JP2008235328A - 有機半導体装置、及びその製造方法 - Google Patents

有機半導体装置、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機トランジスタの素子特性や安定性を向上させることのできる有機半導体装置、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ソース電極と、ドレイン電極と、ゲート電極と、有機半導体層と、ゲート絶縁層と、を備える有機半導体装置の製造方法において、基板上に、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、有機半導体層、ゲート絶縁層を備える有機薄膜トランジスタを形成する素子構造形成工程と、有機薄膜トランジスタがP型のトランジスタの場合には、ゲート電極に、ドレイン電極又はソース電極の少なくとも一方の電極に対して相対的にプラスのゲート電圧を印加し、有機薄膜トランジスタがN型のトランジスタの場合には、ゲート電極に、ドレイン電極又はソース電極の少なくとも一方の電極に対して相対的にマイナスのゲート電圧を印加する電圧印加工程と、を具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、有機半導体装置、及びその製造方法に関するものである。
近年、シリコンに代表される無機材料を用いた薄膜電界効果型トランジスタから置き換えうるデバイスとして、有機半導体材料を用いた有機薄膜電界効果型トランジスタが注目されている。
その理由を以下に述べる。
(1)有機薄膜電界効果型トランジスタは、無機半導体に比べて極めて低温プロセスで製造できるため、プラスチック基板やフィルムを用いることができ、フレキシブルで軽量、壊れにくい素子を作製することができる。
(2)溶液の塗布や印刷法と言った簡便な方法で短時間での素子製作が可能であり、プロセスコスト、装置コストを非常に低く抑えることが可能である。
(3)材料のバリエーションが豊富であり、分子構造を変化させることにより、容易に材料特性、素子特性を根本的に変化させることが可能である。異なる機能を組み合わせることで、無機半導体では不可能な機能、素子を実現することも可能である。
このような利点がある。
図8(a)〜(d)に、代表的な有機トランジスタの一般的な断面構造を示す。
有機トランジスタ110は、基板12、ゲート電極13、ソース電極14、ドレイン電極15、ゲート絶縁層16、半導体層17から成り立っている。ゲート電極13の形成法に関して、ゲート電極13が基板12側にあるボトムゲート型、ゲート電極13が基板12と半導体層17を挟んだ逆側にあるトップゲート型の2種類に分けられる。また、ソース電極14、ドレイン電極15の形成法に関して、ソース電極14及びドレイン電極15が、半導体層17からみて基板12側にあるボトムコンタクト型、半導体層17からみて基板12と逆側にあるトップコンタクト型の2種類あり、これらの組み合わせで得られる計4種類の構造の有機トランジスタ110が代表的な形状である。
このような有機トランジスタの形成方法として、例えば特許文献1に示すような技術が提案されている。
特開2004−319982号公報
しかしながら、上記の方法で作成した素子は、作成直後の状態において、半導体内や絶縁膜界面に多数のトラップ準位や不純物が存在する為、作成した素子をそのままデバイスに用いても最良な特性を得ることができないという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、有機トランジスタの素子特性や安定性を向上させることのできる有機半導体装置、及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明の有機半導体装置の製造方法は、上記課題を解決するために、ソース電極と、ドレイン電極と、ゲート電極と、有機半導体層と、ゲート絶縁層と、を備える有機半導体装置の製造方法において、基板上に、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、有機半導体層、ゲート絶縁層を備える有機薄膜トランジスタを形成する素子構造形成工程と、有機薄膜トランジスタがP型のトランジスタの場合には、ゲート電極に、ドレイン電極又はソース電極の少なくとも一方の電極に対して相対的にプラスのゲート電圧を印加し、有機薄膜トランジスタがN型のトランジスタの場合には、ゲート電極に、ドレイン電極又はソース電極の少なくとも一方の電極に対して相対的にマイナスのゲート電圧を印加する電圧印加工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の有機半導体装置の製造方法によれば、有機薄膜トランジスタを形成した後、有機薄膜トランジスタがP型のトランジスタの場合には、ゲート電極に、ドレイン電極又はソース電極の少なくとも一方の電極に対して相対的にプラスのゲート電圧を印加し、有機薄膜トランジスタがN型のトランジスタの場合には、ゲート電極に、ドレイン電極又はソース電極の少なくとも一方の電極に対して相対的にマイナスのゲート電圧を印加することによって、ソース電極及びドレイン電極を形成する際にゲート絶縁層の界面に生じるトラップ準位を減少させることができる。つまり、ソース電極とドレイン電極との間に逆バイアスのゲート電圧を印加することによって、形成される有機半導体のオン電流特性が向上し、且つ、そのバラツキが解消されることになる。
