JP2008238715A - 光造形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】形成される立体モデルの形状の変形を防止することができる立体モデルの光造形方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る立体モデルの光造形方法は、光硬化性組成物9に光を照射して光硬化性組成物の硬化層を形成する処理を繰り返して複数層の硬化層が積層一体化した造形物を形成する工程と、造形物の未硬化の光硬化性組成物9を洗浄液を用いて除去する工程と、造形物にプラズマを照射する工程とを有する。これにより、形成される立体モデルの微細部等に形成された薄硬化膜等の未硬化の光硬化性組成物9が残ることを防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光硬化性樹脂液に選択的に光を照射して硬化性樹脂層を形成し、当該硬化性樹脂層を順次積層して立体モデルを形成する光造形方法に関する。
近年、例えば、電子機器に用いられるネジ及びモータ等の機械部品等の設計及びデザイン構成を、CAD等を用いてコンピュータ上で行うようになっている。このようなコンピュータ上で設計された三次元モデルに基づいて立体モデルを造形する方法として、例えば光積層造形方法(以下、光造形方法という。)がある。以下に、従来の光造形方法の一例を示す。
従来の光造形方法では、造形する立体モデルは複数の層に平行スライスして得られる断面群のデータに基づいて造形される。まず、樹脂槽に満たされた光硬化性樹脂液の液面であって立体モデルの最下段の断面に相当する領域に光線を照射する。これにより、光照射された液面部分の光硬化性樹脂液が硬化し、立体モデルの一段面の硬化樹脂層が造形される。次に、この硬化樹脂層の表面に所定の厚さの未硬化の光硬化性樹脂液をコートする。このとき、硬化樹脂層の所定の厚み分だけを光硬化性樹脂液に沈めてコートする。そして、光硬化性樹脂液がコートされた表面に所定のパターンに沿ってレーザ光線を照射し、コート層部分を硬化させる。硬化されたコート層部分は、下側に形成されている硬化樹脂層に積層一体化される。そして、造形された断面に隣接する断面に光線照射と光硬化性樹脂液のコートを行う。これを繰り返すことにより、所望の立体モデルを造形する。(特許文献1及び2参照。)
上述の硬化樹脂層の形成工程においては、一般的に光硬化された立体モデルの硬化樹脂層を所定の厚み分だけ樹脂槽に満たして光硬化性樹脂液をコートする。この場合、造形物の大きさに関係なく、一定量の樹脂を樹脂槽に満たしておく必要がある。また、数種類の樹脂液を使用する場合は、樹脂層内の全ての樹脂液を交換する必要があり、樹脂液が無駄となり、手間がかかるという問題点がある。
上述の問題を解決するために、硬化樹脂層を積層して立体モデルを造形する際、必要量の樹脂を、例えば造形テーブル等の基板上に塗布する等が考えられる。そして、造形テーブル等の基板上に樹脂を塗布して立体モデルを造形した後に立体モデルを洗浄液等に浸す。これにより、形成された立体モデルの微細部分に残った未硬化の樹脂、ゲル状の半硬化樹脂、あるいは基板となる造形テーブルと立体モデルの境部に形成された薄硬化膜等を除去する。
特開昭56−144478号公報 特開昭62−35966号公報
上述の光造形方法では、例えば洗浄液に長時間立体モデルを浸す、又は立体モデルを洗浄液に浸し超音波洗浄を行うことによって立体モデルの微細部分に残った半硬化樹脂等を除去している。しかしながら、このように立体モデルを長時間洗浄液等に浸すことにより、立体モデルの形状が変形等してしまい、さらに、半硬化樹脂等が残ってしまうという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、立体モデルの形状の変形を防止することができる光造形方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る立体モデルの光造形方法は、光硬化性組成物に光を照射して前記光硬化性組成物の硬化層を形成する処理を繰り返して複数層の前記硬化層が積層一体化した造形物を形成する工程と、前記造形物の未硬化の前記光硬化性組成物を洗浄液を用いて除去する工程と、前記造形物にプラズマを照射する工程とを有することを特徴とする。
本発明においては、硬化層を積層一体化させた造形物において、光硬化性組成物を洗浄液を用いて除去する工程に加えて、プラズマを照射することにより、残った未硬化の光硬化性組成物を除去できる。
また、前記光硬化性組成物は無機粒子を含有するものであってもよい。さらに、前記プラズマは酸素プラズマが好ましい。また、前記造形物を形成する工程では、100mm以下の投影領域を単位として光を照射すれば、より精度よく造形物を形成することができる。そして、前記造形物を形成する工程では、デジタルミラーデバイスによって反射された光によって前記光硬化性組成物を硬化することができる。
本発明に係る光造形方法によれば、形成される立体モデルの形状の変形を防止し、未硬化の不要な光硬化性組成物を除去することができる。
実施の形態1.
