以下、本発明の第1の実施の形態の電気掃除機の構成を図1ないし図10を参照して説明する。
図1、図3、図4および図10において、1は掃除機本体であり、この掃除機本体1は、いわゆるキャニスタ型の電気掃除機である。この掃除機本体1は、本体ケース2と、この本体ケース2の上部に開閉可能に設けられた蓋体3とを有している。
そして、本体ケース2は、前後方向に長手状に形成された下ケース5と、この下ケース5の上側に取り付けられた上ケース6とを備え、電動送風機7を収容する電動送風機室8が後部に形成され、集塵部としての主集塵部である集塵ユニット9が着脱可能に載置される集塵部取付部としての凹状の載置部10が前部に形成され、これら電動送風機室8と載置部10との間に、細塵集塵部としての副集塵部であるフィルタ部12が嵌合される空間部13が形成され、この空間部13と電動送風機室8との間に、隔壁部14が配設されている。
下ケース5の後側の両側部には、それぞれ大径の従動輪16(一方のみ図示)が回転自在に軸支されている。また、下ケース5の載置部10の下方の下面には、旋回輪17が旋回自在に軸支されている。この結果、掃除機本体1は、従動輪16と旋回輪17とにより、被掃除面としての床面上を走行可能となっている。
上ケース6は、下ケース5の後部両側を覆い電動送風機室8の両側部を形成する側面部21(一方のみ図示)と、下ケース5の後部を覆う後面部22と、下ケース5の上方を覆い電動送風機室8の上部を形成する上面部23とが形成されている。また、この上ケース6には、下ケース5の前後方向の略中心域である隔壁部14の周囲にて上面部23の前部から前側へと下方に傾斜した後部傾斜部としての第1傾斜部24が形成され、この第1傾斜部24の前部にて略水平状に水平部としての塵埃受け部である細塵受け部25が形成され、この細塵受け部25の下部でかつ載置部10の後部にて前側へと下方に傾斜して下ケース5の上面にまで延びる前部傾斜部としての第2傾斜部26が形成され、かつ、この第2傾斜部26の前部にて、下ケース5の上面に沿ってこの下ケース5の前端近傍まで略水平状に延設された延設部27が形成されて、この延設部27の前端部が下ケース5に係止されている。
各側面部21には、電動送風機室8と掃除機本体1の外部とを連通する排気孔31が多数穿設されている。
後面部22には、電動送風機室8の側方に収容された図示しないコードリールに巻回された電源コードを引き出し可能な図示しない引出口が開口形成されている。
上面部23には、掃除機本体1を把持するためのハンドル35が前後方向に回動可能に取り付けられている。
第1傾斜部24は、隔壁部14の上流側とフィルタ部12の下流側とが臨む通気口37を有し、隔壁部14の周囲を囲んで枠状に形成されている。
細塵受け部25は、空間部13に取り付けられたフィルタ部12の下部が連通するように形成されており、このフィルタ部12の下部から離間されている。また、この細塵受け部25は、下ケース5の上面に対して上方に離間されており、この細塵受け部25の下面と下ケース5の上面との間に、第2傾斜部26と隔壁部14との間に亘る収容空間部39が区画されている。
第2傾斜部26は、下ケース5の旋回輪17の後方に位置しており、角孔状の下部連通開口41が開口形成されている。
延設部27は、載置部10の下部を区画するものである。
電動送風機室8には、電動送風機7が、吸込側を前側、排気側を後側として、前後方向に配設されている。ここで、電動送風機7は、前側の外周縁部に、保持部材としてのシール部材である可撓性を有する環状のモータパッキン43が嵌着され、このモータパッキン43を介して電動送風機室8に嵌着されている。また、電動送風機7は、上側を被覆部材であるモータカバー44により覆われている。さらに、この電動送風機室8のモータカバー44の上方には、電動送風機7などの駆動を制御する図示しない制御手段が収容されている。
集塵ユニット9は、外郭をなす集塵部本体としてのカップ部材51と、このカップ部材51に取り付けられる主フィルタとしての濾過フィルタである集塵袋すなわち紙パック52とを備えている。
カップ部材51は、前側から両側へと延設された周壁部55と、この周壁部55の上部に形成された上壁部56と、周壁部55の両側間に亘って上壁部56の後部に連続して形成された横壁部57とを備え、下端部に取付開口58を開口して形成されている。
周壁部55は、載置部10の形状に沿って前側から両側部へと湾曲形成され、載置部10に取り付けた状態で、両側部の後端がフィルタ部12の両側部を保持するように延設されている。さらに、この周壁部55の前端部の左右方向の中心部には、後側へと凹状に窪んだ収容凹部61が上壁部56に亘って連続するように形成され、この収容凹部61が、周壁部55の前部に取り付けられた被覆部材62により覆われている。
収容凹部61内には、蓋体3を閉じた状態でこの蓋体3により作動されて集塵ユニット9の載置部10からの離脱を防止する離脱防止機構65が収容されている。
ここで、離脱防止機構65は、蓋体3により下方へと押圧されることで被覆部材62の下方から前方へと爪状に突出する係止体68を下端部に備えている。
被覆部材62は、上壁部56から周壁部55の前部に亘って屈曲しており、上壁部56に螺子止めなどにより固定される突部62aが上部に形成され、この突部62aの前方に離脱防止機構65の上端部が露出する露出開口62bが形成されている。また、被覆部材62の下端部は、係止体68が突出可能な切欠部となっている。
また、上壁部56は、集塵ユニット9の上面をなすもので、左右方向の略中心域に、塵埃吸込口としての集塵部吸込口である円形状のユニット吸込口76が開口形成されている。そして、このユニット吸込口76の周縁部には、集塵部シール部材としての可撓性を有する環状のシールパッキン77が取り付けられている。さらに、ユニット吸込口76の内周縁部は、集塵ユニット9の内方および下方に向けて、集塵部整流部としての円筒状の導入筒部78として連続している。また、上壁部56のユニット吸込口76の前方の両側部には、蓋体3と係合される被係合部としての被係合凸部79,79が上方へと突設されている。
導入筒部78は、ユニット吸込口76から吸い込まれた塵埃を整流するとともに、紙パック52を取り付ける筒部である。
また、被係合凸部79,79は、上壁部56に対してループ状に突出し、この上壁部56との間に蓋体3の一部が係止可能となっている。
さらに、上壁部56のユニット吸込口76の両側には、蓋体3と嵌合される集塵部係止部としての嵌合突部81,81が上方へと突設されている。そして、上壁部56の嵌合突部81,81の両側から後部には、集塵部把持用の集塵部ハンドルとしてのユニットハンドル82が設けられている。
各嵌合突部81は、可撓性を有する保持部材84が上部から両側外方に突出している。これら保持部材84は、蓋体3を閉じた状態で蓋体3に嵌合した状態で若干変形することで、この変形の復元力によりこの蓋体3を左右方向に開くように保持するように構成されている。
横壁部57は、上下方向に略垂直状に形成され、載置部10に取り付けた状態でフィルタ部12の前側下部に対向して、このフィルタ部12の位置を規制するものである。
取付開口58は、紙パック52をカップ部材51に対して着脱するための開口であり、集塵ユニット9を載置部10に取り付けた状態で、載置部10に内縁部が嵌合する。
一方、紙パック52は、導入筒部78が挿入される集塵袋開口としてのパック開口87が開口された口枠88と、この口枠88に取り付けられた袋体89とを備えている。
口枠88は、例えばボール紙などの厚紙により板状に形成され、カップ部材51の内部に係止されている。
袋体89は、通気性素材である濾材を例えば複数積層して袋状に形成したもので、未使用状態で折り畳み可能となっている。
そして、図3ないし図5に示すように、載置部10には、集塵ユニット9の取付開口58に嵌合する枠体91が設けられている。この枠体91は、格子開口92が格子状に開口形成された略水平板状の格子部93と、この格子部93の周縁部から上方へと立ち上がる壁部94とを有している。
格子部93は、各格子開口92間が格子状のリブ95となっているとともに、このリブ95の前後方向に沿う一部が、上ケース6の延設部27の上面に当接している。このため、格子部93の板状の下面は、上ケース6に対して離間され、この離間された部分が、下部連通開口41へと連続する載置部風路96となっている。
また、壁部94の内周側には、紙パック52の袋体89を下側から支持する支持片部97が複数箇所に略水平状に突設されている。さらに、壁部94の外周縁部全体には、集塵ユニット9の取付開口58の周縁部が気密に当接する載置部シール部材としての環状のパッキン98が取り付けられている。
フィルタ部12は、図1、図3、図4および図7に示すように、外郭をなすフィルタ部本体としてのフィルタ容器101と、このフィルタ容器101に着脱可能に取り付けられるプリーツフィルタ体102とを備えている。
フィルタ容器101は、横長の前面部104と、この前面部104の全体の周縁部から後方へと突出した枠面部105とを備えている。
前面部104は、上側に位置し後方へと上側に傾斜した傾斜面107と、この傾斜面107の下部に連続する対向面108とを有している。また、この前面部104の後部には、フィルタ部12内に風路を形成するダクト部109が一体に設けられている。