また、電圧印加工程において、ドレイン電極とソース電極とを接地することが好ましい。
このような方法によれば、トラップ準位を確実に減少させることができ、上記した効果が安定して得られる。
また、電圧印加工程において、一度ゲート電圧を印加した後、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を接地し、再度ゲート電圧を印加することが好ましい。
例えば、ゲート電圧を長時間印加してしまうと、トラップ準位は減少するが、不純物イオンが移動したり、有機半導体層の界面が化学的にダメージを受けて素子が劣化してしまうことになる。そのため、本発明の製造方法によれば、一度ゲート電圧を印加した後、ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極を等電位に戻してから再度ゲート電圧を印加することによって、素子が劣化する要因を排除しつつ、素子特性を向上させることができる。
また、電圧印加工程において、パルス状にゲート電圧を印加することが好ましい。
このような製造方法によれば、ゲート電圧をパルス状に印加することによって、素子が劣化する要因を排除しつつ、素子特性を向上させることができる。
また、電圧印加工程において、基板を、減圧下、真空中、もしくは不活性ガスのうちのいずれかの雰囲気下においてゲート電圧の印加を行うことが好ましい。
このような製造方法によれば、酸素や水分などが存在しない環境下でゲート電圧を印加することによって、ゲート電圧の印加によって生成したキャリアと酸素や水分等との相互作用が引き起こされることもなくなり、素子が劣化することを防止できる。
また、電圧印加工程において、有機薄膜トランジスタを加熱しながらゲート電圧の印加を行うことが好ましい。
このような製造方法によれば、加熱しながら電圧印加処理を行うことによって、より効果的且つ短時間でゲート絶縁層界面のトラップ準位を減少させることができる。
また、電圧印加工程において、有機薄膜トランジスタに光を照射しながらゲート電圧の印加を行うことが好ましい。
このような製造方法によれば、光を照射しながらゲート電圧を印加することによって、より効果的且つ短時間でゲート絶縁層界面のトラップ準位を減少させることができる。
本発明の有機半導体は、基材上に、ゲート電極、ゲート絶縁層、チャネル領域、ソース電極、及びドレイン電極が配置された有機半導体であって、上記した製造方法で製造されることを特徴とする。
本発明の有機半導体によれば、良好な伝導性を得ることができるので、優れたスイッチング特性を備えたものとなる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(有機トランジスタの構造)
図1は、本発明の有機トランジスタの実施形態を模式的に示す図である。
この有機トランジスタ(有機半導体装置)は、図8(c)に示したような、トップゲート・ボトムコンタクト構造のものである。但し、本発明の有機トランジスタは、図8(a)に示したようなボトムゲート・ボトムコンタクト構造、図8(b)に示したようなボトムゲート・トップコンタクト構造、図8(d)に示したようなトップゲート・トップコンタクト構造などにも適用可能なのは勿論である。
本実施形態の有機トランジスタ1は、図1(a)、(b)に示すように基板10上にソース電極20a及びドレイン電極20bを配設し、これらソース電極20a及びドレイン電極20bを覆うようにして有機半導体層30が配置され、さらにこの有機半導体層30上にゲート絶縁層40を介してゲート電極50を配設して構成される有機薄膜トランジスタからなる。
以下、各部の構成について、順次説明する。
基板10は、有機トランジスタ1を構成する各層(各部)を支持するものである。
基板10には、例えば、ガラス基板、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリイミド(PI)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)、石英基板、シリコン基板、金属基板、ガリウム砒素基板等を用いることができる。
有機トランジスタ1が可撓性を付与する場合には、基板10には、プラスチック基板、または、薄い(比較的膜厚の小さい)金属基板が選択される。
基板10上には、ソース電極20a及びドレイン電極20b(一対の電極)が設けられている。これらソース電極20a及びドレイン電極20bは、ほぼ同一平面上に配置されている。
ソース電極20aおよびドレイン電極20bの構成材料としては、例えば、Au、Ag、Cu、Pt、Ni、Cr、Ti、Ta、Alまたはこれらを含む合金のような金属材料、およびこれらの酸化物等を用いることができる。
