JP2008233180A - 画像表示装置 - Google Patents

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JP2008233180A
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伸夫 杉山
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Abstract

【課題】用途や接地位置に応じて視野範囲や視方向を変化させる。
【解決手段】第1副画素群と第2副画素群に含まれる副画素のうち、第1副画素群に近接する第2副画素への駆動信号の供給を遮断し黒画素とすることで、視野範囲AR2の、中心Clに近い一方の端部視野位置(L2)が視野範囲を狭める方向へ範囲dだけ変化して視野範囲AR2が範囲dだけ狭まる。この結果、画像混在範囲ar3は視野範囲AR2の方向に狭まった画像混在範囲となり、相対的に第1画像視野範囲ar1が拡大して第1画像視野範囲ar1’となる。従って、利用者は、視野範囲よりも広い視野範囲ar1’内で第2画像のみを視認可能となる。こうすれば、複数の画像をそれぞれ別々に表示する複数の視野範囲の増減を調整でき、使用状況や設置位置に応じて、適宜、視野範囲を柔軟に調整できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、単一の画面を異なる方向から見た場合に、それぞれの方向に異なる画像を表示する技術に関する。
単一の表示モジュールを異なる方向から見た場合に、それぞれの方向に異なる画像を表示する画像表示装置が利用されている。このような画像表示装置には、異なる画像の形成に用いられる各副画素を有する表示パネルと、副画素からの射出光のうち所定の波長の光を透過させるカラーフィルタ層と、第1画像の形成に用いられる第1副画素と第2画像の形成に用いられる第2副画素とを分割する障壁として機能する射出方向規制手段と、を備えるものがある。射出方向規制手段には、例えば、複数の遮光部と開口部とが形成されたパララックスバリアや、蒲鉾状に形成された複数のシリンドリカルレンズを有するレンチキュラーレンズ等が用いられる。視差バリアは、表示パネルの製造段階で予め表示パネル内に固定される。
このような画像表示装置において、第1画像および第2画像を表示する視方向や、第1画像および第2画像を視認可能な視野範囲は、副画素の形成間隔や表示パネルと視差バリアの配置等に基づいて予め規定される。
特開平8−331605号公報
しかしながら、射出方向規制手段は製造段階で表示パネル内に固定されており非可動であるため、予め規定されている視野範囲や画像の表示方向を変化させることは容易でない。そのため、使用用途や設置位置に応じて、視野範囲や視方向を調整できないという問題がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、複数の画像をそれぞれ異なる視方向に表示する画像表示装置における、視野範囲の調整を目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の第1の態様は、第1の視方向に第1の画像を表示し、第2の視方向に第2の画像を表示可能な画像表示装置を提供する。第1の態様の画像表示装置は、
第1の画像を第1の視方向に表示し、第2の画像を第2の視方向に表示可能な画像表示装置であって、
光源と、
駆動信号によって駆動され、第1の画像の形成に用いられる複数の第1副画素と駆動信号によって駆動され、第2の画像を構成する複数の副画素とが行方向および列方向に配置されている表示部と、
前記各第1副画素および前記各第2副画素から射出された光のうち所定の波長の光を透過させる複数色のフィルタ要素を有するカラーフィルタであって、連続して配置されている少なくとも2つの前記第1副画素を第1副画素群と、連続して配置されている少なくとも2つの前記第2副画素を第2副画素群として、前記複数色の前記フィルタ要素のうちいずれか1色のフィルタ要素は、前記第1副画素群と前記第2副画素群と、に対応づけられている、カラーフィルタと、
前記各第1副画素からの射出光を前記第1の視方向に向けるとともに、前記各第2副画素からの射出光を前記第2の視方向に向けるための射出方向規制手段と、
前記第1の画像が視認される視野範囲に光を射出する前記第1副画素群に含まれる第1副画素のうち少なくとも1つの第1副画素への前記駆動信号の供給を制御する視野範囲制御手段と、を備えることを要旨とする。
第1の態様の画像表示装置によれば、1色のフィルタ要素に対応づけられた副画素群に含まれる複数の副画素の点灯状態を制御でき、第1の画像および第2の画像の視野角や視方向を調整できる。従って、視野範囲や視野範囲の位置を、使用目的や設置位置等に応じて柔軟に調整でき、画像表示装置の表示性能を向上できる。