傾斜面107は、フィルタ部12を空間部13に取り付けた状態で前側上方に向けて対向する面部であり、横長四角形状のフィルタ開口111が開口形成されている。このフィルタ開口111は、ダクト部109とプリーツフィルタ体102との前部がそれぞれ臨むように形成されている。
対向面108は、集塵ユニット9およびフィルタ部12をそれぞれ本体ケース2に取り付けた状態で、集塵ユニット9のカップ部材51の横壁部57と対向する面部である。
また、ダクト部109は、下側の枠面部105の上面の上方に沿って左右方向に形成された塵埃吸引部としてのダクト吸上部109aと、このダクト吸上部109aの略中央部から上方へと延設された塵埃移動部としてのダクト持上部109bとにより、正面視で逆T字状に形成されている。
ダクト吸上部109aは、プリーツフィルタ体102にて捕集した塵埃を、電動送風機7の負圧の作用により吸い上げる部分であり、空気の通過方向である左右方向に交差する方向の風路断面が比較的小さく形成されている。すなわち、ダクト吸上部109aは、下側の枠面部105の上面から若干離間されている。
また、ダクト持上部109bは、ダクト吸上部109aにより吸い上げられた塵埃をさらに持ち上げる部分であり、空気の通過方向である上下方向に交差する方向の風路断面が比較的小さく形成されている。さらに、このダクト持上部109bの上端部は、前面部104のフィルタ開口111から前方に臨んでいる。したがって、このダクト持上部109bの上端部は、前面部104の傾斜に沿って略面一となるように傾斜状に開口されおり、その周縁部には、フィルタ開口111の周縁部と連続するフィルタ部シール部材としてのシールパッキン113が取り付けられている。
枠面部105は、上ケース6の通気口37に後部が対向し、この通気口37の前方下部に設けられた支持リブ114に下面が嵌合するように形成されている。また、下側の枠面部105の前部である対向面108の下端には、ダクト部109のダクト吸上部109aの下端部に対向する吸上開口115が開口形成されている。さらに、下側の枠面部105の下面には、フィルタ部12を空間部13に取り付ける際の位置決めおよび固定用の位置決め突部116,116が両側近傍にて下方に突設されている。さらに、上側の枠面部105の上面の両側近傍には、フィルタ部12を空間部13に取り付ける際の位置決めとなるとともに、このフィルタ部12を本体ケース2に係止するための係止片部117,117が後方へと突設されている。
各係止片部117には、図示しない係止孔部が穿設されており、これら係止孔部には、上ケース6の第1傾斜部24の上部の両側近傍、すなわちハンドル35の両端部の前方にて上方に向けて突設された係止突出部124,124が挿入されるように構成されている。
一方、プリーツフィルタ体102は、フィルタとしての濾過フィルタである細塵フィルタ(補助フィルタ)、すなわちプリーツフィルタ126と、このプリーツフィルタ126の周囲を囲むフィルタ枠127とを有している。
プリーツフィルタ126は、例えば表面集塵する四フッ化エチレン(PTFE)などのフィルタであり、例えば集塵ユニット9の紙パック52よりも細かい塵埃を表面すなわち上流側の面で捕集可能となっている。また、このプリーツフィルタ126は、上下方向に沿って形成された複数の山部と谷部とを左右方向に交互に有する波状に形成されている。
フィルタ枠127は、フィルタ容器101の枠面部105の縁部に後側から嵌合可能な枠状に形成され、外周部全体に亘って枠面部105内との気密性を保持するシール部材である図示しないパッキンが嵌着されている。また、このフィルタ枠127には、プリーツフィルタ126の下部に対向し、かつ、前方へと下側に傾斜した傾斜面部129が形成されている。
隔壁部14は、図3、図4、図8および図9に示すように、前側すなわち空間部13側に位置する前側隔壁としての隔壁体131と、後側すなわち電動送風機室8側に位置する後側隔壁としての風路形成体であるダクト体132とを有する隔壁部本体133と、この隔壁部本体133の前方にて通気口37を覆うように嵌着される隔壁板部としてのフィルタ板134と、この隔壁部14の前方に位置するプリーツフィルタ126にて捕集した塵埃を除去する塵埃除去機構である塵落とし部135と、この塵落とし部135などを駆動するための駆動機構136とを備えている。
隔壁体131は、通気口37の後部全体を覆うように嵌着されて収容空間部39の上部を区画するもので、略平面状の本体部である隔壁体本体141と、この隔壁体本体141の周縁部全体に亘って前方に突出する枠部である隔壁体枠部142とが形成されている。
隔壁体本体141には、略中央部に丸孔状の吸込開口144が穿設されている。また、この隔壁体本体141の一側の吸込開口144の上方には、外気連通部145が後方に突出して設けられている。
吸込開口144は、空間部13と電動送風機7の吸込側とを連通可能にするものである。また、この吸込開口144の前部の周縁部には、開口シール部材としての開口パッキン147が取り付けられている。さらに、この吸込開口144の後部の周縁部には、後端部がダクト体132と連結される第1連結部としての円筒状の連結筒部148が突設されている。
外気連通部145は、空間部13を外気と連通可能にするもので、隔壁体本体141の後部から後方へと略水平状に突出した突出水平板部151と、この突出水平板部151に穿設された角孔状の導入連通口152と隔壁体本体141に穿設された角孔状の導入口153とを連通する気密な風路を区画するダクト状の風路区画部154とにより構成されている。
なお、以下、外気とは、風路の外部に位置する空気をいい、必ずしも掃除機本体1の外部の空気をいうものではない。
隔壁体枠部142は、前端部が上ケース6の通気口37の後部の周縁部に気密に接続されている。
ダクト体132は、モータパッキン43の前面が密着する略平板状の風路形成体本体としてのダクト体本体157を有し、このダクト体本体157の前部にダクト形成部158が一体に設けられている。
ダクト体本体157は、吸込開口144と略等しい丸孔状の吸込連通開口161が略中央部に穿設され、この吸込連通開口161の後部の周縁部には、前端部が連結筒部148とシール部材であるパッキン162を介して気密に連結される第2連結部としての円筒状の突出筒部163が突設されている。
ダクト形成部158は、ダクト体本体157に対して前方に位置し、突出筒部163の下部に連続して下方へと突設されている。したがって、このダクト形成部158とダクト体本体157との間には、突出筒部163内と連通する連通風路165が区画されている。この連通風路165の上端部である突出筒部163との連通部には、連通風路165の幅が前後方向に狭くなるように段差部166が形成されている。また、ダクト形成部158の下部には、連通風路165に連通する風路連通口167が穿設され、この風路連通口167の前部には、下部連通開口41との間に、前後方向に沿う通気風路168を区画する風路区画体169が気密に接続されている。すなわち、この風路区画体169は、収容空間部39内に収容され、通気風路168と連通風路165と載置部風路96とを互いに連通させるものである。
フィルタ板134は、図5に示すように、通気口37全体を覆うフィルタ板本体171を備え、このフィルタ板本体171の上側寄りの位置には、塵落とし部135の一部が前方に突出する左右方向に長孔状の突出孔172が穿設されているとともに、この突出孔172の下方に、複数の通気開口173が格子状に穿設され、これら通気開口173には、フィルタ部材であるメッシュフィルタ174が設けられている。
塵落とし部135は、図8に示すように、塵埃除去機構本体としての横長の塵落とし部本体176を有し、この塵落とし部本体176の後部の上下各位置に、左右方向に沿って略水平状に配設された案内体である一対のガイド体177,177が挿入される被ガイド部178,178が筒状に設けられている。また、塵落とし部本体176の後部の上側には、駆動機構136と歯合されるラックギヤ状のギヤ部179が左右方向全体に亘って連続して設けられている。
この結果、塵落とし部135は、駆動機構136により左右方向へと摺動可能に設けられている。
さらに、塵落とし部本体176の前部の左右両側には、前方へと開口する空間部180,180が内部に設けられ、この空間部180,180に、塵埃除去体としての塵落とし体181(一方のみ図示)が略水平方向へと回動可能となるように軸支されている。
各ガイド体177は、例えば金属性の棒などであり、両側の隔壁体枠部142に設けられたガイド体受部183によりそれぞれの両端部が支持されている。
各塵落とし体181は、前端部が前方へと突出して図5に示すフィルタ板134の突出孔172に挿入され、本体ケース2の空間部13に取り付けたフィルタ部12のプリーツフィルタ126の谷部に嵌合している。
ここで、各塵落とし体181は、左右方向のいずれか一方向へと、図示しない付勢手段により回動方向に付勢され、負荷が加わらない状態で各塵落とし体181の前端部が前方に向く状態を維持するように構成されている。
