JP2008235204A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池が低出力で稼動している時に必要な電力を上回る発電を行わなくても、排気管から大気に排出される排気ガス中の水素濃度を基準値以下にすることができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システム11は、燃料電池12のカソードオフガスを大気中に排気するとともに調圧バルブ24が設けられた排気管23と、燃料電池12のアノードパージガスを排気管23の調圧バルブ24より下流側に導くパージガス用配管25と、パージガス用配管25に設けられたパージ用開閉弁26とを備えている。カソードオフガスの一部を貯蔵するタンク18と、タンク18と排気管23の調圧バルブ24より下流側とを接続する配管30と、配管30に設けられた排気用開閉弁31と、排気用開閉弁31をアノードパージガスが排気管23から排出される際に、水素濃度が基準値以下になるように制御する制御装置32とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池システム11は、燃料電池12のカソードオフガスを大気中に排気するとともに調圧バルブ24が設けられた排気管23と、燃料電池12のアノードパージガスを排気管23の調圧バルブ24より下流側に導くパージガス用配管25と、パージガス用配管25に設けられたパージ用開閉弁26とを備えている。カソードオフガスの一部を貯蔵するタンク18と、タンク18と排気管23の調圧バルブ24より下流側とを接続する配管30と、配管30に設けられた排気用開閉弁31と、排気用開閉弁31をアノードパージガスが排気管23から排出される際に、水素濃度が基準値以下になるように制御する制御装置32とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システムに係り、詳しくは排気系に特徴を有する燃料電池システムに関する。
排気ガスによる地球温暖化の抑制のため動力源として燃料電池が注目され、一部実用化されている。燃料電池は水素と酸素との反応によって電気エネルギーを生成するが、燃料電池システムでは、カソードに酸素を直接使用する代わりに空気を供給して空気中の酸素を使用する構成が一般的である。そして、カソードで生成した水や窒素の一部が電解質膜をカソード側からアノード側へ逆拡散するため、燃料電池が稼動を続けると、アノードの水や窒素の濃度が高くなり、それらの濃度がある程度以上になると、発電効率が低下する。これを防止あるいは抑制するため、一般に、アノードに溜まった水分及び窒素を水素ガスと共に排出するアノードパージが行われている。アノードパージを行う際に、アノードガスを直接大気中に排気すると、水素濃度が高すぎて安全を損なう虞がある。そこで、水素ガスの濃度を安全な基準値以下にする方法として、カソードオフガスで希釈して排気する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−172027号公報
燃料電池は、アノードには一定圧力で水素が供給され、カソードには燃料電池が接続された負荷の要求に応じて、供給される空気の量が変更されるように稼動される。そして、燃料電池に接続された負荷の要求が高負荷のときに燃料電池は高出力で稼動され、低負荷のときに低出力で稼動される。燃料電池の高出力稼動時にはカソードに供給される空気の量が多くなる。そのため、燃料電池の高出力稼動時には、単にアノードパージガスをカソードオフガスで希釈して排気するだけで、排気ガス中の水素濃度は基準値以下になる。しかし、燃料電池が低出力で稼動される際は、カソードオフガスの量が、アノードパージガスを排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるように希釈するのには不十分な量になる。
アノードパージされるガス量は、アノードパージ用バルブの一次圧及びその開時間で決まる。燃料電池を安定して稼動するには所定の圧力以上に設定する必要がある。また、アノードパージ用バルブの開時間短縮にも限界がある。したがって、燃料電池の低出力稼動時にアノードパージ用バルブの開時間を短縮して、アノードパージガスを排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるように希釈するのは難しい。
そのため、低出力時には発電に必要な量以上の空気を加圧手段にてカソードに供給してカソードオフガスの量を多くする方法が採られている。しかし、この方法では、低出力時に必要な電力を上回る発電が行われ、水素が無駄に使用される。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃料電池が低出力で稼動している時に必要な電力を上回る発電を行わなくても、排気管から大気中に排出される排気ガス中の水素濃度を基準値以下にすることができる燃料電池システムを提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、燃料電池のカソード側に加圧手段によって供給される空気中の酸素と、アノード側に供給される水素との反応により電気エネルギーを生成する燃料電池システムである。そして、前記燃料電池のカソードオフガスを大気中に排気するとともに調整弁が設けられた排気管と、前記燃料電池のアノードパージガスを前記排気管の前記調整弁より下流側に導くパージガス用配管と、前記パージガス用配管に設けられたパージ用開閉弁とを備えている。また、前記燃料電池のカソードオフガスの一部又は前記加圧手段により加圧された空気を貯蔵するタンクと、前記タンクと前記排気管の前記調整弁より下流側とを接続する配管と、前記配管に設けられた排気用開閉弁と、前記排気用開閉弁を前記アノードパージガスが前記排気管から排出される際に、水素濃度が基準値以下になるように制御する制御手段とを備えている。
