JP2008229905A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より少ない数のパルス波形を含む複数の駆動信号複数を組み合わせて、より多段階の階調を実現できる液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】第1の1パルス波形と、第1の2パルス波形と、第1の3パルス波形と、第2の1パルス波形と、第2の2パルス波形と、第2の3パルス波形と、は、それぞれ排他的に、所定の単位重量の液体滴を吐出可能なパルス波形と、所定の単位重量の3倍の液体滴を吐出可能なパルス波形と、所定の単位重量の9倍の液体滴を吐出可能なパルス波形と、所定の単位重量の2倍の液体滴を吐出可能なパルス波形と、所定の単位重量の6倍の液体滴を吐出可能なパルス波形と、所定の単位重量の18倍の液体滴を吐出可能なパルス波形と、のいずれかである。
【選択図】図5

Description

本発明は、ノズル開口から液体滴を吐出させる液体噴射装置に関する。
インクジェット式プリンタやインクジェット式プロッタ等のインクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種)は、記録ヘッド(ヘッド部材)を主走査方向に沿って移動させると共に記録紙(印刷記録用媒体の一種)を副走査方向に沿って移動させ、この移動に連動して記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、記録紙上に画像(文字を含む)を記録する。このインク滴の吐出は、例えば、ノズル開口に連通した圧力発生室を膨張・収縮させることで行われる。
圧力発生室の膨張・収縮は、例えば、圧電振動子の変形を利用して行われる。このような記録ヘッドでは、供給される駆動パルスに応じて圧電振動子が変形し、これにより圧力室の容積が変化し、この容積変化によって圧力室内のインクに圧力変動が生じて、ノズル開口からインク滴が吐出する。
このような記録装置では、複数の駆動パルスを一連に接続してなる駆動信号が生成される。一方、階調情報を含む印字データが記録ヘッドに送信される。そして、当該送信された印字データに基づいて、必要な駆動パルスのみが前記駆動信号から選択されて圧電振動子に供給される。これにより、ノズル開口から吐出させるインク滴の量を、階調情報に応じて変化させている。
より具体的には、例えば、非記録の印字データ(階調情報00)、小ドットの印字データ(階調情報01)、中ドットの印字データ(階調情報10)、及び、大ドットの印字データ(階調情報11)からなる4階調を設定したプリンタにおいては、それぞれの階調に応じて、インク量の異なるインク滴が吐出される。
前記のような4階調の記録を実現するためには、例えば図11に示すような駆動信号が用いられ得る。図11に示すように、この駆動信号は、期間PAT1に配置された第1パルス信号PAPS1と、期間PAT2に配置された第2パルス信号PAPS2と、期間PAT3に配置された第3パルス信号PAPS3とを一連に接続してあり、記録周期PATAで繰り返し発生するパルス列波形信号である。
この場合、第1パルス信号PAPS1が第1の駆動パルスPADP1であり、第2パルス信号PAPS2が第2の駆動パルスPADP2であり、第3パルス信号PAPS3が第3の駆動パルスPADP3である。
これらの第1の駆動パルスPADP1、第2の駆動パルスPADP2及び第3の駆動パルスPADP3は、何れも同じ波形形状であり、それぞれ単独でインク滴を吐出可能な信号である。すなわち、これらの各駆動パルスが圧電振動子に供給されることにより、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口から吐出される。
この場合、図12に示すように、圧電振動子に供給する駆動パルスの数を増減することによって、階調制御を行うことができる。例えば、駆動パルスを1つ供給することで小ドットの記録を行い、駆動パルスを2つ供給することで中ドットの記録を行い、駆動パルスを3つ供給することで大ドットの記録を行うことができる。
また、駆動パルスの形状を異ならせて、記録ドット径をより多様に制御する態様も広く知られている。例えば、特開平10−81012号公報に記載された駆動方法では、図13に示すように、小ドットの記録に対応する第2パルスが、第1パルス及び第3パルスよりも小型である。
また、予め2つの駆動信号を用意しておく態様も開発されている。例えば、特開2003−182075号公報には、図14に示すように、第1駆動信号COMAと第2駆動信号COMBとが選択的に用いられる技術が開示されている。当該技術を利用すれば、より一層の駆動の高速化を図ることができる。
特開平10−81012号公報 特開2003−182075号公報
本件発明者は、複数の駆動信号を用意しておく態様について、より少ない数のパルス波形を含む複数の駆動信号を組み合わせて、より多段階の階調を実現できないか、鋭意検討を重ねてきた。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、より少ない数のパルス波形を含む複数の駆動信号複数を組み合わせて、より多段階の階調を実現できる液体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、吐出データに基づいて複数の階調データから選択される選択階調データと第1吐出駆動信号と第2吐出駆動信号に基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、を備えた液体噴射装置であって、第1吐出駆動信号と第2吐出駆動信号とは、同一の周期を有する周期信号であり、第1吐出駆動信号は、一周期中において、第1の1パルス波形と、第1の2パルス波形と、第1の3パルス波形と、を有しており、第2吐出駆動信号は、一周期中において、第2の1パルス波形と、第2の2パルス波形と、第2の3パルス波形と、を有しており、駆動パルス生成手段は、第1の1パルス波形と第2の1パルス波形とについてその一方のみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の2パルス波形と第2の2パルス波形とについてその一方のみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の3パルス波形と第2の3パルス波形とについてその一方のみを駆動パルスの全部または一部として選択するようになっており、第1の1パルス波形と第2の1パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の2倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、第1の2パルス波形と第2の2パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の3倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の6倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、第1の3パルス波形と第2の3パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の9倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の18倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であることを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、2つの吐出駆動信号に含まれるパルス波形の数は6であって、比較的少ないけれども、吐出される液体滴の重量については、所定の単位重量の1倍〜26倍までの27階調(非吐出=0倍を含む)を実現することができる。
また、本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、第1吐出駆動信号、第2吐出駆動信号、及び、第3吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、吐出データに基づいて複数の階調データから選択される選択階調データと第1吐出駆動信号乃至第3吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、を備えた液体噴射装置であって、第1吐出駆動信号乃至第3吐出駆動信号とは、同一の周期を有する周期信号であり、第1吐出駆動信号は、一周期中において、第1の1パルス波形と、第1の2パルス波形と、第1の3パルス波形と、を有しており、第2吐出駆動信号は、一周期中において、第2の1パルス波形と、第2の2パルス波形と、を有しており、第3吐出駆動信号は、一周期中において、第3の1パルス波形と、第3の2パルス波形と、を有しており、駆動パルス生成手段は、第1の1パルス波形と第2の1パルス波形と第3の1パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の2パルス波形と第2の2パルス波形と第3の2パルス波形とについてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択選択するようになっており、第1の1パルス波形と第2の1パルス波形と第3の1パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の2倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の3倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、第1の2パルス波形と第2の2パルス波形と第3の2パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の4倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の8倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の12倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、第1の3パルス波形は、所定の単位重量の16倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であることを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、3つの吐出駆動信号に含まれるパルス波形の数は7であって、比較的少ないけれども、吐出される液体滴の重量については、所定の単位重量の1倍〜31倍までの32階調(非吐出=0倍を含む)を実現することができる。