そして、駆動機構136は、図8および図9に示すように、ダクト体132の後部に駆動源となるモータ185を備え、このモータ185の前方に突出した回転軸に、ギヤ186,187がそれぞれ前後方向に離間されて同軸に設けられている。
ギヤ186は、隔壁体131とダクト体132との間にてギヤ187の後方すなわちモータ185側に位置し、後部にはカム部191が一体的に回転するように設けられている。また、このギヤ186は、上方に位置する回動ギヤ192と歯合されている。
カム部191は、ギヤ186が略一周した状態でギヤ186の側方に配設されたスイッチ194のスイッチ片194aに当接することで、このスイッチ194のオンオフを切り換え、この切り換えによりモータ185のオンオフを切り換え可能に構成されている。
回動ギヤ192は、中心角が略90°の扇形状に形成され、中心部に前後方向に突設された回動軸192aが連通風路165内に挿入されて、この回動軸192aの前端部が隔壁体131の隔壁体本体141に、後端部がダクト体本体157に、それぞれ軸支されて回動可能となっている。また、この回動ギヤ192の前部には、この回動ギヤ192と略等しい扇形状に形成された規制板部196がこの回動ギヤ192と同軸に取り付けられている。さらに、回動ギヤ192の回動軸192aには、風路開閉弁としての四角形板状の弁体197が取り付けられ、回動軸192aと一体的に連通風路165内で回動するように構成されている。そして、回動ギヤ192の回動軸192aの前端部には、隔壁体本体141の前方に、長手状に形成された連結部材としてのアーム部198の一端部が軸支されている。
規制板部196には、回動ギヤ192の外周縁部の上端近傍に、ガイド部203が設けられている。
このガイド部203は、回動ギヤ192の後部に位置し、この回動ギヤ192の後方に設けられた図示しない円弧状のガイドリブに嵌合される溝部203aが後部に形成されている。そして、この溝部203a内には、ギヤ付勢手段としての図示しないコイルばねが、溝部203aに沿って配設されている。このコイルばねは、ガイドリブの両端部にて前方に突設された突部に回動ギヤ192の回動によって当接することで、規制板部196を介して回動ギヤ192を回動方向と逆方向に向けて周方向に付勢するものである。
また、ガイド部203の上部には、連動体205が当接しており、この連動体205の上部には、導入連通口152を開閉することで導入口153を間接的に開閉する導入口開閉弁206が連結されている。
連動体205は、上下方向に沿って長孔状のガイド孔205aが穿設されている。このガイド孔205aには、図示しないガイド突部が挿入され、このガイド突部に沿って連動体205が上下方向に移動可能となっている。また、連動体205の下端部には、左右方向に沿って平面状に当接面部205bが形成されている。この当接面部205bは、ガイド部203により下側から支持されており、回動ギヤ192の回動に伴うガイド部203の上下動に対応して連動体205が上下動するように構成されている。
導入口開閉弁206は、隔壁体131の隔壁体本体141とダクト体132のダクト体本体157との間にて、連結筒部148(突出筒部163)の上方に位置しており、隔壁体本体141に回動可能に軸支された円筒状の回動軸部206aが前後方向に沿って形成され、この回動軸部206aの側方には、連動体205の上端部に連結された被連結部206bと、導入連通口152を開閉する開閉弁本体206cとがそれぞれ突設されている。
被連結部206bは、先端側が下方に向けて傾斜するように傾斜状に設けられている。
開閉弁本体206cは、導入連通口152よりも大きい四角形板状に形成され、回動軸部206aに対して被連結部206bと反対側の側部に突設され、先端側が下方に向けて傾斜状に設けられている。したがって、導入口開閉弁206は、正面視で略へ字状に形成されている。そして、この開閉弁本体206cは、導入連通口152の下方に臨んで位置している。
そして、導入口開閉弁206は、回動ギヤ192の回動に伴い連動体205が上下動することにより、被連結部206bが上下動され、この被連結部206bの上下動により、回動軸部206aを介して反対側に位置する開閉弁本体206cが、被連結部206bと反対方向に上下動することで、導入連通口152を開閉可能に構成されている。
弁体197は、回動ギヤ192に対して所定の角度を保持した状態で、この回動ギヤ192の回動に伴って回動するように構成されている。また、この弁体197の略中央部には、角孔状の通風孔208が穿設されている。さらに、この弁体197のモータ185と反対側の面には、この弁体197の周縁部全体に亘って枠状の開閉弁シール部材であるシールパッキン209が取り付けられている。
そして、弁体197は、本実施の形態において、回動ギヤ192が上方向に回動した状態で上下方向に沿う状態となって連通風路165を開放し、回動ギヤ192が下方向に回動した状態で左右方向に沿う状態となってシールパッキン209が段差部166に圧接されるように構成されている。
一方、アーム部198は、隔壁体131の隔壁体本体141の前部に位置しており、回動ギヤ192に対して所定の角度を保持した状態で、この回動ギヤ192の回動に伴って回動するように構成されている。また、このアーム部198の先端部には、開閉切換弁としての円板状の開閉弁体211が回動可能に連結されている。
この開閉弁体211は、吸込開口144よりも大きい円板状に形成されており、アーム部198の回動に連動して回動することで、吸込開口144を開閉可能に構成されている。
また、ギヤ187は、回動ギヤ192と反対側の側方にてクランクギヤ214と歯合されている。このクランクギヤ214には、前端部が隔壁体131の隔壁体本体141に回動可能に軸支されるクランクギヤ軸部214aが前部中央に突設され、周縁部近傍の後部にて、リンケージ215を介して摺動部材であるスライド部材216と連結されている。そして、これらクランクギヤ214、リンケージ215およびスライド部材216により、スライド部材216が上下方向に往復動する往復スライダクランク機構が構成されている。
すなわち、リンケージ215は、下端部がクランクギヤ214に回動可能に軸支され、上端部がスライド部材216の下端部に回動可能に軸支されている。
また、スライド部材216の後部の両側部の上下には、スライド部材216を上下方向に沿ってガイドする図示しないスライドガイド部材が挿通されるガイド筒部219が突設されている。さらに、スライド部材216の前部の一側には、ラック状のスライドギヤ部221が形成され、このスライドギヤ部221には、スライド部材216の上方一側に位置する連結ギヤ222が歯合されている。
この連結ギヤ222は、隔壁体131の隔壁体本体141の後部に位置し、前部に大径のギヤ223が同軸に一体に設けられ、隔壁体本体141に回動可能に軸支されている。また、このギヤ223は、一側に位置するギヤ224に歯合されている。そして、このギヤ224は、隔壁体本体141に回動可能に軸支されているとともに、この隔壁体本体141の前部にて導入口153の側方に位置するギヤ225と同軸に設けられ、このギヤ225が、塵落とし部135のギヤ部179に歯合されている。
一方、図1、図2および図6などに示すように、蓋体3は、蓋体本体231と、この蓋体本体231の前端部上側に連結される蓋体連結部232と、蓋体本体231の下部に嵌着された風路区画部233とを備えている。
蓋体本体231は、蓋体3の外郭をなすものであり、前方へ上側に湾曲して形成され、後端部に被軸支部235,235が突設されているとともに、前端部に、前側へと下方に傾斜した連結部取付部237が形成されている。また、この蓋体本体231の両側には、孔部241(一方のみ図示)が設けられ、これら孔部241には、図示しない開閉ボタンが設けられている。
各被軸支部235は、ヒンジ部243を介して、ハンドル35の前方で本体ケース2の上ケース6に連結されている。
また、開閉ボタンは、蓋体3の本体ケース2への係止を解除する際に操作されるもので、蓋体本体231と蓋体連結部232との間に配設された係止機構245と連結され、両側から左右方向の中央側へと押し操作されることで、この係止機構245を動作可能に構成されている。
ここで、係止機構245は、図1および図6に示すように、集塵ユニット9のカップ部材51の上部の被係合凸部79,79と上壁部56との間に左右方向の中心側から外方へと挿入されて係止される係止部材247,247を備えている。これら係止部材247,247は、風路区画部233の下部に位置し、付勢手段である図示しないコイルばねなどにより左右方向に互いに離間される方向へと付勢されており、開閉ボタンの押し操作により付勢に抗して左右方向の中心側へと互いに接近するように移動することで被係合凸部79,79と上壁部56との間への係合が外れるように構成されている。
また、図1、図2および図5に戻って、連結部取付部237は、中央部に丸孔状の取付孔249が開口形成されている。
蓋体連結部232は、吸込口としての丸孔状のホース接続口251を開口する円筒状の接続筒部252を中心部に有する略円筒状の連結部本体253を周方向に回転可能に有し、この連結部本体253の周縁部が、略円筒状の連結部取付部254により連結部取付部237に取り付けられている。
