JP2008230415A - 電動車両駆動制御システム及び電動車両駆動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者が任意の走行モードを設定することができるようにする。
【解決手段】自車位置を検出する自車位置算出処理手段と、切替器65と、切替器65によって選択された走行モードの制御要求を判定する制御要求判定処理手段と、判定された制御要求を電動車両駆動制御装置10に通知する制御要求通知処理手段と、通知された制御要求に基づいて、電動駆動装置11を駆動する駆動制御処理手段と、選択された走行モードが設定された位置及び設定された走行モードを制御要求の学習情報として設定する制御要求学習情報設定処理手段と、制御要求の学習情報を取得する制御要求学習情報取得処理手段とを有する。前記制御要求判定処理手段は、選択された走行モード及び制御要求の学習情報に基づいて制御要求を判定する。
【選択図】図1
【解決手段】自車位置を検出する自車位置算出処理手段と、切替器65と、切替器65によって選択された走行モードの制御要求を判定する制御要求判定処理手段と、判定された制御要求を電動車両駆動制御装置10に通知する制御要求通知処理手段と、通知された制御要求に基づいて、電動駆動装置11を駆動する駆動制御処理手段と、選択された走行モードが設定された位置及び設定された走行モードを制御要求の学習情報として設定する制御要求学習情報設定処理手段と、制御要求の学習情報を取得する制御要求学習情報取得処理手段とを有する。前記制御要求判定処理手段は、選択された走行モード及び制御要求の学習情報に基づいて制御要求を判定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電動車両駆動制御システム及び電動車両駆動制御方法に関するものである。
従来、電動車両、例えば、ハイブリッド型車両に搭載され、エンジンのトルクであるエンジントルクの一部を発電機(発電機モータ)に、残りを駆動輪に伝達するようにした車両駆動装置においては、サンギヤ、リングギヤ及びキャリヤを備えた差動回転装置としてのプラネタリギヤユニットを有し、前記サンギヤと発電機とを連結し、リングギヤ及び駆動モータと駆動輪とを連結し、キャリヤとエンジンとを連結し、前記リングギヤ及び駆動モータから出力された回転を駆動輪に伝達して駆動力を発生させるようにしている。
そして、前記車両駆動装置の制御を行うために電動車両駆動制御システムにおいては、ハイブリッド型車両を走行させる条件に応じて、エンジン及び発電機を停止させ、駆動モータだけを駆動するEV走行モード(モータ駆動モード)、又はエンジン及び駆動モータを駆動し、発電機を補助的に駆動するHV走行モード(エンジン・モータ駆動モード)が自動的に選択され、選択された走行モードに従ってハイブリッド型車両が走行させられるようになっている。
ところで、前記駆動モータはバッテリから供給された電流に基づいて駆動されるようになっている。この場合、公害、省エネルギー等の観点から、バッテリに充電された電力は、次回の充電までに使い切ることが望ましい。ところが、ハイブリッド型車両を走行させている間に電力を使い切ると、エンジンだけを駆動してハイブリッド型車両を走行させることになり、公害、省エネルギー等の観点から好ましくないだけでなく、ハイブリッド型車両を走行させるために必要な車両要求トルクを十分に発生させることができなくなってしまう。
そこで、ナビゲーションシステムを使用し、充電が可能な出発地から、充電が可能な目的地までの間の各地点において目標となるバッテリ残量、すなわち、目標バッテリ残量を算出し、該目標バッテリ残量に基づいて、EV走行モード又はHV走行モードを選択し、設定してハイブリッド型車両を走行させるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−7969号公報
しかしながら、前記従来の電動車両駆動制御システムにおいては、ハイブリッド型車両の状況、周辺の状況等によっては、異なる走行モードでハイブリッド型車両を走行させたい場合に、走行モードが目標バッテリ残量に基づいて自動的に設定されているので、運転者が任意の走行モードを選択し、設定することができない。
本発明は、前記従来の電動車両駆動制御システムの問題点を解決して、走行モードが自動的に設定される電動車両駆動制御システムにおいて、運転者が任意の走行モードを設定することができる電動車両駆動制御システム及び電動車両駆動制御方法を提供することを目的とする。
そのために、本発明の電動車両駆動制御システムにおいては、ハイブリッド型車両の自車位置を検出する自車位置算出処理手段と、走行モードを選択するための切替器と、該切替器によって選択された走行モードの制御要求を判定する制御要求判定処理手段と、判定された制御要求を電動駆動装置の制御を行う電動車両駆動制御装置に通知する制御要求通知処理手段と、通知された制御要求に基づいて、電動駆動装置を駆動する駆動制御処理手段と、選択された走行モードが設定された位置及び設定された走行モードを制御要求の学習情報として設定する制御要求学習情報設定処理手段と、前記制御要求の学習情報を取得する制御要求学習情報取得処理手段とを有する。
そして、制御要求の学習情報が設定された後に、前記制御要求判定処理手段は、前記切替器によって選択された走行モード、及び前記制御要求学習情報取得処理手段によって取得された制御要求の学習情報に基づいて制御要求を判定する。
本発明によれば、切替器によって選択された走行モードの制御要求に基づいて、電動駆動装置が駆動されるので、運転者が任意の走行モードを選択し、設定することができる。
また、運転者が任意の走行モードを選択し、設定した場合に、設定された走行モードの制御要求が学習され、再び同じ探索経路を走行する場合に、運転者が設定した走行モードを自動的に設定することができる。したがって、ハイブリッド型車両の操作性を向上させることができるだけでなく、走行フィーリングを向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、電動車両としてのハイブリッド型車両を走行させるための電動車両駆動制御システムについて説明する。