また、ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、導電性有機材料で構成することもできる。
また、有機半導体層30がP型である場合には、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの構成材料が、それぞれ、Au、Ag、Cu、Ptまたはこれらを含む合金を主とするものが好ましい。これらのものは、比較的仕事関数が大きいため、ソース電極20aをこれらの材料で構成することにより、有機半導体層30への正孔(キャリア)の注入効率を向上させることができる。
なお、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの平均厚さは、特に限定されないが、それぞれ、10〜2000nm程度であるのが好ましく、50〜1000nm程度であるのがより好ましい。
ソース電極20aとドレイン電極20bとの距離、すなわち、図1(a),(b)に示すチャネル長Lは、2〜100μm程度であるのが好ましく、2〜20μm程度であるのがより好ましい。
このような範囲にチャネル長Lの値を設定することにより、有機トランジスタ1の特性の向上(特に、ON電流値の上昇)を図ることができる。
また、ソース電極20aおよびドレイン電極20bの長さ、すなわち、図1(b)に示すチャネル幅Wは、1um〜1000um程度であるのが好ましく、10um〜100um程度であるのがより好ましい。このような範囲にチャネル幅Wの値を設定することにより、寄生容量を低減させることができ、有機トランジスタ1の特性の劣化を防止することができる。また、有機トランジスタ1の動作速度の向上を行うことができる。
基板10上には、各ソース電極20aおよびドレイン電極20bに接触するように、有機半導体層30が設けられている。この有機半導体層30の構成材料については、後述する有機トランジスタの製造方法にて説明する。
有機半導体層30の平均厚さは、特に限定されないが、0.1〜1000nm程度であるのが好ましく、1〜 500nm程度であるのがより好ましく、1〜100nm程度であるのがさらに好ましい。
有機半導体層30上、すなわち、有機半導体層30を介してソース電極20aおよびドレイン電極20bと反対側には、ゲート絶縁層40が設けられている。このゲート絶縁層40は、ソース電極20aおよびドレイン電極20bに対して、後述するゲート電極50を絶縁するものである。ゲート絶縁層40の構成材料としては、公知のゲート絶縁体材料であれば、種類は特に限定されるものではなく、有機材料、無機材料のいずれも使用可能である。
有機材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルフェノール等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
一方、無機材料としては、シリカ、窒化珪素、酸化アルミ、酸化タンタル等の金属酸化物、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウムチタン酸鉛等の金属複合酸化物が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゲート絶縁層40の平均厚さは、特に限定されないが、10〜5000nm程度であるのが好ましく、100〜2000nm程度であるのがより好ましい。ゲート絶縁層40の厚さを上記範囲とすることにより、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとゲート電極50とを確実に絶縁しつつ、有機トランジスタ1の動作電圧を低くすることができる。
なお、ゲート絶縁層40は、単層構成のものに限定されず、複数層の積層構成のものであってもよい。
ゲート絶縁層40上の所定の位置、すなわち、ソース電極20aとドレイン電極20bとの間のチャンネル領域18に対応する位置には、有機半導体層30に電界をかけるゲート電極50が設けられている。このゲート電極50の構成材料としては、公知の電極材料であれば、種類は特に限定されるものではない。具体的には、Cr、Al、Ta、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pd、In、Ni、Nd、Coまたはこれらを含む合金のような金属材料、およびそれらの酸化物等を用いることができる。
また、ゲート電極50は、導電性有機材料で構成することもできる。
ゲート電極50の平均厚さは、特に限定されないが、0.1〜2000nm程度であるのが好ましく、1〜1000nm程度であるのがより好ましい。
このような有機トランジスタ1では、ソース電極20aおよびドレイン電極20b間に電圧を印加した状態で、ゲート電極50に閾値以上のゲート電圧を印加すると、有機半導体層30のゲート絶縁層40との界面付近に、図1(a)に示すようなチャネル領域18が形成され、チャネル領域18をキャリア(正孔)が移動することで、ソース電極20aおよびドレイン電極20b間に電流(ドレイン電流)が流れる。
