JP2008229226A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動画像の撮影中にリアルタイムで画像処理を施す際に、極めて短時間で画像処理に適したパラメータを選択し、このパラメータに基づき画像処理を施された動画像を表示することのできる画像処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】入力画像に対して画像処理を行う処理演算部と、処理演算部とは独立して、パラメータの算出および適用パラメータの変更指示を行うパラメータ決定部と、画像処理に適用するパラメータを複数記憶するためのパラメータ保持手段と、画像処理に適用するパラメータを、パラメータ保持手段に記憶されたパラメータの間で切り替えていくパラメータ変更手段とを有する画像処理装置により、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置に関し、詳しくは、医療用、すなわち医療診断用に撮影された画像、特に動画像に対して、画像の撮影中にリアルタイムで画像処理を施して画像処理済画像を出力する、例えば、表示のために出力する画像処理装置に関する。
近年、医療において、X線などによる画像撮影装置により撮影された医療用画像を用いた診断が行われている。このような医療用画像には、診断に適した画像を得るために、種々の画像処理が実施されている。中でも、動画像に対しては、精度の高い画像処理を高速に行う必要があり、様々な工夫がなされている。このように、主に、医療用画像処理をリアルタイムで、高速に実施する従来技術として、以下に示す医療用画像処理のリアルタイム処理のためのアルゴリズムに関する技術(特許文献1および2参照)や、システム構成としての技術(特許文献3参照)が存在する。
一例として、特許文献1には、X線透視撮影装置において、被検体の胎動によるブレの影響を抑えつつ画像処理を行って画質の改善を図る方法が開示されている。特許文献1では、X線透視撮影装置によって撮影された画像(X線動画像)を複数フレーム分、フレームメモリに保存して、それらを基準画像のイメージデータと位置合わせして、ずれが基準値を超えない範囲で画像を合成することにより、画像中のノイズ、特にランダムノイズを低減する処理が行われている。特許文献1では、対象の構造物座標に着目して、フレームメモリに保存された撮影画像を基準画像のイメージデータと位置合わせすることにより、残像が残らない工夫がなされている。
また、特許文献2には、読み取った放射線画像に対する画像処理を高速に実行する画像処理装置が開示されている。特許文献2では、画像を複数のブロックに分割して並列読み出しを実施し、ブロックデータから、原画像の特徴を有していると共に画素数の削減された縮小画像を生成する。そして、この縮小画像に基づき画像処理条件を設定して画像処理を行う。すなわち、特許文献2では、このように、縮小画像からパラメータを算出することにより、高速な画像処理を実施することができる。
さらに、特許文献3には、検査部位ごとに透視画像処理パラメータを変更する手間がかからず、良好な透視画像を得ることができる透視撮影画像処理装置が開示されている。特許文献3では、種々の撮影術式に応じたパラメータを予めメモリに記憶しておき、その中から、被検体の検査部位に適したパラメータを用いて、すなわち、X線源の制御部から線量に応じたパラメータを適用して、画像処理を実施する。この特許文献3で行われる処理は、特許文献1および2で行われる処理と異なり、様々な画像処理にも対応しており、リアルタイムで適当なパラメータを設定することが可能である。
特開平09−056707号公報 特開2000−041974号公報 特開2003−110937号公報
ところで、このような撮影画像に対する画像処理は、主に診断中に行われるため、処理を高速に行うことはもちろん、大規模な処理や高精度な処理、多様な種類の処理などの実現が求められる。また、大規模かつ多様な画像処理を行うためには、処理のアルゴリズムや処理に用いるパラメータが増大することが考えられる。
しかしながら、特許文献1では、画像処理を行う際に複数フレーム分の画像を保存する必要があるため、複数フレーム分だけメモリを確保しなければならず、そのため、フレームメモリの容量が大きくなってしまうという問題がある。また、複数フレームの画像の合成によるノイズ低減処理は、例えば静止画像などに対して適用されているノイズ低減処理に比べて効果が低いという問題がある。さらに、特許文献1に開示の技術は、ノイズ低減処理以外の画像処理には対応していないという問題がある。
また、特許文献2では、パラメータの算出に縮小画像を使用するため、画像中の対象物に対する輪郭処理や、輪郭を除いたノイズ低減処理などを実施した場合に、処理の精度が低下するという問題がある。
特許文献3は、多種の画像処理に対応することができるが、パラメータ量が膨大になるのに伴い、パラメータの記憶に必要なメモリの容量も膨大になるし、また、パラメータ量が膨大になると、リアルタイムに設定することが不可能となるという問題がある。また、同一の撮影部位において様々な処理パラメータを用いたい場合や、撮影部位によっては同一の線量でも様々な処理パラメータを変化させる必要がある場合や、また、診断によっては、画像の表示に、イレギュラーなパラメータが必要となる場合に、対応が困難であり、
リアルタイムでの対応が不可能となることがあるという問題がある。また、パラメータ量が膨大になったときにも、リアルタイムに設定することが不可能となる。
