JP2008238641A - 駆動信号生成装置、液体吐出装置、及び、駆動信号生成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
駆動信号生成装置は、アナログ信号変換部と、電流増幅部と、電源生成部とを有する。アナログ信号変換部は、デジタルデータをアナログ信号に変換する。電流増幅部は、電流増幅用のトランジスタを有し、アナログ信号の電流を電流増幅用のトランジスタによって増幅することで、駆動信号を生成する。電源生成部は、前記デジタルデータに基づいて定めた電圧の電源であって、電流増幅用のトランジスタに供給される電源を生成する。
【選択図】図7
Description
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源の切り替えを高速化することにある。
(A)デジタルデータをアナログ信号に変換するアナログ信号変換部と、
(B)前記アナログ信号の電流を増幅することで駆動信号を生成する電流増幅部であって、電流増幅用のトランジスタを有する電流増幅部と、
(C)前記電流増幅用のトランジスタに供給される電源を生成する電源生成部であって、前記デジタルデータに基づいて定めた電圧の電源を生成する電源生成部と、
(D)を有する駆動信号生成装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
このような駆動信号生成装置によれば、電流増幅用のトランジスタへ供給される電源の電圧を定めるにあたって、駆動信号の基となるデジタルデータが用いられる。このため、駆動信号の電圧を取得する等の処理を行わなくて済み、処理を高速化できる。
このような駆動信号生成装置によれば、デジタルデータが複数の用途に用いられるので、制御の容易化が図れる。
このような駆動信号生成装置によれば、電圧の異なる複数種類の電源の中から、適当なものを確実に選択できる。
このような駆動信号生成装置によれば、高圧側の電圧を指定する際に用いられる上位側のビットほど、高圧側の電源の供給制御を担当することになる。このため、デジタルデータで指定される電圧と、供給される電源との間に相関性を持たせることができ、制御が容易になる。
このような駆動信号生成装置によれば、電流増幅用のトランジスタにおける電力損失を効果的に抑えることができる。
このような駆動信号生成装置によれば、NPN型トランジスタの発熱を抑制できる。
すなわち、(A)デジタルデータをアナログ信号に変換するアナログ信号変換部と、(B)前記アナログ信号の電流を増幅することで駆動信号を生成する電流増幅部であって、電流増幅用のトランジスタを有する電流増幅部と、(C)前記電流増幅用のトランジスタに供給される電源を生成する電源生成部であって、前記デジタルデータに基づいて定めた電圧の電源を生成する電源生成部と、(D)前記駆動信号の印加によって液体を吐出するヘッドと、(E)を有する液体吐出装置を実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)電圧の異なる複数種類の電源を生成すること、(B)デジタルデータをアナログ信号に変換すること、(C)前記デジタルデータに基づき、前記複数種類の電源の中から対応する電圧の電源を選択し、電流増幅用のトランジスタに供給すること、(D)前記アナログ信号の電流を前記電流増幅用のトランジスタによって増幅することで、駆動信号を生成すること、(E)を行う駆動信号生成方法を実現できることも明らかにされる。
<駆動信号生成装置について>
駆動信号生成装置は、制御対象となる素子に印加される駆動信号を生成するものである。この駆動信号生成装置は、例えば、液体を吐出する液体吐出装置に組み込まれる。この液体吐出装置としては、例えば、印刷装置、カラーフィルタ製造装置、ディスプレイ製造装置、半導体製造装置、及びDNAチップ製造装置がある。このような液体吐出装置には、液体を吐出させるための動作をする素子として、例えばピエゾ素子が設けられている。
本明細書では、駆動信号生成装置が組み込まれた液体吐出装置を例に挙げて説明する。具体的には、印刷装置としてのインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタともいう。)を例に挙げて説明する。
<印刷システムについて>
