JP2008239171A - 収納箱の中仕切り - Google Patents

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Tomonori Kobayashi
智則 小林
Atsuo Ishikawa
淳生 石川
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Abstract

【課題】収納箱内の小部屋に収納した収納品のぐらつきを、緩衝材を用いることなく抑える。
【解決手段】中仕切り1を、2つの縦仕切り板と1つの横仕切り板とを組み合わせた仕切り体2と、横仕切り板の上縁に連設された四角筒状の角筒体6とから構成する。箱7の封緘に伴い角筒体6が上から押圧されると、角筒体6は変形して箱7の奥行き方向前後に広がり、各小部屋8の収納品B1、B2を箱7の側壁7aに押し付けるため、そのぐらつきが抑えられる。このように、中仕切り1自体に収納品B1、B2のぐらつきを抑える機能を持たせたので、別途緩衝材を要することなく、輸送中の振動や衝撃から保護することができる。また封緘と同時に収納品B1、B2は押し付け固定されるため、梱包作業が容易である。
【選択図】図1

Description

この発明は、収納箱の内部空間を、複数の小部屋に区画するための中仕切りに関する。
収納箱に収納品を複数詰める際には、収納品同士がぶつかり合わないように、図6のように、縦仕切り板10aと横仕切り板10bを格子状に組み合わせてなる中仕切り10で箱7の内部空間を区画し、区画してできた各小部屋8に収納品を1つずつ詰めることがよく行われている(特許文献1参照)。
ここで、図6のように、収納品がワインボトル等のいわゆるワレモノである場合には、輸送中の振動や衝撃から保護するために、中仕切り10とワインボトルBとの隙間に緩衝材11を詰めて、ワインボトルBが小部屋8内でぐらつかないようにするのが通常である。
しかし、このように隙間に緩衝材11を詰めるのは手間であり、また、緩衝材11は通常使い捨てされるため、資源の無駄遣いでもあった。
特開2000−6953号公報
そこで、この発明の解決すべき課題は、収納箱内の小部屋に収納した収納品のぐらつきを、緩衝材を用いることなく抑えることである。
上記した課題を解決するため、この発明の中仕切りを、単数の一方仕切りまたは複数の並列する一方仕切りと、これに直交する単数の他方仕切りまたは複数の並列する他方仕切りとからなって、収納箱の内部空間を複数の小部屋に区分けする仕切り体と、この一方仕切りおよび他方仕切りの少なくとも一の上縁に沿って周面が連設された単数または複数の角筒体とから構成し、この角筒体を、上からの押圧により、周面の各辺の折り曲げ角度が変化することで変形し、連設された一方または他方仕切りの両側に広がるように形成したのである。
このように構成すると、収納箱を封緘すると、箱の蓋による押圧で角筒体がその連設された仕切りの両側に広がり、仕切りの両側に並列する各小部屋の収納品を広がり方向に押すため、小部屋と収納品との隙間が小さくなる。
そのため、別途緩衝材を要することなく収納品のぐらつきが抑えられ、輸送中の振動や衝撃から保護することができる。
また、箱の封緘と同時に収納品のぐらつきが抑えられるので、緩衝材を詰める場合と比較して、梱包作業の手間が減じられる。
なお、ここでいう角筒は、押圧により各辺の折り曲げ角度が変化可能であるものをいうため、折り曲げ角度が変化しない三角筒は除かれる。
また、仕切り体は、別体の一方仕切り板と他方仕切り板とを組み合わせて形成してもよいし、一枚の板状体を折り曲げ組み上げることで、一方仕切り板と他方仕切り板を形成してもよい。
一枚のシート体の長手方向中央部を角筒状に折り曲げて上記角筒体とし、長手方向の両端を重ね合わせて上記角筒体の連設された一方または他方仕切りとすると、上記したような変形可能な角筒体が連設された仕切りが簡単に作製でき、その製造コストも低廉である。