請求項1記載の画像表示装置であって、
視野範囲制御手段は、更に、前記第2副画素群に含まれる第2副画素のうち少なくとも1つへの前記駆動信号の供給を制御してもよい。
第1の態様の画像表示装置によれば、第2副画素への駆動信号の供給も制御できる。従って、第1の画像と第2の画像の視野範囲を、共に調整できる。
第1の態様の画像表示装置であって、
前記射出方向規制手段は、複数の開口部および複数の遮光部を有し、
前記各第1副画素群および前記各第2副画素群は、前記複数の開口部のうちのいずれか一つの開口部に対応づけられており、
前記視野範囲制御手段は、前記各第1副画素群に含まれる第1副画素のうち、前記各第1副画素群と同一の前記開口部に対応付けられている前記第2副画素群に近接して配置されている少なくとも1つの第1副画素への駆動信号の供給を制御してもよい。
第1の態様の画像表示装置によれば、第1副画素群に含まれる副複数の画素のうち、開口部を共有する隣接する第2副画素群に近い副画素の駆動状態を制御できる。従って、液晶パネルの中心近傍における第1の画像の視野範囲を、液晶パネルの端部側に向けて縮小できる。よって、第1の画像の視野範囲と第2の画像の視野範囲を明確に分離できる。
第1の態様の画像表示装置において、
前記視野範囲制御手段は、更に、前記各第2副画素群に含まれる第2副画素のうち、前記各第2副画素群と同一の前記開口部に対応付けられている前記第1副画素群に近接して配置されている少なくとも1つの第2副画素への駆動信号の供給を制御してもよい。
第1の態様の画像表示装置によれば、第2副画素群に含まれる副複数の画素のうち、開口部を共有する隣接する第2副画素群に近い副画素の駆動状態を制御できる。従って、液晶パネルの中心近傍における第1の画像の視野範囲だけでなく、液晶パネルの中心近傍における第2の画像の視野範囲についても、液晶パネルの端部側に向けて縮小できる。よって、第1の画像の視野範囲と第2の画像の視野範囲を柔軟に調整できる。
第1の態様の画像表示装置において、
前記視野範囲制御手段は、前記各第1副画素および前記各第2副画素のそれぞれへの駆動信号が、前記各第1副画素および前記各第2副画素から、前記複数の第1副画素および前記複数の第2副画素の配列の行方向および列方向の少なくとも一方の方向に1副画素以上ずれた位置に配置されている各副画素へ入力されるよう制御してもよい。
第1の態様の画像表示装によれば、画像を少なくとも1副画素ずらして表示できる。従って、画像の視野範囲の中心位置を変化させることができる。従って、使用目的や設置位置等に応じて、適宜、視野範囲の中心位置を柔軟に規定できる。
第1の態様の画像表示装置において、
前記射出方向規制手段は、前記複数の第1副画素および前記複数の第2副画素の配列の列方向に沿って曲面が形成され、前記複数の第1副画素および前記複数の第2副画素の配列の行方向に沿って伸びたシリンドリカルレンズを複数有するレンチキュラーレンズによって構成されており、
前記各第1副画素群および前記第2副画素群は、前記複数のシリンドリカルレンズのうちのいずれか一つのシリンドリカルレンズに対応付けられていてもよい。
レンチキュラーレンズは、曲面への入射光の入射位置に応じて異なる屈折率を有するため、副画素の位置に応じて視野範囲が異なる。よって、第1の態様の画像表示装置に寄れば、駆動信号の供給を制御することにより視野範囲を容易に調整できる。
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略してもよい。
A.第1実施例:
A1.システム概要:
図1は、第1実施例における画像表示装置の概略構成を例示する説明図である。画像表示装置100は、光源としてのバックライト140、液晶パネル150、液晶パネル駆動部160、視野範囲制御部170を備える。液晶パネル150は、上部偏光板105,視差バリア110、上部ガラス基板115,カラーフィルタ層120、液晶層125,下部ガラス基板130、下部偏光板135を備え、それぞれが積層された構成を有する。第1実施例の画像表示装置は、上述の構成を有し、異なる視方向(第1の視方向、第2の視方向)に、それぞれ異なる第1画像および第2画像を表示する。第1実施例において、第1画像を表示するための画像データ(以降、本明細書では第1画像データと呼ぶ)および第2画像を表示するための画像データ(以降、本明細書では第2画像データと呼ぶ)は、赤(R)、緑(G)、青(B)の三色から構成されるRGB画像データである。