図1は、印刷システムの構成を説明するブロック図である。例示した印刷システムは、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有する。プリンタ1は印刷装置に相当し、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する。媒体は、液体が吐出される対象となる対象物であり、例えば用紙である。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されている。プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に送信する。表示装置120は、液晶ディスプレイ等である。入力装置130は、キーボード等である。記録再生装置140は、フレキシブルディスクドライブ装置等である。
コンピュータ110は、ホスト側コントローラ111を有する。ホスト側コントローラ111は、コンピュータ110における各種の制御を行うものである。ホスト側コントローラ111は、インタフェース部112と、CPU113と、メモリ114とを有する。インタフェース部112は、プリンタ1との間でデータの受け渡しを行う。CPU113は、コンピュータ110の全体的な制御を行う。メモリ114は、CPU113が使用するコンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保する。そして、CPU113は、メモリ114に格納されているコンピュータプログラムに従って、各種の制御を行う。
プリンタ1は、用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、駆動信号生成回路40、ヘッドユニット50、検出器群SU、プリンタ側コントローラ60、及び、電源部PWSを有する。
<プリンタ側コントローラ60について>
プリンタ側コントローラ60は、プリンタ1における全体的な制御を行う。例えば、プリンタ側コントローラ60は、用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、駆動信号生成回路40、及び、ヘッドユニット50を制御する。図1に示すように、プリンタ側コントローラ60は、インタフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、制御ユニット64とを有する。インタフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110との間でデータの受け渡しを行う。CPU62は、プリンタ1の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等の記憶素子によって構成される。
駆動信号生成回路40は、駆動信号COMを生成する駆動信号生成部に相当する。図2に示すように、駆動信号生成回路40は、波形生成回路41と電流増幅回路42を有する。波形生成回路41は、DACデータ(波形生成情報)で定められる電圧変化パターンの電圧波形信号COM´を生成する。この電圧波形信号COM´は、駆動信号COMの基となる電圧波形の信号である。波形生成回路41は、デジタルアナログコンバータによって構成され、デジタルデータであるDACデータを、アナログ信号である電圧波形信号COM´に変換する。このため、波形生成回路41は、デジタルデータをアナログ信号に変換するアナログ信号変換部に相当する。
ここで、駆動信号COMについて説明する。図3に示すように、駆動信号COMは、繰り返し単位でもある印刷期間Tp毎に繰り返し生成される。この駆動信号COMは、4個の波形部SS1〜SS4によって構成されている。すなわち、この駆動信号COMは、期間Tp1で生成される第1波形部SS1、期間Tp2で生成される第2波形部SS2、期間Tp3で生成される第3波形部SS3、及び、期間Tp4で生成される第4波形部SS4を有する。各波形部SS1〜SS4は、定電圧部と駆動パルスとを有する。定電圧部は基準電圧で一定の部分であり、駆動パルスはピエゾ素子PZTに所定の動作をさせるための電圧変化パターンである。この駆動信号COMにおいて、第1波形部SS1は微振動パルスPS1を有し、第2波形部SS2は第1吐出パルスPS2を有する。第3波形部SS3は第2吐出パルスPS3を有し、第4波形部SS4は第3吐出パルスPS4を有する。微振動パルスPS1、及び、各吐出パルスPS2〜PS4は、いずれも駆動パルスの一種である。微振動パルスPS1は、インクの増粘を防止するための微振動動作をピエゾ素子PZTに行わせる。また、各吐出パルスPS2〜PS4は、ヘッド51が有するノズルから所定量のインクを吐出させるためのインク吐出動作(液体吐出動作に相当する。)を、ピエゾ素子PZTに行わせる。そして、各波形部SS1〜SS4を選択的にピエゾ素子PZTへ印加することにより、異なる量のインクを吐出させたり、インクの増粘抑制動作をさせたりできる。
電源部PWSは、電源生成部に相当し、電流増幅用のトランジスタに供給される電源を生成する。そして、このプリンタ1の電源部PWSは、DACデータ(デジタルデータ)に基づいて定めた電圧の電源を生成する点に特徴を有している。
