JP2008243058A - 嗜好調査システム及び嗜好調査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 広大なスペースを要することなく、調査対象者の嗜好を詳細に調査することが可能な嗜好調査システム及び嗜好調査方法を提供する。
【解決手段】 広告クライアント端末202は、APサーバ102から受信した広告コンテンツを広告コンテンツ表示装置DISPに出力する。カメラCAMは、広告コンテンツ表示装置DISPに広告コンテンツの映像が表示されている間に、付近を通行する調査対象者P10を撮影する。APサーバ102は、映像ストレージ装置104に格納された映像をリアルタイムで解析して調査対象者P10の顔の検出処理を行う。APサーバ102は、撮影された映像から調査対象者P10の顔を検出した場合に、その顔の映像から目の検出を行い、調査対象者P10の視野角及び視線を検出する。そして、APサーバ102は、広告クライアント端末202に指令を送ってカメラCAMを制御し、視線の追尾を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 広告クライアント端末202は、APサーバ102から受信した広告コンテンツを広告コンテンツ表示装置DISPに出力する。カメラCAMは、広告コンテンツ表示装置DISPに広告コンテンツの映像が表示されている間に、付近を通行する調査対象者P10を撮影する。APサーバ102は、映像ストレージ装置104に格納された映像をリアルタイムで解析して調査対象者P10の顔の検出処理を行う。APサーバ102は、撮影された映像から調査対象者P10の顔を検出した場合に、その顔の映像から目の検出を行い、調査対象者P10の視野角及び視線を検出する。そして、APサーバ102は、広告クライアント端末202に指令を送ってカメラCAMを制御し、視線の追尾を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は嗜好調査システム及び嗜好調査方法に係り、特に調査対象者の嗜好を調査するための技術に関する。
特許文献1には、ショーウインドーやマネキン等に取り付けられたカメラによって視線を検知し、市場調査を実施する視線入力装置を備えた市場調査用機器が開示されている。
特開2006−293786号公報
特許文献1に記載の発明では、ショーウインドー等に陳列されている商品に対する興味が確認できるだけである。従って、調査対象者の嗜好を詳細に把握するためには、多様な商品を陳列するためのスペースを必要とするため、スペース効率が低いという問題があった。
また、特許文献1に記載の発明は、個別の商品を所定の時間視認した回数をカウントするものであるため、例えば、調査対象者の嗜好(どのような好みを持っているのか?)を調査することはできなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、広大なスペースを要することなく、調査対象者の嗜好を詳細に調査することが可能な嗜好調査システム及び嗜好調査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明1に係る嗜好調査システムは、コンテンツを再生表示するコンテンツ表示手段と、前記コンテンツを視認している調査対象者の映像を撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された調査対象者の映像を解析して、当該調査対象者の視線を検出する視線検出手段と、前記撮影手段を制御して前記視線検出手段によって検出された視線を追尾する視線追尾手段と、前記調査対象者がコンテンツを視認していた視認時間を測定する視認時間測定手段と、前記調査対象者がコンテンツを視認していた視認時間に、前記コンテンツに表示されていた表示内容に関する情報を取得する表示内容情報取得手段と、前記測定された視認時間に基づいて、前記表示内容に対する調査対象者の関心度を定量化する関心度定量化手段と、前記表示内容情報と該表示内容に対する関心度とを関連付けて記録する記録手段とを備えることを特徴とする。