図1は本発明の実施の形態における電動車両駆動制御システムを示す図である。
図において、10は電動車両駆動制御装置、11はハイブリッド型車両を走行させるための駆動装置を構成する電動駆動装置、14は情報端末、例えば、ハイブリッド型車両に搭載された車載装置としてのナビゲーション装置、63はネットワーク、51は情報提供者としての情報センタであり、前記ナビゲーション装置14、ネットワーク63、情報センタ51等によってナビゲーションシステムが構成され、該ナビゲーションシステム、電動車両駆動制御装置10、電動駆動装置11等によって電動車両駆動制御システムが構成される。
前記電動駆動装置11において、21は第1の駆動源としてのエンジン(E)、23は、該エンジン21から伝達された回転に対して変速を行うとともに、トルクの分配を行う差動回転装置としてのプラネタリギヤユニット、25は、該プラネタリギヤユニット23における分配後のトルクが出力される出力ギヤ、26は、前記プラネタリギヤユニット23と連結された第2の駆動源としての、かつ、第1の電動機械としての発電機(G)である。
前記プラネタリギヤユニット23は、少なくとも、第1の差動要素としてのサンギヤS、該サンギヤSと噛(し)合するピニオンP、該ピニオンPと噛合する第2の差動要素としてのリングギヤR、及び前記ピニオンPを回転自在に支持する第3の差動要素としてのキャリヤCRを備え、前記サンギヤSは発電機26と、リングギヤRは、第3の駆動源としての、かつ、第2の電動機械としての駆動モータ(M)27及び駆動輪28と、キャリヤCRはエンジン21と連結される。そして、前記エンジン21、発電機26及び駆動モータ27は、プラネタリギヤユニット23を介して差動回転自在に、かつ、機械的に連結されるとともに、駆動輪28と機械的に連結される。
なお、前記キャリヤCRと電動車両駆動制御装置10の図示されないケースとの間に図示されないワンウェイクラッチが配設され、該ワンウェイクラッチは、逆方向の回転がエンジン21に伝達されないようにする。
前記発電機26は、プラネタリギヤユニット23から伝達される回転によって電力を発生させる。そのために、前記発電機26は、バッテリ18に接続され、該バッテリ18に直流の電流を供給する。また、前記発電機26において、図示されないロータと前記ケースとの間に図示されない発電機ブレーキが配設され、該発電機ブレーキを係合させることによってロータを固定し、発電機26の回転を機械的に停止させることができる。なお、本実施の形態においては、自宅等のように商用電源を利用することができ、所定の充電施設を備えた地点でバッテリ18を充電することができるようになっている。
また、前記発電機26は、図示されない発電機用インバータを介してバッテリ18に接続され、前記発電機用インバータは、バッテリ18から供給された直流の電流を交流の電流であるU相、V相及びW相の電流に変換し、発電機26に送る。それに伴って、発電機26が駆動され、発電機26のトルクである発電機トルクが発生させられる。
そして、前記駆動モータ27は、図示されない駆動モータ用インバータを介してバッテリ18に接続され、前記駆動モータ用インバータは、バッテリ18から供給された直流の電流を交流の電流であるU相、V相及びW相の電流に変換し、駆動モータ27に送る。それに伴って、駆動モータ27が駆動され、駆動モータ27のトルクである駆動モータトルクが発生させられる。
次に、前記電動駆動装置11の制御を行うための電動車両駆動制御装置10について説明する。
該電動車両駆動制御装置10において、41はハイブリッド型車両の全体の制御を行うための車両制御装置であり、該車両制御装置41には、エンジン21の制御を行うためのエンジン制御装置46、発電機26の制御を行うための発電機制御装置47、及び駆動モータ27の制御を行うための駆動モータ制御装置49が接続されるとともに、ナビゲーション装置14のナビゲーション処理部17が接続される。
前記車両制御装置41は、CPU61、該CPU61が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM62、制御用のプログラムが記録されたROM64等を備える。また、前記エンジン制御装置46、発電機制御装置47及び駆動モータ制御装置49は、図示されないCPU、RAM、ROM等から成り、それぞれ、エンジン21、発電機26及び駆動モータ27の制御を行う。
なお、前記エンジン制御装置46、発電機制御装置47、駆動モータ制御装置49及びナビゲーション処理部17によって車両制御装置41より下位の第1の制御装置が、前記車両制御装置41によって、エンジン制御装置46、発電機制御装置47、駆動モータ制御装置49及びナビゲーション処理部17より上位の第2の制御装置が構成される。
前記ナビゲーション装置14は、ハイブリッド型車両の現在地を自車位置として、ハイブリッド型車両の方位を自車方位として検出する現在地検出部としてのGPSセンサ15、図示されない地図データのほかに各種の情報が記録された情報記録部としてのデータ記録部16、ナビゲーション処理等の各種の演算処理を行うナビゲーション処理部17、操作者である運転者が操作することによって所定の入力を行うための第1の入力部としての操作部34、図示されない画面に表示された画像によって各種の表示を行い、運転者に通知するための第1の出力部としての表示部35、運転者が音声によって所定の入力を行うための第2の入力部としての音声入力部36、音声出力を行い、各種の情報を運転者に通知するための第2の出力部としての音声出力部37、及び通信端末として機能する送受信部としての通信部38を備え、前記ナビゲーション処理部17に、GPSセンサ15、データ記録部16、操作部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37及び通信部38が接続される。そして、前記GPSセンサ15は、自車位置及び自車方位のほかに時刻を検出する。なお、GPSセンサ15とは別体に方位センサを配設することによって自車方位を検出することができる。
また、前記ナビゲーション処理部17に、ハイブリッド型車両の走行モードを選択するための切替器65が接続される。該切替器65はオン・オフ式のスイッチ、ダイヤル式のスイッチ等から成り、ハイブリッド型車両の車室の所定の部分、ステアリングホイール等に配設される。
