JP2008234164A - 交通状況演算システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プローブカーである車両3から収集したプローブデータに対して統計処理を行って交通情報を生成する際に、VICS情報に基づいて交通障害の有るリンクと交通障害の存在する期間を特定し(S4)、特定されたリンクの特定された期間に関するプローブ情報を後に行う統計処理(S9)の統計対象から除外する(S5)ように構成する。
【選択図】図6
Description
しかし、上記VICSでは感知器が設置された主要な道路のみのVICS情報しか作成することができず、情報提供される対象道路の範囲が狭いという課題がある。
ここで、プローブカーシステムは、上記VICSのように情報収集範囲が限定されず、極めて広い範囲からリアルタイムでデータを集めることができるという利点がある。
ここで、「交通障害」とは車両の走行を妨げる原因となるものであり、例えば、工事、事故、車線規制、速度規制、通行止め等がある。
また、「プローブ情報取得手段」及び「交通情報取得手段」はプローブカーや外部の施設等と通信を行うことによりプローブ情報や交通情報を取得することとしても良いし、装置内部に記憶されたプローブ情報や交通情報を読み出すことにより取得することとしても良い。
先ず、本実施形態に係る交通状況演算システム1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る交通状況演算システム1を示した概略構成図である。
ここで、本実施形態に係る交通状況演算システム1おいて車両3が取得し、プローブセンタ2に対して送信するプローブ情報としては、特に、車両3が走行するリンクのリンク番号とそのリンクを走行する車両の車速に関する情報が含まれる。そして、プローブセンタ2は車両3から送信されたリンク番号及び車速に基づいて、リンクの渋滞度等の交通情報を生成する。
図3に示すようにプローブ情報は、車両3が走行したリンクのリンク番号と、車両がそのリンクの走行を開始した開始時刻と、リンクを走行するのに要した所要時間と、リンクを走行した平均車速とから構成される。例えば、図3に示すプローブ情報は、車両3がリンク番号『1000』のリンクを、2007年3月6日の14時3分25秒に走行開始し、平均車速15km/hで25秒かけて走行したことが記録されている。そして、プローブ情報DB24には上記のプローブ情報が、各車両3から収集した数だけ累積的に記憶されている。
図4に示すようにプローブ交通情報は、リンクを識別するリンク番号と、渋滞度と、そのリンクを走行する車両の平均所要時間を示すリンク旅行時間と、リンクを走行する車両の平均車速とから構成される。例えば、図4に示すプローブ交通情報は、リンク番号『1000』のリンクについて、渋滞度が『混雑』で、リンク旅行時間が28secで、平均車速が17km/hであることを示している。そして、交通情報DB25には上記のプローブ交通情報が、ナビゲーション装置6が有する地図データを構成するリンク数分記憶されている。
そして、VICSセンタ4は所定時間毎(例えば5分毎)にVICS情報DB41に格納されたVICS情報から必要な情報を抽出し、VICS通信装置42を介してナビゲーション装置6に対して配信する。また、VICS情報はプローブセンタ2に対しても配信される。尚、配信されるVICS情報としては、渋滞情報の他に、交通障害等に関連した規制情報、駐車場情報、サービスエリア情報、パーキングエリア情報等がある。
図5に示すようにVICS情報は、リンクを識別するVICSリンク番号と、そのリンクについての渋滞度、渋滞の区間を示す渋滞長、事故情報、工事情報等を示した詳細情報とから構成される。例えば、図5に示すVICS情報は、2007年3月6日の13時56分から14時1分までの5分間に生成され14時1分に配信される情報であり、VICSリンク番号『533945−4−4』のリンクについて、全区間において渋滞度が『渋滞』であることを示している。また、VICSリンク番号『533946−10−2』のリンクについて、13:00〜18:00の間、工事により車両規制が行われることを示している。更に、VICSリンク番号『533947−6−1』のリンクについて、全区間において渋滞度が『混雑』であることを示している。尚、リンクの一部のみが渋滞である場合には、渋滞の開始点の座標に関する情報と開始点からの渋滞区間の距離に関する情報についてもVICS情報に含まれる。
尚、交通状況演算処理プログラムは新たに車両3からプローブ情報を取得する毎に実行しても良く、その場合にはリアルタイムで取得したプローブ情報に基づく新たな交通状況が演算されることととなる。また、前記S1では過去の一定期間のプローブ情報のみを取得することとしても良い。尚、上記S1がプローブ情報取得手段の処理に相当する。
そして、交通障害に関する情報を含んでいると判定された場合(S3:YES)にはS4へと移行する。一方、交通障害に関する情報を含んでいないと判定された場合(S3:NO)には、現在処理対象にあるプローブ情報に対する処理は行わずに、次のプローブ情報を対象とした処理へと移行する。
そして、図7に示す例では、VICS情報はリンクbの区間で2007年3月6日の13:00〜18:00の間、工事により車両規制が行われることを示す。従って、リンクbに対応するリンクB及びリンクCに関するプローブ情報であって、特に2007年3月6日の13:00〜18:00の間のプローブ情報については統計処理の対象から除外される。
一方、前記S4で特定されたリンクに対して車両の進行方向の手前側に隣接する隣接リンクが無いと判定された場合(S6:NO)には、現在処理対象にあるプローブ情報に対する処理は行わずに、次のプローブ情報を対象とした処理へと移行する。