すなわち、ゲート電極50に電圧が印加されていないOFF状態では、ソース電極20aおよびドレイン電極20b間に電圧を印加しても、有機半導体層30中にほとんどキャリアが存在しないため、微少な電流しか流れない。
一方、ゲート電極50に電圧が印加されているON状態では、有機半導体層30のゲート絶縁層40に面した部分に電荷が誘起され、チャネル(キャリアの流路)が形成される。この状態でソース電極20aおよびドレイン電極20b間に電圧を印加すると、チャネル領域18を通って電流が流れる。
(有機トランジスタの製造方法)
次に、本発明の有機トランジスタの製造方法について説明する。
図2は、本発明の有機トランジスタの製造工程を示すフローチャートである。図3は、本実施形態の有機トランジスタの製造工程を示す断面図である。図4は、有機トランジスタにゲート電圧を印加する状態を示す説明図である。図5は、有機トランジスタ(P型)のエネルギーバンド図である。
以下、図2のフローチャートに沿って図3〜5を用いて説明する。なお、適宜図1を参照するものとする。
有機トランジスタ1の製造方法は、図2に示すように、有機トランジスタ1の素子構造を形成する素子構造形成工程と、有機トランジスタ1の特性を向上させる電圧印加工程とを備えて構成されている。
「素子構造形成工程」
まず、素子構造形成工程について述べる。
本実施形態における素子構造形成工程は、基板10上にソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する工程(S1)と、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように有機半導体層30を形成する工程(S2)と、有機半導体層30上にゲート絶縁層40を形成する工程(S3)と、ゲート絶縁層40上にゲート電極50を形成する工程(S4)とを有する。
電極形成工程[S1]
まず、図3(a)に示すように、基板10上に、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する。このソース電極20aおよびドレイン電極20bは、例えば、エッチング法、リフトオフ法等を用いて形成することができる。
エッチング法によりソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する場合には、まず、例えば、スパッタ法、蒸着法、メッキ法等を用いて、基板10の全面に金属膜(金属層)を形成する。次に、例えばフォトリソグラフィー法、マイクロコンタクトプリンティング法等を用いて、金属膜上(表面)にレジスト層を形成する。次に、このレジスト層をマスクに用いて、金属膜にエッチングを施して、所定の形状にパターニングする。
また、リフトオフ法によりソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する場合には、まず、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを形成する領域以外の領域に、レジスト層を形成する。次に、例えば、蒸着法、メッキ法等を用いて、基板10のレジスト層側の全面に金属膜(金属層)を形成する。次に、レジスト層を除去する。
なお、ソース電極20aおよびドレイン電極20bは、基板10上に、例えば、導電性粒子や、導電性有機材料を含む導電性材料を塗布(供給)して塗膜を形成した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施すことにより形成することもできる。
導電性粒子を含む導電性材料としては、金属微粒子を分散させた分散液、導電性粒子を含むポリマー混合物等が挙げられる。
また、導電性有機材料を含む導電性材料としては、導電性有機材料の溶液または分散液が挙げられる。
基板10上に導電性材料を塗布(供給)する方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法のような塗布法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法、マイクロコンタクトプリンティング法のような印刷法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機半導体層形成工程[S2]
次に、図3(b)に示すように、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように、有機半導体層30を形成する。
有機半導体層30は、有機半導体材料と、有機溶媒とを含む有機半導体用組成物を、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように供給し、その後、必要に応じて後処理を施すことによって形成する。
有機半導体形成用液状材料を基板10上に供給する方法としては、例えば、スピンコート法やディップコート法のような塗布法、インクジェット印刷法(液滴吐出法)やスクリーン印刷法のような印刷法等が挙げられる。
