JP2008233366A - 偏波モード分散補償器 - Google Patents
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Abstract
【課題】偏光度をモニタ信号として利用することにより偏波モード分散の補償を行う場合に、高次の偏波モード分散が無視できない状況下においても、制御精度が向上した偏波モード分散補償器を得ること。
【解決手段】光入力端子1から入力した光信号は、偏波調整部2にて偏波面の調整がなされ、次に、偏波分離部4aにて、2つの直交偏波成分に分離される。偏波成分の一方は光伝送路31を経て偏波合成部4bに入力され、偏波成分の他方は光伝送路32、遅延時間調整部5を経て群遅延時間が調整された後に偏波合成部4bに入力される。これらの偏波成分は、偏波合成部4bにて合波され、その一部は光カプラ9により分岐され、さらに、狭帯域光バンドパスフィルタ10を透過し、この透過光に対してDOPモニタ11にて偏光度の測定を行う。制御回路20は、モニタされた偏光度に基づいて、偏波調整部2および入力偏波モニタ部7を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】光入力端子1から入力した光信号は、偏波調整部2にて偏波面の調整がなされ、次に、偏波分離部4aにて、2つの直交偏波成分に分離される。偏波成分の一方は光伝送路31を経て偏波合成部4bに入力され、偏波成分の他方は光伝送路32、遅延時間調整部5を経て群遅延時間が調整された後に偏波合成部4bに入力される。これらの偏波成分は、偏波合成部4bにて合波され、その一部は光カプラ9により分岐され、さらに、狭帯域光バンドパスフィルタ10を透過し、この透過光に対してDOPモニタ11にて偏光度の測定を行う。制御回路20は、モニタされた偏光度に基づいて、偏波調整部2および入力偏波モニタ部7を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光伝送路における偏波モード分散を補償するための偏波モード分散補償器に関するものである。
近時の光伝送システムの進展に伴い、伝送容量の一層の増大が望まれており、40Gbpsを超える伝送容量の実用化が期待されている。40Gbpsを超える超高速光伝送システムにおいて、偏波モード分散(PMD:Polarization mode dispersion)は無視できない影響を及ぼす。入射偏波に対する偏波モード間の伝播遅延時間の差のことをDGD(Differential Group Delay;群遅延時間差)と呼び、PMDはDGDの期待値として定義される。
伝送路に大きなPMDが存在する場合、光パルスの異なる偏波成分毎に伝送路を伝播する時間が異なるため、伝送後に光パルスのパルス幅が広がり、またはパルス波形が劣化する現象が生ずる。高速光伝送システムでは隣接パルス間の伝送時間間隔は極めて短いため、PMDに起因するパルス広がりは、隣接パルスとのオーバーラップを生じ、受信特性を劣化させる。このため、PMDによるパルス広がり、または波形劣化を補償する技術が求められている。PMDにより生じる波形劣化の緩和方法の一つとして、PMD補償器が使用されている。
PMD補償器としては、非特許文献1に記載されている例をはじめとして、複数の方式が提案されている。大部分のPMD補償器では、入力の偏波状態に応じて伝播遅延時間が異なるデバイスを伝送路に設けることにより、伝送路のPMDを打ち消す構成となっている。
また、PMD補償器の制御に、DOP(Degree of Polarization;偏光度)を利用する方法が知られている(例えば、非特許文献2参照)。DOPは偏光状態を表す指標であり、完全偏光のときにはDOPは1、無偏光のときには0、その間では0から1の間の値を取る。
DGDは偏波による伝播遅延時間差であるため、DGDを有する伝送路を通過した光信号はDGD量に応じて偏波が回転する。偏波状態の変化の量は光信号の波長によって異なる。変調された光信号は一定のスペクトル幅をもつため、DGDを有する伝送路を通過した後には、スペクトル成分毎に異なる偏波状態となり、偏光度が低下する。DGDが大きいほど、波長による偏波状態の変化量も大きくなるため、DGDが大きな伝送路を通過した光信号はDOPが小さくなる。
従って、DOPが大きくなるようにPMD補償器の入力偏波面および2つの偏波間の遅延時間差を調整することで、伝送路のDGDを打ち消すようにPMD補償器を制御することができる。非特許文献2では、以上の原理を用い、DOPをモニタ信号として、DOPが大きくなるように制御することでPMDを補償している。このように、DOPを完全偏光状態からの逸脱を示す誤差信号としてPMD制御に利用している。また、同様の従来技術は特許文献1でも開示されており、DOPをモニタすることでPMD補償器の制御を行っている。
DGDを持つ複数の伝送路、およびデバイスが接続されているような場合には、PMDに無視できない波長依存性が生ずる。これを高次のPMDと呼ぶ。高次PMDが大きな場合には、各光周波数成分において偏波状態が大きく異なるため、DOPとPMDとの相関が弱まる。
しかしながら、上記従来の技術には以下に示すような問題点がある。すなわち、DOPを誤差信号として偏波モード分散の補償をする従来のPMD補償器においては、高次のPMDが無視できない状況下では、各周波数成分において偏波状態が大きく異なるため、DOPとPMDとの相関が弱まり、制御精度が低下するという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、偏光度をモニタ信号として利用することにより偏波モード分散の補償を行う場合に、高次の偏波モード分散が無視できない状況下においても、制御精度が向上した偏波モード分散補償器を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる偏波モード分散補償器は、入力される光信号の偏波面の調整を行う偏波調整部と、この偏波調整部から出力される光信号を相互に直交する2つの偏波成分に分離する偏波分離部と、この偏波分離部から出力される2つの偏波成分の一方に対して、遅延時間を調整する遅延時間調整部と、この遅延時間調整部により遅延時間の調整がなされた一方の偏波成分と、前記偏波分離部から出力される他方の偏波成分と、を合成する偏波合成部と、この偏波合成部から出力される光信号の一部を分岐する光カプラと、この光カプラにより分岐された光信号が入力され所定の周波数帯域における光信号のみを透過させる光バンドパスフィルタと、この光バンドパスフィルタを透過した光信号の偏光度をモニタする偏光度モニタと、を有する入力偏波モニタ部と、この入力偏波モニタ部によりモニタされた偏光度に基づいて、前記偏波調整部による偏波面の調整を制御すると共に、前記遅延時間調整部による遅延時間の調整を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、入力偏波モニタ部に設けられた光バンドパスフィルタにより光信号の所定の周波数成分のみを選択し、選択した周波数成分に対して測定された偏光度に基づいて、偏波調整部および遅延時間調整部を制御するようにしたので、高次の偏波モード分散が無視できない状況下においても、光バンドパスフィルタを狭帯域にして偏波状態の周波数依存性の影響を抑制することにより、偏波モード分散による波形劣化の補償効果を向上させることができる。
