JP2008237590A - 収納体 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス不要で、高い調湿性を有する収納体を提供する。
【解決手段】調湿性植物繊維ボード7を少なくとも一構成部材とする収納体Aであって、調湿性植物繊維ボード7は、植物から得られるリグノセルロース繊維同士がバインダーで接着されて形成され内部に調湿材が保持されていることとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、収納体に関するものである。
高気密・高断熱住宅の普及に伴い、室内環境、特に湿気に対する関心が高まっている。空気中に含まれることのできる水蒸気の量には限度があり、その量は、湿度が高いほど多く、温度が低くなれば少なくなる。温度の高い場所で、多くの水蒸気を含んだ空気が、冷たいもので冷やされたり、室温が大きく下がれば水に戻り結露となる。
水を使う部屋や空気の流れの悪い場所等の湿気の多い場所が結露の起こりやすい場所となる。他の湿気の多い場所としては、キッチンのシンク下部の収納部や、野菜や根菜等を入れるような収納庫、また床下収納庫、クローゼット、下駄箱、畳の下部等の閉ざされた空間等が挙げられ、これらの場所はいずれも換気性が悪く、湿気がたまりやすくなっている。結露を防ぐためには、換気が重要であり、また、窓や壁等を断熱性の高い材料とすることが有効である。
ところで、現在、収納体に多く用いられている木質系ボードは表面に透湿性のない化粧シートが貼られているため、その木質系ボードの表面においては過剰な湿気で結露が発生し、カビ等の微生物の繁殖を招き、収納体の内部環境を悪化させることになる。そこで珪藻土、炭、ゼオライト等の調湿性の高い材料の関心が高まっている。これら湿気を吸収する材料(調湿性の高い材料)で収納体を仕上げれば、湿気の多いときは湿気を吸収し、少ないときは湿気を放出する調湿機能を発揮し、収納体の内壁面の表面に発生する結露を抑え、カビの発生等を抑制することができる。
調湿性の高い材料はそれだけでは接着性がないため、無機系もしくは樹脂系のバインダーを混入して湿式で施工することが一般的である。しかし、湿式では下地処理、下塗り、上塗りと作業が煩雑であるため、貼るだけで調湿性があるボードが求められている。例えば、特許文献1に記載されているように、調湿性の高い材料とバインダーを混合した調湿材をタイルとしたものが存在する。しかし、このようなタイルや湿式のように表面に調湿性の高い材料が露出する場合、強度が弱い、調湿性の高い材料が剥れるという問題があり、それを防ぐためにバインダー量を多くすると、調湿性が低下するという問題があった。そこで、調湿性の高い材料をその内部に含有させることが考えられるが、この場合には剥れる等の問題はなくなるものの、湿気が内部の調湿性の高い材料まで到達し難く、低い調湿効果にとどまっていた。また、収納体の内部に市販されている乾燥剤を設置して調湿することも考えられるが、可逆性がないため、交換の手間とコストがかかっていた。さらには、特許文献2,3に記載されるような透湿性のある繊維板を用いることも考えられる。しかしながら、これらの繊維板には調湿材が含有されていないため、この繊維板を用いた収納体を水を使う部屋や空気の流れの悪い場所等の湿気の多い場所に設置した場合には、収納体内部は依然として湿気が高いままの状態である。
特許第2652593号公報 特開平11−333986号公報 特開平11−151705号公報
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、メンテナンス不要で、高い調湿性を有する収納体を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
第1に、本発明の収納体は、調湿性植物繊維ボードを少なくとも一構成部材とする収納体であって、調湿性植物繊維ボードは、植物から得られるリグノセルロース繊維同士がバインダーで接着されて形成され内部に調湿材が保持されている。
第2に、上記第1の発明の収納体において、収納体の背面板が調湿性植物繊維ボードである。