このうちインクジェット法を使用するのが好ましい。インクジェット法は、液状材料を微細なパターンで供給できるので、パターニングが不要であり、簡易な工程で精密な形状の有機半導体層を形成することができる。
また、本発明の有機半導体用組成物で用いる有機溶媒は、その組成にもよるが、上記各材料の沸点が室温より十分に高いので、インクジェット法で問題となる液状材料のノズル面での乾燥を防止することができ、良好な吐出特性を得ることができる。
これにより、ソース電極20aおよびドレイン電極20bを覆うように有機半導体層30が形成される。このとき、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとの間には、チャネル領域18が形成される。
なお、有機半導体層30の形成領域は、図示の構成に限定されず、有機半導体層30は、ソース電極20aおよびドレイン電極20bとの間の領域(チャネル領域18)に選択的に形成してもよい。これにより、同一基板上に、複数の有機トランジスタ1(素子)を並設する場合に、各素子の有機半導体層30を独立して形成することにより、リーク電流、各素子間のクロストークを抑えることができる。また、有機半導体材料の使用量を削減することができ、製造コストの削減を図ることもできる。
ゲート絶縁層形成工程[S3]
次に、図3(c)に示すように、有機半導体層30上に、ゲート絶縁層40を形成する。
例えば、ゲート絶縁層40を有機高分子材料で構成する場合、ゲート絶縁層40は、有機高分子材料またはその前駆体を含む溶液を、有機半導体層30上を覆うように塗布(供給)した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施すことにより形成することができる。
有機高分子材料またはその前駆体を含む溶液を、有機半導体層30上へ塗布(供給)する方法としては、前記工程(S2)で挙げた塗布法、印刷法等を用いることができる。
また、ゲート絶縁層40を無機材料で構成する場合、ゲート絶縁層40は、例えば、熱酸化法、CVD法、SOG法により形成することができる。
ゲート電極形成工程[S4]
次に、図3(d)に示すように、ゲート絶縁層40上に、ゲート電極50を形成する。
まず、ゲート電極50の形成に先立って、金属膜(金属層)を形成する。
この金属膜は、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、金属箔の接合等により形成することができる。
次に、この金属膜上に、レジスト材料を塗布した後に硬化させ、ゲート電極50の形状に対応する形状のレジスト層を形成する。このレジスト層をマスクに用いて、金属膜の不要部分を除去する。
この金属膜の除去には、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
その後、レジスト層を除去することにより、ゲート電極50が得られる。
なお、ゲート電極50は、ゲート絶縁層40上に、例えば、導電性粒子や、導電性有機材料を含む導電性材料を塗布(供給)して塗膜を形成した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施すことにより形成することもできる。
導電性粒子を含む導電性材料としては、金属微粒子を分散させた分散液、導電性粒子を含むポリマー混合物等が挙げられる。
また、導電性有機材料を含む導電性材料としては、導電性有機材料の溶液または分散液が挙げられる。
ゲート絶縁層40上に導電性材料を塗布(供給)する方法としては、例えば、上記工程(S2)で挙げた塗布法、印刷法等を用いることができる。
以上のような工程を経て、有機トランジスタ1の素子構造が形成される。
「電圧印加工程」
次に、電圧印加工程について図2及び図4,5を参照しながら説明する。この電圧印加工程は本発明の特徴部分である。
電圧印加工程は、図2に示すように、ソース電極20aとドレイン電極20bとを接地する接地して、ソース電極20aとドレイン電極20bとの間に逆バイアスのゲート電圧を印加するゲート電圧印加工程(S5)を備える。
ゲート電圧印加工程[S5]
上記工程S1〜S4により形成された有機トランジスタ1には、ゲート絶縁層40の界面に製造過程(上記工程(S3))で生じたドナー型(N型準位)やアクセプター型(P型準位)のトラップ準位が多数存在する。図5(a)に示すように、P型の有機トランジスタ1では、その初期状態において、ゲート絶縁層40の界面にドナー型の電荷が多く存在し、これがキャリアトラップとなって電流の流れを阻害する。
そこで、本実施形態ではまず、図4に示すように、ソース電極20aとドレイン電極20bとを接地して等電位にする。ソース電極20a及びドレイン電極20bを接地することにより、これらソース電極20a及びドレイン電極20bに対するゲート電圧の印加を安定して行うことができる。