前記データ記録部16は、地図データファイルから成る地図データベースを備え、該地図データベースに地図データが記録される。該地図データには、交差点(分岐点)に関する交差点データ、ノードに関するノードデータ、道路リンクに関する道路データ、探索用に加工された探索データ、施設に関する施設データ等が含まれるほか、道路上の地物に関する地物データが含まれる。
さらに、前記データ記録部16には、統計データファイルから成る統計データベース、走行履歴データファイルから成る走行履歴データベース等が形成され、前記統計データファイルに統計データが、前記走行履歴データファイルに走行履歴データが、いずれも実績データとして記録される。
前記データ記録部16は、前記各種のデータを記録するために、ハードディスク、CD、DVD、光ディスク等の図示されないディスクを備えるほかに、各種のデータを読み出したり、書き込んだりするための読出・書込ヘッド等の図示されないヘッドを備える。また、前記データ記録部16にメモリカード等を使用することができる。なお、前記各ディスク、メモリカード等によって外部記憶装置が構成される。
本実施の形態においては、前記データ記録部16に、前記地図データベース、統計データベース、走行履歴データベース等が配設されるようになっているが、情報センタ51において、前記地図データベース、統計データベース、走行履歴データベース等を配設することもできる。
また、前記ナビゲーション処理部17は、ナビゲーション装置14の全体の制御を行う制御装置としての、かつ、演算装置としてのCPU31、該CPU31が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM32、制御用のプログラムのほか、目的地までの経路の探索、経路案内等を行うための各種のプログラムが記録されたROM33、各種のデータ、プログラム等を記録するために使用される図示されないフラッシュメモリ等を備える。
前記操作部34として、表示部35とは別体に配設された図示されないキーボード、マウス等を使用することができる。また、前記操作部34として、前記表示部35に形成された画面に画像で表示された各種のキー、スイッチ、ボタン等の画像操作部をタッチ又はクリックすることによって、所定の入力操作を行うことができるようにしたタッチパネルを使用することができる。
前記表示部35としてディスプレイが使用され、表示部35に形成された各種の画面に、自車位置、自車方位等を表示したり、地図、探索経路、該探索経路に沿った案内情報、交通情報等を表示したり、探索経路における次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向を表示したりすることができる。
また、音声入力部36は、図示されないマイクロホン等によって構成され、音声によって必要な情報を入力することができる。さらに、音声出力部37は、図示されない音声合成装置及びスピーカを備え、前記探索経路の経路案内を音声出力によって行う。
前記通信部38は、道路交通情報センタから送信された現況の交通情報、一般情報等の各種の情報を受信するための図示されないビーコンレシーバ、FM放送局を介してFM多重放送として受信するための図示されないFM受信機等を備える。そして、通信部38は、前記情報センタ51から、交通情報、一般情報等の情報のほかに、前記地図データ、統計データ、走行履歴データ等のデータをネットワーク63を介して受信することができる。
そのために、前記情報センタ51は、図示されないサーバ、通信部、情報記録部としてのデータベース等を備え、前記サーバはCPU、RAM、ROM等を備える。前記データベースに、前記データ記録部16に記録された各種のデータと同様のデータが記録される。
なお、前記電動車両駆動制御システム、電動車両駆動制御装置10、エンジン制御装置46、発電機制御装置47、駆動モータ制御装置49、ナビゲーションシステム、ナビゲーション処理部17、CPU31、61等は、単独で、又は二つ以上組み合わせることによってコンピュータとして機能し、各種のプログラム、データ等に基づいて演算処理を行う。
前記データ記録部16、RAM32、62、ROM33、64、フラッシュメモリ等によって記録装置及び記録媒体が構成される。また、CPU31、61等によって演算装置が構成される。そして、演算装置として、CPU31、54、61に代えてMPU等を使用することもできる。
ところで、本実施の形態においては、ナビゲーション装置14にハイブリッド型車両の走行モードを選択するための切替器65が配設され、該切替器65を操作することによって、自動走行モード、EV走行モード(モータ駆動モード)及びHV走行モード(エンジン・モータ駆動モード)のうちのいずれか一つの走行モードを選択し、設定することができるようになっている。
そして、前記所定の走行モードが設定されると、CPU31の図示されない制御要求通知処理手段は、制御要求通知処理を行い、各走行モードごとの制御要求、すなわち、自動走行制御要求、EV走行制御要求及びHV走行制御要求を電動車両駆動制御装置10に通知する。該電動車両駆動制御装置10はナビゲーション装置14から送られた制御要求に基づいて、電動駆動装置11の制御を行う。
前記自動走行モードにおいては、まず、CPU61の図示されない駆動条件取得処理手段は、駆動条件取得処理を行い、図示されないアクセルペダルに配設されたアクセルスイッチからアクセルペダル位置を、図示されないブレーキペダルに配設されたブレーキスイッチからブレーキペダル位置を読み込むとともに、前記駆動モータ27に配設された位置検出部としての図示されないロータ位置センサ(レゾルバ等)からロータ位置を読み込み、該ロータ位置に基づいて走行条件としての車速を算出する。この場合、アクセルスイッチ及びブレーキスイッチは、運転操作量検出部として機能し、レゾルバは車速検出部として機能する。なお、前記車速は、出力ギヤ25に車速検出部としての速度センサを配設し、該速度センサによって検出することもできる。
続いて、前記CPU61の図示されない車両要求トルク算出処理手段は、車両要求トルク算出処理を行い、前記アクセルペダル位置、ブレーキペダル位置及び車速に基づいて、ハイブリッド型車両を走行させるのに必要な車両要求トルクを算出する。