角筒体の周面に、収納箱の収納品がはまり込む凹部を設けると、収納品が凹部にはまり込んで横滑りしないため、確実にその広がり方向に押すことができる。
仕切り体の上縁部に、上からの押圧で広がった角筒体を受ける受け部を形成すると、収納箱の封緘時には、受け部は箱の蓋と協働して角筒体を上下から挟み込むため、箱の輸送中に衝撃等が加わった際の角筒体の変形が防がれる。
そのため、収納品を広がり方向に押した状態が維持され、ぐらつきの抑制に万全を期すことができる。
収納箱の封緘に連動して広がり、各小部屋の収納品をその広がり方向に押す角筒体を中仕切りに設けたので、別途緩衝材を要することなく、収納品の小部屋内でのぐらつきが抑えられる。
図1から図5に示す段ボール製の中仕切り1は、仕切り体2と、仕切り体2の上方に連設された角筒体6とから構成される。
この中仕切り1は、収納箱7に入れて用いられ、仕切り体2は、収納箱7の内部空間を複数の小部屋8に区画し、各小部屋8に収納品を1つずつ収納可能とする。
また、角筒体6は、後述するように収納箱7の封緘と連動して変形し、小部屋8内の収納品を収納箱7の側壁7aに押し付けることで、収納品が輸送中などに動かないようにする。
図1から図4のように、仕切り体2は、収納箱7の内部空間を間口方向(端壁7b間方向)に仕切る2つの縦仕切り板3と、箱7の空間を奥行き方向(側壁7a間方向)に仕切る1つの横仕切り板4とを格子状に組み合わせた、いわゆる組仕切りである。
中仕切り1を箱7に入れた場合には、図1のように、この仕切り体2により、箱7の内部空間は、奥行き方向2列、間口方向3列の合計6つの相似形の小部屋8に区画される。
図1から図3のように、収納箱7の奥行き方向前列の各小部屋8には、ボトルネックの短いワインボトルBが1つずつ収納され、奥行き方向後列の小部屋8には、ボトルネックの長いワインボトルBが1つずつ収納されている。
ここで、図4のように、所定の間隔をおいて並列する縦仕切り板3の下縁同士は、連結板5により連結されており、両縦仕切り板3の上縁部は、V字型に切り欠かれて受け部3aが形成され、この受け部3aのV字の底からは、下縁に向かってスリット3bが延びている。
これら縦仕切り板3と連結板5とは、図5(a)のような、一枚の細長い段ボールシートSからなり、その長手方向の中央部を連結板5とし、長手方向の両端部を各縦仕切り板3とし、図中実線で示す折れ線でコの字型に折り曲げることにより組み立てられる。
また、図4のように、横仕切り板4の上縁には、角筒体6が連結されており、横仕切り板4の下縁からは、上縁に向かってスリット4aが並列して延びており、この二つのスリット4aと、各縦仕切り板3のスリット3bとの相互差込で仕切り体2は組み立てられている。
一方、図1から図4のように、角筒体6の周面は、四つの相似形の胴板6aを辺を介して筒状に連結することで形成され、これにより角筒体6は、四角筒状の外観を呈している。
そして、この四角筒の一辺が、横仕切り板4の上縁に連結されており、角筒体6は、その軸心線が箱7の間口方向と一致している。
これら角筒体6と横仕切り板4とは、図5(b)のような、一枚の細長い段ボールシートSからなり、その長手方向の中央部を図中実線で示す折れ線で四角筒状に折り曲げることで角筒体6が組み立てられ、長手方向の両端部同士を、重ね合わせることで横仕切り板4が組み立てられる。
ここで、図5(b)のように、この段ボールシートS2の角筒体6の形成部分の折れ線を跨いで、円形の貫通孔6bが並列している。
そのため、これを折り曲げて組み立てると、図1から図3のように、角筒体6の収納箱7の各小部屋8の上方に臨む位置には、この円形の貫通孔6bが折れ線で折り曲げられることにより、周面には凹部6bが形成される。
上述のように、角筒体6は段ボールシートS2を折り曲げてなるため、隣接する胴板6a間の辺の部分は、その折り曲げ角度が弾性的に変化可能となっている。
そのため、例えば、箱7の間口方向の両側から角筒体6を押圧すると、箱7の上下方向に長い縦長四角筒に弾性的に変形し、箱7の上方から角筒体6を押圧すると、箱7の奥行き方向に長い横長四角筒に弾性的に変形する。
