JP2008229247A - 枕 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンモック式の枕において、高さの調節を容易且つ微調節に可能とする。
【解決手段】所定の距離離れて対向配置された一対のベース部材1,1と、上記それぞれのベース部材1に立設された柱部材2と、上記それぞれの柱部材2の上部に上記ベース部材1と略平行に設けられた支持部材3と、上記柱部材2又は支持部材3の間に張設されてそれぞれの距離を規定する横架部材4と、所定長さの帯状体7の長手方向に直交する両端部に棒状の保持部材8を備え該保持部材8の両端部が上記それぞれの支持部材3に掛止されて所定の高さHで張り渡され上記帯状体7に頭部を載置する頭部載置部材5と、を備える枕において、上記頭部載置部材5を、該頭部載置部材5の高さを調節する高さ調節手段9を介して上記支持部材3に掛止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、対向配置された支持部材間に頭部載置部材を吊り下げて通気性をよくしたハンモック式の枕に関し、詳しくは、頭部載置部材の高さを調節可能とした枕に係るものである。
従来のハンモック式の枕は、基台と、この基台の両側から立設された側枠と、この側枠の支持部材に両端部を支持されてU字状に吊り下げられたベルトとを備えて成っていた。上記ベルトは、その両端部と、該両端部から所定の距離だけ離れた箇所に、上記ベルトの幅方向に設けられた面ファスナーを有し、上記支持部材を形成する支持棒の外周に周回させて、両端部の面ファスナーとそれより内側に設けられた面ファスナーとを接合することにより、上記側枠にベルトを取り付けていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−323633号公報
しかし、上記従来のハンモック式の枕においては、側枠の支持部材に対するベルトの固定を面ファスナーによって行っていたため、上記ベルトの高さを調節しにくいことに加えて、高さの微調節が出来なかった。また、上記ベルトに頭を載せた使用状態において、高さを調節することができなかった。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、頭部載置部材の高さを調節可能とする枕を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による枕は、所定の距離離れて対向配置された一対のベース部材と、上記それぞれのベース部材に立設された柱部材と、上記それぞれの柱部材の上部に上記ベース部材と略平行に設けられた支持部材と、上記柱部材又は支持部材間に張設されてそれぞれの距離を規定する横架部材と、所定長さの帯状体の長手方向に直交する両端部に棒状の保持部材を備え該保持部材の両端部が上記それぞれの支持部材に掛止されて所定の高さで張り渡され上記帯状体に頭部を載置する頭部載置部材と、を備える枕において、上記頭部載置部材を、該頭部載置部材の高さを調節する高さ調節手段を介して上記支持部材に掛止したものである。
このような構成により、支持部材と頭部載置部材との間に設けられた高さ調節手段によって、支持部材に掛止された頭部載置部材の高さを調節する。
また、上記高さ調節手段は、上記支持部材に設けられた掛止部材と、下端が上記保持部材の両端部にそれぞれ結合されてその上部側のリングで上記掛止部材に掛止される鎖と、を備えたものである。これにより、下端が保持部材の両端部にそれぞれ結合されてその上部側のリングで支持部材に設けられた掛止部材に掛止される鎖のリング位置を変えることによって頭部載置部材の高さを調節する。
さらに、上記高さ調節手段は、上記支持部材に設けられた滑車と、下端が上記保持部材の両端部にそれぞれ結合されてその上部側で上記滑車に巻き回される紐状体と、上記支持部材の滑車近傍に設けられ、上記紐状体の上昇及び下降操作に応じて上昇又は下降する頭部載置部材の位置を固定するストッパ手段と、を備えたものである。これにより、上記支持部材の滑車近傍に設けられたストッパ手段によって、下端が保持部材の両端部にそれぞれ結合されて、その上部側で支持部材に設けられた滑車に巻き回される紐状体の上昇及び下降操作に応じて、上昇又は下降する頭部載置部材の位置を固定して頭部載置部材の高さを調節する。
請求項1に係る発明によれば、支持部材と頭部載置部材との間に設けられた高さ調節手段によって、支持部材に掛止された頭部載置部材の高さを調節することができる。したがって、枕を自分に合った高さに調節することが可能であるため、首や肩に負担が掛からず楽に頭部を載せることができる。また、ハンモック式の枕であるため、通気性が良く、頭部にこもる熱を逃がすことができる。
