JP2008240921A - 管体保持金具 - Google Patents

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Katsuji Iwamoto
勝治 岩本
Atsushi Ito
敦 伊藤
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Abstract

【課題】スリーブとブラケットとを一体化した上でスリーブに対するブラケットの回転回避を図った管体保持金具の製造工程の簡便化を図る。
【解決手段】ホース保持金具100はブラケット10とスリーブ20を備える。スリーブ20のブラケット挿入部24は、ブラケット10の貫通孔12に挿入され、開口端側のスリーブ壁が拡張しつつ折り返されている。よって、このブラケット挿入部24は、拡張・折り返しにより、ブラケット10を鍔部22の側に押しつけ、鍔部22と協働してブラケット10を挟持固定する。また、ブラケット挿入部24は、貫通孔12に形成された略V字状の異形陥没部14に入り込んで係合し、これによりブラケット10の回転を回避する。
【選択図】図3

Description

本発明は、管体を配管経路途中にて保持する管体保持金具に関する。
ホース、チューブ等の管体は、通過対象となる流体の性状に応じて適宜その材料が採択され、ゴムホース、樹脂ホース、金属ホース等として提供されている。こうした管体は、車両、産業機器等への装着に際し、その配管経路が規制される場合がある。こうした場合、管体は規制された配管経路を取るよう、また、その配管経路を維持するよう、その経路途中で金具にて保持される。こうした管体保持を行う金具が種々提案されている(特許文献1等参照)。
実公平5−19665号公報 特開平2−80129号公報
これら特許文献の管体保持金具は、その製造工程は相違するものの、管体を保持するスリーブと、このスリーブを車両等の他の部材に固定するためのブラケットとを有する。そして、管体保持金具には、既述した管体保持および経路維持の観点から、スリーブとブラケットの一体化、スリーブに対するブラケットの回転回避が不可欠となっている。
特許文献1で提案された管体保持金具は、いわゆるワンピース部品であるために、部材の接合工程が不要である利点と、スリーブに対するブラケットの回転回避の対策が不要であると言う利点がある。しかしながら、金属板の深絞りを要するため、塑性加工に適合した材料選択や深絞りのためのプレス設計が不可欠となり、汎用性にやや欠けていた。その一方、特許文献2の管体保持金具は、板材たるブラケットの貫通孔周囲をテーパ面としている都合上、ブラケット形成に、簡便なプレス成形手法の他、テーパ面の切削加工が必要となり、工数増、延いてはコスト増を招いていた。しかも、ブラケットとスリーブの一体化にカシメ手法を採用しているものの、カシメ対象は金具中間部位の柱状部であって中空形状ではないため、カシメに多大なエネルギを要し、特化した生産設備の導入、延いてはコスト増を招きかねなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、スリーブとブラケットとを一体化した上でスリーブに対するブラケットの回転回避を図った新たな管体保持金具を提供すると共に、製造工程の簡便化をもたらす管体保持金具を提供することをその目的とする。
かかる目的を達成するための本発明の管体保持金具とその製造方法では、以下の構成を採用した。
[適用1:管体保持金具]
管体を配管経路途中にて保持する管体保持金具であって、
前記管体が挿入される筒状のスリーブと、
貫通孔を備え、前記スリーブが該貫通孔を貫通して配置された状態で前記スリーブの一方の開口端側に位置するブラケットとを備え、
前記ブラケットの貫通孔は、
前記スリーブの外周面と貫通孔内周面との間の距離が他の箇所と相違するようスリーブ径方向に沿って前記貫通孔内周面から突出もしくは陥没した異形形状部を備え、
前記スリーブは、
前記貫通孔内に配置された際に前記ブラケットに当接してスリーブ軸方向のストッパとなるよう拡張した鍔部と、
前記一方の開口端側のスリーブ壁が拡張されつつ前記ブラケットの側に折り返された開口端側拡径部とを備え、
