JP2008232109A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定常状態のみならず過渡運転状態でも、AFSへの水滴付着による異常値を各種制御に用いることがなく、エンジン失火による排ガス悪化や触媒損傷を防止したエンジン制御装置を得る。
【解決手段】エンジンの運転状態を検出するセンサ手段1、7と、センサ信号Qa、Neを取り込む入力手段21、26と、センサ信号に基づいてエンジンの各種制御を行う各種制御手段27、28と、センサ信号の入力値を所定時間ごとにサンプリングするサンプリング手段22と、サンプリング手段22による前回のサンプリング値に基づいて今回のサンプリング値に制限をかける制限手段23とを備え、各種制御手段27、28は、制限手段23により制限された今回のサンプリング値を、制御用センサ値としてエンジンの各種制御に使用する。
【選択図】図2

Description

この発明は、自動車に搭載されたエンジン制御装置に関し、特に排ガスの悪化や未燃ガスの触媒への流入を回避するための技術に関するものである。
従来から、自動車用のエンジン制御装置においては、エアフローセンサ(以下、「AFS」という)を用いてエンジンへの吸入空気量を検出し、燃料(ガソリン)の噴射量を制御している。
この種のAFSとしては、空気流による熱変化を捉えて空気流量を計測する熱式AFSが一般的であるが、熱式AFSは、センシング部への水滴などの付着により異常値が出力されることがある。たとえば水滴付着による異常値が使用された場合には、実際に計測される空気量よりも多くの空気量が流入したものとエンジン制御部が認識し、実際の吸入空気量に対する適正量よりも多い燃料が噴射されるので、燃料過多(オーバーリッチ)によってエンジンが失火する場合がある。
このような不適正な失火が発生すると、エンジンの排ガスが悪化するうえ、未燃ガスが触媒に流入するので、触媒内での燃焼により触媒の損傷を引き起こす要因にもなり得る。
そこで、上記問題を回避するための従来のエンジン制御装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の従来装置においては、スロットルバルブ開度の変化率が所定値よりも小さく、かつ、エンジン回転速度の変化率が所定値よりも小さい定常状態を検出し、定常状態の条件下でAFSのセンサ出力値(以下、「センサ値」という)の変化量が所定値よりも大きい場合に、AFSに水滴が付着したものと判定し、AFSへの水滴付着時には、所定時間内のAFS出力の最小値に基づいて吸入空気量を求めている。
特開平7−77094号公報
従来のエンジン制御装置では、定常状態の条件下のみでAFSへの水滴付着によるセンサ値の変化量が所定値よりも大きいことを検出して、AFSの出力の最小値に基づいて吸入空気量を求めているので、スロットルバルブ開度の急変時(過渡運転状態)では、AFSに水滴が付着しても、AFS出力の最小値に基づいて吸入空気量を求めることができないという課題があった。
特に、過渡運転条件下でAFSに水滴が付着した場合には、必要以上の燃料が噴射されることから、エンジンが失火し易く、排ガスの悪化や触媒損傷の発生を回避することができないという課題があった。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、定常状態の条件下のみならず、過渡運転状態の条件下においても、AFSへの水滴付着による異常値で吸入空気量を求めることを防止し、エンジンの失火による排ガス悪化や触媒損傷を確実に回避することのできるエンジン制御装置を得ることを目的とする。
この発明によるエンジン制御装置は、エンジンの運転状態を検出するセンサ手段と、センサ手段からのセンサ信号を取り込む入力手段と、センサ信号に基づいてエンジンの各種制御を行う各種制御手段とを備えたエンジン制御装置において、センサ信号の入力値を所定時間ごとにサンプリングするサンプリング手段と、サンプリング手段による前回のサンプリング値に基づいて今回のサンプリング値に制限をかける制限手段とをさらに備え、各種制御手段は、制限手段により制限された今回のサンプリング値を、制御用センサ値としてエンジンの各種制御に使用するものである。
