホトレジスト70を現像処理し、レジストパターンを形成する。レジストパターンの形成後、ホトレジスト70の開口内の領域(コア層35A)を絶縁層38の表面が露出するまでエッチングする。しかる後、溶剤を用いてホトレジスト70を剥離する。
図15(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図15(b)は図15(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVb−XVb矢印断面図である。
ホトレジスト70の剥離後、基板上に基端部用のコア層35Bを形成する。コア層35Bの材料は基本的にはコア層35Aの材料と同一である。コア層35Aを複数の層から形成することも可能であり、この場合において、コア層35Bも光伝達が可能であれば、これと同一又は類似の層構造を採用することができ、光透過材料からなる。コア層35Bは、絶縁層(クラッド)38の露出表面上のみならず、周囲のコア層35A上にも堆積される。
図15(c)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図15(d)は図15(c)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVd−XVd矢印断面図である。
コア層35Bの堆積後、基板表面をコア層35Aが露出するまで化学機械研磨し、コア層35A、35Bの被研磨表面が同一平面内に含まれるようにする。換言すれば、コア層35A、35Bの絶縁層38からの高さは同一となり、露出平面は平坦化される。
図16(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図16(b)は図16(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIb−XVIb矢印断面図、図16(c)は図16(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIc−XVIc矢印断面図である。
上述の化学機械研磨工程を行った後、コア層35をフォトリソグラフィによって加工する。すなわち、断面XVIc−XVIc上のコア層35Aの中心部分が残留し、断面XVIb上のコア層35Bの中心部分がコア層35Aの最大幅と等しい幅で残留するように、ホトレジスト70を平坦化された露出平面上に形成し、中心部分以外のコア層35A,35Bを、ホトレジスト70をマスクとしてエッチングする。すなわち、コア層35Bの長手方向に垂直な幅が狭くなり、コア層35Aはコア層35Bの長手方向の一端に連続し、コア層35Bから離れるに従って幅が狭くなるように、ホトレジスト70が塗布され、続いて、露光及び現像される。
図16(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図16(e)は図16(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIe−XVIe矢印断面図、図16(f)は図16(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIf−XVIf矢印断面図である。
上述のホトレジスト70をマスクとして、コア層35A、35Bのエッチングが行われる。このエッチングによって、コア層35Bの先端側にコア層35Aが連続し、コア層35Aは先端に向かうに従って幅が狭くなることになる。エッチングの終了後、ホトレジスト70が除去される。
図17(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図17(b)は図17(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIIb−XVIIb矢印断面図、図17(c)は図17(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIIc−XVIIc矢印断面図である。
次に、主磁極先端領域340aの形成を行う。主磁極先端領域340aは絶縁層38の厚み方向から見ると、二股に分岐し、分岐した領域間にコア層35Aが位置している。一対の主磁極先端領域340aは、コア層35Aの先端からコア層35Bに向かう方向に広がっており、U字形状を呈している。コア層35Aの全露出表面領域とコア層35Bの最先端の露出表面領域は、ホトレジスト70によっては被覆されておらず、また、この領域から二股に延びる絶縁層38の表面領域もホトレジスト70によっては被覆されていない。
なお、コア層35Aと主磁極先端領域340aとは密着していてもよいが、本例では、これらの間には先端部を除いてクラッド材料が介在しているものとする。上記U字状の領域が開口するようにホトレジスト70の塗布、露光及び現像を行い、U字状の開口を有するレジストパターンを形成する。
図17(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図17(e)は図17(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIIe−XVIIe矢印断面図、図17(f)は図17(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIIf−XVIIf矢印断面図である。
U字状の開口を有する上記レジストパターンをマスクとして、基板全面上に磁性材料を堆積した後、溶剤を用いてホトレジスト70を溶かすことで、リフトオフを実行し、上記開口内のみに磁性材料が残留してなる主磁極先端領域340aを形成する。なお、磁性材料の堆積にあたってはメッキ法を用いることとし、必要に応じて磁性材料の下地に種層をスパッタ法などで形成しておいてもよい。
図18(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図18(b)は図18(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIIIb−XVIIIb矢印断面図、図18(c)は図18(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIIIc−XVIIIc矢印断面図である。