本発明の第1の目的は、上記の問題を解決し、画像、特に動画像の撮影中にリアルタイムで画像処理を施す際に、極めて短時間で画像処理に適したパラメータを選択し、このパラメータに基づき画像処理を施された画像、特に動画像を出力する、例えば、表示のために出力することのできる画像処理装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、上記目的に加え、動画像に対し、静止画像に対して実施する画像処理と同様のレベルの、大量のパラメータを用いた大規模な画像処理を、メモリの容量を増大させることなく高精度で行うことのできる画像処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、画像に対して1以上の画像処理を施す画像処理装置であって、外部からの入力情報に基づき、前記1以上の画像処理の各々に用いるパラメータを決定するためのソフトウェアで構成されるパラメータ決定部と、前記パラメータ決定部において決定されたパラメータを用いて、前記画像に対して前記1以上の画像処理をそれぞれ実施するためのハードウェアで構成される、1以上の画像処理手段を備える画像処理演算部とを有し、前記画像処理演算部は、各画像処理手段に対して、2以上の前記パラメータを一時的に記憶して保持するパラメータ保持手段と、前記パラメータ保持手段に記憶された前記2以上のパラメータのうちの1つを選択し、当該画像処理に適用するパラメータ選択手段とをそれぞれ有し、各画像処理手段は、前記パラメータ保持手段によって保持された前記2以上のパラメータのうちから前記パラメータ選択手段によって選択された1つのパラメータを前記画像処理に適用して前記画像を画像処理演算することによって得られた第1の画像処理済画像を出力中に、任意のタイミングで前記パラメータ選択手段によって他の1つのパラメータを選択し、選択された他の1つのパラメータを前記画像処理に適用して、前記画像を画像処理演算することによって得られた第2の画像処理済画像を出力することを特徴とする画像処理装置を提供する。
このような本発明においては、前記パラメータ決定部は、フロントエンドにおいて、前記画像処理演算部が各画像処理手段において前記1つのパラメータを前記画像処理に適用して前記画像を画像処理演算している間に、バックエンドにおいて、外部からの入力情報に基づいて前記画像処理に用いるパラメータをソフトウェアで演算し、決定することが好ましい。
また、前記画像は、動画像であり、前記第1および第2の画像処理済画像の出力は、表示デバイスへの表示であり、前記画像処理演算部は、少なくとも1フレーム分の前記画像のデータを記憶する記憶手段を有し、前記他方のパラメータは、前記画像の1フレーム分の表示出力時間内に適用され、前記他方のパラメータに基づき前記画像処理が施された前記画像は、1フレーム分の時間遅延して表示出力されることが好ましい。
さらに、前記画像処理演算部は、外部制御信号を元に、前記画像処理に対するフレーム開始信号を生成し、前記パラメータ選択手段は、前記フレーム開始信号が生成されるタイミングに基づいて前記パラメータを選択し、選択されたパラメータを適用することが好ましく、前記画像処理演算部は、前記画像処理に要する演算時間に基づいて、前記フレーム開始信号の生成のタイミングを遅延させることが好ましい。
また、前記画像処理は、グリッド除去処理、ガウシアンピラミッド画像構成処理、ラプラシアンピラミッド画像構成処理、ノイズ低減処理、ダイナミックレンジ圧縮処理、および、マルチ周波数強調処理のうち1以上の処理であることが好ましい。
さらに、前記パラメータ決定部は、前記2以上のパラメータのうちの隣り合う2つのパラメータに加えて、前記2つのパラメータの中間値、あるいは、中間に相当する2種類以上のパラメータを決定することが好ましい。
本発明によれば、上記構成により、画像、特に動画像の撮影中にリアルタイムで画像処理を施す際に、画像処理に用いるパラメータの変更を短時間で行うことができる。
また、このような画像処理装置においては、動画像に対して、静止画像に対する処理と同様のレベルの大量のパラメータを用いた大規模な画像処理を、メモリの容量を増大させることなく高精度で行うことができる。
したがって、診断者が、撮影された画像、特に動画像を見ながら被検体を診断中に、撮影部位の中から患部などの指定の部位を拡大して表示させたり、画像に応じた画像処理を施して、診断者が診断し易いような所望の画質で画像を表示させるなど、画像処理の内容や画像サイズの変更をリアルタイムで行うことができる。これにより、診断者が診断しやすいような、診断者にとって最適な画像を、極めて短時間で表示することができる。つまり、診断者がパラメータを切り替えて試行錯誤しながら、短時間で最適なパラメータを決定することができる。
さらに、各画像処理について、それぞれ独立してパラメータの適用を行うことができる。
また、診断者は、幅広い撮影部位の中から患部である指定箇所をトリミングして、さらに、トリミングされた箇所に対する最適なパラメータやダイナミックレンジ圧縮などを短時間で決定することができる。
さらに、このような本発明の画像処理装置においては、画像処理の精度を向上させることにより、動画像に対しても、静止画像に匹敵する高精度なノイズ低減処理を行うことができる。このため、X線照射による患部の撮影時のX線量を低くすることができ、被検体への負担を低減することができる。
以下に、本発明に係る画像処理装置について、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、X線動画像撮影システムに適用される、本発明に係る画像処理装置の一実施形態のブロック図である。
本発明の画像処理装置を備えるX線動画像撮影システムは、X線照射により被検体を撮影して、撮影された動画像をモニタなどの表示手段に表示するものであり、パーソナルコンピュータ(PC)などにより制御されるものである。また、本発明の画像処理装置は、現在出力、例えば表示されている画像、特に動画像を、リアルタイムで、異なる画像処理パラメータを適用した画像処理済画像に切り換えて出力(表示出力)するものであれば、X線動画像撮影システムに限らず、如何なる画像システムにも適用可能なものであり、もちろん、どのようなX線動画像撮影システムにも適用可能なものであるので、X線動画像撮影システムの基本的な構成、例えばX線源やX線検出デバイスの主要部などの図示および説明については省略し、ここでは、本発明に係る画像処理装置の構成についてのみ図示し、かつ説明する。