このように角筒体6は変形可能であるから、図1(a)、図2(a)、図3(a)のように、箱7の小部屋8にワインボトルB、Bを収納する際または取り出す際には、角筒体6を縦長四角筒に変形させて収納や取り出しの邪魔にならないようにしておくとよい。
中仕切り1の構成は以上のようであり、次に、この中仕切り1の、箱7の封緘に伴う動作について説明する。
まず、収納箱7を封緘する前の状態では、図1(a)、図2(a)、図3(a)のように、角筒体6は箱7の奥行き方向前列のワインボトルBのボトルネックと、後列のワインボトルBのボトルネックの間に挟みこまれている。
ここで、図1(b)、図2(b)、図3(b)のように、収納箱7の蓋7cを閉じると、角筒体6は蓋7cで上から押さえつけられることで、横長四角筒に弾性的に変形し、箱7の上下方向に縮まり、奥行き方向の前後に広がる。
このように、角筒体6が箱7の奥行き方向に広がることにより、図示のように、ワインボトルB、Bのボトルネックの部分は、角筒体6の凹部6bにはまり込み、さらに、ワインボトルB、Bは角筒体6の広がる方向に押されてゆく。
これにより、ワインボトルBは収納箱7の手前の側壁7a方向に傾き、ワインボトルBは収納箱7の奥の側壁7a方向に傾くことで、それぞれ、その胴が箱7の側壁7aに押し付けられる。
こうして、図1(b)、図2(b)、図3(b)のように、箱7の封緘と同時に、ワインボトルB、Bは小部屋8内でぐらつかないように固定される。
そのため、箱7の隙間に従来のような緩衝材11を詰めなくとも、ワインボトルB、Bが輸送中に動いて破損することは無いため、包装資材を削減でき、また梱包作業も楽である。
ここでボトルネックが凹部6bにはまり込んでいるため、ワインボトルB、Bは箱7の間口方向に横滑り等せず、確実に側壁7a側に押し付けられる。
特にこの例のように、ワインボトルB、Bのボトルネックの長さがまちまちな場合には横滑り等が起こりやすいが、この例のように、凹部6bがあればボトルネックはその長さを問わずこれにはまり込むため、そのような心配がない。
また、図1(b)、図2(b)、図3(b)のように、箱7を封緘した状態で角筒体6は受け部3aに支持されるため、角筒体6は蓋7cと受け部3aに上下から挟み込まれて固定される。
そのため、箱7に輸送中に衝撃等が加わっても角筒体6は変形せず、ワインボトルB、Bの側壁7aへの押し付け状態が良好に維持される。
なお、箱7を開封すると、角筒体6は、蓋7cからの押圧から開放されるため、縦方向に伸びた状態に弾性的に復元する。
これにより、箱7の開封と同時にワインボトルB、Bの側壁7aへの押し付けは解除されるため、その取り出しが容易となる。
この中仕切り1は、縦仕切り板3および連結板5を構成する段ボールシートSと、横仕切り板4および角筒体6を構成する段ボールシートSの2枚の段ボールシートを組み立てて組み合わせることで形成されているため、作製が容易であり、安価でもある。
この例では、角筒体6が、ワインボトルB、Bを箱7の側壁7aに押し付けるまで押すように構成しているが、これに限られず、角筒体6が、ワインボトルB、Bを箱7の側壁7aに近づく向きに押す構成であるならばよい。
そのようにすれば、側壁7aとワインボトルB、Bとの隙間が小さくなるため、ぐらつき抑制の効果を奏することができる。
また、この例では、角筒体6の連結された横仕切り板4の両側に小部屋8が3つずつ並列しているが、縦仕切り板3の数を増やすことで並列する小部屋8の数を適宜変更可能である。
勿論、横仕切り板4も箱7の奥行き方向に複数並列させてもよく、その場合、複数の横仕切り板4に角筒体6を連設してもよい。
これにより、各角筒体6の両側に並列する各小部屋8内のワインボトルB、Bは、その角筒体6に押されてぐらつきが防止されるが、この場合、隣接する角筒体6同士が干渉しないように、一つ置きの横仕切り板4に連結するなどすることが好ましい。
また、角筒体6は、横仕切り板4だけでなく、縦仕切り板3にも連結してもよい。