液晶パネル150について説明する。液晶パネル150は、上部偏光板105,視差バリア110、上部ガラス基板115,カラーフィルタ層120、液晶層125,下部ガラス基板130、下部偏光板135、バックライト140とから構成され、それぞれが積層されたアクティブマトリクス方式のTFT液晶パネルである。液晶パネル150は、複数の副画素を備える。カラーフィルタ層120は、R、G、Bの3色のカラーフィルタを有し、所定の波長の光のみを選択的に透過させる。パララックスバリア110は、上部偏光板105と上部ガラス基板115との間に配置されている。パララックスバリア110は、平板状に形成されており、遮光部と開口部が画素配列の行方向および列方向に交互に形成された構造を有する。パララックスバリア110は、その構造により副画素からの射出光を所定の出射角に制限する射出方向規制手段として機能している。
液晶パネル駆動部160は、入力される第1画像データおよび第2画像データに基づき、下部ガラス基板130に対して駆動信号を供給する。
視野範囲制御部170は、下部ガラス基板130に供給される駆動信号を制御して、第1画像を視認可能な視野範囲および第2画像を視認可能な視野範囲の増減や視野範囲の中心位置を変更する。
バックライト140から射出される光は、下部偏光板135と下部ガラス基板130とを通って液晶層125において変調され、カラーフィルタ層120においてR、G、Bの光に変換される。変換された光は、上部ガラス基板115および上部偏光板105を通って液晶パネル150の外部へと射出される。
図2は、第1実施例における下部ガラス基板130の詳細構成を示すブロック図である。下部ガラス基板130は、複数のデータ線28と、複数の走査線29と、データ線28と走査線29とで囲まれた各領域に配置された画素電極24と、各画素電極24に接続されている薄膜トランジスタ(TFT)素子26とを備える。第1実施例では、データ線28と走査線29とTFT素子26とで囲まれた各領域を副画素22と呼ぶ。なお副画素22には、画素電極やTFT素子26の他に、各領域に対応して配置された液晶層125内の液晶セル(図示省略)、各領域に対応する上部ガラス基板115に形成された電極層(図示省略)が含まれる。また、第1実施視では、副画素の配列の行方向に連続して形成されている2つの副画素を副画素群23とよぶ。画像表示装置100では、図2に示すように、6つの副画素群(2行×6列の副画素)から表示画像の1画素が構成されている。
第1実施例の画像表示装置100は、上述のような構成を備えることにより、液晶パネル150を観察する観察者が、第1の視方向(視方向α)からは第1画像を視認でき、第2の視方向(視方向β)からは第2画像が視認できるように、第1画像および第2画像を表示できる。
A2.副画素とパララックスバリアとの対応について:
図3は、第1実施例における液晶パネル150の副画素とパララックスバリア110の開口部との位置関係について説明する模式図である。第1実施例の液晶パネル150は、第1画像の形成に用いられる第1副画素と第2画像の形成に用いられる第2副画素を有しており、第1副画素と第2副画素とが2副画素ずつ、行方向および列方向に交互に形成されている。図3では、第1副画素を白抜きで示し、第2副画素をハッチングで示す。第1実施例では、同一の画像の形成に用いられ、列方向に連続して配置されている2つの副画素から副画素群が構成されている。例えば、第1副画素300aと第1副画素300bから第1副画素群300が構成されている。各副画素群に含まれる各副画素には、それぞれ同一の画像データを表すための駆動信号が供給される。以降、実施例では、副画素配列の列方向をX方向、副画素配列の行方向Y方向と呼ぶ。
図3において、各副画素に対応付けて記載されている「R」,「G」,「B」は、各副画素に対応付けられている各色のカラーフィルタを表す。以降、各副画素に対応付けられたカラーフィルタを「フィルタ要素」と呼ぶ。図3に示すように、同列の副画素群には、同色のフィルタ要素が対応付けられており、同行の副画素群には、各色のフィルタ要素が、R,G,Bの順番で繰り返し並ぶように対応付けられている。例えば、第1副画素群300aの第1副画素300a、300bにはRのフィルタ要素121が対応付けられている。以降、実施例では、各色のフィルタ要素に対応付けられた副画素および副画素群を、それぞれ、[R,G,Bのいずれか一つ]副画素もしくは[R,G,Bのいずれか一つ]副画素群と表す。例えば、Rのフィルタ要素に対応付けられている第1副画素300a,300bおよび第1副画素群300を、それぞれ、第1R副画素300a、300bおよび第1R副画素群300と表す。
本明細書では、バックライトから射出され副画素およびカラーフィルタ層120を透過して利用者側に進む透過光を「副画素からの射出光」ともいう。例えば、バックライトから射出され第1画像の形成に用いられる第1副画素300aおよびカラーフィルタのフィルタ要素(R)を透過して利用者側に進む光を第1R副画素300aからの射出光、ともいう。
