JP2008228981A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】尿の吸収効率を向上できる袋状の吸収性物品を提供する。
【解決手段】採尿袋1aは、平面状の吸収パッドを折り曲げて形成される。この吸収パッドは、尿を吸収する吸収体3と、吸収体3が固定される透液性の表面シート4と、撥水性の背面シート5とを備えている。吸収体3は背面シート5と非接着とされ、表面シート4は吸収体3が存在しない領域で背面シート5と接着される。このため、採尿袋1aの内部には、吸収体3同士の間の第1空間R1と、吸収体3と背面シート5との間の第2空間R2とが形成される。これらの第1空間R1と第2空間R2との双方に尿を蓄積させることができるため、吸収体3の尿との接触面積を増やすことができ、尿の吸収効率を向上できる。また、採尿袋1aの内部空間と外部空間とを貫通するスリット41が形成されるため、このスリット41に男性器を挿入することで採尿袋1aを安定して装着できる。
【選択図】図8

Description

本発明は、平面状の吸収パッドを折り曲げて袋状に形成された吸収性物品に関する。
従来より、使い捨てパンツなどのアウターの内側に配置して使用される平面状の吸収パッドが知られている。このような吸収パッドは、吸収体を有しており、使用者の尿の吸収を主目的としている。吸収パッドを使用した場合には、使用者が排尿したときに、アウター全体を取り替えずに吸収パッドのみを取り替えるだけでよいため、経済的である。
また、近年では、平面状の吸収パッドを折り曲げて袋状に形成された採尿袋と呼ばれる男性用の吸収性物品も提案されている。この採尿袋は、その内部空間に使用者の男性器を収容して使用する。このため、使用者の尿は、全て採尿袋の内部空間に入り込むため、効率よく尿を吸収できる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−336285号公報
ところで、採尿袋の内部空間に進入した尿は、採尿袋が有する吸収体に吸収されるが、この吸収体に吸収されるまでには、採尿袋の内部空間に蓄積される。
しかしながら、採尿袋の内部空間は限定された空間であることから、蓄積された尿が吸収体に吸収される前に、採尿袋の外部へ漏れ出すことがある。このため、このような外部への尿の漏れ出しを防止するために、採尿袋において尿の吸収効率を向上できる技術が要望されていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、尿の吸収効率を向上できる吸収性物品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、平面状の略長方形の吸収パッドを短手方向に沿った折曲線で折り曲げ、対向する側縁部同士を接着して袋状に形成された吸収性物品であって、前記吸収パッドは、尿を吸収する吸収体と、前記吸収体が固定される固定シートと、前記袋状の前記吸収性物品において、前記固定シート及び前記吸収体の外側に配置される背面シートと、を備え、前記吸収体は、前記背面シートと非接着とされ、前記固定シートは、前記吸収体が固定されていない領域で前記背面シートと接着されるとともに、前記吸収パッドの長手方向の一方の端部となる領域に、前記袋状の前記吸収性物品においてその内部空間と外部空間とを貫通するスリットが形成される。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の吸収性物品において、前記内部空間は、前記吸収性物品の内部の前記吸収体と前記背面シートとの間の空間である。
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載の吸収性物品において、前記吸収パッドを前記折曲線で折り曲げた状態で対向する、前記袋状の前記吸収性物品の開口部に相当する部分同士は接着される。
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の吸収性物品において、前記背面シートは、所定方向に沿った線で折り畳まれ、一または複数の襞を有する。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の吸収性物品において、前記複数の襞は、前記所定方向の両端部で熱融着により固定される。
また、請求項6の発明は、請求項4または5に記載の吸収性物品において、前記所定方向は、前記吸収パッドの長手方向である。
また、請求項7の発明は、請求項6に記載の吸収性物品において、前記袋状の前記吸収性物品において、前記固定シートと前記背面シートとは、前記吸収パッドの長手方向の両端部に相当する位置のみにおいて接着される。
また、請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の吸収性物品において、前記背面シートは、撥水性の第1シートと、前記袋状の前記吸収性物品において、前記第1シートの内側に配置される透液性の第2シートと、前記第1シートと前記第2シートとの間に分散配置される多数の粒状の高分子吸水体と、を備えている。
また、請求項9の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の吸収性物品において、前記吸収体は、互いに離間して配置される複数のサブ吸収体、で構成される。
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の吸収性物品において、前記複数のサブ吸収体同士の一の境界領域は、前記吸収パッドの短手方向の中央の線に沿っている。
また、請求項11の発明は、請求項9または10に記載の吸収性物品において、前記複数のサブ吸収体同士の一の境界領域は、前記折曲線に沿っている。
また、請求項12の発明は、請求項11に記載の吸収性物品において、前記固定シートには、前記折曲線に沿って透孔が形成される。
