JP2008241182A - 電極式水位検出器付きボイラ - Google Patents

電極式水位検出器付きボイラ Download PDF

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Abstract

【課題】 水管の過熱を防止しつつ乾き度の高い蒸気を得るために、きめ細かな水位制御を行う。
【解決手段】 バーナ10は、高燃焼、低燃焼および停止の三位置で制御される。上部管寄せ3と下部管寄せ4とに連通して、水位検出筒13が設けられる。水位検出筒13には、複数の電極棒14〜17が、下端部の高さ位置を互いに異ならせて差し込まれる。選択されたいずれかの電極棒による水位検出の有無に基づき、缶体2内の水位が制御器18により調整される。バーナ10の高燃焼時には、缶内圧力に基づき、水位調整に用いる電極棒15,16が切り替えられる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、蒸気ボイラに関するものであり、特に、電極式水位検出器を備えたボイラに関するものである。
水管の過熱を防止しつつ乾き度の高い蒸気を得るためには、缶体内の水位が適正に保たれなければならない。そのために、従来から、ボイラには電極式水位検出器が設けられている。電極式水位検出器は、缶体の上部管寄せと下部管寄せとに連通して設けた水位検出筒に、複数の電極棒が下端部の高さ位置を互いに異ならせて差し込まれて構成される。そして、各電極棒による水位検出の有無により、ボイラが制御される。
具体的には、下記特許文献1に開示されるように、水位未検出となると給水ポンプを作動させる給水ポンプ作動用電極棒と、これより高い位置で水位検出するよう設けられ、水位検出すると給水ポンプを停止させる給水ポンプ停止用電極棒とにより、缶体内の水位が調整されている。
特開平1−179804号公報 特開平6−147407号公報
近年、缶体を細長くしたスリムタイプや、蒸発量の大きい大容量タイプが普及しつつある。このようなタイプのボイラでは特に、過熱限界と乾き度限界の水位幅が狭く、且つ両者それぞれの最悪条件ではそれらは逆転してしまい、双方の性能を満足する水位は存在しない。このような場合、安全性を重視し、過熱しないことを優先して設計せざるを得ない。従って、前記特許文献1に開示されるような水位制御を行ったのでは、特に低蒸気圧条件下での乾き度維持は困難となる。
一方、前記特許文献2には、バーナの燃焼状態が高燃焼または低燃焼のいずれかで変わらなくても、缶内圧力または電気伝導度に応じて、水位制御するための一対の電極棒の組合せを切り替えることが提案されている。しかしながら、隣接する上下一対の電極棒により水位制御するために、電極棒の数が多くなるものである。また、各電極棒の水位検出の有無により、給水ポンプの作動または停止が一律になされるため、それ以上の細かな水位制御はできなかった。さらに、圧力スイッチには、圧力上昇過程での切替圧力と、圧力下降過程での切替圧力とに、動作隙間が存在するが、これについての配慮がなされていない。
この発明が解決しようとする課題は、缶内圧力などの変動に左右されず、水管の過熱を防止しつつ乾き度の高い蒸気を得られるように、簡易な構成できめ細かな水位制御を実現することにある。その際、圧力スイッチを用いる場合には、その動作隙間をも考慮して水位制御するのが好ましい。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、燃焼量を段階的に変化させるバーナと、上部管寄せと下部管寄せとに連通して設けられる水位検出筒と、下端部の高さ位置を互いに異ならせて前記水位検出筒に差し込まれる複数の電極棒と、選択されたいずれか一本の前記電極棒による水位検出の有無に基づき、缶体内の水位を調整する制御器とを備え、前記バーナの燃焼量が同一段階にある状態でも、缶内圧力、缶内温度、給水温度または缶水電気伝導度に基づき、水位調整に用いる前記電極棒が切り替えられることを特徴とする電極式水位検出器付きボイラである。