次に、前記CPU61の図示されない車両要求トルク判定処理手段は、車両要求トルク判定処理を行い、車両要求トルクが駆動モータ27の定格としてあらかじめ設定されている最大の駆動モータトルク、すなわち、駆動モータ最大トルクより大きいかどうかを判断する。そして、車両要求トルクが駆動モータ最大トルクより大きい場合、CPU61の図示されない急加速制御処理手段は、急加速制御処理を行い、前記エンジン21が停止中であるかどうかを判断し、エンジン21が停止中である場合、発電機26及び駆動モータ27を駆動してハイブリッド型車両を走行させる。
また、車両要求トルクが駆動モータ最大トルク以下である場合、及び車両要求トルクが駆動モータ最大トルクより大きく、かつ、エンジン21が停止中でない場合、前記CPU61の図示されない運転者要求出力算出処理手段は、運転者要求出力算出処理を行い、前記車両要求トルクと車速とを乗算することによって、運転者要求出力を算出する。そして、CPU61の図示されないバッテリ充放電要求出力算出処理手段は、バッテリ充放電要求出力算出処理を行い、前記バッテリ18の電圧及び電流に基づいてバッテリ条件としてのバッテリ残量SOCを算出し、該バッテリ残量SOCに基づいてバッテリ充放電要求出力を算出する。続いて、前記CPU61の図示されない車両要求出力算出処理手段は、車両要求出力算出処理を行い、前記運転者要求出力とバッテリ充放電要求出力とを加算することによって、車両要求出力を算出する。
次に、前記CPU61の図示されないエンジン目標運転状態設定処理手段は、エンジン目標運転状態設定処理を行い、前記ROM64に記録されたエンジン目標運転状態マップを参照し、前記車両要求出力、アクセルペダル位置等に基づいて、エンジン21の効率が最も高くなる最適燃費曲線上の運転ポイントを決定し、該運転ポイントにおけるエンジン21のトルク、すなわち、エンジントルクを、エンジントルクの目標値を表すエンジン目標トルクとして決定し、前記運転ポイントにおけるエンジンの回転速度、すなわち、エンジン回転速度をエンジン目標回転速度として決定し、該エンジン目標回転速度をエンジン制御装置46に送る。
該エンジン制御装置46は、エンジン制御装置46の記録装置としてのROMに記録されたエンジン駆動領域マップを参照して、車速、バッテリ残量SOC及び車両要求トルクに基づいて、電動駆動装置11がエンジン21を駆動するための駆動領域に置かれているかどうかを判断する。この場合、バッテリ残量SOCが大きいほど駆動領域が狭くされ、バッテリ残量SOCが小さいほど駆動領域が広くされる。
そして、エンジン21が駆動領域に置かれているにもかかわらず、エンジン21が駆動されていない場合、エンジン制御装置46の図示されないエンジン制御処理手段は、エンジン制御処理を行い、エンジン21を始動させる。また、エンジン21が駆動領域に置かれていないにもかかわらず、エンジン21が駆動されている場合、前記エンジン制御処理手段は、エンジン21の駆動を停止させる。
そして、エンジン21が駆動領域に置かれておらず、エンジン21が駆動されていない場合、前記CPU61の図示されない駆動モータ目標トルク算出処理手段は、駆動モータ目標トルク算出処理を行い、前記車両要求トルクを、目標となる駆動モータトルク、すなわち、駆動モータ目標トルクとして算出し、該駆動モータ目標トルクを駆動モータ制御装置49に送る。該駆動モータ制御装置49の電動機械制御処理手段としての図示されない駆動モータ制御処理手段は、電動機械制御処理手段としての駆動モータ制御処理を行い、駆動モータ27のトルク制御を行う。
また、エンジン21が駆動領域に置かれていて、かつ、エンジン21が駆動されている場合、前記エンジン制御処理手段は、所定の方法でエンジン21の制御を行う。
次に、発電機制御装置47の図示されない発電機目標回転速度算出処理手段は、発電機目標回転速度算出処理を行い、具体的には、前記ロータ位置センサからロータ位置を読み込み、該ロータ位置に基づいてリングギヤRの回転速度を算出するとともに、エンジン目標回転速度を読み込み、リングギヤRの回転速度及びエンジン目標回転速度に基づいて、前記プラネタリギヤユニット23におけるサンギヤS、ピニオンP及びリングギヤRの歯数比で表される回転速度関係式によって、エンジン目標回転速度に対応する発電機目標回転速度を算出する。
ところで、前記構成のハイブリッド型車両をエンジン21及び駆動モータ27を駆動して走行させているときに、発電機26の回転速度、すなわち、発電機回転速度が低い場合、消費電力が大きくなり、発電機26の発電効率が低くなるとともに、ハイブリッド型車両の燃費がその分悪くなってしまう。そこで、発電機目標回転速度の絶対値が所定の回転速度より小さい場合、発電機ブレーキを係合させ、発電機26を機械的に停止させ、燃費を良くするようにしている。
そして、目標となる発電機トルク、すなわち、発電機目標トルクが決定され、発電機制御装置47において前記発電機目標トルクに基づいて発電機26のトルク制御が行われ、所定の発電機トルクが発生させられると、エンジントルク、リングギヤRのトルク、すなわち、リングギヤトルク及び発電機トルクは互いに反力を受け合うので、発電機トルクがリングギヤトルクに変換されてリングギヤRから出力される。そして、リングギヤトルクがリングギヤRから出力されるのに伴って、発電機回転速度が変動し、前記リングギヤトルクが変動すると、変動したリングギヤトルクが駆動輪28に伝達され、ハイブリッド型車両の走行フィーリングが低下してしまう。
そこで、前記駆動モータ目標トルク算出処理手段は、発電機回転速度の変動に伴う発電機26のイナーシャ分のトルクを見込んでリングギヤトルクを算出し、該リングギヤトルクに基づいて駆動モータ27の出力軸におけるトルク、すなわち、駆動軸トルクを推定し、前記車両要求トルクから駆動軸トルクを減算することによって、駆動軸トルクでは過不足する分を前記駆動モータ目標トルクとして算出する。
また、前記EV走行モードにおいて、前記車両要求トルク判定処理手段は、車両要求トルクが駆動モータ最大トルクより大きいかどうかを判断する。そして、車両要求トルクが駆動モータ最大トルクより大きい場合、前記急加速制御処理手段は、エンジン21を停止させた状態で、発電機26及び駆動モータ27を駆動してハイブリッド型車両を走行させる。