また、請求項13の発明は、請求項1ないし12のいずれかに記載の吸収性物品において、前記吸収パッドの長手方向において、前記折曲線から前記吸収体の一方の端部までの長さと、前記折曲線から前記吸収体の他方の端部までの長さとは異なる。
請求項1ないし13の発明によれば、吸収体が背面シートと非接着とされ、固定シートは吸収体が固定されていない領域で背面シートと接着される。このため、吸収性物品の内部において吸収体と背面シートとの間に空間が形成され、形成された空間にも尿を蓄積させることができ、尿の吸収効率を向上できる。また、吸収性物品の内部空間と外部空間とを貫通するスリットが形成されることから、このスリットに男性器を挿入することで、吸収性物品を安定して装着できるとともに、尿の漏洩を防止できる。
また、特に請求項2の発明によれば、吸収性物品の内部の吸収体と背面シートとの間の空間に、直接的に尿を進入させることができる。
また、特に請求項3の発明によれば、吸収性物品の開口部がおよそ閉鎖されるため、尿の漏洩を有効に防止できる。
また、特に請求項4の発明によれば、背面シートの面積を広げることができるため、吸収体と背面シートとの間の空間として比較的広いスペースを確保でき、多くの量の尿を蓄積させることができる。
また、特に請求項5の発明によれば、複数の襞が熱融着により固定されていることから、端部のみで複数の襞を固定したとしても比較的強く固定でき、製品における複数の襞の安定性を向上できる。
また、特に請求項6の発明によれば、吸収パッドの短手方向に相当する方向に背面シートが伸びるため、背面シートを伸ばしやすい。
また、特に請求項7の発明によれば、吸収パッドの短手方向に相当する方向に吸収性物品を引っ張ることで、背面シートを簡単に伸ばすことができる。また、尿を蓄積させる空間を広く確保することができる。
また、特に請求項8の発明によれば、背面シートに多数の高分子吸水体が分散配置される。このため、吸収体と背面シートとの間の空間に蓄積された尿を、背面シートでも吸収することができ、吸収性物品全体での尿の吸収効率を向上できる。
また、特に請求項9の発明によれば、吸収体が、互いに離間して配置される複数のサブ吸収体で構成されるため、各サブ吸収体は他のサブ吸収体の影響を受けずに尿を吸収できる。また、吸収体が膨張しすぎて、尿の移動を阻害することを防止できる。
また、特に請求項10の発明によれば、吸収性物品において尿が通過する位置に、吸収体が配置されない。このため、尿が通過する位置の吸収体が膨張しすぎて、尿の進入を阻害することを有効に防止できる。
また、特に請求項11の発明によれば、吸収性物品において尿が溜まる底部の位置に、吸収体が配置されない。このため、吸収性物品の底部の吸収体が膨張しすぎて、尿の移動を阻害することを有効に防止できる。
また、特に請求項12の発明によれば、吸収性物品において尿が溜まる底部の位置においては、吸収体が配置されず、さらに、固定シートに透孔が形成される。このため、吸収性物品の内部で尿を迅速に移動させることができる。
また、特に請求項13の発明によれば、吸収性物品においては、吸収体の長さが比較的長い側面と比較的短い側面とが存在することになる。吸収体の長さが比較的短い側面を肌面側とは逆側に配置して吸収性物品を使用することで、尿が直接的に接触する部分の吸収体が膨張して、尿の進入を阻害することが防止される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
<1.第1の実施の形態>
<1−1.採尿袋の構成>
図1は、第1の実施の形態に係る吸収性物品である採尿袋1aを示す図である。この採尿袋1aは、主に男性用の補助吸収具として、使い捨てパンツなど他の着用物品(アウター)の内側に配置して使用され、使用者の排泄物(主に尿)を吸収する。
採尿袋1aは、袋形状を有しており、その内部空間と外部空間とを貫通する十字のスリット41が設けられている。採尿袋1aを使用する場合は、このスリット41に着用者の男性器が挿入される。これにより、着用者の尿は、採尿袋1aの内部空間に放出され、その内部空間にある吸収体に吸収される。このような採尿袋1aは、平面状の吸収パッドを折り曲げて袋状とすることで形成される。
図2は、折り曲げて袋状とする前の採尿袋1aである吸収パッド2aを示す図であり、採尿袋1aの内側に相当する側からの様子を示している。また、図3は図2のIII−III位置における断面図であり、図4は図2のIV−IV位置における断面図である。なお、以下では、採尿袋1aの内側に相当する吸収パッド2aの側を「内部相当側」といい、採尿袋1aの外側に相当する吸収パッド2aの側を「外部相当側」という。
図に示すように、吸収パッド2aは、全体として略長方形の形状となっている。吸収パッド2aは、尿を吸収する吸収体3と、表面シート4と、背面シート5とを備えて構成されている。吸収体3及び表面シート4よりも外部相当側に背面シート5が配置される(図3及び図4参照。)。
吸収体3は、略長方形の形状を有しており、その長手方向が吸収パッド2aの長手方向に沿うように配置される。吸収体3は、例えば、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維等の親水性繊維集合層に粒状のポリマー(高分子吸水体)を混合した吸収コアを、ティッシュペーパー等の被覆シートで包んで構成される。
表面シート4は、略長方形の形状の透液性の不織布で構成されている。吸収体3は、その全体がこの表面シート4によって包まれた状態とされている。また、表面シート4には、吸収パッド2aの長手方向の一方側の端部となる領域において、十字状の細長い切り込みであるスリット41が形成されている。吸収体3は、吸収パッド2aの長手方向に関して、スリット41が存在する側(図中では上側)とは逆側(図中では下側)に偏って配置される。これにより、表面シート4においてスリット41が形成される部分には、吸収体3は存在していない。