本発明の考え方は、以下のように更に一般化できる。
すなわち、本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号(nは2以上の整数)を生成する駆動信号発生手段と、吐出データに基づいて複数の階調データから選択される選択階調データと第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、を備えた液体噴射装置であって、第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号とは、同一の周期を有する周期信号であり、第m吐出駆動信号(mは1以上n以下の整数)は、一周期中において、第mの1パルス波形と、第mの2パルス波形と、第mの3パルス波形と、を有しており、駆動パルス生成手段は、第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の3パルス波形乃至第nの3パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択するようになっており、第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるkを用いて表される、所定の単位重量のk倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるiを用いて表される、所定の単位重量のi×(1+n)=i×(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、第1の3パルス波形乃至第nの3パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるjを用いて表される、所定の単位重量のj×(1+n)=j×(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であることを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、n個の吐出駆動信号に含まれるパルス波形の数は3×n個であって、比較的少ないけれども、吐出される液体滴の重量については、所定の単位重量の1倍〜(n+n×(1+n)+n×(1+n))倍までの(n+n×(1+n)+n×(1+n)+1)階調(非吐出=0倍を含む)を実現することができる。
あるいは、本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号(nは3以上の整数)を生成する駆動信号発生手段と、吐出データに基づいて複数の階調データから選択される選択階調データと第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、を備えた液体噴射装置であって、第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号とは、同一の周期を有する周期信号であり、第1吐出駆動信号は、一周期中において、第1の1パルス波形と、第1の2パルス波形と、第1の3パルス波形と、を有しており、第m吐出駆動信号(mは2以上n以下の整数)は、一周期中において、第mの1パルス波形と、第mの2パルス波形と、を有しており、駆動パルス生成手段は、第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択するようになっており、第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるkを用いて表される、所定の単位重量のk倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるiを用いて表される、所定の単位重量のi×(1+n)=i×(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、第1の3パルス波形は、所定の単位重量の(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であることを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、n個の吐出駆動信号に含まれるパルス波形の数は2×n+1個であって、比較的少ないけれども、吐出される液体滴の重量については、所定の単位重量の1倍〜(n+n×(1+n)+(1+n))倍までの(n+n×(1+n)+(1+n)+1)階調(非吐出=0倍を含む)を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の液体噴射装置であるインクジェットプリンタ1の概略斜視図である。インクジェットプリンタ1において、キャリッジ2が、ガイド部材3に移動可能に取り付けられている。このキャリッジ2は、駆動プーリ4と遊転プーリ5との間に掛け渡されたタイミングベルト6に接続されている。駆動プーリ4は、パルスモータ7の回転軸に接合されている。以上のような構成により、キャリッジ2は、パルスモータ7の駆動によって、記録紙8の幅方向に移動(主走査)されるようになっている。
キャリッジ2における記録紙8との対向面(下面)には、記録ヘッド10(ヘッド部材)が取り付けられている。
記録ヘッド10は、図2に示すように、例えばプラスチックからなる箱体状のケース71の収納室72内に、櫛歯状の圧電振動子15が一方の開口から挿入されて櫛歯状先端部15aが他方の開口に臨んでいる。その他方の開口側のケース71の表面(下面)には流路ユニット74が接合され、櫛歯状先端部15aは、それぞれ流路ユニット74の所定部位に当接固定されている。
圧電振動子15は、圧電体15bを挟んで共通内部電極15cと個別内部電極15dとを交互に積層した板状の振動子板を、ドット形成密度に対応させて櫛歯状に切断して構成してある。そして、共通内部電極15cと個別内部電極15dとの間に電位差を与えることにより、各圧電振動子15は、積層方向と直交する振動子長手方向に伸縮する。
流路ユニット74は、流路形成板75を間に挟んでノズルプレート14と弾性板77を両側に積層することにより構成されている。
流路形成板75は、ノズルプレート14に複数開設したノズル開口13とそれぞれ連通して圧力発生室隔壁を隔てて列設された複数の圧力発生室16と、各圧力発生室16の少なくとも一端に連通する複数のインク供給部82と、全インク供給部82が連通する細長い共通インク室83と、が形成された板材である。例えば、シリコンウエハーをエッチング加工することにより、細長い共通インク室83が形成され、共通インク室83の長手方向に沿って圧力発生室16がノズル開口13のピッチに合わせて形成され、各圧力発生室16と共通インク室83との間に溝状のインク供給部82が形成され得る。なお、この場合、圧力発生室16の一端にインク供給部82が接続し、このインク供給部82とは反対側の端部近傍でノズル開口13が位置するように配置されている。また、共通インク室83は、インクカートリッジに貯留されたインクを圧力発生室16に供給するための室であり、その長手方向のほぼ中央にインク供給管84が連通している。
弾性板77は、ノズルプレート14とは反対側の流路形成板75の面に積層され、ステンレス板87の下面側にPPS等の高分子体フィルムを弾性体膜88としてラミネート加工した二重構造である。そして、圧力発生室16に対応した部分のステンレス板87をエッチング加工して、圧電振動子15を当接固定するためのアイランド部89が形成されている。
上記の構成を有する記録ヘッド10では、圧電振動子15を振動子長手方向に伸長させることにより、アイランド部89がノズルプレート14側に押圧され、アイランド部89周辺の弾性体膜88が変形して圧力発生室16が収縮する。また、圧力発生室16の収縮状態から圧電振動子15を長手方向に収縮させると、弾性体膜88の弾性により圧力発生室16が膨張する。圧力発生室16を一旦膨張させてから収縮させることにより、圧力発生室16内のインク圧力が高まって、ノズル開口13からインク滴が吐出される。
すなわち、記録ヘッド10では、圧電振動子15に対する充放電に伴って、対応する圧力室16の容量が変化する。このような圧力室16の圧力変動を利用して、ノズル開口13からインク滴を吐出させたり、メニスカス(ノズル開口13で露出しているインクの自由表面)を微振動させたりすることができる。