パララックスバリア110の開口部112は、X方向およびY方向に2副画素おきに形成されている。言い換えれば、開口部112は、画素配列の斜め方向に連続して並ぶように形成されている。各開口部112は、互いに隣接してい配置されている第1副画素群と第2副画素群に対応付けられており、開口部112が、第1副画素群および第2副画素群に含まれる4つの副画素のうち内側の二つの副画素に重なるように配置されている。例えば、開口部112aは第1R副画素群300と第2G副画素群301とに対応付けられており、開口部112aが第1R副画素300bと第2G副画素301aに重なるように配置されている。
A3.視野範囲の制御について:
図4及び図5を参照して、第1画像および第2画像の視野範囲の制御について説明する。図4は、第1実施例における通常動作時の視野範囲を例示する説明図である。図5は、第1実施例における視野範囲制御時の視野範囲を例示する説明図である。「通常動作時」とは、液晶パネル駆動部104が、全副画素に対して、画像データに応じた駆動信号が供給されている状態を示す。「視野範囲制御時」とは、視野範囲制御部により第1副画素群および第2副画素群のうちの少なくとも一つの副画素に対する駆動信号の供給が遮断されている状態を示す。図4および図5は、図3のA−A断面を表しており、図4、5の中心線Clは、液晶パネル150のX方向の中心線に相当する。なお、図4、5では、図を簡潔にするため上部偏光板105の記載を省略する。
A3−1.通常動作時:
各第1副画素群および各第1副画素群と同一の開口部に対応する各第2副画素群からの射出光がパララックスバリア110により導かれる範囲、すなわち第1画像および第2画像の視野範囲について、第1R副画素群300と第2G副画素群301を例に説明する。第1画像、第2画像を視認可能な視野範囲ARは、各副画素の幅(ピッチ)、画素を形成する基板とパララックスバリア110との距離や開口部のサイズ等に応じて適宜規定されている。第1実施例では、第1R副画素300a,300bからの射出光のうち開口部112aを通過した光のみが視野範囲AR1に導かれる。また、第2G副画素301a、301bからの射出光のうち、開口部112aを通過した光のみが視野範囲AR2に導かれる。よって、利用者は、視野範囲AR1内で、第1画像を視認でき、視野範囲AR2内で第2画像を視認できる。視野範囲ARには、第1画像のみを視認可能な範囲である第1画像視野範囲ar1、第2画像のみを視認可能な範囲である第2画像視野範囲ar2、第1画像および第2画像を視認可能な範囲である混在画像視野範囲ar3が含まれる。
視野位置L1、L3は、第1画像を視認可能な視野範囲AR1の両端を示しており、視野位置L2,L4は視野範囲AR2の両端を表している。例えば、端部の視野位置L4は、第2G副画素301bと第2G副画素301bに隣接して配置されている第1B副画素302aとの境界P1および第2G副画素301bに対応づけられている開口部112aの一方の端(エッヂ)q1を通る直線s1に平行かつ開口部112aの他方のエッヂq2を通る直線s2の延長線上に位置する。視野位置L4にいる利用者からは、直線s1およびs2によって規定される範囲Saに含まれる領域(P1−P2)に含まれる副画素(第2G副画素301bと第2G副画素301aの一部)が視認される。視野位置L1〜L3も同様に規定される。
ここで、利用者の視野位置が、例えば、視野位置L4から視野位置L5の方向へ変わるにつれて、視角は増大する。利用者からは、第1R副画素300a,bだけでなく、第1R副画素300bに隣接して配置されている第2B副画素305の第2B副画素305aが視認され始める。従って、視野位置L1より液晶パネル150の図面左側にある視野位置(例えば、L5)にいる利用者からは、第1画像と第2画像の両画像が混在した状態で視認される。よって、視野位置L4より図面左側は画像混在範囲ar3である。同様に、視野位置L1よりの図面右側も画像混在範囲ar3である。このように、画像表示装置100が表示する画像の視野範囲は、図面左側から視野範囲ar3、ar2,ar3、ar1,ar3…の順番で繰り返す。
なお、カラーフィルタ層120には、各カラーフィルタを囲むように形成されたブラックマトリクス128が形成されている。ブラックマトリクス128は、黒色の樹脂を材料として形成されており、画像のコントラストの向上のために用いられている。
A3−2.視野範囲制御時:
視野範囲制御部170による視野範囲の制御時の動作について、図5を参照して説明する。第1実施例の視野範囲制御部は、各第2副画素群に含まれる第2副画素のうちの一つへの駆動信号の供給を遮断する。以下では、第2副画素群301を例に説明する。