背面シート5も、略長方形の形状を有しているが、吸収パッド2aの長手方向に沿った線で蛇腹状に折り畳まれ、複数の襞59を有している(図3参照。)。これにより、背面シート5は、その主面が吸収パッド2aの短手方向に縮まった状態となっている。吸収パッド2aの短手方向に関して、背面シート5の長さ(主面の折り畳みによって縮まった状態での長さ)は、表面シート4の長さ(吸収体3を包んだ状態の長さ)よりも長くなっている。このため、側縁部(吸収パッド2aの短手方向の両端部)29には、表面シート4は存在しておらず、背面シート5のみが存在している。
背面シート5は、透液性の不織布で構成される透液シート51と、撥水性の不織布で構成される撥水シート52との2つのシートを接着して構成される(図3及び図4参照。)。したがって、背面シート5の全体としては撥水性となる。透液シート51は、撥水シート52よりも内部相当側に配置される。また、透液シート51と撥水シート52との相互間には、多数の粒状のポリマー(高分子吸水体)53が分散して配置されている。
表面シート4や透液シート51に用いられる透液性の不織布としては、親水性繊維(セルロース、レーヨン、コットン等)を用いた不織布、あるいは、疎水性繊維(ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリエステル,ポリアミド、ナイロン等)の表面を界面活性剤により処理して透液性とした不織布が挙げられる。
一方、撥水シート52に用いられる撥水性の不織布としては、疎水性繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン等)を用いた不織布が挙げられる。なお、撥水性の不織布に代えて、プラスチックフィルムや、不織布とプラスチックフィルムとの複合材料等が利用されてもよい。
表面シート4と、背面シート5とは、吸収パッド2aの長手方向の両端部の接着部21において熱融着により接着されている。また、背面シート5の複数の襞59も、この接着部21において熱融着により固定される。このように複数の襞59が熱融着により固定されることから、接着剤などを利用して固定するよりも強く固定できる。このため、複数の襞59をその端部のみで固定しても、その折り畳み状態を安定させることができる。
上述のように、吸収体3は表面シート4に対して固定される一方で、背面シート5に対しては非接着とされる。また、表面シート4は、吸収体3が固定されていない端部の領域で、背面シート5と接着される。したがって、吸収体3と背面シート5との間には空間が形成される。表面シート4に形成されるスリット41は、この空間(吸収体3と背面シート5との間の空間)と外部とを貫通する(図4参照。)。吸収パッド2aにおいて吸収体3は、表面シート4によりその位置が固定されることから、表面シート4は吸収体3が固定される固定シートであると表現できる。
採尿袋1aは、以上のように構成される吸収パッド2aを折り曲げて袋状とすることで形成される。すなわち、内部相当側を内側にして、吸収パッド2aが、短手方向に沿った折曲線Lで折り曲げられる。折曲線Lは、吸収体3の長手方向の略中央の線である。このため、スリット41が存在する側が、スリット41が存在しない側よりも突出するように、吸収パッド2aが折り曲げられる。そして、図1に示すように、折り曲げによって対向した側縁部(吸収パッド2aの短手方向の両端部)29同士が、接着部11において熱融着により接着される。これにより、開口部19を有する略長方形の袋状の採尿袋1aが形成される。
上記のようにスリット41が存在する側が突出するように吸収パッド2aが折り曲げられることから、採尿袋1aではスリット41が外部に露出する。したがって、このスリット41は、採尿袋1aの内部空間と外部空間とを貫通することになる。採尿袋1aの開口部19は、スリット41と吸収体3との間の部分と、吸収パッド2aの長手方向におけるスリット41が存在しない側の端部とで形成される。また、採尿袋1aにおいて、背面シート5は最外側(表面シート4及び吸収体3の外側)に配置される。このため、背面シート5の襞59は、採尿袋1aの外側に露出する。
なお、吸収パッド2aの長手方向は採尿袋1aの長手方向に対応し、吸収パッド2aの短手方向は採尿袋1aの短手方向に対応する。したがって、背面シート5の襞59は、採尿袋1aの長手方向に沿って配置される。
図5は、図1のV−V位置における、採尿袋1aの短手方向に沿った断面図である。採尿袋1aの短手方向の両端部にある接着部11においては、折り曲げによって対向した側縁部29同士が接着されている。すなわち、背面シート5同士が接着部11において接着される。したがって、採尿袋1aの短手方向の両端部においては、背面シート5と表面シート4とは接着されていない。すなわち、採尿袋1aにおいては、表面シート4 は、吸収パッド2bの長手方向の両端部に相当する位置のみにおいて、背面シート5と接着されることになる(図8も参照。)。
また、採尿袋1aの内部には、対向する吸収体3(及び、それを包む表面シート4)同士の間の第1空間R1と、吸収体3と背面シート5との間の第2空間R2とが存在している。第1空間R1は開口部19を介して直接的に外部に繋がり、一方、第2空間R2はスリット41を介して直接的に外部に繋がる。これら第1空間R1と第2空間R2とは、図5に示すように、採尿袋1aの短手方向の両端部において繋がっている。
また、採尿袋1aにおいては、第2空間R2の存在により、背面シート5の襞59を伸ばすことが可能である。採尿袋1aは、製品としては襞59を伸ばしていない状態(図1の状態)で出荷され、実際に使用する際に襞59が伸ばされるようになっている。
<1−2.採尿袋の使用>
次に、採尿袋1aの使用の態様について説明する。図6は、採尿袋1aにおいて、背面シート5の襞59を伸ばした様子を示す図である。また、図7は図6のVII−VII位置における断面図であり、図8は図6のVIII−VIII位置における断面図である。