この発明によれば、定常状態のみならず、過渡運転状態においても、AFSへの水滴付着による異常値に基づいて吸入空気量を求めることを防止するので、エンジン失火による排ガス悪化や触媒損傷を確実に防止することができる。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係るエンジン制御装置を周辺要素とともに示す構成図であり、具体例として電子スロットルシステムを用いたエンジン制御装置を示している。
図1において、エンジン制御装置は、エンジン11に関連した各種センサおよび各種アクチュエータ(後述する)と、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という)10を含む電子制御装置(以下、「ECU」という)5とにより構成されている。ECU5は、エンジン11の運転状態を示す各種センサ情報に基づいて、各種アクチュエータに対する制御量を演算し、各種アクチュエータを駆動するようになっている。
エンジン11には、サージタンク(インテークマニホールド)を有する吸気管12と、燃焼後の排ガスを排出する排気管13と、燃焼室内の点火プラグを放電駆動するための点火装置(イグナイタ)14とが設けられている。また、エンジン11のクランクシャフトには、エンジン回転速度Neに応じた数のパルス信号(クランク角信号)を出力するクランク角センサ7が設けられ、エンジン冷却水の外周部には、冷却水温Wtを検出する水温センサ8が設けられている。
さらに、吸気管12の下流側には、エンジン11への吸入空気内に燃料を噴射するインジェクタ4が設けられている。インジェクタ4には、燃料タンク16からの燃料がデリバリパイプを介して供給される。
一方、エンジン11の排気管13には、排ガス中の酸素濃度を検出するO2センサ9と、排ガスを浄化するための触媒19とが設けられている。
吸気管12の上流側には、エンジン11への吸入空気量Qaを検出するAFS1と、吸入空気量Qaを調節する電子式のスロットル15と、実際のスロットル開度Tpを検出するスロットルポジションセンサ(以下、「TPS」という)2と、スロットル15を駆動するためのスロットルアクチュエータ(以下、単に「アクチュエータ」という)3とが設けられている。
また、スロットル15の下流側に位置する吸気管12のサージタンク上には、インマニ圧Pbを検出する圧力センサ18が設けられている。
運転者により操作されるアクセルペダル17には、アクセル開度Apを検出するアクセルポジションセンサ(以下、「APS」という)6が設けられている。
AFS1、TPS2、APS6、クランク角センサ7、水温センサ8、O2センサ9、圧力センサ18、および他のセンサ(図示せず)は、エンジン11の運転状態を検出する各種センサを構成しており、それぞれの検出情報をECU5(たとえば、燃料噴射制御装置を構成する)に入力する。
また、スロットルアクチュエータ3、インジェクタ4、点火装置14、および他のアクチュエータ(図示せず)は、エンジン11を駆動する各種アクチュエータを構成しており、それぞれ、ECU5の制御下で駆動される。
なお、吸気管12において、圧力センサ18の上流側にはスロットルアクチュエータ3が設けられている。
ECU5は、AFS1、クランク角センサ7、水温センサ8、排ガス中の酸素濃度を検出するO2センサ9および圧力センサ18の出力信号を入力とし、エンジン11の各気筒に設けられたインジェクタ4および点火装置14を制御する。
ECU5内のマイコン10は、たとえば、AFS1により計測された吸入空気量Qaに見合った燃料量を演算し、インジェクタ4への噴射パルス信号のパルス幅を決定する。
次に、図2の機能ブロック図を参照しながら、ECU5の具体的な構成について説明する。
図2において、ECU5は、マイコン10と、マイコン10に対する入力手段(入力インタフェース)21、26と、アクチュエータ駆動用の各種制御手段を構成する燃料制御手段27および点火制御手段28とを備えている。
入力手段21は、AFS1からの吸入空気量Qa(センサ信号)を取り込み、AD変換値としてマイコン10に入力する。また、入力手段26は、クランク角センサ7からのパルス信号(エンジン回転速度Neに対応)を取り込み、マイコン10に入力する。