図8に示すようにリンク81がVICS情報で交通障害(例えば、工事による車線規制)があるリンクと特定された場合には、車両の進行方向の手前側に隣接するリンク82についてもプローブ情報を統計処理の対象から除外するリンクに特定される。
ここで、図9は他の実施形態に係る交通状況演算システムにおいて、統計処理からプローブ情報が除外対象となるリンクを示した模式図である。
図9に示すようにリンク83がVICS情報で交通障害(例えば、工事による車線規制)があるリンクと特定された場合には、車両の進行方向の手前側に連続するリンク84〜リンク85についてもプローブ情報を統計処理の対象から除外するリンクに特定される。尚、リンク84〜リンク85については、リンク83から信号機の有る交差点までの区間、道なりに所定距離までの区間、前記特定されたリンクから所定範囲内の区間、前記特定されたリンクと同一路線の区間、前記特定されたリンクと同一路線番号の区間、又は同一道路種別の区間等において連続するリンクに特定することが望ましい。
また、プローブ情報に基づいて演算された交通情報と、別途VICSセンタより取得したVICS情報との内容が大きく異なる結果となることを防止できるので、提供した交通情報によって利用者を困惑させる虞が無い。
また、交通障害の存在するリンクに加えて交通障害の影響があると予測される隣接リンクや連続リンクに関するプローブ情報も除外対象とするので、取得したプローブ情報の中に交通障害によってイレギュラーな値を示すプローブ情報が含まれている場合に、そのプローブ情報を適切に除外することができ、プローブカーシステムによって提供される交通情報の信頼度を向上させることが可能となる。
更に、隣接リンク及び連続リンクは、車両の進行方向を考慮して特定されるので、交通障害の影響があると予測されるリンクを適切に特定することが可能となる。
また、VICSによって提供される信頼度の高いVICS情報に基づいて交通障害の有るリンクを特定するので、プローブカーシステムによって提供される渋滞情報の信頼度についても向上させることが可能となる。
例えば、本実施形態ではプローブセンタ2が交通障害の有るリンクのプローブ情報を統計対象から除外する処理(S1〜S8)を行うこととしているが、これらの処理はVICSセンタ4やナビゲーション装置6が行うようにしても良い。また、プローブセンタ2、VICSセンタ4及びナビゲーション装置6で分担して行うようにしても良い。
2 プローブセンタ
3 車両
4 VICSセンタ
20 サーバ
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 プローブ情報DB
25 交通情報DB
41 VICS情報DB
Claims (7)
- プローブ情報を取得するプローブ情報取得手段を有し、
前記プローブ情報取得手段により取得されたプローブ情報に基づいてリンクの交通状況を演算する交通状況演算システムにおいて、
前記リンクの交通情報を取得する交通情報取得手段と、
前記交通情報取得手段によって取得した交通情報に基づいて交通障害の有るリンクを特定する障害リンク特定手段と、を有し、
前記プローブ情報取得手段で取得したプローブ情報の内、前記交通障害の有るリンクに関するプローブ情報を除いたプローブ情報に基づいてリンクの交通状況を演算することを特徴とする交通状況演算システム。 - 前記プローブ情報は過去から所定期間に渡って蓄積した情報群であり、
前記交通情報取得手段によって取得した交通情報に基づいて前記交通障害の有るリンクの交通障害の存在する期間を特定する障害期間特定手段を有し、
前記プローブ情報取得手段で取得したプローブ情報の内、前記交通障害の有るリンクに関するプローブ情報であって且つ交通障害の存在する期間のプローブ情報を除いたプローブ情報に基づいてリンクの交通状況を演算することを特徴とする請求項1に記載の交通状況演算システム。 - 前記障害リンク特定手段によって特定されたリンクに隣接する隣接リンクを特定する隣接リンク特定手段を有し、
前記プローブ情報取得手段で取得したプローブ情報の内、前記交通障害の有るリンク及び前記隣接リンクに関するプローブ情報を除いたプローブ情報に基づいてリンクの交通状況を演算することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の交通状況演算システム。 - 前記隣接リンク特定手段は前記障害リンク特定手段によって特定されたリンクに対して車両の進行方向の手前側に隣接するリンクを隣接リンクとして特定することを特徴とする請求項3に記載の交通状況演算システム。
- 前記障害リンク特定手段によって特定されたリンクから信号機の有る交差点までの区間、道なりに所定距離までの区間、前記特定されたリンクから所定範囲内の区間、前記特定されたリンクと同一路線の区間、又は前記特定されたリンクと同一路線番号の区間において連続する連続リンクを特定する連続リンク特定手段を有し、
前記プローブ情報取得手段で取得したプローブ情報の内、前記交通障害の有るリンク及び前記連続リンクに関するプローブ情報を除いたプローブ情報に基づいてリンクの交通状況を演算することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の交通状況演算システム。 - 前記連続リンク特定手段は前記障害リンク特定手段によって特定されたリンクに対して車両の進行方向の手前側に連続するリンクを連続リンクとして特定することを特徴とする請求項5に記載の交通状況演算システム。
- 前記交通情報取得手段によって取得される前記交通情報は、路上に設置された感知器を用いて路上を走行する車両を検出した検出結果に基づく情報であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の交通状況演算システム。
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