本願発明1によれば、コンテンツを見た調査対象者の映像を解析して、視線を追尾することにより、調査対象者の嗜好を詳細に調査することができる。また、本実施形態によれば、コンテンツを見る際の視線を検出することにより、個別の商品を設置するための広大なスペースを要することなく、調査対象者の嗜好を調査することができる。
本願発明2は、本願発明1の嗜好調査システムにおいて、前記撮影手段によって撮影された調査対象者の映像を解析して、前記調査対象者の属性情報を取得する属性情報取得手段を更に備え、前記記録手段は、前記調査対象者の属性ごとに、前記表示内容情報と該表示内容に対する関心度とを関連付けて記録することを特徴とする。
本願発明3は、本願発明2の嗜好調査システムにおいて、前記属性情報取得手段は、前記撮影手段によって撮影された調査対象者の映像を解析して、前記調査対象者の性別又は年齢層のうち少なくとも一方を推定することを特徴とする。
本願発明2及び3によれば、調査対象者の属性(例えば、性別、年齢層)ごとに嗜好の傾向を調査することができる。
本願発明4は、本願発明1から3の嗜好調査システムにおいて、前記撮影手段を複数備えており、前記視線追尾手段は、同一の調査対象者の視線を追尾している撮影手段が複数ある場合に、該撮影手段のうちの1つを選択して調査対象者の視線を追尾することを特徴とする。
本願発明4によれば、複数の撮影手段を効率的に活用することができるので、より多くの調査対象者の嗜好を調査することができ、嗜好調査をより効率的に行うことができる。
本願発明5は、本願発明1から4の嗜好調査システムにおいて、前記コンテンツのストーリー展開に応じて、前記調査対象者の視線の変化を検出する視線変化検出手段を更に備えることを特徴とする。
本願発明5によれば、コンテンツのストーリー展開を考慮することにより、嗜好調査をより効率的に行うことができる。
本願発明6に係る嗜好調査方法は、コンテンツを再生表示するコンテンツ表示工程と、前記コンテンツを視認している調査対象者の映像を撮影する撮影工程と、前記撮影工程において撮影された調査対象者の映像を解析して、当該調査対象者の視線を検出する視線検出工程と、前記視線検出工程において検出された視線を追尾する視線追尾工程と、前記調査対象者がコンテンツを視認していた視認時間を測定する視認時間測定工程と、前記調査対象者がコンテンツを視認していた視認時間に、前記コンテンツに表示されていた表示内容に関する情報を取得する表示内容情報取得工程と、前記測定された視認時間に基づいて、前記表示内容に対する調査対象者の関心度を定量化する関心度定量化工程と、前記表示内容情報と該表示内容に対する関心度とを関連付けて記録する記録工程とを備えることを特徴とする。
本願発明7は、本願発明6の嗜好調査方法において、前記撮影工程において撮影された調査対象者の映像を解析して、前記調査対象者の属性情報を取得する属性情報取得工程と、前記調査対象者の属性ごとに、前記表示内容情報と該表示内容に対する関心度とを関連付けて記録する工程とを更に備えることを特徴とする。
本願発明8は、本願発明7の嗜好調査方法において、前記属性情報取得工程では、前記撮影工程において撮影された調査対象者の映像を解析して、前記調査対象者の性別又は年齢層のうち少なくとも一方を推定することを特徴とする。
本願発明9は、本願発明6から8の嗜好調査方法において、前記撮影工程では、複数の撮影手段を用いて調査対象者の映像を撮影し、同一の調査対象者の視線を追尾している撮影手段が複数ある場合に、該撮影手段のうちの1つを選択して調査対象者の視線を追尾する工程とを備えることを特徴とする。
本願発明10は、本願発明6から9の嗜好調査方法において、前記コンテンツのストーリー展開に応じて、前記調査対象者の視線の変化を検出する視線変化検出工程を更に備えることを特徴とする。
本発明によれば、コンテンツを見た調査対象者の映像を解析して、視線を追尾することにより、調査対象者の嗜好を詳細に調査することができる。また、本実施形態によれば、コンテンツを見る際の視線を検出することにより、個別の商品を設置するための広大なスペースを要することなく、調査対象者の嗜好を調査することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る嗜好調査システム及び嗜好調査方法の好ましい実施の形態について説明する。
