JP2008231756A - ガードレール等を支持する為の支柱の沈下防止装置及び支柱の施工方法。 - Google Patents
ガードレール等を支持する為の支柱の沈下防止装置及び支柱の施工方法。 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 ガードレール等5の沈下防止装置は、上面に充分な面積を備える基盤10を備え、その基盤10には、支柱3の下部3cの外径よりも大きな内径の挿通孔13が設けられ、支柱3の中間部3bに備えられる透孔4に対して貫通可能な太さにした棒状の支承部材21を備え、基盤10の上面12と、地盤に打ち込まれた支柱3に対して装着される棒状の支承部材21との間に生じる間隙Gを補完して、上記支柱3と上記基盤10とを上下方向に一体化させるための補完手段25を備えさせている。
【選択図】 図1
Description
このような事態に対応して図6に示されるような構成のガードレール等5を支持する為の支柱3の支持構造を提案している。
図6に示されるような構成の支柱3の施工方法は次の通りである。
まず土中1に対して基礎6を構築するための穴を掘る。この穴は大きくて深いため通常は重機を用いて掘る。次に、栗石6を敷き詰めて基礎6を構築する。次に栗石基礎6の上に、予め工場において製作されていた大きなコンクリートブロック7を置く。このコンクリートブロック7の設置作業も、コンクリートブロック7が大重量のため人手によることができず、重機を用いて作業する。
次にコンクリートブロック7における支柱挿通用の挿通孔7aに支柱の下部3cを挿入し、支柱の下部3cを地中に打ち込む。
最後にコンクリートブロック7における支柱挿通用の挿通孔7aと、挿通孔内の中間部3bの外周との間のすき間8にコンクリートを流し込み、図示のように支柱3に対して装着されている棒状の支承部材21と一緒に硬化させて支柱の中間部3bをコンクリートブロック7に一体化させ、施工を完了させる。
上記のような手段でもって構築された支柱3は、ガードレール等5の上に大量の積雪があっても、栗石基礎6の上に、大きなコンクリートブロック7が置かれ、支柱3は、それらで支えられているので沈下することなく、充分に耐えることができる効果がある。
土中に対して基礎6を構築するため、大きくて深い穴を掘らなければならない。よって、重機が必要となり、作業が大掛かりになる土木作業上の問題点がある。
さらに図6から明らかなように栗石基礎6の上に、予め工場において製作されていた大きなコンクリートブロック7を置く工法であるため、大きなコンクリートブロック7を運ぶためのトラック、さらには上げ下ろしをしたり、栗石基礎6の上にコンクリートブロック7を据え付ける作業を行うための重機も必要となる等の運送、取り扱い上の問題点があった。
その上、上記のような構成のガードレール等においては、自動車がガードレールに衝突し、支柱3が曲がるなど損傷した場合は支柱3を取り換えなければならない。その場合は図6から明らかなように、支柱3は地中に埋設してある大きな重量のあるコンクリートブロック7と一体化しているので、コンクリートブロック7を掘り起こす作業を伴い、大工事になり、メンテナンスに経費が掛かる問題点がある。
他の目的は、ガードレールに対して大量の積雪があった場合でもその積雪荷重に耐えることの出来るガードレール等を支持する為の支柱の沈下防止装置を提供しようとするものである。
他の目的は、ガードレールの支柱が損傷した場合、手軽に、かつ安価にメンテナンスのできるガードレール等を支持する為の支柱の沈下防止装置を提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
また基盤10も、支柱3に加わる積雪荷重に耐えればよいので、軽く構成することができ、人手によって運搬できる特長がある。
図1〜図5は支柱3の下部3cを地盤1に埋め、地上に樹立状態で表出させる支柱3の上部3aに対してガードレール等5を固着支持させるようにしてあるガードレール等5を支持する為の支柱3の沈下防止装置Aに係わるものである。
図1の(A)は、地盤1(本明細書においては道路の側部に位置する部分で、路肩部分1ともいう)と、支柱3と、支柱の沈下防止装置Aとの関係を示す1部省略断面図、(B)は1部破断平面図。図2は支柱3と、ガイド部材15と、補完手段25との関係を説明するための部分断面図。図3は、沈下防止装置Aの要部を説明するための部分破断斜視図。図4は、図3において用いられている補完手段25の正面図である。
補完手段25の1つの態様を表す図示の環状にした部材、即ち、高さ寸法調節用補完部材26は、硬質材料(例えば鋼材)で形成されており、その板厚は、支柱3に加わる積雪荷重に耐え得るように板厚を9mm前後にしてある。補完部材26の中央部には1又は複数の透孔を備える。この透孔は、棒状の支承部材21を貫通させ、支承部材21を支持するためのものであり、図示のものは、第1透孔27a、第2透孔27bを備える。
従って、基盤10の上面12に対して、支柱3に装着された棒状の支承部材21の位置が図示のように離れていて、その間に間隙Gが発生していても、間隙Gを補完する状態で上記補完部材26を介在させることにより、基盤10の上面12に対して、支柱3に装着された棒状の支承部材21は、上下方向に一体化する。このことは、基盤10の上面12に対して、支柱3が上下方向に一体化することを意味する。