図1は、X線動画像撮影システム中の画像処理装置として実施した本発明の画像処理装置の一実施例のハードウェア構成を示す構成ブロック図である。
同図に示す画像処理装置10は、X線動画像撮影システムを制御する図示しない制御装置、例えばPC等に搭載されるハードウェア、例えば、着脱可能なPCIバス(ペリフェラルコンポーネントインターコネクトバス)準拠のボードに実装された電気回路、好ましくは、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などの集積化されたロジック回路として構成され、所要の画像処理を実行する画像処理演算部12と、X線動画像撮影システムの制御装置、例えばPC等のCPU(中央処理装置)20で実行されるソフトウェアとして構成され、画像処理演算部12に適用する画像処理パラメータを算出し、決定するパラメータ決定工程を実行する機能を持つパラメータ決定部とを備える。
画像処理装置10では、ハードウェアで構成される画像処理演算部12における画像処理演算と、ソフトウェアとして構成され、CPU20で実行される、画像処理演算部12において行う画像処理に必要なパラメータの算出などとは、互いに独立してそれぞれの処理を行うことができる。例えば、画像処理装置10で、フロントエンドとして、画像処理演算部12において、ハードウェアの処理として画像処理が実行されている間に、バックエンドにおいて、外部からの入力情報に基づいて、画像処理演算部12で実行される画像処理に用いるパラメータをソフトウェアで演算し、決定することができる。
図示例の画像処理演算部12は、個々に異なる所要の画像処理を実行するFPGA14_1〜FPGA14_nと、画像処理を施す対象となる所要の、好ましくは、1〜数フレームの画像を記憶するメモリ16とを有する。
FPGA14_1〜FPGA14_nは、画像処理演算部12において、それぞれ個々に異なる複数の画像処理を行うもので、それぞれ画像処理演算部12内に実装された電気回路であり、対象画像に各々異なる画像処理を施す画像処理手段18_1〜18_nとして機能する。本実施形態においては、好ましい態様として、画像処理演算部12の画像処理手段18_1〜18_nを、それぞれ、FPGA、すなわちFPGA14_1〜FPGA14_nにより実現している。しかし、本発明はこれに限定されず、高速動作が可能な集積化されたロジック回路であれば、各種の電気回路や電子回路を用いることができる。
FPGA14_1〜FPGA14_nは、同一の仕様による入出力ポートを有している。また、FPGA14_1〜FPGA14_nと、上述のソフトウェアを実行するためのCPU20とは、CPUバス22などの伝送路により接続されている。
メモリ16は、外部から入力された入力画像(原画像)、およびFPGA14_1において生成された処理済画像を一時的に記憶するものである。本実施形態においては、メモリ16は、動画像中の1フレーム分の原画像、および処理済画像を記憶できるだけの容量を有している。メモリ16は、データレートの速いダブルデータレートモード(例えば、DDR2)などのSDRAM(シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ)などの高速読み出し/書き込み可能なメモリにより構成することが好ましい。
また、FPGA14_1は、メモリ16との間のアクセスを行うためのメモリインターフェース24を有しており、このメモリインターフェース24を介して、メモリ16に記憶されている1フレーム分の原画像を読み出し、画像処理手段18_1による所定の画像処理を施した後、1フレーム分の処理済画像をメモリ16に書き込む。FPGA14_1のメモリインターフェース24を介して、FPGA14_2〜FPGA14_nの各々、例えばFPGA14_i(i=2〜n)は、必要に応じて、メモリ16に記憶されている前段のFPGA14_i−1(i=2〜n)の1フレーム分の処理済画像の読み出し、および当段のFPGA14_i(i=2〜n)の画像処理手段18_i(i=2〜n)による所定の画像処理を施した1フレーム分の処理済画像の書き込みを行うことができる。
これにより、FPGA14_1〜FPGA14_nにおいて、原画像および各段のFPGA14_i(i=2〜n)の処理済画像を用い、各段のFPGA14_i(i=2〜n)の画像処理手段18_i(i=2〜n)による画像処理を行うことができる。
なお、FPGA14_1〜FPGA14_nの各段におけるメモリ16からの画像の読み出しは、メモリ16に記憶されている原画像や前段のFPGAの処理済画像の読み出しに限定されず、また、メモリ16への画像の書き込みは、当段のFPGAによる画像処理が完了した処理済画像の書き込みに限定されず、各FPGAによる画像処理の種々の処理段階で行っても良い。すなわち、FPGA14_iの画像処理手段18_iによる画像処理演算が複数の演算処理から構成されている場合、FPGA14_i内において、1つまたはいくつかの演算処理が終了する毎に、演算処理済画像をメモリインターフェース24を介して、メモリ16に書き込み、次の演算処理を開始する前に、この書き込まれた演算処理済画像をメモリ16から読み出し、次の1つまたはいくつかの演算処理を行い、演算処理済画像をメモリインターフェース24を介して、メモリ16に書き込むことを繰り返すようにしても良い。
図2は、本発明の画像処理装置における機能ごとの構成を示すブロック図であり、図1に示す画像処理装置10を画像処理機能として具体的に示す機能ブロック図である。
