JP2008228050A - 合成ルックアップテーブル作成装置および合成ルックアップテーブル作成方法 - Google Patents

合成ルックアップテーブル作成装置および合成ルックアップテーブル作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】色の再現性を損なうことのない合成ルックアップテーブルを作成する。
【解決手段】中間値調整部M5aは、一つの変換プロファイルによる変換により中間値が得られると、直後に変換を行う変換プロファイルがLUTか否かを判定する。直後に変換を行う変換プロファイルがLUTである場合には、その入力値域と中間値を比較し、中間値が入力値域外である場合には、中間値を入力値域内に収める調整を行う。
【選択図】図10

Description

本発明は、合成ルックアップテーブル作成装置および合成ルックアップテーブル作成方法に関する。
画像データを解析することにより当該画像データの特徴情報を取得し、その特徴情報に基づいて最適な画質調整を自動的に行うものが提案されている(例えば、特許文献1、参照)。また、このような画像データに応じた自動画質調整を3次元ルックアップテーブルによって行うことも提案されている。
特開2003−69826号公報
上述した文献の3次元ルックアップテーブルによる変換においては、3次元ルックアップテーブルに規定された有限数の変換前後の対応関係に基づいて補間処理等が行われる。従って、3次元ルックアップテーブルによって変換可能な入力値の値域が有限範囲となることは避けられない。従って、3次元ルックアップテーブルによって変換を行う場合には、予め入力する値を所定の範囲内に調整しておくことが必要となっていた。
一方、画像データを各種機器にて取り扱う場合、各種機器にて使用可能な画像フォーマット(色空間)に各種変換プロファイルを使用して変換することが行われている。このような変換プロファイルのなかには、ルックアップテーブルではなく、行列式等の変換式によって入力値を出力値に変換するものもある。変換式によれば基本的には入力値として入力可能な値域は3次元ルックアップテーブルのように限定されることはない。
入力値域が限定される3次元ルックアップテーブルによる変換と、入力値域が限定されない変換式による変換と連続的に行う一連の変換を考えた場合に、3次元ルックアップテーブルの入力可能値域がネックとなり全体の変換において使用される値の値域が制限されてしまう。すなわち、変換の一部に入力値域が限定される3次元ルックアップテーブルが存在することにより、入力値域が限定されない変換式による変換についても値域が制限されるという問題があった。このように不必要に変換に使用する値域が制限されると、本来は再現可能な色情報も失われることとなり、色の再現性を低下させるという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明は、色の再現性を損なうことのない合成ルックアップテーブルを作成する合成ルックアップテーブル作成装置および合成ルックアップテーブル作成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、少なくとも2以上の変換プロファイルによって一連の変換を行う合成ルックアップテーブルを作成するにあたり、逐次変換手段は、上記入力画像データの色空間から選択された代表入力点を上記一連の変換プロファイルによって順次変換することにより代表出力点を取得する。調整手段は、上記逐次変換手段が上記代表入力点を順次変換する際において、直後の上記変換プロファイルがルックアップテーブルである場合には当該ルックアップテーブルの入力値域内に収まるように直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値を調整してから直後の上記変換プロファイルに当該中間値を入力させる。一方、直後の上記変換プロファイルが変換式である場合には直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値をそのまま調整することなく直後の上記変換プロファイルに入力させる。以上のような調整を行いつつ上記逐次変換手段が最終的に取得した上記代表出力点と、その変換元となる上記代表入力点との対応関係を規定することによって、合成ルックアップテーブル作成手段が合成ルックアップテーブルを作成する。
上記変換プロファイルには、少なくともルックアップテーブルのものと変換式のものが含まれ、これらを所定の手順で並べることにより一連の変換手順が設定される。従って、ある変換プロファイルによる変換の直後に、ルックアップテーブルの上記変換プロファイルが設定される場合も、変換式の上記変換プロファイルが設定される場合も想定される。
後者の場合においては、上記調整手段が直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値を、そのまま直後に設定された変換式の上記変換プロファイルに入力させる。変換式の上記変換プロファイルにおいては、入力可能な値に制限がないため、そのまま入力しても問題はなく、広い範囲の値を入力することができるため、高い色再現性を確保することができる。これに対して、前者の場合においては、上記調整手段が直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値を、調整してから直後に設定されたルックアップテーブルの上記変換プロファイルに入力させる。例えば、上記ルックアップテーブルの入力値域が0以上の値に限られる場合には、負の上記中間値を0以上の値に調整する。これにより、変換不能な入力値がルックアップテーブルの上記変換プロファイルに入力されることが防止できる。