なお、図5の説明に当たって、支柱3、基盤10、挿通孔13、棒状の支承部材21等の諸々の部材、機能等に係わる構成については、前述した図1〜図4記載の構成に対応する構成、機能の点において同一視し得ると考えられる技術的事項には、図1〜図4に用いた符号と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
補完手段25において、30は、内側に、補完手段としての役割を持たせるための流動性のある固形化材(例えばセメント・モルタル)33を収納するための硬質材料(例えば鋼材製)で形成された囲い部材を示し、棒状の支承部材21を取り囲むに充分な高さ(例えば80mm)と、広さ(図面上の上下方向を200mm、左右方向を340mm前後の寸法)を備える。囲い部材の上面は固形化材33の注入を可能に開放されており、下方は基盤10に対して任意の接合方法(例えばボルトを用いる接合方法、溶接手段による接合方法)で固着してある。
まず道路の路肩におけるガードレール等を設置すべき場所において、支柱3を設置すべき場所を特定する。
次に道路の路肩の上面を基盤10が馴染み良く置けるように平らに均す。必要に応じては堆積土等不要な土を除く、例えば100mm前後、或いはそれ以上に土を除いて均す。
次に支柱3の上部3aを図示のように、例えば700mm前後位残した状態で、その下部3cを任意の手段、例えば打ち込む等の手段で地盤1に埋め、支柱3の上部3aを樹立状態にする。
次に図から明らかなように棒状の支承部材21を一方の雄ねじ21aの側から2つの上下調節用長孔19、19と、それらの間にある支柱3の透孔4を貫通する状態で串刺し状に差し通す。 尚その場合、予め支承部材21の止部材23の側には補完手段25における補完部材26の透孔(27a、又は27b)を挿通しておき、最後に支承部材21の止部材22の側に補完手段25における補完部材26の透孔(27a、又は27b)を挿通し、支承部材21の雄ねじ21aに止部材22を螺合装着する。
最後に、上記地盤1に敷設されている基盤10の上面12と、地盤に打ち込まれている支柱3の中間部3bに対して装着されている上記棒状の支承部材21との間に生じる間隙Gに対して、上記支柱3と上記基盤10とを上下方向に一体化させるための補完調整を行う。
従って、基盤10の上面12に対して、支柱3に装着された棒状の支承部材21の位置が図示のように離れていて、その間に任意の間隙Gが発生していても、その間隙Gを補完するために当付面N1〜N9の内の最適な寸法(調節用寸法S1〜S9の内の最適な寸法)のものが得られる1つが選択され、基盤10の上面12に当接されると上記間隙Gは補完され実質的に消失する。このような状態になると、基盤10の上面12に対して、支柱3に装着された棒状の支承部材21は、上下方向に一体化する。このことは、基盤10の上面12に対して、支柱3が上下方向に一体化することを意味する。なお、上記工事に際し、堆積土等不要な土を除く作業を行った場合は、工事終了後、基盤10の上面12に土を被せて均し、路面に揃えればよい。
Claims (3)
- 支柱の下部を地盤に埋め、地上に樹立状態で表出させる支柱の上部に対してガードレール等を固着支持させるようにしてあるガードレール等を支持する為の支柱の沈下防止装置であって、
上記沈下防止装置は、地盤に敷設して上記支柱に加わる荷重を受け止め得るに充分な面積を備える基盤を備え、その基盤には、基盤を地盤に敷設した状態で、上記支柱の下部を地盤に向けての打込み状態にすることを可能に、支柱の下部の外径よりも大きな内径の支柱の挿通孔が設けられており、
さらに、支柱の中間部に備えられる透孔に対して貫通可能な太さを有し、かつ、上記基盤の挿通孔を上方から下方に向けて通過することのないように挿通孔の内径に比較して大きな長さ寸法の棒状の支承部材を備え、
さらに、上記地盤に敷設する基盤の上面と、地盤に打ち込まれた支柱に対して装着される上記棒状の支承部材との間に生じる間隙を補完して、上記支柱と上記基盤とを上下方向に一体化させるための補完手段を備えていることを特徴とするガードレール等を支持する為の支柱の沈下防止装置。 - 上記地盤に敷設する基盤の上面と、地盤に打ち込まれた支柱に対して装着される上記棒状の支承部材との間に生じる間隙を補完する為の補完手段は、中心部に上記棒状の支承部材を挿通する為の透孔を備え、周辺に対しては中心からの距離が相互に異なる複数の当付面を備える環状の高さ寸法調節用の補完手段、又は流動性のある固形化材であることを特徴とするガードレール等を支持する為の支柱の沈下防止装置。
- 支柱の下部を地盤に埋め、地上に樹立状態で表出させる支柱の上部に対してガードレール等を固着支持させるようにするガードレール等を支持する為の支柱の施工方法であって、
上記支柱の施工方法は、
上記支柱の下部を地盤に向けて打込む工程と、
地盤に敷設して上記支柱に加わる荷重を受け止め得るに充分な面積を備え、かつ、支柱の下部の外径よりも大きな内径の支柱の挿通孔が設けられている基盤を、地盤に敷設する工程と、
支柱の中間部に備えられる透孔に対して、上記挿通孔の内径に比較して大きな長さ寸法の棒状の支承部材を貫通させる工程と、
さらに、上記地盤に敷設されている基盤の上面と、地盤に打ち込まれている支柱に対して装着されている上記棒状の支承部材との間に生じる間隙に対して、上記支柱と上記基盤とを上下方向に一体化させるための補完手段を充当する工程とを含むことを特徴とするガードレール等を支持する為の支柱の施工方法。
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