この発明では、燃料電池のアノードパージガスがカソードオフガスで希釈されて、水素濃度が基準値以下の状態で大気中に排気される。燃料電池は、アノードには一定圧力で水素が供給され、カソードには燃料電池が接続された負荷の要求に応じて、供給される空気の量が変更されるように稼動される。そして、燃料電池に接続された負荷の要求が高負荷のときに燃料電池は高出力で稼動され、低負荷のとき低出力で稼動される。燃料電池の高出力稼動時にはカソードに供給される空気の量が多くなる。そのため、燃料電池が接続された負荷の要求が高負荷のときは、単にアノードパージガスをカソードオフガスで希釈して排気するだけで、排気ガス中の水素濃度は基準値以下になる。一方、燃料電池に接続された負荷の要求が低負荷のときは、燃料電池が低出力で稼動されて、カソードオフガスの量が、アノードパージガスを排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるように希釈するのには不十分な量になる。しかし、この発明では、カソードオフガスの一部又は加圧手段により加圧された空気がタンクに貯蔵され、アノードパージガスがカソードオフガスと共に排気管から排出される際に、水素濃度が基準値以下になるように開閉弁が制御される。したがって、燃料電池が低出力で稼動している時であっても、排気管から大気中に排出される排気ガス中の水素濃度を基準値以下にすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記タンクは前記排気管の前記調整弁より上流側に導入配管を介して接続され、前記導入配管には高負荷時に開かれる導入用開閉弁が設けられている。ここで、「高負荷時」とは、タンク内に貯蔵されたガスを使用せずに、アノードパージガスがカソードオフガスで希釈されて排気管から大気中に放出される際に、排気ガス中の水素濃度が基準値以下になる状態を意味する。
この発明では、高負荷時にカソードオフガスの一部がタンクに貯蔵され、貯蔵されたオフガスがアノードパージガスの希釈に使用されるため、加圧手段により加圧された空気をタンクに貯蔵して使用する場合に比較して、加圧手段の消費電力を低減でき、燃料電池システムの効率が高くなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記タンクは前記排気管の前記調整弁より上流側に導入配管を介して接続され、前記導入配管には前記タンク側から前記排気管側へガスが逆流するのを防止する逆止め弁が設けられている。この発明では、高負荷時にカソードオフガスの一部がタンクに貯蔵され、貯蔵されたオフガスがアノードパージガスの希釈に使用されるため、加圧手段により加圧された空気をタンクに貯蔵して使用する場合に比較して、加圧手段の消費電力を低減でき、燃料電池システムの効率が高くなる。また、タンクには、燃料電池の稼動中に排気管を流れるカソードオフガスの一部が逆止め弁を介して自動的に供給(充填)されるため、導入用開閉弁を設けて開閉制御する必要がない。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記排気用開閉弁は、低負荷時に開放される。ここで、「低負荷時」とは、タンク内に貯蔵されたガスを使用せずに、アノードパージガスがカソードオフガスで希釈されて排気管から大気中に放出される際に、排気ガス中の水素濃度が基準値以下にならない状態を意味する。この発明では、タンク内に貯蔵されたガスを無駄に使用するのを抑制でき、開閉制御をパージ用開閉弁の開閉制御と同期して制御する必要が無く、開閉制御が簡単になる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記排気管には前記配管の接続部より下流側に希釈器が設けられ、前記パージガス用配管は前記希釈器に接続されている。この発明では、アノードパージガスは希釈器でカソードオフガスにより希釈されるため、効率よく希釈されて大気中に排気(放出)される。
本発明によれば、燃料電池が低出力で稼動している時に必要な電力を上回る発電を行わなくても、排気管から大気中に排出される排気ガス中の水素濃度を基準値以下にすることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1にしたがって説明する。
図1に示すように、燃料電池システム11は、燃料電池12、水素タンク13、加圧手段としてのエアコンプレッサ14、加湿器15、希釈器16、膨張室17及びタンク18を備えている。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1にしたがって説明する。
図1に示すように、燃料電池システム11は、燃料電池12、水素タンク13、加圧手段としてのエアコンプレッサ14、加湿器15、希釈器16、膨張室17及びタンク18を備えている。
燃料電池12は、例えば固体高分子型の燃料電池からなり、水素タンク13から供給される水素と、エアコンプレッサ14から供給される空気中の酸素とを反応させて直流の電気エネルギー(直流電力)を発生する。