主磁極先端領域340aの形成後、露出した基板表面全面上に中間クラッド層を構成する絶縁層38を形成する。なお、中間クラッド層は、下部クラッド層を構成する絶縁層38と同一材料であり、形成後には下部クラッド層と一体化するため、これらは同一符号を用いることとする。下部クラッド層を構成していた絶縁層38の露出表面、主磁極先端領域340aの露出表面、コア層35Bの露出表面は全て、中間クラッド層となる絶縁層38によって被覆される。
図18(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図18(e)は図18(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIIIe−XVIIIe矢印断面図、図18(f)は図18(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXVIIIf−XVIIIf矢印断面図である。
上述の中間クラッド層を形成する絶縁層38の形成後、この絶縁層38の露出表面を、主磁極先端領域340a及びコア層35A,35Bの表面が露出し、且つ、これらの表面が面一に平坦化するまで化学機械研磨を実行する。
次に、磁極パッドとなる連結領域340bを形成する。
図19(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図19(b)は図19(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXIVb−XIVb矢印断面図、図19(c)は図19(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXIVc−XIVc矢印断面図である。
上述の平坦化された露出表面上にホトレジスト70を塗布し、このホトレジスト70を露光及び現像することによって、主磁極先端領域340aの基端部の表面上の領域及び絶縁層38の一部領域のみが露出する開口を有するレジストパターンを形成する。
図19(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図19(e)は図19(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXIVe−XIVe矢印断面図、図19(f)は図19(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXIVf−XIVf矢印断面図である。
連結領域形成用の開口を有する上記レジストパターンをマスクとして、基板全面上に磁性材料を堆積した後、溶剤を用いてホトレジスト70を溶かすことで、リフトオフを実行し、上記開口内のみに磁性材料が残留してなる連結領域(電極パッド)340bを形成する。なお、磁性材料の堆積にあたってはメッキ法を用いることとし、必要に応じて磁性材料の下地に種層をスパッタ法などで形成しておいてもよい。なお、本例では、連結領域340bは主磁極先端領域340aの上部に接するように形成することとしたが、これは主磁極先端領域340aの側部に接触するように形成することとしてもよい。
図20(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図20(b)は図20(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXb−XXb矢印断面図、図20(c)は図20(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXc−XXc矢印断面図である。
連結領域340bの形成後、主磁極先端領域340aの露出表面、コア層35Aの露出表面、コア層35Bの露出表面を全て覆うように、上部クラッド層となる絶縁層38を基板全面上に堆積する。なお、上部クラッド層は、中間クラッド層を構成する絶縁層38と同一材料であり、形成後には中間クラッド層と一体化するため、これらは同一符号を用いることとする。
図20(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図20(e)は図20(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXe−XXe矢印断面図、図20(f)は図20(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXf−XXf矢印断面図である。
上部クラッド層となる絶縁層38の形成後、基板の露出表面を化学機械研磨する。上部クラッド層となる絶縁層38は、連結領域340bの表面が露出するまで研磨され、絶縁層38及び連結領域340bの露出表面は面一となるように平坦化される。
図21(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図21(b)は図21(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIb−XXIb矢印断面図、図21(c)は図21(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIc−XXIc矢印断面図である。
連結領域340bに接触する主磁極基端領域340cを形成するため、平坦化された上記露出表面上にホトレジスト70を塗布し、これを露光及び現像することにより、連結領域340bの表面及び連結領域340bから基端部側の領域に位置する絶縁層38の表面が露出する開口を有するレジストパターンを形成する。この開口は基端側に向かうにしたがって幅が広くなっている。