なお、上記の縦振動振動モードの圧電振動子15に代えて、いわゆるたわみ振動モードの圧電振動子を用いることも可能である。たわみ振動モードの圧電振動子は、充電による変形で圧力室を収縮させ、放電による変形で圧力室を膨張させる圧電振動子である。たわみ振動モードの圧電振動子を用いる場合、縦振動モードの圧電振動子15を用いる場合と比較して、後述する波形信号の立ち上がりと立ち下がりとの関係が逆になる(正負が反転したものとなる)。
記録ヘッド10は、好ましくは、異なる複数種類の色が記録可能な多色記録ヘッドである。多色記録ヘッドは、複数のヘッドユニットを備えており、各ヘッドユニット毎に使用するインクの種類が設定される。
例えば、6つのヘッドユニットを備えた記録へッドは、ブラックインクを吐出可能なブラックヘッドユニットと、シアンインクを吐出可能なシアンヘッドユニットと、ライトシアンインクを吐出可能なライトシアンヘッドユニットと、マゼンタインクを吐出可能なマゼンタヘッドユニットと、ライトマゼンタインクを吐出可能なライトマゼンタヘッドユニットと、イエローインクを吐出可能なイエローヘッドユニットとを備える。
以上のように構成されたプリンタ1は、記録動作時においてキャリッジ2の主走査に同期させて、記録ヘッド10からインクをインク滴として吐出させる。一方、キャリッジ2の往復移動に連動させてプラテンを回転し、記録紙8を紙送り方向に移動(即ち副走査)させる。この結果、記録紙8には、記録データに基づく画像や文字等が記録される。
次に、インクジェット式プリンタの電気的構成について説明する。図3に示すように、本プリンタ1は、プリンタコントローラ23とプリントエンジン24とを備えている。
プリンタコントローラ23は、外部インターフェース(外部I/F)25と、各種データを一時的に記憶するRAM26と、制御プログラム等を記憶したROM27と、CPU等を含んで構成された制御部28と、クロック信号(CK)を発生する発振回路29と、記録ヘッド10へ供給するための第1吐出駆動信号(COM1)を発生する第1吐出駆動信号生成回路30aと、記録ヘッド10へ供給するための第2吐出駆動信号(COM2)を発生する第2吐出駆動信号生成回路30bと、各駆動信号や、印刷データ(吐出データ)に基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン24に送信する内部インターフェース(内部I/F)31と、を備えている。
外部I/F25は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ等から受信する。また、ビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、外部I/F25を通じて、ホストコンピュータ等に対して出力される。
RAM26は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有している。そして、受信バッファは、外部I/F25を介して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファは、制御部28により変換された中間コードデータを記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コードデータをデコード(翻訳)することにより得られる印字データである。
ROM27には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等が記憶されている。
制御部28は、ROM27に記憶された制御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷データを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデータを中間バッファに記憶させる。また、制御部28は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM27に記憶されているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータに展開(デコード)する。そして、制御部28は、必要な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを出力バッファに記憶させる。各ドットパターンデータは、階調データ(印字データ)として、この場合5ビットのデータからなる。すなわち、制御部28は、階調データ設定手段として機能する。
記録ヘッド10の1回の主走査により記録可能な1行分のドットパターンデータが得られたならば、当該1行分のドットパターンデータが、出力バッファから内部I/F31を通じて順次記録ヘッド10に出力される。出力バッファから1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータが中間バッファから消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
さらに、制御部28は、タイミング信号発生手段の一部を構成し、内部I/F31を通じて記録ヘッド10にラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH1、CH2)を供給する。これらのラッチ信号やチャンネル信号は、第1吐出駆動信号(COM1)及び第2吐出駆動信号(COM2)を構成するパルス信号の各波形要素の供給開始タイミングを規定する。
一方、プリントエンジン24は、紙送り機構としての紙送りモータ35と、キャリッジ送り機構としてのパルスモータ7と、記録ヘッド10の電気駆動系33と、を含んで構成してある。紙送りモータ35は、プラテン34(図1参照)を回転させて記録紙8を移動させ、パルスモータ7は、タイミングベルト6を介してキャリッジ2を走行させる。
記録ヘッド10の電気駆動系33は、図3に示すように、第1シフトレジスタ36乃至第5シフトレジスタ40からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッチ回路56乃至第5ラッチ回路60からなるラッチ回路と、デコーダ42と、制御ロジック43と、第1レベルシフタ44及び第2レベルシフタ45と、第1スイッチ回路46及び第2スイッチ回路47と、圧電振動子15とを備えている。
これらの各シフトレジスタ、各ラッチ回路、デコーダ、各スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞれ、図4に示すように、記録ヘッド10の各ノズル開口13毎に設けた第1シフトレジスタ36A〜36N、第2シフトレジスタ37A〜37N、第3シフトレジスタ38A〜38N、第4シフトレジスタ39A〜39N、第5シフトレジスタ40A〜40N、第1ラッチ回路56A〜56N、第2ラッチ回路57A〜57N、第3ラッチ回路58A〜58N、第4ラッチ回路59A〜59N、第5ラッチ回路60A〜60N、テコーダ42A〜42N、第1スイッチ回路46A〜46N、第2スイッチ回路47A〜47N及び圧電振動子15A〜15Nから構成されている。
このような電気駆動系33によって、記録ヘッド10は、プリンタコントローラ23からの階調データに基づいてインク滴を吐出する。プリントコントローラ23からの階調データ(SI)は、発振回路29からのクロック信号(CK)に同期して、内部I/F31から第1シフトレジスタ36乃至第5シフトレジスタ40にシリアル伝送される。
ここで、プリンタコントローラ23からの階調データは、上記したように5ビットのデータである。具体的には、本実施の形態の場合、非記録からフル吐出ドットまでの27階調に対応して、図5に示すような5ビットの階調データが用いられる。
このような階調データは、各ドット毎、即ち、各ノズル開口13毎に設定される。そして、全てのノズル開口13に関して階調データの最初のビットのデータが第1シフトレジスタ36(36A〜36N)に入力され、全てのノズル開口13に関して2番目のビットのデータが第2シフトレジスタ37(37A〜37N)に入力され、全てのノズル開口13に関して3番目のビットのデータが第3シフトレジスタ38(38A〜38N)に入力され、全てのノズル開口13に関して4番目のビットのデータが第4シフトレジスタ39(39A〜39N)に入力され、全てのノズル開口13に関して5番目のビットのデータが第5シフトレジスタ40(40A〜40N)に入力される。
図3に示すように、第1シフトレジスタ36には、第1ラッチ回路56が電気的に接続されている。同様に、第2シフトレジスタ37には、第2ラッチ回路57が電気的に接続され、第3シフトレジスタ38には、第3ラッチ回路58が電気的に接続され、第4シフトレジスタ39には、第4ラッチ回路59が電気的に接続され、第5シフトレジスタ40には、第5ラッチ回路60が電気的に接続されている。そして、プリントコントローラ23からのラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路56乃至60に入力されると、当該各ラッチ回路56乃至60は、それぞれ入力されたデータ(階調データの各ビットのデータ)をラッチする。
このように、第1シフトレジスタ36及び第1ラッチ回路56からなる回路ユニットと、第2シフトレジスタ37及び第2ラッチ回路57からなる回路ユニットと、第3シフトレジスタ38及び第3ラッチ回路58からなる回路ユニットと、第4シフトレジスタ39及び第4ラッチ回路59からなる回路ユニットと、第5シフトレジスタ40及び第5ラッチ回路60からなる回路ユニットとは、それぞれが記憶回路として機能する。すなわち、これらの回路ユニットは、デコーダ42に入力される前の階調データを、5ビット毎に、一時的に記憶する。