水素源としての水素タンク13は、燃料電池12の水素供給ポート(図示せず)に管路19を介して連結され、管路19には燃料電池12へ供給される水素の圧力を調整する調圧弁(図示せず)が設けられている。調圧弁は、水素タンク13に高圧で貯蔵された水素を所定の圧力まで減圧させて一定圧力で供給する圧力制御弁である。
エアコンプレッサ14は、管路20を介して加湿器15に接続されている。加湿器15は、供給管21を介して燃料電池12の酸素供給ポート(図示せず)に接続され、管路22を介してオフガス排出ポート(図示せず)に接続されている。そして、エアコンプレッサ14で加圧された空気が加湿器15で加湿された後、燃料電池12の酸素供給ポート(図示せず)に供給され、燃料電池12のカソード(図示せず)からのオフガスは管路22を介して加湿器15に排出される。
加湿器15には燃料電池12のカソードオフガスを大気中に排気する排気管23が接続されている。排気管23には調整弁としての調圧バルブ24が設けられ、調圧バルブ24より下流側に希釈器16が設けられている。
燃料電池12の水素排出ポート(図示せず)には、パージガス用配管25の第1端部が接続され、パージガス用配管25の第2端部は希釈器16に接続されている。パージガス用配管25は、燃料電池12のアノードパージガスを排気管23の調圧バルブ24より下流側に導く。したがって、水素排出ポートから排出されるアノードパージガスは、カソードオフガスで希釈されて排気管23から大気中に排気される。パージガス用配管25には膨張室17が設けられるとともに、膨張室17より上流側にはパージ用開閉弁(アノードパージバルブ)26が設けられ、下流側に絞り(オリフィス)27が設けられている。
タンク18は、排気管23の調圧バルブ24より上流側に導入配管28を介して接続され、導入配管28には高負荷時に開かれる導入用開閉弁29が設けられている。なお、導入用開閉弁29は、低負荷時には閉鎖される。タンク18は、燃料電池12のカソードオフガスの一部を導入用開閉弁29の開時に導入配管28を介して導入するとともに貯蔵する。タンク18の容積は、貯蔵されたカソードオフガスをタンク18から排出してアノードパージガスの希釈を行うことが可能な容積を、予め実験あるいは理論的に求めて安全を見込んで設定されている。なお、「高負荷時」とは、タンク18内に貯蔵されたガスを使用せずに、アノードパージガスがカソードオフガスで希釈されて排気管23から大気中に排気(放出)される際に、排気ガス中の水素濃度が基準値以下になる状態を意味する。「低負荷時」とは、タンク18内に貯蔵されたガスを使用せずに、アノードパージガスがカソードオフガスで希釈されて排気管23から大気中に排気(放出)される際に、排気ガス中の水素濃度が基準値以下にならない状態を意味する。基準値は、例えば、燃料電池システム11が車両に使用される際には2%である。
タンク18と排気管23の調圧バルブ24より下流側とは配管30により接続され、配管30には排気用開閉弁31が設けられている。排気用開閉弁31は、制御手段としての制御装置32からの指令により開閉制御される。制御装置32は、アノードパージガスが排気管23から排出される際に、水素濃度が基準値以下になるように排気用開閉弁31を制御する。この実施形態では、排気用開閉弁31は、低負荷時でかつパージ用開閉弁26が開放されるときに開放される。また、制御装置32は、調圧バルブ24の開度調整あるいはパージ用開閉弁26及び導入用開閉弁29の開閉制御も行う。
次に前記のように構成された燃料電池システム11の作用を説明する。
燃料電池システム11は、燃料電池12の稼動時には、水素タンク13からから所定の加圧状態で水素が燃料電池12のアノード(水素極)に供給される。また、エアコンプレッサ14が稼動されて、空気が所定の圧力に加圧されて燃料電池12のカソード(空気極)に供給される。アノードに供給された水素は、触媒によって水素イオンと電子とに解離し、水素イオンが電解質膜を通って水と共にカソードへ移動する。カソードでは、カソードに供給された空気中の酸素と、電解質膜中を移動してカソードに達した水素イオンと、外部回路を通ってきた電子とが結合して水を生成する。カソードで発生した水は、水蒸気の状態で未反応の空気と共にカソードオフガスとして加湿器15に排出され、希釈器16を経て大気中に排気される。
燃料電池システム11は、燃料電池12の稼動時には、水素タンク13からから所定の加圧状態で水素が燃料電池12のアノード(水素極)に供給される。また、エアコンプレッサ14が稼動されて、空気が所定の圧力に加圧されて燃料電池12のカソード(空気極)に供給される。アノードに供給された水素は、触媒によって水素イオンと電子とに解離し、水素イオンが電解質膜を通って水と共にカソードへ移動する。カソードでは、カソードに供給された空気中の酸素と、電解質膜中を移動してカソードに達した水素イオンと、外部回路を通ってきた電子とが結合して水を生成する。カソードで発生した水は、水蒸気の状態で未反応の空気と共にカソードオフガスとして加湿器15に排出され、希釈器16を経て大気中に排気される。
また、カソードの水や窒素の一部が電解質膜をカソード側からアノード側へ逆拡散するため、燃料電池12が稼動を続けると、アノードの水や窒素の濃度が高くなり、それらの濃度がある程度以上になると、発電効率が低下する。これを防止あるいは抑制するため、例えば、燃料電池12が所定時間稼動を継続した時点でパージ用開閉弁26が開放されて、アノードに溜まった水分及び窒素が水素ガスと共にパージガス用配管25に排出され、パージガス用配管25を介して希釈器16に供給される。そして、供給されたパージガスは希釈器16においてカソードオフガスにより希釈された後、図示しないマフラーを経て大気中に排気される。