請求項1に記載の発明によれば、缶内圧力、缶内温度、給水温度または缶水電気伝導度に基づき、いずれか一本の電極棒が選択され、その電極棒による水位検出の有無に基づき、缶体内の水位の調整が行われる。そして、バーナの燃焼量が同一段階にある状態でも、缶内圧力、缶内温度、給水温度または缶水電気伝導度に基づき、水位調整に用いる電極棒が切り替えられる。このような構成であるから、簡易な構成できめ細かな水位制御を行うことができる。これにより、缶内圧力などの変動に左右されず、水管の過熱を防止しつつ乾き度の高い蒸気を得ることができる。
請求項2に記載の発明は、前記制御器は、選択された前記電極棒による水位未検出時から第一遅延時間経過後に給水ポンプを作動させる一方、その電極棒による水位検出時から第二遅延時間経過後に前記給水ポンプを停止させて、缶体内の水位を調整する構成とされ、前記第一遅延時間と前記第二遅延時間とは、缶内圧力と給水温度とに基づき変更されることを特徴とする請求項1に記載の電極式水位検出器付きボイラである。
請求項2に記載の発明によれば、選択された電極棒による水位未検出時から給水ポンプの作動時までの第一遅延時間と、選択された電極棒による水位検出時から給水ポンプの停止時までの第二遅延時間とが、缶内圧力と給水温度とに基づき変更されて水位が調整される。これにより、簡易な構成および制御で、きめ細かな水位制御が可能となる。
請求項3に記載の発明は、前記電極棒の切替えは、缶内圧力を検出して作動する圧力スイッチに基づき行われ、この圧力スイッチの動作隙間の圧力域では、前記圧力スイッチに基づき切り替えられる二本の電極棒のいずれによっても水位が適正に保たれるように、前記第一遅延時間と前記第二遅延時間とがそれら各電極棒に応じて設定されていることを特徴とする請求項2に記載の電極式水位検出器付きボイラである。
請求項3に記載の発明によれば、圧力スイッチを用いて、簡易な構成できめ細かな水位制御がなされる。その際、圧力スイッチの動作隙間を考慮した制御もなされる。すなわち、動作隙間における圧力域では、設定圧力で互いに切り替えられる二本の電極棒のいずれも使用される可能性があるが、そのいずれによっても缶内の水位は適正に保たれる。
さらに、請求項4に記載の発明は、前記水位検出筒は、前記上部管寄せと前記下部管寄せとに連通された気水分離器とされたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極式水位検出器付きボイラである。
請求項4に記載の発明によれば、上部管寄せからの蒸気の乾き度を上げるための気水分離器に電極棒を差して、水位制御することができる。
この発明の電極式水位検出器付きボイラによれば、簡易な構成できめ細かな水位制御を行うことができる。これにより、缶内圧力などの変動に左右されず、水管の過熱を防止しつつ乾き度の高い蒸気を得ることができる。また、圧力スイッチを用いる場合には、その動作隙間をも考慮して水位制御することも可能となる。
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。
本発明は、各種のボイラに適用可能であるが、特に小型貫流ボイラに好適に適用される。本実施形態のボイラは、複数の伝熱管を有する缶体と、前記伝熱管内の水を加熱するバーナとを備える。缶体は、上部管寄せと下部管寄せとの間を、複数の伝熱管で接続して構成される。この缶体内へは給水ポンプを介して水(缶水)が供給可能とされている。
バーナは、缶体にて構成された燃焼室へ向けて、燃料を燃焼させる。本実施形態のバーナは、燃焼量を段階的に変化可能に構成されている。典型的には、高燃焼、低燃焼および停止の三段階で燃焼量を変化可能に構成されている。バーナからの燃焼ガスにより伝熱管の加熱が図られ、伝熱管内の水は蒸気化される。その蒸気は、上部管寄せから気水分離器を介して蒸気使用設備へ送られる。一方、伝熱管との熱交換後の排ガスは、煙突を介して外気へ放出される。