各ラッチ回路56乃至60でラッチされたビットデータは、デコーダ42A〜42Nに入力される。デコーダ42は、5ビットのデータ(階調データ)を翻訳して第1パルス選択データ及び第2パルス選択データ(パルス選択情報)を生成する。第1パルス選択データ及び第2パルス選択データは、本実施の形態ではそれぞれ3ビットで構成され、各ビットは各駆動信号(COM1、COM2)を構成する各波形要素に対応している。そして、各ビットの内容(例えば、(0),(1))に応じて、圧電振動子15に対する波形要素の供給/非供給が選択されるようになっている。なお、各駆動信号(COM1、COM2)及び波形要素の供給についての詳細は、後述される。
一方、デコーダ42には、制御ロジック43からのタイミング信号も入力される。制御ロジック43は、制御部28と共にタイミング信号発生手段として機能し、ラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH1、CH2)に基づいてタイミング信号を発生する。
デコーダ42によって翻訳された第1パルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎に第1レベルシフタ44に入力される。例えば、記録周期における最初のタイミングでは第1パルス選択データの最上位ビットのデータが第1レベルシフタ44に入力され、2番目のタイミングでは第1パルス選択データにおける2番目のビットのデータが第1レベルシフタ44に入力される。
同様に、デコーダ42によって翻訳された第2パルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎に第2レベルシフタ45に入力される。例えば、記録周期における最初のタイミングでは第2パルス選択データの最上位ビットのデータが第2レベルシフタ45に入力され、2番目のタイミングでは第2パルス選択データにおける2番目のビットのデータが第2レベルシフタ45に入力される。
第1レベルシフタ44及び第2レベルシフタ45は、電圧増幅器として機能し、パルス選択データが「1」の場合には、第1スイッチ回路46及び第2スイッチ回路47を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。
第1レベルシフタ44で昇圧された「1」のパルス選択データは、駆動パルス生成手段として機能する第1スイッチ回路46に供給される。この第1スイッチ回路46は、印字データの翻訳により生成された第1パルス選択データに基づき、第1吐出駆動信号(COM1)に含まれる波形要素を選択して駆動パルスを生成すると共に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するものである。従って、第1スイッチ回路46の入力側には、第1吐出駆動信号生成回路30aからの駆動信号(COM1)が供給されるようになっており、その出力側には圧電振動子15が接続されている。
第1パルス選択データは、第1スイッチ回路46の作動を制御する。例えば、第1スイッチ回路46に加わるパルス選択データが「1」である期間中は、第1スイッチ回路46が接続状態になり、第1吐出駆動信号COM1の駆動パルスが圧電振動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電位レベルが変化する。
一方、第1スイッチ回路46に加わるパルス選択データが「0」の期間中は、第1レベルシフタ44から第1スイッチ回路46を作動させる電気信号が出力されない。このため、第1スイッチ回路46が切断状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。
一方、第2レベルシフタ45で昇圧された「1」のパルス選択データは、駆動パルス生成手段として機能する第2スイッチ回路47に供給される。この第2スイッチ回路47は、印字データの翻訳により生成された第2パルス選択データに基づき、第2吐出駆動信号(COM2)に含まれる波形要素を選択して駆動パルスを生成すると共に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するものである。従って、第2スイッチ回路47の入力側には、第2吐出駆動信号生成回路30bからの駆動信号(COM2)が供給されるようになっており、その出力側には圧電振動子15が接続されている。
第2パルス選択データは、第2スイッチ回路47の作動を制御する。例えば、第2スイッチ回路47に加わるパルス選択データが「1」である期間中は、第2スイッチ回路47が接続状態になり、第2吐出駆動信号COM2の駆動パルスが圧電振動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電位レベルが変化する。
一方、第2スイッチ回路47に加わるパルス選択データが「0」の期間中は、第2レベルシフタ45から第2スイッチ回路47を作動させる電気信号が出力されない。このため、第2スイッチ回路47が切断状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。
次に、第1吐出駆動信号生成回路30aが生成する第1吐出駆動信号(COM1)と、第2吐出駆動信号生成回路30bが生成する第2吐出駆動信号(COM2)と、これらの駆動信号によるインク滴の吐出制御について詳細に説明する。
図6に示す第1吐出駆動信号COM1は、期間T11に配置された第1の1パルス波形信号PS1−1と、期間T12に配置された第1の2パルス波形信号PS1−2と、期間T13に配置された第1の3パルス波形信号PS1−3と、を一連に接続してあり、記録周期T1で繰り返し発生するパルス列波形信号である。本実施の形態では、各期間T11、T12及びT13は同一時間として設定されている。なお、期間T14及びT15には、パルス波形信号は含まれておらず、例えば調整要素として利用され得る。
第1の1パルス波形信号PS1−1は、1ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
第1の2パルス波形信号PS1−2は、3ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
第1の3パルス波形信号PS1−3は、9ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
一方、図7に示す第2吐出駆動信号COM2は、前記期間T11に配置された第2の1パルス波形信号PS2−1と、前記期間T12に配置された第2の2パルス波形信号PS2−2と、前記期間T13に配置された第2の3パルス波形信号PS2−3と、を一連に接続してあり、前記記録周期T1で繰り返し発生するパルス列波形信号である。
第2の1パルス波形信号PS2−1は、2ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
第2の2パルス波形信号PS2−2は、6ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
第2の3パルス波形信号PS2−3は、18ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
そして、図5に示すように、圧電振動子15に供給するパルス波形信号を適宜に選択することによって、27階調の階調制御を行うことができる。
デコーダ42は、この場合、5ビットのドットパターンデータ(階調データ)に応じて、各3ビットの第1パルス選択データ及び第2パルス選択データを生成する。
3ビットの第1パルス選択データの最上位ビットが第1の1パルス波形信号PS1−1に対応し、2番目のビットが第1の2パルス波形信号PS1−2に対応し、3番目のビットが第1の3パルス波形信号PS1−3に対応している。
また、3ビットの第2パルス選択データの最上位ビットが第2の1パルス波形信号PS2−1に対応し、2番目のビットが第2の2パルス波形信号PS2−2に対応し、3番目のビットが第3の2パルス波形信号PS2−3に対応している。
そして、第1パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T11の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T12の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間第1スイッチ回路46(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T13の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間第1スイッチ回路46が接続状態になる。同様に、3番目のビットが「1」の場合には、3番目のタイミング信号から期間T14の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間第1スイッチ回路46が接続状態になる。
一方、第2パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T11の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T12の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間第2スイッチ回路47(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T13の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間第2スイッチ回路47が接続状態になる。同様に、3番目のビットが「1」の場合には、3番目のタイミング信号から期間T14の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間第2スイッチ回路47が接続状態になる。