以下に、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態の偏波モード分散補償器は、光入力端子1と、偏波調整部2と、偏波分離部4aと、光伝送路31、32と、遅延時間調整部5と、偏波合成部4bと、入力偏波モニタ部7と、制御回路20と、光出力端子8と、を備えている。
図1は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態の偏波モード分散補償器は、光入力端子1と、偏波調整部2と、偏波分離部4aと、光伝送路31、32と、遅延時間調整部5と、偏波合成部4bと、入力偏波モニタ部7と、制御回路20と、光出力端子8と、を備えている。
光入力端子1は、偏光調整部2の一端に設けられている。光入力端子1には、PMDにより波形劣化を被った光信号が入力される。偏波調整部2は、波長板などの偏波面を調整できるデバイスから構成される。偏波調整部2としては、例えば、λ/2板、λ/4を組み合わせたデバイスなどを用いることができる。
偏波分離部4aは、三つのポートP1,P2,P3を備え、ポートP1は、偏波調整部2の他端と接続されている。偏波分離部4aは、ポートP1を介して入力された光信号を、相互に直交する2つの偏波成分に分離し、2つの偏波成分のうち一方を、ポートP2を介して出力し、他方を、ポートP3を介して出力する。偏波分離部4aには、例えば、ポラリゼーションビームスプリッタ(PBS)などの偏波分離デバイスを用いる。
偏波合成部4bは、光伝送路31および光伝送路32を介して、偏波分離部4aと接続されている。偏波合成部4bは、三つのポートP4,P5,P6を備えている。光伝送路31は偏波分離部4aのポートP2と偏波合成部4bのポートP4とを接続し、光伝送路32は偏波分離部4aのポートP3と偏波合成部4bのポートP5とを接続する。また、光伝送路32には、遅延時間調整部5が介在する。偏波合成部4bは、ポートP4およびポートP5を介して入力された2つの偏波成分を合波してポートP6を介して出力する。偏波合成部4bには、ポラリゼーションビームスプリッタ(PBS)などの偏波合成デバイスを用いる。遅延時間調整部5は、光ディレイラインなどの群遅延時間(以下、単に遅延時間という。)を調整できるデバイスで構成される。光伝送路31、32は、例えば、光ファイバケーブルからなる。
偏波合成部4bのポートP6には、入力偏波モニタ部7が接続されている。入力偏波モニタ部7は、偏波合成部4bからの出力の一部を分岐する光カプラ9と、この光カプラ9により分岐された光信号が入力され、所定の周波数帯域の必要な光信号スペクトルのみを透過させる狭帯域光バンドパスフィルタ10と、狭帯域光バンドパスフィルタ10を透過した光信号に対してDOPをモニタするDOPモニタ11と、を備えている。光カプラ9は、所定の比率で偏波合成部4bからの出力を2つの分岐路に分岐し、狭帯域光バンドパスフィルタ10へ分岐された光信号以外の光信号は、光出力端子8を介して偏波モード分散補償器外部へ出力される。DOPモニタ11は、入力信号をその複数の偏波軸で分離し、それらの強度を測定すること等によって偏光度を計測してモニタする。DOPモニタ11は市場から入手することもできる。
制御回路20は、入力偏波モニタ部7によるDOPのモニタ結果に基づき、遅延時間調整部5および偏波調整部2の制御をする。
次に、本実施の形態の動作について説明する。PMDによる波形劣化を被った光信号は、光入力端子1を介して、偏波調整部2に入力する。偏波調整部2は、入力された光信号の偏波面を調整した後、偏波面の調整された光信号を偏波分離部4aに出力する。偏波分離部4aは、入力された光信号を、相互に直交する2つの偏波成分、例えば、水平偏波と垂直偏波、に分離する。
2つの偏波成分の一方は、光伝送路31を伝播して偏波合成部4bに入力される。また、他方の偏波成分は、光伝送路32を伝播して遅延時間調整部5に入力される。遅延時間調整部5は、この他方の偏波成分の遅延時間を調整して、2つの偏波成分間の遅延時間差を補償する。遅延時間調整部5から出力された光信号は、さらに、光伝送路32を伝播して偏波調整部4bに入力される。
偏波合成部4bは、遅延時間差調整のなされた2つの偏波成分を合波し、入力偏波モニタ部7へ出力する。入力偏波モニタ部7において、偏波合成部4bから出力された光信号の一部は光カプラ9により狭帯域光バンドパスフィルタ10へ送られ、残部は偏波モード分散補償器の出力として、出力端子8を介して出力される。狭帯域光バンドパスフィルタ10は、入力された光信号に対して、所定の周波数帯域における光信号のみを透過させ、DOPモニタ11へ出力する。DOPモニタ11では、入力された光信号の偏光度が測定される。
DOPモニタ11へ入力される光信号の周波数帯域が広いほど、高次PMDの影響が大きくなり、DOPを用いた遅延時間調整制御の精度が劣化するため、狭帯域光バンドパスフィルタ10の透過帯域は、高次PMDの影響を低減するように狭帯域に設定する。このような観点から、狭帯域光バンドパスフィルタ10の透過帯域は、光信号のピーク強度から、例えば、20dB減少した強度で規定される帯域幅(ピークを含む領域)よりも狭いことが好ましく、さらに、この規定された帯域幅の3分の2から10分の一程度とすることがより好ましい。
また、光出力端子8から出力される光信号は、狭帯域光バンドパスフィルタ10によるスペクトル狭窄を受けることがないため、狭帯域光バンドパスフィルタ10の透過帯域は信号スペクトル幅よりも狭くすることが可能である。
制御回路20は、DOPをモニタしながらDOPが大きくなるように遅延時間調整部5の群遅延時間および偏波調整部2の偏波状態を調整することでPMDを補償する。
本実施の形態によれば、入力偏波モニタ部7の狭帯域光バンドパスフィルタ10により信号スペクトルの一部の周波数成分のみを選択し、選択した周波数成分が被ったDGDによるDOP低下を打ち消すようにPMD補償器を制御することで、高次PMDが無視できない状況下においても、PMDの波形劣化の補償効果を高めることができる、という効果を奏する。
実施の形態2.