[嗜好調査システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る嗜好調査システムの主要構成を示すブロック図である。本実施形態に係る嗜好調査システム10は、嗜好調査依頼者300(例えば、広告代理店又は商品のメーカ)からの依頼に応じて、不特定の調査対象者P10の嗜好調査を行うためのシステムであり、監視センタ100及び広告クライアント200から構成されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る嗜好調査システムの主要構成を示すブロック図である。本実施形態に係る嗜好調査システム10は、嗜好調査依頼者300(例えば、広告代理店又は商品のメーカ)からの依頼に応じて、不特定の調査対象者P10の嗜好調査を行うためのシステムであり、監視センタ100及び広告クライアント200から構成されている。
監視センタ100には、アプリケーションサーバ(APサーバ)102及び映像ストレージ装置104が設置されている。APサーバ102及び映像ストレージ装置104は、ハブ106及びルータ108を介してインターネットに接続されている。
広告クライアント200は、嗜好調査依頼者300が提供する商品等の映像(静止画又は動画)を含むコンテンツ(以下、広告コンテンツと記載する)を再生表示するための広告コンテンツ表示装置DISPが設置される店舗である。広告クライアント200には、広告クライアント端末202、広告コンテンツ表示装置DISP及びカメラCAMが設置されている。広告クライアント端末202及びカメラCAMは、ハブ204及びルータ206を介してインターネットに接続されている。
図2は、本発明の一実施形態に係る広告コンテンツ表示装置DISPを示す図である。図2に示すように、広告コンテンツ表示装置DISPは、街頭広告用のマルチビジョンである。広告コンテンツ表示装置DISPには、付近を通行する通行人(調査対象者P10)の映像を撮影するための複数のカメラCAM1−1からCAMm−nが配設されている。
嗜好調査依頼者300は、依頼者側端末302から監視センタ100のAPサーバ102に広告コンテンツのデータを送信し、当該広告コンテンツに含まれる商品に対する嗜好調査を依頼する。この広告コンテンツは、APサーバ102から広告クライアント200に送信される。
広告クライアント端末202は、APサーバ102から受信した広告コンテンツを広告コンテンツ表示装置DISPに出力する。カメラCAMは、広告コンテンツ表示装置DISPに広告コンテンツの映像が表示されている間に、付近を通行する調査対象者P10を撮影する。カメラCAMによって撮影された調査対象者P10の映像は、インターネットを介して監視センタ100に送信され、映像ストレージ装置104に格納される。
APサーバ102は、映像ストレージ装置104に格納された映像をリアルタイムで解析して調査対象者P10の顔の検出処理を行う。APサーバ102は、撮影された映像から調査対象者P10の顔を検出した場合に、その顔の映像から目の検出を行い、調査対象者P10の視野角及び視線を検出する。そして、APサーバ102は、広告クライアント端末202に指令を送ってカメラCAMを制御し、視線の追尾を行う。更に、APサーバ102は、調査対象者P10の顔の映像を解析して、表情の認識を行うとともに、調査対象者P10の属性情報(例えば、性別及び年齢層)の判定を行う。
ここで、顔検出処理の方式としては、例えば、肌色に予め指定された色と近い色を持つ画素を原画像から取り出し、取り出した領域を顔領域として検出するものがある。この顔検出処理の方式では、例えば、肌色を他の色と区別するための色空間上で、予めサンプリングした肌色の情報から色空間上の肌色の範囲を定め、各画素の色が定めた範囲に入っているか否かを判定することにより行われる。目の検出処理の方式としては、例えば、上記顔検出処理によって検出された肌色の領域の中から左右に2つ並ぶ黒色を含む領域(瞳孔)を検出するものがある。調査対象者P10の視線の向きは、両目の瞳孔の位置と顔の向きにより求められる。
