JP2008240774A - ダストカバー及びショックアブソーバ - Google Patents
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Abstract
【課題】より優れたシール性を有するダストカバーを提供する。
【解決手段】ショックアブソーバに取り付けられるコイルスプリングとスプリングシートとの間で挟持されるインシュレータ部12のスプリングシートとの接触面に、スプリングシートと当接して、かかる接触面とスプリングシートとの間をシールするシールリップ28を、本体筒部10の軸方向一端側の開口部の周方向に延び、且つ周方向の複数箇所に設けられた分断部30により分断せしめられて、複数個が互いに独立して周方向に配置された状態で、一体的に突設して、構成した。
【選択図】図1
【解決手段】ショックアブソーバに取り付けられるコイルスプリングとスプリングシートとの間で挟持されるインシュレータ部12のスプリングシートとの接触面に、スプリングシートと当接して、かかる接触面とスプリングシートとの間をシールするシールリップ28を、本体筒部10の軸方向一端側の開口部の周方向に延び、且つ周方向の複数箇所に設けられた分断部30により分断せしめられて、複数個が互いに独立して周方向に配置された状態で、一体的に突設して、構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、ダストカバー及びショックアブソーバに係り、特に、本体筒部とインシュレータ部とを一体的に有して、車両のサスペンション機構を構成するショックアブソーバに取り付けられるダストカバーと、かかるダストカバーをショックアブソーバに対して有利に取り付けるための構造とに関するものである。
従来から、車両のサスペンション機構においては、懸架系のスプリング弾性による振動の減衰等を目的として、ショックアブソーバが採用されている。また、このようなショックアブソーバには、通常、シリンダとピストンロッドのオイルシール部分を保護するために、ダストカバーが、取り付けられている。
そして、このダストカバーの一種として、本体筒部と、かかる本体筒部の軸方向一端部に、外フランジ形態において一体的に周設された弾性体からなるインシュレータ部とを備えてなる構造を有するものが、知られている(例えば、下記特許文献1)。このようなダストカバーにあっては、本体筒部が、ショックアブソーバのピストンロッドに外挿された状態下で、インシュレータ部が、ピストンロッドの先端部に取り付けられる剛性のスプリングシートと本体筒部に更に外挿されるコイルスプリングとの間で挟持されることにより、ショックアブソーバに取り付けられている。そうして、本体筒部にて、シリンダとピストンロッドとの間(ピストンロッドの摺動部を含む)へのダストの侵入防止が図られる一方、インシュレータ部にて、スプリングシートとコイルスプリングとの間での振動絶縁が実現されるようになっているのである。
ところが、かくの如き構造を有する従来のダストカバーにあっては、以下のような改善されるべき点が、存していた。
すなわち、従来のダストカバーにおいては、スプリングシートとコイルスプリング間でのインシュレータ部の挟持状態が、予備圧縮されたコイルスプリングのスプリング弾性に基づいて維持されるようになっている。そのため、かかるダストカバーのショックアブソーバへの取付時において、コイルスプリングを予備圧縮状態でインシュレータ部に接触させて、組み付けた際に、コイルスプリングの弾性変形状態(予備圧縮状態)からの復元力によって、インシュレータ部が圧縮される。
このとき、図9に示される如く、スプリングシート100とコイルスプリング102との間で挟持されるインシュレータ部104の被挟持部位のうちで、コイルスプリング102におけるインシュレータ部104と接触する一巻目のうちの自由端部106と、インシュレータ部104から離間する部分の始端となる離間開始部(一巻目と二巻目との中間部)108との間の空間110に対応位置する部分が、それらコイルスプリングの自由端部106と離間開始部108にて周方向の内側に押圧されて、スプリングシート100側と反対側に向かって凸となるように湾曲乃至は撓み変形せしめられ、それによって、そのようなインシュレータ部104の変形部分とスプリングシート100との間に、本体筒部112の内孔内に連通する隙間114が形成されることがあった。そして、そうなった場合には、雨水や泥水、或いはダスト等が、かかる隙間114と本体筒部112におけるインシュレータ部104の形成側の開口部とを通じて、本体筒部112内に容易に侵入するようになり、その結果、本体筒部112のダスト侵入防止機能が著しく損なわれて、ショックアブソーバのシリンダとピストンロッドのオイルシール部分を保護することが困難となるといった問題が惹起される恐れがあったのである。