図2は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態2の構成を示すブロック図である。なお、図1と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図2に示すように、本実施の形態の偏波モード分散補償器は、光入力端子1と、偏波調整部2と、光サーキュレータ3と、偏波分離合成部4と、光伝送路33、35と、遅延時間調整部5と、入力偏波モニタ部7と、制御回路20と、光出力端子8と、を備えている。
図2は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態2の構成を示すブロック図である。なお、図1と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図2に示すように、本実施の形態の偏波モード分散補償器は、光入力端子1と、偏波調整部2と、光サーキュレータ3と、偏波分離合成部4と、光伝送路33、35と、遅延時間調整部5と、入力偏波モニタ部7と、制御回路20と、光出力端子8と、を備えている。
光入力端子1は、偏光調整部2の一端に設けられている。光入力端子1には、PMDにより波形劣化を被った光信号が入力される。偏波調整部2は、波長板などの偏波面を調整できるデバイスから構成される。偏波調整部2としては、例えば、λ/2板、λ/4を組み合わせたデバイスなどを用いることができる。
光サーキュレータ3は、三つのポートP7,P8,P9を備え、ポートP7からの入射光をポートP8へ出射し、ポートP8からの入射光をポートP9へ出射し、ポートP9からの入射光をポートP7へ出射する機能を有する。偏波調整部2は、光サーキュレータ3のポートP7と接続されている。
偏波分離合成部4は、三つのポートP10,P11,P12を備え、偏波分離合成部4のポートP10は、光サーキュレータ3のポートP8と接続されている。偏波分離合成部4は、ポートP10を介して入力された光信号を、2つの直交偏波成分に分離し、2つの偏波成分のうち一方を、ポートP11を介して光伝送路33へ出力すると共に、2つの偏波成分のうち他方を、ポートP12を介して光伝送路35へ出力する。また、ポートP11およびポートP12を介して入力された2つの偏波成分を合波して、ポートP10を介して出力する。偏波分離合成部4は、例えば、ポラリゼーションビームスプリッタ(PBS)などの偏波分離、および偏波合成デバイスを用いて構成される。
偏波分離合成部4のポートP11には光伝送路33が接続されており、偏波分離合成部4からポートP11を介して出力された光信号は光伝送路33を伝播した後、再び同一のポートP11を介して偏波分離合成部4へ入力されるように構成されている。図示例では、光カプラを用いて、光伝送路33の先端にループが形成される構成とすることにより、ポートP11から出力された光信号が、再びポートP11を介して偏波分離合成部4へ入力されるようにしている。偏波分離合成部4のポートP12には光伝送路35が接続されており、さらに、光伝送路35には遅延時間調整部5が介在している。すなわち、偏波分離部4からポートP12を介して出力された光信号は光伝送路35を伝播し、遅延時間調整部5にて遅延時間を調整された後に、再び同一のポートP12を介して偏波分離合成部4へ入力されるように構成されている。同様に図示例では、光カプラを用いて、光伝送路35の先端にループが形成される構成とし、このループに遅延時間調整部5が設けられている。
光サーキュレータ3のポートP9には、入力偏波モニタ部7が接続されている。入力偏波モニタ部7は、光サーキュレータ3のポートP9を介して入力される光信号の一部を分岐する光カプラ9と、この光カプラ9により分岐された光信号が入力され、所定の周波数帯域の必要な光信号スペクトルのみを透過させる狭帯域光バンドパスフィルタ10と、狭帯域光バンドパスフィルタ10を透過した光信号に対してDOPをモニタするDOPモニタ11と、を備えている。
制御回路20は、DOPをモニタしながらDOPが大きくなるように遅延時間調整部5の遅延時間および偏波調整部2の偏波状態を調整することでPMDを補償する。
次に、本実施の形態の動作について説明する。PMDによる波形劣化を被った光信号は、光入力端子1を介して、偏波調整部2に入力する。偏波調整部2は、入力された光信号の偏波面を調整した後、偏波面の調整された光信号を、ポートP7を介して光サーキュレータ3に出力する。光サーキュレータ3は、偏波調整部2から入力された光信号を、ポートP8を介して出力し、この出力された光信号はポートP10を介して偏波分離合成部4に入力される。偏波分離合成部4では、偏波調整部2から出力された光信号を、相互に直交する2つの偏波成分、例えば、水平偏波と垂直偏波、に分離する。
偏波分離合成部4にて分離された2つの偏波成分の一方はポートP11を介して光伝送路33に出力され、光伝送路33を伝播した後、再びポートP11を介して偏波分離合成部4に入力される。また、他方の偏波成分はポートP12を介して光伝送路35に出力され、光伝送路35を伝播し、遅延時間調整部5にて遅延時間が調整された後に、さらに光伝送路35を伝播して、再びポートP12を介して偏波分離合成部4に入力される。遅延時間調整部5は、2つの偏波成分間の遅延時間差を補償するように、光伝送路35を伝播する光信号の遅延時間を調整する。
偏波分離合成部4は、遅延時間差調整のなされた2つの偏波成分を合波し、ポートP10,ポートP8を介して光サーキュレータ3へ出力する。光サーキュレータ3はP8を介して入力された光信号を、ポートP9を介して、入力偏波モニタ部7へ出力する。入力偏波モニタ部7において、偏波分離合成部4から出力された光信号の一部は、光カプラ9により狭帯域光バンドパスフィルタ10へ送られ、残部は偏波モード分散補償器の出力として、出力端子8を介して出力される。狭帯域光バンドパスフィルタ10は、入力された光信号に対して、所定の周波数帯域における光信号のみを透過させ、DOPモニタ11へ出力する。DOPモニタ11では、入力された光信号の偏光度が測定される。
DOPモニタ11へ入力される光信号の周波数帯域が広いほど、高次PMDの影響が大きくなり、DOPを用いた遅延時間調整制御の精度が劣化するため、狭帯域光バンドパスフィルタ10の透過帯域は、高次PMDの影響を低減するように狭帯域に設定する。狭帯域光バンドパスフィルタ10の透過帯域は、光信号のピーク強度から、例えば、20dB減少した強度で規定される帯域幅(ピークを含む領域)よりも狭いことが好ましく、さらに、この規定された帯域幅の3分の2から十分の一程度とすることがより好ましい。
また、光出力端子8から出力される光信号は、狭帯域光バンドパスフィルタ10によるスペクトル狭窄を受けることがないため、狭帯域光バンドパスフィルタ10の透過帯域は信号スペクトル幅よりも狭くすることが可能である。
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に、入力偏波モニタ部7の狭帯域光バンドパスフィルタ10により信号スペクトルの一部の周波数成分のみを選択し、選択した周波数成分が被ったDGDによるDOP低下を打ち消すようにPMD補償器を制御することで、高次PMDが無視できない状況下においても、PMDの波形劣化の補償効果を高めることができる、という効果を奏する。
実施の形態3.