缶体外には、上部管寄せと下部管寄せとに連通して、電極式水位検出器が設けられる。電極式水位検出器は、水位検出筒を備える。この水位検出筒には、複数の電極棒が、その下端部の高さ位置を互いに異ならせて差し込まれている。水位検出筒および各電極棒は、導電性材料により形成されている。各電極棒は、絶縁性材料(ガイシ)を介して水位検出筒の上壁に保持されて、水位検出筒内に挿入されている。このような構成であるから、各電極棒は、その下端部が水に浸かれば、水位検出筒との間で電気的な導通が確保される。従って、各電極棒の下端部に水位があるか否かを、各電極棒に流れる電流の有無によって検出できる。
このようにして缶体内の水位は水位検出筒内の各電極棒により検出されるが、制御器はその水位検出結果を用いてボイラを制御する。具体的には、選択されたいずれかの電極棒による水位検出の有無に基づき、給水ポンプの作動を制御して、缶体内の水位を適正に維持する。この際、バーナの燃焼量が同一段階にある状態でも、缶内圧力、缶内温度、給水温度または缶水電気伝導度に基づき、水位調整に用いる電極棒を切り替えて制御する。
本実施形態では、バーナの低燃焼時には、常に同じ電極棒により、缶体内の水位が調整されるが、バーナの高燃焼時には、缶内圧力、缶内温度、給水温度または缶水電気伝導度に基づき、二本の電極棒の切替えを行って、いずれか選択された電極棒により、缶体内の水位が調整される。
いずれの電極棒を用いる場合も、制御器は、選択された電極棒による水位未検出時から第一遅延時間経過後に給水ポンプを作動させる一方、その電極棒による水位検出時から第二遅延時間経過後に給水ポンプを停止させて、缶体内の水位を調整する。ここで、第一遅延時間と第二遅延時間とは、たとえば缶内圧力および/または給水温度などに基づき、異なる値を設定するのがよい。
バーナの高燃焼時における缶内圧力に基づく電極棒の切替えは、圧力スイッチにより行うのが簡易である。但し、圧力スイッチには、圧力上昇過程での切替圧力と、圧力下降過程での切替圧力とに、動作隙間が存在する。そこで、この動作隙間の圧力域では、圧力スイッチに基づき切り替えられる二本の電極棒のいずれによっても水位が適正に保たれるように、第一遅延時間と第二遅延時間とがそれら各電極棒に応じて設定される。
ところで、通常は、上述したように水位検出筒を設けて、この水位検出筒内に各電極棒を挿入して構成するが、場合により、気水分離器内に各電極棒を挿入して構成してもよい。つまり、上部管寄せと下部管寄せとに連通された気水分離器を、水位検出筒として用いてもよい。
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明は、各種のボイラに適用可能であるが、ここでは小型貫流ボイラに適用した例について説明する。
図1は、本発明の電極式水位検出器付きボイラの一実施例を示す概略構成図であり、一部を断面にして示している。本実施例のボイラ1は円筒状の缶体2を備え、この缶体2はその軸線を上下方向へ沿って配置されている。缶体2は、上下に離隔して上部管寄せ3と下部管寄せ4とを備える。上部管寄せ3と下部管寄せ4とは、複数の水管(伝熱管)5,5,…によって互いに接続されている。各水管5は、上下方向へ沿って配置されており、上端部が上部管寄せ3に連通する一方、下端部が下部管寄せ4に連通している。また、各水管5は、上部管寄せ3および下部管寄せ4に、周方向等間隔で配置されている。そして、円筒状に配置された水管5,5,…を取り囲むように、缶体2には周側壁(図示省略)が設けられる。このような構成により、缶体2内には燃焼室6が構成される。
各水管5内へは、給水管路7を介して、水(缶水)が供給可能とされる。給水管路7は、下部管寄せ4に接続されている。給水管路7の中途には、給水ポンプ8と逆止弁9とが設けられている。給水ポンプ8を作動させることで、下部管寄せ4を介して各水管5内に水を供給することができる。