燃料制御手段27は、マイコン10の制御下でインジェクタ4を駆動して、エンジン11への燃料噴射量および燃料噴射タイミングを制御する。点火制御手段28は、マイコン10の制御下で点火装置14を駆動して、エンジン11の点火タイミングを制御する。
ECU5内のマイコン10は、入力手段21に接続されたサンプリング手段22と、サンプリング手段22に接続された制限手段23と、制限手段23に接続された負荷情報演算手段24と、入力手段26に接続されたエンジン回転演算手段25とを備えている。
負荷情報演算手段24からの負荷情報Leおよびエンジン回転演算手段25からのエンジン回転速度Neは、燃料制御手段27および点火制御手段28に入力される。
サンプリング手段22は、入力手段21を介した吸入空気量QaのAD変換値を所定時間ごとにサンプリングする。
制限手段23は、サンプリング手段22による前回のサンプリング値に基づいて今回のサンプリング値に制限をかける。すなわち、サンプリング値の増加側または減少側への変化に対して制限を与える。
負荷情報演算手段24は、制限手段23により制限された今回のサンプリング値に基づいて、エンジン11の負荷情報Leを演算する。
エンジン回転演算手段25は、入力手段26を介したクランク角信号(エンジン回転速度Neに対応)に基づいてエンジン回転速度Neを演算する。
エンジン回転演算手段25は、燃料制御手段27および点火制御手段28と関連して、エンジン11の各種制御手段を構成している。
燃料制御手段27および点火制御手段28は、制限手段23により制限された今回のサンプリング値を制御用センサ値として算出した負荷情報Leをエンジン制御に使用し、負荷情報Leと、クランク角センサ7に基づくエンジン回転速度Neとを用いて、インジェクタ4および点火装置14を駆動制御する。
次に、図3のフローチャートを参照しながら、図1および図2に示したこの発明の実施の形態1によるサンプリング手段22および制限手段23の動作について説明する。
図3において、ECU5内のサンプリング手段22は、まず、所定時間(サンプリングのタイミングに相当)が経過したか否かを判定し(ステップS1)、所定時間が経過していない(すなわち、NO)と判定されれば、直ちに図3の処理ルーチンを終了して抜け出る。
一方、ステップS1において、所定時間が経過した(すなわち、YES)と判定されれば、所定時間の経過後のサンプリング処理(ステップS2〜S6)に進む。
まず、AFS1からの吸入空気量Qaに対応したセンサ値(電圧値)Sns(n)を、A/D変換してサンプリング計測する(ステップS2)。
続いて、制限手段23は、エンジン11の各種制御に使用する前回(1サンプリング前)のAFS1のセンサ値を前回のサンプリング値Cont(n−1)として記憶し(ステップS3)、前回のサンプリング値Cont(n−1)と、増加側の判定制限値Th_Aとを加算して、以下の式(1)のように、増加側の制御制限値Cont_U(n)を計算する(ステップS4)。
Cont_U(n)=Cont(n−1)+Th_A ・・・(1)
ただし、式(1)において、増加側の判定制限値Th_Aは、AFS1が正常な(水滴などの付着がない)状態での通常センサ信号の最大変化量よりも大きい値に設定される。
次に、制限手段23は、前回のサンプリング値Cont(n−1)から、減少側の判定制限値Th_Dを減算して、以下の式(2)のように、減少側の制御制限値Cont_L(n)を計算する(ステップS5)。
Cont_L(n)=Cont(n−1)−Th_D ・・・(2)
ただし、式(2)において、減少側の判定制限値Th_Dは、式(1)における増加側の判定制限値Th_Aの場合と同様に、AFS1が正常な(水滴などの付着がない)状態での通常センサ信号の最大変化量よりも大きい値に設定される。
最後に、制限手段23は、ステップS4で計算した増加側の制御制限値Cont_U(n)と、ステップS5で計算した減少側の制御制限値Cont_L(n)とを用いて、以下の式(3)のように、エンジン11の各種制御に使用する吸入空気量Qaの制御用センサ値Cont(n)を、制限をかけて更新する(ステップS6)。
Cont(n)=Min[Cont_U(n),max{Sns(n),Cont_L(n)}] ・・・(3)