該開口端側拡径部は、前記折り返しにより前記ブラケットを前記鍔部に押しつけて前記鍔部とで前記ブラケットを挟持すると共に、前記貫通孔の前記異形形状部と対向する箇所を前記異形形状部に係合させる
ことをその要旨とする。
上記構成を備える管体保持金具は、ブラケットの貫通孔にスリーブをその一方の開口端側から挿入して貫通孔を貫通させると、スリーブの径方向に拡張した鍔部で、スリーブ軸方向におけるブラケットの位置を定める。スリーブの一方の開口端側は開口端側拡径部とされ、この開口端側拡径部は、一方の開口端側のスリーブ壁が拡張されつつブラケットの側に折り返されていることから、この折り返しにより、鍔部の側に向けた力をブラケットに及ぼしてブラケットを鍔部に押しつけ、鍔部とでブラケットを挟持する。よって、ブラケットは、スリーブと一体となる。
スリーブが挿入されるブラケットの貫通孔は、スリーブの外周面と貫通孔内周面との間の距離が他の箇所と相違するようスリーブ径方向に沿って貫通孔内周面から突出もしくは陥没した異形形状部を備える。そして、スリーブの開口端側拡径部は、拡張されつつなされる折り返しにより、貫通孔の異形形状部と対向する箇所においてこの異形形状部に係合するので、この係合により、スリーブに対するブラケットの回転は起きないようになる。
以上説明した管体保持金具は、管体を配管経路途中にて保持するために不可欠なスリーブとブラケットとの一体化と、スリーブに対するブラケットの回転回避とを達成できる。換言すれば、上記構成を有する管体保持金具は、スリーブとブラケットとが一体化した上で、スリーブに対するブラケットの回転回避を図った新たな管体保持金具となる。
しかも、この管体保持金具では、ブラケットの貫通孔を異形形状部を有するよう打ち抜き加工等にて形成すれば足りると共に、スリーブの一方の開口端側のスリーブ壁を拡張しつつブラケットの側に折り返せば足りる。こうした拡張・折り返しは、スリーブの一方の開口端側であることから容易であると共に、スリーブの材料選択の自由度が高まる。この結果、上記構成を有する管体保持金具は、ブラケットを簡便なプレス成形手法にて得ることができるようにすることと相まって、製造方法の簡便化をもたらす。
この場合、スリーブの鍔部をスリーブ壁が外側に折り返された鍔部とすることもできる。こうすれば、スリーブをその外壁が挫屈するよう圧縮するだけで鍔部を形成できるので、鍔部を有するスリーブについても、簡便な手法にて得るようにすることができる。
[適用2:管体保持金具の製造方法]
管体が挿入される筒状のスリーブと該スリーブの一方の開口端側に位置するブラケットとを備えて前記管体を配管経路途中にて保持する管体保持金具の製造方法であって、
前記スリーブが挿入可能な貫通孔を有するブラケットをプレス成形手法を経て準備する工程と、
前記貫通孔を貫通して配置される前記スリーブであって、前記貫通孔に配置された際に前記ブラケットに当接してスリーブ軸方向のストッパとなるよう拡張した鍔部を有する前記スリーブを準備する工程と、
前記ブラケットの前記貫通孔に前記スリーブを前記一方の開口端側から挿入して、前記一方の開口端側のスリーブ壁を前記貫通孔から突出させ、前記ブラケットを前記スリーブの前記鍔部に当接させる工程と、
前記一方の開口端側のスリーブ壁を拡張しつつ前記ブラケットの側に折り返し、該折り返された前記スリーブ壁にて前記鍔部の側に向けた力を前記ブラケットに作用させて、前記折り返したスリーブ壁と前記鍔部とで前記ブラケットを挟持する工程とを備え、
前記ブラケットを準備する工程では、
前記スリーブの外周面と貫通孔内周面との間の距離が他の箇所と相違するようスリーブ径方向に沿って前記貫通孔内周面から突出もしくは陥没した異形形状部を備えた前記貫通孔を打ち抜き形成し、
前記ブラケットを挟持する工程では、
前記スリーブ壁の拡張に伴い、前記貫通孔の前記異形形状部と対向する箇所のスリーブ壁を前記異形形状部に係合させる
をその要旨とする。
上記構成を有する管体保持金具の製造方法によれば、スリーブとブラケットとが一体化した上で、スリーブに対するブラケットの回転回避を図った新たな管体保持金具を容易に製造できる。