これらの図に示すように、採尿袋1aは襞59を伸ばすことで、背面シート5の面積を短手方向に広げることができる。その結果、採尿袋1aの内部において、吸収体3と背面シート5との間の第2空間R2を拡大できる。
採尿袋1aを使用する際は、まず、このように背面シート5の襞59を伸ばした後、使用者の男性器をスリット41に挿入し、採尿袋1aの内部の第2空間R2に収容する。そして、図9に示すように、使い捨てパンツ(パンツ型のおむつ)や一般的な下着などのアウター9を使用者に着用させ、採尿袋1aをアウター9の内側に配置する。
図9は、採尿袋1aとアウター9との配置関係を、使用者の左側に相当する方向からみた図である。図9において、図中左側が、使用者の前側に相当する。また、採尿袋1aの図中右側が使用者が存在する肌面側となり、その逆の採尿袋1aの図中左側がアウター9が存在するアウター側となる。
このような使用状態で、使用者が排尿した場合を想定する。男性器が採尿袋1aの第2空間R2に収容されているため、使用者の尿はまず、採尿袋1aの第2空間R2に全て放出される。
第2空間R2に放出された尿は、第2空間R2の底部に向けて進入するとともに、採尿袋1bの短手方向の端部を介して第1空間R1にも進入する。これにより、第1空間R1及び第2空間R2の双方に尿が蓄積される。したがって、吸収体3には、第1空間R1と第2空間R2との双方から尿が進入することになる。つまり、吸収体3の尿との接触面積を増やすことができるため、尿は吸収体3に効率よく吸収され、尿の吸収効率を向上できる。
また、採尿袋1aでは、男性器を挿入するための挿入口としてスリット41を採用することで、採尿袋1aを安定して装着できるとともに、単なる開口部よりも外部への開口面積が狭くなり尿の漏洩を有効に防止できる。また、このスリット41は、第2空間R2と外部空間とを貫通するものであるため、第2空間R2に直接的に尿を進入させることができる。
また、採尿袋1aでは、背面シート5の複数の襞59を伸ばすことで、第2空間R2として比較的広いスペースを確保することができる。このため、多くの量の尿を第2空間R2に蓄積させることができる。その結果、尿の吸収効率をさらに向上できるとともに、外部への尿の漏れ出しをさらに有効に防止できる。
また、背面シート5は、内側の透液シート51と外側の撥水シート52との間に多数の粒状のポリマー53を備えている。このため、第2空間R2に蓄積された尿は、背面シート5の透液シート51を通過して、ポリマー53にも吸収される。すなわち、吸収体3のみならず、背面シート5においても、第2空間R2に蓄積された尿を吸収できる。したがって、採尿袋1aの全体としての尿の吸収効率を大きく向上できる。
なお、採尿袋1aは、開口部19から使用者の男性器を挿入して使用することも可能である。したがって、採尿袋1aでは、実際の使用者の状態に併せて、スリット41に男性器を挿入して使用するか、開口部19から男性器を挿入して使用するかのいずれかで、使用方法を選択可能である。
開口部19から男性器を挿入して採尿袋1aを使用する場合、使用者の尿は、採尿袋1aの第1空間R1に全て放出される。第1空間R1に放出された尿は、第1空間R1の底部に向けて進入するとともに、採尿袋1aの短手方向の端部を介して第2空間R2にも進入する。このためこの場合も、吸収体3には第1空間R1と第2空間R2との双方から尿が進入するため、尿の吸収効率を向上できる。ただし、第2空間R2は、第1空間R1よりも広いスペースであるととともに、背面シート5にも尿を吸収させることができることから、蓄積された尿の吸収効率が高い。このため、第2空間R2に直接的に尿を進入させるべく、スリット41に男性器を挿入して使用する方が望ましい。
以上のように、本実施の形態の採尿袋1aは、平面状の吸収パッド2aを折り曲げて形成される。この吸収パッド2aは、尿を吸収する吸収体3と、吸収体3が固定される透液性の表面シート4と、撥水性の背面シート5とを備えている。吸収体3は、背面シート5と非接着とされ、表面シート4は吸収体3が存在しない領域で背面シート5と接着される。このため、採尿袋1aの内部においては、吸収体3同士の間の第1空間R1と、吸収体3と背面シート5との間の第2空間R2とを形成できる。そして、これらの第1空間R1と第2空間R2との双方に尿を蓄積させることができるため、吸収体3の尿との接触面積を増やすことができ、尿の吸収効率を向上できる。また、採尿袋1aの内部空間と外部空間とを貫通するスリット41が形成されることから、このスリット41に男性器を挿入することで、採尿袋1aを安定して装着できるとともに、尿の漏洩を有効に防止できる。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態の採尿袋は、第1の実施の形態とほぼ同様であるが、吸収体3が複数のサブ吸収体で構成されている点で相違している。
図10は、第2の実施の形態の採尿袋を形成するための吸収パッド2bの内部相当側からの様子を示している。図に示すように、本実施の形態においては、吸収体3は、2つのサブ吸収体31で構成されている。これらの2つのサブ吸収体31は、互いに離間して、折曲線Lに関して線対称となるように配置される。すなわち、2つのサブ吸収体31同士の境界領域32は、折曲線Lに沿っている。換言すれば、吸収体3が、折曲線Lに沿って二つに分割されているとも表現できる。
これらの2つのサブ吸収体31はそれぞれ、第1の実施の形態と同様に、表面シート4に包まれた状態とされている。サブ吸収体31の素材自体は、第1の実施の形態の吸収体3の素材と同一のものを採用できる。
また、2つのサブ吸収体31同士の境界領域32に対応する表面シート4の部分には、吸収体3と背面シート5との間の空間(第2空間R2)と外部とを貫通する複数(図中では3つ)の透孔42が形成されている。換言すれば、表面シート4に、複数の透孔42が折曲線Lに沿って形成されているとも表現できる。
図11は、図10に示す吸収パッド2bを折り曲げて形成した本実施の形態の採尿袋1bの長手方向に沿った断面図である。この採尿袋1bでは、複数のサブ吸収体31が互いに離間して配置されることから、各サブ吸収体31は他のサブ吸収体31の影響を受けずに尿を効率よく吸収できる。