パージ用開閉弁26の1回の開放時間は短い(例えば、0.1秒以下)。パージ用開閉弁26の開放間隔(パージ間隔)は、燃料電池12の稼動時間(発電量)に基づいて予め設定される。
アノードからパージガス用配管25に排出されたパージガスは、パージガス用配管25を介して希釈器16へ直接供給されるのではなく、膨張室17に供給された後、絞り27を経て希釈器16へ供給される。そのため、希釈器16に供給されるパージガスの圧力は、膨張室17が無い場合と比較して低くなる。したがって、希釈器16に供給されるカソードオフガス流量が同じ場合、希釈後に排気管23から大気中に排気される排気ガス中の水素濃度が低くなる。
燃料電池12は、アノードには一定圧力で水素が供給され、カソードには燃料電池12が接続された図示しない負荷の要求に応じて、供給される空気の量が変更されるように稼動される。燃料電池12に接続された負荷の要求が高負荷のときに燃料電池12は高出力で稼動され、低負荷のとき低出力で稼動される。燃料電池12の高出力稼動時にはカソードに供給される空気の量が多くなる。そのため、燃料電池12が接続された負荷の要求が高負荷のときは、単にアノードパージガスをカソードオフガスで希釈して排気するだけで、排気ガス中の水素濃度は基準値以下になる。一方、燃料電池12に接続された負荷の要求が低負荷のときは、燃料電池12が低出力で稼動されて、カソードオフガスの量が、アノードパージガスを排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるように希釈するのには不十分な量になる。
しかし、この実施形態の燃料電池システム11では、排気管23とタンク18とを接続する導入配管28の導入用開閉弁29が、燃料電池12の高負荷時(高出力時)に開かれ、排気管23を流れるカソードオフガスの一部がタンク18内に貯蔵される。そして、排気用開閉弁31は、低負荷時かつパージ用開閉弁26が開放されるときに制御装置32の指令に基づいて開放される。排気用開閉弁31は、パージガス用配管25に排出されたアノードパージガスを希釈するのに必要な時間、開放状態に保持される。その結果、低負荷時にアノードパージが行われる際は、希釈器16にはタンク18に貯蔵されていたカソードオフガスも供給される状態となり、希釈器16に供給されるアノードパージガスは、加湿器15から排出されるカソードオフガスの量が少なくても、排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるように希釈される。
排気用開閉弁31は、パージ用開閉弁26の開放と同時に開放されてもよいが、排気用開閉弁31を開放した後、パージ用開閉弁26の開放を行う方が好ましい。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)燃料電池システム11は、燃料電池12のカソード側に加圧手段によって供給される空気中の酸素と、アノード側に供給される水素との反応により電気エネルギーを生成する。燃料電池12のカソードオフガスでアノードパージガスを希釈して大気中に排気する。そして、燃料電池12のカソードオフガスの一部を貯蔵するタンク18と、タンク18と排気管23の調圧バルブ24より下流側とを接続する配管30と、配管30に設けられた排気用開閉弁31と、排気用開閉弁31をアノードパージガスが排気管23から排出される際に、水素濃度が基準値以下になるように制御する制御装置32とを備えている。したがって、燃料電池12が低出力で稼動している時であっても、排気管23から大気に排出される排気ガス中の水素濃度を基準値以下にすることができる。
(2)加圧手段としてエアコンプレッサ14が使用されている。したがって、加圧手段としてエアコンプレッサ14以外を使用する場合に比較して、システムが簡素かつ小型化できる。
(3)タンク18は排気管23の調圧バルブ24より上流側に導入配管28を介して接続され、導入配管28には高負荷時に開かれる導入用開閉弁29が設けられている。したがって、タンク18内にはタンク18に貯蔵するためにエアコンプレッサ14でわざわざ圧縮されたガスを使用せずに、排気されるカソードオフガスの一部が貯蔵されるため、エアコンプレッサ14が無駄な仕事をする必要がなく、エアコンプレッサ14の消費電力を低減でき、燃料電池システム11の効率が高くなる。
(4)排気用開閉弁31は、低負荷時に開放される。したがって、タンク18内に貯蔵されたガスを供給(排出)しなくても、排気管23から大気中に排出される排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるように、カソードオフガスのみでアノードパージガスを希釈することができる高負荷時に、タンク18内に貯蔵されたガスを無駄に使用するのを抑制することができる。
(5)排気用開閉弁31は、低負荷時でかつパージ用開閉弁26が開放されるときに制御装置32の指令に基づいて開放される。したがって、低負荷時であってもパージ用開閉弁26が開放されないとき、即ちタンク18内に貯蔵されているガスを供給(排出)する必要のないときには、排気用開閉弁31が開放されないため、タンク18内に貯蔵されたガスを無駄に使用するのをより抑制することができる。
(6)排気管23には配管30の接続部より下流側に希釈器16が設けられ、パージガス用配管25は希釈器16に接続されている。したがって、アノードパージガスは希釈器16でカソードオフガスにより希釈されるため、効率よく希釈されて大気中に排気される。