図2に示す画像処理装置30は、本発明に係る画像処理装置であり、複数の画像処理を実施することができる。画像処理装置30は、パラメータ決定部32および処理演算部34(画像処理演算部)を有している。
また、処理演算部34は、図1のハードウェアで構成される画像処理演算部12に該当するものであり、パラメータ決定部32は、上述したように、画像処理演算部12が搭載されているPCのCPU20において実行されるソフトウェアで構成されるものである。パラメータ決定部32と処理演算部34とは、互いに独立してそれぞれの処理を行うことができる。すなわち、処理演算部34が、フロントエンドにおいて、1つのパラメータを用いて画像処理している間に、パラメータ決定部32は、バックエンドにおいて、外部からの入力情報に基づいてこの画像処理に用いるパラメータをソフトウェアで演算し、決定することができる。
図2において、パラメータ決定部32は、複数の画像処理に用いるパラメータの演算を行うものである。パラメータ決定部32は、外部から、X線量などの撮影条件や実施する画像処理の強度などの画像処理条件を外部入力情報として受け取り、この外部入力情報に基づき、各画像処理に必要なパラメータを算出する。パラメータの算出は、画像処理の種類ごとに行われ、算出されたパラメータは、処理演算部34に送られる。なお、パラメータ決定部32は、1つの処理について2以上のパラメータを算出してもよい。
パラメータ決定部32は、さらに、算出されたパラメータの中から、各画像処理に適用するパラメータを決定して、処理演算部34に、パラメータの適用の指示を送る。
処理演算部34は、パラメータ決定部32から受け取ったパラメータに基づき、撮影された動画像に画像処理を施すものである。処理演算部34は、外部から入力された動画像を入力画像として受け取る。また、パラメータ決定部32から受け取ったパラメータを記憶し、パラメータ決定部32からの指示に基づき、パラメータを適用して、入力画像に各種の画像処理を施して、出力画像とする。
処理演算部34は、入力画像に画像処理を行うための、グリッド除去手段36、画像再構成手段38、ノイズ低減手段40、ダイナミックレンジ圧縮手段42、および、マルチ周波数強調手段44などの各画像処理手段を有している。
なお、画像再構成手段38、ノイズ低減手段40、ダイナミックレンジ圧縮手段42、および、マルチ周波数強調手段44は、図1に示すように、FPGA(例えば、FPGA14_1〜FPGA14_n)によって構成される画像処理手段18_1〜画像処理手段18_nに相当する。
処理演算部34では、これらの各画像処理手段により、入力画像に各種の画像処理が施される。なお、処理演算部34の各画像処理手段、すなわち、画像再構成手段38、ノイズ低減手段40、ダイナミックレンジ圧縮手段42、および、マルチ周波数強調手段44における各画像処理は、パイプライン処理で行われるのが好ましい。
グリッド除去手段36は、X線による動画像撮影時に、被検体中を透過する入射X線とは無関係な方向に放射する散乱X線に起因して画像上に生じる線を除去して、画質の改善を図るためのグリッド除去処理を行うものである。グリッド除去手段36は、外部から入力された入力画像に対し、グリッド除去処理を行い、処理後の動画像(以下、原画像という)を画像再構成手段38に送信する。
本発明においては、グリッド除去処理の方法には特に限定はなく、公知の各種の方法により行えばよい。
なお、本実施形態においては、グリッド除去手段36は、図1の画像処理演算部12を構成するFPGA14_1〜FPGA14_nとは別の、図示しないハードウェアで構成されているものであるが、FPGAなどの電気回路で構成されていても良いことはもちろんである。
画像再構成手段38は、グリッド除去手段36から送信、または伝送された原画像に対して、ガウシアンピラミッド画像構成処理と、ラプラシアンピラミッド画像構成処理とを施すことにより、原画像中の、周波数帯域に応じたコントラストが強調された画像信号を得、画像の再構成処理を行うものである。このような画像再構成処理は、公知の各種の方法により行えばよい。
例えば、ガウシアンピラミッド画像構成処理は、グリッド除去手段36から送信された原画像に対して、ガウス関数で近似されたようなマスクによりマスク処理を施した後、原画像をサブサンプリングして画素数を間引いて半分にすることにより、原画像の1/4のサイズのボケ画像を得る。そして、このボケ画像のサンプリングされた画素に値が0の画素を補間して、元の大きさの画像に戻し、この画像に対して再度マスク処理を施してボケ画像を得、このボケ画像を原画像から減算して、原画像の周波数帯域毎の周波数応答特性を表す帯域制限画像信号を得る。この処理を得られたボケ画像に対して繰り返すことにより、原画像の1/22Nのサイズを有する帯域制限画像信号をN個作成する。
また、ラプラシアンピラミッド画像構成処理は、ガウシアンピラミッド画像構成処理により生成された各周波数帯域ごとの帯域制限画像信号を非線形関数により変換し、変換後の帯域制限画像信号を最低周波数帯域のボケ画像を表すボケ画像信号と共に再構成するものである。
ガウシアンピラミッド画像構成処理とラプラシアンピラミッド画像構成処理とによる画像再構成処理は、特開平5−244508号、特開平6−96200号、特開平6−301766号、特開2001−167261号等に記載されているものを用いることができる。
ガウシアンピラミッド画像構成処理により得られた各周波数帯域ごとの帯域制限画像信号、および、ラプラシアンピラミッド画像構成処理において帯域制限画像信号に基づき再構成された画像(以下、再構成画像という)は、画像再構成手段38において一時的にメモリ16(図1参照)に記憶される。なお、メモリ16へ記憶されるデータは、1フレーム分の動画像に対応する帯域制限画像信号および再構成画像であり、新たに1フレーム分の動画像が送信され、画像再構成処理が行われると、随時更新される。また、メモリ16には、帯域制限画像信号および再構成画像に対応する、1フレーム分の原画像も記憶される。