図21(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図21(e)は図21(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIe−XXIe矢印断面図、図21(f)は図21(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIf−XXIf矢印断面図、図21(g)は図21(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIg−XXIg矢印断面図である。
上述のようにして形成されたレジストパターンをマスクとして、基板の全表面上に磁性材料を堆積し、溶剤を用いてホトレジスト70を溶かすことで、リフトオフを実行し、連結領域340bに接触した主磁極基端領域340cを形成する。なお、主磁極先端領域340aの先端側は、コア層35Aの先端部に形成された近接場光発生部36が所定の厚みになるまで研磨される。なお、上述のコア層35は、例えば、内側のコア材料と外側のコア材料からなる二重構造としてもよく、また、単一の材料からなることとしてもよい。
(製造方法)
以下、図22〜図27を参照し、第2実施形態に係る熱アシスト磁気ヘッドの製造方法について説明する。各層の形成にはスパッタ法を用いることができるが、その他、化学的気相成長(CVD)法等を用いることも可能である。また、エッチングには、IBE(イオンビームエッチング)、RIE(反応性イオンエッチング)、希ガスを用いたスパッタリングなどのドライエッチングを用いることができるが、化学エッチング(ウェットエッチング)を用いることも可能である。
図22(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図22(b)は図22(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIIb−XXIIb矢印断面図である。
まず、クラッドとなる基板としての絶縁層38上にコア層35Aを形成する。コア層35Aの光出射面上には、近接場光発生部36が形成されている。近接場光発生部の形成方法については後述する。
図22(c)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図22(d)は図22(c)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIId−XXIId矢印断面図である。
次に、先端部用のコア層35A上にマスクとしてのホトレジスト70を塗布し、基端部用のコア層35B(図23(d)参照)の形成予定領域が開口するように露光を行い、ホトレジスト70を現像処理し、レジストパターンを形成する。レジストパターンの形成後、ホトレジスト70の開口内の領域(コア層35A)を絶縁層38の表面が露出するまでエッチングする。しかる後、溶剤を用いてホトレジスト70を剥離する。
図23(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図23(b)は図23(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIIIb−XXIIIb矢印断面図である。
ホトレジスト70の剥離後、基板上に基端部用のコア層35Bを形成する。コア層35Bの材料は基本的にはコア層35Aの材料と同一である。コア層35Aを複数の層から形成することも可能であり、この場合において、コア層35Bも光伝達が可能であれば、これと同一又は類似の層構造を採用することができ、光透過材料からなる。コア層35Bは、絶縁層(クラッド)38の露出表面上のみならず、周囲のコア層35A上にも堆積される。
図23(c)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図23(d)は図23(c)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIIId−XXIIId矢印断面図である。
コア層35Bの堆積後、基板表面をコア層35Aが露出するまで化学機械研磨し、コア層35A、35Bの被研磨表面が同一平面内に含まれるようにする。換言すれば、コア層35A、35Bの絶縁層38からの高さは同一となり、露出平面は平坦化される。
図24(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図24(b)は図24(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIVb−XXIVb矢印断面図、図24(c)は図24(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIVc−XXIVc矢印断面図である。
上述の化学機械研磨工程を行った後、コア層35をフォトリソグラフィによって加工する。すなわち、断面XXIVc−XXVc上のコア層35Aの中心部分が残留し、断面XXIVb上のコア層35Bの中心部分がコア層35Aの最大幅と等しい幅で残留するように、ホトレジスト70を平坦化された露出平面上に形成し、中心部分以外のコア層35A,35Bを、ホトレジスト70をマスクとしてエッチングする。すなわち、コア層35Bの長手方向に垂直な幅が狭くなり、コア層35Aはコア層35Bの長手方向の一端に連続し、コア層35Bから離れるに従って幅が狭くなるように、ホトレジスト70が塗布され、続いて、露光及び現像される。
図24(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図24(e)は図24(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIVe−XXIVe矢印断面図、図24(f)は図24(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXIVf−XXIVf矢印断面図である。
上述のホトレジスト70をマスクとして、コア層35A、35Bのエッチングが行われる。このエッチングによって、コア層35Bの先端側にコア層35Aが連続し、コア層35Aは先端に向かうに従って幅が狭くなることになる。エッチングの終了後、ホトレジスト70が除去される。