また、性別判定の方式としては、例えば、性別ごとの顔や体格、髪型、髭、服装等のパターン画像データを予め用意しておき、調査対象者P10の映像とパターン画像データを比較して性別を判定する方式がある。また、年齢層判定の方式としては、例えば、年齢層ごとの顔のしわや髪の色のパターンデータを予め用意しておき、調査対象者P10の映像から検出したしわ、髪の色とパターンデータを比較して年齢層を推定する方式がある。
APサーバ102は、視線の追尾の結果から、調査対象者P10が広告コンテンツ表示装置DISPを視認していた時間(視認時間)の測定、視認していた箇所(視認箇所)の検出等の処理を行う。APサーバ102は、広告コンテンツ表示装置DISPの視認箇所に視認時間中に表示されていた内容(例えば、商品の名称、種類、特徴)に対する関心度を上記視認時間に基づいて定量化し、調査対象者P10の属性情報と関連付けて映像ストレージ装置104に格納する。
そして、APサーバ102は、嗜好調査依頼者300から提供された広告コンテンツ中の各商品について、調査対象者P10の属性ごとの関心度を定量化した嗜好解析データを作成し、嗜好調査依頼者300に提供する。
嗜好調査依頼者300は、依頼者側端末302を用いてAPサーバ102にアクセスし、所定の認証処理を行うことにより、嗜好解析データをダウンロード、閲覧することができる。これにより、広告コンテンツ表示装置DISPによる広告の効果を即時に解析することができるので、信頼性が高い嗜好解析データを提供することが可能になる。
また、広告コンテンツのストーリー展開に応じて、調査対象者P10の視線の変化を検出、記録することにより、調査対象者P10の関心度を測定することが可能になる。
[広告コンテンツ表示装置DISPの構成]
図3は、広告コンテンツ表示装置DISPの構成を示す平面図である。図3(a)は、広告コンテンツ表示装置DISPの表面、図3(b)は、裏面を示している。図4は、広告コンテンツ表示装置DISPに配設されるカメラの制御方法を模式的に示すブロック図である。
図3は、広告コンテンツ表示装置DISPの構成を示す平面図である。図3(a)は、広告コンテンツ表示装置DISPの表面、図3(b)は、裏面を示している。図4は、広告コンテンツ表示装置DISPに配設されるカメラの制御方法を模式的に示すブロック図である。
本実施形態では、広告コンテンツ表示装置DISPは、例えば、液晶パネルである。図3(b)に示すように、広告コンテンツ表示装置DISPの裏面には、複数のカメラCAM1−1からCAMm−nが配設されている。カメラCAM1−1からCAMm−nは、例えば、CCDカメラであり、カメラの姿勢を制御するための雲台を備えている。カメラCAM1−1からCAMm−nは、液晶パネルのガラス基板を通して調査対象者P10を撮影可能となっている。
カメラCAM1−1からCAMm−nには、制御ラインL1及び映像ラインL2が接続されている。制御ラインL1は、APサーバ102及び広告クライアント端末202からの制御信号を伝達するための配線である。映像ラインL2は、カメラCAM1−1からCAMm−nによって撮影された映像を映像ストレージ装置104に送信するための配線である。制御ラインL1及び映像ラインL2は、極細の配線又は透明度が高い導電性樹脂によって形成され、広告コンテンツ表示装置DISPの表示に影響しないようになっている。
なお、カメラCAM1−1からCAMm−nは、広告コンテンツ表示装置DISPの周囲に配設するようにしてもよい。また、複数枚の液晶パネル又はCRTからなる広告コンテンツ表示装置DISPの場合には、液晶パネルの間にカメラCAM1−1からCAMm−nを配設するようにしてもよい。また、広告コンテンツ表示装置DISPをフルカラーLEDディスプレイとして、フルカラーLEDディスプレイを構成するLEDの間にカメラCAMを配設するようにしてもよい。
[嗜好調査の処理の流れ]
次に、本実施形態に係る嗜好調査システム10における処理の流れについて、図5のシーケンス図を参照して説明する。まず、広告コンテンツ表示装置DISPにおいて広告コンテンツの再生表示が開始されると、付近を通過する調査対象者P10の映像がカメラCAM1−1からCAMm−nにより撮影され、調査対象者P10の視線検出処理が行われる。そして、調査対象者P10の視線が検出(キャプチャ)されると(ステップS10のYes)、当該調査対象者P10に対して顔認識処理が行われて、当該調査対象者P10の視線をキャプチャしているカメラが1台だけかどうか判断される(ステップS12)。