なお、このような問題を解消するには、インシュレータ部104のスプリングシート100との接触面に、本体筒部112のインシュレータ部104の形成側の開口部を外側から取り囲む環状のシール突起を一体的に設けることが、容易に考えられる。しかしながら、コイルスプリング102をインシュレータ部104に組み付けた際に、コイルスプリング102の弾性変形に起因して、インシュレータ部104が、部分的に、スプリングシート100側と反対側に向かって凸となるように湾曲乃至は撓み変形した場合、シール突起のうち、かかるインシュレータ部104の変形部分に一体形成された部分が、インシュレータ部104の変形に伴って、径方向外方に向かって凸となるように湾曲乃至は撓み変形し、それにより、そのようなシール突起の変形部分とスプリングシート100との間に、本体筒部112の内孔内に連通する間隙が、インシュレータ部104の変形部分とスプリングシート100との間に形成される隙間114にも連通する状態で形成される恐れがある。従って、単に、シール突起を設けただけでは、ショックアブソーバのシリンダとピストンロッドのオイルシール部分を確実に保護することが、やはり困難であったのである。
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、本体筒部とインシュレータ部とを一体的に有するダストカバーにおいて、スプリングシートとの間でインシュレータ部を挟持するコイルスプリングの弾性変形に起因したインシュレータ部の変形により、スプリングシートとインシュレータ部との間に形成される隙間からの水やダストの侵入が確実に防止され得るように改良された構造を、提供することにある。また、本発明にあっては、そのようなダストカバーが取り付けられたショックアブソーバの新規な構造を提供することをも、その解決課題とするものである。
そして、本発明にあっては、ダストカバーに係る課題の解決のために、その要旨とするところは、本体筒部と、該本体筒部の軸方向一端部に、径方向外方に延びる外フランジ形態において一体的に周設された、弾性体からなるインシュレータ部とを備え、該本体筒部が、ショックアブソーバのシリンダから突出するピストンロッドに外挿されると共に、該インシュレータ部が、該ピストンロッドの先端部に取り付けられる剛性のスプリングシートと、該ピストンロッドに外挿された該本体筒部に更に外挿されるコイルスプリングとの間で、該コイルスプリングの弾性に基づいて挟持されることによって、前記ショックアブソーバに取り付けられるダストカバーにおいて、前記インシュレータ部の前記スプリングシートとの接触面に、該スプリングシートと当接して、該接触面と該スプリングシートとの間をシールするシールリップを、前記本体筒部の軸方向一端側の開口部の周方向に延び、且つ周方向の複数箇所に設けられた分断部により分断せしめられて、複数個が互いに独立して周方向に配置された状態で、一体的に突設したことを特徴とするダストカバーにある。
なお、このような本発明に従うダストカバーの好ましい態様の一つによれば、前記分断部が、周方向において所定の幅を有する細隙にて構成される。
また、本発明に従うダストカバーの別の好ましい態様の一つによれば、前記周方向に延びる前記シールリップの周方向両側の側面が、それぞれ、先端に向かうに従って周方向外方に傾斜乃至は湾曲する傾斜面乃至は湾曲面とされて、前記細隙の周方向の幅が、該シールリップの先端側に向かって漸減せしめられるように構成される。
さらに、本発明に従うダストカバーの望ましい態様の一つによれば、前記シールリップが、薄肉の板状形態を有して、構成される。
また、本発明に従うダストカバーの別の望ましい態様の一つによれば、前記シールリップが、先端に向かって前記インシュレータ部の径方向外方に傾斜乃至は湾曲する板状形態を有して、構成される。
さらに、本発明に従うダストカバーの有利な態様の一つによれば、前記シールリップの少なくとも先端部が、先端に向かうに従って徐々に薄肉化される。また、この場合には、好適には、前記シールリップの少なくとも先端部の縦断面形状が、三角形形状とされる。
また、本発明に従うダストカバーの有利な他の態様の一つによれば、前記分断部が、周方向に等間隔を隔てた位置に設けられて、前記複数のシールリップの周方向長さが、全て同一の大きさとされることとなる。
さらに、本発明に従うダストカバーの更に好ましい他の態様の一つによれば、前記インシュレータ部における前記複数のシールリップの形成部位よりも内側の部分に、該内側部分を貫通する水抜き孔が設けられる。
更にまた、本発明に従うダストカバーの更に他の好適な態様の一つによれば、前記インシュレータ部における前記複数のシールリップの形成部位よりも内側の部分の前記スプリングシートとの接触面に、該スプリングシートと当接して、該接触面と該スプリングシートとの間をシールするシール突起が、前記本体筒部の軸方向一端側の開口部の周方向に連続して延びる突条形態において一体的に形成される。
そして、本発明にあっては、前記せるショックアブソーバに係る課題の解決のために、本体筒部と、上記のような特徴を有するダストカバーが取り付けられていることを特徴とするショックアブソーバをも、また、その要旨とするものである。