また、サブ吸収体31同士の境界領域32は折曲線Lに沿っているため、採尿袋1bの底部には吸収体が配置されない。この採尿袋1bの底部には尿が溜まりやすいため、底部に吸収体の一部が存在すると、その底部に対応する吸収体の部分は他の部分と比較して大きく膨張する。その結果、その膨張した吸収体の部分が、尿の第1空間R1と第2空間R2との間の移動や、尿の第2空間R2内の移動を阻害する可能性がある。これに対して、本実施の形態のように採尿袋1eの底部に吸収体が存在しないようにすることで、膨張した吸収体が尿の移動を阻害することが防止され、採尿袋1bの内部において尿をスムーズに移動させることができる。
また、このサブ吸収体31同士の境界領域32に対応する表面シート4の部分に複数の透孔42が形成されるため、採尿袋1bにおいては底部に透孔42が配置される。そしてこの透孔42により、採尿袋1bの内部の第1空間R1と第2空間R2とが貫通して繋げられる。したがって、第1空間R1と第2空間R2との間で尿をスムーズに移動させることができる。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、吸収体3が折曲線Lに沿って二つに分割されていたが、第3の実施の形態では、吸収体3が吸収パッドの短手方向の中央の線に沿って二つに分割されている。
図12は、第3の実施の形態の採尿袋を形成するための吸収パッド2cの内部相当側からの様子を示している。図に示すように、本実施の形態においても、吸収体3は、2つのサブ吸収体31で構成されている。そして、これらの2つのサブ吸収体31は、互いに離間して、吸収パッド2cの短手方向の中央の線Lcに関して線対称となるように配置される。すなわち、2つのサブ吸収体31同士の境界領域32は、吸収パッド2cの短手方向の中央の線Lcに沿っている。
この吸収パッド2cを折り曲げて形成した採尿袋では、その短手方向の中央部に吸収体が配置されない。通常、採尿袋の短手方向の中央部は、男性器から放出された尿の主な進入経路となる。
したがって、この中央部に吸収体の一部が存在すると、その中央部に対応する吸収体の部分は他の部分と比較して大きく膨張し、尿の内部への進入を阻害する可能性がある。これに対して、本実施の形態のように採尿袋の短手方向の中央部分に吸収体が存在しないようにすることで、膨張した吸収体が尿の進入を阻害することが防止され、尿をスムーズに進入させることができる。
<4.第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態の採尿袋は、第1の実施の形態とほぼ同様であるが、吸収パッドにおいて、折曲線Lの中央と吸収体3の中央とが異なっている点で相違している。
図13は、第4の実施の形態の採尿袋を形成するための吸収パッド2jの内部相当側からの様子を示している。図に示すように、本実施の形態の吸収パッド2jにおいては、折曲線Lの中央と吸収体3の中央とが異なり、折曲線Lに関して非対称に吸収体3が配置されている。具体的には、吸収パッド2jの長手方向の一方側(図中では下側)に吸収体3が偏って配置されている。これにより、吸収パッド2jの長手方向において、折曲線Lから吸収体3の一方の端部までの長さと、折曲線Lから吸収体の他方の端部までの長さとが異なっている。
図14は、図13に示す吸収パッド2jを折り曲げて形成した本実施の形態の採尿袋1jの長手方向に沿った断面図である。採尿袋1jでは、吸収体3の長さが比較的長い側面12と、比較的短い側面13とが対向して存在することになる。この採尿袋1jは、吸収体3の長さが比較的長い側面12を肌面側に、吸収体3の長さが比較的短い側面13をアウター側にそれぞれ配置して使用する。
開口部19から男性器を挿入して採尿袋1jを使用する場合、採尿袋の内部では、図中矢印A1に示すように、男性器から放出された尿は、まず、アウター側に配置された側面に接触する。したがって、この尿が直接的に接触する位置に吸収体の一部が存在すると、当該位置に対応する吸収体の部分は他の部分と比較して大きく膨張し、尿の内部への進入を阻害する可能性がある。これに対して、本実施の形態のように、吸収体3の長さが比較的短い側面13をアウター側に配置して使用することで、膨張した吸収体が尿の進入を阻害することが防止され、尿をスムーズに進入させることができる。
<5.第5の実施の形態>
次に、第5の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では開口部19が開口していたが、本実施の形態ではこの開口部19に相当する部分同士が接着され、開口部19が閉鎖されている点で第1の実施の形態と相違する。
図15は、第5の実施の形態の採尿袋1dの長手方向に沿った断面図である。図8に示す第1の実施の形態の採尿袋1aと比較して分るように、図15に示す第5の実施の形態の採尿袋1dでは開口部19がおよそ閉鎖されている。すなわち、吸収パッドを折曲線Lで折り曲げた状態で対向する、採尿袋1dの開口部19に相当する部分同士(スリット41と吸収体3との間の部分、及び、吸収パッドの長手方向におけるスリット41が存在しない側の端部)が、接着材により接着されている。
このように開口部19を閉鎖することで、開口部19から尿が漏れにくくなり、採尿袋1dからの尿の漏洩を有効に防止できる。なお、本実施の形態の採尿袋1dでは、開口部19から男性器を挿入して使用することはできない。
<6.第6の実施の形態>
次に、第6の実施の形態について説明する。上記実施の形態では、スリット41は第2空間R2と外部空間とを貫通するものであったが、第6の実施の形態では、スリット41は第1空間R1と外部空間とを貫通するものとなっている。