図25(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図25(b)は図25(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVb−XXVb矢印断面図、図25(c)は図25(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVc−XXVc矢印断面図である。
次に、主磁極先端領域340aの形成を行う。主磁極先端領域340aは絶縁層38の厚み方向から見ると、コア層35Aの両側に隣接して幅方向に沿って延びており、コア層35Aから離れるに従ってコア層35Bの長手方向に平行な寸法が小さくなっている。この一対の主磁極先端領域340aの間にコア層35Aが位置している。コア層35Aの全露出表面領域とコア層35Bの最先端の露出表面領域は、ホトレジスト70によっては被覆されておらず、ホトレジスト70は現像後に開口を有することになる。上記開口を有するように、まず、ホトレジスト70を基板全面に塗布した後、続いて、露光及び現像を行い、レジストパターンを形成する。
図25(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図25(e)は図25(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVe−XXVe矢印断面図、図25(f)は図25(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVf−XXVf矢印断面図である。
上記の開口を有する上記レジストパターンをマスクとして、基板全面上に磁性材料を堆積した後、溶剤を用いてホトレジスト70を溶かすことで、リフトオフを実行し、上記開口内のみに磁性材料が残留してなる主磁極先端領域340aを形成する。なお、磁性材料の堆積にあたってはメッキ法を用いることとし、必要に応じて磁性材料の下地に種層をスパッタ法などで形成しておいてもよい。なお、コア層35Aと主磁極先端領域340aとは、コア層35Aの側面及び上面において密着している。
図26(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図26(b)は図26(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVIb−XXVIb矢印断面図、図26(c)は図26(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVIc−XXVIc矢印断面図である。
主磁極先端領域340aの形成後、露出した基板表面全面上に上部クラッド層を構成する絶縁層38を形成する。なお、上部クラッド層は、下部クラッド層を構成する絶縁層38と同一材料であり、形成後には上部クラッド層と一体化するため、これらは同一符号を用いることとする。下部クラッド層を構成していた絶縁層38の露出表面、主磁極先端領域340aの露出表面、コア層35Bの露出表面は全て、上部クラッド層となる絶縁層38によって被覆される。
図26(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図26(e)は図26(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVIe−XXVIe矢印断面図、図26(f)は図26(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVIf−XXVIf矢印断面図である。
上述の上部クラッド層を形成する絶縁層38の形成後、この絶縁層38の露出表面を、主磁極先端領域340aの表面が露出し、コア層35A,35Bの表面が露出しないように化学機械研磨を実行する。化学機械研磨後の絶縁層38及び主磁極先端領域340aの表面は面一に平坦化する。
図27(a)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図27(b)は図27(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVIIb−XXVIIb矢印断面図、図27(c)は図27(a)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVIIc−XXVIIc矢印断面図である。
主磁極先端領域340aに直接、接触する主磁極基端領域340cを形成するため、平坦化された上記露出表面上にホトレジスト70を塗布し、これを露光及び現像することにより、主磁極先端領域340aの表面から基端部側の領域に位置する絶縁層38の表面が露出する開口を有するレジストパターンを形成する。この開口は基端側に向かうにしたがって幅が広くなっている。
図27(d)は熱アシスト磁気ヘッド中間体の平面図、図27(e)は図27(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVIIe−XXVIIe矢印断面図、図27(f)は図27(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVIIf−XXVIIf矢印断面図、図27(g)は図27(d)に示した熱アシスト磁気ヘッド中間体のXXVIIg−XXVIIg矢印断面図である。
上述のようにして形成されたレジストパターンをマスクとして、基板の全表面上に磁性材料を堆積し、溶剤を用いてホトレジスト70を溶かすことで、リフトオフを実行し、主磁極先端領域340bに接触した主磁極基端領域340cを形成する。なお、主磁極先端領域340aの先端側は、コア層35Aの先端部に形成された近接場光発生部が所定の厚みになるまで研磨される。なお、上述のコア層35は、例えば、内側のコア材料と外側のコア材料からなる二重構造としてもよく、また、単一の材料からなることとしてもよい。