この場合、スリーブを準備するに際しては、スリーブをスリーブ軸方向に圧縮させてスリーブ壁を外側に折り返すことで、鍔部形成の簡便化を図ることができる。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下、本発明の実施の形態を実施例としてのホース保持金具100に基づいて説明する。図1は実施例のホース保持金具100のパーツたるブラケット10とスリーブ20との組み付け前の様子を示す斜視図、図2はブラケット10の貫通孔12にスリーブ20を挿入した様子をブラケット側から示す説明図、図3は完成品としてのホース保持金具100をその一部の拡大図と共に示す断面図、図4はホース保持金具100にてホースHを保持した状態を示す説明図である。
これら図面に示すように、ホース保持金具100は、ブラケット10とスリーブ20とを有する。ブラケット10は、プレス成形手法にて形成され、貫通孔12を打ち抜いて備える。この貫通孔打ち抜きに際して、孔周囲の下端側に異形陥没部14が形成される。なお、ブラケット10は、屈曲生成され、その屈曲箇所に、他の部材へのネジ止めのためのネジ穴16を備える。
スリーブ20は、筒状をなし、一方の開口端側に鍔部22を有する。この鍔部22は、後述するように、スリーブ壁が外側に折り返されて形成されている。そして、このスリーブ20は、鍔部22の一方のスリーブ壁をブラケット挿入部24とし、他方のスリーブ壁をカシメ部26とする。
スリーブ20は、ブラケット挿入部24をブラケット10の貫通孔12に挿入させた上で、鍔部22をブラケット10に当接させてそのストッパとし、後述するようにブラケット10と一体とされる。このようにブラケット挿入部24が貫通孔12に挿入された状態では、図2に示すように、貫通孔12の異形陥没部14は、スリーブ径方向に沿って貫通孔内12周面から略V字状に陥没している。よって、スリーブ20(詳しくは、ブラケット挿入部24)の外周面と貫通孔12内周面との間の距離は、異形陥没部14の形成箇所において他の箇所と相違することになる。
図3に示すように、ホース保持金具100の完成品では、ブラケット10は既述したようにスリーブ20の鍔部22に当接し、スリーブ20のブラケット挿入部24は、その開口端側のスリーブ壁が拡張されつつ前記ブラケットの側に折り返されることになる。そして、このブラケット挿入部24は、この拡張・折り返しにより鍔部22の側に向けた力をブラケット10に作用させて当該ブラケットを鍔部22の側に押しつけるので、ブラケット10は、スリーブ20の鍔部22とブラケット挿入部24で挟持されて、スリーブ20と一体となる。また、図3の拡大図に示すように、ブラケット挿入部24は、後述するその製造工程での上記拡張・折り返しにより、貫通孔12の異形陥没部14と対向する箇所において、この異形陥没部14に入り込んで係合する。こうしたブラケット挿入部24と異形陥没部14との係合により、スリーブ20に対するブラケット10の回転は起きないようになる。
上記のホース保持金具100をホースHの保持に用いるに当たっては、図4に示すように、スリーブ20にホースHを挿入する。そして、図示しないカシメ機器にてカシメ部26に環状のカシメ痕27を複数箇所形成し、このカシメ痕27の陥没により、ホースHを保持する。この状態でホース保持金具100を図示しないネジにより他の部材に固定することで、ホース保持金具100は、ホースHをその配管経路途中で保持しつつ、当該経路を維持する。
次に、ホース保持金具100の製造工程について説明する。図5はホース保持金具100の製造工程を示すフローチャート、図6は製造工程におけるスリーブ20の形成の様子を示す説明図、図7は製造工程におけるブラケット挿入部24の拡張・折り返しに伴うブラケット10とスリーブ20との一体化の様子を示す説明図、図8はブラケット挿入部24の拡張・折り返しに用いる拡張ジグを斜視および要部の側面視にて示す説明図である。
図1〜図3を用いて説明したように、本実施例のホース保持金具100は、ブラケット10とスリーブ20の二つの部材しか有しない。よって、その製造に当たっては、図5に示すように、それぞれの部材の準備、具体的には、ブラケット10のプレス成形(ステップS100)と、鍔付きのスリーブ20の形成(ステップS110)を行った後、ブラケットおよびスリーブの組み付けジグへのセット(ステップS120)と、ブラケット10とスリーブ20の両部材の一体のためのスリーブ開口端拡張(ステップS130)の工程を順次行う。この場合、ブラケット10とスリーブ20はそれぞれ別部材であって後に一体化されることから、ブラケット10のプレス成形(ステップS100)と鍔付きのスリーブ20の形成(ステップS110)の両工程は、相前後して、或いは並行して実施可能である。