次に、本実施形態に係る嗜好調査システム10における処理の流れについて、図5のシーケンス図を参照して説明する。まず、広告コンテンツ表示装置DISPにおいて広告コンテンツの再生表示が開始されると、付近を通過する調査対象者P10の映像がカメラCAM1−1からCAMm−nにより撮影され、調査対象者P10の視線検出処理が行われる。そして、調査対象者P10の視線が検出(キャプチャ)されると(ステップS10のYes)、当該調査対象者P10に対して顔認識処理が行われて、当該調査対象者P10の視線をキャプチャしているカメラが1台だけかどうか判断される(ステップS12)。
次に、同一の調査対象者P10の視線をキャプチャしているカメラが複数の場合には(ステップS12のNo)、同一の調査対象者P10の視線を捉えている他のカメラとの間でのネゴシエーションにより、当該調査対象者P10の視線をより確実に捉えることが可能な位置にあるカメラが1つ選択され(ステップS14)、他のカメラは当該調査対象者P10の追尾権を放棄する(ステップS16)。ステップS14では、例えば、調査対象者P10が移動した場合に、パン又はチルト動作可能な角度が最大のカメラが選択され、パン又はチルト動作可能な余地が少ない(即ち、ある方向に大きくパン又はチルトしている)カメラは選択されないようにすることが好ましい。
一方、調査対象者P10の視線をキャプチャしているカメラが1台の場合には(ステップS12のYes)、そのカメラが当該調査対象者P10の視線の追尾権を獲得する(ステップS18)。そして、当該カメラの制御に関して、調査対象者P10の視線を追尾中であることを示すフラグが立てられ(ステップS18)、視線の追尾が継続される(ステップS20からS22)。
次に、視線追尾中の調査対象者P10の視線が広告コンテンツ表示装置DISPから外れた場合には(ステップS22のYes)、当該調査対象者P10の視線の追尾を終了し(ステップS24)、カメラCAMの雲台が制御されて、カメラCAMの向きが初期状態に戻る。そして、ステップS10に戻り、任意の調査対象者の視線を検出する処理が行われる。
また、ステップS14からS24の処理と並行して、調査対象者P10の人物情報の収集(例えば、顔の検出、体格の認識)が行われる(ステップS26)。そして、人物情報の収集が完了すると(ステップS28のYes)、収集された人物情報が映像ストレージ装置104に送信され、格納される(ステップS30)。次に、収集された人物情報が解析されて、調査対象者P10の性別及び年齢層が判定されるとともに、視認時間、視認箇所が測定され、映像ストレージ装置104に格納される(ステップS32)。
本実施形態によれば、広告コンテンツを見た調査対象者P10の映像を解析して、視線を追尾するとともに、性別及び年齢を含む人物情報を取得することにより、調査対象者の嗜好を詳細に調査することができる。また、本実施形態によれば、広告コンテンツを表示するための広告コンテンツ表示装置DISPを利用することにより、広大なスペースを要することなく、調査対象者P10の嗜好を調査することができる。また、本発明の嗜好調査システム10は、既存の広告用の広告コンテンツ表示装置DISPを利用することにより、安価なハードウェア構成で実現可能である。
なお、監視センタ100のAPサーバ102及び映像ストレージ装置104は、広告クライアント200側に設けるようにしてもよい。
[広告コンテンツ表示装置DISPの他の実施形態]