次に、上述の近接場光発生部となる金属層36aの形成されたコア層35Aの製造方法について説明する。
まず、図28の(a)に示すように、最初に、Al等の絶縁層38a上に、コア層35Aの一部となる、絶縁層38aよりも屈折率の高いTa等の誘電体膜35aを成膜し、その上に、Au等の金属層36aを製膜し、その上に、リフトオフ用の底部が窪んだレジストパターン1002を形成する。
次いで、図28の(b)に示すように、イオンミリング法等を用いて、レジストパターン1002の直下を除いて、金属層36aの不要部分を除去することにより、誘電体膜35aの上に下部が広い台形状の金属層36aが積層されたパターンが形成される。
その後、図28の(c)に示すように、レジストパターン1002を除去した後に、台形状の金属層36aの両斜面側からそれぞれイオンミリング法等により各斜面の一部をそれぞれ除去して、断面三角形状の金属層36aを形成する。
続いて、図28の(d)に示すように、金属層36aを覆うように誘電体膜35a上に誘電体膜35aと同じ材料による誘電体膜35bを成膜し、将来媒体対向面が形成される側に金属層36aの端面を形成するためのレジストパターン1003を積層し、図29の(a)に示すように、将来媒体対向面が形成される側とは反対側において、金属層36a及び誘電体膜35bをイオンミリング法等により除去し、その後、除去した部分に誘電体膜35bと同じ材料により誘電体膜35bを成膜する。
さらに、図29の(b)に示すように、誘電体膜35b上に、さらに、誘電体膜35bと同じ材料により誘電体膜35cを積層することにより、近接場光発生部36の元になる金属層36aが埋め込まれたコア層35Aが完成する。図29の(b)の手前側の面がABS面となるが、この面は、クラッド及び主磁極の形成後にラッピングを行うことで、金属層36aが所定の厚みになるまで研磨され、したがって、三角形状の近接場光発生部36が光出射面(ABS面)上に形成されることになる。
以上の工程により、近接場光発生部36を備えたコア層35Aを形成することができる。その後、公知の方法により、図4に示したような電磁コイル素子34を形成し、その後、アルミナ等による絶縁層38を形成し、接続のための電極パッド371等を形成し、その後エアベアリング面やその裏面のラッピングを行うことによりスライダ22が完成する。この後、スライダ22の電磁コイル素子34やMR効果素子33のテストを各スライダごとに行い、良品を選別する。続いて、図4に示した光源ユニット23を組み立てて良品を選別する。
次に、図30(a)に示すように、良品とされた光源ユニット23の接着面2300と、良品とされたスライダ22の背面2201のいずれか又は両方にUV硬化型接着剤44aを塗布する。UV硬化型接着剤としては、UV硬化型エポキシ樹脂や、UV硬化型アクリル樹脂等が挙げられる。
そして、図30(b)に示すように、光源ユニット23の接着面2300とスライダ22の背面2201とを重ね合わせた後、電極パッド47,48間に電圧を印加して端面発光型の発光素子40を発光させると共に、コア層35の光出射面353に光検出器DTを対向配置し、光源ユニット23とスライダ22とを相対的に図30(b)の矢印方向に移動させ、最も光検出器DTの出力が高くなる位置を探し出し、その位置で、外部からUV硬化型接着剤に紫外線を照射することによりUV硬化型接着剤44aを硬化させ、これによりレーザダイオードの光軸とコア層35の光軸とを合わせた状態で光源ユニット23とスライダ22との接着をすることができる。
(作用)
続いて、本実施形態にかかる熱アシスト磁気ヘッド21の作用について説明する。
書き込み又は読み出し動作時には、熱アシスト磁気ヘッド21は、回転する磁気ディスク(媒体)10の表面上において流体力学的に所定の浮上量をもって浮上する。この際、MR効果素子33及び電磁コイル素子34の媒体対向面S側の端が磁気ディスク10と微小なスペーシングを介して対向することによって、データ信号磁界の感受による読み出しとデータ信号磁界の印加による書き込みとが行われる。
ここで、データ信号の書き込みの際、光源ユニット23からコア35を通って伝播してきたレーザ光が近接場光発生部36に到達し、近接場光発生部36から近接場光が発生する。この近接場光によって、熱アシスト磁気記録を行うことが可能となる。
熱アシスト磁気記録方式を採用することにより、高保磁力の磁気ディスクに垂直磁気記録用の薄膜磁気ヘッドを用いて書き込みを行い、記録ビットを極微細化することによって、例えば、1Tbits/in2級の記録密度を達成することも可能となり得る。
そして、本実施形態においては、近接場光発生部36と、主磁極340の媒体対向面S側の先端領域である主磁極先端領域340aとが、トラック幅方向に非常に近接して並ぶように配置されている。これにより、近接場光発生部36からの近接場光照射による磁気記録媒体の加熱と、その加熱した記録領域への磁気記録素子34による書き込み磁界の印加を、略同時に行うことができる。その結果、磁気記録媒体の記録領域の高温状態を長時間保持する必要がなくなるため、熱アシスト磁気記録の際の記録周波数を非常に高くすることが可能となる。本実施形態においては、近接場光発生部36と主磁極先端領域340aとを、トラック幅方向に並んで近接させて配置させているが、仮にトラック幅方向と直角方向に並んで近接させた場合、近接場光発生部36が設けられているコア35を構成する内部コア35b及び外部コア35a、35cの積層方向の厚さを薄くせざるを得なくなる。その場合、コア35の光導波路としての機能が低下し、レーザダイオード40の出射光を近接場光発生部36まで十分に導くことができなくなる虞がある。本実施形態においては、近接場光発生部36と主磁極先端領域340aとを、トラック幅方向に並んで近接させて配置させることにより、熱アシスト磁気記録の際の記録周波数を高めることと、レーザダイオード40の出射光を確実に近接場光発生部36まで導くこととが、同時に達成可能な構成となっている。
また、本実施形態においては、コア35のトラック幅方向に交差する両側面に、主磁極先端領域340が隣接している。これにより、コア35を挟むようにして設けられた2つの主磁極先端領域340からそれぞれ記録磁界が発生し、これらが重ね合わされた磁界が記録磁界となるため、十分な強度の記録磁界を記録媒体に印加することができる。