ただし、式(3)において、Min[ ]は、[ ]内の変数の小さい方を選択するという意味であり、同様に、max{ }は、{ }内の変数の大きいほうを選択するという意味である。
次に、図4のタイミングチャートを参照しながら、上記制御動作についてさらに具体的に説明する。
図4において、細い実線は、AFS1のセンサ値を所定時間間隔(サンプリング周期t)の各時刻(n−2、n−1、n、・・・)でサンプリングしたときの電圧値Snsであり、各時刻のタイミングでのサンプリング点を「黒丸●」で示している。
また、図4内の破線は、前回の制御用センサ値に増加側の判定制限値Th_Aを加算した上限値Cont_Uであり、1点鎖線は、前回の制御用センサ値から減少側の判定制限値Th_Dを減算した下限値Cont_Lであり、太い実線は、各種制御に使用する制御用センサ値Contである。
上限値Cont_U(点線参照)は、時刻n−1のサンプリング点で得られたセンサ値に増加側の判定制限値Th_Aを加算した値であり、下限値Cont_L(1点鎖線参照)は、時刻n−1のサンプリング点で得られたセンサ値から減少側の判定制限値Th_Dを減算した値である。
たとえば、時刻n−1のタイミングにおいては、センサ値Sns(細い実線参照)が上限値Cont_Uと下限値Cont_Lとの間の範囲内に存在し、各種制御に使用する制御用センサ値Cont(太い実線参照)は、制限がかけられることがないので、実際にサンプリングされるセンサ値Snsと同じ値となる。
一方、次の時刻nのタイミングにおいて、AFS1への水滴付着などによって異常値が発生したときには、センサ値Sns(細い実線参照)が「B」に示すような挙動を示すが、各種制御に使用する制御用センサ値Cont(太い実線参照)は、「A」に示すように、上限値Cont_Uで制限がかかる。
また、センサ値Snsの異常値が下限値Cont_L側に発生した場合には、同様に下限値Cont_Lで制限がかかる。
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、エンジン11の運転状態を検出するセンサ手段(AFS1、TPS2、APS6、クランク角センサ7、温度センサ8、O2センサ9、圧力センサ18)と、センサ手段からのセンサ信号(吸入空気量Qa、スロットル開度Tp、アクセル開度Ap、エンジン回転速度Ne、冷却水温Wt、空燃比信号、インマニ圧Pb)を取り込む入力手段21、26と、センサ信号に基づいてエンジン11の各種制御を行う各種制御手段(燃料制御手段27、点火制御手段28)とを備えたエンジン制御装置において、センサ信号(吸入空気量Qa)の入力値を所定時間ごとにサンプリングするサンプリング手段22と、サンプリング手段による前回のサンプリング値に基づいて今回のサンプリング値に制限をかける制限手段23とをさらに備え、各種制御手段(燃料制御手段27、点火制御手段28)は、制限手段23により制限された今回のサンプリング値を、制御用センサ値Contとしてエンジン11の各種制御に使用する。
また、制限手段23は、制御用センサ値Contに用いられた前回のサンプリング値(前回の制御用センサ値Cont(n−1))に増加側の判定制限値Th_Aを加算して、今回の異常値判定用の上限値Cont_Uを設定するとともに、前回のサンプリング値から減少側の判定制限値Th_Dを減算して、今回の異常値判定用の下限値Cont_Lを設定し、サンプリング手段22による今回のサンプリング値が上限値Cont_Uまたは下限値Cont_Lを超えた異常値を示す場合には、今回の制御用センサ値Cont(n)を上限値Cont_Uまたは下限値Cont_Lに設定する。
また、制限手段23により制限された今回のサンプリング値に基づいて、エンジン11の負荷情報Leを演算する負荷情報演算手段24をさらに備え、各種制御手段(燃料制御手段27、点火制御手段28)は、負荷情報Leに応じてエンジン11の各種制御を行う。
さらに、センサ手段は、エンジン11への吸入空気量Qaを検出するAFS1と、エンジン11の回転情報(エンジン回転速度Ne)を検出するクランク角センサ7とを含み、サンプリング手段22は、吸入空気量Qaを所定時間ごとにサンプリングし、各種制御手段は、回転情報に基づいてエンジン回転速度Neを演算するエンジン回転演算手段25と、エンジン11に燃料を噴射するためのインジェクタ4を制御する燃料制御手段27と、エンジン11を点火するための点火装置14を制御する点火制御手段28とを含み、燃料制御手段27および点火制御手段28は、吸入空気量Qaに基づく負荷情報Leと、エンジン回転速度Neとを用いて、インジェクタ4および点火装置14を制御する。