そして、車両要求トルクが駆動モータ最大トルク以下である場合、前記駆動モータ目標トルク算出処理手段は、エンジン21を停止させた状態で、前記車両要求トルクを、駆動モータ目標トルクとして算出し、該駆動モータ目標トルクを駆動モータ制御装置49に送り、前記駆動モータ制御処理手段は駆動モータ目標トルクに基づいて駆動モータ25を駆動する。
また、HV走行モードにおいて、前記エンジン目標運転状態設定処理手段は、前記車両要求出力、アクセルペダル位置等に基づいて、エンジン21の効率が最も高くなる最適燃費曲線上の運転ポイントにおけるエンジン目標トルクを決定し、エンジン目標回転速度を算出し、該エンジン目標回転速度をエンジン制御装置46に送る。そして、前記エンジン制御処理手段は、エンジン目標回転速度に基づいてエンジン21を制御する。また、前記駆動モータ目標トルク算出処理手段は、発電機回転速度の変動に伴う発電機26のイナーシャ分のトルクを見込んでリングギヤトルクを算出し、該リングギヤトルクに基づいて駆動軸トルクを推定し、前記車両要求トルクから駆動軸トルクを減算することによって、駆動軸トルクでは過不足する分を前記駆動モータ目標トルクとして算出し、駆動モータ制御装置49に送る。そして、前記駆動モータ制御処理手段は、駆動モータ目標トルクに基づいて駆動モータ27を制御する。なお、前記発電機目標トルクが決定され、発電機制御装置47において前記発電機目標トルクに基づいて発電機26が制御される。そして、発電機回転速度が低い場合、発電機26は機械的に停止させられる。
本実施の形態においては、発電機26を備えるが、発電機を備えないハイブリッド型車両においては、EV走行モードにおいて、駆動モータだけが駆動される。
このように、自動走行モードにおいては、アクセルペダル位置、ブレーキペダル位置、車速、バッテリ残量SOC等の駆動条件に応じて、エンジン21を停止させ、発電機26及び駆動モータ27を駆動するか、エンジン21及び発電機26を停止させ、駆動モータ27だけを駆動するか、エンジン21及び駆動モータ27を駆動し、発電機26を反力を受けるために駆動するか、エンジン21及び駆動モータ27を駆動し、発電機26を機械的に停止させるかして、ハイブリッド型車両を走行させるようになっている。
また、前記EV走行モードにおいては、前記駆動条件に応じて、エンジン21及び発電機26を停止させ、駆動モータ27だけを駆動するか、エンジン21を停止させ、発電機26及び駆動モータ27を駆動するかしてハイブリッド型車両を走行させるようになっており、HV走行モードにおいては、前記駆動条件に応じて、エンジン21及び駆動モータ27を駆動し、発電機26を反力を受けるために駆動するか、発電機26を停止させ、エンジン21及び駆動モータ27を駆動するかして、ハイブリッド型車両を走行させるようになっている。
ところで、前記発電機26及び駆動モータ27は、バッテリ18から供給された電流に基づいて駆動されるようになっている。この場合、公害、省エネルギー等の観点から、バッテリ18に充電された電力は、次回の充電までに使い切ることが望ましい。ところが、ハイブリッド型車両を走行させている間に電力を使い切ると、HV走行モードであるにもかかわらず、エンジン21だけを駆動してハイブリッド型車両を走行させることになり、公害、省エネルギー等の観点から好ましくないだけでなく、ハイブリッド型車両を走行させるために必要な車両要求トルクを十分に発生させることができなくなってしまう。
そこで、本実施の形態においては、ナビゲーションシステムを使用し、充電が可能な出発地から、充電が可能な目的地までの間の各地点において目標となるバッテリ残量、すなわち、目標バッテリ残量を算出し、該目標バッテリ残量に基づいて、EV走行モード又はHV走行モードを選択し、設定してハイブリッド型車両を走行させるようになっている。
ところで、本実施の形態においては、電子手帳、パソコン等の図示されない端末装置において、運転者がハイブリッド型車両を走行させる予定を表す行動スケジュールを入力することができるようになっている。また、ナビゲーション装置14は、電子手帳を接続するための図示されないコネクタ、パソコンとの間でデータの送受信を行うための通信部38等を備える。
前記行動スケジュールは、各日付における、出発地、目的地、出発地における出発予定時間、目的地における到着予定時間、及び目的地における充電の可否(目的地に充電施設があるかどうか)についてのデータ等から成る。なお、該充電の可否のデータは、端末装置に充電が可能な施設があらかじめ記録されており、目的地が入力されると前記端末装置側で充電の可否が判断され、充電の可否のデータが自動的に行動スケジュールに設定されるようになっている。
続いて、前記ナビゲーション装置14において、前記CPU31の図示されない行動スケジュール取得処理手段は、行動スケジュール取得処理を行い、ハイブリッド型車両が走行を開始する前に、端末装置から入力された行動スケジュールを読み込むことによって取得し、行動スケジュールを目的地スケジュールデータとして設定する。
そして、前記CPU31の図示されない自車位置算出処理手段は、自車位置算出処理を行い、前記GPSセンサ15によって検出された現在地に基づいて自車位置を検出する。また、前記CPU31の図示されない経路探索処理手段は、経路探索処理を行い、前記目的地スケジュールデータに基づいて、各出発地及び各目的地の位置を表す座標に基づいて、各出発地から各目的地までの経路を探索する。なお、この場合、最初の出発地及び最終の目的地は自宅とし、自宅を出発する際のバッテリ18は、満充電されていて、バッテリ残量SOCは100〔%〕であるとし、自宅に到着したときのバッテリ残量SOCは0〔%〕であるとする。