ホース接続口251は、掃除機本体1の前側上方に向けて開口しており、このホース接続口251の開口方向、すなわち接続筒部252の軸方向は、水平方向(鉛直上下方向)に対して略45°傾斜している。
また、接続筒部252は、ホース接続口251を前端部に有し、後端部が扁平な直線円筒状の筒状体256に挿入され、この筒状体256がシール部材としてのパッキン257を介して連結部取付部237の取付孔249に気密に接続されている。すなわち、ホース接続口251から取付孔249へは、接続筒部252および筒状体256を介して直線状に連通している。
ここで、筒状体256は、連結部取付部254と一体的に周方向へと回動可能に設けられている。
そして、ホース接続口251には、図3、図4および図10に示すように、ホース体261の基端部の連結管262が接続筒部252に着脱可能に挿入され、このホース体261の先端部に、手元操作部263が設けられ、この手元操作部263には、作業者が把持する把持部264が突設され、この把持部264には、作業者により電動送風機7の動作モードなどを制御手段に設定する設定ボタン265が複数設けられ、さらに、手元操作部263の先端部には、延長管266と吸込口体としての床ブラシ267とが順次連通接続される。
したがって、ホース体261の基端側である連結管262は、接続筒部252を有する連結部取付部254と筒状体256とにより掃除機本体1(本体ケース2)に対して周方向に回動可能に接続されている。
そして、風路区画部233は、最下部に位置する第1風路区画板としての風路下板部275と、この風路下板部275の前端部から上方に連続する第2風路区画板としての風路前板部276と、この風路前板部276の後方および風路下板部275の上方に連続する第3風路区画板としての風路上板部277と、この風路上板部277と風路下板部275との間に位置する第4風路区画板としての風路中板部278と、風路下板部275、風路上板部277および風路中板部278の後端に連続する第5風路区画板としての風路後板部279とを有し、風路下板部275の前端部と風路前板部276と風路上板部277の前端部との間に、分離空間部281が区画され、風路上板部277と風路中板部278との間に第1部分風路としての上風路282が区画され、風路中板部278と風路下板部275との間に第2部分風路としての下風路283が区画されている。
風路下板部275は、蓋体3の下面を形成するもので、蓋体本体231の下部全体を覆うように形成されている。また、この風路下板部275の略中央部には、集塵ユニット9のユニット吸込口76と連通する連通口285が穿設され、この連通口285の外周には、図1および図6に示すように、シールパッキン77と気密に接続される蓋体下部シール部材としての円環状のシールパッキン286が取り付けられている。さらに、この風路下板部275には、連通口285の両側方に、集塵ユニット9の嵌合突部81,81が嵌合する嵌合凹部287,287が設けられ、かつ、連通口285の前方の両側に、係止部材247,247が左右方向に摺動可能に嵌合する係止嵌合凹部288,288が設けられている。そして、風路下板部275の前端部の左右方向の中央部には、蓋体3を閉じた状態で集塵ユニット9の露出開口62bに挿入されて離脱防止機構65を動作させる動作突部289が突設されている。さらに、この風路下板部275の動作突部289の後方には、集塵ユニット9の突部62aが嵌合する突部嵌合凹部290が形成されている。
図1ないし図4に示すように、風路前板部276は、蓋体本体231の連結部取付部237の下面に嵌着されるものである。したがって、この風路前板部276は、前方へと下側に傾斜するように形成されている。そして、この風路前板部276には、接続筒部252を介してホース接続口251に連通する丸孔状の風路連通開口293が開口形成されている。この風路連通開口293は、取付孔249すなわち接続筒部252よりも径寸法が大きく形成されており、この接続筒部252の下流側の端部である後端部が嵌合されて、開口方向に沿って内方へと突出している。
風路上板部277は、前端部に位置し分離空間部281を区画する前側区画部277aと、この前側区画部277aの後端部に連続して上風路282を区画する後側区画部277bとを有し、両側部が連通口285の周縁部の外方にて風路下板部275に連続している。
前側区画部277aは、風路前板部276の後端部から略垂直に突出し、かつ、後側区画部277bへと分離空間部281が縮径されるように設けられている。
後側区画部277bは、前側区画部277aの後端部に対して断面視で略直角に屈曲されて前後方向に沿って形成されている。
そして、これら前側区画部277aと後側区画部277bとの連続部には、風路中板部278の上風路282側の面との間に、分離空間部281と上風路282とを連通する第1部分風路通気口としての第1風路通気口295が形成されている。
風路中板部278は、連通口285の周縁部に沿って風路下板部275に連続して形成され、前端部が風路上板部277の前側区画部277aと後側区画部277bとの連続部に沿って、この連続部の内方に位置している。また、この風路中板部278の前端部には、分離空間部281と下風路283とを連通する第2部分風路通気口としての第2風路通気口297が開口形成されている。さらに、この風路中板部278の上風路282側には、係止リブ298が突設されている。
第2風路通気口297は、取付孔249すなわち接続筒部252と略等しい径寸法を有する丸孔状に形成され、この接続筒部252の軸方向に沿って開口方向を有するように開口形成されている。
風路後板部279は、蓋体3を閉じた状態でフィルタ部12のフィルタ容器101の傾斜面107に対向する傾斜面状、すなわち後方へと上側に傾斜した傾斜面状に形成されている。また、この風路後板部279は、図2および図6に示すように、上風路282の下流端に位置する第1部分風路排気口としての第1連通開口301と、下風路283の下流端に位置する第2部分風路排気口としての第2連通開口302とがそれぞれ開口形成され、これら第1連通開口301と第2連通開口302との周縁部に連続して、蓋体後部シール部材としてのシールパッキン303が取り付けられている。
第1連通開口301は、フィルタ部12の傾斜面107に穿設されたフィルタ開口111と略等しい形状に形成されている。
第2連通開口302は、フィルタ部12のダクト持上部109bの上端開口と略等しい形状に形成されている。
シールパッキン303は、蓋体3を閉じた状態でフィルタ部12のシールパッキン113と当接して、上風路282および下風路283をフィルタ部12のフィルタ開口111の上流側およびダクト持上部109bの上端開口の上流側にそれぞれ気密に接続するものである。
分離空間部281は、ホース接続口251の開口方向すなわち接続筒部252の軸方向と略等しい方向に沿って傾斜状に軸方向を有する空間部であり、ホース接続口251から空気とともに吸い込んだ塵埃を空気と塵埃とに分離する塵埃分離部311が内部に収容されている。
塵埃分離部311は、略円筒状に形成された分離部本体314と、この分離部本体314に取り付けられたフィルタとしてのメッシュフィルタ315とを有している。
分離部本体314は、前端部が風路連通開口293の周囲にて風路前板部276の後端部に気密に接続されているとともに、後端側へと縮径され、後端部が風路中板部278の前端部に係止されて第2風路通気口297および連通口285とそれぞれ連通接続されている。したがって、この分離部本体314は、連通口285に対して傾斜状、例えば略45°傾斜して連通している。また、分離部本体314の外周面には、格子状に連通孔318が穿設され、これら連通孔318が第1風路通気口295に気密に接続されるように構成されている。
メッシュフィルタ315は、分離部本体314の各連通孔318を覆って取り付けられ、これら連通孔318を通過する空気に含まれる塵埃を捕集可能となっている。
そして、塵埃分離部311は、電動送風機7の駆動によりホース接続口251から空気とともに吸い込んだ塵埃のうち、比較的重量が大きい粗塵に慣性を与え、分離部本体314の上流側から下流側へと傾斜直線状に分離するとともに、空気を連通孔318側へと傾斜状に分離する。
上風路282は、塵埃分離部311で分離された空気がフィルタ部12側へと通過する風路であり、略水平状に形成され、内部に第1弁体321が設けられている。
この第1弁体321は、上端側が風路上板部277の前側区画部277aと後側区画部277bとの連続部に軸支されて前後方向に回動可能となっており、この回動により上風路282を開閉可能となっている。すなわち、この第1弁体321は、第1風路通気口295の近傍に位置している。また、この第1弁体321の風路中板部278側には、この風路中板部278の上風路282側の面に沿って嵌合するように切欠部321aが形成され、この切欠部321aの前側の縁部が風路中板部278の係止リブ298に係止されることにより、前方への回動が規制される。したがって、第1弁体321は、前側から後側への空気の流れにより自重に抗して開き、空気の流れが止まると自重により閉じるとともに、後側から前側への空気の流れでは開かないように構成されている。