視野範囲制御部170は、第2副画素群301に含まれる副画素のうち、開口部112aに対応づけられている第1副画素群300に近い第2副画素301aへの駆動信号の供給を遮断する。駆動信号の供給が遮断された第2副画素301aは液晶シャッターが閉じられ黒画素となる。従って、視野範囲AR2内において第2副画素301aが視認できない範囲、すなわち第2画像が視認できない範囲が生じる。この結果、視野範囲AR2の端部の視野位置L2は、駆動信号が供給されている第2副画素301bが視認可能となる視野位置L2’となる。視野位置L2’は、視野位置L2から視野位置L4に移動する場合に、駆動している第2副画素が視認可能となる位置である。具体的には、第2G副画素301bの、第1R副画素群300側の端部P3および第2G副画素群に対応づけられている開口部112aの一方のエッヂq1を通る直線s9に平行かつ開口部112aの他方のエッヂq2を通る直線s10の延長線上に規定される。
このように、第2副画素群に含まれる副画素のうち、同一の開口部に対応づけられている第1副画素群に近接する第2副画素への駆動信号の供給を遮断し黒画素とすることで、視野範囲AR2の、中心Clに近い一方の端部視野位置(L2)が視野範囲AR2を狭める方向へ範囲dだけ変化して視野範囲AR2が範囲dだけ狭まる。この結果、画像混在範囲ar3は視野範囲AR2の方向に狭まった画像混在範囲ar3’となり、相対的に第1画像視野範囲ar1が拡大して第1画像視野範囲ar1’となる。従って、利用者は、視野範囲ar1よりも広い視野範囲ar1’内で第2画像のみを視認可能となる。
以上説明した第1実施例の画像表示装置によれば、従来の一つの副画素を細分化し、細分化した各副画素への駆動信号を制御することにより、複数の画像をそれぞれ別々に表示する複数の視野範囲の増減を調整できる。従って、使用状況や設置位置に応じて、適宜、視野範囲を柔軟に調整できる。
また、第1実施例の画像表示装置によれば、第2副画素群に含まれる副画素のうち、同一の開口部に対応づけられている第1副画素群に近接する第2副画素への駆動信号の供給を遮断できる。従って、第2画像を視認可能な視野範囲を液晶パネルの中心に近い端部から他方の端部に向けて狭めることができる。よって、第2画像の視野範囲を制限して画像混在範囲を容易に狭めることができる。従って、第1画像を視認可能な視野範囲を簡易に広げることができる。
B.第2実施例:
第2実施例では、カラーフィルタがパララックスバリアの開口部内に形成されたカラーフィルタ付きパララックスバリアを用いた液晶パネルを備える画像表示装置について説明する。以降、開口部内にカラーフィルタが形成されたパララックスバリアをCFバリアと呼ぶ。
B1.副画素とCFバリアとの対応について:
図6は、第2実施例における液晶パネルの副画素とCFバリア210の開口部212との位置関係について説明する模式図である。第2実施例において、第1副画素と第2副画素とは第1実施例と同様に形成されている。また、第2実施例において、CFバリアの開口部の形状や配置間隔および副画素の配列は第1実施例と同様であり、各副画素に対応づけられているフィルタ要素が異なるのみである。
CFバリア210の各開口部212には複数色のフィルタ要素のうちいずれか1色のフィルタ要素が対応づけられている。CFバリア210の複数の開口部には、複数色のフィルタ要素が「R」,「G」,「B」の順にX方向に繰り返し並ぶと共に、同一色のフィルタ要素がY方向に繰り返し並ぶように構成されている。各第1副画素群と、各第1副画素群のX方向に隣接して配置されている各第2副画素群とを通過した光は同一の開口部を通過するため、各第1副画素群に含まれる各副画素と、各第1副画素群に隣接して配置されている第2副画素群に含まれる各副画素とは、同色のカラーフィルタに対応づけられている。例えば、第1副画素群310の第1副画素310a、310bおよび第1副画素群310に隣接して配置されている第2副画素群310の第2副画素311a、311bにはRのフィルタ要素が対応付けられている。
B2.視野範囲制御について:
図7は、第2実施例における視野範囲制御時の視野範囲を例示する説明図である。図7は、図6のB−B断面を表しており、図7の中心線Clは、副画素配列のX方向の中心線に相当する。なお、図7では、図を簡潔にするため上部偏光板105の記載を省略する。なお、画像表示装置の通常動作時の視野範囲については第1実施例の図4における説明と同様である。
B2−1.視野範囲制御時:
視野範囲制御部170は、各第1副画素群と各第1副画素群と同一の開口部に対応付けられている各第2副画素群に含まれる副画素のうち少なくとも一つに対する駆動信号の供給を遮断する。例えば、第1R副画素群310に含まれる第1R副画素310a,310bのうち、同一の開口部に対応付けられている第2R副画素群301に近接する第1G副画素310bへの駆動信号の供給を遮断する。