缶体2の上部中央には、バーナ10が下方へ向けて設けられている。本実施例のバーナ10は、高燃焼(100%燃焼)、低燃焼(50%燃焼)および停止の三段階で燃焼量を変化可能に構成されている。高燃焼時および低燃焼時、バーナ10へは、燃料および燃焼用空気が供給され、バーナ10から燃焼室6内へ向けて燃料の燃焼が図られる。この燃焼による燃焼ガスは、各水管5内の水を加熱し蒸気化する。この蒸気は、上部管寄せ3から気水分離器11および主蒸気弁12を介して、蒸気使用設備(図示省略)へ送られる。一方、缶体2の各水管5と熱交換後の排ガスは、煙道(図示省略)および煙突(図示省略)を介して外気へ放出される。
気水分離器11は、周側壁において上部管寄せ3に接続される一方、下端部おいて下部管寄せ4に接続されている。このようにして、気水分離器11は、上部管寄せ3と下部管寄せ4とに連通している。そして、上部管寄せ3からの蒸気は、気水分離器11内で気水分離され、乾き度を上げて蒸気使用設備へ送られる。
缶体2外には、上部管寄せ3と下部管寄せ4とに連通して、水位検出筒13が設けられている。水位検出筒13は、導電性材料により形成された中空容器であり、上部において上部管寄せ3に接続される一方、下部において下部管寄せ4に接続されている。このようにして、水位検出筒13は、上部管寄せ3と下部管寄せ4とに連通されている。水位検出筒13の上壁には、長さの異なる複数の電極棒14〜17の上部が、それぞれ絶縁性材料のガイシ(図示省略)を介して保持される。このようにして、水位検出筒13には、複数の電極棒14〜17が、その下端部の高さ位置を互いに異ならせて、挿入され保持される。水位検出筒13と、複数の電極棒14〜17とにより、電極式水位検出器が構成される。
各電極棒14〜17は、導電性材料により形成された細長い棒材である。本実施例では、低燃焼用電極棒(S棒)14、第一高燃焼用電極棒(M1棒)15、第二高燃焼用電極棒(M2棒)16、および低水位検出用電極棒(L棒)17が、順に下端部の高さ位置を低くして、水位検出筒13内に挿入されている。そして、各電極棒14〜17は制御器18に接続され、水位検出筒13はアース19されている。従って、各電極棒14〜17は、その下端部が水に浸かれば、水位検出筒13との間で電気的な導通が確保される。これにより、制御器18は、各電極棒14〜17に流れる電流の有無によって、各電極棒14〜17の下端部に水位があるか否かを検出する。
そして、制御器18は、各電極棒14〜17による水位検出の有無に基づき、ボイラ1を制御する。具体的には、制御器18は、バーナ10の低燃焼時には、低燃焼用電極棒14を用いて缶体2内の水位を調整し、バーナ10の高燃焼時には、缶内圧力に基づき選択される第一高燃焼用電極棒15または第二高燃焼用電極棒16を用いて缶体2内の水位を調整する。第一高燃焼用電極棒15と第二高燃焼用電極棒16との切替えは、本実施例では圧力スイッチ20により行われる。この圧力スイッチ20の設置箇所は、特に問わないが、図示例では水位検出筒13と上部管寄せ3との連通管21に設けている。第一高燃焼用電極棒15と第二高燃焼用電極棒16とは、圧力スイッチ20によって、いずれか一方のみが択一的に制御器18と電気的に接続される。
さらに、本実施例のボイラ1には、缶内圧力を検出する圧力センサ22が備えられる。この圧力センサ22は、図示例では前記連通管21に設けられており、制御器18に接続されている。制御器18は、圧力センサ22による缶内圧力に基づき、バーナ10の高燃焼と低燃焼とを切り替える。
さらに、ボイラ1には、給水温度センサ23や電気伝導度センサ24を設けるのが好ましく、これら各センサ23,24も制御器18に接続されている。給水温度センサ23は、下部管寄せ4へ給水する水の温度を検出するものであり、電気伝導度センサ24は、缶水の電気伝導度を検出するものである。本実施例では、給水温度センサ23は、給水管路7に設けられ、電気伝導度センサ24は、水位検出筒13と下部管寄せ4との接続管25に設けられている。
制御器18は、ボイラ1の運転中、低水位検出用電極棒17により、水位が所定以下にならないように監視する。万一、低水位検出用電極棒17が水位を検出しなくなれば、各水管5を過熱するおそれがあるとして、その旨の警報を出すと共に、バーナ10による燃焼を停止する。