以降のノイズ低減手段40、ダイナミックレンジ圧縮手段42、およびマルチ周波数強調手段44において、動画像に対して各周波数帯域毎に異なる画像処理を施す場合には、上述したように、必要に応じて、メモリ16に記憶された原画像、帯域制限画像信号、または再構成画像が読み出され、利用される。
なお、図示例においては、ガウシアンピラミッド画像構成処理、およびラプラシアンピラミッド画像構成処理を、画像再構成手段38において行っているが、本発明はこれに限定されず、ガウシアンピラミッド画像構成処理、およびラプラシアンピラミッド画像構成処理を、それぞれ別の画像処理手段によって行っても良い。
画像再構成手段38において画像再構成処理が施された動画像は、ノイズ低減手段40またはダイナミックレンジ圧縮手段42に送信される。つまり、ノイズ低減手段40における処理は、画像処理装置30において必須のものではなく、必要に応じて行えば良い処理であるので、処理演算部34において、ノイズ低減処理が必要ないと判断された場合には、画像再構成手段38において処理された動画像は、ダイナミックレンジ圧縮手段42に直接送信される。
ノイズ低減手段40は、画像再構成手段38から送信された動画像に対して、X線量が少なく濃度が低い部分において発生するX線の量子ノイズを低減する処理を行うものである。ノイズ低減処理は、公知の各種の方法により行えばよい。例えば、画像再構成手段38において得られた各周波数帯域毎の帯域制限画像信号について局所分散値を算出し、この局所分散値の大きさに応じて帯域制限画像信号に対してノイズ成分を除去する処理を行う。また、その後、帯域制限画像信号を最低周波数帯域のボケ画像を表すボケ画像信号とともに再構成することにより、画像中の周波数帯域に応じたノイズ成分が低減された動画像を得ることができる。
ノイズ低減処理の方法については、特開平6−96200号、特開2001−167261号などに記載されている。
ノイズ低減手段40において処理された動画像は、ダイナミックレンジ圧縮手段42に送信される。
ダイナミックレンジ圧縮手段42は、画像再構成手段38またはノイズ低減手段40から送信された動画像に対して、ダイナミックレンジ圧縮処理を行うものである。ダイナミックレンジ圧縮処理は、公知の各種の方法により行えばよい。例えば、複数の帯域制限画像信号を作成し、この帯域制限画像信号に基づいて原画像信号の低周波成分に関する信号(低周波成分信号)を得、原画像信号にこの低周波成分に関する信号を加算することによりダイナミックレンジ圧縮処理を行う。
ダイナミックレンジ圧縮処理の方法については、特開平10−75395号、特開平10−75364号、特開2001−167261号などに記載されているものを用いることができる。
ダイナミックレンジ圧縮手段42において処理された動画像は、マルチ周波数強調手段44に送信される。
マルチ周波数強調手段44は、ダイナミックレンジ圧縮手段42から送信された動画像に対して、マルチ周波数強調処理を行うものである。
マルチ周波数強調処理は、原画像信号からボケ画像信号を引いたものに強調係数を乗じたものを、原画像信号に加算することにより、原画像信号の所定の空間周波数成分を強調するものであり、公知の各種の方法により行えばよい。
このようなマルチ周波数強調処理の方法については、特開2001−167261号などに記載されているものを用いることができる。
マルチ周波数強調手段44において処理された動画像は、出力画像、例えば、表示出力画像として、外部に出力される。
また、処理演算部34は、上述した処理手段の他にも、必要に応じて、例えば、画像サイズの変更やトリミングなどの、各種の処理を実行する手段を有していてもよい。
処理演算部34は、さらに、画像再構成手段38、ノイズ低減手段40、ダイナミックレンジ圧縮手段42、および、マルチ周波数強調手段44に対応して、パラメータ保持手段46a〜46dおよびパラメータ選択手段48a〜48dを、各手段につき1つずつ有している。各パラメータ保持手段46a〜46dおよびパラメータ選択手段48a〜48dは、それぞれ同一の構成を有するものである。
パラメータ保持手段46a〜46dは、図1の画像処理演算部12において図示されていないが、レジスタやRAMなどの記憶手段で構成され、それぞれ固有のアドレスに割り当てられている。パラメータ選択手段48a〜48dも、図1の画像処理演算部12において図示されていないが、セレクタで構成されている。
以下、画像再構成手段38に対応するパラメータ保持手段46aおよびパラメータ選択手段48aを例にとって、パラメータ保持手段およびパラメータ選択手段の構成について詳述する。
パラメータ保持手段46aは、パラメータ決定部32から送信されたパラメータを受け取り、一時的に記憶するものである。つまり、パラメータ決定部32から、パラメータ保持手段46aに固有のアドレスの指定と書き込み命令を行うことにより、パラメータ保持手段46aは、パラメータを書き込む。パラメータ保持手段46aは、A面50aとB面52aとを有しており、これらに1つずつパラメータを記憶することにより、1つの画像処理に対して2種類のパラメータを同時に保持することが可能である。
パラメータ選択手段48aは、パラメータ決定部32からの指示に従い、パラメータ保持手段46aのA面50aおよびB面52aに記憶されているパラメータの中から、指示されたパラメータを、対応する処理手段(パラメータ選択手段48aの場合は、画像再構成手段38)において適用するように設定するものである。本実施形態においては、パラメータ選択手段48aは、初期状態において、A面50aに記憶されているパラメータを適用するように設定されているものとする。