一方、下風路283は、フィルタ部12側からの空気が集塵ユニット9側へと通過する風路であり、略水平状に形成され、上風路282に対して風路中板部278のみで区画され、内部に弁体としての第2弁体323が設けられている。
この第2弁体323は、弁本体323aと、この弁本体323aを下風路283内に取り付ける取付枠部323bとを有し、第2風路通気口297の近傍である連通口285の縁部の後側に配設されている。
弁本体323aは、上端部が取付枠部323bに軸支されて前後方向に回動可能となっており、この回動により下風路283を開閉可能となっている。
取付枠部323bは、弁本体323aの後側に位置し、風路下板部275と風路中板部278との内側面に沿って枠状に形成されている。したがって、第2弁体323は、後側から前側への空気の流れにより弁本体323aが自重に抗して開き、空気の流れが止まると弁本体323aが自重により閉じるとともに、前側から後側への空気の流れでは弁本体323aが取付枠部323bにより後側から保持されることで開かないように構成されている。
そして、図3および図4に示すように、上記構成により、ホース接続口251から、接続筒部252、塵埃分離部311、連通口285、集塵ユニット9、載置部風路96、通気風路168、連通風路165、通風孔208および連結筒部148を経て電動送風機7の吸込側へと連通する主風路325が形成されているとともに、ホース接続口251から、接続筒部252、塵埃分離部311、上風路282(第1弁体321)、フィルタ部12および連結筒部148を経て電動送風機7の吸込側へと連通する第1風路としての往路326と、導入連通口152、導入口153、フィルタ部12、ダクト部109、下風路283(第2弁体323)、集塵ユニット9、載置部風路96、通気風路168、連通風路165および連結筒部148を経て電動送風機7の吸込側へと連通する第2風路としての復路327とを有する副風路328が形成されている。
したがって、副風路328は、下流側である連通風路165にて主風路325と合流し、その一部をなす上風路282と下風路283とがそれぞれ蓋体3に設けられ、フィルタ部12が取り付けられている空間部13が往路326と復路327との交差位置となっている。
そして、駆動機構136、第1弁体321および第2弁体323などにより、復路327および導入口153をそれぞれ遮断し、主風路325と往路326とを介して電動送風機7の駆動によりホース接続口251から吸い込んだ塵埃を集塵ユニット9およびフィルタ部12のプリーツフィルタ126に捕集可能な吸込状態(掃除状態)と、電動送風機7の駆動により導入口153を介して外気を復路327に導入し、プリーツフィルタ126に捕集した塵埃を集塵ユニット9へと復路327を介して移動させる塵埃移動状態(エア洗浄状態)とに切り換える切換手段329が構成されている。
次に、上記第1の実施の形態の動作を説明する。
まず、掃除を開始する際には、蓋体3を開き、紙パック52を取り付けた集塵ユニット9を載置部10に取り付けるとともに、プリーツフィルタ126を取り付けたフィルタ部12を、位置決め突部116,116を細塵受け部25上に当接させて係止片部117,117の係止孔部に上ケース6の係止突出部124,124を係合させてフィルタ部12を空間部13に固定する。
この後、蓋体3を閉じると、係止部材247,247が集塵ユニット9の被係合凸部79,79と上壁部56との間に係合し、嵌合凹部287,287に集塵ユニット9の嵌合突部81,81が嵌合するとともに、突部嵌合凹部290に集塵ユニット9の突部62aが嵌合し、かつ、動作突部289が露出開口62bに挿入されて離脱防止機構65が動作して係止体68が載置部10の前部の上端に係合して、集塵ユニット9とフィルタ部12とが蓋体3によりそれぞれ本体ケース2に保持される。
この状態で、シールパッキン286が集塵ユニット9のシールパッキン77に圧接され、シールパッキン303がフィルタ部12のシールパッキン113に圧接されて、蓋体3側と集塵ユニット9およびフィルタ部12とのそれぞれが気密に接続される。
そして、作業者は、蓋体3のホース接続口251にホース体261の基端側である連結管262を挿入して接続するとともに、このホース体261の先端側に延長管266および床ブラシ267を順次連通接続する。
このとき、ホース体261の連結管262がホース接続口251を介して接続筒部252内へと直線状に挿入され、本体ケース2に対して回動可能に接続される。
そして、作業者が設定ボタン265により電動送風機7の動作モードを設定して電気掃除機の運転を開始すると、電動送風機7を設定された動作モードで駆動させる。
なお、この吸込状態では、開閉弁体211が図8に示す右側に位置して吸込開口144が開口されており、弁体197が上側に位置してシールパッキン209が段差部166に当接し、かつ、導入口開閉弁206の被連結部206bが下方に位置、すなわち開閉弁本体206cが上方に位置して導入連通口152を閉塞している。この結果、吸込状態では、図3に示すように、復路327および導入口153がそれぞれ遮断されている。
そして、電動送風機7の駆動による負圧の作用によって、床ブラシ267の先端側から空気とともに塵埃が吸い込まれ、この吸い込まれた塵埃は、空気とともに延長管266およびホース体261を経てホース接続口251へと吸い込まれる。
ここで、吸い込んだ塵埃のうち、粗塵は、吸込風により慣性が与えられ、接続筒部252を直進した後、塵埃分離部311にて第2風路通気口297を通過し、この第2風路通気口297近傍に位置する第2弁体323の弁本体323aにより整流されてホース接続口251の開口方向である接続筒部252の軸方向に対して例えば45°である略鉛直方向へと分離され、連通口285を通過した後、ユニット吸込口76から導入筒部78を経てパック開口87から集塵ユニット9内の紙パック52へと吸い込まれる。
また、この粗塵とともに紙パック52へと吸い込まれた空気は、紙パック52の袋体89を通過する際に、含まれる細塵が捕集され、格子開口92を介して載置部風路96へと流入した後、下部連通開口41から通気風路168へと通過し、さらに、風路連通口167から連通風路165、通風孔208および連結筒部148を介して電動送風機7の吸込側へと吸い込まれる。
さらに、塵埃とともに吸い込まれ塵埃分離部311にて分離された空気の残りは、ホース接続口251の開口方向である接続筒部252の軸方向に対して粗塵と略等しい角度、接続筒部252の軸方向に対して例えば45°である略水平方向へと塵埃分離部311にて分離されて連通孔318を通過し、この通過の際に、含まれる細塵がメッシュフィルタ315により捕集されるとともに、上風路282を通過する際に、第1弁体321を後方へと押し開け、第1連通開口301およびフィルタ開口111を介してフィルタ部12内へと流入し、プリーツフィルタ126を通過する際に、メッシュフィルタ315により捕集されなかった微細塵がさらに捕集され、プリーツフィルタ126を通過した後、フィルタ板本体171の通気開口173を通過する際にメッシュフィルタ174によりさらに塵埃が捕集されて、吸込開口144から連結筒部148を介して電動送風機7へと吸い込まれる。
電動送風機7へと吸い込まれた空気は、この電動送風機7を通過して排気風となり、この電動送風機7から排気孔31を介して本体ケース2の外部へと排気される。
そして、掃除を終了する際には、作業者が設定ボタン265により電動送風機7の動作モードを停止モードとすると、制御手段がモータ185を介して駆動機構136を動作させる。
具体的には、図8に示す時計回り方向にモータ185が回動することで、ギヤ186,187が同方向に回動する。ギヤ186側では、このギヤ186に歯合されている回動ギヤ192が上方向へと回動し、この回動ギヤ192の回動に伴い、アーム部198を介して開閉弁体211が図中左方向へと回動して吸込開口144が閉塞されるとともに、弁体197が下方向へと回動してシールパッキン209が段差部166から離間され、さらに、導入口開閉弁206の被連結部206bが上方へと移動することで開閉弁本体206cが下方へと回動して導入連通口152が開口され、導入口153が連通する。
この結果、切換手段329により、図4に示すように、主風路325と副風路328の往路326とが遮断され、副風路328の復路327のみが電動送風機7の吸込側に連通する塵埃移動状態に切り換えられる。
また、ギヤ187側では、このギヤ187に歯合されているクランクギヤ214が回動してリンケージ215を介してスライド部材216がスライドガイド部材に沿って上下方向に往復動し、このスライド部材216のスライドギヤ部221に歯合されている連結ギヤ222が図8中の時計回り方向および反時計回り方向に交互に回動し、この連結ギヤ222と一体にギヤ223が回動し、このギヤ223に歯合されているギヤ224が回動し、このギヤ224と一体にギヤ225が回動し、このギヤ225にギヤ部179が歯合された塵落とし部本体176がガイド体177,177に沿って左右方向に往復動することで、塵落とし体181がプリーツフィルタ126の山部を順次乗り越えることによりプリーツフィルタ126に振動を与えて、このプリーツフィルタ126に付着した塵埃を除去し、この除去された塵埃が、フィルタ枠127の傾斜面部129を伝って細塵受け部25上などに落下する。