次に、CPU31の図示されない充電スケジュール算出処理手段は、充電スケジュール算出処理を行い、最初の出発地におけるバッテリ残量SOC、各出発地及び各目的地における充電の可否のデータ、充電が可能な出発地及び充電が可能な目的地をそれぞれ充電予定地としたときの、充電予定地から出発したときの次の充電予定地までの走行距離、各充電予定地において再び出発するまでの、充電に費やすことができる時間、すなわち、充電充当時間、バッテリ18を満充電するのに必要な時間、すなわち、充電所要時間等を読み込み、充電予定地を出発してからの走行距離を算出し、各地点における望ましいバッテリ残量SOCをバッテリ残量SOCの目標値、すなわち、目標バッテリ残量SOC* として算出する。
この場合、各充電予定地に到着したときのバッテリ残量SOCはほぼ0〔%〕とし、前記各充電予定地で充電を行うものとする。その場合、該充電予定地における充電充当時間が充電所要時間より短い場合、充電予定地に到着したときに充電を開始し、出発するときに充電を終了するものとする。したがって、各充電予定地におけるバッテリ残量SOCは100〔%〕ではない。
なお、前記バッテリ残量SOCは、物理的に100〔%〕になったり、0〔%〕になったりするものではなく、バッテリ18を繰り返し経済的に使用し得る最も高いバッテリ残量を100〔%〕とし、最も低いバッテリ残量を0〔%〕とする。また、バッテリ残量SOCは、バッテリ18の性能、材質等によって異なり、例えば、アルカリ電池の場合には、きわめて低い値になるまで使用することができるが、鉛電池の場合には、過剰に低い値まで使用すると寿命を短くするので、所定の容量を残した状態をバッテリ残量SOCが0〔%〕であるとする。
このようにして、各地点における目標バッテリ残量SOC* から成る充電スケジュールを算出することができる。
続いて、ハイブリッド型車両の走行を開始してからの電動車両駆動制御システムの動作について説明する。本実施の形態においては、前記充電スケジュールが算出された後、ハイブリッド型車両の走行を開始すると、充電スケジュールに従って自動走行モードでハイブリッド型車両が走行させられるが、必要に応じて、EV走行モード又はHV走行モードでハイブリッド型車両を走行させることができる。
図2は本発明の実施の形態における電動車両駆動制御システムの動作を示すメインフローチャート、図3は本発明の実施の形態における切替信号判定処理のサブルーチンを示す図、図4は本発明の実施の形態における制御要求学習情報設定処理のサブルーチンを示す図、図5は本発明の実施の形態における電動車両駆動制御装置の動作を示すフローチャート、図6は本発明の実施の形態における電動車両駆動制御システムの動作を示す第1の図、図7は本発明の実施の形態における電動車両駆動制御システムの動作を示す第2の図、図8は本発明の実施の形態における電動車両駆動制御システムの動作を示す第3の図である。
まず、ナビゲーション装置14において、CPU31の図示されない制御要求学習情報取得処理手段は、制御要求学習情報取得処理を行い、処理の直前までに学習された制御要求の学習情報をRAM32から読み出す。前記制御要求の学習情報は、自動走行モード以外の走行モード、すなわち、EV走行モード及びHV走行モードが設定されたときの、その履歴を表すデータであり、EV走行制御要求又はHV走行制御要求の別を表す制御要求、切替器65が操作されてEV走行モード又はHV走行モードが設定されたときの自車位置、及び切替器65が操作されてEV走行モード又はHV走行モードが解除されたときの自車位置から成り、RAM32の所定の領域に記録される。
続いて、前記CPU31の図示されない切替信号判定処理手段は、切替信号判定処理を行い、切替器65からの切替信号を読み込み、切替信号を判定する。そのために、前記切替信号判定処理手段は、切替信号を読み込み、該切替信号に基づいて、切替器65が切り替えられたかどうかを判断し、切替器65が切り替えられた場合、CPU31の図示されない切替信号変更処理手段は、切替信号変更処理を行い、切替信号を変更する。
そして、前記切替信号判定処理手段は、切替信号が自動走行モード以外の切替信号であるかどうかを判断し、切替信号が自動走行モード以外である場合、CPU31の図示されない制御要求学習情報設定処理手段は、制御要求学習情報設定処理を行い、切替信号がEV走行モードである場合、EV走行制御要求をRAM32に記録し、切替信号がHV走行モードである場合、HV走行制御要求をRAM32に記録する。
そのために、前記制御要求学習情報設定処理手段は、自車位置を読み込み、制御要求の学習情報を読み込み、今回、設定された走行モードの制御要求が学習情報として既に設定されているかどうかを判断し、まだ設定されていない場合、制御要求を学習情報として設定する。
次に、CPU31の図示されない制御要求判定処理手段は、制御要求判定処理を行い、前記切替信号に基づいて、制御要求が自動走行制御要求であるか、EV走行制御要求であるか、又はHV走行制御要求であるかを判定する。そして、前記制御要求通知処理手段は、制御要求があるかどうかを判断し、制御要求がある場合、電動車両駆動制御装置10に制御要求を通知する。
このようにして、電動車両駆動制御装置10に制御要求が通知されると、電動車両駆動制御装置10において、CPU61の図示されないセンサ情報取得処理手段は、センサ情報取得処理を行い、各種のセンサ情報を取得し、続いて、電動車両駆動制御装置10の図示されない制御要求取得処理手段は、制御要求取得処理を行い、ナビゲーション装置14から通知された制御要求を読み込み、電動車両駆動制御装置10の図示されない駆動制御処理手段は、駆動制御処理を行い、制御要求が自動走行制御要求であるか、EV走行制御要求であるか、又はHV走行制御要求であるかを判断し、制御要求に基づいて、エンジン21、発電機26、駆動モータ27等を制御し、自動走行モード、EV走行モード又はHV走行モードでハイブリッド型車両を走行させる。
例えば、図6において、p1〜p6は地点であり、ハイブリッド型車両が探索経路に沿った走行を開始すると、ハイブリッド型車両は自動走行モードで走行させられるが、ハイブリッド型車両が地点p2に到達したときに、運転者が前記切替器65を操作し、EV走行モードを設定すると、前記制御要求学習情報設定処理手段は、EV走行制御要求を学習情報として設定し、地点p2の座標及びEV走行制御要求をRAM32に記録する。
また、前記制御要求判定処理手段は、制御要求がEV走行制御要求であると判定し、電動車両駆動制御装置10に通知する。その結果、前記駆動制御処理手段は、EV走行制御要求に基づいて電動駆動装置11を駆動し、ハイブリッド型車両を、EV走行モードで走行させる。