次に、図4に示すように、ソース電極20aとドレイン電極20bとの間に逆バイアスのゲート電圧を印加する。印加するゲート電圧の極性は有機トランジスタ1の素子特性によって異なり、例えば、有機トランジスタ1がP型である場合には、ソース電極20a及びドレイン電極20bとの間にプラスのゲート電圧を印加する。一方、有機トランジスタ1がN型である場合には、ソース電極20a及びドレイン電極20bとの間にマイナスのゲート電圧を印加する。通常、P型のトランジスタの場合、マイナスのゲート電圧を印加することによって電流が流れ、N型のトランジスタの場合、プラスのゲート電圧を印加することによって電流が流れる。本実施形態では、P型のトランジスタにプラスのゲート電圧を印加し、N型のトランジスタにマイナスのゲート電圧を印加している。つまり、本実施形態において印加するゲート電圧は、P型、N型半導体の逆バイアス電圧である。
すると、例えば、P型の有機トランジスタ1を例にして述べると、図5(b)に示すように、ソース電極20a及びドレイン電極20b間にプラスのゲート電圧を印加すると、ゲート絶縁層40の界面に存在していたドナーに電荷が注入されて、ゲート絶縁層40の界面が中性に戻る。これにより、図5(c)に示すように、ゲート絶縁層40の界面に電荷が存在しなくなる。その結果、閾値電圧(Vth)がプラスにシフトして(閾値の絶対値が小さくなる方向に移動する)電流の流れが向上すると同時に素子動作電圧を低減させることができる。有機トランジスタ1がN型の場合には、P型の逆となり、閾値電圧(Vth)がマイナスにシフトして電流の流れが向上する。
印加電圧や電圧印加時間については、ゲート絶縁層40の材質、膜厚(ゲート絶縁層40のキャパシタンスに関係している)や用いる半導体材料によって最適な値は異なるが、印加電圧は0.1〜100V程度が好ましく、1〜40Vの範囲内であることがより好ましい。
また、電圧印加時間に関しては、0.1秒〜1000秒程度が好ましく、10〜100秒の範囲内であることがより好ましい。なお、印加電圧が高いほど、より短時間で多くのトラップ準位を減少させることができる。
但し、あまりに長時間の間、高電圧を印加してしまうと、不純物イオンが移動したり、半導体界面が化学的にダメージを受けてしまい、逆に素子特性が劣化してしまうことが分かっている。このような素子を劣化させる要因を排除する方法として、以下の方法が挙げられる。
(1)接地したソース電極20aとドレイン電極20bとの間にプラスのゲート電圧を印加した後、ソース電極20a、ドレイン電極20b、ゲート電極50を接地することでこれらを等電位に戻し、再びプラスのゲート電圧を印加する。
(2)接地したソース電極20aとドレイン電極20bとの間に上記ゲート電圧を印加する際、AC的(パルス状)に印加する。
ここで、大気中のように、酸素や水分が存在している雰囲気下でゲート電圧印加工程S5を行うと、ゲート電圧によって生成したキャリアと酸素や水分が相互作用を起こして素子を劣化させる要因となる。そのため、酸素や水分などの存在しない減圧下、真空中、もしくは不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン)中で行うことが好ましい。
また、このゲート電圧印加工程S5は、図6に示すように、ホットプレートなどを用いて有機トランジスタ1を加熱した状態で行うことも可能である。
このように、有機トランジスタ1を加熱することで、より効果的且つ短時間でゲート絶縁層40の界面のトラップ準位を減少させることができる。この加熱温度に関しては、20℃〜200℃程度が好ましく、50℃〜150℃の範囲内で行うことがより好ましい。
また、素子を加熱することに代えて、図6に示すように、ランプなどを用いて有機トランジスタ1に光やレーザーを照射した状態で、ゲート電圧印加工程S5を行うようにしても良い。このように、有機半導体層30及びゲート絶縁層40の界面が光照射されている状態でゲート電圧印加工程S5を行うことにより、より効果的且つ短時間でトラップ準位を低減させることができる。用いる光の波長や照射強度の最適な値は、素子構造、基板10、ゲート絶縁層40、あるいは有機半導体層30の光透過度によって変化するが、波長は300nm〜800nm程度、500nm〜700nmの範囲内であることが好ましい。また、照射強度は、0.01〜10W/cm程度であることが好ましく、0.01〜10W/cmの範囲内であることがより好ましい。
このように、ソース電極20aとドレイン電極20bとの間に逆バイアスのゲート電圧を印加することによって、有機トランジスタ1の素子性能を低下させる要因をなくすことができる。つまり、上記したように、有機トランジスタ1がP型の場合には、ゲート電極50にドレイン電極20b及びソース電極20aに対して相対的にプラスのゲート電圧を印加し、有機トランジスタ1がN型の場合には、ゲート電極50に、ドレイン電極20b及びソース電極20aに対して相対的にマイナスのゲート電圧を印加する。これにより、ソース電極20a及びドレイン電極20bを形成する際にゲート絶縁層40の界面に生じたドナーやアクセプター型のトラップ準位が減少し、形成される有機トランジスタ1のオン電流特性が向上するとともにそのバラツキが解消される。よって、閾値電圧の低電圧化が可能となり、素子特性や安定性が向上した有機トランジスタ1を得ることができる。
[実施例]