ノイズ低減手段40、ダイナミックレンジ圧縮手段42、およびマルチ周波数強調処理44に対応するパラメータ保持手段46b〜46d、およびパラメータ選択手段48b〜48dは、上述したパラメータ保持手段46aおよびパラメータ選択手段48aと同様に、各処理手段に対応して処理を行うものである。
次に、本発明の画像処理装置30における画像処理の流れについて、図2に基づいて詳述する。
図2において、まず、撮影条件や画像処理条件などの外部入力情報が、外部からパラメータ決定部32に送信される。
パラメータ決定部32は、受け取った外部入力情報に基づいて、画像再構成手段38、ノイズ低減手段40、ダイナミックレンジ圧縮手段42、およびマルチ周波数強調手段44の各画像処理において用いるパラメータを算出する。
パラメータ決定部32は、各各画像処理のパラメータを算出すると、これらを上述の各処理手段38〜44に対応するパラメータ保持手段46a〜46dに送信する。各パラメータ保持手段46a〜46dは、受け取った各パラメータを、A面50a〜50dにそれぞれ記憶する。
なお、上述したように、パラメータ選択手段48a〜48dは、初期状態では、A面50a〜50dに記憶されているパラメータを適用するように設定されている。
外部で撮影された動画像は、入力画像として処理演算部34のグリッド除去手段36に送信される。
グリッド除去手段36は、入力画像に対してグリッド除去処理を行い、処理を施した動画像(以下、原画像という)を、画像再構成手段38に送信する。
画像再構成手段38は、グリッド除去手段36から受け取った原画像を、メモリ16(図1参照)へ記憶する。また、画像再構成手段38に対応するパラメータ選択手段48aの設定に従い、A面50aに記憶されているパラメータを適用して、原画像に対して画像再構成処理を行う。さらに、処理を施した再構成画像をノイズ低減手段40、またはダイナミックレンジ圧縮手段42へ送信すると共に、帯域制限画像信号および再構成画像をメモリ16へ記憶する。
次に、ノイズ低減手段40は、画像再構成手段38から原画像を受け取り、ノイズ低減手段40に対応するパラメータ選択手段48bの設定に従い、A面50bに記憶されているパラメータを適用して、必要に応じて、メモリ16に記憶されている帯域制限画像信号および再構成画像を用いて、原画像に対してノイズ低減処理を行う。さらに、処理を施した動画像をダイナミックレンジ圧縮手段42へ送信する。
同様にして、ダイナミックレンジ圧縮手段42およびマルチ周波数強調手段44においても、各手段に対応するパラメータ選択手段48c〜48dのA面50c〜50dに記憶されているパラメータを用いて、直前の処理手段から受け取った動画像に対して順次、処理を行い、処理後の動画像を次の処理手段へ送信する。
最後に、マルチ周波数強調手段44においてマルチ周波数強調処理を施された動画像は、出力画像として外部に出力され、モニタなどに表示されることにより、診断に利用される。
ところで、上述のように処理演算部34において画像処理を施された動画像を用いて診断が行われている際に、診断者が、出力された動画像が適切でない、例えば適切な画質、あるいはサイズなどでないと判断した場合には、画像処理の強度などを、診断者が診断しやすいものに変更することが必要となる。
本発明の画像処理装置30では、診断者が、出力された動画像が適切でない、例えば適切な画質でないと判断した場合、動画像の撮影・表示中に、各処理において適用されるパラメータを変更して、診断者の所望の画像処理が施された動画像をリアルタイムで表示させるように命令することができる。
以下に、画像処理装置30において、外部からの指示に基づき画像処理に適用するパラメータをリアルタイムで変更する方法について説明する。
まず、画像処理装置30では、A面50a〜50dにパラメータが記憶されており、各処理手段38〜44では、A面50a〜50dに記憶されているパラメータを用いて処理を行っている。
ここで、パラメータ変更の命令が、外部入力情報としてパラメータ決定部32に送信される。パラメータ決定部32は命令を受け取ると、これをもとに、画像再構成手段38、ノイズ低減手段40、ダイナミックレンジ圧縮手段42、およびマルチ周波数強調手段44において用いるための新たなパラメータを算出し、各処理手段38〜44に対応するパラメータ保持手段46a〜46dに送信する。パラメータ保持手段46a〜46dは、受け取った新たなパラメータを、B面52a〜52dに記憶する。
これらのパラメータの記憶が完了すると、パラメータ決定部32は、パラメータ選択手段48a〜48dに対して、B面52a〜52dに記憶されたパラメータを適用するように指示する。適用の指示は、パラメータ選択手段48a〜48dに対して、B面52a〜52dの固有のアドレスを指定することにより行う。
パラメータ選択手段48a〜48dは、指示を受けると、任意のタイミングで、各処理に用いるパラメータの設定を、A面50a〜50dに記憶されているパラメータからB面52a〜52dに記憶されているパラメータに変更する。
なお、パラメータの適用の指示は、診断者が外部入力情報としてパラメータ決定手段32に送信してもよい。
パラメータ選択手段48a〜48dにおいて、各パラメータの設定を変更するタイミングは、処理演算部34で生成されるフレーム開始信号に基づき決定する。
動画像データの送信時には、外部からの動画像入力制御信号である垂直同期信号、水平同期信号、およびデータイネーブル信号に基づき、データの送信が行われる。本発明の画像処理装置30において、処理演算部34は、外部から送信される垂直同期信号に基づいて、フレーム開始信号を生成する。このフレーム開始信号に基づいて、パラメータ選択手段48a〜48dにおいて、各処理に適用されるパラメータの設定が、B面52a〜52dに記憶されているパラメータに変更される。
図3は、処理演算部34において、適用するパラメータの設定を変更するタイミングを示すタイムチャートである。