(7)パージガス用配管25に膨張室17が設けられるとともに、膨張室17より上流側にはパージ用開閉弁26が設けられ、下流側に絞り27が設けられている。したがって、パージガス用配管25に排出されたアノードパージガスは、膨張室17及び絞り27が存在しない場合より低圧で希釈器16に供給されるため、カソードオフガスの流量が同じであれば、希釈後に大気中に排出される排気ガス中の水素濃度が低くなる。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を、図2を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態は、排気管23を流れるカソードオフガスの一部をタンク18に貯蔵するための構成と、排気用開閉弁31を開閉制御するための構成とが第1の実施形態の燃料電池システム11と異なっており、その他の構成は第1の実施形態の燃料電池システム11と基本的に同様である。同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に第2の実施形態を、図2を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態は、排気管23を流れるカソードオフガスの一部をタンク18に貯蔵するための構成と、排気用開閉弁31を開閉制御するための構成とが第1の実施形態の燃料電池システム11と異なっており、その他の構成は第1の実施形態の燃料電池システム11と基本的に同様である。同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図2に示すように、タンク18と排気管23とを接続する導入配管28には、導入用開閉弁29に代えて、タンク18側から排気管23側へガスが逆流するのを防止する逆止め弁33が設けられている。タンク18と排気管23とを接続する配管30には、排気用開閉弁31に代えて、タンク18から排気管23へ排出されるガスの量を調整可能な流量調整弁34が設けられている。
排気管23には、導入配管28の接続部より上流に流量計35が設けられている。タンク18には圧力計36が設けられている。流量計35及び圧力計36の検出信号は制御装置32に出力される。
制御装置32は、流量計35の検出信号に基づいて排気管23を流れるカソードオフガス量を演算する。また、制御装置32は、圧力計36の検出信号に基づいてタンク18内の圧力を確認し、カソードオフガスの流量と、タンク18内の圧力とに基づいて、希釈器16で希釈された後、大気中に排気される排気ガス中の水素濃度が基準値以下になる流量調整弁34の開度を演算する。そして、制御装置32は、その開度になるように流量調整弁34の開度を制御する。タンク18内の圧力が低く、流量調整弁34を全開させても、大気中に排気される排気ガス中の水素濃度が基準値以下にならない場合は、制御装置32からの指令により、エアコンプレッサ14の回転数が上げらてれカソードオフガスの流量が増加される。なお、このようにタンク18内の圧力が不十分になる状態は、燃料電池12が予期していた時間よりも長い間、低負荷で稼働を継続した場合に発生する虞がある。しかし、一般的な使用条件ではこのような事態になることは回避される。
したがって、この実施形態によれば、第1の実施形態における(1),(2),(4)〜(7)と同様の効果の他に次の効果を得ることができる。
(8)タンク18は排気管23の調圧バルブ24より上流側に導入配管28を介して接続され、導入配管28にはタンク18側から排気管23側へガスが逆流するのを防止する逆止め弁33が設けられている。したがって、高負荷時に排気管23を流れるカソードオフガスの一部が逆止め弁33を介して自動的にタンク18に供給(充填)されるため、導入用開閉弁29を設けて開閉制御する必要がない。
(8)タンク18は排気管23の調圧バルブ24より上流側に導入配管28を介して接続され、導入配管28にはタンク18側から排気管23側へガスが逆流するのを防止する逆止め弁33が設けられている。したがって、高負荷時に排気管23を流れるカソードオフガスの一部が逆止め弁33を介して自動的にタンク18に供給(充填)されるため、導入用開閉弁29を設けて開閉制御する必要がない。
(9)制御装置32は、排気管23を流れるカソードオフガスの流量と、タンク18内の圧力とに基づいて、希釈器16で希釈された後、大気中に排気される排気ガス中の水素濃度が基準値以下になる流量調整弁34の開度を演算し、その開度になるように流量調整弁34の開度を制御する。したがって、タンク18内に貯蔵されたカソードオフガスが必要以上に排出されないため、燃料電池12が低出力の稼働を継続した場合でも、タンク18内に貯蔵されたカソードオフガスの量が足りなくなる事態になるのが抑制される。
(10)タンク18内の圧力を圧力計36で検出して、タンク18内のカソードオフガスが足りない場合は、エアコンプレッサ14の回転数を上げて、カソードオフガス量を多くするため、低負荷(低出力)の稼働が予期した以上の長時間にわたって継続された場合でも、排気管23から大気に排出される排気ガス中の水素濃度を基準値以下にすることができる。