図3は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態3の構成を示すブロック図である。なお、図1または図2と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図3に示すように、本実施の形態の偏波モード分散補償器は、光入力端子1と、偏波調整部2と、光サーキュレータ3と、偏波分離合成部4と、光伝送路37、38と、ファイバブラックグレーティング5a、5bと、入力偏波モニタ部7aと、制御回路20と、光出力端子8と、を備えている。
図3は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態3の構成を示すブロック図である。なお、図1または図2と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図3に示すように、本実施の形態の偏波モード分散補償器は、光入力端子1と、偏波調整部2と、光サーキュレータ3と、偏波分離合成部4と、光伝送路37、38と、ファイバブラックグレーティング5a、5bと、入力偏波モニタ部7aと、制御回路20と、光出力端子8と、を備えている。
光入力端子1は、偏光調整部2の一端に設けられている。光入力端子1には、PMDにより波形劣化を被った光信号が入力される。偏波調整部2は、波長板などの偏波面を調整できるデバイスから構成される。偏波調整部2としては、例えば、λ/2板、λ/4を組み合わせたデバイスなどを用いることができる。
光サーキュレータ3は、三つのポートP7,P8,P9を備え、ポートP7からの入射光をポートP8へ出射し、ポートP8からの入射光をポートP9へ出射し、ポートP9からの入射光をポートP7へ出射する機能を有する。偏波調整部2は、光サーキュレータ3のポートP7と接続されている。
偏波分離合成部4は、三つのポートP10,P11,P12を備え、偏波分離合成部4のポートP10は、光サーキュレータ3のポートP8と接続されている。偏波分離合成部4は、ポートP10を介して入力された光信号を、2つの直交偏波成分に分離し、2つの偏波成分のうち一方を、ポートP11を介して光伝送路37へ出力すると共に、2つの偏波成分のうち他方を、ポートP12を介して光伝送路38へ出力する。また、ポートP11およびポートP12を介して入力された2つの偏波成分を合波して、ポートP10を介して出力する。偏波分離合成部4は、例えば、ポラリゼーションビームスプリッタ(PBS)などの偏波分離、および偏波合成デバイスを用いて構成される。
偏波分離合成部4のポートP11には、光伝送路37を介して、ファイバブラックグレーティング5aが接続されている。また、偏波分離合成部4のポートP12には、光伝送路38を介して、ファイバブラックグレーティング6aが接続されている。ファイバブラックグレーティング5a、6aは、例えば、チャープト型である。2つのファイバブラックグレーティング5a、6aは、所定の周波数帯域の必要な光信号スペクトルのみを反射し、周波数ごとに遅延時間を調整する。温度、応力等の条件を調整することで、反射周波数、遅延時間を調整することができる。
光サーキュレータ3のポートP9には、入力偏波モニタ部7aが接続されている。入力偏波モニタ部7aは、偏波状態を測定するDOPモニタ等のデバイスを必要とするが、必ずしも光信号を分岐する光カプラと狭帯域光バンドパスフィルタを必要としない。
制御回路20は、DOPをモニタしながらDOPが大きくなるようにファイバブラックグレーティング5a、6a間の遅延時間差および偏波調整部2の偏波状態を調整することでPMDを補償する。
次に、本実施の形態の動作について説明する。PMDによる波形劣化を被った光信号は、光入力端子1を介して、偏波調整部2に入力する。偏波調整部2は、入力された光信号の偏波面を調整した後、偏波面の調整された光信号を、ポートP7を介して光サーキュレータ3に出力する。光サーキュレータ3は、偏波調整部2から入力された光信号を、ポートP8を介して出力し、この出力された光信号はポートP10を介して偏波分離合成部4に入力される。偏波分離合成部4では、偏波調整部2から出力された光信号を、相互に直交する2つの偏波成分、例えば、水平偏波と垂直偏波、に分離する。
偏波分離合成部4にて分離された2つの偏波成分の一方はポートP11を介して光伝送路37に出力され、光伝送路37を伝播した光信号はファイバブラックグレーティング5aに入射され、この入射された光信号のうち所定の周波数成分のみがファイバブラックグレーティング5aにより反射される。ファイバブラックグレーティング5aにより反射された光信号は、光伝送路37を伝播し、再びポートP11を介して偏波分離合成部4に入力される。また、他方の偏波成分はポートP12を介して光伝送路38に出力され、光伝送路38を伝播した光信号はファイバブラックグレーティング6aに入射され、この入射された光信号のうち所定の周波数成分のみがファイバブラックグレーティング6aにより反射される。ファイバブラックグレーティング6aにより反射された光信号は、光伝送路38を伝播し、再びポートP12を介して偏波分離合成部4に入力される。なお、ファイバブラックグレーティング5a、6aによる反射の際に、2つの偏波成分間の遅延時間差を補償するように、ファイバブラックグレーティング5a、6aの群遅延時間特性が制御部20により制御されている。
偏波分離合成部4は、遅延時間差調整のなされた2つの偏波成分を合波し、ポートP10,ポートP8を介して光サーキュレータ3へ出力する。光サーキュレータ3はポートP8を介して入力された光信号を、ポートP9を介して、入力偏波モニタ部7aへ出力する。入力偏波モニタ部7aにおいては、内部に設けられたDOPモニタ等を利用して、入力された光信号の偏光度が測定される。
DOPモニタへ入力される光信号の周波数帯域が広いほど、高次PMDの影響が大きくなり、DOPを用いた遅延時間調整制御の精度が劣化するため、2つのファイバブラックグレーティング5a、6aで反射される光信号スペクトルは、入射される光信号スペクトルのピーク強度から、例えば、20dB減少した強度で規定される帯域幅(ピークを含む領域)よりも狭いことが好ましい。
本実施の形態によれば、2つのファイバブラックグレーティング5a、6aにより所定の周波数帯域の必要な光信号スペクトルのみを取り出し、入力偏波モニタ部7aへの入射信号の周波数帯域を狭くすることで、DOPの精度劣化を抑制することができ、高次PMDが無視できない状況下においても、PMDの補償精度を改善することができる。
なお、前述のように、偏波モニタ部7aを、実施の形態1における偏波モニタ部7と同様の構成にすることもできる。
実施の形態4.