これにより、定常状態のみならず、過渡運転状態においても、制御用センサ値Contが正常範囲内に制限されるので、AFS1への水滴付着による異常値に基づいて制御用の吸入空気量を求めることを防止して、エンジン11の失火による排ガスの悪化や触媒19の損傷を確実に防止することができる。
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では特に言及しなかったが、AFS1の特性を考慮して、センサ異常値から正常値への復帰追従性を向上させるために、制限手段23において増加側または減少側のいずれか一方のみに制限をかけるようにしてもよい。
以下、サンプリング値に対して増加側または減少側のいずれか一方のみに制限をかけたこの発明の実施の形態2について説明する。
この場合、エンジン制御装置の基本構成および制御動作は、図1〜図3に示した通りであるが、たとえば、減少側のみに制限をかける場合には、図3内のステップS4において、増加側の判定制限値Th_Aとして制御上非常に大きな値(入力手段21でのA/D変換のダイナミックレンジの最大値)が設定され、ステップS5において、減少側の判定制限値Th_Dとして適切な減算量が設定される。これにより、ステップS4における増加側の制限値(上限値)を無効化することができる。
逆に、増加側のみに制限をかける場合には、図3内のステップS5において、減少側の判定制限値Th_Dとして制御上非常に大きな値(入力手段21でのA/D変換のダイナミックレンジの最大値)が設定され、ステップS4において、増加側の判定制限値Th_Aとして適切な加算量が設定される。これにより、ステップS5における減少側の制限値(下限値)を無効化することができる。
このように、増加側または減少側のいずれか一方のみに制限をかけることにより、外乱によるAFS1の異常値出力状態から正常値への復帰時の追従性を向上させることができる。
以下、図5のタイミングチャートを参照しながら、この発明の実施の形態2の制御動作による効果について具体的に説明する。
図5は、前述(図4参照)と同様に、AFS1のセンサ値(所定の時間でサンプリングした電圧値)Sns(細い実線参照)と、前回のサンプリング値(制御用センサ値)に増加側の制限加算量Th_Aを加算した上限値Cont_U(点線参照)と、前回のサンプリング値(制御用センサ値)から減少側の制限減算量Th_Dを減算した下限値Cont_L(1点鎖線参照)と、各種制御に使用する今回の制御用センサ値Cont(太い実線参照)とを示している。
図5においては、前述の実施の形態1と同様に、上限値Cont_U(破線参照)および下限値Cont_L(1点鎖線参照)をそれぞれ適正値に設定した場合の、制御用センサ値Cont(太い実線参照)の挙動を示している。
図5の場合、AFS1への水滴付着時の異常値が増加側に発生することに着目し、下限値Cont_L(1点鎖線参照)を無効として、上限値Cont_U(破線参照)により増加側のみに制限をかけるために、増加側の判定制限値Th_Aのみを前述の適正値に設定し、減少側の判定制限値Th_Dを、入力手段21のダイナミックレンジの最大値に設定して無効化する必要がある。
図5において、まず、「C」(時刻nのサンプリング点)に示すように、AFS1に水滴が付着して非常に短い時間(<サンプリング周期)において異常値が発生したとする。
このとき、図5のように、制限値を増加側および減少側の両方に設定していた場合、時刻nのサンプリング点において、センサ値Snsに対して上限値Cont_Uによる増加側の制限がかかる。
次に、「D」(時刻n+1のサンプリング点)に示すように、センサ値Snsが正常値復帰した場合、センサ値Snsに対して下限値Cont_L(1点鎖線参照)による減少側の制限がかかり、制御用センサ値Contは、下限値Cont_Lに設定される。
さらに、次の時刻n+2のサンプリング点、時刻n+3のサンプリング点においても、時刻n+1のサンプリング点の場合と同様に、センサ値Snsに対して下限値Cont_Lによる減少側の制限がかかる。