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態を、図3を参照しながら説明する。第3の実施形態は、燃料電池12が予期していた時間よりも長い間、低負荷(低出力)で稼働を継続して、タンク18内に貯蔵されていたカソードオフガスの量が足りなくなる事態になっても、大気中に排気される排気ガス中の水素濃度を基準値以下に保持できる構成を備えている点が第1の実施形態と異なっている。その他の構成は、第1の実施形態の燃料電池システム11と同様である。同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に第3の実施形態を、図3を参照しながら説明する。第3の実施形態は、燃料電池12が予期していた時間よりも長い間、低負荷(低出力)で稼働を継続して、タンク18内に貯蔵されていたカソードオフガスの量が足りなくなる事態になっても、大気中に排気される排気ガス中の水素濃度を基準値以下に保持できる構成を備えている点が第1の実施形態と異なっている。その他の構成は、第1の実施形態の燃料電池システム11と同様である。同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図3に示すように、燃料電池システム11は、管路20と、パージガス用配管25のパージ用開閉弁26より下流側で膨張室17より上流側とを接続するバイパス管路37を備えている。バイパス管路37には開閉弁38が設けられている。したがって、エアコンプレッサ14が駆動されている状態で開閉弁38が開放されると、エアコンプレッサ14から吐出された空気の一部がパージガス用配管25のパージ用開閉弁26より下流側に供給される。
制御装置32は、燃料電池12が高負荷で駆動を継続した時間からタンク18内に貯蔵されたカソードオフガス量を推定する。また、導入用開閉弁29が閉鎖された後、排気用開閉弁31が開放された継続時間からタンク18内の残存カソードオフガス量を推定する。そして、残存カソードオフガス量が、アノードパージガスを大気中に排気される排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるまで希釈することができない状態になると、アノードパージガスを希釈する際に、エアコンプレッサ14の回転数が上げらてれカソードオフガスの流量が増加される。その結果、バイパス管路37を通って空気がパージガス用配管25に供給されてアノードパージガスの希釈に使用できる。したがって、この実施形態によれば、第1の実施形態における(1)〜(7)と同様の効果の他に次の効果を得ることができる。
(11)燃料電池システム11は、管路20と、パージガス用配管25のパージ用開閉弁26より下流側で膨張室17より上流側とを接続するバイパス管路37を備え、バイパス管路37には開閉弁38が設けられている。したがって、燃料電池12が予期していた時間よりも長い間、低負荷(低出力)で稼働を継続して、タンク18内に貯蔵されていたカソードオフガスの量が足りなくなる事態になっても、大気中に排気される排気ガス中の水素濃度を基準値以下に保持できる。
(12)燃料電池システム11の駆動を停止する際、燃料電池12の駆動を停止した後、エアコンプレッサ14の駆動を継続して、絞り27及び絞り27の上流側のパージガス用配管25に付着している水分を除去した後にエアコンプレッサ14を停止させることにより、冬季や寒冷時における凍結を防止することができる。
(13)膨張室17より上流側において、バイパス管路37からパージガス用配管25に空気が供給された状態でパージ用開閉弁26が開放される。したがって、パージ用開閉弁26が開放される際に、アノードとパージガス用配管25内との圧力差は、バイパス管路37からパージガス用配管25に空気が供給されない場合に比較して小さくなり、1回にパージされるパージガス量が少なくなる。
(第4の実施形態)
次に第4の実施形態を、図4を参照しながら説明する。なお、この第4の実施形態は、燃料電池12で使用されなかった水素を水素供給経路としての管路19に戻すことが可能な水素循環経路を備えている点が前記第1〜第3の各実施形態と大きく異なっている。また、この実施形態では、その他の構成は第1の実施形態の燃料電池システム11と基本的に同様であるため、同様の部分については同一符号を付してその説明を省略する。
次に第4の実施形態を、図4を参照しながら説明する。なお、この第4の実施形態は、燃料電池12で使用されなかった水素を水素供給経路としての管路19に戻すことが可能な水素循環経路を備えている点が前記第1〜第3の各実施形態と大きく異なっている。また、この実施形態では、その他の構成は第1の実施形態の燃料電池システム11と基本的に同様であるため、同様の部分については同一符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、燃料電池システム11は、パージ用開閉弁26と燃料電池12との間におけるパージガス用配管25と、管路19とを接続する水素循環経路39が設けられ、水素循環経路39には水素循環ポンプ40が設けられている。この実施形態では水素の供給量及び空気の供給量は、水素及び空気(酸素)がアノード又はカソードと対応する通路を通過する間に燃料電池12での化学反応によって消費される量より多い。そして、発電のための化学反応で発生した水は、水蒸気の状態で未反応の空気とともに排気管23に排出される。また、未反応の水素はパージガス用配管25及び水素循環経路39を経て水素循環ポンプ40へ導かれ、水素循環ポンプ40により加圧されて循環再利用される。
したがって、この実施形態によれば、第1の実施形態における(1)〜(7)と同様の効果の他に次の効果を得ることができる。
