JP2008233143A - 波長変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】水晶の旋光性による影響を少なくし、波長変換効率の低下の少ない波長変換素子を提供すること。
【解決手段】右水晶板1の右旋光性によって生じた偏光面の回転が、左水晶板2の左旋光性によって元に戻る。したがって、第2高調波をより多く取り出すために、水晶板を多数積層しても、右水晶板1および左水晶板2の一組の周期で偏光面の修正が行われるので、第2高調波の干渉を低減でき、波長変換効率の低下が抑えられた波長変換素子10を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水晶の非線形光学効果を利用したレーザ光の波長を変換する波長変換素子に関する。
レーザ発振によって放出されるレーザ光の波長領域は限られており、必要な波長を得るためには、波長変換が必要である。
波長変換の1つとして、非線形光学結晶で発生する第2高調波を利用する方法が知られている。その中で広く用いられているのは、位相整合法である。位相整合法では、複屈折性が大きく、屈折率の分散の小さな結晶を必要とする。そのため、利用できる結晶が限られる。
この問題を解決する方法として、薄い非線形光学結晶板を積層し、波長変換素子として使用する擬似位相整合方法が知られている。その中でも、隣接した非線形光学結晶板の結晶軸方向を互いに逆にし、非線形光学係数が1枚毎に異符号になるものが知られている(非特許文献1参照)。非特許文献1では、水晶およびLiNbO3を用いた例が示されている。
NHK 技術研究(昭52、第29巻、24〜32頁)
非線形光学結晶としての水晶は、安価であるほかに紫外領域の150nm程度まで透明である点、温度変化による屈折率変動が小さい点、レーザ光に対する損傷閾値が高い点等の利点がある。
しかしながら、水晶の旋光性を有している。旋光性とは、その結晶中を光が伝播する際に偏光面が回転する現象である。波長変換により第2高調波を発生させた場合、この旋光性により偏光面が回転し、発生した第2高調波が同士が干渉して減衰する。結果として波長変換効率が低下する問題があった。
本発明の目的は、水晶の旋光性による影響を少なくし、波長変換効率の低下の少ない波長変換素子を提供することにある。
本発明の波長変換素子は、右旋光を有する右水晶板の結晶軸と左旋光を有する左水晶板の結晶軸との対応する結晶軸のうち少なくとも2つの結晶軸の方向が対向関係になるように、前記右水晶板と前記左水晶板とが交互に積層されていることを特徴とする。
この発明によれば、右水晶板の右旋光性によって生じた偏光面の回転が、左水晶板の左旋光性によって元に戻る。したがって、第2高調波をより多く取り出すために、水晶板を多数積層しても、右水晶板および左水晶板の一組の周期で偏光面の修正が行われるので、第2高調波の干渉が低減し、波長変換効率の低下が抑えられた波長変換素子が得られる。
なお、水晶には結晶性が鏡像の関係となっている右水晶と左水晶がある。右水晶と左水晶では旋光性による光の偏光面の回転が逆になる性質がある。右水晶による旋光性を右旋光、左水晶による旋光性を左旋光と呼ぶ。
対応する結晶軸とは、右水晶板のX軸と左水晶板のX軸、右水晶板のY軸と左水晶板のY軸、右水晶板のZ軸と左水晶板のZ軸である。
本発明では、前記右水晶板および前記左水晶板の主面は、光学結晶軸に対して直交しているのが好ましい。
この発明では、水晶板がZ軸カットされているので、主面に対する入射光の常光に対する屈折率と異常光に対する屈折率に差が少なく、位相のずれから生じる光の干渉による光の減衰が少なくなる。したがって、より波長変換効率の低下が抑えられた波長変換素子が得られる。
なお、Z軸に対して直交するとは、通常の製造過程における直交からの誤差範囲を含むものである。
本発明では、前記右水晶板と前記左水晶板とが光学接合しているのが好ましい。
この発明では、水晶板同士が光学接合されているので、水晶板間での光の減衰が抑えられ、波長変換効率の低下が抑えられた波長変換素子が得られる。
本発明では、前記光学接合は、直接接合であるのが好ましい。
この発明では、水晶板同士が接着剤等を介さずに直接接合されているので、水晶板間での光の減衰がより抑えられ、より波長変換効率の低下が抑えられた波長変換素子が得られる。
本発明では、前記直接接合は、表面活性化接合であるのが好ましい。
この発明では、表面活性化処理を行うことによって、水晶板に高温を加えることなく水晶板同士の接合ができるので、多数の水晶板を接合して得られる波長変換素子の変形が抑えられる。したがって、変形に伴う入射光の水晶板間での光路異常が少なくなり、より波長変換効率の低下が抑えられた波長変換素子が得られる。
以下、本発明を具体化した実施形態を比較例と比較して、図面に従って説明する。
図1は、実施形態における波長変換素子10を示した概略斜視図である。図2は、比較例における波長変換素子100を示した概略斜視図である。矢印は、レーザ光の入射方向を示している。
図1において、波長変換素子10は右旋光性を有する右水晶板1と左旋光性を有する左水晶板2とを備えている。右水晶板1および左水晶板2は、直方体の板である。右水晶板1と左水晶板2とは交互に積層されている。
右水晶板1と左水晶板2とは一組の波長変換板3を形成している。図1では、右水晶板1と左水晶板2との結晶軸の位置関係をわかりやすくするために、1つの波長変換板3を右水晶板1と左水晶板2とに分離して示してある。
以下に、波長変換板3を構成する右水晶板1および左水晶板2の結晶軸方向を説明する。
図1において、右水晶板1および左水晶板2はその主面がZ軸に直交するように切り出されたZ軸カット水晶板である。したがって、X軸およびY軸は、右水晶板1および左水晶板2の主面に平行になっている。