この結果、視野範囲AR1の、中心Clに近い一方の端部視野位置(L3)が視野範囲AR1を狭める方向へ範囲dだけ変化して視野範囲AR1が範囲dだけ狭まる。よって、画像混在範囲ar3は視野範囲AR1の方向に狭まった画像混在範囲ar3’となり、相対的に第2画像視野範囲ar2が拡大して第1画像視野範囲ar2’となる。従って、利用者は、視野範囲ar2よりも広い視野範囲ar2’内で第2画像のみを視認可能となる。
以上説明した第2実施例の画像表示装置によれば、カラーフィルタ付パララックスバリを用いた画像表示装置においても、細分化した各副画素への駆動信号を制御することにより、複数の画像をそれぞれ別々に表示する複数の視野範囲の増減を調整できる。従って、使用状況や設置位置に応じて、適宜、視野範囲を柔軟に調整できる。
また、第2実施例の画像表示装置によれば、カラーフィルタがパララックスバリアの開口部内に形成されているため、下部ガラス基板と上部ガラス基板との間にカラーフィルタを形成することなく液晶パネルを製造できる。よって、下部ガラス基板と上部ガラス基板との間の厚みを均一にできるため、電圧むらを抑制でき、画質を向上できる。また、カラーフィルタ層を形成する必要がないため、液晶パネルの厚みを抑制できる。
C.第3実施例:
第3実施例では、副画素に供給する駆動信号を、1副画素ずれた位置に配置されている副画素へ供給することにより、視野範囲の中心位置を変更する。第3実施例の画像表示装置では、画像表示装置の各構成は第2実施例と同様である。
C1.視野範囲制御について:
図8は、第3実施例における視野範囲制御時の視野範囲を例示する説明図である。図8は、図6のB−B断面を表しており、図8の中心線Clは、副画素配列のX方向の中心線に相当する。なお、図8では、図を簡潔にするため上部偏光板105の記載を省略する。
第3実施例の視野範囲制御部は、各副画素への駆動信号を、同一表の隣接する副画素へ供給する。具体的には、全体的に、図面左方向に1副画素分シフトした位置に配置されている副画素へ供給する。例えば、副画素310a,310b、311a,311bに供給する駆動信号を、図面左側に1副画素ずれた位置に配置されているそれぞれの副画素309b、310a,310b、311aに供給する。
第3実施例の画像表示装置によれば、駆動信号を1副画素シフトして供給することにより、各フィルタ要素に対応づけられた副画素からの射出光の出射角を変更できる。従って、視野範囲の中心Clが、1副画素分シフトした方向とは逆方向に距離Dだけずれる。第3実施例では、CFバリアを用いており、各副画素に重なるようにカラーフィルタが対応付けられているわけではないため、いずれの画素に駆動信号を供給するかにより、視野位置を液晶パネルの水平方向および垂直方向に柔軟に調整できる。
D.第4実施例:
第4実施例では、第1副画素群と第1副画素群に隣接して配置されている第2副画素群とに、同一の画像データに基づいた駆動信号を供給する場合における、視野範囲の制御について説明する。第4実施例における通常動作時の視野範囲については、第3実施例と同様である。
D1.視野範囲制御について:
図9は、第4実施例における視野範囲制御時における視野範囲の変化について説明する模式図である。第4実施例では、各第1副画素群および各第1副画素群に隣接する各前記第2副画素群に含まれる副画素に同一の駆動信号を供給する。このようにすれば第1画像視野範囲ar1、第2画像視野範囲ar2および画像混在範囲ar3のいずれの視野範囲にいる利用者からも、同一の画像が視認される。
視野範囲制御手段は、同一の開口部に対応付けられた第1副画素群および第2副画素群に含まれる全副画素のうち、第1副画素群の図面左側の第1副画素および第2副画素群の図面右側の第2副画素すなわち、同一の開口部に対応付けられている第1副画素群および第2副画素群に含まれる副画素のうち外側の副画素への駆動信号の供給を遮断する。例えば、第1副画素310a、第2副画素311bへの駆動信号の供給を遮断する。
これにより、第1副画素310a、第2副画素311bは、駆動信号が供給されておらず黒画素となっている。従って、視野範囲AR’より外側の視野位置にいる利用者からは画像を視認することはできない。そして、視野範囲AR’にいる利用者は、第1画像がどの視野位置からでも視認可能である。
第4実施例の画像表示装置によれば、ほぼ無限遠に広がる視野範囲ARを、所望のサイズの視野範囲に調整できる。従って、必要なサイズの視野範囲を柔軟に選択でき、使用状況等に応じて適宜視野範囲を変更できる。よって、利用者の利便性を図ることができる。
E.第5実施例:
第5実施例では、射出方向規制手段として、レンチキュラーレンズを利用した画像表示装置について説明する。
E1.画像表示装置概略構成:
図10は、第5実施例における画像表示装置の概略構成を例示する斜視図である。第5実施例の画像表示装置は、射出方向規制手段としてレンチキュラーレンズを用いる他は第1実施例の画像表示装置と同一の構成を有する。