例えば(01110)というドットパターンデータ(階調データ)の場合、図5に示すように、対応する圧電振動子15には、第2の1パルス波形信号PS2−1と、第1の2パルス波形信号PS1−2と、第1の3パルス波形信号PS1−3と、が供給される。その結果、この場合、ノズル開口13から合計14ngのインク滴が吐出される。
以上のように、本実施の形態によれば、2つの吐出駆動信号に含まれるパルス波形の数は6であって、比較的少ないけれども、吐出される液体滴の重量については、所定の単位重量(本実施の形態では1ng)の1倍〜26倍までの27階調(非吐出=0倍を含む)を実現することができる。
なお、第1吐出駆動信号生成回路30a及び第2吐出駆動信号生成回路30bは、DAC回路によって形成されてもよいし、アナログ回路によって形成されてもよい。
以上の実施の形態は、次のように一般化することができる。すなわち、n個の吐出駆動信号が用意される場合に、より多階調の階調制御を実現するためには、総数で3n個のパルス波形に関して、第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形を、それぞれ排他的に(互いに吐出量が異なるように)、1以上n以下の整数であるkを用いて表される、所定の単位重量のk倍の液体滴を吐出可能なパルス波形に設定し、第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形を、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるiを用いて表される、所定の単位重量のi×(1+n)=i×(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形に設定し、第1の3パルス波形乃至第nの3パルス波形を、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるjを用いて表される、所定の単位重量のj×(1+n)=j×(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形に設定すれば、所定の単位重量の1倍〜(n+n×(1+n)+n×(1+n))倍までの(n+n×(1+n)+n×(1+n)+1)階調(非吐出=0倍を含む)を実現することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態のインクジェット式プリンタは、図7に示すように、第1吐出駆動信号生成回路30a及び第2吐出駆動信号生成回路30bの代わりに、記録ヘッド10へ供給するための第1吐出駆動信号(COM1’)を発生する第1吐出駆動信号生成回路130aと、記録ヘッド10へ供給するための第2吐出駆動信号(COM2’)を発生する第2吐出駆動信号生成回路130bと、記録ヘッド10へ供給するための第3吐出駆動信号(COM3’)を発生する第2吐出駆動信号生成回路130cと、を備えている。また、デコーダ42の代わりにデコーダ142を備え、第1レベルシフタ44及び第2レベルシフタ45の代わりに、第1レベルシフタ144a、第2レベルシフタ144b及び第3レベルシフタ144cを備え、第1スイッチ回路46及び第2スイッチ回路47の代わりに、第1スイッチ回路146a、第2スイッチ回路146b及び第3スイッチ回路146cを備えている。
本実施の形態の制御部28も、タイミング信号発生手段の一部を構成し、内部I/F31を通じて記録ヘッド10にラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH1、CH2、CH3)を供給するが、これらのラッチ信号やチャンネル信号は、第1吐出駆動信号(COM1’)、第2吐出駆動信号(COM2’)及び第3吐出駆動信号(COM3’)を構成するパルス信号の各波形要素の供給開始タイミングを規定するようになっている。
各シフトレジスタ、各ラッチ回路、デコーダ、各スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞれ、図8に示すように、記録ヘッド10の各ノズル開口13毎に設けた第1シフトレジスタ36A〜36N、第2シフトレジスタ37A〜37N、第3シフトレジスタ38A〜38N、第4シフトレジスタ39A〜39N、第5シフトレジスタ40A〜40N、第1ラッチ回路56A〜56N、第2ラッチ回路57A〜57N、第3ラッチ回路58A〜58N、第4ラッチ回路59A〜59N、第5ラッチ回路60A〜60N、テコーダ142A〜142N、第1スイッチ回路146aA〜146aN、第2スイッチ回路146bA〜146bN、第3スイッチ回路146cA〜146cN、及び、圧電振動子15A〜15Nから構成されている。
本実施の形態のその他の構成は、前述の第1の実施の形態と略同様である。
本実施の形態の電気駆動系133によって、記録ヘッド10は、プリンタコントローラ123からの階調データに基づいてインク滴を吐出する。プリントコントローラ123からの階調データ(SI)は、発振回路29からのクロック信号(CK)に同期して、内部I/F31から第1シフトレジスタ36乃至第5シフトレジスタ40にシリアル伝送される。
ここで、プリンタコントローラ23からの階調データは、上記したように5ビットのデータである。具体的には、本実施の形態の場合、非記録からフル吐出ドットまでの32階調に対応して、図9に示すような5ビットの階調データが用いられる。
このような階調データは、各ドット毎、即ち、各ノズル開口13毎に設定される。そして、全てのノズル開口13に関して階調データの最初のビットのデータが第1シフトレジスタ36(36A〜36N)に入力され、全てのノズル開口13に関して2番目のビットのデータが第2シフトレジスタ37(37A〜37N)に入力され、全てのノズル開口13に関して3番目のビットのデータが第3シフトレジスタ38(38A〜38N)に入力され、全てのノズル開口13に関して4番目のビットのデータが第4シフトレジスタ39(39A〜39N)に入力され、全てのノズル開口13に関して5番目のビットのデータが第5シフトレジスタ40(40A〜40N)に入力される。
図7及び図8に示すように、第1シフトレジスタ36には、第1ラッチ回路56が電気的に接続されている。同様に、第2シフトレジスタ37には、第2ラッチ回路57が電気的に接続され、第3シフトレジスタ38には、第3ラッチ回路58が電気的に接続され、第4シフトレジスタ39には、第4ラッチ回路59が電気的に接続され、第5シフトレジスタ40には、第5ラッチ回路60が電気的に接続されている。そして、プリントコントローラ23からのラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路56乃至60に入力されると、当該各ラッチ回路56乃至60は、それぞれ入力されたデータ(階調データの各ビットのデータ)をラッチする。
このように、第1シフトレジスタ36及び第1ラッチ回路56からなる回路ユニットと、第2シフトレジスタ37及び第2ラッチ回路57からなる回路ユニットと、第3シフトレジスタ38及び第3ラッチ回路58からなる回路ユニットと、第4シフトレジスタ39及び第4ラッチ回路59からなる回路ユニットと、第5シフトレジスタ40及び第5ラッチ回路60からなる回路ユニットとは、それぞれが記憶回路として機能する。すなわち、これらの回路ユニットは、デコーダ142に入力される前の階調データを、5ビット毎に、一時的に記憶する。
各ラッチ回路56乃至60でラッチされたビットデータは、デコーダ142A〜142Nに入力される。デコーダ142は、5ビットのデータ(階調データ)を翻訳して第1パルス選択データ、第2パルス選択データ及び第3パルス選択データ(パルス選択情報)を生成する。第1パルス選択データ乃至第3パルス選択データは、本実施の形態ではそれぞれ3ビットで構成され、各ビットは各駆動信号(COM1’、COM2’、COM3’)を構成する各波形要素に対応している。そして、各ビットの内容(例えば、(0),(1))に応じて、圧電振動子15に対する波形要素の供給/非供給が選択されるようになっている。なお、各駆動信号(COM1’、COM2’、COM3’)及び波形要素の供給についての詳細は、後述される。
一方、デコーダ142には、制御ロジック43からのタイミング信号も入力される。制御ロジック43は、制御部28と共にタイミング信号発生手段として機能し、ラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH1、CH2、CH3)に基づいてタイミング信号を発生する。
デコーダ142によって翻訳された第1パルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎に第1レベルシフタ144aに入力される。例えば、記録周期における最初のタイミングでは第1パルス選択データの最上位ビットのデータが第1レベルシフタ144aに入力され、2番目のタイミングでは第1パルス選択データにおける2番目のビットのデータが第1レベルシフタ144aに入力される。
同様に、デコーダ142によって翻訳された第2パルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎に第2レベルシフタ144bに入力される。例えば、記録周期における最初のタイミングでは第2パルス選択データの最上位ビットのデータが第2レベルシフタ144bに入力され、2番目のタイミングでは第2パルス選択データにおける2番目のビットのデータが第2レベルシフタ144bに入力される。