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1に、本実施の形態にかかる光造形方法に使用される光造形装置の一例について説明する。図1に示すように、光造形装置10は、光源1、ミラーデバイス(DMD)2、レンズ3、造形テーブル4、ディスペンサ5、リコータ6、記憶部7、及び制御部8を有する。
光源1は、造形テーブル4上に供給される光硬化性組成物9を硬化させるための光を発生させる。例えば、405nmのレーザ光を発生させるレーザダイオード(laser diode)又は紫外線(UV:ultraviolet)ランプ等が用いられる。光源1の種類は、光硬化性組成物9の硬化波長に応じて選択されるものであり、本願発明の光造形方法は、光源1の種類を限定するものではない。
DMD2は、テキサス・インスツルメンツ社によって開発されたデバイスであり、CMOS半導体上に、個々に制御可能なマイクロミラが数十万〜数百万個敷き詰められている。例えば、マイクロミラが48万〜131万個敷き詰められている。このマイクロミラは、静電界作用によって対角線を軸に略±10度傾けることが可能である。各マイクロミラは1辺の長さが略10μm、例えば13.68μmの四角形の形状を有している。隣接するマイクロミラとの間隔は、例えば、1μmである。本実施の形態にかかるDMD2は、40.8×31.8mmの四角形状を有し、このうちマイクロミラ部は14.0×10.5mmの四角形状である。このマイクロミラ部には、1辺の長さが13.68μmのマイクロミラが86432個敷き詰められている。DMD2は、光源1から出射されたレーザ光線を制御部8によって所定の角度に制御された個々のマイクロミラによって反射させ、反射されたレーザ光線のみをレンズ3を介して造形テーブル4上に供給される光硬化性組成物9に照射する。なお、光硬化性組成物9については後述する。ここで、DMD2によって反射されたレーザ光線がレンズ3を介して光硬化性組成物9に照射される単位領域を投影領域という。マイクロミラ個々の角度を制御して反射させたレーザ光線を光硬化性組成物9に照射するか否かをマイクロミラ毎に決定することにより、投影領域内で選択的に光を照射する領域を決定する。
レンズ3は、DMD2によって反射されたレーザ光線を造形テーブル4上に積層された光硬化性組成物9上に導き、投影領域を形成する。レンズ3は、例えば、凸レンズを用いた集光レンズ又は凹レンズを用いた拡散レンズを用いることが好ましい。凹レンズを用いるとDMD2の実サイズよりも大きな投影領域を得ることができる。本実施の形態にかかるレンズは、凸レンズを用いた集光レンズであって、入射光を略1/1.5倍縮小させて光硬化性組成物9上に集光する。
造形テーブル4は、光硬化性組成物9が供給され、硬化された光硬化性組成物9を順次堆積させて載置する平板状の台である。この造形テーブル4は、図示せぬ駆動機構によって水平移動及び垂直移動が可能である。すなわち、駆動機構によって造形テーブル4を移動させることにより、所望の範囲に亘って光造形を行うことができる。
ディスペンサ5は、光硬化性組成物9を収容し、予め定められた量の光硬化性組成物9を造形テーブル4上の所定位置に供給する。リコータ6は、例えば、ブレード機構及び駆動機構(図示せず)を有し、光硬化性組成物9を均一にする。本実施の形態にかかるリコータ6の駆動機構は水平移動及び垂直移動が可能である。
記憶部7は、造形する立体モデルを複数の層にスライスして得られる断面群の露光データ等を有する制御データが格納されている。
制御部8は、記憶部7に格納された制御データに基づいて光源1、DMD2、造形テーブル4、ディスペンサ5を制御する。制御データは、例えば露光データを有する。この露光データに基づいてDMD2の各マイクロミラの角度制御、及び造形テーブル4の移動等を制御し、実体モデルの造形を行う。また、制御部8は、リコータ動作制御部8aを有し、リコータ動作制御部8aを介してリコータ6の動作も制御する。制御部8は、一般的にコンピュータに所定のプログラムをインストールすることによって構成することができる。