続いて、ハイブリッド型車両が地点p3に到達したときに、運転者が前記切替器65を操作し、自動走行モードを設定すると、前記制御要求学習情報設定処理手段は、地点p3の座標をRAM32に記録する。
そして、前記制御要求判定処理手段は、制御要求が自動走行制御要求であると判定し、電動車両駆動制御装置10に通知する。その結果、前記駆動制御処理手段は、自動走行制御要求に基づいて電動駆動装置11を駆動し、ハイブリッド型車両を、自動走行モードで走行させる。
次に、ハイブリッド型車両が地点p4に到達したときに、運転者が前記切替器65を操作し、HV走行モードを設定すると、前記制御要求学習情報設定処理手段は、HV走行制御要求を学習情報として設定し、地点p4の座標及びHV走行制御要求をRAM32に記録する。
また、前記制御要求判定処理手段は、制御要求がHV走行制御要求であると判定し、電動車両駆動制御装置10に通知する。その結果、前記駆動制御処理手段は、HV走行制御要求に基づいて電動駆動装置11を駆動し、ハイブリッド型車両を、HV走行モードで走行させる。
続いて、ハイブリッド型車両が地点p5に到達したときに、運転者が前記切替器65を操作し、自動走行モードを設定すると、前記制御要求学習情報設定処理手段は、地点p5の座標をRAM32に記録する。
そして、前記制御要求判定処理手段は、制御要求が自動走行制御要求であると判定し、電動車両駆動制御装置10に通知する。その結果、前記駆動制御処理手段は、自動走行制御要求に基づいて電動駆動装置11を駆動し、ハイブリッド型車両を、自動走行モードで走行させる。
このようにして、制御要求の学習情報が設定された後に、運転者が同じ探索経路に沿ってハイブリッド型車両を自動走行モードで走行させると、前記制御要求学習情報取得処理手段は、制御要求の学習情報を取得し、地点p2、p3の座標及び地点p2〜p3までの区間で設定されたEV走行制御要求、並びに地点p4、p5の座標及び地点p4〜p5までの区間で設定されたHV走行制御要求を読み出す。
そして、図7に示されるように、ハイブリッド型車両が地点p2に到達すると、前記制御要求判定処理手段は、地点p2〜p3までの区間で設定された制御要求がEV走行制御要求であると判定し、電動車両駆動制御装置10に通知する。その結果、前記駆動制御処理手段は、EV走行制御要求に基づいて電動駆動装置11を駆動し、ハイブリッド型車両を、EV走行モードで走行させる。また、ハイブリッド型車両が地点p4に到達すると、前記制御要求判定処理手段は、地点p4〜p5までの区間で設定された制御要求がHV走行制御要求であると判定し、電動車両駆動制御装置10に通知する。その結果、前記駆動制御処理手段は、HV走行制御要求に基づいて電動駆動装置11を駆動し、ハイブリッド型車両を、HV走行モードで走行させる。なお、その他の地点p1〜p2間、地点p3〜p4間、及び地点p5〜p6間においては、あらかじめ設定された自動走行モードでハイブリッド型車両は走行させられる。
ところで、図7に示されるように、地点p2〜p3までの区間でEV走行制御要求が設定され、地点p4〜p5までの区間でHV走行制御要求が設定されているときに、ハイブリッド型車両が地点p2に到達すると、前記制御要求判定処理手段は、地点p2〜p3までの区間で設定された制御要求がEV走行制御要求であると判定し、電動車両駆動制御装置10に通知する。その結果、前記駆動制御処理手段は、EV走行制御要求に基づいて電動駆動装置11を駆動し、ハイブリッド型車両を、EV走行モードで走行させる。
ところが、図8に示されるように、ハイブリッド型車両が地点p3に到達する前の地点p11で、運転者が前記切替器65を操作してEV走行モードを設定すると、前記制御要求学習情報設定処理手段は、EV走行制御要求を学習情報として設定し、地点p11の座標及びEV走行制御要求をRAM32に記録する。
また、前記制御要求判定処理手段は、制御要求がEV走行制御要求であると判定し、電動車両駆動制御装置10に通知する。その結果、前記駆動制御処理手段は、EV走行制御要求に基づいて電動駆動装置11を駆動し、ハイブリッド型車両を、EV走行モードで走行させる。
続いて、ハイブリッド型車両が地点p4を通過して、地点p5に到達する前の地点p12に到達したときに、運転者が前記切替器65を操作し、自動走行モードを設定すると、地点p12は地点p4〜p5の区間にあり、既に地点p4〜p5の区間においてHV走行制御要求が設定されているので、前記制御要求学習情報設定処理手段は、地点p12の座標を記録し、前記制御要求判定処理手段は、地点p4〜p5までの区間で設定された制御要求がHV走行制御要求であると判定し、電動車両駆動制御装置10に通知する。その結果、前記駆動制御処理手段は、HV走行制御要求に基づいて電動駆動装置11を駆動し、ハイブリッド型車両を、地点p12〜p5の区間においてハイブリッド型車両をHV走行モードで走行させる。
この場合、前記制御要求学習情報設定処理手段は、切替器65を操作して後から選択された走行モードの制御要求を優先して設定するので、運転者の意図を十分に反映することができる。したがって、所定の区間においてEV走行制御要求又はHV走行制御要求があらかじめ設定されていても、その後、自動走行モードでハイブリッド型車両を走行させた方が好ましい場合、運転者は切替器65を操作して自動走行モードを選択することができる。
このように、本実施の形態においては、ハイブリッド型車両を自動走行モードで走行させているときに、ハイブリッド型車両の状況、周辺の状況等によっては、異なる走行モードでハイブリッド型車両を走行させたい場合、運転者が切替器65を操作して任意の走行モードを選択し、設定することができる。したがって、ハイブリッド型車両の操作性を向上させることができるだけでなく、走行フィーリングを向上させることができる。
また、運転者が任意の走行モードを選択し、設定した場合に、設定された走行モードの制御要求が学習され、再び同じ探索経路を走行する場合に、運転者が設定した走行モードを自動的に設定することができる。したがって、ハイブリッド型車両の操作性を一層向上させることができるだけでなく、走行フィーリングを一層向上させることができる。