同様に、デコーダ142によって翻訳された第3パルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎に第3レベルシフタ144cに入力される。例えば、記録周期における最初のタイミングでは第2パルス選択データの最上位ビットのデータが第2レベルシフタ144cに入力され、2番目のタイミングでは第2パルス選択データにおける2番目のビットのデータが第2レベルシフタ144cに入力される。
第1レベルシフタ144a乃至第3レベルシフタ144cは、電圧増幅器として機能し、パルス選択データが「1」の場合には、第1スイッチ回路146a乃至第3スイッチ回路146cを駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。
第1レベルシフタ144aで昇圧された「1」のパルス選択データは、駆動パルス生成手段として機能する第1スイッチ回路146aに供給される。この第1スイッチ回路146aは、印字データの翻訳により生成された第1パルス選択データに基づき、第1吐出駆動信号(COM1’)に含まれる波形要素を選択して駆動パルスを生成すると共に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するものである。従って、第1スイッチ回路146aの入力側には、第1吐出駆動信号生成回路130aからの駆動信号(COM1’)が供給されるようになっており、その出力側には圧電振動子15が接続されている。
第1パルス選択データは、第1スイッチ回路146aの作動を制御する。例えば、第1スイッチ回路146aに加わるパルス選択データが「1」である期間中は、第1スイッチ回路146aが接続状態になり、第1吐出駆動信号COM1’の駆動パルスが圧電振動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電位レベルが変化する。
一方、第1スイッチ回路146aに加わるパルス選択データが「0」の期間中は、第1レベルシフタ144aから第1スイッチ回路146aを作動させる電気信号が出力されない。このため、第1スイッチ回路146aが切断状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。
一方、第2レベルシフタ144bで昇圧された「1」のパルス選択データは、駆動パルス生成手段として機能する第2スイッチ回路146bに供給される。この第2スイッチ回路146bは、印字データの翻訳により生成された第2パルス選択データに基づき、第2吐出駆動信号(COM2’)に含まれる波形要素を選択して駆動パルスを生成すると共に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するものである。従って、第2スイッチ回路146bの入力側には、第2吐出駆動信号生成回路130bからの駆動信号(COM2’)が供給されるようになっており、その出力側には圧電振動子15が接続されている。
第2パルス選択データは、第2スイッチ回路146bの作動を制御する。例えば、第2スイッチ回路146bに加わるパルス選択データが「1」である期間中は、第2スイッチ回路146bが接続状態になり、第2吐出駆動信号COM2’の駆動パルスが圧電振動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電位レベルが変化する。
一方、第2スイッチ回路146bに加わるパルス選択データが「0」の期間中は、第2レベルシフタ144bから第2スイッチ回路146bを作動させる電気信号が出力されない。このため、第2スイッチ回路146bが切断状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。
一方、第3レベルシフタ144cで昇圧された「1」のパルス選択データは、駆動パルス生成手段として機能する第3スイッチ回路146cに供給される。この第3スイッチ回路146cは、印字データの翻訳により生成された第3パルス選択データに基づき、第3吐出駆動信号(COM3’)に含まれる波形要素を選択して駆動パルスを生成すると共に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するものである。従って、第3スイッチ回路146cの入力側には、第3吐出駆動信号生成回路130cからの駆動信号(COM3’)が供給されるようになっており、その出力側には圧電振動子15が接続されている。
第3パルス選択データは、第3スイッチ回路146cの作動を制御する。例えば、第3スイッチ回路146cに加わるパルス選択データが「1」である期間中は、第3スイッチ回路146cが接続状態になり、第3吐出駆動信号COM3’の駆動パルスが圧電振動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電位レベルが変化する。
一方、第3スイッチ回路146cに加わるパルス選択データが「0」の期間中は、第3レベルシフタ144cから第3スイッチ回路146cを作動させる電気信号が出力されない。このため、第3スイッチ回路146cが切断状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。
次に、第1吐出駆動信号生成回路130aが生成する第1吐出駆動信号(COM1’)と、第2吐出駆動信号生成回路130bが生成する第2吐出駆動信号(COM2’)と、第3吐出駆動信号生成回路130cが生成する第3吐出駆動信号(COM3’)と、これらの駆動信号によるインク滴の吐出制御について詳細に説明する。
図10に示す第1吐出駆動信号COM1’は、それぞれが吐出量の異なる、期間T11’に配置された第1の1パルス波形信号PS1−1’と、期間T12’に配置された第1の2パルス波形信号PS1−2’と、期間T13’に配置された第1の3パルス波形信号PS1−3’と、を一連に接続してあり、記録周期T1’で繰り返し発生するパルス列波形信号である。本実施の形態では、各期間T11’、T12’及びT13’は同一時間として設定されている。なお、期間T14’及びT15’には、パルス波形信号は含まれておらず、例えば調整要素として利用され得る。
第1の1パルス波形信号PS1−1’は、1ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
第1の2パルス波形信号PS1−2’は、4ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
第1の3パルス波形信号PS1−3’は、16ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
一方、図12に示す第2吐出駆動信号COM2’は、期間T11’に配置された第2の1パルス波形信号PS2−1’と、期間T12’に配置された第2の2パルス波形信号PS2−2’と、期間T13’に配置された第2の3パルス波形信号PS2−3’と、を一連に接続してあり、記録周期T1’で繰り返し発生するパルス列波形信号である。なお、期間T14’及びT15’には、パルス波形信号は含まれておらず、例えば調整要素として利用され得る。
第2の1パルス波形信号PS2−1’は、2ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
第2の2パルス波形信号PS2−2’は、8ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
第2の3パルス波形信号PS2−3’は、インク滴の吐出を行わないで、印字内微振動動作を行うための信号である。
また、図13に示す第3吐出駆動信号COM3’は、それぞれが吐出量の異なる、期間T11’に配置された第3の1パルス波形信号PS3−1’と、期間12’に配置された第3の2パルス波形信号PS3−2’と、を一連に接続してあり、記録周期T1’で繰り返し発生するパルス列波形信号である。
第3の1パルス波形信号PS3−1’は、3ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
第3の2パルス波形信号PS3−2’は、12ngのインク滴の吐出を行うための信号である。
そして、図10に示すように、第1吐出駆動信号COM1’から第3吐出駆動信号COM3’までの各パルス波形信号は他のパルス波形信号とインク滴の吐出量が異なるように設定されている。よって、圧電振動子15に供給するパルス波形信号を適宜に選択することによって、32階調の階調制御を行うことができる。
デコーダ142は、この場合、5ビットのドットパターンデータ(階調データ)に応じて、各3ビットの第1パルス選択データ乃至第3パルス選択データを生成する。
3ビットの第1パルス選択データの最上位ビットが第1の1パルス波形信号PS1−1’に対応し、2番目のビットが第1の2パルス波形信号PS1−2’に対応し、3番目のビットが第1の3パルス波形信号PS1−3’に対応している。
また、3ビットの第2パルス選択データの最上位ビットが第2の1パルス波形信号PS2−1’に対応し、2番目のビットが第2の2パルス波形信号PS2−2’に対応し、3番目のビットが第3の2パルス波形信号PS2−3’に対応している。
また、3ビットの第3パルス選択データの最上位ビットが第3の1パルス波形信号PS2−1’に対応し、2番目のビットが第3の2パルス波形信号PS3−2’に対応している。