この場合、縦仕切り板3に連結された角筒体6は、箱7の封緘時には箱7の間口方向に広がり、ワインボトルB、Bは、箱7の端壁7b方向に傾いて押し付けられることになる。
このように縦横仕切り板3、4の双方に角筒体6を連結する場合にも、各角筒体6は、互いの干渉を避けるように配置するのが好ましい。
この例では、仕切り体2を縦仕切り板3および横仕切り板4から構成し、箱7の内部空間を縦横に格子状に区画しているが、区画の方向はこれに限定されず、例えば、仕切り体2を箱7の内部空間を斜めに仕切る一方仕切りと、一方仕切りに直交する方向に仕切る他方仕切りとから構成し、内部空間を斜め格子状に区画してもよい。
この場合、ワインボトルB、Bは箱7の斜め方向に押されて、近接する側壁7aまたは端壁7bに押し付けられることになる。
また、この例では、角筒体6を四角筒状にしているが、三角筒以外の角筒であればよく、例えば六角筒でもよい。
この場合、受け部3aの形状を角筒の形状に適宜対応させるのが好ましい。
なお、仕切り体2は、複数枚の段ボールシートS、Sから組み立ててなる組仕切りでなくともよく、例えば一枚の段ボールシートから縦仕切りと横仕切りを組み上げたものでもよい。
また、縦仕切り板3や横仕切り板4と角筒体6とは、別体のものを接着等により一体化してもよい。
角筒体6は、別体の複数の胴板6aを貼り合わせることにより形成してもよい。
なお、この中仕切り1を用いた箱7の収納品は、勿論、ワインボトルB、Bに限定されることはなく、他のビン製品、陶器等でもよく、その場合には、凹部6bの形状は適宜収納品の形状に対応させるのが好ましい。
また、中仕切り1の材質は、段ボールシートS、Sに限定されず、厚紙、プラスチック段ボールなど他のシート製品でもよい。
実施形態の中仕切りを用いて収納箱にワインボトルを区画収納した際の、(a)は箱の開封時の状態を示す斜視図、(b)は箱の封緘途中の状態を示す斜視図 中仕切りの、(a)は収納箱の開封時の状態を示す斜視図、(b)は収納箱の封緘時の状態を示す斜視図 中仕切りを用いて収納箱にワインボトルを区画収納した際の、(a)は開封時の状態を示す断面図、(b)は封緘途中の状態を示す断面図 収納箱および中仕切りの分解斜視図 中仕切りの展開図 従来の中仕切りを用いて収納箱にワインボトルを区画収納した状態を示す斜視図
符号の説明
1 実施形態の中仕切り
2 仕切り体
3 縦仕切り板
3a 受け部
3b スリット
4 横仕切り板
4a スリット
5 連結板
6 角筒体
6a 胴板
6b 凹部(貫通孔)
7 収納箱
7a 側壁
7b 端壁
7c 蓋
8 小部屋
10 従来の中仕切り
10a 縦仕切り板
10b 横仕切り板
11 緩衝材
、B ワインボトル
、S 段ボールシート

Claims (4)

  1. 単数の一方仕切りまたは複数の並列する一方仕切りと、これに直交する単数の他方仕切りまたは複数の並列する他方仕切りとからなって、収納箱の内部空間を複数の小部屋に区分けする仕切り体と、
    この一方仕切りおよび他方仕切りの少なくとも一の上縁に沿って周面が連設された単数または複数の角筒体とから構成され、
    この角筒体は、上からの押圧により、周面の各辺の折り曲げ角度が変化することで変形し、連設された一方または他方仕切りの両側に広がるように形成された収納箱の中仕切り。
  2. 一枚のシート体の長手方向中央部を角筒状に折り曲げて上記角筒体とし、長手方向の両端を重ね合わせて上記角筒体の連設された一方または他方仕切りとした請求項1に記載の収納箱の中仕切り。
  3. 上記角筒体の周面に、収納箱の収納品がはまり込む凹部を設けた請求項1または2に記載の収納箱の中仕切り。
  4. 上記仕切り体の上縁部に、上からの押圧で広がった角筒体を受ける受け部を形成した請求項1から3のいずれかに記載の収納箱の中仕切り。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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