次に、図2のフローチャートについて説明する。
ステップS1 地図データを取得する。
ステップS2 制御要求学習情報取得処理を行う。
ステップS3 切替信号判定処理を行う。
ステップS4 自動走行モード以外の切替信号であるかどうかを判断する。自動走行モード以外の切替信号である場合はステップS5に、自動走行モードである場合はステップS6に進む。
ステップS5 制御要求学習情報設定処理を行う。
ステップS6 制御要求判定処理を行う。
ステップS7 走行モードが設定されているかどうかを判断する。走行モードが設定されている場合はステップS8に進み、設定されていない場合は処理を終了する。
ステップS8 制御要求通知処理を行い、処理を終了する。
ステップS1 地図データを取得する。
ステップS2 制御要求学習情報取得処理を行う。
ステップS3 切替信号判定処理を行う。
ステップS4 自動走行モード以外の切替信号であるかどうかを判断する。自動走行モード以外の切替信号である場合はステップS5に、自動走行モードである場合はステップS6に進む。
ステップS5 制御要求学習情報設定処理を行う。
ステップS6 制御要求判定処理を行う。
ステップS7 走行モードが設定されているかどうかを判断する。走行モードが設定されている場合はステップS8に進み、設定されていない場合は処理を終了する。
ステップS8 制御要求通知処理を行い、処理を終了する。
次に、図3のステップS3のサブルーチンについて説明する。
ステップS3−1 切替信号を読み込む。
ステップS3−2 切替器65が切り替えられたかどうかを判断する。切替器65が切り替えられた場合はステップS3−3に進み、切替器65が切り替えられない場合はリターンする。
ステップS3−3 切替信号変更処理を行い、リターンする。
ステップS3−1 切替信号を読み込む。
ステップS3−2 切替器65が切り替えられたかどうかを判断する。切替器65が切り替えられた場合はステップS3−3に進み、切替器65が切り替えられない場合はリターンする。
ステップS3−3 切替信号変更処理を行い、リターンする。
次に、図4のステップS5のサブルーチンについて説明する。
ステップS5−1 自車位置を読み込む。
ステップS5−2 制御要求の学習情報を読み込む。
ステップS5−3 制御要求の学習情報が設定されているどうかを判断する。制御要求の学習情報が設定されている場合はステップS5−4に進み、設定されていない場合はリターンする。
ステップS5−4 制御要求の学習情報を設定し、リターンする。
ステップS5−1 自車位置を読み込む。
ステップS5−2 制御要求の学習情報を読み込む。
ステップS5−3 制御要求の学習情報が設定されているどうかを判断する。制御要求の学習情報が設定されている場合はステップS5−4に進み、設定されていない場合はリターンする。
ステップS5−4 制御要求の学習情報を設定し、リターンする。
次に、図5のフローチャートについて説明する。
ステップS11 センサ情報取得処理を行う。
ステップS12 制御要求を読み込む。
ステップS13 制御要求取得処理を行う。
ステップS14 駆動制御処理を行い、リターンする。
ステップS11 センサ情報取得処理を行う。
ステップS12 制御要求を読み込む。
ステップS13 制御要求取得処理を行う。
ステップS14 駆動制御処理を行い、リターンする。
本実施の形態においては、エンジン、発電機及び駆動モータを備えたハイブリッド型車両に適用した電動車両駆動制御システムについて説明しているが、本発明をエンジン及び駆動モータを備えたハイブリッド型車両に適用することができる。その場合、エンジンの出力軸に駆動モータが取り付けられる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
10 電動車両駆動制御装置
11 電動駆動装置
14 ナビゲーション装置
51 情報センタ
63 ネットワーク
65 切替器
11 電動駆動装置
14 ナビゲーション装置
51 情報センタ
63 ネットワーク
65 切替器
Claims (4)
- ハイブリッド型車両の自車位置を検出する自車位置算出処理手段と、走行モードを選択するための切替器と、該切替器によって選択された走行モードの制御要求を判定する制御要求判定処理手段と、判定された制御要求を電動駆動装置の制御を行う電動車両駆動制御装置に通知する制御要求通知処理手段と、通知された制御要求に基づいて、電動駆動装置を駆動する駆動制御処理手段と、選択された走行モードが設定された位置及び設定された走行モードを制御要求の学習情報として設定する制御要求学習情報設定処理手段と、前記制御要求の学習情報を取得する制御要求学習情報取得処理手段とを有するとともに、制御要求の学習情報が設定された後に、前記制御要求判定処理手段は、前記切替器によって選択された走行モード、及び前記制御要求学習情報取得処理手段によって取得された制御要求の学習情報に基づいて制御要求を判定することを特徴とする電動車両駆動制御システム。
- 前記制御要求学習情報設定処理手段は、選択された制御要求及び選択された走行モードが設定される区間の位置を記録する請求項1に記載の電動車両駆動制御システム。
- 充電予定地を出発してからの各地点における目標バッテリ残量を算出する充電スケジュール算出処理手段を有するとともに、前記電動車両駆動制御装置は、前記目標バッテリ残量に基づいて電動駆動装置を駆動する請求項1に記載の電動車両駆動制御システム。
- ハイブリッド型車両の自車位置を検出し、切替器によって走行モードが選択されたときに、選択された走行モードの制御要求を判定し、判定された制御要求を電動駆動装置の制御を行う電動車両駆動制御装置に通知し、通知された制御要求に基づいて、電動駆動装置を駆動し、選択された走行モードが設定された位置及び設定された走行モードを制御要求の学習情報として設定し、制御要求の学習情報を取得するとともに、制御要求の学習情報が設定された後に、前記切替器によって選択された走行モード、及び取得された制御要求の学習情報に基づいて制御要求を判定することを特徴とする電動車両駆動制御方法。
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