そして、第1パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T11’の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T12’の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間第1スイッチ回路146a6(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T13’の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間第1スイッチ回路146aが接続状態になる。同様に、3番目のビットが「1」の場合には、3番目のタイミング信号から期間T14’の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間第1スイッチ回路146aが接続状態になる。
一方、第2パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T11’の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T12’の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間第2スイッチ回路146b(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T13’の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間第2スイッチ回路146bが接続状態になる。同様に、3番目のビットが「1」の場合には、3番目のタイミング信号から期間T14’の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間第2スイッチ回路146bが接続状態になる。
更に、第3パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T11’の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T12’の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間第3スイッチ回路146c(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T13’の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間第3スイッチ回路146cが接続状態になる。
例えば(01110)というドットパターンデータ(階調データ)の場合、図9に示すように、対応する圧電振動子15には、第2の1パルス波形信号PS2−1’と、第3の2パルス波形信号PS3−2’と、が供給される。その結果、この場合、ノズル開口13から合計14ngのインク滴が吐出される。
以上のように、本実施の形態によれば、3つの吐出駆動信号に含まれるパルス波形の数は7であって、比較的少ないけれども、吐出される液体滴の重量については、所定の単位重量(本実施の形態では1ng)の1倍〜31倍までの32階調(非吐出=0倍を含む)を実現することができる。
なお、第1吐出駆動信号生成回路130a乃至第3吐出駆動信号生成回路130cは、DAC回路によって形成されてもよいし、アナログ回路によって形成されてもよい。
以上の実施の形態は、次のように一般化することができる。すなわち、n個の吐出駆動信号が用意される場合に、より多階調の階調制御を実現するためには、総数で2n+1個のパルス波形に関して、第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形を、それぞれ排他的に(互いに吐出量が異なるように)、1以上n以下の整数であるkを用いて表される、所定の単位重量のk倍の液体滴を吐出可能なパルス波形に設定し、第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形を、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるiを用いて表される、所定の単位重量のi×(1+n)=i×(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形に設定し、第1の3パルス波形を、所定の単位重量の(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形に設定すれば、所定の単位重量の1倍〜(n+n×(1+n)+(1+n))倍までの(n+n×(1+n)+(1+n)+1)階調(非吐出=0倍を含む)を実現することができる。
なお、以上の各実施の形態において、圧力変動手段は圧電振動子15によって構成されているが、圧力室16の圧力を変化させる圧力変動手段は、圧電振動子15に限定されるものではない。例えば、磁歪素子を圧力発生素子として用い、この磁歪素子によって圧力室16を膨張・収縮させて圧力変動を生じさせるようにしてもよいし、発熱素子を圧力発生素子として用い、この発熱素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって圧力室16に圧力変動を生じさせるように構成してもよい。
また、前述のように、プリンタコントローラ23、123はコンピュータシステムによって構成されているが、コンピュータシステムに前記各要素を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体201も、本件の保護対象である。
さらに、前記の各要素が、コンピュータシステム上で動作するOS等のプログラムによって実現される場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令を含むプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202も、本件の保護対象である。
ここで、記録媒体201、202とは、フロッピーディスク(フレキシブルディスク)等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
なお、以上の説明はインクジェット式記録装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものである。液体の例としては、インクの他に、グルー、マニキュア、液体電極材料、生体有機物液体等が用いられ得る。更に、本発明は、液晶等の表示体におけるカラーフィルタの製造装置にも適用され得る。
本発明の一実施の形態によるインクジェット式プリンタの概略斜視図である。 記録ヘッドの内部構造を説明する断面図である。 プリンタの電気的構成を説明するブロック図である。 記録ヘッドの電気駆動系を説明するブロック図である。 階調データとパルス選択パターンとの対応例を示す図である。 第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態によるプリンタの電気的構成を説明するブロック図である。 本発明の第2の実施の形態による記録ヘッドの電気駆動系を説明するブロック図である。 本発明の第2の実施の形態における階調データとパルス選択パターンとの対応例を示す図である。 第1吐出駆動信号、第2吐出駆動信号及び第3吐出駆動信号の一例を示す図である。 従来の駆動信号の一例を示す図である。 図11の駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。 従来の駆動信号の一例を示す図である。 従来の駆動信号の他の一例を示す図である。
符号の説明
1 インクジェット式プリンタ
2 キャリッジ
3 ガイド部材
4 駆動プーリ
5 遊転プーリ
6 タイミングベルト
7 パルスモータ
8 記録紙
10 記録ヘッド
11 インクカートリッジ
12 インク室
13 ノズル開口
14 ノズルプレート
15 圧電振動子
15a 櫛歯状先端部
15b 圧電体
15c 共通内部電極
15d 個別内部電極
16 圧力室
23、123 プリンタコントローラ
24 プリントエンジン
25 外部インターフェース
26 RAM
27 ROM
28 制御部
29 発振回路
30a 第1吐出駆動信号生成回路
30b 第2吐出駆動信号生成回路
31 内部インターフェース
33、133 記録ヘッドの電気駆動系
34 プラテン
35 紙送りモータ
36 第1シフトレジスタ
37 第2シフトレジスタ
38 第3シフトレジスタ
39 第4シフトレジスタ
40 第5シフトレジスタ
42、142 デコーダ
43 制御ロジック
44 第1レベルシフタ
45 第2レベルシフタ
46 第1スイッチ回路
47 第2スイッチ回路
56 第1ラッチ回路
57 第2ラッチ回路
58 第3ラッチ回路
59 第4ラッチ回路
60 第5ラッチ回路
71 ケース
72 収納室
74 流路ユニット
75 流路形成板
77 弾性板
82 インク供給部
83 共通インク室
84 インク供給管
87 ステンレス板
88 弾性体膜
89 アイランド部
130a 第1吐出駆動信号生成回路
130b 第2吐出駆動信号生成回路
130c 第3吐出駆動信号生成回路
144a 第1レベルシフタ
144b 第2レベルシフタ
144c 第3レベルシフタ
146a 第1スイッチ回路
146b 第2スイッチ回路
146c 第3スイッチ回路

Claims (4)

  1. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、