右水晶板1のX軸の正方向およびY軸の正方向と左水晶板2のX軸の正方向およびY軸の正方向とが対向関係になるように、右水晶板1と左水晶板2とが貼り合わされて波長変換板3は構成されている。
複数の波長変換板3は、右水晶板1同士の結晶軸方向と左水晶板2同士の結晶軸方向を一致させ、右水晶板1と左水晶板2とが交互になるように、光学接合されている。
波長変換板3の積層数が多ければ多いほど第2高調波の出力が向上するが、波長変換素子10が大型化し、光学接合による損失が発生する。
光学接合は、直接接合であるのが好ましい。直接接合には、高温で融着させる方法もあるが、表面活性化接合がより好ましい。例えば、水晶板の接合面を水の存在下でプラズマ処理して、接合面にシラノール基を形成し、シラノール基の存在する表面を合わせて、脱水縮合させることにより、水晶板間がシラン結合によって接合される。また、表面活性化処理として、アルカリ処理等を用いることもできる。さらに、表面をシランカップリング剤で処理した後に、シランカップリング剤の官能基を利用した接合方法であってもよい。
図2において、比較例における波長変換素子100では、結晶軸方向の異なる右水晶板20,30が交互に貼り合わされている。右水晶板20,30は光学結晶軸であるZ軸に直交するように切り出され、右水晶板20のX軸の正方向およびY軸の正方向と右水晶板30のX軸の正方向およびY軸の正方向とは逆方向になるように、右水晶板20と30とを貼り合せることにより、波長変換板40が構成されている。
複数の波長変換板40は、右水晶板20同士の結晶軸方向と右水晶板30同士の結晶軸方向を一致させ、右水晶板20と右水晶板30とが交互になるように、光学接合されている。
図3は、波長変換素子10,100の水晶板の積層数と規格化された効率との関係を示した図であり、各水晶板の板厚を20.9μmとして、1064nmから532nmへの波長変換を想定したグラフである。
図3において、実施形態の構成で右水晶板1と左水晶板2とを用いて旋光性による偏光面の回転を修正した場合を破線で、比較例のように旋光性の影響を考慮せずに右水晶板20,30を用いた場合を実線で示した。
旋光性による影響を修正した場合は、積層とともに変換効率は向上するが、旋光性による影響を修正しない場合は、150層くらいから変換効率の低下が見られる。
以下、実施形態の効果を記載する。
(1)右水晶板1の右旋光性によって生じた偏光面の回転が、左水晶板2の左旋光性によって元に戻る。したがって、第2高調波をより多く取り出すために、水晶板を多数積層しても、右水晶板1および左水晶板2の一組の周期で偏光面の修正が行われるので、第2高調波の干渉を低減でき、波長変換効率の低下が抑えられた波長変換素子10を得ることができる。
(2)Z軸カットされた水晶板を用いているので、主面に対する入射光の常光に対する屈折率と異常光に対する屈折率に差が少なく、位相のずれから生じる光の干渉による光の減衰を少なくできる。したがって、より波長変換効率の低下が抑えられた波長変換素子10を得ることができる。
(3)水晶板同士が接着剤等を介さずに直接接合されているので、水晶板間での光の減衰を抑えることができ、より波長変換効率の低下を抑えた波長変換素子10を得ることができる。
(4)表面活性化処理を行うことによって、水晶板に高温を加えることなく水晶板同士の接合ができるので、多数の水晶板を接合して得られる波長変換素子10の変形を抑えることができる。したがって、変形に伴う入射光の水晶板間での光路異常が少なくなり、より波長変換効率の低下が抑えられた波長変換素子10を得ることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、右水晶板1および左水晶板2の形状は直方体形状でなく、光学軸の方向を識別するためのオリフラが形成されていてもよいし、円柱状等の形状であってもよい。
また、本発明を実施するための最良の方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、使用する材料、形状、数量、その他の詳細な事項において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。したがって、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの材料、形状、数量などの限定の一部もしくは全部の限定を外した記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態における波長変換素子を示した概略斜視図。 比較例における波長変換素子を示した概略斜視図。 波長変換素子の水晶板の積層数と規格化された効率との関係を示した図。
符号の説明
1,20,30…右水晶板、2…左水晶板、10,100…波長変換素子。

Claims (5)

  1. 右旋光を有する右水晶板の結晶軸と左旋光を有する左水晶板の結晶軸との対応する結晶軸のうち少なくとも2つの結晶軸の方向が対向関係になるように、
    前記右水晶板と前記左水晶板とが交互に積層されている
    ことを特徴とする波長変換素子。
  2. 請求項1に記載の波長変換素子において、
    前記右水晶板および前記左水晶板の主面は、光学結晶軸に対して直交している
    ことを特徴とする波長変換素子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の波長変換素子において、
    前記右水晶板と前記左水晶板とが光学接合している
    ことを特徴とする波長変換素子。
  4. 請求項3に記載の波長変換素子において、
    前記光学接合は、直接接合である
    ことを特徴とする波長変換素子。
  5. 請求項4に記載の波長変換素子において、
    前記直接接合は、表面活性化接合である
    ことを特徴とする波長変換素子。
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