画素テーブル70は、第1画像の形成に用いられる第1副画素と第2画像の形成に用いられる第2副画素の配置を模式的に示している。図10では、第1副画素を白抜きで示し、第2副画素をハッチングで示す。
カラーフィルタ層120では、R,G,Bのカラーフィルタが各副画素に対応付けて配置されている。以降、各副画素に対応付けられたカラーフィルタを「フィルタ要素」と呼ぶ。図2に示すように、同列の副画素には、同色のフィルタ要素が対応付けられており、同行の副画素には、2副画素ずつR,G,Bの順番でフィルタ要素が対応付けられている。例えば、第1副画素300a,bにはRのフィルタ要素121が対応付けられており、第2副画素301a,bには、Gのフィルタ要素122が対応付けられている。
レンチキュラーレンズ400は、Y方向に伸びた蒲鉾状のシリンドリカルレンズをX方向に並べた板状のレンズアレイである。レンチキュラーレンズ400は、各シリンドリカルレンズ401が、X方向に順に並ぶ4列の副画素列に重なるように形成されている。例えば、シリンドリカルレンズ401aは、副画素列71,72,73,74からなる副画素列75に重なる。第5実施例では、レンチキュラーレンズ400の、カラーフィルタ120に対向する面をフィルタ対向面450と呼ぶ。
E2.視野範囲制御について:
第5実施例の視野範囲制御について、図11および図12を参照して説明する。図11は、第5実施例における画像表示装置の指向性表示方式について説明する模式図である。図12は、第5実施例における画像表示装置の視野範囲制御について説明する模式図である。図11および図12は、図10におけるC−C断面の断面図を表す。
シリンドリカルレンズ401は、フィルタ対向面450側から入射する光を、入射する位置ごとに異なる屈折率で屈折させる。具体的には、シリンドリカルレンズ401は、入射光を、曲面の中央近傍ほど低い屈折率で屈折させ、端部近傍ほど高い屈折率で屈折させる。従って、図11に示すように、第1R副画素300aからの射出光W20は視野範囲ar10に導かれ、第1R副画素300bからの射出光W21は視野範囲ar21に導かれる。同様に、第2G副画素301からの射出光W22は視野範囲ar22に導かれ、第2R副画素303aからの射出光W23は視野範囲ar23に導かれる。よって、視野範囲ar20と視野範囲ar21とを含む視野範囲AR20にいる利用者は第1画像を視認でき、視野範囲ar22と視野範囲ar23とを含む視野範囲AR21にいる利用者は第2画像を視認できる。
第5実施例では、視野範囲制御手段は、各副画素群のうち、曲面の中央近傍に配置されている副画素への駆動信号の供給を遮断する。具体的には、例えば、視野範囲制御手段は、第1R副画素300bと第2G副画素301aとへの駆動信号の供給を遮断する。こうすることにより、第1R副画素300bからは光が射出されないため、視野範囲ar21にいる利用者からは第1画像が視認されない。また、第2G副画素301aからも光が射出されないため、視野範囲ar22にいる利用者からは第2画像が視認されない。従って、図12に示すように、視野範囲ar20にいる利用者のみが第1画像を視認でき、視野範囲ar23にいる利用者のみが第2画像を視認できる。
以上説明した第5実施例の画像表示装置によれば、レンチキュラーレンズの曲面の位置による屈折率の変化を利用して、複数の画像をそれぞれ別々に表示する複数の視野範囲の増減を調整できる。従って、使用状況や設置位置に応じて、適宜、視野範囲を柔軟に調整できるため、画像表示装置の表示性能の向上を図ることができる。
F.変形例
(1)第1実施例では、2つの副画素から1つの副画素群を構成しているが、3つ以上の副画素から1つの副画素群を構成してもよい。こうすれば、より柔軟に視野範囲を調整できる。
(2)第1実施例および第2実施例では、副画素群に含まれる副画素のうち、一つの副画素への駆動信号の供給を遮断しているが、例えば、2つ以上の副画素への駆動信号の供給を制御してもよい。
(3)第5実施例では、第1副画素群および第2副画素群のそれぞれに含まれる副画素への駆動信号の供給を遮断しているが、いずれか一方の副画素群に含まれる副画素への駆動信号の供給を遮断してもよい。
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができる。