そして、ギヤ186が略一周すると、カム部191がスイッチ194のスイッチ片194aを押し込むことで、スイッチ194からの信号により制御手段がモータ185を停止させる。
この塵埃移動状態で、電動送風機7の駆動により、導入口153から本体ケース2内に導入された外気は、プリーツフィルタ126を下流側から上流側へと、すなわち逆洗方向へと通過することで、このプリーツフィルタ126にて捕集した微細塵を除去するとともに、この外気が、細塵受け部25などに落下した微細塵を、ダクト吸上部109aから吸上開口115を介して吸い上げ、ダクト持上部109bから第2連通開口302を介して下風路283へと吸い込まれる。
この下風路283へと吸い込まれた外気は、第2弁体323を前方へと押し開け、連通口285を通過した後、集塵ユニット9の紙パック52へと吸い込まれ、載置部風路96、通気風路168および連通風路165を介して電動送風機7の吸込側へと吸い込まれる。
このとき、下風路283を通過する微細塵は、第2弁体323の弁本体323aにより集塵ユニット9へと整流されつつ集塵される。
そして、制御手段は、所定時間が経過した後、電動送風機7を停止させるとともに、モータ185を上記と逆方向に回転させることで、各部が上記動作と逆に動作して吸込状態の位置となった後、モータ185を停止させる。
このように、副風路328の復路327および導入口153をそれぞれ遮断し、主風路325と副風路328の往路326とを介して電動送風機7の駆動によりホース接続口251から吸い込んだ塵埃を集塵ユニット9およびフィルタ部12のプリーツフィルタ126に捕集可能な吸込状態と、電動送風機7の駆動により導入口153を介して外気を復路327に導入し、プリーツフィルタ126に捕集した塵埃を集塵ユニット9へと復路327を介して移動させる塵埃移動状態とに、切換手段329により切り換えることで、吸込状態では、主風路325の集塵ユニット9で捕集する塵埃量が増加しても、ホース接続口251から吸い込んだ空気は副風路328の往路326に分岐されて吸込風量の低下が抑制され、切換手段329により塵埃移動状態に切り換えると、プリーツフィルタ126に捕集された塵埃が集塵ユニット9へと移動されてプリーツフィルタ126の目詰まりによる副風路328側の風路抵抗の増加が抑制されるので、吸込力の経時的な低下を抑制できる。
また、電気掃除機のメンテナンスの際には、蓋体3の開閉ボタンを操作することで、係止機構245の係止部材247が動作して蓋体3と集塵ユニット9との係止を外しつつ蓋体3を上方へと回動させることで蓋体3を開くと、図1に示すように、集塵ユニット9およびフィルタ部12が本体ケース2から露出するので、それぞれ集塵ユニット9およびフィルタ部12を本体ケース2から取り外し、紙パック52をカップ部材51から取り外して廃棄し、新たな紙パック52をカップ部材51に装着するとともに、プリーツフィルタ126をフィルタ容器101から取り外して塵埃を除去し、再度フィルタ容器101に装着して、集塵ユニット9およびフィルタ部12を本体ケース2に取り付ける。
すなわち、上記第1の実施の形態によれば、副風路328の往路326と復路327とのそれぞれの一部である上風路282と下風路283とを蓋体3に設けることで、蓋体3を開いた状態で集塵ユニット9が露出するので、集塵ユニット9の着脱性およびメンテナンス性が向上する。
また、上風路282と下風路283とを蓋体3に設けたので、第1連通開口301および第2連通開口302側から各風路282,283の掃除が容易になる。
さらに、紙パック52は、集塵ユニット9に取り付けた状態で上方にパック開口87が位置するので、紙パック52から塵埃が落ちることがない。
そして、上風路282と下風路283とを、風路中板部278の1枚のみで区画することにより、蓋体3内での省スペース化が可能になるとともに、蓋体3(電気掃除機)の軽量化をも図ることができる。
また、第2弁体323を、塵埃分離部311の下流側と集塵ユニット9との連通部で、かつ、副風路328の復路327と集塵ユニット9との連通部に配設することで、吸込状態では、塵埃分離部311を通過した粗塵を第2弁体323の弁本体323aにより集塵ユニット9へと整流でき、塵埃移動状態では、復路327を通過した微細塵を弁本体323aにより集塵ユニット9へと整流できる。
さらに、集塵ユニット9を蓋体3の下方に配設し、副風路328の復路327を往路326の下方に設けることで、塵埃移動状態でプリーツフィルタ126から除去した微細塵を必要以上に上方まで持ち上げずに済み、微細塵を集塵ユニット9へと効率よく移動できる。
そして、導入口153を上記吸込状態におけるプリーツフィルタ126の下流側、すなわち電動送風機7の吸込側に設けることにより、塵埃移動状態で導入口153から導入した外気がプリーツフィルタ126を下流側から通過して逆洗するので、この逆洗の際に外気が平均化されて全体に広がってプリーツフィルタ126全体を略均一に洗浄でき、プリーツフィルタ126の目詰まりを、確実に防止できる。
また、導入口開閉弁206と開閉弁体211とを1つのモータ185で連動させて開閉することにより、複数のモータなどを用いて開閉する場合と比較して、吸込状態と塵埃移動状態とを切り換えるための構成を簡略化、省スペース化および軽量化でき、電気掃除機の小型化などを図ることが可能になる。
さらに、導入口開閉弁206と開閉弁体211とを連動させて開閉するためのモータ185により塵落とし部135を連動させることで、構成を簡略化しつつ、プリーツフィルタ126にて捕集した塵埃を、より確実に除去でき、プリーツフィルタ126の目詰まりを防止できる。
次に、第2の実施の形態を図11ないし図14を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の作用効果については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、導入口153が、塵埃移動状態でプリーツフィルタ126の上流側に外気を導入して、このプリーツフィルタ126で捕集した塵埃を除去するものである。
すなわち、外気連通部145は、図11ないし図14に示すように、ダクト形成部158が隔壁体本体141の前方へと延設され、フィルタ板本体171の突出孔172の上方に設けられた開口部331から前方へと突出している。
また、フィルタ部12のフィルタ容器101の枠面部105には、プリーツフィルタ体102に向けて下方へと当接壁部333が突設され、この当接壁部333には、ダクト形成部158の前端部が連通する角孔状の連通孔部334が穿設され、この連通孔部334の縁部に、ダクト形成部158を気密に接続するためのシール部材としてのシールパッキン335が取り付けられている。
さらに、連通孔部334の前部には、ダクト風路部337が前方へと延設され、このダクト風路部337の先端側が、フィルタ開口111の後方にてプリーツフィルタ126の上流側面である前面に向けて上方から下方へと屈曲形成されて、この先端部開口が導入口153となっている。
そして、吸込状態では、上記第1の実施の形態と同様の作用で掃除をし、塵埃移動状態に切り換えると、導入連通口152が開くことで、外気がダクト形成部158内を通過し、かつ、ダクト風路部337を介して導入口153からプリーツフィルタ126の上流側面すなわち前面に上側から下方へと吹き付けられ、このプリーツフィルタ126で捕集した塵埃を除去する。
この除去された塵埃は、電動送風機7の駆動により復路327を通過する空気によってダクト部109を介して下風路283へと吸い上げられ、上記第1の実施の形態と同様に集塵ユニット9内の紙パック52へと移動されて捕集される。
この結果、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能になるとともに、プリーツフィルタ126は上下方向に沿ってプリーツ形状を有しているため、導入口153を介して上側から外気をプリーツフィルタ126のプリーツ形状に沿わせて吹き付けることで、プリーツフィルタ126の上流面に捕集した塵埃を、確実に除去できる。
特に、プリーツフィルタ126は、表面集塵フィルタであるため、塵埃が内部に殆ど入り込むことなく上流側面に付着して捕集されるから、導入口153からの空気の吹き付けにより、塵埃を確実に除去できる。
なお、上記各実施の形態において、副風路328の復路327の第1弁体321に切り欠きを設けて、塵埃移動状態で導入口153から導入した外気を、塵埃分離部311のメッシュフィルタ315の下流側から通過させて集塵ユニット9へと導くように構成することも可能である。この場合には、塵埃移動状態でメッシュフィルタ315をも逆洗でき、副風路328側の目詰まりを、より確実に防止できる。
さらに、弁体197に通風孔208を設ける代わりに、弁体197を設けない構成とすることも可能である。この場合には、弁体197を連動させるための構成などをも簡略化できる。