図3において、まず、処理演算部34が外部から入力画像を受信する時には、外部から送信された垂直同期信号、水平同期信号、およびデータイネーブル信号を受信する。
垂直同期信号を受信すると、これに基づいて、処理演算部34では、フレーム開始基本信号を生成する。さらに、フレーム開始基本信号に基づいてフレーム開始第1信号を生成する。フレーム開始第1信号がアクティブになったことをトリガーとして、図2に示す画像再構成手段38に対応するパラメータ選択手段48aは、B面52aに記憶されているパラメータを適用するように、設定を変更する。
フレーム開始第1信号が生成されると、次に、処理演算部34は、その後、所定の間隔を空けて、フレーム開始第2信号を生成する。フレーム開始第2信号がアクティブとなったことをトリガーとして、図2に示すノイズ低減手段40に対応するパラメータ選択手段48bは、B面52bに記憶されているパラメータを適用するように、設定を変更する。
このようにして、処理演算部34は、フレーム開始第4信号までを生成し、各処理手段は、これをトリガーとして、パラメータ選択手段48a〜48dにおいて、適用するパラメータの変更を行う。
各フレーム開始信号の生成の間隔は、各処理手段38〜44におけるレイテンシ(待ち時間)に基づき決定する。
各処理手段38〜44の間での画像の受け渡しは、ライン形式で行われる。ここで、各処理手段38〜44の中には、ある一定量の画像データが送信されるまで、またはある一定量の画像データの処理が終了するまで、処理を開始することのできないものがある。そのような処理手段では、レイテンシ分の時間、すなわち、その前の処理を行う処理手段から一定量の画像データが送信されるまで、または一定量の画像データの処理が終了するまでの時間、待機して、必要量のデータを受信してから、または必要量の処理が終了してから処理を開始する。したがって、パラメータの変更のタイミングも、処理を開始するタイミングに対応させる必要がある。このため、各処理手段での待機時間に応じて、各フレーム開始信号の生成の間隔を空け、処理を開始するタイミングに合わせてパラメータを変更するようにする。これにより、処理演算部34において、常に不整合のない動画像を出力することができる。
このようにして、処理演算部34では、新たに適用されたB面52a〜52dに記憶されているパラメータに基づいて、引き続き各処理手段において処理を実施し、出力画像を出力する。
ここで、適用するパラメータの変更は、1フレームの時間内に行うことが好ましい。上述したように、メモリ16(図1参照)には、1フレーム分の原画像が記憶されており、新たに1フレーム分の動画像が送信されると、随時更新される。
各処理手段において、1フレームの時間以内でパラメータが変更されると、この記憶された原画像に対して、新たなパラメータにより処理を行う。このようにして、1フレームの遅延時間内で、出力画像を出力することができる。
なお、処理演算部34は、フレーム開始基本信号をトリガーとして各処理手段における設定をリセットするような構成としておくことにより、画角切り替えなどの処理を、各処理手段において一斉に、リアルタイムで適用することも可能である。
各画像処理に必要とされるパラメータの数やデータ容量が非常に大きくなると、ブランキング時間内でのパラメータのレジスタへの上書きは、事実上不可能である。そのため、リアルタイムで画角切り替えなどの処理のためのパラメータを変更する上では、フレーム開始基本信号によるパラメータの一斉適用が、最も簡素な構成で実現可能な手段である。
また、本発明の画像処理装置30では、1フレーム以内にパラメータの変更が行われることが好ましいが、処理演算部34で行う処理の内容によっては、各処理手段の待ち時間などから、全ての処理手段においてフレーム開始信号がアクティブになるまでに1フレーム以上に渡る時間が必要な場合もある。そのような場合には、例えばnフレーム以内の遅延時間でフレーム開始信号がアクティブになる処理手段については、nフレーム後のフレーム開始信号をトリガーとしてパラメータの設定を変更する構成とする。これにより、画像処理装置30では、常に整合性のとれた適切な画像を出力することが可能となる。
なお、上述した本実施形態においては、パラメータ保持手段46a〜46dは2種類のパラメータを記憶するものであったが、本発明はこれに限定されず、パラメータ保持手段46a〜46dは、3種類以上のパラメータを記憶するものであってもよい。
また、パラメータ決定部32は、1つの画像処理につき、予め2種類のパラメータを算出して、これらを同時にパラメータ保持手段46a〜46dへ送信して、それぞれA面50a〜50dおよびB面52a〜52dに記憶した状態から、入力画像への処理を開始してもよい。この時は、2種類のパラメータのうち、どちらを適用するかの識別情報も共に送信することが好ましい。
また、パラメータ決定部32は、2種類のパラメータを算出した後、これらの中間値に当たるパラメータ、または、中間に相当する2種類以上のパラメータをさらに算出してもよい。算出されたパラメータは、外部入力情報によるパラメータ変更の指示に応じて、適宜、処理演算部34に送信される。
このような本発明によれば、パラメータ決定部と処理演算部とが互いに独立して処理を行うことにより、処理演算部において画像処理を行うのと並行して、パラメータ決定部では、パラメータの算出および適用パラメータの変更指示を行うことができる。また、A面およびB面に異なるパラメータを記憶して、画像処理に適用するパラメータを、これらの記憶されたパラメータの間で切り替えることを繰り返していくことにより、動画像の撮影中に画像処理を施す際に、画像処理に用いるパラメータの変更を常にリアルタイムで迅速に行うことができる。したがって、事前にセットされたパラメータのみならず、様々なパラメータを動画像の撮影中にリアルタイムに切り替えることが可能となる。