図4は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態4の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図3と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図4に示すように、本実施の形態は、実施の形態3の構成を示す図3と比較して、入力偏波モニタ部7と、ファイバブラックグレーティング5b、6bとが異なる。
図4は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態4の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図3と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図4に示すように、本実施の形態は、実施の形態3の構成を示す図3と比較して、入力偏波モニタ部7と、ファイバブラックグレーティング5b、6bとが異なる。
2つのファイバブラックグレーティング5b、6bは、遅延時間を調整する構成をとるが、必ずしも、必要な光信号スペクトル成分のみを反射しなくてもよい。また、入力偏波モニタ部7の構成は、実施の形態1または2における入力偏波モニタ部7の構成と同様である。本実施の形態においては、2つのファイバブラックグレーティング5b、6bにより、2つの偏波成分間の遅延時間差の調整がなされ、入力偏波モニタ部7に設けられた狭帯域光バンドパスフィルタ10により、所定の周波数帯域における光信号のみを透過させ、この透過させた光信号に対してDOPをモニタする。
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に、狭帯域光バンドパスフィルタ10を用いることで、高次PMDにより偏波変動を被った不要な周波数成分が取り除かれるため、DOPの精度が改善し、高次PMDが無視できない状況下においても、PMDの補償精度を向上することができる。
また、光出力端子8から出力される光信号は、狭帯域光バンドパスフィルタ10によるスペクトル狭窄を受けることがないため、狭帯域光バンドパスフィルタ10の透過帯域は信号スペクトル幅よりも狭くすることが可能である。
なお、実施の形態1と同様に、狭帯域光バンドパスフィルタ10の透過帯域は、光信号のピーク強度から、例えば、20dB減少した強度で規定される帯域幅(ピークを含む領域)よりも狭いことが好ましく、さらに、この規定された帯域幅の3分の2から10分の一程度とすることがより好ましい。
実施の形態5.
図5は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態5の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図4と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図5に示すように、本実施の形態は、実施の形態3の構成を示す図3と比較して、ファイバブラックグレーティング5b、6bが異なり、さらに、光サーキュレータ3と偏波分離合成部4との間に、所定の周波数帯域における必要な光信号スペクトル成分のみを透過させる光バンドパスフィルタ12が設けられている点が異なる。
図5は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態5の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図4と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図5に示すように、本実施の形態は、実施の形態3の構成を示す図3と比較して、ファイバブラックグレーティング5b、6bが異なり、さらに、光サーキュレータ3と偏波分離合成部4との間に、所定の周波数帯域における必要な光信号スペクトル成分のみを透過させる光バンドパスフィルタ12が設けられている点が異なる。
2つのファイバブラックグレーティング5b、6bは、遅延時間を調整する構成をとるが、実施の形態4と同様に、必ずしも、必要な光信号スペクトル成分のみを反射しなくてもよい。光バンドパスフィルタ12は、偏波調整部2から光サーキュレータ3のポート7、8を経由して入力される光信号に対して、所定の周波数帯域における光信号のみを透過させ、偏波分離合成部4へ出力する。
また、入力偏波モニタ部7aの構成は、光サーキュレータ3からの出力光の一部を取り出す光カプラ、狭帯域光バンドパスフィルタ、およびDOPモニタを備えて構成してもよいし、偏波状態をモニタするだけの構成でもよい。
また、光バンドパスフィルタ12の透過帯域は、入射される光信号のピーク強度から、例えば、20dB減少した強度で規定される帯域幅(ピークを含む領域)よりも狭いことが好ましい。
本実施の形態によれば、光バンドパスフィルタ12を設けることで、高次PMDにより偏波変動を被った不要な周波数成分が取り除かれるため、DOPの精度が改善し、高次PMDが無視できない状況下においても、PMDの補償精度を向上することができる。
また、入力偏波モニタ部7aに光カプラと狭帯域バンドパスフィルタを用いることで、光出力端子8から出力される光信号は、狭帯域光バンドパスフィルタによるスペクトル狭窄を受けることがないため、狭帯域光バンドパスフィルタの透過帯域は信号スペクトル幅よりも狭くすることが可能である。
実施の形態6.