したがって、図5の場合、制御用センサ値Contの正常なセンサ値Snsへの収束が「E」(時刻n+3のサンプリング点)まで遅れることになる。
一方、図5の動作例において、減少側の制限(下限値Cont_L)を無効化した場合を考慮すると、図5内の「D」(時刻n+1のサンプリング点)に示すように、センサ値Snsが正常値復帰した場合には、各種制御に使用する制御用センサ値Contは、直ちにセンサ値Snsと一致するように挙動することが分かる。
したがって、AFS1のセンサ値Snsの正常値復帰時における追従性を向上させることができる。
以上のように、この発明の実施の形態2によれば、増加側または減少側の判定制限値のいずれか一方を、入力手段21のダイナミックレンジの最大値に設定し、AFS1への水滴付着時による異常時のセンサ出力現象(センサ値Snsの異常値が増加側に出力されるか、または減少側に出力されるか)に合わせて、増加側または減少側のいずれか一方のみに制限をかけることにより、AFS1からのセンサ値Snsの正常値への復帰時に追従性を向上させることができる。
また、センサ値Snsの異常値発生時に、制限手段23が故障判定手段としての機能することを考慮した場合、AFS1の故障判定用の情報として、制御用センサ値Contではなく、サンプリング値(センサ値Sns)を使用しているので、短時間の故障判定が可能であり、故障判定までの検出感度を損なうことがないという効果も得られる。
以下、図6のタイミングチャートを参照しながら、上記故障判定時の効果について説明する。図6はAFS1のセンサ故障判定時の制御動作を示しており、各線は、前述(図5参照)と同様の値を示している。
図6において、まず、センサ値Snsに異常値が発生した「F」(時刻n−1のサンプリング点)の時点では、AFS1への水滴付着による出力異常か、またはセンサ断線の故障か、を識別することはできない。
このとき、前述のように、制限手段23による制限を設けた制御用センサ値Contを用いることにより、急変した吸入空気量Qaを使用しない工夫が施されているので、制御用センサ値Contは、図6内の太い実線のように段階的に増加し、エンジン11に対する各種制御において過剰な制御挙動が発生することはない。
しかし、AFS1のセンサ故障が発生した場合に、仮に、制限を施した制御用センサ値Contを用いて故障判定すると、故障判定時のフェールセーフへの移行タイミングが遅れることになる。すなわち、従来装置では「G」(時刻n+1と時刻n+2との間)で故障判定できていたものが、「G」点よりも遅くなり、「H」(時刻n+4のサンプリング点)で故障判定することになり、故障検出感度が低下することになってしまう。
そこで、AFS1の故障判定において、制限を施した制御用センサ値Contを使用せずに、サンプリングされたセンサ値Snsを使用することにより、従来と同様に、「G」点で故障判定することができ、従来装置と比べて故障判定の検出感度を低下させることなく、AFS1の故障時のフェールセーフ運転状態に移行することができる。
以上のように、この発明の実施の形態1、2によれば、制限手段23は、センサ故障判定手段を含み、サンプリング手段22によるサンプリング値(センサ値Sns)が上限値Cont_Uまたは下限値Cont_Lを超えた場合に、センサ手段(AFS1)の故障を判定するので、センサ故障判定発生時にエンジン11を速やかにフェールセーフ運転状態に移行させることができる。
この発明の実施の形態1に係るエンジン制御装置が含まれる燃料供給制御装置の全体構成図である。 この発明の制御ブロック図である。 この発明の制御フローチャートである。 この発明の制御動作を示すチャートである。 センサの異常値出力時でのこの発明における制御動作を示すチャートである。 この発明におけるセンサ故障時の制御動作を示すチャートである。
符号の説明