そしてまた、本発明にあっては、ショックアブソーバに対してダストカバーを有利に取り付ける構造を提供するといった課題の解決のために、本体筒部と、該本体筒部の軸方向一端部に、径方向外方に延びる外フランジ形態において一体的に周設された、弾性体からなるインシュレータ部とを備えたダストカバーが、該本体筒部において、ショックアブソーバのシリンダから突出するピストンロッドに外挿された状態下で、該インシュレータ部において、該ピストンロッドの先端部に取り付けられる剛性のスプリングシートと、該ピストンロッドに外挿された該本体筒部に更に外挿されるコイルスプリングとの間で、該コイルスプリングの弾性に基づいて挟持されることによって、前記ショックアブソーバに取り付けられるようにしたショックアブソーバに対するダストカバーの取付構造であって、前記ダストカバーとして、前記インシュレータ部の前記スプリングシートとの接触面に、該スプリングシートと当接して、該接触面と該スプリングシートとの間をシールするシールリップを、前記本体筒部の軸方向一端側の開口部の周方向に延び、且つ周方向の複数箇所に設けられた分断部により分断せしめられて、複数個が互いに独立して周方向に配置された状態で、一体的に突設してなる構造を備えたものを用い、前記周方向に配置されたシールリップ同士の間に形成される分断部の少なくとも一つが位置する前記インシュレータ部の部位の周方向位置と、該インシュレータ部と接触する前記コイルスプリングの一巻目のうちの自由端部と該インシュレータ部から離間する部分の始端となる離間開始部との間に形成される空間の周方向位置とが、互いに対応せしめられた状態で、該インシュレータ部が、前記スプリングシートと該コイルスプリングとの間で挟持されるようにしたことを特徴とするショックアブソーバに対するダストカバーの取付構造をも、また、その要旨とするものである。
すなわち、本発明に係るダストカバーにおいては、インシュレータ部とスプリングシートとの間をシールする複数のシールリップが、互いに独立した構造を有して、インシュレータ部のスプリングシートとの接触面に設けられると共に、それら複数のシールリップのうちの周方向に互いに隣り合うもの同士の間に、分断部が形成されている。そのため、インシュレータ部がコイルスプリングとスプリングシートとの間に挟持されたときに、複数のシールリップが、周方向に隣り合うもの同士において、分断部によって周方向に互いに離間させつつ、例えば径方向外方に屈曲変形せしめられた状態で、スプリングシートに対して押圧接触せしめられ、それによって、スプリングシートとインシュレータ部との間をシールし得るようになっている。
そして、特に、コイルスプリングとスプリングシートとの間へのインシュレータ部の挟持状態下で、コイルスプリングの弾性変形に起因して、インシュレータ部が、部分的に、スプリングシート100側と反対側に向かって凸となるように湾曲乃至は撓み変形した場合に、例えば、分断部が周方向幅を有しない切込み(切割り)形態を有するものであると、分断部によって周方向に互いに離間しつつ、スプリングシートと接触する複数のシールリップの周方向に互いに隣り合うもの同士が、周方向の端部を互いに接触乃至は重ね合わせるように、互いに接近せしめられ、また、分断部が所定の幅を有する細隙形態を有するものであると、かかる周方向に互いに隣り合うシールリップ同士が、周方向の端部を互いに接近させるか或いは接触させて、それらの間の細隙を狭幅となすか又は消失させるように互いに接近せしめられる。
それによって、例えば、シールリップが周方向に連続して延びる筒形状とされる場合とは異なって、インシュレータ部がコイルスプリングの弾性変形によって部分的に湾曲乃至は撓み変形したときに、シールリップのうちで、インシュレータ部の変形部分に一体形成された部分が、インシュレータ部の変形に伴って、径方向外方に向かって凸となるように湾曲乃至は撓み変形するようなことが有利に回避される。そして、その結果、そのようなシールリップの変形に起因して、シールリップの変形部分とスプリングシートとの間に、本体筒部の内孔内に連通する間隙が形成されるようなことも、効果的に解消され得る。
それ故、かくの如き本発明に係るダストカバーにおいては、インシュレータ部がコイルスプリングとスプリングシートとの間に挟持されたときに、コイルスプリングの弾性変形により、インシュレータ部が部分的に変形して、かかるインシュレータ部の変形部分とスプリングシートとの間に、本体筒部の内孔内に連通する隙間が形成されることがあっても、そのような隙間が複数のシールリップによって確実に塞がれて、インシュレータ部とスプリングシートとの間のシール状態が有利に維持され得る。
従って、本発明に従うダストカバーにあっては、スプリングシートとの間でインシュレータ部を挟持するコイルスプリングの弾性変形に起因したインシュレータ部の変形により、スプリングシートとインシュレータ部との間に形成される隙間を通じて、雨水や泥水、或いはダスト等が、本体筒部の内孔内に侵入することが効果的に防止され得る。そして、その結果として、本体筒部によるダスト侵入防止機能が、より十分に発揮されて、ショックアブソーバのシリンダとピストンロッドのオイルシール部分を、更に一層効果的に且つ確実に保護することが出来るのである。
また、本発明に従うショックアブソーバにおいては、上記の如き特徴を有するダストカバーが取り付けられているところから、シリンダとピストンロッドのオイルシール部分の保護が、より一層有利に図られ得ることとなる。