図6は、本発明に係る嗜好調査システムを商品等の展示用のスペースに適用した例を示す図である。広告コンテンツ表示装置DISPは、嗜好調査依頼者300が提供する広告コンテンツを再生表示する。各広告コンテンツ表示装置DISPには、付近を通行する調査対象者P10の映像を撮影するためのカメラCAMが配設されている。カメラCAMによって撮影された調査対象者P10の映像は、後述の監視センタ100に送信される。そして、監視センタ100において、調査対象者P10の人物情報の収集、解析がリアルタイムで行われる。例えば、調査対象者P10の顔検出処理が行われ、視野角及び視線の追尾、広告コンテンツ表示装置DISPを視認していた時間の測定、視認した箇所の検出、表情の認識等の処理が行われる。また、調査対象者の顔や体格等の情報に基づいて、性別及び年齢層の判定が行われる。調査対象者P10が複数の場合には、各カメラは追跡対象を分担する。これにより、広告コンテンツ表示装置DISPによる広告の効果を即時に解析することができるので、信頼性が高い解析データを提供することが可能になる。
図6は、本発明に係る嗜好調査システムを商品等の展示用のスペースに適用した例を示す図である。広告コンテンツ表示装置DISPは、嗜好調査依頼者300が提供する広告コンテンツを再生表示する。各広告コンテンツ表示装置DISPには、付近を通行する調査対象者P10の映像を撮影するためのカメラCAMが配設されている。カメラCAMによって撮影された調査対象者P10の映像は、後述の監視センタ100に送信される。そして、監視センタ100において、調査対象者P10の人物情報の収集、解析がリアルタイムで行われる。例えば、調査対象者P10の顔検出処理が行われ、視野角及び視線の追尾、広告コンテンツ表示装置DISPを視認していた時間の測定、視認した箇所の検出、表情の認識等の処理が行われる。また、調査対象者の顔や体格等の情報に基づいて、性別及び年齢層の判定が行われる。調査対象者P10が複数の場合には、各カメラは追跡対象を分担する。これにより、広告コンテンツ表示装置DISPによる広告の効果を即時に解析することができるので、信頼性が高い解析データを提供することが可能になる。
また、視線検出用のカメラCAMを備えたヘッドマウントディスプレイを用いて,広告コンテンツの視聴時における調査対象者P10の視線を検出するようにしてもよい。この場合、調査対象者P10の性別や年齢層等は、例えば、調査対象者P10の全身を撮影するための専用のカメラを設けて、この全身撮影用のカメラによって撮影された画像を解析することにより、調査対象者P10の性別及び年齢層等を取得するようにすればよい。また、調査対象者P10の性別及び年齢層等を専用の操作手段又は広告クライアント端末202により入力可能にしてもよい。
[広告コンテンツの第1の実施例]
図7は、広告コンテンツの例を示している。図7に示す広告コンテンツは、自動車に関するCM映像であり、同一車種で車体の色が異なるものが複数用意されている。このような広告コンテンツを繰り返し再生して、調査対象者P10の視線を検出し、当該調査対象者P10の性別や年齢層、視認時間の情報を蓄積し、嗜好解析データを作成する。これにより、車体の色ごとに、男女それぞれのどの年齢層に人気があるかを示す嗜好解析データを嗜好調査依頼者300(例えば、広告代理店、自動車メーカ)にフィードバックすることが可能になる。
図7は、広告コンテンツの例を示している。図7に示す広告コンテンツは、自動車に関するCM映像であり、同一車種で車体の色が異なるものが複数用意されている。このような広告コンテンツを繰り返し再生して、調査対象者P10の視線を検出し、当該調査対象者P10の性別や年齢層、視認時間の情報を蓄積し、嗜好解析データを作成する。これにより、車体の色ごとに、男女それぞれのどの年齢層に人気があるかを示す嗜好解析データを嗜好調査依頼者300(例えば、広告代理店、自動車メーカ)にフィードバックすることが可能になる。
上記のように、同一の商品に関して、色や形状、機能等が異なる広告コンテンツを作成して嗜好調査を行うことにより、色や形状、機能等に対する性別、年齢別の嗜好を調査することができ、綿密なマーケティングを行うことができる。例えば、温泉旅行に関する広告コンテンツであれば、異なる場所の温泉の映像を似た雰囲気(例えば、ストーリー、音楽、同じ俳優)で作ることにより、調査対象者P10の属性ごとの嗜好を調査することができる。
[広告コンテンツの第2の実施例]