コンピュータは、一般的に中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)及びメモリを有している。CPU及びメモリはバスを介して補助記憶装置としてのハードディスク装置等の外部記憶装置に接続される。この外部記憶装置が、制御部8の記憶部7として動作する。記憶部7として動作する、例えばフレキシブルディスク装置、ハードディスク装置、又はCD−ROMドライブ等の記憶媒体装置にフレキシブル等の可搬型記憶媒体が挿入される。この可搬型記憶媒体には、コンピュータのオペレーティングシステムと協働させてCPU等に命令を与えて、本実施の形態の動作を実施するための所定のコンピュータプログラムが格納される。このコンピュータプログラムは、コンピュータのメモリにロードされることによって実行される。また、コンピュータプログラムは圧縮、又は複数に分割して記憶媒体に格納することができる。さらに、コンピュータは、ユーザ・インターフェース・ハードウェアを有してもよい。ユーザ・インターフェース・ハードウェアには、例えば、マウス等の入力のためのポインティング・デバイス、キーボード、又は視覚データをユーザに提示するためのディスプレイ等がある。
リコータ動作制御部8aは、例えば、制御部8で動作するソフトウェアからコントロール可能である。例えば、上述したリコータ6の駆動機構がパルス制御モータの場合、リコータ動作制御部8aは、ソフトウェアからの指示に応じてパルス信号を生成する装置を使用する。この場合、リコータ動作制御部8aは、制御部8で動作するソフトウェア等からの指示に応じてリコータ6の水平方向又は垂直方向の移動を制御するパルス信号を生成する。
光硬化性組成物9は、可視光及び可視光領域外の光によって硬化する樹脂を使用する。例えば、15μm以下(500mJ/cm)の硬化深度を有し、粘度が1500〜2500Pa・s(25℃)の405nm対応のアクリル系樹脂を用いることができる。また、本実施の形態にかかる光硬化性組成物9はセラミック粉体等からなる無機粒子を有する。
次に本実施の形態の係る光造形装置10の光造形動作について説明する。まず、ディスペンサ5に未硬化状態の光硬化性組成物9を収容する。このとき、造形テーブル4は、初期位置にある。そして、ディスペンサ5は収容された光硬化性組成物9を所定量、造形テーブル4上に供給する。リコータ6は、光硬化性組成物9を造形テーブル4上に引き伸ばすようにして掃引して、硬化させる1層分のコート層を形成する。
次に、光源1から出射したレーザ光線がDMD2に入射する。DMD2は、記憶部7に格納された露光データに基づいて制御部8により制御され、光硬化性組成物9のレーザ光線が照射される部分に応じてマイクロミラの角度を調整する。これにより、角度が制御されたマイクロミラを反射したレーザ光線がレンズ3を介して光硬化性組成物9に照射される。一方、その他のマイクロミラを反射したレーザ光線は、光硬化性樹脂9に照射されない。光硬化性樹脂9へのレーザ光線の照射は、例えば0.4秒間行われる。
ここで、光硬化性組成物9へのレーザ光線の投影領域は、例えば、1.3×1.8mm程度であり、0.6×0.9mm程度まで縮小することもできる。また、レンズ3に凹レンズを用いることにより、投影領域を6×9cm程度まで拡大することもできる。ただし、投影領域をこのサイズを超えて拡大すると投影領域に照射されるレーザ光線のエネルギー密度が低くなるため、光硬化性組成物9の硬化が不十分となる場合がある。このため、投影領域は拡大しても6×9cm程度であることが好ましい。ここで、数μmレベルの立体モデルを形成するマイクロ光造形においては、投影領域の面積は100mm以下であることが好ましい。このため、レーザ光線の1つの投影領域のサイズよりも大きい立体モデルを形成する場合は、例えば、造形テーブル4を駆動機構によって水平移動させることにより、レーザ光線の照射位置を移動させて全造形領域を照射する必要がある。複数の投影領域それぞれに1ショットずつレーザ光線の照射を行う。
このように、投影領域を移動させて、各投影領域を単位としてレーザ光線の照射である露光を行うことにより、光硬化性組成物9が硬化し、第1層目の硬化樹脂層が形成される。硬化性樹脂1層の厚みは、例えば、1〜50μmであって、さらに、2〜10μmであることが好ましい。さらには、5〜10μmであることが好ましい。