また、請求項2に係る発明によれば、下端が保持部材の両端部にそれぞれ結合されてその上部側のリングで支持部材に設けられた掛止部材に掛止される鎖のリング位置を変えることによって頭部載置部材の高さを調節することができる。この場合、掛止部材に掛止するリング位置を変えるだけで、枕の高さを容易に調節することができると共に、高さを微調節することができる。また、保持部材の前部側と後部側に結合された鎖の掛止位置を変えることにより、頭部載置部材に前後に傾斜を持たせることができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、上記支持部材の滑車近傍に設けられたストッパ手段によって、下端が保持部材の両端部にそれぞれ結合されて、その上部側で支持部材に設けられた滑車に巻き回される紐状体の上昇及び下降操作に応じて、上昇又は下降する頭部載置部材の位置を固定して頭部載置部材の高さを調節することができる。この場合、滑車に巻き回される紐状体をストッパ手段によって任意位置で固定することができるので、頭部載置部材に頭部を載せた使用状態において、スムーズ且つ無段階に枕の高さを調節することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による枕の第一の実施形態を示す図である。この枕は、対向配置された支持部材間に頭部載置部材を吊り下げて通気性をよくしたハンモック式のもので、ベース部材1と、柱部材2と、支持部材3と、横架部材4と、頭部載置部材5とを備えて成る。
上記ベース部材1は、本発明の枕の土台となるもので、例えば20〜40cm程度の長さを有するパイプ材から成る。そして、2本のベース部材1が、その間に使用者の頭部(図2に示す符号6参照)が入るだけの距離(例えば30〜70cm程度)離れて略平行に対向配置されることにより、一対のベース部材1,1を構成している。
上記それぞれのベース部材1には、柱部材2が立設されている。この柱部材2は、本発明の枕をハンモック式に吊り下げるための高さを与えるもので、例えば20〜60cm程度の長さを有するパイプ材から成り、上記ベース部材1の片側端部から、略垂直に立設されている。
上記それぞれの柱部材2の上部には、支持部材3が設けられている。この支持部材3は、頭部載置部材5を吊り下げる部材となるもので、例えば10〜40cm程度の長さを有するパイプ材からなり、上記柱部材2の上端に接合され、上記ベース部材1と略平行に形成されている。この実施形態の場合は、上記ベース部材1と柱部材2と支持部材3は、1本のパイプ材をコ字状に折り曲げることにより一続きに形成されている。
上記それぞれの柱部材2の間には、横架部材4が張設されている。この横架部材4は、上記柱部材2,2の距離を規定するもので、例えば30〜70cm程度の長さを有するパイプ材から成る。この実施形態の場合は、上記横架部材4は上記柱部材2の上端部近傍と下端部近傍の二箇所に設けられ、その両端部で溶接等により上記柱部材2に接合されている。
上記それぞれの支持部材3には、頭部載置部材5が掛止されて所定の高さHで張り渡されている。この頭部載置部材5は、使用者が頭部6(図2参照)を載せるもので、帯状体7と、保持部材8とから成る。
上記帯状体7は、使用者が頭部6を直に載せる部材となるもので、長さが上記ベース部材1,1間の距離よりも大きく(例えば50〜130cm程度)、幅が20〜30cm程度のネット又は布状体などから成る。
上記帯状体7の長手方向に直交する両端部には、保持部材8が固定されている。この保持部材8は、上記帯状体7の帯形状を維持するためのもので、上記帯状体7の幅と同等の長さのパイプ材から成る。
ここで、本発明においては、頭部載置部材5は高さ調節手段9を介して支持部材3に掛止されている。この高さ調節手段9は、上記頭部載置部材5の高さHを調節するもので、掛止部材10と、鎖11とから成る。
上記掛止部材10は、上記鎖11を付け外し自在に掛止するもので、鉤形のフックから成る。この実施形態の場合は、上記掛止部材10は、上記支持部材3の下側面に、例えば10〜30cm程度の距離を置いた二箇所に設けられている。
上記鎖11は、上記頭部載置部材5を吊り下げ支持するもので、その下端で上記保持部材8と結合し、その上部側のリングで上記掛止部材10に付け外し自在に掛止されるようになっており、上記頭部載置部材5を所定の高さH、例えば5〜15cm程度に張り渡している。