本実施例では、広告コンテンツの途中で絞り込み条件が提示されるようになっており、調査対象者P10によって選択された絞り込み条件に従って、広告コンテンツのストーリーが展開するようになっている。例えば、旅行を計画、体験するように構成された広告コンテンツにおいて、調査対象者P10が、まず、「湖」のある風景を選択し、最終的に北イタリアのコモ湖畔に到着し、風景を楽しんだ場合に、どのような属性の調査対象者P10がどのような旅行の目的、目的地を選んだのかという結果の情報を含む調査対象者P10の嗜好解析データは旅行会社等にとって有効なマーケット情報になる。また、最終の目的地だけではなく、最終の目的地に到達するまでのプロセスや、最終目的地に到達するまでに選択した経由地、交通手段等の条件も、嗜好解析データに付加価値を与え得る。これにより、調査対象者P10の属性ごとに、どんな映像を選び、最終的に何を見たのか、立体的な分析が可能となる。
本実施例では、広告コンテンツの途中で絞り込み条件が提示されるようになっており、調査対象者P10によって選択された絞り込み条件に従って、広告コンテンツのストーリーが展開するようになっている。例えば、旅行を計画、体験するように構成された広告コンテンツにおいて、調査対象者P10が、まず、「湖」のある風景を選択し、最終的に北イタリアのコモ湖畔に到着し、風景を楽しんだ場合に、どのような属性の調査対象者P10がどのような旅行の目的、目的地を選んだのかという結果の情報を含む調査対象者P10の嗜好解析データは旅行会社等にとって有効なマーケット情報になる。また、最終の目的地だけではなく、最終の目的地に到達するまでのプロセスや、最終目的地に到達するまでに選択した経由地、交通手段等の条件も、嗜好解析データに付加価値を与え得る。これにより、調査対象者P10の属性ごとに、どんな映像を選び、最終的に何を見たのか、立体的な分析が可能となる。
図8及び図9は、本実施例の広告コンテンツを視聴する際の嗜好調査システム10の処理の流れを示すフローチャートである。最初に、調査対象者P10を特定するための識別情報(例えば、広告クライアント200(店舗)の会員番号)及び属性情報(例えば、性別、年齢層)が入力されて、調査対象者P10のユーザ登録が行われる(ステップS40)。次に、広告コンテンツの中で調査対象者P10に対応するキャラクタの体型、髪型、ファッション、グッズ等のアイデンティティ情報が選択されて登録される(ステップS42)。このアイデンティティ情報は、APサーバ102に登録され、広告クライアント200の店頭においてユーザ登録した顧客(ロイヤリティ顧客)の愛称としても利用可能である。
次に、広告コンテンツの利用時には、まず、広義の目的(例えば、旅行の目的地に関する大まかなイメージ。例えば、「湖」)が選択される(ステップS50)。そして、旅行の目的の絞り込みが行われる(ステップS52)。ここで、旅行の目的とは、例えば、登山、別荘、ホテル等の選択、目的地の選択(例えば、ヨーロッパ、北米、オーストラリア)、より詳細な目的地の選択(例えば、国、地域レベルでの選択)、旅行の時期、季節の選択等である。そして、絞り込み条件が選択、設定されると(ステップS54)、選択された絞り込み条件に従って広告コンテンツのストーリーが生成され、広告コンテンツ表示装置DISPに表示される。
上記のように、調査対象者P10が絞り込み条件を設定する行為は、アンケートの質問が分岐し、より細かくなっていくのと同様である。このようにして生成された広告コンテンツを視聴する際の視線検出を行うことにより、調査対象者P10のより細かな嗜好調査が可能になる。
なお、絞り込み条件を選択する順番を調査対象者P10に選択可能にすることにより、調査対象者P10がどのような絞り込み条件を重視するのかに関する情報も、重要なマーケット情報として利用可能である。また、絞り込み条件の選択過程は、調査対象者P10の個別の噌好をビジュアライズするプロセスであり、選択の結果生成される広告コンテンツは、調査対象者P10の嗜好がビジュアライズされたマーケット情報として商品の案内、勧誘等に利用可能である。
10…嗜好調査システム、102…アプリケーションサーバ(APサーバ)、104…映像ストレージ装置、DISP…広告コンテンツ表示装置、CAM…カメラ
Claims (10)
- コンテンツを再生表示するコンテンツ表示手段と、