さらに、本発明に従うショックアブソーバに対するダストカバーの取付構造にあっても、上記の如き特徴を有するダストカバーが取り付けられているところから、シリンダとピストンロッドのオイルシール部分を、より一層有利に且つ確実に保護することが可能となるのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1及び図2には、本発明に従う構造を有するダストカバーの一例としての自動車用サスペンション機構のショックアブソーバに取り付けられるダストカバーが、その縦断面形態と上面形態とにおいて、それぞれ概略的に示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態のダストカバーは、本体筒部10とインシュレータ部12とを備えたゴム弾性体からなる一体成形品にて、構成されている。なお、以下からは、便宜上、ダストカバーにおけるインシュレータ部12側を上側乃至は上部と言い、また、その反対側を下側乃至は下部と言うこととする。
より具体的には、本体筒部10は、カバー部14と連結部16とを更に有し、それらが、従来からダストカバーの形成材料として一般的に用いられるゴム弾性体材料を用いて一体形成された一体成形品にて、構成されている。そして、カバー筒部14は、全体として、軸方向の両側に開口する蛇腹円筒形状を呈し、ショックアブソーバのシリンダやピストンロッドの外径よりも大きな内径と薄い肉厚とを有している。これによって、本体筒部10のカバー部14が、ショックアブソーバのピストンロッドに外挿可能とされている(図5参照)と共に、かかるピストンロッドへの外挿状態下で、容易に伸縮乃至は屈曲変形せしめられ得るようになっている。
連結部16は、全体として、上方に向かって開口する片側有底の円筒形状を呈し、カバー部14よりも十分に低い高さと、カバー部14よりも所定寸法大きな内径とを備えた厚肉の筒部18と、かかる筒部18の下側開口部を閉塞する厚肉の底部20とを一体的に有している。そして、底部20の中心部に、カバー部14の内径と略同一の径を有する円形の貫通孔22が設けられており、更に、底部20の外周部には、それを厚さ方向に貫通する長円状の水抜き孔24が、周方向に等間隔を隔てて複数個(ここでは6個)形成されている。また、かかる底部20における複数の水抜き孔24の形成部位よりも内側の上面(内面)には、筒部18よりも十分に低い高さで突出するシール突起26が、周方向に連続して延びるように一体形成されている。つまり、このシール突起26は、貫通孔22の周りを全周に亘って取り囲む円環状の突条形態を有しているのである。また、ここでは、このシール突起26の先端部分の縦断面形状が、かかるシール突起26の外周面にて形成される辺部を斜辺部とした略直角三角形形状とされている。
そして、このような連結部16が、底部20に設けられた貫通孔22の下側開口部の周縁部において、カバー部14の上側開口部の周縁部に対して一体化されている。即ち、ここでは、カバー部14が、連結部16に対して、底部20の貫通孔22の下側開口周縁部から下方に向かって同軸上で延び出すようにして、一体形成されている。更に換言すれば、連結部16が、カバー部14の上端部に対して、同軸上で上方に向かって突出するように位置せしめられた状態で、一体形成されているのである。また、それらカバー部14と連結部16のそれぞれの内孔同士が、貫通孔22を通じて相互に連通せしめられている。
一方、インシュレータ部12も、本体筒部10を与えるゴム弾性体材料と同じゴム弾性体材料からなっている。そして、このインシュレータ部12は、全体として、円環平板形状を呈し、内孔(中心孔)の内径が、本体筒部10の連結部16における筒部18の内径と略同一の大きさとされていると共に、肉厚が、かかる筒部18の肉厚と略同じかそれよりも大きな厚さとされている。
そして、このようなインシュレータ部12が、その内周面において、本体筒部10の連結部16における筒部18の外周面の上部部位に一体化されている。つまり、換言すれば、ここでは、インシュレータ部12が、本体筒部10の軸方向一端部となる連結部16の筒部18の上部部位に対して、径方向外方に所定高さ突出し且つ周方向に連続して延びる外フランジ形態において、一体的に周設されているのである。
而して、本実施形態のダストカバーにおいては、特に、かかるインシュレータ部12に対して、複数(ここでは12個)のシールリップ28が、特別な構造をもって、一体的に立設されている。
すなわち、ここでは、複数のシールリップ28が、それぞれ、先端(上方)に向かって次第に大径化する薄肉の分割テーパ筒体状の同一の形状を有している。そして、そのような形状のシールリップ28の複数が、互いに独立し、つまり相互に何等連結せしめられることのない状態で、本体筒部10の連結部16における筒部18の上側開口部の周りを全周に亘って取り囲むテーパ筒体を形成するように、本体筒部10における連結部16の筒部18の上側開口部の周方向に延び且つかかる周方向において互いに細隙30を隔てて隣り合って位置せしめられている。なお、各細隙30は、スリットの如き狭小で且つ互いに同一の幅を有している。
換言すれば、本実施形態においては、インシュレータ部12の上面の内周縁部に対して、上方に向かって次第に大径化する薄肉テーパ筒状のシール部(シールリップ)が、低い高さをもって一体的に立設されており、また、このシール部が、周上の互いに等間隔を隔てた複数箇所に、先端からインシュレータ部の上面に至るまで、高さ方向に真っ直ぐに延びるように設けられた、スリット状の細隙30にて互いに独立するように分断されている。そうして、上記の如き複数のシールリップ28が、互いに同一の周方向長さを有して形成されている一方、それら複数のシールリップ28の間に設けられる細隙30が、周方向に等間隔を隔てて位置せしめられている。なお、このことから明らかなように、ここでは、細隙30にて、分断部が構成されている。また、このような複数のシールリップ28が、インシュレータ部12の内周縁部に立設されていることによって、かかるインシュレータ部12の内側に配設される本体筒部10の連結部16の底部20に設けられた各水抜き孔24や環状のシール突起26が、インシュレータ部12における複数のシールリップ28の形成部位よりも内側に位置せしめられているのである。