さらに、本実施形態においては、トラック幅方向における2つの主磁極先端領域340の離間距離は、発光素子40の出射光が光出射面353から出射される際の波長の0.23〜0.92倍となっている。これにより、2つの主磁極先端領域340の離間距離が十分に大きくなり、その間の光出射面353の面積が広くなるため、光出射面353出射する光の強度を十分に大きくすることができる。その結果、磁気記録媒体の記録領域を十分に加熱することができる。また、2つの主磁極先端領域340の離間距離が十分に小さいため、2つの主磁極先端領域340から発生した磁界を重ね合わせた記録磁界の大きさを十分に大きくすることができる。その結果、磁気記録媒体の記録領域に対して十分な大きさの記録磁界を印加することができる。
そして、本実施形態では、光源ユニット23を用いることによって、スライダ22のコア35の光入射面(端面)354に、コア35の層面に平行な方向に伝播するレーザ光を入射させることができる。すなわち、集積面2202と媒体対向面Sとが垂直である構成を有する熱アシスト磁気ヘッド21において、適切な大きさ及び方向を有するレーザ光が、確実に供給可能となる。その結果、磁気ディスクの記録層の加熱効率が高い熱アシスト磁気記録を実現可能とする。
そして、本実施形態によれば、磁気ヘッド部32がスライダ基板220に固定され、光源であるレーザダイオード40が光源支持基板230にそれぞれ別に固定されているので、スライダ基板220に固定された電磁コイル素子34と、光源支持基板230に固定されたレーザダイオード40とをそれぞれ独立に試験した上で、良品であるスライダ22と良品である光源ユニット23とを互いに固定することにより良品である熱アシスト磁気ヘッド21を歩留まり良く製造できる。
また、磁気ヘッド部32がスライダ基板220の側面に設けられているので、従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を用いて磁気ヘッド部32の電磁コイル素子34やMR効果素子33等を容易に形成できる。
さらに、レーザダイオード40が媒体対向面Sから離れた位置かつスライダ22の近傍にあるので、レーザダイオード40から発生する熱による電磁コイル素子34やMR効果素子33等への悪影響やレーザダイオード40と磁気ディスク10との接触等の可能性が抑制されると共に、光ファイバ、レンズ、ミラー等が必須では無いので光の伝播損失が低減でき、さらに、磁気記録装置全体の構造も簡単にできる。
また、本実施形態では、光源支持基板230の裏面に断熱層230aが形成されているので、レーザダイオード40から発生する熱がより一層スライダ22に伝導しにくくなっている。
また、上記実施形態では、スライダ基板220と光源支持基板230とには、同じアルティック製の基板を採用しているが、異なる材料の基板を用いることも可能である。この場合でも、スライダ基板220の熱伝導率をλs、光源支持基板230の熱伝導率をλlとすると、λs≦λlを満たすようにすることが好ましい。これにより、レーザダイオード40が発生する熱を、なるべくスライダ基板220に伝わらないようにしつつ光源支持基板230を通して外部に逃がすことが容易となる。
なお、スライダ22及び光源ユニット23の大きさは任意であるが、例えば、スライダ22は、トラック幅方向の幅700μm×長さ(奥行き)850μm×厚み230μmの、いわゆるフェムトスライダであってもよい。この場合、光源ユニット23は、これとほぼ同じ幅及び長さを有することができる。実際、例えば、通常用いられるレーザダイオードの典型的な大きさは、幅250μm×長さ(奥行き)350μm×厚み65μm程度であり、例えば、この大きさの光源支持基板230の側面にこの大きさのレーザダイオード40を設置することが、十分に可能となっている。なお、光源支持基板230の底面に溝を設け、この溝内にレーザダイオード40を設けることも可能である。
また、電磁コイル素子34が、長手磁気記録用であってもかまわない。この場合、主磁極層340及び補助磁極層344の代わりに、下部磁極層及び上部磁極層が設けられ、さらに、下部磁極層及び上部磁極層の媒体対向面S側の端部に挟持された書き込みギャップ層が設けられる。この書き込みギャップ層位置からの漏洩磁界によって書き込みが行われる。
また、近接光発生部の形状も、上述のものに限られず、たとえば、三角形でなく頂点36cが平らになった台形状でも実施可能であり、また、三角形状または台形状の板を、その頂点同士または短辺同士が所定距離離間して対向するように一対配置した、いわゆる「蝶ネクタイ型」構造でも実施可能である。
図31は、「蝶ネクタイ型」構造の近接場光発生部36の斜視図である。一対の近接場光発生部36がX軸に沿って対向して配置されており、その頂点36c同士が所定の間隔を隔てて突き合されている。この「蝶ネクタイ型」構造においては、頂点36c間の中心部に非常に強い電界の集中が発生し、近接場光が生じる。
また、図32に示すように、主磁極先端領域340aの先端が、媒体対向面Sにはなく、媒体対向面SからR340aの距離だけ内側にある構成、即ち、主磁極先端領域340aの先端から磁気記録媒体までの最短距離は、光出射面353から磁気記録媒体までの最短距離よりもR340aだけ大きい構成も可能である。このような構成にすることにより、近接場光発生部36の直下の磁気記録媒体に印加される磁場の強さと、主磁極先端領域340aの直下の磁気記録媒体に印加される磁場の強さとを、近づけることができる。