図6は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態6の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図5と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図6に示すように、本実施の形態は、実施の形態5の構成を示す図5と比較して、光バンドパスフィルタ13が、光入力端子1と偏波調整部2との間に設けられている点が異なる。
図6は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態6の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図5と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図6に示すように、本実施の形態は、実施の形態5の構成を示す図5と比較して、光バンドパスフィルタ13が、光入力端子1と偏波調整部2との間に設けられている点が異なる。
光バンドパスフィルタ13は、光入力端子1を介して入力されたPMDによる波形劣化を被った光信号に対して、所定の周波数帯域における光信号のみを透過させ、光サーキュレータ3のポート7へ出力する。また、光バンドパスフィルタ13の透過帯域は、入射される光信号のピーク強度から、例えば、20dB減少した強度で規定される帯域幅(ピークを含む領域)よりも狭いことが好ましい。
本実施の形態によれば、光バンドパスフィルタ13を設けることで、高次PMDにより偏波変動を被った不要な周波数成分が取り除かれるため、DOPの精度が改善し、高次PMDが無視できない状況下においても、PMDの補償精度を向上することができる。
また、入力偏波モニタ部7aに光カプラと狭帯域バンドパスフィルタを用いることで、光出力端子8から出力される光信号は、狭帯域光バンドパスフィルタによるスペクトル狭窄を受けることがないため、狭帯域光バンドパスフィルタの透過帯域は信号スペクトル幅よりも狭くすることが可能である。
実施の形態7.
図7は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態7の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図6と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図7に示すように、本実施の形態は、実施の形態3の構成を示す図3と比較して、偏波分離合成部4と2つのファイバブラックグレーティング5a、6aとの間に、それぞれファイバブラックグレーティング5a、6aからの反射光の一部を分岐する光カプラ14、16が設けられており、さらに、光カプラ14により分岐された反射光の一部が入力されるパワーモニタ部15、および光カプラ16により分岐された反射光の一部が入力されるパワーモニタ部17が設けられている。
図7は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態7の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図6と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図7に示すように、本実施の形態は、実施の形態3の構成を示す図3と比較して、偏波分離合成部4と2つのファイバブラックグレーティング5a、6aとの間に、それぞれファイバブラックグレーティング5a、6aからの反射光の一部を分岐する光カプラ14、16が設けられており、さらに、光カプラ14により分岐された反射光の一部が入力されるパワーモニタ部15、および光カプラ16により分岐された反射光の一部が入力されるパワーモニタ部17が設けられている。
また、本実施の形態は、入力偏波モニタ部7aおよび2つのパワーモニタ部15、17からの出力を基に、偏波調整部2の偏波状態、および2つのファイバブラックグレーティング5a、6aの群遅延時間差を調整する制御回路21を備えている。
パワーモニタ部15、17は、例えばフォトディテクター(PD)などで構成され、ファイバブラックグレーティング5a、6aからの反射光のパワーをモニタする。
制御回路21は、入力偏波モニタ部7aにて計測されたDOPをモニタしながらDOPが大きくなるように2つのファイバブラックグレーティング5a、6aの遅延時間差、および偏波調整部2の偏波状態を制御する。
また、制御回路21は、パワーモニタ部15、16の出力をモニタしながらその出力が大きくなるように2つのファイバブラックグレーティング5a、6aの温度および応力等を制御する。
本実施の形態によれば、2つのファイバブラックグレーティング5a、6aからの反射光が大きくなるように制御することで、2つのファイバブラックグレーティング5a、6aによる反射信号の調整精度を高めることができ、DOPの精度がより改善し、高次PMDが無視できない状況下においても、PMDの補償精度を向上することができる。
実施の形態8.
図8は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態8の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図7と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図8に示すように、本実施の形態は、実施の形態7の構成を示す図7と比較して、2つのファイバブラックグレーティング5a、6aの後段にそれぞれパワーモニタ部18、19が設けられている。
図8は、本発明にかかる偏波モード分散補償器の実施の形態8の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図7と同一の構成部分には、同一の符号を付している。図8に示すように、本実施の形態は、実施の形態7の構成を示す図7と比較して、2つのファイバブラックグレーティング5a、6aの後段にそれぞれパワーモニタ部18、19が設けられている。
すなわち、偏波分離合成部4にて分離された2つの直交偏波成分のうちの一方は、ポートP11、光伝送路37を経てファイバブラックグレーティング5aに達し、その光信号の一部は反射されて、光伝送路37、ポートP11を経て偏波分離合成部4へ伝播するのに対して、光信号の残部はファイバブラックグレーティング5aを透過し、ファイバブラックグレーティング5aの後段に設けられたパワーモニタ部18へ入力される。また、同様に、2つの直交偏波成分のうちの他方は、ポートP12、光伝送路38を経てファイバブラックグレーティング6aに達し、その光信号の一部は反射されて、光伝送路38、ポートP12を経て偏波分離合成部4へ伝播するのに対して、光信号の残部はファイバブラックグレーティング6aを透過し、ファイバブラックグレーティング6aの後段に設けられたパワーモニタ部19へ入力される。
また、本実施の形態は、入力偏波モニタ部7aおよび2つのパワーモニタ部18、19からの出力を基に、偏波調整部2の偏波状態、および2つのファイバブラックグレーティング5a、6aの群遅延時間差を調整する制御回路22を備えている。
パワーモニタ部15、17は、例えばフォトディテクター(PD)などで構成され、ファイバブラックグレーティング5a、6aからの透過光のパワーをモニタする。
制御回路22は、入力偏波モニタ部7aにて計測されたDOPをモニタしながらDOPが大きくなるように2つのファイバブラックグレーティング5a、6aの遅延時間差、および偏波調整部2の偏波状態を制御する。
また、制御回路21は、パワーモニタ部18、19の出力をモニタしながらその出力が小さくなるように2つのファイバブラックグレーティング5a、6aの温度および応力等を制御する。