上記第1の発明によれば、調湿性植物繊維ボードが収納体の構成部材の一部となっているため、収納体内部に乾燥剤等を設置したり、乾燥剤の交換等のメンテナンスが不要となる。また、調湿性植物繊維ボードはその内部と外部に湿気が自由に行き来することができる高い調湿性を有しているため、収納体内部の調湿だけでなく、収納体外部の湿度も制御できる。
上記第2の発明によれば、手が届きにくく、湿気がこもりやすい壁面と収納体との境界面である収納体本体の背面板に調湿性植物繊維ボードが用いられているため、収納体内部だけでなく、収納体外部の湿気のこもりやすい空間まで湿度制御できる。
本発明は、収納体の一構成部材として調湿性植物繊維ボードが用いられている。調湿性植物繊維ボードは、湿気が調湿性植物繊維ボードの内部と外部に自由に行き来することができる高い調湿性を有しているため、これを用いることで収納体内部の湿度を取り除くことが可能となる。したがって、収納体内部で結露が発生せず、カビが発生するような90%を超える高湿度雰囲気とはならない。また、収納体内部の湿度が低下した場合には、逆に調湿材で吸収した湿気が放出されるため、収納体内部が乾燥しすぎることなく、適度の湿度が保たれるようになっている。したがって、乾燥を嫌う根菜や果物、革製品やウール等の衣装類や繊維製品等も、通常の収納体に入れておくよりも安全に安心して保管することができる。
図1は本発明の収納体の一実施形態を示す斜視図である。この収納体Aは、底面板1、側面板2、天面板3、背面板4を構成部材として箱状の収納体本体が形成され、収納体本体の前方開口部には蝶番6により開閉可能な前扉板5が設けられている。収納体本体内部は必要に応じて引き出しや棚板が設けられていてもよい。ここで、例えば、収納体本体を構成する底面板1、側面板2、天面板3、背面板4の全部と前扉板5に調湿性植物繊維ボード7が用いられていてもよい。この場合、箱状の収納体Aの全ての面(6面)に調湿性植物繊維ボード7が配されることになり、その効果を最大に発現することができる。一方で、収納体Aの一面のみに調湿性植物繊維ボード7を配するようにしてもよい。例えば、図2に示すように、収納体Aが床材8上に壁面9側に設置される場合には、収納体本体の背面板4を調湿性植物繊維ボード7とすることが効果的である。実際上、壁面9と収納体との間は、非常に狭くなっており、手が届きにくく湿気がこもりやすくなっている。したがって、収納体本体の背面板4を調湿性植物繊維ボード7とすることで、収納体A内部の調湿が可能であることはもちろん、背面板4と壁面9との間にこもった湿気を取り除くことができるため、好ましい。なお、調湿性植物繊維ボード7が用いられない他の構成部材の材質としては、従来から収納体の構成部材として用いられているものであればよく、例えば合板、パーティクルボード、MDFボード(Medium Density Fiberboard)等を挙げることができる。
以上の実施形態の収納体は、前方開口部に前扉板5が設けられた箱状の収納体であるが、上方に扉体が設けらるものであってもよいし、扉体がない収納体であってもよい。収納体の形状も特に限定されるものではない。例えば、本発明の収納体としては、キッチンのシンク下の収納部、洗面化粧台の下の収納部、床下収納庫、クローゼット、書棚、下駄箱、根菜・果物保管庫等、湿気が高く、カビ等の発生が心配される場所に設置される収納体として使用できる。また、収納体本体内部に引き出しや棚板が設けられる場合には、引き出しや棚板の構成部材や棚板に調湿性植物繊維ボードを用いてもよい。
次に、収納体の一構成部材として用いられる調湿性植物繊維ボードについて説明する。
本発明における調湿性植物繊維ボード7は、図3に示すように、植物から得られるリグノセルロース繊維10を基材として用い、この基材同士がバインダー11で接着されて形成されているとともに、内部に調湿材12が保持されている。
基材であるリグノセルロース繊維10は相互に絡み合って調湿性植物繊維ボード7を構成するため、必然的に調湿性植物繊維ボード7の内部や表面に空隙が生じる。