図16は、第6の実施の形態の採尿袋1eの長手方向に沿った断面図である。図16に示すように、採尿袋1eでは、表面シート4の端部の領域43が開口部19を覆うように配置され、この領域43に内部空間と外部空間とを貫通するスリット41が形成されている。したがって、採尿袋1eでは、第1空間R1はスリット41を介して直接的に外部に繋がる一方で、第2空間R2は直接的には外部に繋がっていない。
図17は、第6の実施の形態の採尿袋1eを形成するための吸収パッド2eの内部相当側からの様子を示している。また、図18は図17のXVIII−XVIII位置における断面図である。
本実施の形態においても、吸収パッド2eは、尿を吸収する吸収体3と、それを包む透液性の表面シート4と、複数の襞59を有する撥水性の背面シート5とを備えて構成される。また、背面シート5の長手方向の両端部の接着部21において、表面シート4と背面シート5とが熱融着により接着されている。
ただし、吸収体3の長手方向の中央部は背面シート5の長手方向の中央部と一致するように配置される。そして、これら吸収体3及び背面シート5の長手方向の中央部に、吸収パッド2eの折曲線Lが設定される。
また、吸収パッド2eの長手方向に関して、表面シート4の長さは、背面シート5よりも長くなっている。そして、吸収パッド2eの長手方向の一方側において、表面シート4は、背面シート5よりも外部に延びる領域(以下、「延長領域」という。)43を有している。この表面シート4の延長領域43に、スリット41が形成されている。
図16に示す採尿袋1eは、以上のように構成される吸収パッド2eから形成される。まず、吸収パッド2eを、内部相当側を内側にして折曲線Lで折り曲げ、対向する側縁部29同士を接着して袋状とする。次に、開口部19を覆うように表面シート4の延長領域43を配置し、延長領域43の端部を表面シート4の他方側の端部に接着する。これにより、スリット41は、第1空間R1と外部空間とを貫通するように配置される。
この採尿袋1eも、使用者の男性器をスリット41に挿入して使用する。この採尿袋1eでは、使用者の男性器は採尿袋1aの内部の第1空間R1に収容されるため、使用者の尿は第1空間R1に全て放出されることになる。第1空間R1に放出された尿は、第1空間R1の底部に向けて進入するとともに、採尿袋1bの短手方向の端部を介して第2空間R2にも進入する。このため、本実施の形態においても、吸収体3には第1空間R1と第2空間R2との双方から尿が進入するため、尿の吸収効率を向上できる。また、採尿袋1eでは、スリット41が配置された開口部19のみで内部空間と外部空間とが繋がっているため、採尿袋1eからの尿の漏洩を有効に防止できる。
<7.第7の実施の形態>
次に、第7の実施の形態について説明する。上記実施の形態では、表面シート4は吸収体3を包んでいると説明したが、第7の実施の形態では、平面状に延びる表面シート4に対して吸収体3が接着されている。
図19は、第7の実施の形態の採尿袋を形成するための吸収パッド2fの内部相当側からの様子を示している。また、図20は図19のXX−XX位置における断面図である。
本実施の形態においても、吸収パッド2fは、吸収体3と、表面シート4と、背面シート5とを備えて構成される。これらの部材の素材は、第1の実施の形態と同様である。また、第1の実施の形態と同様に、背面シート5は複数の襞59を有している。
ただし、吸収パッド2fは、表面シート4と背面シート5とで吸収体3を挟んだ積層構造を有している。これら3つの部材は、内部相当側から、表面シート4、吸収体3、背面シート5の順で配置される。すなわち、吸収体3及び表面シート4の外部相当側に背面シート5が配置される。そして、吸収体3は、平面状に延びる表面シート4に対して、内部相当側の主面全体が接着材により接着されている。
表面シート4の主面のサイズは、主面の折り畳みによって縮まった状態での背面シート5の主面のサイズと略同一となっている。したがって、側縁部29には、表面シート4と背面シート5とで構成される層が存在している状態となっている。
この表面シート4は、吸収パッド2fの長手方向の両端部の接着部21において、熱融着により背面シート5に固定される。この接着部21の位置には、吸収体3は存在していない。
したがって、本実施の形態の吸収パッド2fにおいても、吸収体3は、表面シート4に固定され、背面シート5とは非接着とされる。これとともに、表面シート4は、吸収体3が固定されていない端部の領域で、背面シート5と接着される。これにより、吸収体3と背面シート5との間には空間(第2空間R2)が形成される。本実施の形態の吸収パッド2bにおいても、表面シート4は、吸収体3が固定される固定シートであると表現できる。
第7の実施の形態の採尿袋1fは、以上のように構成される吸収パッド2fを折り曲げて袋状とすることで形成される。このようにして形成される採尿袋1fの外観は、図1に示すものと同様となる。本実施の形態においても、内部相当側を内側にして吸収パッド2bが折曲線Lで折り曲げられ、対向する側縁部29同士が、接着部11において熱融着により接着される。
図21は、図1のV−V位置に相当する位置における、本実施の形態の採尿袋1fの短手方向に沿った断面図である。採尿袋1fの短手方向の両端部の接着部11においては、折り曲げによって対向した側縁部29(表面シート4と背面シート5とで構成される層)同士が接着されている。すなわち、表面シート4と背面シート5とは、接着部11において接着される。
このように本実施の形態の採尿袋1fでは、短手方向の両端部において背面シート5と表面シート4とが接着される。このため、採尿袋1fの内部においては、第1空間R1と第2空間R2とが繋がっていない状態となる。このため、第2空間R2に入り込んだ尿のうち、表面シート4を透過したもののみが第1空間R1に進入するため、開口部19からの尿の漏れが防止できる。