(14)燃料電池12では、水素を100%反応させることができないが、未反応の水素を再循環利用することにより、水素の利用率を高めることができる。
(14)燃料電池12では、水素を100%反応させることができないが、未反応の水素を再循環利用することにより、水素の利用率を高めることができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ タンク18と排気管23とを接続する導入配管28は、必ずしも導入用開閉弁29あるいは逆止め弁33を備えている必要はなく、図5に示すように、タンク18と排気管23とを導入配管28のみで接続してもよい。
○ タンク18と排気管23とを接続する導入配管28は、必ずしも導入用開閉弁29あるいは逆止め弁33を備えている必要はなく、図5に示すように、タンク18と排気管23とを導入配管28のみで接続してもよい。
○ タンク18に燃料電池12のカソードオフガスの一部を貯蔵する代わりに、加圧手段により加圧された空気を貯蔵する構成としてもよい。例えば、図6に示すように、タンク18の導入側と管路20とを導入配管28で接続する。そして、加圧手段としてのエアコンプレッサ14により加圧された空気をタンク18に貯蔵する。この構成においても、排気用開閉弁31は第1の実施形態と同様に制御され、燃料電池12が低出力で稼動している時であっても、排気管23から大気に排出される排気ガス中の水素濃度を基準値以下にすることができる。また、タンク18に貯蔵される空気は加湿器15を経ていない乾燥した空気であるため、冬季や寒冷地での使用時に、導入用開閉弁29及び排気用開閉弁31が凍結し難くなる。
○ 絞り27を省略したり、膨張室17及び絞り27の両方を省略したりしてもよい。
○ 希釈器16を省略して、パージガス用配管25の第2端部を排気管23に直接接続する構成としてもよい。
○ 希釈器16を省略して、パージガス用配管25の第2端部を排気管23に直接接続する構成としてもよい。
○ 第3の実施形態のように、バイパス管路37及び開閉弁38を設けて、燃料電池12が長時間、低出力で稼働されたときにバイパス管路37からアノードパージガスを希釈するための空気を供給する構成において、バイパス管路37の出口側はパージガス用配管25に接続する構成に限らない。例えば、排気管23の調圧バルブ24と希釈器16との間に接続したり、希釈器16に接続したりしてもよい。
○ パージ用開閉弁26の開放間隔は予め設定されずに、制御装置32が燃料電池12の発電状態を判断して、発電効率が悪くなった時に開放するようにしてもよい。
○ 第3の実施形態のように、燃料電池12が高負荷で駆動を継続した時間と、排気用開閉弁31が開放された継続時間とから、制御装置32がタンク18内の残存カソードオフガス量を推定する構成において、バイパス管路37及び開閉弁38を設けなくてもよい。この場合、残存カソードオフガス量が、アノードパージガスを大気中に排気される排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるまで希釈することができない状態になると、アノードパージガスを希釈する際に、エアコンプレッサ14の回転数が上げらてれカソードオフガスの流量が増加する。
○ 第3の実施形態のように、燃料電池12が高負荷で駆動を継続した時間と、排気用開閉弁31が開放された継続時間とから、制御装置32がタンク18内の残存カソードオフガス量を推定する構成において、バイパス管路37及び開閉弁38を設けなくてもよい。この場合、残存カソードオフガス量が、アノードパージガスを大気中に排気される排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるまで希釈することができない状態になると、アノードパージガスを希釈する際に、エアコンプレッサ14の回転数が上げらてれカソードオフガスの流量が増加する。
○ 第2の実施形態や第3の実施形態のように、タンク18内に貯蔵されていたカソードオフガスの量が足りなくなる事態になった場合、加圧手段(エアコンプレッサ14)により燃料電池12に供給する空気の量を多くする構成を採用する場合、要求された電力より多く発電された電力を充電する二次バッテリを設けてもよい。この場合、余分に発電された電力を無駄にすることがなくなる。
○ 第2の実施形態において、制御装置32がカソードオフガスの流量を演算するために、流量計35を設ける代わりに、エアコンプレッサ14の回転数からカソードオフガスの流量を演算したり、燃料電池12の発電量からカソードオフガスの流量を演算したりしてもよい。
○ 排気用開閉弁31を開放する時期は、低負荷時でかつパージ用開閉弁26が開放されるときに限らず、パージ用開閉弁26の開閉状態を考慮せず低負荷時に開放する構成としてもよい。また、低負荷時、高負荷時に関係なく、パージ用開閉弁26の開放時に開放するようにしてもよい。
○ 調整弁として調圧バルブ24に代えて、流量制御弁や減圧弁を設けてもよい。
○ 第1の実施形態の構成以外の構成、例えば第2の実施形態あるいは第3の実施形態の燃料電池システム11においても、水素循環式の構成を採用してもよい。
○ 第1の実施形態の構成以外の構成、例えば第2の実施形態あるいは第3の実施形態の燃料電池システム11においても、水素循環式の構成を採用してもよい。
○ 燃料電池システム11は必ずしも、車両等の移動体に限らず、電源を必要とする電気製品に装備したり、定置式の燃料電池システムに適用したりしてもよい。