次に、このように構成された枕の使用状態について、図1を参照して説明する。先ず、上記掛止部材10に鎖11が掛止されて上記頭部載置部材5が所定の高さHで張り渡されている。この状態において、使用者は、仰向けになって頭部6(図2参照)を上記頭部載置部材5に載せる。次に、高さが不適切と感じた場合は、起き上がって頭部6を上記頭部載置部材5から離し、上記掛止部材10に掛止する上記鎖11のリング位置を変えて高さHを調節する。また、傾きが不適切と感じた場合は、起き上がって頭部6を上記頭部載置部材5から離し、上記掛止部材10に掛止する上記鎖11のリング位置を変えて、前部側と後部側の鎖の長さを変えることによって傾きを調節する。
この枕の第一の実施形態によれば、下端が保持部材8の両端部にそれぞれ結合されてその上部側のリングで支持部材3に設けられた掛止部材10に掛止される鎖11のリング位置を変えることによって頭部載置部材5の高さを調節することができる。また、前後の鎖11の掛止位置を変えることにより頭部載置部材に傾斜を持たせることができる。
図3は、本発明の第二の実施形態を示す図である。この実施形態は、上記掛止部材10を、上記一対の支持部材3にそれぞれ一箇所ずつのみ設けたものである。これにより、枕を構成する部材を少なくすることができ、小型化に加えて製作費を低減することができる。また、頭部載置部材5の前後方向の揺動を掛止部材10を中心として回動する動きとすることができる。なお、このように構成された枕の使用状態は、上記第一の実施形態の場合と同様である。
図4は、本発明の第三の実施形態を示す図である。この実施形態は、高さ調節手段12を、滑車13(図5参照)と、紐状体14と、ストッパ手段15とを備えて構成したものである。
上記滑車13は、図5に示すように、紐状体14を掛け回すと共にその長さ方向にスムーズに移動させるもので、軸16を中心として回転可能にケース17に保持されている。上記紐状体14は、図4に示すように、上記頭部載置部材5を吊り下げ支持するもので、その下端で上記帯状体7の端部を保持している保持部材8と結合し、その上部側で上記滑車13(図5参照)に巻き回されて、他端が操作部18に結合されている。この操作部18は、手で掴んで枕の上昇及び下降を操作するもので、例えば10〜30cm程度の長さのパイプ材からなり、その両端部付近で上記紐状体14と結合している。
上記滑車13(図5参照)の近傍には、ストッパ手段15が設けられている。このストッパ手段15は、上記紐状体14の上昇及び下降操作に応じて上昇又は下降する頭部載置部材5の位置を固定するもので、図5に示すように、滑車13と、ギヤ19と、リブ20とから成る。
上記ギヤ19は、上記滑車13及びリブ20と協働して上記紐状体14を狭持し、この紐状体14の長さ方向の移動を阻止するもので、軸21を中心として回転可能であると共に、その軸21が上記ケース17内壁に設けられた軸保持形状部22に保持されて所定距離上下移動可能にされている。
上記ギヤ19の上方には、リブ20が設けられている。このリブ20は、上記ギヤ19の上方向の移動限界を規定すると共に、このギヤ19と噛み合ってギヤ19の回転を阻止するもので、上記ケース17内壁の後面から前面に渡って形成されている。なお、上記ギヤ19と噛み合う位置には、噛合部23が設けられている。
上記ケース17は、上記滑車13及びギヤ19を保持して上記支持部材3に接合するもので、下面が開口された略直方体形状から成る。
次に、このように構成された枕の使用状態について、図4を参照して説明する。先ず、ストッパ手段15によって滑車13(図5参照)に巻き回されている紐状体14が任意位置で固定されることによって、上記頭部載置部材5が所定の高さHで張り渡されている。この状態において、使用者は、仰向けになって頭部6(図2参照)を上記頭部載置部材5に載せる。次に、高さが低いと感じて上記頭部載置部材5を上昇させる場合、先ず、上記操作部18を矢印A方向に引っ張る。このとき、図5に示すように、上記ギヤ19は上記紐状体14から受ける下向きの摩擦力により、実線で示すストップ位置から破線で示す解除位置まで落下するため、上記紐状体14は自由にC方向に移動する。これにより、図4に示すように、上記保持部材8が矢印E方向に上昇し、上記頭部載置部材5の高さHを増加させることができる。
また、高さが高いと感じて上記頭部載置部材5を下降させる場合、先ず、図5に示すように、上記操作部18を矢印Kに示す斜め下方向へわずかに引っ張る。これにより、上記紐状体14がギヤ19に与えていた摩擦力が解除されて、このギヤ19が解除位置に落下する。この状態で、頭部6(図2参照)により図4に示す上記頭部載置部材5に掛かっている下向きの荷重Fに対して、上記操作部18を図5に示す矢印K方向の力によって保持しながら矢印M方向に移動させる。これにより、図4に示すように、上記保持部材8が矢印G方向に下降し、上記頭部載置部材5の高さHを減少させることができる。