なおもちろん、本実施の形態の採尿袋1fでも、背面シート5の襞59を伸ばすことが可能である。図22は、背面シート5の襞59を伸ばした場合における、採尿袋1fの短手方向に沿った断面図である。図21及び図22を参照して分るように、この採尿袋1fでは短手方向の両端部において背面シート5と表面シート4とが接着されているため、採尿袋1fの短手方向に沿って背面シート5の両端部を引っ張っても、表面シート4の長さ以上に背面シート5を引き伸ばすことはできない。このため、採尿袋1fでは、背面シート5の襞59を伸ばすことは多少難しくなる。
これに対して、第1の実施の形態の採尿袋1aのように、その短手方向の両端部において、表面シート4と背面シート5とが接着されなければ、図5ないし図7に示すように、表面シート4に影響されずに背面シート5を引き伸ばすことができる。すなわち、採尿袋1aの短手方向に沿って、背面シート5の両端部を引っ張るだけで、背面シート5の襞59を簡単に伸ばすことができる。このため、上記実施の形態のように、表面シート4は、吸収パッド2bの長手方向の両端部に相当する位置のみにおいて背面シート5と接着されることが望ましい。
なお、図23に示す吸収パッド2gのように、吸収パッド2gの短手方向に関して、折り畳んだ状態の背面シート5よりも長さの短い表面シート4を設け、この表面シート4に対して吸収体3を接着してもよい。この場合も、側縁部29には、背面シート5のみが存在している状態となる。したがって、この吸収パッド2gを折り曲げて採尿袋を形成した場合においても、その短手方向の両端部において背面シート5と表面シート4とが接着されない状態とすることができる。
<8.他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような他の実施の形態について説明する。
上記実施の形態では、吸収パッドの長手方向の両端部において、表面シート4と背面シート5とが直接的に接着されていた。これに対して、図24及び図25に示す吸収パッド2hのように、表面シート4の長手方向の両端部にエンドシート44を接着し、このエンドシート44と背面シート5とを接着してもよい。なお、図25は、図24のXXV-XXV位置における断面図である。このようなエンドシート44としては、撥水性の不織布と透液性の不織布のいずれも採用できる。また、吸収パッド2hの短手方向に関して、エンドシート44のサイズは、背面シート5のサイズと略同一とされている。表面シート4の長手方向の両端部に、このようなエンドシート44を配置することで、表面シート4を確実に固定できる。また、エンドシート44として撥水性の不織布を採用すれば、表面シート4の長手方向の両端部から尿が外部にしみ出すことが防止される。
このようにエンドシート44を設ける場合は、吸収体3は、表面シート4とエンドシート44との双方によりその位置が固定されることから、表面シート4とエンドシート44とを組み合わせた構造が、吸収体3が固定される固定シートであると表現できる。そして、この表面シート4とエンドシート44とを組み合わせた構造に対して、スリット41が形成されることになる。つまり、スリット41は、表面シート4及びエンドシート44のいずれか、あるいは、表面シート4及びエンドシート44の双方に形成される。
また、上記実施の形態では、背面シート5は、透液シート51と撥水シート52と多数のポリマー53とを備えて構成されていたが、図24に示す吸収パッド2iのように、一枚の撥水性の不織布54のみで構成してもよい。
また、上記実施の形態では、吸収パッドの長手方向に沿った線で蛇腹状に折り畳まれて背面シート5の襞59が形成されていたが、吸収パッドの短手方向に沿った線で蛇腹状に折り畳まれることで背面シート5の襞が形成されてもよい。
また、上記実施の形態では、背面シート5は複数の襞59を有するものであったが、比較的大きな一つの襞を有し、この襞を伸ばすことで背面シート5の面積を広げることができるようになっていてもよい。
また、以上で説明した各種形態を適宜に組み合わせてもよいことはもちろんである。例えば、第4の実施の形態の採尿袋1dや第5の実施の形態の採尿袋1eに関して、第2又は第3の実施の形態のように、複数のサブ吸収体31で構成される吸収体3を採用してもよい。
また、第2及び第3の実施の形態を組み合わせ、吸収体3を4つのサブ吸収体31で構成してもよい。この場合は、サブ吸収体31同士の一境界領域が折曲線Lに沿い、他の一の境界領域が吸収パッドの短手方向の中央の線に沿うことになる。
また、第6の実施の形態における延長領域43を上述したエンドシート44で構成するようにしてもよい。図27は、この場合における吸収パッド2kの内部相当側からの様子を示している。また、図28は図27のXXVIII−XXVIII位置における断面図である。
この吸収パッド2kでは、その長手方向において表面シート4のサイズは背面シート5よりも短くされ、表面シート4の両端部にエンドシート44が接着されている。そして、吸収パッド2kの長手方向の一方側においては、エンドシート44は、背面シート5よりも外部に延びる延長領域43を有している。この場合は、このエンドシート44の延長領域43に、スリット41が形成される。
また、この吸収パッド2kでは、吸収体3が折曲線Lに沿って二つに分割され、2つのサブ吸収体31で構成されている(第2の実施の形態と同様)。また、吸収パッド2kの長手方向に関して、これらの2つのサブ吸収体31の一方は他方よりも短くなっており、2つのサブ吸収体31は折曲線Lに関して非対称に配置されている(第4の実施の形態と同様)。
図29に示す採尿袋1kは、以上のように構成される吸収パッド2kから形成される。まず、吸収パッド2kを、内部相当側を内側にして折曲線Lで折り曲げ、対向する側縁部29同士を接着して袋状とする。次に、開口部19を覆うようにエンドシート44の延長領域43を配置し、延長領域43の端部を、他方側のエンドシート44の端部に接着する。これにより、エンドシート44の延長領域43にあるスリット41は、第1空間R1と外部空間とを貫通するように配置されることになる。