また、図3に示されるように、シールリップ28は、全体として、上記せる如き分割テーパ筒状形態を呈する薄肉の平板からなり、先端に向かうに従って徐々に薄肉化されている。つまり、かかるシールリップ28においては、その外周面にて与えられる縦断面の外側辺部32が、先端に向かって径方向外方に傾斜せしめられていると共に、内周面にて与えられる縦断面の内側辺部34が、外側辺部32の傾斜角度よりも大きな傾斜角度で、先端に向かって径方向外方に傾斜せしめられている。そして、ここでは、特に、かかる縦断面の内側辺部の長さ方向の中間部に変曲部36が形成されて、内側辺部34における先端部側の部分34aの傾斜角度が、基部側の部分34bの傾斜角度よりも大きくされている。これによって、シールリップ28の縦断面の先端が鋭角な角部とされて、かかるシールリップ28の先端部分の縦断面形状が、三角形形状とされている。
さらに、図1及び図4から明らかなように、シールリップ28においては、周方向両側の側面が、インシュレータ部12の軸方向に沿って、互いに平行に延びる平坦面とされている。これによって、周方向に互いに隣り合うシールリップ28同士の間に設けられる細隙30の幅寸法(図4においてwにて示される寸法)が、シールリップ28の高さ方向の全体に亘って一定の大きさとされている。
而して、かくの如き構造とされた本実施形態のダストカバーにあっては、例えば、図5に示される如く、本体筒部10が、ショックアブソーバ38のシリンダ40から突出するピストンロッド42に外挿された状態下で、インシュレータ部12が、ピストンロッド42の先端部に固定されたスプリングシート44と、ピストンロッド42に外挿されるコイルスプリング46との間で挟持されることで、ショックアブソーバ38に取り付けられている。
より詳細には、ピストンロッド42の先端部に固定されるスプリングシート44は、十分な剛性を有する円板状の金属製プレス成形品からなっている。更に、かかるスプリングシート44にあっては、その中心部に、円形の挿通孔48が設けられる一方、外周部が、インシュレータ部12と略同一の内径とそれよりも所定寸法大きな外径とを有する円環板状の支持部50とされ、更に、かかる支持部50の内側の径方向中間部分には、本体筒部10の連結部16の内面形状に対応した外面形状を有する周溝52が形成されている。また、この周溝52の底部には、それを貫通する水抜き孔54が、本体筒部10の連結部16に設けられた水抜き孔24と同じ大きさ及び形状をもって、同一の周方向位置に、同数だけ設けられている。そして、このようなスプリングシート44が、挿通孔48内に、ピストンロッド42の先端部を挿通させて、ピストンロッド42と同軸的に配置された状態で、かかるピストンロッド42の先端部に固定されたベアリング56に外嵌されることで、ピストンロッド42に固定されている。
一方、ピストンロッド42に外挿されるコイルスプリング46は、図5には明示されてはいないものの、ダストカバー全体の軸方向長さよりも所定寸法長い軸方向長さを有している。そして、かかるコイルスプリング46にあっては、その下端部において、シリンダ40の長さ方向中間部に固定される、図示しない支持プレートに支持された状態で、ショックアブソーバ38におけるシリンダ40の中間部からピストンロッド42の先端側部分までの間の部分に外挿されて、配置されている。
そして、本実施形態では、ダストカバーの本体筒部10が、コイルスプリング46の内側で、ピストンロッド42の先端側部分からシリンダ40の先端側部分までを、カバー部14にて覆って、ピストンロッド42に外挿されている。なお、ここでは、カバー部14が、ピストンロッド42の先端側に外挿固定されたバウンドストッパ45を、ピストンロッド42と共に外側から覆うように配置されている。
また、そのような本体筒部10のピストンロッド42への外挿状態下で、本体筒部10の連結部16とインシュレータ部12とが、スプリングシート44の中間部乃至は外周部の下面に重ね合わされて、配置されている。つまり、本体筒部10の連結部16の底部20に設けられた複数の水抜き孔24が、スプリングシート44の周溝52に設けられた複数の水抜き孔54に対応位置せしめられた状態で、連結部16の底部20と筒部18の内面とが、スプリングシート44の周溝52の底部の外面と外側の側壁部の外面とに対して、それぞれ重ね合わされており、また、インシュレータ部12の上面の全面が、スプリングシート44の支持部50の下面に重ね合わされている。そして、かくの如き状態下において、シリンダ40に支持されたコイルスプリング46が、予備圧縮された状態で、上端部において、インシュレータ部12の下面に当接せしめられている。