ステップS100のブラケット10のプレス成形では、適宜な金属プレート、例えば炭素鋼プレート、アルミプレート、ステンレスプレート等にプレス成形処理を施す。これにより、図1に示すように、貫通孔12と異形陥没部14およびネジ穴16がプレス打ち抜きで形成されて屈曲したブラケット10が得られる。本実施例では、このブラケット10にスリーブ20を一体化するに際して、スリーブ20の開口端側の折り返しを行えばよいことから、ブラケット10とスリーブ20とが同じ材料とする必要はない。よって、ブラケット10の材料選択の余地が広がる。なお、ホース保持金具100による保持対象のホースが、その配管後において、ホースの振動抑制等のための強固なホース保持(経路維持)が無用であれば、ブラケット10として、金属プレートの他、樹脂プレートをも採用できる。
ステップS110の鍔付きのスリーブ20の形成では、図6に示すように、まず、適宜な金属製の筒状スリーブ、例えば炭素鋼スリーブ、アルミプレート、ステンレスプレート等を準備し、その準備したスリーブに鍔部22を形成する。この鍔部22の形成に際しては、鍔部22の形成のためのスリーブ壁の折り返しを見越して、スリーブ一方端側でブラケット挿入部24に相当する部位と、スリーブ他端側でカシメ部26に相当する部位とを図示しないチャックで把持する。そして、チャックで把持したまま、筒状のスリーブをその外壁が挫屈するよう、圧縮させることで、準備済みの筒状の金属スリーブは、鍔部22を有するスリーブ20となる。
こうしてブラケット10とスリーブ20との準備が完了すると、ステップS120においてブラケット10とスリーブ20とを組み付けジグにセットする。この組み付けジグは、図7に示すように、鍔部22を有するスリーブ20の装着シャフト110と、ブラケット挿入部24の拡張・折り返しのための拡張ジグ120とを有する。装着シャフト110は、スリーブ20の装着の簡便化を図るため、中間部位が小径とされている。拡張ジグ120は、装着シャフト110と対向する位置を取り、図8にその形状を概略的に示すように、凸状の先端突起121と突起基部のスリーブ押圧部122とを備え、先端突起121の側面に凸条123を有する。先端突起121とスリーブ押圧部122の繋ぎ箇所は湾曲した拡張賦形部124とされている。先端突起121は、拡張賦形部124の側から先端に行くほど小径となるよう傾斜した円錐台形状とされ、拡張賦形部124の側の外径はスリーブ20の内径よりやや小径とされている。よって、拡張ジグ120は、先端突起121をその先端からスリーブ20に容易に入り込ませる。凸条123は、その断面が既述したように略V字状に陥没したブラケット10の異形陥没部14に倣った三角形状とされており、先端突起121の傾斜に倣って拡張賦形部124の側ほど高く突出して形成されている。
この組み付けジグへのブラケット10とスリーブ20のセットに際しては、まず、拡張ジグ120が装着シャフト110から離れた状態において、スリーブ20を装着シャフト110に装着して図示しない固定具で把持・固定する。次いで、ブラケット10を、その貫通孔12にスリーブ20のブラケット挿入部24が入り込むよう、スリーブ20に組み付け、このブラケット10をスリーブ20の鍔部22に当接させる(図7(A))。この場合、ブラケット10は、異形陥没部14が例えば鉛直位置となるよう図示しない位置決め機構により位置決めされた上で、スリーブ20に組み付けられる。そして、拡張ジグ120にあっては、先端突起121の側面の凸条123が位置決め済みのブラケット10の異形陥没部14に対向するように配置されている。
こうしてブラケット10とスリーブ20のセットが完了すると、続くステップS130では、図7(B)〜(C)に示すように、拡張ジグ120が装着シャフト110に近づくよう、両者の相対位置を変更させる。その後、両者をホース保持金具100、詳しくは装着シャフト110からのスリーブ20の取り外しができるよう離間させ、ホース保持金具100の製造工程を終了する。