次に、図1(a)、(b)に示した構造の有機トランジスタの製造方法の実施例を示す。
基板10として、ポリエチレンナフタレート基板(帝人デュポンフィルム株式会社製[テオネックスQ65])を用意し、この基板10を、イソプロピルアルコールを溶媒として超音波洗浄し、表面の脱脂処理を行った。
次いで、プラズマCVD法を用いて、上記基板10上に水分バリア膜として、厚さ200nm程度のSiO2膜(図示せず)を成膜した。
次いで、成膜室が10×10−4Paまで減圧された抵抗加熱式蒸着装置に上記基板10をセットし、ソース電極20a及びドレイン電極20bの形成を行った。具体的に、開口パターンを有したメタルマスク(図示せず)を基板10上のSiO2膜に対してアライメントし、該メタルマスクを通して金を厚さ150nm程度となるように真空蒸着し、図1(a)、(b)に示すようにソース電極20a、ドレイン電極20bを形成した。
次いで、基板10に対して酸素プラズマ処理を行うことにより、基板10の表面(ソース電極20a及びドレイン電極20bの表面)を親液化した。酸素プラズマ処理の条件は、使用装置(サムコインターナショナル研究所社製、「PX1000」)、パワー(200W)、処理時間(5分)、酸素流量(100sccm)、アルゴン流量(100sccm)である。
次いで、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)をキシンレンに0.5wt%の濃度で溶解させた塗布液を調製し、この塗布液を、インクジェット塗布装置によって上記ソース電極20a及びドレイン電極20bを覆うようにして基板10上、5滴を50μm間隔で直線状に吐出し、その後、100℃で10分間乾燥を行い、溶媒のキシレンを除去した。このようにしてポリ(3−ヘキシルチオフェン)からなる有機半導体層30を基板10上に成膜し、ソース電極20aとドレイン電極20bとの間に、チャネル長Lが50μm程度のチャネル領域18を形成した。
次に、ポリイミド溶液を上記有機半導体層30上にスピンコートにより塗布し、60℃×1時間加熱を行うことによって溶媒を除去することで、厚さ400nmのゲート絶縁層を基板10に一様に形成した。
次に、上記ゲート絶縁層40上のチャンネル領域18の上方にあたる部分に、導電性ポリマーであるPEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)/PSSの水分散液をインクジェット塗布装置により塗布し、その後80℃×10分間で乾燥を行い、幅50μm、平均厚さ100nmのゲート電極50を形成した。
このようにして有機トランジスタ1の素子構造が形成される。
その後、構成された有機トランジスタ1のソース電極20aとドレイン電極20bとを接地する。ソース電極20aとドレイン電極20bとを接地した後、これらソース電極20a及びドレイン電極20bに対して、ゲート電極50にプラス20Vの電圧を所定時間印加する。ここでの処理は大気圧下で行うものとする。
このようにして、有機トランジスタ1が製造される。本発明の有機トランジスタ1の製造方法では、ソース電極20aとドレイン電極20bとの間に逆バイアスのゲート電圧を印加する(電圧印加処理)ところに大きな特徴がある。よって以下に、上記のようなゲート電圧をソース電極20aとドレイン電極20bとの間に印加することによって如何に有機トランジスタ1の特性が向上するのかを検証する。
(トランスファー特性)
次に、有機トランジスタのトランスファー特性について述べる。
ここでは、作成直後の初期状態にある有機トランジスタのトランスファー特性を、大気圧中にて測定した。
ゲート電圧印加処理(上記ゲート電圧印加工程S5)を行っていない有機トランジスタ、5分間のゲート電圧印加処理を行った有機トランジスタ、及び10分間のゲート電圧印加処理を行った有機トランジスタの、薄膜トランジスタとしての特性を、以下のようにして調べた。
半導体パラメータアナライザー(アジレント・テクノロジー社製:4156C)を用いて、ドレイン電圧を−40V印加し、ゲート電圧を+5Vから−35Vまでスイープした場合のドレイン電流を測定した。得られた結果を図7に示す。図7には、N型の有機トランジスタのトランスファー特性が示されている。
なお、図7中において、横軸はゲート電圧Vg(v)、縦軸はソース・ドレイン間電流(図7中にはドレイン電流Ids(A)と記す)である。
なお、チャネル幅100μm、チャネル長さ10μmの素子を用いて評価を行った。
また、図7から求められた移動度、閾値電圧を以下に示す。
移動度[cm/Vs] Vth(閾値電圧)[V]
・電圧無印加 0.9×10−2 −7
・5分印加 2.0×10−2 −6
・10分印加 3.0×10−2 −4
なお、上記各項目の値は、以下に示す方法で求めた。
(オフ電流)
ゲート電圧が0Vの時の電流を求めた。
(移動度、閾値電圧)
ドレイン電流の1/2乗を縦軸、ゲート電圧を横軸にとったグラフ(図示せず)を別に作成し、得られた直線の切片から閾値電圧を求め、また、直線の傾きから、飽和領域でのトランジスタの移動度を算出した。