第1の実施の形態に係る採尿袋を示す図である。 第1の実施の形態の吸収パッドを示す図である。 図2のIII−III位置における断面図である。 図2のIV−IV位置における断面図である。 第1の実施の形態の採尿袋の短手方向に沿った断面図である。 第1の実施の形態の採尿袋の背面シートを伸ばした様子を示す図である。 図6のVII−VII位置における断面図である。 図6のVIII−VIII位置における断面図である。 採尿袋とアウターとの配置関係を示す図である。 第2の実施の形態の吸収パッドを示す図である。 第2の実施の形態の採尿袋の長手方向に沿った断面図である。 第3の実施の形態の吸収パッドを示す図である。 第4の実施の形態の吸収パッドを示す図である。 第4の実施の形態の採尿袋の長手方向に沿った断面図である。 第5の実施の形態の採尿袋の長手方向に沿った断面図である。 第6の実施の形態の採尿袋の長手方向に沿った断面図である。 第6の実施の形態の吸収パッド示す図である。 図17のXVIII−XVIII位置における断面図である。 第7の実施の形態の吸収パッドを示す図である。 図19のXX−XX位置における断面図である。 第7実施の形態の採尿袋の短手方向に沿った断面図である。 第7の実施の形態の採尿袋の背面シートを伸ばした様子を示す図である。 第7の実施の形態の吸収パッドの他の一例を示す図である。 吸収パッドの他の一例を示す図である。 図24のXXV-XXV位置における断面図である。 吸収パッドの他の一例を示す図である。 吸収パッドの他の一例を示す図である。 図27のXXVIII-XXVIII位置における断面図である。 採尿袋の他の一例を示す図である。
符号の説明
1a 採尿袋
2a 吸収パッド
3 吸収体
4 表面シート
5 背面シート
19 開口部
41 スリット
42 透孔
43 延長領域
53 ポリマー
59 襞
L 折曲線

Claims (13)

  1. 平面状の略長方形の吸収パッドを短手方向に沿った折曲線で折り曲げ、対向する側縁部同士を接着して袋状に形成された吸収性物品であって、
    前記吸収パッドは、
    尿を吸収する吸収体と、
    前記吸収体が固定される固定シートと、
    前記袋状の前記吸収性物品において、前記固定シート及び前記吸収体の外側に配置される背面シートと、
    を備え、
    前記吸収体は、前記背面シートと非接着とされ、
    前記固定シートは、
    前記吸収体が固定されていない領域で前記背面シートと接着されるとともに、
    前記吸収パッドの長手方向の一方の端部となる領域に、前記袋状の前記吸収性物品においてその内部空間と外部空間とを貫通するスリットが形成されることを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品において、
    前記内部空間は、前記吸収性物品の内部の前記吸収体と前記背面シートとの間の空間であることを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項1または2に記載の吸収性物品において、
    前記吸収パッドを前記折曲線で折り曲げた状態で対向する、前記袋状の前記吸収性物品の開口部に相当する部分同士は接着されることを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項3に記載の吸収性物品において、
    前記背面シートは、所定方向に沿った線で折り畳まれ、一または複数の襞を有することを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項4に記載の吸収性物品において、
    前記複数の襞は、前記所定方向の両端部で熱融着により固定されることを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項4または5に記載の吸収性物品において、
    前記所定方向は、前記吸収パッドの長手方向であることを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項6に記載の吸収性物品において、
    前記袋状の前記吸収性物品において、前記固定シートと前記背面シートとは、前記吸収パッドの長手方向の両端部に相当する位置のみにおいて接着されることを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の吸収性物品において、
    前記背面シートは、
    撥水性の第1シートと、
    前記袋状の前記吸収性物品において、前記第1シートの内側に配置される透液性の第2シートと、
    前記第1シートと前記第2シートとの間に分散配置される多数の粒状の高分子吸水体と、
    を備えることを特徴とする吸収性物品。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の吸収性物品において、
    前記吸収体は、互いに離間して配置される複数のサブ吸収体、
    で構成されることを特徴とする吸収性物品。
  10. 請求項9に記載の吸収性物品において、
    前記複数のサブ吸収体同士の一の境界領域は、前記吸収パッドの短手方向の中央の線に沿っていることを特徴とする吸収性物品。
  11. 請求項9または10に記載の吸収性物品において、
    前記複数のサブ吸収体同士の一の境界領域は、前記折曲線に沿っていることを特徴とする吸収性物品。
  12. 請求項11に記載の吸収性物品において、
    前記固定シートには、前記折曲線に沿って透孔が形成されることを特徴とする吸収性物品。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の吸収性物品において、
    前記吸収パッドの長手方向において、
    前記折曲線から前記吸収体の一方の端部までの長さと、
    前記折曲線から前記吸収体の他方の端部までの長さとは異なることを特徴とする吸収性物品。
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