スイッチ回路群を構成する各スイッチ回路73〜75は、複数種類の電源に対応して設けられる。この電源部PWSにおいて、各スイッチ回路73〜75は、電流源である4種類の電源のうち、最も低い5Vの電源を除く3つの電源に対応して設けられる。すなわち、第1スイッチ回路73は、2番目に低い12Vの電源に対応して設けられ、第2スイッチ回路74は、3番目に低い24Vの電源に対応して設けられる。また、第3スイッチ回路75は、最も高い42Vの電源に対応して設けられる。そして、各スイッチ回路73〜75は、対応する電源の供給を制御する。
プルアップ抵抗群は、各PチャネルFET73b〜75bのゲート電圧を定めるためのものである。すなわち、各プルアップ抵抗R1〜R3は、対応するPチャネルFETの非動作状態において、ゲート電圧を、そのPチャネルFETにおける動作電圧よりも高い電圧に定める。また、対応するPチャネルFETの動作状態では、ゲート電圧を、そのPチャネルFETにおける動作電圧以下に定める。このため、各プルアップ抵抗R1〜R3の抵抗値は、所望のスイッチング動作が行われるように定められる。簡単に説明すると、第1スイッチ回路73に対応する第1プルアップ抵抗R1は、データD8及びデータD9がLレベルであってデータD7がHレベルの場合に、第1スイッチ回路73のPチャネルFET73bを動作状態にさせる抵抗値に定められる。第2スイッチ回路74に対応する第2プルアップ抵抗R2は、データD9がLレベルであってデータD8がHレベルの場合に、第2スイッチ回路74のPチャネルFET74bを動作状態にさせる抵抗値に定められる。第3スイッチ回路75に対応する第3プルアップ抵抗R3は、データD9がHレベルの場合に、第3スイッチ回路75のPチャネルFET75bを動作状態にさせる抵抗値に定められる。
次に、電源部PWSの動作について説明する。DACデータの最上位ビットであるデータD9は、図4に示すように、指令電圧(DACデータで示される電圧波形信号COM´の電圧)が19.46Vになるタイミングで値[0]から値[1]へ切り替わる。その後、データD9は、指令電圧が38.00Vに達するまで、値[1]を維持する。従って、図5に示すように、データD9の電圧レベルは、指令電圧が19.46Vに達するまでLレベルである。そして、指令電圧が19.46V以上になるとHレベルになる。上位から2番目のビットであるデータD8は、図4に示すように、指令電圧が9.51Vになるタイミングで値[0]から値[1]へ切り替わり、指令電圧が19.46Vに達する直前まで値[1]を維持する。指令電圧が19.46Vに達すると、データD8は値[0]に戻る。その後、指令電圧の上昇に伴って、値[1]に切り替わる。具体的には、DACデータとして[1100000000]から[1111111111]までのものが受信された場合に、データD8は値[1]に切り替わる。上位から3番目のビットであるデータD7は、図4に示すように、指令電圧が4.75Vになるタイミングで値[0]から値[1]へ切り替わり、指令電圧が9.51Vに達する直前まで値[1]を維持する。指令電圧が9.51Vに達すると、データD7は値[0]に戻り、指令電圧の上昇に伴って、値[1]に切り替わる。この点については、データD8と同様であるので、具体的な説明は省略する。
次に、具体例に基づいて、電流源である電源と電流増幅用のトランジスタとの関係について説明する。図7は、電圧波形信号COM´、駆動信号COM、及び、供給される電源の関係を示している。この図7において、横軸は時間であり、縦軸は電圧である。そして、電圧値とともに示す実線は供給される電源を示す。また、符号COM´で示す一点鎖線は電圧波形信号COM´(アナログ信号)を示し、符号COMで示す実線は駆動信号COMを示す。
以上説明したように、このプリンタ1では、アナログ信号変換部としての波形生成回路41と、電流増幅部としての電流増幅回路42と、電源生成部としての電源部PWSとを有する。そして、波形生成回路41は、デジタルデータとしてのDACデータを、アナログ信号としての電圧波形信号COM´に変換する。電流増幅回路42は、電流増幅用のトランジスタとしてのトランジスタ対を用い、電圧波形信号COM´の電流を増幅して駆動信号COMの生成を行う。そして、生成した駆動信号COMを出力する。電源部PWSは、電流増幅用のトランジスタへ供給される電源を生成する。その際、駆動信号COMの基となるDACデータを用いて、トランジスタ対(詳しくはNPN型トランジスタ43)に供給される電源の電圧を定める。これにより、駆動信号COMから電圧値を取得する等の処理を行わなくて済み、処理を高速化できる。