本実施例ではさらに、上部管寄せ3から水管5へ向けて過熱防止用電極棒(D棒)26が挿入されている。この過熱防止用電極棒26も、水位検出筒13内の各電極棒14〜17と同様の構成によって、その下端部における水の有無を検出する。そして、制御器18は、ボイラ1の運転中、過熱防止用電極棒26が水位を検出しなくなれば、設定時間(たとえば15秒)だけ給水ポンプ8を作動させる。
低燃焼用電極棒14、第一高燃焼用電極棒15および第二高燃焼用電極棒16を用いた缶体2内の水位制御は、次のようになされる。すなわち、制御器18は、制御に使用する電極棒による水位未検出時から第一遅延時間経過後に給水ポンプ8を作動させる一方、その電極棒による水位検出時から第二遅延時間経過後に給水ポンプ8を停止させて、缶体2内の水位を調整制御する。
図2は、各高燃焼用電極棒15,16を用いた水位制御の説明図である。図中、上側横軸は缶内圧力を示しており、三つ以上の区分に分割してもよいが、ここでは左右二つに分割されていることから分かるように、本実施例では二つの圧力域に分けて制御される。たとえば、缶内圧力が0.7MPa以上であれば、右側の領域で制御される。そして、各圧力域では、下側横軸にて示される給水温度に応じて、さらに三つのパターンに分け、縦軸で示される範囲で水位が維持制御される。この制御は、圧力センサ22および給水温度センサ23による各検出信号を用いて、制御器18によりなされる。
ところで、各高燃焼用電極棒15,16は、図中の太横線で示す高さに、それぞれ下端部を配置して設けられる。図中、M1棒とは、第一高燃焼用電極棒15を示し、M2棒とは、第二高燃焼用電極棒16を示している。そして、各太横線を含む上方および/または下方への矩形状の領域にて、水位が維持されるように、第一遅延時間と第二遅延時間とが設定される。
ここで、缶内圧力が0.7MPa未満では第二高燃焼用電極棒16が用いられ、0.8MPa以上では第一高燃焼用電極棒15が用いられ、0.7MPa以上0.8MPa未満ではいずれの高燃焼用電極棒も用いられ得る。第一高燃焼用電極棒15と第二高燃焼用電極棒16とを切り替える圧力スイッチ20の動作隙間を考慮したものである。
図3は、圧力スイッチ20による動作隙間の説明図である。本実施例では、圧力スイッチ20は、設定圧力が0.8MPaで、動作隙間(ディファレンシャル)が0.1MPaに設定されている。この場合、圧力上昇過程では、0.8MPaで第二高燃焼用電極棒16から第一高燃焼用電極棒15に切り替えられるが、圧力下降過程では、0.7MPaで第一高燃焼用電極棒15から第二高燃焼用電極棒16に切り替えられる。そのため、0.7MPa以上0.8MPa未満の動作隙間の圧力域では、圧力スイッチ20に基づき切り替えられる各高燃焼用電極棒15,16のいずれもが使用され得る。従って、この動作隙間の圧力域では、いずれの高燃焼用電極棒15,16によっても水位が適正に保たれるように、第一遅延時間と第二遅延時間とがそれら各電極棒に応じて設定される。第一高燃焼用電極棒15と第二高燃焼用電極棒16との切替えは、前述したように、圧力スイッチ20を用いて機械的に行われる。
本実施例のボイラ1によれば、幅広くきめ細かな水位制御が可能となる。これにより、あらゆる運転条件で、各水管5の過熱を防止しつつ、高品質の蒸気を提供することができる。しかも、既設の缶体2に対しても適用可能である。
本発明の電極式水位検出器付きボイラ1は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。特に、バーナ10や缶体2の構造をも含めて、ボイラ1の構成は一例であって、前記実施例の構成に限定されるものではない。また、圧力スイッチ20の設定圧力や動作隙間、図2の水位制御の図は、説明用の一例であって、適宜変更されることは言うまでもない。
また、前記実施例では、バーナ10の高燃焼用に二本の電極棒15,16を用意し、そのいずれかを用いる構成としたが、三本以上の電極棒を用いてその切替えを行ってもよい。さらに、通常は高燃焼時のみで足りるが、場合により低燃焼時にも電極棒の切替えを行ってもよい。