また、パラメータ決定部と処理演算部とが互いに独立していることにより、動画像に対して、静止画像に対する処理と同様のレベルの大量のパラメータを用いた大規模な画像処理を行うことができる。
さらに、パラメータの変更を、動画像の所定のフレームから行うことができるため、処理後の動画像に不整合が生じることがなく、常に安定した適切な動画像を出力することができる。
また、パラメータの変更処理を1フレームの時間内に行うことにより、原画像を一時記憶するメモリの容量を増大させることなく、パラメータの変更を行うことができる。
さらにまた、各処理ごとに独立してパラメータの演算、記憶、および選択を行うことにより、大量のデータを用いて大規模な処理を行う場合にも、迅速に画像処理の変更が実現でき、また、高精度な処理を行うことができる。
また、フレーム開始信号をトリガーとして、一斉に新たなパラメータの適用を実施することにより、画像サイズなどのダイナミックな変更も可能となる。
以上、本発明に係る画像処理装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。
本発明の画像処理装置のシステム構成の一例を示すブロック図である。 本発明の画像処理装置の機能ごとの構成の一例を示すブロック図である。 パラメータ変更のタイミングを示すタイムチャートである。
符号の説明
10、30 画像処理装置
12 画像処理演算部
14_1,14_2,14_n FPGA
16 メモリ
18_1,18_2,18_n 画像処理手段
20 CPU
22 CPUバス
24 メモリインターフェース
32 パラメータ決定部
34 処理演算部
36 グリッド除去手段
38 画像再構成手段
40 ノイズ低減手段
42 ダイナミックレンジ圧縮手段
44 マルチ周波数強調手段
46a,46b,46c,46d パラメータ保持手段
48a,48b,48c,48d パラメータ選択手段
50a,50b,50c,50d A面
52a,52b,52c,52d B面

Claims (7)

  1. 画像に対して1以上の画像処理を施す画像処理装置であって、
    外部からの入力情報に基づき、前記1以上の画像処理の各々に用いるパラメータを決定するためのソフトウェアで構成されるパラメータ決定部と、
    前記パラメータ決定部において決定されたパラメータを用いて、前記画像に対して前記1以上の画像処理をそれぞれ実施するためのハードウェアで構成される、1以上の画像処理手段を備える画像処理演算部とを有し、
    前記画像処理演算部は、各画像処理手段に対して、
    2以上の前記パラメータを一時的に記憶して保持するパラメータ保持手段と、
    前記パラメータ保持手段に記憶された前記2以上のパラメータのうちの1つを選択し、当該画像処理に適用するパラメータ選択手段とをそれぞれ有し、
    各画像処理手段は、前記パラメータ保持手段によって保持された前記2以上のパラメータのうちから前記パラメータ選択手段によって選択された1つのパラメータを前記画像処理に適用して前記画像を画像処理演算することによって得られた第1の画像処理済画像を出力中に、任意のタイミングで前記パラメータ選択手段によって他の1つのパラメータを選択し、選択された他の1つのパラメータを前記画像処理に適用して、前記画像を画像処理演算することによって得られた第2の画像処理済画像を出力することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記パラメータ決定部は、フロントエンドにおいて、前記画像処理演算部が各画像処理手段において前記1つのパラメータを前記画像処理に適用して前記画像を画像処理演算している間に、バックエンドにおいて、外部からの入力情報に基づいて前記画像処理に用いるパラメータをソフトウェアで演算し、決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像は、動画像であり、
    前記第1および第2の画像処理済画像の出力は、表示デバイスへの表示であり、
    前記画像処理演算部は、少なくとも1フレーム分の前記画像のデータを記憶する記憶手段を有し、
    前記他方のパラメータは、前記画像の1フレーム分の表示出力時間内に適用され、
    前記他方のパラメータに基づき前記画像処理が施された前記画像は、1フレーム分の時間遅延して表示出力されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像処理演算部は、外部制御信号を元に、前記画像処理に対するフレーム開始信号を生成し、
    前記パラメータ選択手段は、前記フレーム開始信号が生成されるタイミングに基づいて前記パラメータを選択し、選択されたパラメータを適用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記画像処理演算部は、前記画像処理に要する演算時間に基づいて、前記フレーム開始信号の生成のタイミングを遅延させることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像処理は、グリッド除去処理、ガウシアンピラミッド画像構成処理、ラプラシアンピラミッド画像構成処理、ノイズ低減処理、ダイナミックレンジ圧縮処理、および、マルチ周波数強調処理のうち1以上の処理であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記パラメータ決定部は、前記2以上のパラメータのうちの隣り合う2つのパラメータに加えて、前記2つのパラメータの中間値、あるいは、中間に相当する2種類以上のパラメータを決定することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像処理装置。
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