前記コンテンツを視認している調査対象者の映像を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段によって撮影された調査対象者の映像を解析して、当該調査対象者の視線を検出する視線検出手段と、
前記撮影手段を制御して前記視線検出手段によって検出された視線を追尾する視線追尾手段と、
前記調査対象者がコンテンツを視認していた視認時間を測定する視認時間測定手段と、
前記調査対象者がコンテンツを視認していた視認時間に、前記コンテンツに表示されていた表示内容に関する情報を取得する表示内容情報取得手段と、
前記測定された視認時間に基づいて、前記表示内容に対する調査対象者の関心度を定量化する関心度定量化手段と、
前記表示内容情報と該表示内容に対する関心度とを関連付けて記録する記録手段と、
を備えることを特徴とする嗜好調査システム。 - 前記撮影手段によって撮影された調査対象者の映像を解析して、前記調査対象者の属性情報を取得する属性情報取得手段を更に備え、
前記記録手段は、前記調査対象者の属性ごとに、前記表示内容情報と該表示内容に対する関心度とを関連付けて記録することを特徴とする請求項1記載の嗜好調査システム。 - 前記属性情報取得手段は、前記撮影手段によって撮影された調査対象者の映像を解析して、前記調査対象者の性別又は年齢層のうち少なくとも一方を推定することを特徴とする請求項2記載の嗜好調査システム。
- 前記撮影手段を複数備えており、
前記視線追尾手段は、同一の調査対象者の視線を追尾している撮影手段が複数ある場合に、該撮影手段のうちの1つを選択して調査対象者の視線を追尾することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の嗜好調査システム。 - 前記コンテンツのストーリー展開に応じて、前記調査対象者の視線の変化を検出する視線変化検出手段を更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の嗜好調査システム。
- コンテンツを再生表示するコンテンツ表示工程と、
前記コンテンツを視認している調査対象者の映像を撮影する撮影工程と、
前記撮影工程において撮影された調査対象者の映像を解析して、当該調査対象者の視線を検出する視線検出工程と、
前記視線検出工程において検出された視線を追尾する視線追尾工程と、
前記調査対象者がコンテンツを視認していた視認時間を測定する視認時間測定工程と、
前記調査対象者がコンテンツを視認していた視認時間に、前記コンテンツに表示されていた表示内容に関する情報を取得する表示内容情報取得工程と、
前記測定された視認時間に基づいて、前記表示内容に対する調査対象者の関心度を定量化する関心度定量化工程と、
前記表示内容情報と該表示内容に対する関心度とを関連付けて記録する記録工程と、
を備えることを特徴とする嗜好調査方法。 - 前記撮影工程において撮影された調査対象者の映像を解析して、前記調査対象者の属性情報を取得する属性情報取得工程と、
前記調査対象者の属性ごとに、前記表示内容情報と該表示内容に対する関心度とを関連付けて記録する工程と、
を更に備えることを特徴とする請求項6記載の嗜好調査方法。 - 前記属性情報取得工程では、前記撮影工程において撮影された調査対象者の映像を解析して、前記調査対象者の性別又は年齢層のうち少なくとも一方を推定することを特徴とする請求項7記載の嗜好調査方法。
- 前記撮影工程では、複数の撮影手段を用いて調査対象者の映像を撮影し、
同一の調査対象者の視線を追尾している撮影手段が複数ある場合に、該撮影手段のうちの1つを選択して調査対象者の視線を追尾する工程と、
を備えることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項記載の嗜好調査方法。 - 前記コンテンツのストーリー展開に応じて、前記調査対象者の視線の変化を検出する視線変化検出工程を更に備えることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項記載の嗜好調査方法。
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