    第1吐出駆動信号及び第2吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、
    吐出データに基づいて複数の階調データから選択される選択階調データと第1吐出駆動信号と第2吐出駆動信号に基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    第1吐出駆動信号と第2吐出駆動信号とは、同一の周期を有する周期信号であり、
    第1吐出駆動信号は、一周期中において、第1の1パルス波形と、第1の2パルス波形と、第1の3パルス波形と、を有しており、
    第2吐出駆動信号は、一周期中において、第2の1パルス波形と、第2の2パルス波形と、第2の3パルス波形と、を有しており、
    駆動パルス生成手段は、第1の1パルス波形と第2の1パルス波形とについてその一方のみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の2パルス波形と第2の2パルス波形とについてその一方のみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の3パルス波形と第2の3パルス波形とについてその一方のみを駆動パルスの全部または一部として選択するようになっており、
    第1の1パルス波形と第2の1パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の2倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、
    第1の2パルス波形と第2の2パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の3倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の6倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、
    第1の3パルス波形と第2の3パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の9倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の18倍の液体滴を吐出可能なパルス波形である
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、
    第1吐出駆動信号、第2吐出駆動信号、及び、第3吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、
    吐出データに基づいて複数の階調データから選択される選択階調データと第1吐出駆動信号乃至第3吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    第1吐出駆動信号乃至第3吐出駆動信号とは、同一の周期を有する周期信号であり、
    第1吐出駆動信号は、一周期中において、第1の1パルス波形と、第1の2パルス波形と、第1の3パルス波形と、を有しており、
    第2吐出駆動信号は、一周期中において、第2の1パルス波形と、第2の2パルス波形と、を有しており、
    第3吐出駆動信号は、一周期中において、第3の1パルス波形と、第3の2パルス波形と、を有しており、
    駆動パルス生成手段は、第1の1パルス波形と第2の1パルス波形と第3の1パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の2パルス波形と第2の2パルス波形と第3の2パルス波形とについてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択選択するようになっており、
    第1の1パルス波形と第2の1パルス波形と第3の1パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の2倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の3倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、
    第1の2パルス波形と第2の2パルス波形と第3の2パルス波形とは、それぞれ排他的に、所定の単位重量の4倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の8倍の液体滴を吐出可能なパルス波形、または、所定の単位重量の12倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、
    第1の3パルス波形は、所定の単位重量の16倍の液体滴を吐出可能なパルス波形である
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  3. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、
    第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号(nは2以上の整数)を生成する駆動信号発生手段と、
    吐出データに基づいて複数の階調データから選択される選択階調データと第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号とは、同一の周期を有する周期信号であり、
    第m吐出駆動信号(mは1以上n以下の整数)は、一周期中において、第mの1パルス波形と、第mの2パルス波形と、第mの3パルス波形と、を有しており、
    駆動パルス生成手段は、第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の3パルス波形乃至第nの3パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択するようになっており、
    第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるkを用いて表される、所定の単位重量のk倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、
    第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるiを用いて表される、所定の単位重量のi×(1+n)=i×(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、
    第1の3パルス波形乃至第nの3パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるjを用いて表される、所定の単位重量のj×(1+n)=j×(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形である
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  4. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、
    第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号(nは3以上の整数)を生成する駆動信号発生手段と、
    吐出データに基づいて複数の階調データから選択される選択階調データと第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    第1吐出駆動信号乃至第n吐出駆動信号とは、同一の周期を有する周期信号であり、
    第1吐出駆動信号は、一周期中において、第1の1パルス波形と、第1の2パルス波形と、第1の3パルス波形と、を有しており、
    第m吐出駆動信号(mは2以上n以下の整数)は、一周期中において、第mの1パルス波形と、第mの2パルス波形と、を有しており、
    駆動パルス生成手段は、第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択し、第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形についてそのいずれか一つのみを駆動パルスの全部または一部として選択するようになっており、
    第1の1パルス波形乃至第nの1パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるkを用いて表される、所定の単位重量のk倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、
    第1の2パルス波形乃至第nの2パルス波形は、それぞれ排他的に、1以上n以下の整数であるiを用いて表される、所定の単位重量のi×(1+n)=i×(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形であり、
    第1の3パルス波形は、所定の単位重量の(1+n)倍の液体滴を吐出可能なパルス波形である
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012006237A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射装置の制御方法

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