○ 燃料電池システム11の水素源は、高圧に圧縮された水素ガスが単に充填された水素タンク13に限らず、例えば、水素吸蔵合金を内蔵した水素タンクや水素化物から化学反応により水素を発生させて取り出すもの等であってもよい。また、水素源としてメタノール、天然ガスやガソリン等の燃料を改質器で改質した改質ガスを使用する構成としてもよい。
○ 燃料電池システム11の水素源は、高圧に圧縮された水素ガスが単に充填された水素タンク13に限らず、例えば、水素吸蔵合金を内蔵した水素タンクや水素化物から化学反応により水素を発生させて取り出すもの等であってもよい。また、水素源としてメタノール、天然ガスやガソリン等の燃料を改質器で改質した改質ガスを使用する構成としてもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記制御手段は、前記燃料電池が高負荷で駆動を継続した時間から前記タンク内に貯蔵されたカソードオフガス量を推定し、前記排気用開閉弁が開放された継続時間から前記タンク内の残存カソードオフガス量を推定し、残存カソードオフガス量が、アノードパージガスを大気中に排気される排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるまで希釈することができない状態になると、アノードパージガスを希釈する際に、前記加圧手段による空気供給量を増加させる。
(1)請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記制御手段は、前記燃料電池が高負荷で駆動を継続した時間から前記タンク内に貯蔵されたカソードオフガス量を推定し、前記排気用開閉弁が開放された継続時間から前記タンク内の残存カソードオフガス量を推定し、残存カソードオフガス量が、アノードパージガスを大気中に排気される排気ガス中の水素濃度が基準値以下になるまで希釈することができない状態になると、アノードパージガスを希釈する際に、前記加圧手段による空気供給量を増加させる。
(2)請求項1〜請求項5及び前記技術的思想(1)のいずれか一項に記載の発明において、前記パージガス用配管には前記パージ用開閉弁の下流側に膨張室及び絞りが設けられ、該絞りが前記膨張室よりも下流側になるように設けられている。
11…燃料電池システム、12…燃料電池、14…加圧手段としてのエアコンプレッサ、16…希釈器、18…タンク、23…排気管、24…調整弁としての調圧バルブ、25…パージガス用配管、26…パージ用開閉弁、28…導入配管、29…導入用開閉弁、30…配管、31…排気用開閉弁、32…制御手段としての制御装置、33…逆止め弁。
Claims (5)
- 燃料電池のカソード側に加圧手段によって供給される空気中の酸素と、アノード側に供給される水素との反応により電気エネルギーを生成する燃料電池システムであって、
前記燃料電池のカソードオフガスを大気中に排気するとともに調整弁が設けられた排気管と、
前記燃料電池のアノードパージガスを前記排気管の前記調整弁より下流側に導くパージガス用配管と、
前記パージガス用配管に設けられたパージ用開閉弁と、
前記燃料電池のカソードオフガスの一部又は前記加圧手段により加圧された空気を貯蔵するタンクと、
前記タンクと前記排気管の前記調整弁より下流側とを接続する配管と、
前記配管に設けられた排気用開閉弁と、
前記排気用開閉弁を前記アノードパージガスが前記排気管から排出される際に水素濃度が基準値以下になるように制御する制御手段と
を備える燃料電池システム。 - 前記タンクは前記排気管の前記調整弁より上流側に導入配管を介して接続され、前記導入配管には高負荷時に開かれる導入用開閉弁が設けられている請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記タンクは前記排気管の前記調整弁より上流側に導入配管を介して接続され、前記導入配管には前記タンク側から前記排気管側へガスが逆流するのを防止する逆止め弁が設けられている請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記排気用開閉弁は、低負荷時に開放される請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
- 前記排気管には前記配管の接続部より下流側に希釈器が設けられ、前記パージガス用配管は前記希釈器に接続されている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007076986A JP2008235204A (ja) | 2007-03-23 | 2007-03-23 | 燃料電池システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010198983A (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-09 | Honda Motor Co Ltd | 燃料電池システム、および燃料電池システムの制御方法 |
JP7455688B2 (ja) | 2019-11-25 | 2024-03-26 | 現代自動車株式会社 | 燃料電池システムの排気水素濃度低減装置及びその方法 |
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2007
- 2007-03-23 JP JP2007076986A patent/JP2008235204A/ja active Pending
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