なお、このようなインシュレータ部12のスプリングシート44の外周部との重合せ状態下では、前記複数のシールリップ28の周方向に互いに隣り合うもの同士の間に形成される細隙30の少なくとも一つのものの周方向位置が、コイルスプリング46の一巻目の自由端部58と、インシュレータ部12から離間する部分の始端となる離間開始部(一巻目と二巻目との中間部)60との間に形成される空間62の周方向位置と対応するように、換言すれば、少なくとも一つの細隙30が、かかる空間62の直上に位置するようにされる(図7参照)。
かくして、本実施形態のダストカバーにおいては、インシュレータ部12が、スプリングシート44の支持部50の下面と、コイルスプリング46の上端側の一巻目のコイル線の端面との間で、コイルスプリング46の予備圧縮状態からの復元力に基づいて挟圧保持されており、それによって、ピストンロッド42の略全体の外周面と、かかるピストンロッド42とシリンダ40とのオイルシール部分とを、本体筒部10のカバー部14にて覆って、雨水や泥水、ダストのピストンロッド42への付着やショックアブソーバ38のオイルシール部分への侵入の阻止が図られた状態で、ショックアブソーバ38に取り付けられているのである。
そして、ここでは、特に、図6に示されるように、コイルスプリング46とスプリングシート44との間で作用せしめられる挟持力により、インシュレータ部12が弾性的に圧縮変形せしめられている。そのため、圧縮状態とされたインシュレータ部12の復元力に基づいて、スプリングシート44の下面とインシュレータ部12の上面とが互いに密接せしめられ、更には、インシュレータ部12の内周縁部に一体的に立設された複数のシールリップ28が、押し潰された状態で、スプリングシート44の下面とインシュレータ部12の上面との間に介在せしめられている。そして、それによって、スプリングシート44とインシュレータ部12との間が確実にシールされて、それらの間から本体筒部10内に、雨水や泥水、ダスト等が侵入することが、有利に防止され得るようになっている。
なお、複数のシールリップ28の周方向に互いに隣り合うもの同士の間には、細隙30が形成されているが、この細隙30の幅:wが十分に小さくされており、また、シールリップ28が、スプリングシート44とインシュレータ部12との間に圧縮されることで、細隙30の幅:wが、実質的に、より小さくされる。そのため、細隙30の存在によって、シール性が損なわれるようなことが、有利に回避され得る。
しかも、本実施形態においては、複数のシールリップ28が、先端(上方)に向かって次第に大径化する、つまり先端に向かって径方向外方に徐々に広がる分割テーパ筒体形状を有しているため、図6に二点差線で示される如く、スプリングシート44の下面に対してインシュレータ部12を重ね合わせる際に、複数のシールリップ28の全てが、その内周面において、スプリングシート44の下面に接触し、下方に押圧されて、外周面において、インシュレータ部12の上面に密接せしめられるようになる。これによって、全てのシールリップ28が、ねずみ返しの如く、径方向外方に反り返った形態とされ、その結果、スプリングシート44の下面とインシュレータ部12の上面との間を通じての本体筒部10内への水等の侵入が、より効果的に且つ確実に阻止され得るように構成されている。なお、このシールリップ28の径方向外方への反り返りは、細隙30の存在によって、より容易となっている。
そして、特に、本実施形態にあっては、図7に示されるように、また前述せる如く、ダストカバーのショックアブソーバ38への取付状態下で、複数のシールリップ28の周方向に互い隣り合うもの同士の間に形成される細隙30の少なくとも一つが、コイルスプリング46の一巻目の自由端部58と離間開始部60との間に形成される空間62の直上に位置せしめられており、これによっても、スプリングシート44の下面とインシュレータ部12の上面との間のシール性が、更に有利に確保され得る。
すなわち、ここでは、図7に示されるように、コイルスプリング46の一巻目の自由端部58と離間開始部60との間に形成された空間62の上方に位置せしめられるインシュレータ部12部分が、コイルスプリング46の復元力により、一巻目の自由端部58と離間開始部60とにて周方向の内側に押圧され、撓み変形せしめられて、かかるインシュレータ部12部分とスプリングシート44との間に、隙間64が形成される場合があるが、そうなった場合には、インシュレータ部12の内周縁部に設けられた複数のシールリップ28が、復元力に基づいて、かかる隙間64内で起立せしめられて、隙間64が、それら起立せしめられたシールリップ28にて閉塞されるようになる。
しかも、このとき、上記せるインシュレータ部12部分の撓み変形によって、隙間64内に位置するシールリップ28に対して、それらを周方向内側に押圧する作用力が及ぼされるようになるが、隙間64内に位置するシールリップ28同士の間に細隙30が設けられているため、かかる作用力に基づいて、シールリップ28同士が、細隙30を消失させるか、或いは細隙30の幅を狭くするように、周方向に互いに接近せしめられる。これにより、隙間64内のシールリップ28が、例えば、周方向に連続する筒状形態とされてい場合とは異なって、周方向内側に押圧される作用力にて、径方向外方に向かって凸となるように湾曲乃至は撓み変形せしめられて、この変形せしめられたシールリップ28とスプリングシート44との間に間隙が形成されるようなことが、極めて有利に防止され得る。そして、その結果として、スプリングシート44の下面とインシュレータ部12の上面との間のシール性が、更に一層有利に確保され得るようになるのである。