図4は調湿性植物繊維ボードを厚さ方向に薄くスライスしたときの空隙部の状態を説明する模式図である。リグノセルロース繊維10が相互に絡み合い、それらの間に空隙部13が生じる。調湿材(図4では図示なし)はこの空隙部13に均一に分散して保持されている。このように、調湿性植物繊維ボード中に調湿材が均一に分散されていると、湿潤時には湿気が調湿性植物繊維ボードの空隙部に入り込み、調湿性植物繊維ボード内部の調湿材に吸収される。また、乾燥時には調湿材から放出された水分が調湿性植物繊維ボードの空隙部を通って外部に放出されるものである。このように、透湿性に優れたリグノセルロース繊維10の調湿性植物繊維ボード中に調湿材を含有させることで、調湿性の高い調湿性植物繊維ボードを実現することができる。
また、調湿材は調湿性植物繊維ボードの内部に保持されているため、剥離等を起こすことはなく、また切削や釘打ちも可能となる。
本発明で用いるリグノセルロース繊維としては、その主成分がセルロースとリグニンからなるものが使用可能である。具体的には、ケナフ、亜麻、ラミー、大麻、ジュート等の麻類植物の靭皮から採取される繊維、マニラ麻やサイザル麻等の麻類植物の茎または葉の筋から採取される繊維や、木材繊維が挙げられる。これらの繊維は、セルロースとリグニンのほか、ヘミセルロースやペクチン等の成分で構成されている。
ここで挙げた繊維のうち、麻類植物の繊維は、結晶性で強度の高いセルロースの比率が60%以上と木材繊維の30〜50%より高く、繊維としての強度が高い。またこれらの植物からは、レッティングと呼ばれる浸水処理および物理的な解繊処理により、長さが20mm以上、直径が30〜200μmの繊維が容易に得られる。
本発明で用いるリグノセルロース繊維は、上記のいずれかの処理で得られる繊維が用
いられるほか、繊維状または紡糸処理により糸状にされたものであればよく、これらに限定されるものではない。またリグノセルロース繊維をシート状、不織布、織布に加工したものを用いてもよい。
また、本発明で用いるバインダーについては、特に限定されない。具体的には、ユリア、メラミン、フェノール・エポキシ樹脂やウレタン系樹脂などの熱硬化性樹脂接着剤や酢酸ビニル系接着剤、合成ゴム系接着剤、ポリ乳酸やデンプン系樹脂のエマルジョン接着剤等が挙げられる。
ここで、基材であるリグノセルロース繊維にバインダーを含有させる方法については、特に限定されない。具体的には、バインダーをリグノセルロース繊維にスプレーする方法やバインダー中にリグノセルロース繊維を含浸する方法が挙げられる。
また、本発明で用いる調湿材については、吸放湿性を有する材料であれば特に限定されない。具体的に、木炭、竹炭などの炭類、タルク、ゼオライト、珪藻土、シリカゲル、モンモリロナイト、セピオライト等の粘土鉱物、アルミナ、シリカなどの無機物等が挙げられる。これらの材料は、多孔質の材料であり、これらの穴に水分が出入りすることで吸放湿性を有し、それだけでなく、気体中の化学物質の吸着性も有することが多いので、このような機能を調湿性植物繊維ボードに付与することができる。
ここで、調湿性植物繊維ボード中に調湿材を均一に分散させて保持させる方法についても、特に限定されない。具体的には、調湿材を分散させた液体状のバインダーをリグノセルロース繊維にスプレーしたり含浸させたりする方法や、調湿材をリグノセルロース繊維に分散させた後、バインダーを含有させる方法、リグノセルロース繊維、バインダー、調湿材を同時に混合する方法等が挙げられる。
そして、上記のようにしてリグノセルロース繊維にバインダーを含有させ、かつ、調湿材を均一に分散させた後に、これをプレス成形することによって、図3に示すような調湿性植物繊維ボードを得ることができる。このようにして形成された調湿性植物繊維ボードにあっては、リグノセルロース繊維が相互に絡み合って調湿性植物繊維ボードの内部に外部と連通する空隙部が無数に形成され、この空隙部に調湿材が均一に分散して保持されていることによって、湿気が調湿性植物繊維ボードの内部と外部を自由に行き来することができ、調湿性を高めることができるとともに、切削加工や釘打ち等の加工性も高めることができるものである。しかも調湿材が調湿性植物繊維ボードの内部に保持されていることによって、調湿性植物繊維ボードから剥離するようなことがないものである。