前述した実施形態は、プリンタ1を有する印刷システムについて記載されているが、その中には、駆動信号COMの生成方法や電源部PWSの制御方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
前述した実施形態では、電流増幅部として、NPN型トランジスタやPNP型トランジスタを有する電流増幅回路42を例示した。電流増幅部は、電流増幅用のトランジスタを有する構成であれば、電流増幅回路42の構成に限定されない。
前述した各実施形態におけるプリンタ1は、ヘッド51をキャリッジ移動方向に往復移動させて印刷を行う形式のものであったが、この構成に限定されない。例えば、媒体の幅方向に亘って複数のノズルを配置したラインヘッドを有するラインヘッドプリンタ1であってもよい。
40 駆動信号生成回路,41 波形生成回路,42 電流増幅回路,
43 NPN型トランジスタ,44 PNP型トランジスタ,
50 ヘッドユニット,51 ヘッド,52 スイッチ,
60 プリンタ側コントローラ,61 インタフェース部,
62 CPU,63 メモリ,64 制御ユニット,
71 電源生成回路,72 電源選択回路,73 第1スイッチ回路,
74 第2スイッチ回路,75 第3スイッチ回路,
110 コンピュータ,111 ホスト側コントローラ,
112 インタフェース部,113 CPU,114 メモリ,
120 表示装置,130 入力装置,140 記録再生装置,
SU 検出器群,PWS 電源部,R1 第1プルアップ抵抗,
R2 第2プルアップ抵抗,R3 第3プルアップ抵抗,
D1 第1ダイオード,D2 第2ダイオード,
D3 第3ダイオード,HC ヘッド制御部,PZT ピエゾ素子,
COM´ 電圧波形信号,COM 駆動信号
Claims (8)
- (A)デジタルデータをアナログ信号に変換するアナログ信号変換部と、
(B)前記アナログ信号の電流を増幅することで駆動信号を生成する電流増幅部であって、電流増幅用のトランジスタを有する電流増幅部と、
(C)前記電流増幅用のトランジスタに供給される電源を生成する電源生成部であって、前記デジタルデータに基づいて定めた電圧の電源を生成する電源生成部と、
(D)を有する駆動信号生成装置。 - 請求項1に記載の駆動信号生成装置であって、
前記デジタルデータは、
前記駆動信号の電圧を複数ビットで示すものであり、
前記電源生成部は、
電圧の異なる複数種類の電源を生成する電源生成回路と、
前記デジタルデータを構成する一部のビットの内容に基づき、前記複数種類の電源を選択的に供給する電源選択回路と、
を有する駆動信号生成装置。 - 請求項2に記載の駆動信号生成装置であって、
前記デジタルデータは、
前記ビット毎に受信され、
前記電源選択回路のスイッチ回路は、
或る電圧の電源の供給を、前記ビットで示された電圧レベルに応じて制御する、駆動信号生成装置。 - 請求項3に記載の駆動信号生成装置であって、
前記デジタルデータは、
前記駆動信号の電圧が高いほど、上位ビットで示されるものであり、
前記電源選択回路は、
前記上位ビットによって、当該上位ビットよりも下位側のビットで供給が制御される電源よりも、高い電圧の電源の供給を制御する、駆動信号生成装置。 - 請求項2から請求項4の何れかに記載の駆動信号生成装置であって、
前記電源選択回路は、
前記駆動信号の電圧よりも高い電圧の電源の中から、前記駆動信号の電圧に最も近い電圧の電源を選択する、駆動信号生成装置。 - 請求項1から請求項5の何れかに記載の駆動信号生成装置であって、
前記電流増幅用のトランジスタは、
コレクタが前記電源生成部で生成された電源の供給線に接続され、エミッタが前記駆動信号の供給線に接続され、ベースが前記アナログ信号の供給線に接続されたNPN型トランジスタを有する、駆動信号生成装置。 - (A)デジタルデータをアナログ信号に変換するアナログ信号変換部と、
(B)前記アナログ信号の電流を増幅することで駆動信号を生成する電流増幅部であって、電流増幅用のトランジスタを有する電流増幅部と、
(C)前記電流増幅用のトランジスタに供給される電源を生成する電源生成部であって、前記デジタルデータに基づいて定めた電圧の電源を生成する電源生成部と、
(D)前記駆動信号の印加によって液体を吐出するヘッドと、
(E)を有する液体吐出装置。 - (A)電圧の異なる複数種類の電源を生成すること、
(B)デジタルデータをアナログ信号に変換すること、
(C)前記デジタルデータに基づき、前記複数種類の電源の中から対応する電圧の電源を選択し、電流増幅用のトランジスタに供給すること、
(D)前記アナログ信号の電流を前記電流増幅用のトランジスタによって増幅することで、駆動信号を生成すること、
(E)を行う駆動信号生成方法。
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