また、前記実施例では、電極棒15,16の切替えは、缶内圧力(蒸気圧力)に基づき行ったが、その他の運転条件により切替制御を行ってもよい。たとえば、缶内圧力は、温度計を用いて、缶内の飽和温度(蒸気または水の温度)を検出することにより把握可能であるから、缶内圧力ではなく缶内温度を用いてもよい。具体的には、水管5に温度計を設置しておき、その検出温度に基づき、電極棒15,16を切り替えてもよい。さらに、缶内圧力または缶内温度ではなく、給水温度または缶水電気伝導度に基づき電極棒を切り替えてもよい。同様に、第一遅延時間や第二遅延時間の設定も、その他の条件を用いて設定してもよい。
また、通常は、上述したように水位検出筒13を設けて、この水位検出筒13内に各電極棒14〜17を挿入して構成するが、場合により、気水分離器11内に各電極棒14〜17を挿入して構成してもよい。つまり、上部管寄せ3と下部管寄せ4とに連通された気水分離器11を、水位検出筒として用いてもよい。
本発明の電極式水位検出器付きボイラの一実施例を示す概略構成図であり、一部を断面にして示している。 バーナの高燃焼時の水位制御状態を示す図である。 圧力スイッチの動作隙間の説明図である。
符号の説明
1 ボイラ
2 缶体
3 上部管寄せ
4 下部管寄せ
5 水管
6 燃焼室
8 給水ポンプ
10 バーナ
11 気水分離器
13 水位検出筒
14 低燃焼用電極棒
15 第一高燃焼用電極棒
16 第二高燃焼用電極棒
18 制御器
20 圧力スイッチ
22 圧力センサ
23 給水温度センサ
24 電気伝導度センサ

Claims (4)

  1. 燃焼量を段階的に変化させるバーナと、
    上部管寄せと下部管寄せとに連通して設けられる水位検出筒と、
    下端部の高さ位置を互いに異ならせて前記水位検出筒に差し込まれる複数の電極棒と、
    選択されたいずれか一本の前記電極棒による水位検出の有無に基づき、缶体内の水位を調整する制御器とを備え、
    前記バーナの燃焼量が同一段階にある状態でも、缶内圧力、缶内温度、給水温度または缶水電気伝導度に基づき、水位調整に用いる前記電極棒が切り替えられる
    ことを特徴とする電極式水位検出器付きボイラ。
  2. 前記制御器は、選択された前記電極棒による水位未検出時から第一遅延時間経過後に給水ポンプを作動させる一方、その電極棒による水位検出時から第二遅延時間経過後に前記給水ポンプを停止させて、缶体内の水位を調整する構成とされ、
    前記第一遅延時間と前記第二遅延時間とは、缶内圧力と給水温度とに基づき変更される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電極式水位検出器付きボイラ。
  3. 前記電極棒の切替えは、缶内圧力を検出して作動する圧力スイッチに基づき行われ、
    この圧力スイッチの動作隙間の圧力域では、前記圧力スイッチに基づき切り替えられる二本の電極棒のいずれによっても水位が適正に保たれるように、前記第一遅延時間と前記第二遅延時間とがそれら各電極棒に応じて設定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の電極式水位検出器付きボイラ。
  4. 前記水位検出筒は、前記上部管寄せと前記下部管寄せとに連通された気水分離器とされた
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極式水位検出器付きボイラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014219117A (ja) * 2013-05-01 2014-11-20 三浦工業株式会社 ボイラ
CN117073544A (zh) * 2023-10-17 2023-11-17 天津市产品质量监督检测技术研究院检测技术研究中心 一种压力容器长度计量设备

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