以上の結果から分かるように、電圧印加処理を施した有機トランジスタは、電圧印加処理を施していない有機トランジスタに比べて、閾値電圧、トランジスタの移動度に関して劇的に向上したものとなっている。したがって、本発明の製造方法により得られた有機トランジスタは、電圧印加処理を施していない従来の有機トランジスタに比べて素子特性が十分に向上していることが確認された。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本実施形態の製造方法では、上記ゲート電圧印加工程S5においてソース電極20aとドレイン電極20bとを接地した状態で電圧印加を行うとしたが、ソース電極20aとドレイン電極20bとを接地することが難しい場合は、ソース電極20a及びドレイン電極20bに対して相対的となるように、プラスあるいはマイナスの電圧を印加するようにする。各電極20a,20bの接地の有無に関わらず、有機トランジスタがP型の場合には、ソース電極20a及びドレイン電極20bに対して相対的にプラスのゲート電圧を印加し、有機トランジスタがN型の場合には、ソース電極20a及びドレイン電極20bに対して相対的にマイナスのゲート電圧を印加する。
これにより、電圧印加後には、P型の有機トランジスタでは閾値電圧がプラスにシフトし、N型の有機トランジスタ1では閾値電圧がマイナスにシフトする。したがって、有機トランジスタのオン電流特性が向上し、動作電圧が低減され、且つ、そのバラツキが解消される。よって、素子特性や安定性が向上し、信頼性に優れた有機トランジスタを得ることができる。
本実施形態における有機トランジスタの全体構成図。 本実施形態における有機トランジスタの製造方法を示すフローチャート。 本実施形態における有機トランジスタの製造方法を示す製造工程図。 有機トランジスタの電圧印加状態を示す説明図。 (a)〜(c)は有機トランジスタ(P型)のエネルギーバンド図。 有機トランジスタの他の電圧印加状態を示す説明図。 実施例で形成した有機トランジスタの、特性を示すグラフである。 (a)〜(d)は有機トランジスタの断面構造を模式的に示す図である。
符号の説明
1…有機トランジスタ(有機半導体装置)、10…基板、20a…ソース電極、20b…ドレイン電極、30…有機半導体層、40…ゲート絶縁層、50…ゲート電極

Claims (8)

  1. ソース電極と、ドレイン電極と、ゲート電極と、有機半導体層と、ゲート絶縁層と、を備える有機半導体装置の製造方法において、
    基板上に、前記ソース電極、前記ドレイン電極、前記ゲート電極、前記有機半導体層、前記ゲート絶縁層を備える有機薄膜トランジスタを形成する素子構造形成工程と、
    前記有機薄膜トランジスタがP型のトランジスタの場合には、前記ゲート電極に、前記ドレイン電極又は前記ソース電極の少なくとも一方の電極に対して相対的にプラスのゲート電圧を印加し、
    前記有機薄膜トランジスタがN型のトランジスタの場合には、前記ゲート電極に、前記ドレイン電極又は前記ソース電極の少なくとも一方の電極に対して相対的にマイナスのゲート電圧を印加する電圧印加工程と、を具備することを特徴とする有機半導体装置の製造方法。
  2. 前記電圧印加工程において、
    前記ドレイン電極と前記ソース電極とを接地することを特徴とする請求項1記載の有機半導体装置の製造方法。
  3. 前記電圧印加工程において、
    一度前記ゲート電圧を印加した後、前記ゲート電極、前記ソース電極、及び前記ドレイン電極を接地し、再度前記ゲート電圧を印加することを特徴とする請求項1又は2記載の有機半導体装置の製造方法。
  4. 前記電圧印加工程において、
    パルス状にゲート電圧を印加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機半導体装置の製造方法。
  5. 前記電圧印加工程において、
    前記基板を、減圧下、真空中、もしくは不活性ガスのうちのいずれかの雰囲気下において、ゲート電圧の印加を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の有機半導体装置の製造方法。
  6. 前記電圧印加工程において、
    前記有機薄膜トランジスタを加熱しながらゲート電圧の印加を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の有機半導体装置の製造方法。
  7. 前記電圧印加工程において、
    前記有機薄膜トランジスタに光を照射しながらゲート電圧の印加を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の有機半導体装置の製造方法。
  8. 基材上に、ゲート電極、ゲート絶縁層、チャネル領域、ソース電極、及びドレイン電極が配置された有機半導体装置であって、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の製造方法で製造されることを特徴とする有機半導体装置。
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