第1実施例における画像表示装置の概略構成を例示する説明図。 第1実施例における下部ガラス基板の詳細構成を示すブロック図。 第1実施例における液晶パネルの副画素とパララックスバリアの開口部との位置関係について説明する模式図。 第1実施例における通常動作時の視野範囲を例示する説明図。 第1実施例における視野範囲制御時の視野範囲を例示する説明図。 第2実施例における液晶パネルの副画素とCFバリアの開口部との位置関係について説明する模式図。 第2実施例における視野範囲制御時の視野範囲を例示する説明図。 第3実施例における視野範囲制御時の視野範囲を例示する説明図。 第4実施例における視野範囲制御時における視野範囲の変化について説明する模式図。 第5実施例における画像表示装置の概略構成を例示する斜視図。 第5実施例における画像表示装置の指向性表示方式について説明する模式図。 第5実施例における画像表示装置の視野範囲制御について説明する模式図。
符号の説明
26…素子
28…データ線
29…走査線
70…画素テーブル
71…副画素列
75…副画素列
100…画像表示装置
104…液晶パネル駆動部
105…上部偏光板
110…視差バリア
110…パララックスバリア
112…開口部
112a…開口部
115…上部ガラス基板
120…カラーフィルタ層
121…フィルタ要素
122…フィルタ要素
125…液晶層
128…ブラックマトリクス
130…下部ガラス基板
135…下部偏光板
140…バックライト
150…液晶パネル
160…液晶パネル駆動部
170…視野範囲制御部
212…開口部
212a…開口部
400…レンチキュラーレンズ
401…シリンドリカルレンズ
401a…シリンドリカルレンズ
450…フィルタ対向面
150…液晶パネル

Claims (6)

  1. 第1の画像を第1の視方向に表示し、第2の画像を第2の視方向に表示可能な画像表示装置であって、
    光源と、
    駆動信号によって駆動され、第1の画像の形成に用いられる複数の第1副画素と駆動信号によって駆動され、第2の画像を構成する複数の副画素とが配置されている表示部と、
    前記各第1副画素および前記各第2副画素から射出された光のうち所定の波長の光を透過させる複数色のフィルタ要素を有するカラーフィルタであって、前記複数色の前記フィルタ要素のうちいずれか1色のフィルタ要素は、連続して配置されている少なくとも2つの前記第1副画素から構成される第1副画素群と、連続して配置されている少なくとも2つの前記第2副画素から構成される第2副画素群と、に対応づけられている、カラーフィルタと、
    前記各第1副画素からの射出光を前記第1の視方向に向けるとともに、前記各第2副画素からの射出光を前記第2の視方向に向けるための射出方向規制手段と、
    前記第1の画像が視認される視野範囲に光を射出する前記第1副画素群に含まれる第1副画素のうち少なくとも1つへの前記駆動信号の供給を制御する視野範囲制御手段と、を備える、画像表示装置。
  2. 請求項1記載の画像表示装置であって、
    視野範囲制御手段は、更に、前記第2の画像が視認される視野範囲に光を射出する前記第2副画素群に含まれる第2副画素のうち少なくとも1つへの前記駆動信号の供給を制御する、画像表示装置。
  3. 請求項1記載の画像表示装置であって、
    前記射出方向規制手段は、複数の開口部および複数の遮光部を有し、
    前記各第1副画素群および前記各第2副画素群は、前記複数の開口部のうちのいずれか一つの開口部に対応づけられており、
    前記視野範囲制御手段は、前記各第1副画素群に含まれる第1副画素のうち、前記各第1副画素群と同一の前記開口部に対応付けられている前記第2副画素群に近接して配置されている少なくとも1つの第1副画素への駆動信号の供給を制御する、画像表示装置。
  4. 請求項3記載の画像表示装置であって、
    前記視野範囲制御手段は、更に、前記各第2副画素群に含まれる第2副画素のうち、前記各第2副画素群と同一の前記開口部に対応付けられている前記第1副画素群に近接して配置されている少なくとも1つの第2副画素への駆動信号の供給を制御する、画像表示装置。
  5. 請求項1記載の画像表示装置であって、
    前記視野範囲制御手段は、前記各第1副画素および前記各第2副画素のそれぞれへの前記駆動信号が、前記各第1副画素および前記各第2副画素から、前記複数の第1副画素および前記複数の第2副画素の配列の行方向および列方向の少なくとも一方の方向に1副画素以上ずれた位置に配置されている各副画素へ入力されるよう制御する、画像表示装置。
  6. 請求項1記載の画像表示装置であって、
    前記射出方向規制手段は、前記複数の第1副画素および前記複数の第2副画素の配列の列方向に沿って曲面が形成され、前記複数の第1副画素および前記複数の第2副画素の配列の行方向に沿って伸びたシリンドリカルレンズを複数有するレンチキュラーレンズによって構成されており、
    前記各第1副画素群および前記第2副画素群は、前記複数のシリンドリカルレンズのうちのいずれか一つのシリンドリカルレンズに対応付けられている、画像表示装置。
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