本実施の形態によれば、2つのファイバブラックグレーティング5a、6aの透過光が小さくなるように制御することで、2つのファイバブラックグレーティング5a、6aによる反射信号の調整精度を高めることができ、DOPの精度がより改善し、高次PMDが無視できない状況下においても、PMDの補償精度を向上することができる。
以上のように、本発明にかかる偏波モード分散補償器は、光伝送路に偏波依存特性が存在する高速光伝送システムに有用である。
1 光入力端子
2 偏波調整部
3 光サーキュレータ
4a 偏波分離部
4b 偏波合成部
4 偏波分離合成部
5 遅延時間調整部
5a、5b、6a、6b ファイバブラックグレーティング
7 入力偏波モニタ部
8 光出力端子
9 光カプラ
10 狭帯域光バンドパスフィルタ
11 DOPモニタ
15、17、18、19 パワーモニタ部
20、21、22 制御回路
31、32、37、38 光伝送路
2 偏波調整部
3 光サーキュレータ
4a 偏波分離部
4b 偏波合成部
4 偏波分離合成部
5 遅延時間調整部
5a、5b、6a、6b ファイバブラックグレーティング
7 入力偏波モニタ部
8 光出力端子
9 光カプラ
10 狭帯域光バンドパスフィルタ
11 DOPモニタ
15、17、18、19 パワーモニタ部
20、21、22 制御回路
31、32、37、38 光伝送路
Claims (9)
- 入力される光信号の偏波面の調整を行う偏波調整部と、
この偏波調整部から出力される光信号を相互に直交する2つの偏波成分に分離する偏波分離部と、
この偏波分離部から出力される2つの偏波成分の一方に対して、遅延時間を調整する遅延時間調整部と、
この遅延時間調整部により遅延時間の調整がなされた一方の偏波成分と、前記偏波分離部から出力される他方の偏波成分と、を合成する偏波合成部と、
この偏波合成部から出力される光信号の一部を分岐する光カプラと、この光カプラにより分岐された光信号が入力され所定の周波数帯域における光信号のみを透過させる光バンドパスフィルタと、この光バンドパスフィルタを透過した光信号の偏光度をモニタする偏光度モニタと、を有する入力偏波モニタ部と、
この入力偏波モニタ部によりモニタされた偏光度に基づいて、前記偏波調整部による偏波面の調整を制御すると共に、前記遅延時間調整部による遅延時間の調整を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする偏波モード分散補償器。 - 入力される光信号の偏波面の調整を行う偏波調整部と、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を前記第2のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号を前記第3のポートから出力し、かつ、前記偏波調整部から出力される光信号が前記第1のポートから入力される光サーキュレータと、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を相互に直交する2つの偏波成分に分離し、この2つの偏波成分の一方を前記第2のポートから出力すると共に他方を前記第3のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号と前記第3のポートから入力される光信号を合成して前記第1のポートから出力し、かつ、前記光サーキュレータの第2のポートから出力される光信号が前記第1のポートから入力される偏波分離合成部と、
この偏波分離合成部の第2のポートまたは第3のポートから出力された偏波成分に対して、遅延時間を調整する遅延時間調整部と、
この遅延時間調整部により遅延時間が調整された一方の偏波成分と、他方の偏波成分とが、前記偏波分離合成部の第2のポートおよび第3のポートを介して前記偏波分離合成部へ入力された後に、前記偏波分離合成部の第1のポートから出力され、さらに、前記光サーキュレータの第2のポートに入力される光信号に対して、前記光サーキュレータの第3のポートから出力される光信号の一部を分岐する光カプラと、この光カプラにより分岐された光信号の一部が入力され所定の周波数帯域における光信号のみを透過させる光バンドパスフィルタと、この光バンドパスフィルタを透過した光信号の偏光度をモニタする偏光度モニタと、を有する入力偏波モニタ部と、
この入力偏波モニタ部によりモニタされた偏光度に基づいて、前記偏波調整部による偏波面の調整を制御すると共に、前記遅延時間調整部による遅延時間の調整を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする偏波モード分散補償器。 - 入力される光信号の偏波面の調整を行う偏波調整部と、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を前記第2のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号を前記第3のポートから出力し、かつ、前記偏波調整部から出力される光信号が前記第1のポートから入力される光サーキュレータと、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を相互に直交する2つの偏波成分に分離し、この2つの偏波成分の一方を前記第2のポートから出力すると共に他方を前記第3のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号と前記第3のポートから入力される光信号を合成して前記第1のポートから出力し、かつ、前記光サーキュレータの第2のポートから出力される光信号が前記第1のポートから入力される偏波分離合成部と、
この偏波分離合成部の第2のポートに接続され、前記偏波分離合成部の第2のポートを介して入力される光信号に対して、所定の周波数帯域における光信号のみを反射して出力し、かつ、周波数ごとに遅延時間を調整するファイバブラックグレーティングと、
この偏波分離合成部の第3のポートに接続され、前記偏波分離合成部の第3のポートを介して入力される光信号に対して、所定の周波数帯域における光信号のみを反射して出力し、かつ、周波数ごとに遅延時間を調整するファイバブラックグレーティングと、
前記光サーキュレータの第3のポートに接続され、入力された光信号の偏光度をモニタする入力偏波モニタ部と、
この入力偏波モニタ部によりモニタされた偏光度に基づいて、前記偏波調整部による偏波面の調整を制御すると共に、前記2つのファイバブラックグレーティングの特性を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする偏波モード分散補償器。 - 入力される光信号の偏波面の調整を行う偏波調整部と、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を前記第2のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号を前記第3のポートから出力し、かつ、前記偏波調整部から出力される光信号が前記第1のポートから入力される光サーキュレータと、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を相互に直交する2つの偏波成分に分離し、この2つの偏波成分の一方を前記第2のポートから出力すると共に他方を前記第3のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号と前記第3のポートから入力される光信号を合成して前記第1のポートから出力し、かつ、前記光サーキュレータの第2のポートから出力される光信号が前記第1のポートから入力される偏波分離合成部と、
この偏波分離合成部の第2のポートに接続され、前記偏波分離合成部の第2のポートを介して入力される光信号に対して、光信号の一部を反射して出力し、かつ、周波数ごとに遅延時間の調整をするファイバブラックグレーティングと、