また、ここでは、かかるインシュレータ部12よりも内側、つまり複数のシールリップ28の形成部位よりも内側に位置する本体筒部10の連結部16の底部20に、複数の水抜き孔24が設けられている。そのため、例えば、上記せる如き隙間64がスプリングシート44の下面とインシュレータ部12の上面との間に形成されたときに、仮に、かかる隙間64内に位置するシールリップ28同士の間の細隙30を通じて、水等が本体筒部10内に侵入するようなことがあっても、そのような侵入水が、それらの水抜き孔24から外部に排出されるようになっている。
なお、この水抜き孔24は、ピストンロッド42を覆うカバー部14の上端部から径方向外方に向かって延設された連結部16に設けられているため、水抜き孔24から排出された水が、カバー部14内に入り込むようなことはない。また、それらの水抜き孔24は、スプリングシート44の周溝52の底部に設けられた複数の水抜き孔54と対応位置せしめられているところから、かかる周溝52内に貯まった水等も、周溝52の水抜き孔54と連結部16の底部20の水抜き孔24とを通じて、外部に排出されるようになる。
さらに、ここでは、本体筒部10の連結部16における底部20の内周縁部に、環状のシール突起26が設けられている。そして、連結部16の底部20がスプリングシート44と重ね合わされた状態下で、かかるシール突起26が、連結部16の底部20の上面とスプリングシート44の下面との間で押し潰される。これによって、連結部16内に侵入した水等が、カバー部14内に侵入することが、更に有効に阻止され得るようになっている。
このように、本実施形態においては、インシュレータ部12に設けられた複数のシールリップ28にて、インシュレータ部12とスプリングシート44との間から本体筒部10内への水やダストの侵入が有利に防止され得る。しかも、予備圧縮されたコイルスプリング46の復元力に起因して、コイルスプリング46の一巻目の自由端部58と離間開始部60との間の空間62に対応位置するインシュレータ部12とスプリングシート44との間の部分に隙間64が形成されても、そのような隙間64からの水やダストの侵入も、かかる隙間64内に位置するシールリップ28にて、有効に阻止され得る。
従って、かくの如き本実施形態のダストカバーにあっては、本体筒部10による雨水や泥水、ダスト等の侵入防止機能が、より十分に発揮されて、ショックアブソーバ38を更に一層効果的に且つ確実に保護することが出来るのである。
また、本実施形態においては、複数のシールリップ28が、薄肉の板状形態とされているだけでなく、先端に向かうに従って徐々に薄肉化されて、先端部の縦断面形状が三角形形状とされているため、それらのシールリップ28が、インシュレータ部12とスプリングシート44との間に、押し潰された状態で介在せしめられたときにも、シールリップ28の厚みによってインシュレータ部12が捲れあがって、シール性が損なわれるようなことも、未然に防止され得る。
さらに、本実施形態では、複数のシールリップ28の周方向長さが、全て同一とされて、それらの間に形成される細隙30が、周方向に等間隔を隔てて位置せしめられるようになっているところから、周方向において均一なシール性が確保され得、また、例えば、細隙30のインシュレータ部12をスプリングシート44とコイルスプリング46との間に挟持させるに際して、少なくとも一つの細隙30を、コイルスプリング46の前記自由端部58と離間開始部60との間の空間62に対応位置させるときに、インシュレータ部12の周方向の位置合せが、シールリップ28の周方向長さが不均一とされている場合に比して容易となるといった利点も得られる。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、前記実施形態では、本体筒部10とインシュレータ部12とが、共にゴム弾性体からなる一体成形品にて構成されていたが、ダストカバーは、少なくともインシュレータ部12が弾性体にて構成されておれば良い。即ち、本体筒部10は、弾性体以外の樹脂成形品や金属成形品であっても、何等差し支えないのである。
また、インシュレータ部12に対する複数のシールリップ28の形成位置も、前記実施形態に示されるものに、特に限定されるものではなく、複数のシールリップ28は、インシュレータ部12のスプリングシートとの接触面に設けられておれば良いのである。
さらに、シールリップ28の形状や個数も、インシュレータ部12の大きさ等に応じて適宜に変更され得るものであることは、言うまでもないところである。
更にまた、前記実施形態では、細隙30にて、分断部が構成されていたが、かかる分断部を、周方向の幅を何等有しない切込み(切割り)等にて構成することも出来る。
また、分断部を細隙30にて構成する場合にあっても、細隙30の形状や幅寸法が、特に限定されるものではない。従って、例えば、図8に示されるように、シールリップ28の周方向両側の側面が、それぞれ、先端に向かうに従って周方向外方に傾斜乃至は湾曲する傾斜面乃至は湾曲面とされて、細隙30の周方向の幅が、シールリップ28の先端側に向かって漸減せしめられるようにしても良い。そうした場合、インシュレータ部12が、スプリングシート44とコイルスプリング46との間で挟持されたときに、シールリップ28が径方向外方に倒される場合にあっても、細隙30を隔てて互いに隣り合うシールリップ28同士の間が可及的に狭く為されて、シール性が有効に確保され得る。