図5は本発明の実施形態において用いられる調湿性植物繊維ボードの他の一例を示すものであり、図6はこの調湿性植物繊維ボードを作製する途中の工程を示す斜視図である。調湿性植物繊維ボード7は、次のようにして作製される。まず、植物から得られるリグノセルロース繊維10を基材として用い、この基材同士をバインダー11で接着することによって、植物繊維マット14を作製する。次に、このようにして形成される植物繊維マット14を複数枚用意し、図6のように複数枚の植物繊維マット14の間に調湿材12からなる調湿材層15を介在させる。そしてこの状態でプレス成形することによって、図5に示すようなサンドイッチ構造の調湿性植物繊維ボード7を得ることができる。このようにして形成された調湿性植物繊維ボード7にあっては、調湿材12が複数枚の植物繊維マット14の間に挟み込まれて保持されていることによって、調湿材12の表裏面にはバインダーの膜が形成されることがなくなり、調湿材12の表裏面が十分に露出されることとなり、調湿材12の吸放出能力を最大限に生かすことができ、調湿性をさらに高めることができるものである。
図5は2枚の植物繊維マット14の間に調湿材層15を形成したものであるが、用いる植物繊維マット14の枚数および形成される調湿材層15の層数はこれに限定されないのはいうまでもない。
調湿材としては、珪藻土が好ましい。珪藻土は、珪藻と呼ばれる藻類等の植物性プランクトンの死骸が海底や湖底に堆積し、細胞壁に非晶質の二酸化ケイ素が沈着した後、死骸の中の有機物の部分が徐々に分解されていき、最終的に主に二酸化ケイ素からなるその殻の部分だけが残った堆積物で粘土状の泥土である。珪藻は水や養分を外部から取り入れるための細孔が多数あいており、これらの細孔に水分が出入りする。珪藻土の細孔径は吸放湿に適した数nm付近に分布し、吸放湿性が高いことが知られている。そのため、調湿材として吸放湿性が高い珪藻土を用いることで、調湿性をさらに向上させることができるものである。
また、上述した各実施の形態において、調湿性植物繊維ボードの密度は400kg/m以上2000kg/m以下であることが好ましい。このように、調湿性植物繊維ボードの密度が400kg/m以上であることによって、強度の低下を防止することができるものである。しかし、調湿性植物繊維ボードの密度が400kg/m未満であると、リグノセルロース繊維とバインダーとの結合が弱くなり、強度等の良好な特性を得ることが困難となったり、調湿性植物繊維ボードの内部から調湿材がこぼれて脱離してしまったりするおそれがある。また、調湿性植物繊維ボードの密度が2000kg/m以下であることによって、調湿性の低下を防止することができるものである。しかし、調湿性植物繊維ボードの密度が2000kg/mを超えると、調湿性植物繊維ボード内部における空隙部割合が小さくなり、透湿性が低くなり、結果として調湿性が低下するおそれがある。したがって、プレス成形時の圧力や調湿性植物繊維ボードの厚さを調整する等して、調湿性植物繊維ボードの密度を400kg/m以上2000kg/m以下に設定するのが好ましく、これにより強度等の特性と調湿性とを十分に確保することができるものである。
<実施例1>
バインダー:ポリ乳酸エマルジョン(品番:PL−1000、メーカー:ミヨシ油脂)液に、ケナフ茎部の外皮部分となる靱皮から得られたケナフ繊維束(平均径82μm)を用いて作成した繊維マット(単位面積あたりの重量600g/m)を含浸し、乾燥した時の重量比率が植物繊維マット:600、ポリ乳酸の不揮発分:150となるように、絞りにより調整した。この含浸した繊維マットを乾燥機にて100℃、10分乾燥した後、1枚の上に、乾燥した時の重量比率が含浸した繊維マット:750、珪藻土:500となるよう、調湿材、珪藻土を均一に振りまいた。珪藻土を均一に振りまいた上からもう一枚含浸した繊維マットを重ねて金型温度170℃、圧力3.5MPaで120秒間プレス成形した。その際、調湿性植物繊維ボードの厚さが2mm、密度が1000kg/mとなるように、厚さを調整したステンレス製の鉄棒を挟んでプレスを行い調湿性植物繊維ボードを作製した。