具体的には、図33の(a)に示すように主磁極先端領域340aの先端が媒体対向面Sにある構成では、図33の(b)に示すように近接場光発生部36の直下の磁気記録媒体に印加される磁場よりも、主磁極先端領域340aの直下の磁気記録媒体に印加される磁場の方が強度が強くなる。この場合、熱アシスト磁気記録を行う際、磁気記録媒体の記録領域の周辺のトラックに書き込みや消去を行ってしまう、いわゆるサイドイレーズの虞がある。一方、図33の(c)に示すように、主磁極先端領域340aの先端から磁気記録媒体までの最短距離は、光出射面353から磁気記録媒体までの最短距離よりも大きい構成にすることにより、図33の(d)に示すように、近接場光発生部36の直下の磁気記録媒体に印加される磁場と、主磁極先端領域340aの直下の磁気記録媒体に印加される磁場との強度を近づけることが可能となる。これにより、サイドイレーズの発生を十分に防止することが可能となる。R340aの長さは、例えば、1nm〜1μmとすることができる。
また、コイル層342は、図4等において1層であるが、2層以上又はヘリカルコイルでもよい。
また、断熱層230aは、スライダ基板220の背面2201に形成されていてもよく、全く設けなくても実施は可能である。
また、光源ユニット23とスライダ22との接着に、UV硬化型接着剤以外の接着剤例えば、レーザダイオード40と電極パッド47との接着に用いたAuSn等の半田層を用いても実施は可能である。
なお、上記熱アシスト磁気ヘッド及びHGAを備えたハードディスク装置では、高周波の記録周波数に対応した熱アシスト磁気記録が実現可能である。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
(主磁極離間距離についての検討)
主磁極先端領域340aの先端におけるY軸方向の最短離間距離について検討を行った。
図34は、主磁極先端領域340a近傍の磁気記録素子の平面図である。
コア層35(35A)の先端(光出射面)におけるY軸方向(トラック幅方向)の幅をW35とし、コア層35と一対の主磁極先端領域340の先端における最短距離をそれぞれS35とし、本例ではS35=100nmとする。また、コア層35の平行領域の幅であって、Y軸方向の最大幅をW35’とし、最大幅W35’を与えるZ方向位置における主磁極先端領域340とコア層35との離隔距離をそれぞれS35’とする。本例ではW35’=2200nmとする。
コア層35からの出射光の波長は650nmとし、コア層3のZ軸方向の寸法は3000nmとする。また、主磁極先端領域340aの材料はCoとし、幅S35を100nmに保持したまま、コア層35の先端幅W35を変化させた。
図35は、W35=800nm、S35’=900nmとした場合の光強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
一対の主磁極先端領域340a間のY軸方向中心のコア層35内において、高い光強度となることが分かる。
図36は、ABS面(光出射面)上の光強度分布のシミュレーション結果を示す図である。
一対の主磁極先端領域340a間のX軸方向中心部及びY軸方向中心部におけるコア層35内において、高い光強度となることが分かる、
図37は、開口径(コア層35の先端幅W35)(μm)と書き込み特性値(=光強度×磁場強度)との関係を示すグラフである。
同図に示すように、開口径が大きくなるほど、主磁極先端領域340aの先端における最短離隔距離は広くなるため、磁気記録媒体上における磁場強度(Oe)は徐々に小さくなる。一方、コア層の光出射面(≒磁気記録媒体面)上の光強度(a.u.)は、開口径が大きくなるほど高くなる傾向にある。したがって、磁場強度と光強度の相乗効果が高いほど、高効率で磁気情報を書き込むことができるため、この書き込み特性値は、開口径に関連するピーク値を有することになる。なお、開口径W35が100nm、300nm、500nm、800nmのときの光強度(a.u.)は、それぞれ13443、19490、20407、21075である。
書き込み特性値は、開口径W35が0.05μm〜0.5μmであることが好ましく、この場合には、書き込み特性値として30000以上を得ることができる。また、開口径は0.08μm〜0.25μmであることが好ましく、この場合には、書き込み特性値として50000以上を得ることができる。換言すれば、主磁極の先端部間の最短離隔距離D(=W35+2×S35(=100nm))は、0.15μm〜0.6μmであることが好ましく、0.18μm〜0.35μmであることが更に好ましい。出射光の波長λは650nm(0.65μm)であるため、D=0.23λ〜0.92λであることが好ましく、0.27λ〜0.53λであることが更に好ましい。
これにより、主磁極間の距離が十分に大きくなるため、その間の光出射面から出射する光の強度を十分に大きくすることができ、磁気記録媒体の記録領域を十分に加熱することができる。また、主磁極間の距離が十分に小さいため、それぞれの主磁極から発生した磁界を重ね合わせた記録磁界の大きさを十分に大きくすることができ、磁気記録媒体の記録領域対して十分な大きさの記録磁界を印加することができる。
また、上述の熱アシスト磁気ヘッドの製造方法は、平面導波路のコア35を形成する工程と、磁気記録素子の主磁極340を、コア35のトラック幅方向に交差する側面(上記(*)に隣接するように形成する工程と、コア35の光出射面353となる部分に近接場光発生部36を形成する工程とを備えている。光出射面353に近接場光発生部36が設けられている場合には、これにより、平面導波路のコア35に入射させた光と比較して、より高強度の近接場光を発生させて光出射面から出射することができるため、磁気記録媒体の記録領域を十分に加熱することができる。また、上述のように簡易に磁気ヘッドを製造することができる。
なお、近接場光発生部35の有無に拘らず、熱アシスト磁気ヘッドの製造方法において、平面導波路のコア35を形成する工程と、磁気記録素子の主磁極340を、コア35のトラック幅方向に交差する側面(上記(*))にのみ隣接するように形成する工程とを備えることとしてもよい。このように形成された場合、磁気記録媒体の加熱と、その加熱した記録領域への書き込み磁界の印加を、略同時に行うことができるものを製造することができる。これにより、磁気記録媒体の記録領域の高温状態を長時間保持する必要がなくなるため、記録周波数を非常に高くすることが可能となる。また、上述のように簡易に磁気ヘッドを製造することができる。