この偏波分離合成部の第3のポートに接続され、前記偏波分離合成部の第3のポートを介して入力される光信号に対して、光信号の一部を反射して出力し、かつ、周波数ごとに遅延時間の調整をするファイバブラックグレーティングと、
前記光サーキュレータの第3のポートに接続され、入力された光信号の一部を分岐する光カプラと、この光カプラにより分岐された光信号の一部が入力され所定の周波数帯域における光信号のみを透過させる光バンドパスフィルタと、この光バンドパスフィルタを透過した光信号の偏光度をモニタする偏光度モニタと、を有する入力偏波モニタ部と、
この入力偏波モニタ部によりモニタされた偏光度に基づいて、前記偏波調整部による偏波面の調整を制御すると共に、前記2つのファイバブラックグレーティングの特性を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする偏波モード分散補償器。 - 入力される光信号の偏波面の調整を行う偏波調整部と、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を前記第2のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号を前記第3のポートから出力し、かつ、前記偏波調整部から出力される光信号が前記第1のポートから入力される光サーキュレータと、
この光サーキュレータの第2のポートから出力された光信号に対して、所定の周波数帯域における光信号のみを透過させる光バンドパスフィルタと、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を相互に直交する2つの偏波成分に分離し、この2つの偏波成分の一方を前記第2のポートから出力すると共に他方を前記第3のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号と前記第3のポートから入力される光信号を合成して前記第1のポートから出力し、かつ、前記光サーキュレータの第2のポートから出力され前記光バンドパスフィルタを透過した光信号が前記第1のポートから入力される偏波分離合成部と、
この偏波分離合成部の第2のポートに接続され、前記偏波分離合成部の第2のポートを介して入力される光信号に対して、光信号の一部を反射して出力し、かつ、周波数ごとに遅延時間の調整をするファイバブラックグレーティングと、
この偏波分離合成部の第3のポートに接続され、前記偏波分離合成部の第3のポートを介して入力される光信号に対して、光信号の一部を反射して出力し、かつ、周波数ごとに遅延時間の調整をするファイバブラックグレーティングと、
前記光サーキュレータの第3のポートに接続され、入力された光信号の偏光度をモニタする入力偏波モニタ部と、
この入力偏波モニタ部によりモニタされた偏光度に基づいて、前記偏波調整部による偏波面の調整を制御すると共に、前記2つのファイバブラックグレーティングの特性を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする偏波モード分散補償器。 - 入力される光信号に対して、所定の周波数帯域における光信号のみを透過させる光バンドパスフィルタと、
この光バンドパスフィルタを透過した光信号が入力され、入力される光信号の偏波面の調整を行う偏波調整部と、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を前記第2のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号を前記第3のポートから出力し、かつ、前記偏波調整部から出力される光信号が前記第1のポートから入力される光サーキュレータと、
第1、第2、および第3のポートを有し、前記第1のポートから入力される光信号を相互に直交する2つの偏波成分に分離し、この2つの偏波成分の一方を前記第2のポートから出力すると共に他方を前記第3のポートから出力し、前記第2のポートから入力される光信号と前記第3のポートから入力される光信号を合成して前記第1のポートから出力し、かつ、前記光サーキュレータの第2のポートから出力される光信号が前記第1のポートから入力される偏波分離合成部と、
この偏波分離合成部の第2のポートに接続され、前記偏波分離合成部の第2のポートを介して入力される光信号に対して、光信号の一部を反射して出力し、かつ、周波数ごとに遅延時間の調整をするファイバブラックグレーティングと、
この偏波分離合成部の第3のポートに接続され、前記偏波分離合成部の第3のポートを介して入力される光信号に対して、光信号の一部を反射して出力し、かつ、周波数ごとに遅延時間の調整をするファイバブラックグレーティングと、
前記光サーキュレータの第3のポートに接続され、入力された光信号の偏光度をモニタする入力偏波モニタ部と、
この入力偏波モニタ部によりモニタされた偏光度に基づいて、前記偏波調整部による偏波面の調整を制御すると共に、前記2つのファイバブラックグレーティングの特性を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする偏波モード分散補償器。 - 前記偏波分離合成部の第2のポートと、前記偏波分離合成部の第2のポートに接続されたファイバブラックグレーティングとの間に設けられ、前記偏波分離合成部の第2のポートに接続されたファイバブラックグレーティングからの反射光の一部を分岐する第1の光カプラと、
この第1の光カプラに接続され、前記第1の光カプラにより分岐された光信号の強度をモニタする第1のパワーモニタ部と、
前記偏波分離合成部の第3のポートと、前記偏波分離合成部の第3のポートに接続されたファイバブラックグレーティングとの間に設けられ、前記偏波分離合成部の第3のポートに接続されたファイバブラックグレーティングからの反射光の一部を分岐する第2の光カプラと、
この第2の光カプラに接続され、前記第2の光カプラにより分岐された光信号の強度をモニタする第2のパワーモニタ部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力偏波モニタ部によりモニタされた偏光度に加え、前記第1および第2のパワーモニタ部によりモニタされた信号強度に基づいて、前記偏波調整部による偏波面の調整を制御すると共に、前記2つのファイバブラックグレーティングの特性を制御することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載の偏波モード分散補償器。 - 前記偏波分離合成部の第2のポートに接続されたファイバブラックグレーティングが透過した透過光をモニタする第1のパワーモニタ部と、
前記偏波分離合成部の第3のポートに接続されたファイバブラックグレーティングが透過した透過光をモニタする第2のパワーモニタ部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力偏波モニタ部によりモニタされた偏光度に加え、前記第1および第2のパワーモニタ部によりモニタされた信号強度に基づいて、前記偏波調整部による偏波面の調整を制御すると共に、前記2つのファイバブラックグレーティングの特性を制御することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載の偏波モード分散補償器。 - 前記光バンドパスフィルタの透過帯域は、入射される光信号スペクトルのピーク強度から20dB減少した強度で規定される帯域幅よりも狭いことを特長とする請求項1、請求項2、請求項4、請求項5、および請求項6のいずれか1つに記載の偏波モード分散補償器。
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