このように作製した調湿性植物繊維ボードを前扉板に用いた収納体を作製した。収納体の側面板、天面板、底面板は、パーティクルボード(表面のみにオレフィン系の化粧紙が貼られた厚み15mmのボード)、また背面板は、MDFボード(収納体側の表面のみにオレフィン系の化粧紙が貼られた厚み2.5mmのボード)で構成された収納体である。この収納体の前扉体として調湿性植物繊維ボードを蝶番を用いて側面板に開閉できるように取り付けた収納体である。この収納体の内寸は30cm角の空間で構成されている。この収納体は、前扉板以外は、オレフィン系の化粧紙で覆われているため通気性はない。
以上、作製した収納体の内部に、約90℃のお湯を入れた容器を置き、25℃で40RH%の環境下で、経時(初期、10分後、30分後)で収納体内部および外部の湿度変化を測定し、内部の結露状況を目視にて評価した。
<実施例2>
実施例1の収納体において、前扉板を実施例1で用いたパーティクルボードとし、背面板を調湿性植物繊維ボートとした以外は実施例1と同様である。
<比較例1>
実施例1の収納体において、前扉板を実施例1で用いたパーティクルボードとした以外は実施例1と同様である。
<比較例2>
実施例2の収納体において、背面板の調湿性植物繊維ボードを調湿材の無い植物繊維ボードとした以外は実施例2と同様である。
結果を表1に示す。
Figure 2008237590
表1の結果より、実施例1〜2では、収納体内部の湿度は80RH%以下のカビの発生しにくい湿度に制御でき、内部に結露が生じていないことも確認できた。一方、比較例1では収納体内部に結露が発生していることを確認した。また、比較例2は、結露は発生しなかったが、収納体内部の湿度の低下が大きく、十分な調湿性を有していないことが確認された。
<実施例3>
次に、収納体内部には何も入れずに、手の届かない壁面の湿度が高くなったことを想定して収納体の背面板の外側にプラスチック製の箱を設置し、その内部に約90℃のお湯を入れた容器を置くことで、収納体内部と背面板の外側部分の湿度変化を経時(初期、10分後)で測定し、背面板の外側部分の結露状況を目視にて評価した。
この実施例で用いた収納体は実施例1で用いた収納体と同じもの、すなわち調湿性植物繊維ボードを前扉板に用いた収納体を用いた。
<実施例4>
実施例3の収納体として実施例2の収納体を用いた以外は、実施例3と同様にして収納体内部と背面板の外側部分の湿度変化を測定し、背面板の外側部分の結露状況を目視にて評価した。
<比較例3>
実施例3の収納体として比較例2の収納体を用いた以外は、実施例3と同様にして収納体内部と背面板の外側部分の湿度変化を測定し、背面板の外側部分の結露状況を目視にて評価した。
結果を表2に示す。
Figure 2008237590
表2の結果より、実施例3〜4では、10分後の収納体内部の湿度が初期の湿度と同程度に制御でき、調湿性に優れていることが確認できた。一方、比較例3では、10分後の収納体内部の湿度が初期の湿度と比べて比較的高く、十分な調湿性を有していないことが確認された。
本発明の収納体の一実施形態を示す斜視図である。 収納体を壁面に設置した様子を示す断面図である。 調湿性植物繊維ボードの一例を示す断面図である。 調湿性植物繊維ボードをスライスしたものを示す斜視図である。 調湿性植物繊維ボードの他の一例を示す断面図である。 調湿性植物繊維ボードを作製する途中の工程を示す斜視図である。
符号の説明
A 収納体
7 調湿性植物繊維ボード
10 リグノセルロース繊維
11 バインダー
12 調湿材

Claims (2)

  1. 調湿性植物繊維ボードを少なくとも一構成部材とする収納体であって、調湿性植物繊維ボードは、植物から得られるリグノセルロース繊維同士がバインダーで接着されて形成され内部に調湿材が保持されていることを特徴とする収納体。
  2. 収納体の背面板が調湿性植物繊維ボードであることを特徴とする請求項1に記載の収納体。
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