次に、同様の工程で所望の形状の立体モデルの2層目を形成する。すなわち、1層目として形成された硬化性樹脂層の外側にディスペンサ5から光硬化性組成物9を供給する。このとき、供給された光硬化性組成物9をリコータ6によって立体モデル上に均一厚さに塗布する。そして、レーザ光線を照射することにより、第2層目の硬化樹脂層を第1層目の硬化樹脂層の上に形成する。同様にして第3層目以降の硬化樹脂層を順次体積させる。そして、最終層の体積が終了すると、造形テーブル4上に形成された造形物を取り出す。ここで、造形物の微細部に残った不要なゲル状の半硬化樹脂及び造形テーブル4と造形物の境部に形成された薄硬化膜等を洗浄等によって除去する。以下、本実施の形態にかかる造形物の表面等に付着した未硬化の光硬化性組成物等の除去方法について詳細に説明する。
上述に示す光造形方法によって造形された造形物を、有機溶剤等の洗浄液に浸して不要な未硬化の光硬化組成物9を溶解させて除去し、所望の立体モデルを得る。洗浄液としては、光硬化性樹脂を溶解できる有機溶剤から適宜選択でき、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、乳酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶剤やアルコール系の溶剤等が使用できる。本実施の形態にかかる未硬化の光硬化性組成物9の除去においては、有機溶剤等による未硬化部の除去に加えて、さらに、造形物にプラズマを照射する。例えば、高周波出力1〜1000W、照射時間1分〜5時間の間で酸素プラズマを照射する。造形物にプラズマを照射することにより、短時間で造形物の未硬化部の除去を行うことができる。すなわち、長時間のリンス処理を行う必要がないため、造形する立体モデルの形状が変形することを防止することができる。また、造形テーブル4と造形物の境部には有機溶剤等のリンス処理のみでは除去されない薄硬化膜等が存在している場合がある。そこで、有機溶剤を用いたリンス処理の後に造形物にプラズマを照射することにより、造形テーブル4と造形物の境部に形成されている薄硬化膜等の不要な未硬化の光硬化性組成物9を除去することができる。さらに、光硬化性組成物9中にセラミック粉体等の無機粒子を有する場合、洗浄液及びプラズマ照射による未硬化の光硬化性組成物9の除去後に造形物を焼結し立体モデルを形成する。すなわち、本実施の形態では、洗浄液による洗浄後に洗浄処理で残った未硬化の光硬化性組成物9をプラズマを照射することにより除去する。このことにより、焼結後に形成される立体モデルの微細部及び造形テーブル4と造形物の境部に形成された薄硬化膜等の未硬化の光硬化性組成物9が残ることを防止することができる。
次に、具体的な実施例を示して本実施の形態にかかる光造形方法の効果について説明する。例えば、1辺が約10cmの四角形のシリコン基板上の約0.5mm角四方の領域に3μmの穴を81個有する厚さ15μmの板状の硬化物を造形した。ここでは、光硬化性組成物9としてJSR製JL2376を使用した。上述に示した立体モデルの全ての硬化層の形成の後、EE洗浄液(商品名、オリンパス製)を用いて未硬化の不要な光硬化性組成物9(以下、未硬化不要部という。)を除去したのち、エタノールでさらにリンスした。ここで、図2(a)に、上記溶剤のみで未硬化不要部を除去した基板全体の模式図、図2(b)に図2(a)で示した基板の点線で囲んだ部分の模式図、図3(a)に酸素プラズマを照射後の基板全体の模式図、及び図3(b)に図3(a)で示した基板の点線で囲んだ部分の模式図を示す。図2(a)及び図2(b)に示すように、溶剤のみを用いて未硬化不要部の除去を行った場合は、全ての未硬化不要部を除去することができず、穴の底が光硬化性組成物9で塞がれた状態であった。この基板を、さらにプラズマリアクター(PR500、ヤマト科学製)を用いて酸素ガス流量75ml/分、高周波出力200Wで10分間(5分間×2回)酸素プラズマを照射した。基板に酸素プラズマを照射することにより、図3(a)及び図3(b)に示すように、未硬化不要部が除去され、基板底部の穴が貫通したことが確認できた。