次に、第3の実施の形態を、図15ないし図17を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第3の実施の形態は、フィルタ部12に代えて、図17に示すように、プリーツフィルタ126が蓋体3の内部に設けられているものである。
蓋体3は、風路上板部277が前側から後側に向けて上方へと傾斜状に形成され、風路下板部275と風路中板部278とのそれぞれの後端部が下方へと傾斜状に形成されて、これら風路上板部277、風路下板部275および風路中板部278の後方に、プリーツフィルタ126を収容する空間部341が区画されている。この空間部341は、後部が連通開口342を介して蓋体3の外部に連通している。
プリーツフィルタ126は、空間部341において、上側が前方へと下方に傾斜して配設され、かつ、下端部が風路下板部275の後端部の上部に配設されて、上風路282と下風路283とのそれぞれの後端部に対向している。そして、このプリーツフィルタ126の後側面は、連通開口342から蓋体3の外部へと露出しており、蓋体3を閉じた状態で隔壁部14の上部の前方に対向する。
また、塵埃分離部311は、分離部本体314が、風路下板部275と一体的に設けられ、上側から下側へと、すなわち上流側から下流側へと縮径された略円筒状に形成され、かつ、後側の周面に、上風路282と下風路283とのそれぞれの前端部に対向する連通孔部344が開口形成されている。この連通孔部344の下流側である後方には、上風路282と下風路283とのそれぞれの前方に位置して、メッシュフィルタ345が設けられている。そして、分離部本体314の下端部は、蓋体3を閉じた状態で集塵ユニット9の導入筒部78の基端である連通口285に気密に接続される。
さらに、図15および図16に示すように、隔壁体131は、隔壁本体141が上下方向に沿って板状に形成され、この隔壁本体141の上下方向の中間部よりも若干上側に、区画板部としての上方突設板部351が前方へと突設され、隔壁本体141の下端部に、下方突設板部352が前方へと突設され、隔壁本体141、上方突設板部351および下方突設板部352の両側部に側部連続板部353が連続し、隔壁本体141、上方突設板部351および側部連続板部353により、上方空間部355が区画されているとともに、隔壁本体141、上方突設板部351、側部連続板部353および下方突設板部352により、下方空間部356が区画されている。
吸込開口144は、上方突設板部351の下方にて下方空間部356と電動送風機室8とを連通するように穿設されており、この吸込開口144の周縁部全体の後部には、筒状の連結筒部361が突設され、この連結筒部361の後端部が電動送風機7の吸込側に連通接続されている。
また、導入口153は、隔壁本体141の上方突設板部351の上方にて上方空間部355と電動送風機室8とを連通しており、この導入口153の縁部の前部には、上方空間部355内へとダクト部363が突設されている。そして、この導入口153は、導入口開閉弁365により開閉可能となっている。
導入口開閉弁365は、導入口153よりも大きい板状に形成されており、下部の後側に軸支部367が突設されている。そして、この軸支部367は、駆動機構136に接続されて、この駆動機構136により導入口開閉弁365が開閉するように構成されている。
上方突設板部351は、集塵ユニット9の後部の上縁に前端部が対向している。また、上方突設板部351には、上方空間部355と下方空間部356とを連通する通過開口としての空間連通開口371が上下方向に穿設され、この空間連通開口371は、上方突設板部351の上部に取り付けられた板状の開口開閉弁372により開閉可能となっている。
開口開閉弁372は、後端部が上方突設板部351の上部に回動可能に軸支され、上方空間部355内で上下方向へと回動可能となっている。また、この開口開閉弁372の下部には、連結突部374が突設されて空間連通開口371内に挿入され、駆動機構136に連結されている。このため、開口開閉弁372は、駆動機構136により開閉するように構成されている。
下方突設板部352は、集塵ユニット9の下縁部に対向している。
上方空間部355を区画する隔壁本体141、上方突設板部351および側部連続板部353の前端部には、全体に沿ってシール部材としてのシールパッキン376が取り付けられている。また、この上方空間部355には、上側寄りの位置に、仕切壁部377が左右方向に沿って延設され、この仕切壁部377によって、上方空間部355が、上側に位置する上側空間378と下側空間379とに区画されている。そして、上側空間378には、格子枠状の上側格子枠381が嵌着されているとともに、下側空間379には、格子状の下側格子枠382が嵌着されている。
上側空間378は、蓋体3を閉じた状態で、導入口153とプリーツフィルタ126の上流側面とを、プリーツフィルタ126の上部を介して連通して復路327の一部をなす空間部であり、ダクト部363の前端部が上側格子枠381の後部に接続されている。
下側空間379は、蓋体3を閉じた状態でプリーツフィルタ126の後側面に対向して往路326の一部をなす空間部であり、塵落とし部135が内部に位置している。
下側格子枠382には、塵落とし部135の塵落とし体181の前端部が嵌合して前方に突出する長孔状の露出開口部384が左右方向に延設されている。
また、下方空間部356は、集塵ユニット9の下流側に連通して往路326の一部をなす空間部であり、この下方空間部356を区画する隔壁本体141、上方突設板部351、側部連続板部353および下方突設板部352の前縁部には、全体に沿ってシール部材としてのシールパッキン386が取り付けられている。また、この下方空間部356には、格子枠状の下部格子枠387が嵌着されているとともに、この下部格子枠387の前方に、格子枠状の前方格子枠388が、この下部格子枠387を露出可能に可動的に設けられている。
さらに、第1弁体321には、例えば複数の連通孔389が穿設されている。
そして、上記構成により、主風路325は、ホース接続口251から、接続筒部252、塵埃分離部311、連通口285、集塵ユニット9、下方空間部356および吸込開口144を経て電動送風機7の吸込側へと連通し、往路326は、第1弁体321が開き、第2弁体323が閉じて、ホース接続口251から、接続筒部252、塵埃分離部311、連通孔部344、メッシュフィルタ345、上風路282(第1弁体321)、空間部341、プリーツフィルタ126、下側空間379、空間連通開口371および吸込開口144を経て電動送風機7の吸込側へと連通し、復路327は、第1弁体321が閉じ、第2弁体323が開いて、導入口153、ダクト部363、空間部341、下風路283(第2弁体323)、連通孔部344、連通口285、集塵ユニット9、下方空間部356および吸込開口144を経て電動送風機7の吸込側へと連通する。
さらに、駆動機構136は、図15および図16に示すように、隔壁本体141の後部にモータ185が取り付けられ、このモータ185の前方に突出した回転軸にギヤ391が設けられている。
ギヤ391は、前側の一側にて回動ギヤ393と歯合するとともに、後側の一側上方にて円形状のクランクギヤ394と歯合している。
回動ギヤ393は、例えば中心角が180°の扇形、すなわち半円形状に形成され、弧部がギヤ391に歯合している。また、この回動ギヤ393は、回動軸393aの前端部が隔壁本体141の後部に回動可能に軸支されているとともに、この前端部が、隔壁本体141の前部に位置する図示しない前部回動ギヤに接続されている。また、回動ギヤ393の後部には、回動軸393aに対して回動ギヤ393から突出する方向に偏心した位置に挿通軸393bが突設され、この挿通軸393bが導入口開閉弁365を駆動させる開閉弁駆動体397に挿通されている。
前部回動ギヤは、下方空間部356に位置し、回動ギヤ393に対して所定の角度を保ちながら回動ギヤ393と一体に回転可能となっている。また、この前部回動ギヤは、上方に位置する前部クランクギヤ401に歯合されている。
この前部クランクギヤ401は、円形状のギヤであり、下方空間部356に位置し、隔壁本体141に回動可能に軸支されている。そして、この前部クランクギヤ401の外周縁部近傍には、クランク突部401aが前方へと突設されており、このクランク突部401aが、導入口開閉弁365を回動させる回動連結部材403に挿通されている。
この回動連結部材403は、上下に長手状に形成され、上側と下側とに、ガイド孔部403a,403aが上下方向に沿って長孔状に穿設されているとともに、上下方向の略中心域に、クランク突部401aが挿通されるクランク孔部403bがガイド孔部403a,403aと交差する方向である左右方向に長手状に穿設されている。また、回動連結部材403の上端部には、開口開閉弁372の連結突部374が挿通される連結孔部403cを前後方向に長孔状に備えた連結突出部403dが設けられている。そして、ガイド孔部403a,403aには、隔壁本体141から突設された図示しないガイド突部が挿通され、前部クランクギヤ401の回動により回動連結部材403が上下方向に案内されるように構成されている。