実施の形態に係るハードディスク装置の斜視図である。 HGA17の斜視図である。 図1に示した熱アシスト磁気ヘッド21の近傍の拡大斜視図である。 図3に示した熱アシスト磁気ヘッド21のIV−IV矢印断面図である。 図4に示した断面図のコア35近傍の拡大断面図である。 図5のVI−VI矢印断面図である。 コア35と主磁極340の斜視図である。 熱アシスト磁気ヘッド21の回路図である。 媒体対向面側から見た磁気ヘッド主要部の平面図である。 媒体対向面Sから見た近接場光発生部36の斜視図である。 近接場光発生部36への入射光の波長λ(nm)と近接場光強度I(a.u.)との関係を示すグラフである。 近接場光発生部36への入射光の波長λ(nm)と近接場光強度I(a.u.)との関係を示すグラフである。 発光素子40の斜視図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び主磁極340の形成方法の一実施形態の一部を説明する工程図である。 コア35及び近接場光発生部36の形成方法の一実施形態を説明する斜視図である。 コア35及び近接場光発生部36の形成方法の一実施形態を説明する斜視図である。 熱アシスト磁気ヘッドの製造方法を示す斜視図である。 「蝶ネクタイ型」構造の近接場光発生部36の斜視図である。 実施形態の変形例に係る磁気ヘッドの近接場光発生部36近傍の断面図である。 図33に示す変形例の効果を説明する説明図である。 近接場光強度のシミュレーションにおけるコアと主磁極の構成を示す模式図である。 近接場光強度のシミュレーションの結果を示す図である。 近接場光強度のシミュレーションの結果を示す図である。 磁場強度、光強度、及び、磁場強度と光強度との乗算値の、主磁極の先端の離間距離(開口径)依存のシミュレーション結果である。
符号の説明
1…ハードディスク装置、10…磁気ディスク(記録媒体)、17…ヘッドジンバルアセンブリ(HGA)、20…サスペンション、21…熱アシスト磁気ヘッド、22…スライダ、220…スライダ基板、2202…集積面、23…光源ユニット、230…光源支持基板、32…磁気ヘッド部、33…MR効果素子(磁気検出素子)、34…電磁コイル素子(磁気記録素子)、340…主磁極、35…導波路(コア)、354…光入射面(端面)、36…近接場光発生部、38…絶縁層(クラッド)、40…レーザダイオード(光源)、400…出光端、S…媒体対向面。

Claims (10)

  1. 熱アシスト磁気ヘッドにおいて、
    磁気記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記媒体対向面内に光出射面を有する平面導波路のコアと、
    前記光出射面に設けられた近接場光発生部と、
    出射光が前記平面導波路のコアの光入射面に到達するように設けられた発光素子と、
    前記平面導波路のコアのトラック幅方向に交差する側面に隣接する主磁極を有する磁気記録素子と、
    を備えることを特徴とする熱アシスト磁気ヘッド。
  2. 熱アシスト磁気ヘッドにおいて、
    磁気記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記媒体対向面内に光出射面を有する平面導波路のコアと、
    出射光が前記平面導波路のコアの光入射面に到達するように設けられた発光素子と、
    前記平面導波路のコアのトラック幅方向に交差する側面にのみ隣接する主磁極を有する磁気記録素子と、
    を備えることを特徴とする熱アシスト磁気ヘッド。
  3. 前記光出射面に近接場光発生部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の熱アシスト磁気ヘッド。
  4. 前記磁気記録素子の主磁極は、前記平面導波路のコアのトラック幅方向に交差する両側面に隣接していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱アシスト磁気ヘッド。
  5. トラック幅方向における前記主磁極の先端の離間距離は、前記発光素子の出射光が前記光出射面から出射される際の波長の0.23〜0.92倍であることを特徴とする請求項4に記載の熱アシスト磁気ヘッド。
  6. 前記主磁極の先端から磁気記録媒体までの最短距離は、前記光出射面から磁気記録媒体までの最短距離よりも大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱アシスト磁気ヘッド。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱アシスト磁気ヘッドと、
    前記熱アシスト磁気ヘッドを支持するサスペンションと、
    を備えたヘッドジンバルアセンブリ。
  8. 請求項7に記載のヘッドジンバルアセンブリと、
    前記媒体対向面に対向する前記磁気記録媒体と、
    を備えたハードディスク装置。
  9. 熱アシスト磁気ヘッドの製造方法において、
    平面導波路のコアを形成する工程と、
    磁気記録素子の主磁極を、前記コアのトラック幅方向に交差する側面に隣接するように形成する工程と、
    前記コアの光出射面となる部分に近接場光発生部を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする熱アシスト磁気ヘッドの製造方法。
  10. 熱アシスト磁気ヘッドの製造方法において、
    平面導波路のコアを形成する工程と、
    磁気記録素子の主磁極を、前記コアのトラック幅方向に交差する側面にのみ隣接するように形成する工程と、
    を備えることを特徴とする熱アシスト磁気ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012064261A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 Seiko Instruments Inc 記録ヘッド及び情報記録再生装置
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