また、上記上昇又は下降の操作において、高さの調節を終えて上記頭部載置部材5の位置を固定する場合は、上記操作部18へ加えている矢印A方向又は図5に示す矢印K方向の力を解除する。これにより、上記荷重Fによって、上記紐状体14が矢印D方向に移動すると共に上記操作部18が矢印B方向に上昇する。これに伴い、上記ギヤ19は紐状体14から上向きの摩擦力を受けて上昇し、上記リブ20に当接して上記噛合部23と噛み合う。この状態で、上記紐状体14は滑車13とギヤ19とによって狭持され、矢印D方向の移動が阻止される。これにより、図4に示す頭部載置部材5の高さHを固定することができる。
この枕の第三の実施形態によれば、支持部材3の滑車13近傍に設けられたストッパ手段15によって、操作部18の上昇又は下降操作に応じて、上昇又は下降する頭部載置部材5の位置を固定して頭部載置部材5の高さを調節することができる。したがって、頭部載置部材5に頭部を載せた使用状態において、スムーズ且つ無段階に枕の高さを調節することができる。
図6は、本発明の第四の実施形態を示す図である。この実施形態は、上記滑車13及びストッパ手段15を、上記一対の支持部材3にそれぞれ一箇所ずつのみ設けたものである。このように構成したことにより、枕を構成する部材を少なくすることができ、小型化に加えて製作費を低減することができる。また、頭部載置部材5の前後方向の揺動を、滑車13を略中心として回動する動きとすることができる。なお、このように構成された枕の使用状態は、上記第三の実施形態の場合と同様である。
なお、以上の説明においては、ベース部材1、柱部材2、支持部材3、横架部材4、保持部材8及び操作部18をそれぞれパイプ材としたが、本発明はこれに限られず、中実の円柱部材又は角柱部材としてもよい。また、ベース部材1、柱部材2、支持部材3、横架部材4、保持部材8及び操作部18は、木製、プラスチック製又は金属製などとしてもよい。さらに、ストッパ手段15として、滑車13、ギヤ19及びリブ20を組み合わせたものとしたが、これに限られず、ワンウェイクラッチやラチェット等を用いる公知のストッパ手段としてもよい。
本発明による枕の第一の実施形態を示す斜視図である。 枕に頭部を載せた使用状態を示す正面図である。 本発明による枕の第二の実施形態を示す斜視図である。 本発明による枕の第三の実施形態を示す斜視図である。 ストッパ手段の内部構造を示す縦断面図である。 本発明による枕の第四の実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
1…ベース部材
2…柱部材
3…支持部材
4…横架部材
5…頭部載置部材
7…帯状体
8…保持部材
9、12…高さ調節手段
10…掛止部材
11…鎖
13…滑車
14…紐状体
15…ストッパ手段

Claims (3)

  1. 所定の距離離れて対向配置された一対のベース部材と、
    上記それぞれのベース部材に立設された柱部材と、
    上記それぞれの柱部材の上部に上記ベース部材と略平行に設けられた支持部材と、
    上記柱部材又は支持部材間に張設されてそれぞれの距離を規定する横架部材と、
    所定長さの帯状体の長手方向に直交する両端部に棒状の保持部材を備え、該保持部材の両端部が上記それぞれの支持部材に掛止されて所定の高さで張り渡され、上記帯状体に頭部を載置する頭部載置部材と、
    を備える枕において、
    上記頭部載置部材を、該頭部載置部材の高さを調節する高さ調節手段を介して上記支持部材に掛止したことを特徴とする枕。
  2. 上記高さ調節手段は、上記支持部材に設けられた掛止部材と、下端が上記保持部材の両端部にそれぞれ結合されてその上部側のリングで上記掛止部材に掛止される鎖と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の枕。
  3. 上記高さ調節手段は、上記支持部材に設けられた滑車と、下端が上記保持部材の両端部にそれぞれ結合されてその上部側で上記滑車に巻き回される紐状体と、上記支持部材の滑車近傍に設けられ、上記紐状体の上昇及び下降操作に応じて上昇又は下降する頭部載置部材の位置を固定するストッパ手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の枕。
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