開閉弁駆動体397は、回動ギヤ393の挿通軸393bが挿通される連結ガイド孔部397aを備えた下部駆動体水平部397bと、この下部駆動体水平部397bの先端から上方へと延設された駆動体垂直部397cと、この駆動体垂直部397cの上端部から下部駆動体水平部397bと同方向へと略水平状に突設された上部駆動体水平部397dと、この上部駆動体水平部397dの先端部かた上方へと略垂直状に突設され軸支部367に回動可能に軸支された連結突部397eとを備えているとともに、駆動体垂直部397cと上部駆動体水平部397dのそれぞれには、上下方向に沿って長孔状のガイド用孔部397fが穿設されている。
連結ガイド孔部397aは、横長の略円弧状に形成され、下部駆動体水平部397bに対して正面視でへ字状に屈曲している。
そして、各ガイド用孔部397fには、隔壁本体141から突設されたガイド突部406がそれぞれ挿通され、回動ギヤ393の回動により開閉弁駆動体397が上下方向に案内されるように構成されている。
一方、クランクギヤ394は、後部の半周に亘ってカム部408が一体に設けられ、このカム部408が、ギヤ391の側方に配設された図示しないスイッチのスイッチ片に当接することで、このスイッチのオンオフを切り換え可能に構成されている。さらに、クランクギヤ394の後部には、外周縁部近傍に長手状のリンケージ411の下端部が回動可能に連結され、このリンケージ411の上端部が、上下方向に長手状のラックギヤ412の下端部に回動可能に連結されている。そして、このラックギヤ412は、隔壁本体141の後部に取り付けられたガイド部材413に上下方向に摺動すなわちスライド可能に保持されている。
したがって、ラックギヤ412は、クランクギヤ394の回動によりリンケージ411を介して上下方向に往復動可能となっている。
さらに、ラックギヤ412には、ガイド部材413に回動可能に軸支された図示しないギヤが歯合され、このギヤには、ガイド部材413の前部に位置する大径のギヤ417が同軸に設けられて一体に回動可能となっている。さらに、このギヤ417は、このギヤ417の上方に位置する上部ギヤ418と歯合され、この上部ギヤ418は、隔壁本体141の前部にて上方空間部355内に位置し塵落とし部135のギヤ部179に歯合する前部ギヤ419と同軸に設けられて一体に回動可能となっている。
また、切換手段329は、駆動機構136、導入口開閉弁365および開口開閉弁372などにより、導入口153を閉じた状態で、主風路325と往路326とを介して電動送風機7の駆動によりホース接続口251から吸い込んだ塵埃を集塵ユニット9およびプリーツフィルタ126に捕集可能な吸込状態(掃除状態)と、電動送風機7の駆動により導入口153を介して吸込状態でのプリーツフィルタ126の下流側から外気を副風路328に導入し、プリーツフィルタ126に捕集した塵埃を集塵ユニット9へと往路326を介して移動させる塵埃移動状態(エア洗浄状態)とに切り換え可能となっている。
次に、上記第3の実施の形態の動作を説明する。
吸込状態では、開口開閉弁372の前端側が上方に位置して空間連通開口371が開いているとともに、開閉弁駆動体397が上方に位置していることで導入口開閉弁365が上方に位置し、導入口開閉弁365が導入口153を閉塞している。すなわち、この吸込状態で、復路327および導入口153がそれぞれ遮断されている。
そして、電動送風機7の駆動による負圧の作用によって、床ブラシ267の先端側から空気とともに塵埃を吸い込む。この吸い込んだ塵埃は、空気とともに延長管266およびホース体261を経てホース接続口251へと吸い込まれる。
ここで、吸い込んだ塵埃の大部分である粗塵は、空気により慣性が与えられ、接続筒部252および分離部本体314を直進し、集塵ユニット9へと吸い込まれる。
また、この粗塵とともに集塵ユニット9へと吸い込まれた空気は、集塵ユニット9の後部から下方空間部356へと流入した後、吸込開口144を介して電動送風機7の吸込側へと吸い込まれる。
さらに、塵埃とともに吸い込まれ塵埃分離部311の分離部本体314にて分離された空気の残りは、連通孔部344へと分離され、含まれる細塵がメッシュフィルタ345により捕集されるとともに、往路326を通過する際に、メッシュフィルタ345により捕集しなかった微細塵がプリーツフィルタ126によりさらに捕集され、プリーツフィルタ126を通過した後、上方空間部355に流入し、空間連通開口371から下方空間部356へと流入して主風路325と合流しつつ吸込開口144を介して電動送風機7へと吸い込まれる。
電動送風機7へと吸い込まれた空気は、この電動送風機7を通過して排気風となり、この電動送風機7から排気孔を介して本体ケース2の外部へと排気される。
そして、掃除を終了する際には、作業者が設定ボタン265により電動送風機7の動作モードを停止モードとすると、制御手段がモータ185を介して駆動機構136を動作させる。
具体的に、モータ185の回動により図16に示す時計回り方向にギヤ391が回動し、このギヤ391に歯合されている回動ギヤ393が上方向へと最大で約180°回動し、この回動ギヤ393の回動に伴い、前部回動ギヤが上方向に回動し、この前部回動ギヤに歯合する前部クランクギヤ401が回動することで回動連結部材403が下方へと移動し、この回動連結部材403の上端部に連結された開口開閉弁372の前端側が下方へと回動して空間連通開口371を閉塞する。
同時に、回動ギヤ393の回動に伴い、この回動ギヤ393の挿通軸393bは、連結ガイド孔部397a内を左端から右端へと移動し、この移動の際に連結ガイド孔部397a内に摺接することで、開閉弁駆動体397を下方へと押し下げ、導入口開閉弁365の軸支部367を介して導入口開閉弁365を下方へと押し下げて、この導入口開閉弁365が導入口153を開く。
また、ギヤ391に歯合されているクランクギヤ394が回動することで、リンケージ411を介してラックギヤ412が上下方向に往復動し、ラックギヤに歯合するギヤが回動し、このギヤと同軸にギヤ417が回動し、このギヤ417に歯合する上部ギヤ418が回動し、この上部ギヤ418と一体的に前部ギヤ419が回動することで、この前部ギヤ419が歯合する塵落とし部135のギヤ部179が、塵落とし体181とともに左右方向に往復動し、これら塵落とし体181がプリーツフィルタ126の下流側を順次弾いてプリーツフィルタ126に振動を与えて、このプリーツフィルタ126に付着した塵埃を除去する。
この除去された塵埃は、空間部341にて風路下板部275上に落下する。
そして、ギヤ391が最大まで回動すると、カム部408が押し込んだスイッチのスイッチ片が復帰することで、制御手段がモータ185を停止させる。
この塵埃移動状態で、電動送風機7の駆動により、導入口153から本体ケース2内に導入された外気は、プリーツフィルタ126の上流側を、上方から下方に沿って通過することで、このプリーツフィルタ126にて捕集した微細塵を除去するとともに、この外気が下風路283を通過する際に、この外気により、風路下板部275上に落下した微細塵が連通孔部344を通過して集塵ユニット9へと吸い込まれた後、微細塵を除去された空気が下方空間部356および吸込開口144を介して電動送風機7の吸込側へと吸い込まれる。
また、外気の一部は、プリーツフィルタ126の前方から第1弁体321の連通孔389を介して分離部本体314内へと流入することでメッシュフィルタ345を逆洗し、このメッシュフィルタ345に付着した塵埃を、分離部本体314を介して集塵ユニット9内へと移動させる。
そして、制御手段は、所定時間が経過した後、電動送風機7を停止させるとともに、モータ185を上記と逆方向に回転させることで、各部が上記動作と逆に動作して吸込状態の位置となった後、モータ185を停止させる。
この結果、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能になる。
また、プリーツフィルタ126を集塵ユニット9よりも上側に設けることで、プリーツフィルタ126に捕集されこのプリーツフィルタ126から除去された微細塵を電動送風機7の負圧により集塵ユニット9に移動させる際に、微細塵の自重を利用して重力にて補助するので、プリーツフィルタ126に捕集されこのプリーツフィルタ126から除去された微細塵を、集塵ユニット9へと確実に移動してプリーツフィルタ126の目詰まりを抑制でき、吸込状態に切り換えた際に往路326側を通過する吸込風量を確保して、吸込力の経時的な低下を抑制できる。
なお、上記各実施の形態において、切換手段329を動作させるタイミングは、電気掃除機の運転開始時、あるいは終了時以外でも、例えば電気掃除機の運転開始から所定時間経過した際など、任意に設定できる。
そして、導入口153は、排気孔31を介して掃除機本体1の外部の空気と連通可能に構成してもよい。
また、切換手段329は、上記構成に限定されるものではない。
さらに、塵落とし部135を設けない構成としてもよい。
そして、電気掃除機の細部は、上記構成に限定されるものではなく、電気掃除機としては、キャニスタ型に限らず、例えば自律走行式(ロボット式)の電気掃除機、あるいはハンディ型など、上側から蓋体3により集塵ユニット9を保持する構成であれば、対応させて用いることができる。