なお、分断部を細隙30にて構成する場合には、例えば、ダストカバーのインシュレータ部12を加硫成形する際に、使用される金型のキャビティ形状等を考慮することで、細隙30が、シールリップ28の形成と同時に、容易に形成される。また、分断部を切込み(切割り)等にて構成する場合には、例えば、インシュレータ部12の加硫成形後に、公知の切断手段を用いることで、容易に形成される。
加えて、前記実施形態では、本発明を、自動車用ショックアブソーバに取り付けられるダストカバーと自動車用ショックアブソーバとに適用したものの具体例を示したが、本発明は、自動車用以外のショックアブソーバに取り付けられるダストカバーと自動車用以外のショックアブソーバの何れに対しても、有利に適用されるものであることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10 本体筒部 12 インシュレータ部
14 カバー部 16 連結部
26 シール突起 28 シールリップ
38 ショックアブソーバ 40 シリンダ
42 ピストンロッド 44 スプリングシート
46 コイルスプリング 62 空間
64 隙間
14 カバー部 16 連結部
26 シール突起 28 シールリップ
38 ショックアブソーバ 40 シリンダ
42 ピストンロッド 44 スプリングシート
46 コイルスプリング 62 空間
64 隙間
Claims (11)
- 本体筒部と、該本体筒部の軸方向一端部に、径方向外方に延びる外フランジ形態において一体的に周設された、弾性体からなるインシュレータ部とを備え、該本体筒部が、ショックアブソーバのシリンダから突出するピストンロッドに外挿されると共に、該インシュレータ部が、該ピストンロッドの先端部に取り付けられる剛性のスプリングシートと、該ピストンロッドに外挿された該本体筒部に更に外挿されるコイルスプリングとの間で、該コイルスプリングの弾性に基づいて挟持されることによって、前記ショックアブソーバに取り付けられるダストカバーにおいて、
前記インシュレータ部の前記スプリングシートとの接触面に、該スプリングシートと当接して、該接触面と該スプリングシートとの間をシールするシールリップを、前記本体筒部の軸方向一端側の開口部の周方向に延び、且つ周方向の複数箇所に設けられた分断部により分断せしめられて、複数個が互いに独立して周方向に配置された状態で、一体的に突設したことを特徴とするダストカバー。 - 前記分断部が、周方向において所定の幅を有する細隙である請求項1に記載のダストカバー。
- 前記周方向に延びる前記シールリップの周方向両側の側面が、それぞれ、先端に向かうに従って周方向外方に傾斜乃至は湾曲する傾斜面乃至は湾曲面とされて、前記細隙の周方向の幅が、該シールリップの先端側に向かって漸減せしめられている請求項2に記載のダストカバー。
- 前記シールリップが、薄肉の板状形態を有している請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載のダストカバー。
- 前記シールリップが、先端に向かって前記インシュレータ部の径方向外方に傾斜乃至は湾曲する板状形態を有している請求項1乃至請求項4のうちの何れか1項に記載のダストカバー。
- 前記シールリップの少なくとも先端部が、先端に向かうに従って徐々に薄肉化されている請求項1乃至請求項5のうちの何れか1項に記載のダストカバー。
- 前記シールリップの少なくとも先端部の縦断面形状が、三角形形状とされている請求項6に記載のダストカバー。
- 前記分断部が、周方向に等間隔を隔てた位置に設けられて、前記複数のシールリップの周方向長さが、全て同一の大きさとされている請求項1乃至請求項7のうちの何れか1項に記載のダストカバー。
- 前記インシュレータ部における前記複数のシールリップの形成部位よりも内側の部分に、該内側部分を貫通する水抜き孔が設けられている請求項1乃至請求項8のうちの何れか1項に記載のダストカバー。
- 前記インシュレータ部における前記複数のシールリップの形成部位よりも内側の部分の前記スプリングシートとの接触面に、該スプリングシートと当接して、該接触面と該スプリングシートとの間をシールするシール突起が、前記本体筒部の軸方向一端側の開口部の周方向に連続して延びる突条形態において一体的に形成されている請求項1乃至請求項9のうちの何れか1項に記載のダストカバー。
- 前記請求項1乃至請求項10のうちの何れか1項に記載のダストカバーが取り付けられていることを特徴とするショックアブソーバ。
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JP2007078401A JP2008240774A (ja) | 2007-03-26 | 2007-03-26 | ダストカバー及びショックアブソーバ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-03-26 JP JP2007078401A patent/JP2008240774A/ja active Pending
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