1 AFS(エアフローセンサ)、2 TPS(スロットルポジションセンサ)、3 スロットルアクチュエータ、4 インジェクタ、5 ECU(電子制御装置)、6 APS(アクセルポジションセンサ)、7 クランク角センサ、8 水温センサ、9 O2センサ、10 マイコン(マイクロコンピュータ)、11 エンジン、12 吸気管、13 排気管、14 点火装置、15 スロットル、16 燃料タンク、18 圧力センサ、19 触媒、21、26 入力手段、22 サンプリング手段、23 制限手段、24 負荷情報演算手段、25 エンジン回転演算手段、27 燃料制御手段、28 点火制御手段、Ap アクセル開度、Le 負荷情報、Ne エンジン回転速度、Pb インマニ圧、Qa 吸入空気量、Tp スロットル開度(計測値)、Wt 冷却水温、Cont、Cont(n) 制御用センサ値、Sns、Sns(n) サンプリングされたセンサ値、Th_A 増加側の判定制限値、Th_C 減少側の判定制限値、Cont_U 増加側の制御制限値(上限値)、Cont_L 減少側の制御制限値(下限値)。

Claims (6)

  1. エンジンの運転状態を検出するセンサ手段と、
    前記センサ手段からのセンサ信号を取り込む入力手段と、
    前記センサ信号に基づいて前記エンジンの各種制御を行う各種制御手段と
    を備えたエンジン制御装置において、
    前記センサ信号の入力値を所定時間ごとにサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サンプリング手段による前回のサンプリング値に基づいて今回のサンプリング値に制限をかける制限手段と
    をさらに備え、
    前記各種制御手段は、前記制限手段により制限された今回のサンプリング値を、制御用センサ値として前記エンジンの各種制御に使用することを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記制限手段は、
    前記制御用センサ値に用いられた前回のサンプリング値に増加側の判定制限値を加算して、今回の異常値判定用の上限値を設定するとともに、
    前記前回のサンプリング値から減少側の判定制限値を減算して、今回の異常値判定用の下限値を設定し、
    前記サンプリング手段による今回のサンプリング値が前記上限値または前記下限値を超えた異常値を示す場合に、今回の制御用センサ値を前記上限値または前記下限値に設定することを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記制限手段は、前記増加側の判定制限値または前記減少側の判定制限値のいずれか一方を、前記入力手段のダイナミックレンジの最大値に設定したことを特徴とする請求項2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記制限手段は、センサ故障判定手段を含み、前記サンプリング手段によるサンプリング値が前記上限値または前記下限値を超えた場合に、前記センサ手段の故障を判定して、前記エンジンをフェールセーフ運転状態に移行させることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のエンジン制御装置。
  5. 前記制限手段により制限された今回のサンプリング値を前記制御用センサ値として、前記エンジンの負荷情報を演算する負荷情報演算手段をさらに備え、
    前記各種制御手段は、前記負荷情報に応じて前記エンジンの各種制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  6. 前記センサ手段は、
    前記エンジンへの吸入空気量を検出するエアフローセンサと、
    前記エンジンの回転情報を検出するクランク角センサとを含み、
    前記サンプリング手段は、前記吸入空気量を所定時間ごとにサンプリングし、
    前記各種制御手段は、
    前記回転情報に基づいてエンジン回転速度を演算するエンジン回転演算手段と、
    前記エンジンに燃料を噴射するためのインジェクタを制御する燃料制御手段と、
    前記エンジンを点火するための点火装置を制御する点火制御手段とを含み、
    前記燃料制御手段および前記点火制御手段は、前記吸入空気量に基づく負荷情報と、前記エンジン回転速度とを用いて、前記インジェクタおよび前記点火装置を制御することを特徴とする請求項5に記載のエンジン制御装置。
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