上記したステップS130での拡張ジグ120と装着シャフト110の相対的な位置変更により、拡張ジグ120は、ブラケット挿入部24の開口端側のスリーブ壁を、拡張賦形部124の湾曲に倣って湾曲させつつ拡張させてブラケット10の側に折り返すと共に、凸条123により、この拡張・折り返しがなされつつあるスリーブ壁を、ブラケット10の異形陥没部14内部に入り込ませてこの異形陥没部14と係合させる。つまり、ブラケット挿入部24は、拡張ジグ120の拡張賦形部124に倣った拡張・折り返しによりブラケット10を鍔部22の側に押し付けるので、ブラケット挿入部24と鍔部22は、ブラケット10を挟持して固定する。しかも、ブラケット挿入部24は、そのスリーブ壁をブラケット10の異形陥没部14に入り込ませて当該陥没部と係合するので、スリーブ20に対するブラケット10の回転が起きないようにする。つまり、スリーブ20とブラケット10とが回転することなく一体となったホース保持金具100が得られる。
以上説明したように、本実施例のホース保持金具100では、図4に示すように、ホースHを配管経路途中にて保持するために不可欠なスリーブ20とブラケット10との一体化と、スリーブ20に対するブラケット10の回転回避とを、ストッパとして機能する鍔部22と拡張・折り返しを起こしたブラケット挿入部24とでのブラケット10挟持と、鍔部22の拡張・折り返しによる異形陥没部14との係合とにより達成する。よって、本実施例によれば、スリーブ20とブラケット10とが一体化した上で、スリーブ20に対するブラケット10の回転回避を図った新たなホース保持金具100を提供できる。
しかも、このホース保持金具100を製造するためのブラケット10は、貫通孔12と異形陥没部14を有するよう打ち抜き加工等にて容易に形成できる。また、スリーブ20にあっても、鍔部22の形成、ブラケット挿入部24のスリーブ壁の拡張・折り返せを行えば足り、こうした拡張・折り返しを受けるブラケット挿入部24はスリーブ開口端側であることから、ブラケット挿入部24の拡張・折り返しは容易であると共に、スリーブ20の材料選択の自由度が高まる。これらの結果、本実施例の製造方法によれば、スリーブ20とブラケット10とが回転することなく一体となったホース保持金具100を容易に製造できる。
また、本実施例では、図6に示すように筒状のスリーブの挫屈・圧縮という簡便な手法で、鍔部22を有するスリーブ20を形成できる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、ブラケット10の貫通孔12に形成する異形陥没部14は、貫通孔12の周囲に複数箇所も受けるようにすることもできる。こうすれば、複数箇所の異形陥没部14でのブラケット挿入部24の係合により、ブラケット10とスリーブ20との回転回避の実効性が高まり、好ましい。また、異形陥没部14に代えて、貫通孔12の内側に凸の形態の異形形状部とすることもできる。図9はブラケット10の変形例を示す説明図、図10はブラケット10のまた別の変形例を示す説明図である。
図9に示すよう、ブラケット10は、貫通孔12の内周面に突起15を備える。この突起15は、既述した異形陥没部14と同様、スリーブ20(詳しくはブラケット挿入部24)の外周面と貫通孔12内周面との間の距離を他の箇所と相違するものとする。よって、この突起15を有するブラケット10とすることもでき、突起15を貫通孔12の内周面に複数設けるようにすることもできる。
図10に示すブラケット10は、貫通孔12の一部内周領域を平面部15aとする。この平面部15aは、円弧状の貫通孔内周面よりも貫通孔の中心側にせり出していることから、既述した異形陥没部14と同様、ブラケット挿入部24の外周面と貫通孔12内周面との間の距離を他の箇所と相違するものとする。よって、この平面部15aを有するブラケット10とすることもでき、平面部15aを貫通孔12の内周面に複数箇所、例えば、図示する平面部15aと対向する箇所に設けるようにすることもできる。また、貫通孔12を平面部15aが連続した多角形とすることもできる。多角形の貫通孔であれば、各辺に当たる部位と角の部位とでブラケット挿入部24の外周面と貫通孔12内周面との間の距離が異なることになる。