また、別の実施例においては、1辺が約10cmの四角形のシリコン基板上の約30mm角四方の領域に、底面部がφ10μmの数万個のすり鉢状の穴を有する厚さ15μmの基板を造形した。ここでは、光硬化性組成物9としてJSR製JL2143を使用した。上述に示した立体モデルの全ての硬化層の形成の後、EE洗浄液(商品名、オリンパス製)を用いて未硬化不要部を除去したのち、エタノールでさらにリンスした。このとき、穴の底にはゲル状の光硬化性組成物9が形成されていた。この基板を、さらにプラズマリアクター(PR500、ヤマト科学製)を用いて酸素ガス流量75ml/分、高周波出力200Wで10分間(5分間×2回)酸素プラズマを照射した。基板に酸素プラズマを照射することにより、穴の底部に形成されていたゲル状の光硬化性組成物9が除去され、穴が貫通したことが確認できた。
本実施の形態にかかる造形物の未硬化の光硬化性組成物9の除去方法は、光硬化性組成物9が複数層形成された硬化樹脂層である造形物を有機溶剤に浸して、未硬化の光硬化性組成物9を除去し、さらに、例えば酸素プラズマ等のプラズマを照射する。これにより、造形物を有機溶剤等に長時間浸さなくてもよいため、形成される立体モデルの形状が変形することを防止することができる。また、有機溶剤のみを用いたリンス処理で除去することができない未硬化の光硬化性組成物9を除去することができる。すなわち、造形テーブル4と造形物の境部に形成されている未硬化のゲル状の光硬化性組成物9を除去することができる。
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、本実施の形態では、リコータ6を用いて光硬化性組成物9の塗布を行う。この光硬化性組成物9の塗布は、例えば、スプレーコート等を用いて塗布することも可能である。また、造形テーブル4に代えてシリコンウエハ等を用いる場合は、スピンコート等により光硬化性組成物9を塗布することも可能である。
実施の形態1にかかる光造形装置の概略構成図である。 (a)有機溶剤によるリンス処理で未硬化不要部を除去した基板全体の模式図である。(b)図2(a)で示した基板の点線で囲んだ部分の模式図である。 (a)有機溶剤に加えてプラズマを照射して未硬化不要部を除去した基板全体の模式図である。(b)図3(a)で示した基板の点線で囲んだ部分の模式図である。
符号の説明
1 光源、2 DMD、3 レンズ、4 造形テーブル、5 ディスペンサ、6 リコータ、7 記憶部、8 制御部、8a リコータ制御部、9 光硬化性組成物、10 光造形装置

Claims (5)

  1. 光硬化性組成物に光を照射して前記光硬化性組成物の硬化層を形成する処理を繰り返して複数層の前記硬化層が積層一体化した造形物を形成する工程と、
    前記造形物の未硬化の前記光硬化性組成物を洗浄液を用いて除去する工程と、
    前記造形物にプラズマを照射する工程とを有する立体モデルの光造形方法。
  2. 前記光硬化性組成物は無機粒子を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の立体モデルの光造形方法。
  3. 前記プラズマは酸素プラズマからなる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の立体モデルの光造形方法。
  4. 前記造形物を形成する工程では、100mm以下の投影領域を単位として光を照射する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の立体モデルの光造形方法。
  5. 前記造形物を形成する工程では、デジタルミラーデバイスによって反射された光によって前記光硬化性組成物を硬化する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の立体モデルの光造形方法。
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