実施例のホース保持金具100のパーツたるブラケット10とスリーブ20との組み付け前の様子を示す斜視図である。 ブラケット10の貫通孔12にスリーブ20を挿入した様子をブラケット側から示す説明図である。 完成品としてのホース保持金具100をその一部の拡大図と共に示す断面図である。 ホース保持金具100にてホースHを保持した状態を示す説明図である。 ホース保持金具100の製造工程を示すフローチャートである。 製造工程におけるスリーブ20の形成の様子を示す説明図である。 製造工程におけるブラケット挿入部24の拡張・折り返しに伴うブラケット10とスリーブ20との一体化の様子を示す説明図である。 ブラケット挿入部24の拡張・折り返しに用いる拡張ジグを斜視および要部の側面視にて示す説明図である。 ブラケット10の変形例を示す説明図である。 ブラケット10のまた別の変形例を示す説明図である。
符号の説明
10...ブラケット
12...貫通孔
14...異形陥没部
15...突起
15a...平面部
16...ネジ穴
20...スリーブ
22...鍔部
24...ブラケット挿入部
26...カシメ部
27...カシメ痕
100...ホース保持金具
110...装着シャフト
120...拡張ジグ
121...先端突起
122...スリーブ押圧部
123...凸条
124...拡張賦形部
H...ホース

Claims (4)

  1. 管体を配管経路途中にて保持する管体保持金具であって、
    前記管体が挿入される筒状のスリーブと、
    貫通孔を備え、前記スリーブが該貫通孔を貫通して配置された状態で前記スリーブの一方の開口端側に位置するブラケットとを備え、
    前記ブラケットの貫通孔は、
    前記スリーブの外周面と貫通孔内周面との間の距離が他の箇所と相違するようスリーブ径方向に沿って前記貫通孔内周面から突出もしくは陥没した異形形状部を備え、
    前記スリーブは、
    前記貫通孔内に配置された際に前記ブラケットに当接してスリーブ軸方向のストッパとなるよう拡張した鍔部と、
    前記一方の開口端側のスリーブ壁が拡張されつつ前記ブラケットの側に折り返された開口端側拡径部とを備え、
    該開口端側拡径部は、前記折り返しにより前記ブラケットを前記鍔部に押しつけて前記鍔部とで前記ブラケットを挟持すると共に、前記貫通孔の前記異形形状部と対向する箇所を前記異形形状部に係合させる
    ことを特徴とする管体保持金具。
  2. 請求項1に記載の管体保持金具であって、
    前記スリーブは、前記鍔部をスリーブ壁が外側に折り返された鍔部として備える
    管体保持金具。
  3. 管体が挿入される筒状のスリーブと該スリーブの一方の開口端側に位置するブラケットとを備えて前記管体を配管経路途中にて保持する管体保持金具の製造方法であって、
    前記スリーブが挿入可能な貫通孔を有するブラケットをプレス成形手法を経て準備する工程と、
    前記貫通孔を貫通して配置される前記スリーブであって、前記貫通孔に配置された際に前記ブラケットに当接してスリーブ軸方向のストッパとなるよう拡張した鍔部を有する前記スリーブを準備する工程と、
    前記ブラケットの前記貫通孔に前記スリーブを前記一方の開口端側から挿入して、前記一方の開口端側のスリーブ壁を前記貫通孔から突出させ、前記ブラケットを前記スリーブの前記鍔部に当接させる工程と、
    前記一方の開口端側のスリーブ壁を拡張しつつ前記ブラケットの側に折り返し、該折り返された前記スリーブ壁にて前記鍔部の側に向けた力を前記ブラケットに作用させて、前記折り返したスリーブ壁と前記鍔部とで前記ブラケットを挟持する工程とを備え、
    前記ブラケットを準備する工程では、
    前記スリーブの外周面と貫通孔内周面との間の距離が他の箇所と相違するようスリーブ径方向に沿って前記貫通孔内周面から突出もしくは陥没した異形形状部を備えた前記貫通孔を打ち抜き形成し、
    前記ブラケットを挟持する工程では、
    前記スリーブ壁の拡張に伴い、前記貫通孔の前記異形形状部と対向する箇所のスリーブ壁を前記異形形状部に係合させる
    ことを特徴とする管体保持金具の製造方法。
  4. 請求項3に記載の管体保持金具の製造方法であって、
    前記スリーブを準備する工程では、
    前記スリーブをスリーブ軸方向に圧縮させてスリーブ壁を外側に折り返すことで、前記鍔部を形成する
    管体保持金具の製造方法。
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