さらに、直後のルックアップテーブルの上記変換プロファイルに入力可能となるように、上記ルックアップテーブルの入力値域外の上記中間値を調整することが必要となるが、さらに上記ルックアップテーブルの入力値域の外縁付近の上記中間値もあわせて調整するようにしてもよい。例えば、上記ルックアップテーブルの入力値域外の上記中間値の調整値と、上記ルックアップテーブルの入力値域の外縁付近の上記中間値の調整値との連続性が維持されるようにすれば、調整後の上記中間値が階調性を失うことが防止でき、自然な変換結果を得ることができる。
本発明において上記変換プロファイルはどのようなものであってもよく、特に限定されることはない。例えば、上記入力画像データに応じて変換結果が変動する可変プロファイルを上記変換プロファイルの一つとしてもよい。さらにこの場合、上記可変プロファイルをルックアップテーブルによる変換プロファイルにしてもよい。
なお、本発明の技術的思想は、上記合成ルックアップテーブルを作成する合成ルックアップテーブル作成装置のみならず、合成ルックアップテーブル作成装置やコンピュータ等のハードウェアと協働して上記機能を実現させる画像変換プログラムにおいても具体的に実現可能なことは言うまでもない。さらに、本発明の技術的思想を具体化した合成ルックアップテーブル作成装置のみならず、本発明の手法による合成ルックアップテーブル作成方法としても本発明を捉えることができる。また、本発明の合成ルックアップテーブル作成装置は、単体として存在するものに限られず、ある装置の一部として組み込まれる場合もある。例えば、本発明の合成ルックアップテーブル作成装置の機能を一部に備えた印刷装置や画像処理装置やパーソナルコンピュータにおいても本発明が実現できることはいうまでもない。また、本発明の画合成ルックアップテーブル作成装置の手段が複数の実体的な装置における分散処理によって実現されるものであってもよい。例えば、本発明の合成ルックアップテーブル作成装置の一部の手段がパーソナルコンピュータにて実現され、他の手段が印刷装置にて実現されるものであってもよい。むろん、本発明の合成ルックアップテーブル作成装置の各手段がネットワークを介して分散していてもよい。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)画像変換装置の構成:
(2)画像変換処理:
(3)変形例:
(1)画像変換装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかるルックアップテーブル作成装置を一部に含む画像変換装置を実現するコンピュータのハードウェアおよびソフトウェア構成を概略的に示している。同図において、コンピュータ10は、バス10aによって各構成要素を相互に通信可能に接続することにより形成されている。コンピュータ10は、CPU11とRAM12とからなる制御部Cと、ROM13と、磁気ディスクに大容量のデータを記録するハードディスク(HDD)14と、外部のプリンタ20とデジタルスチルカメラ(DSC)30を接続するUSBI/F15と、外部のディスプレイ40を接続するビデオI/F16と、外部のキーボード50aやマウス50b等の入力機器を接続する入力I/F17とを有している。なお、厳密には各構成要素に応じてバス10aにおけるデータ通信方式が異なるが、図示しないチップセットによって各構成要素が相互に通信可能となるように調整されている。
CPU11はROM13およびHDD14からプログラムデータ13a,14aを読み出してRAM12上に展開することにより、BIOS、および、BIOS上のオペレーティングシステム(OS)、および、OS上のプリントアプリケーションPを制御部Cにて実行させる。OSやプリントアプリケーションPの実行に必要なプログラムデータ14aは、予めHDD14にインストールされている。ただし、プログラムデータ14aは、HDD14に限られず、他の光ディスクドライブやフラッシュメモリ等に記録されていてもよい。図示しないが制御部CにおいてはDSC30に備えられたフラッシュメモリ31にアクセスするためのドライバやディスプレイ40にて画像を出力するためのドライバが実行されている。
プリントアプリケーションPは、ディスプレイ40に表示したUI画面を見ながらユーザーがキーボード50aやマウス50bを操作することにより指定された入力画像データIGDを読み出してプリンタ20にて印刷するために必要な一連の処理を実行する。入力画像データIGDは、HDD14から取得されてもよいし、DSC30のフラッシュメモリ31から取得されてもよいし、他の記録媒体や通信媒体から取得されてもよい。プリントアプリケーションPは複数のモジュールM1〜M8によって構成され、これらのモジュールM1〜M8を制御部Cが実行することにより本発明の各手段が具体的に実現される。
画像解析部M1は、印刷対象として指定された入力画像データIGDを取得するとともに、入力画像データIGDをQVGA(320画素×240画素)に縮小したサンプリング画像データSGDを生成する。DSC30から取得した入力画像データIGDにおいては、DSC30が採用する色空間の座標を示す色信号により各画素の色が特定されている。一方、HDD14から取得した入力画像データIGDにおいても、HDD14に当該入力画像データIGDを最終的に記録した際に指定した色空間の座標を示す色信号により各画素の色が特定されている。また、入力画像データIGDが、例えばJPEG方式等の圧縮方式により圧縮されている場合には、画像解析部M1は入力画像データIGDの伸長を行ってからサンプリング画像データSGDを生成する。画像解析部M1は、サンプリング画像データSGDの各画素の色信号を統計し、この統計情報をサンプリング画像データSGDの特徴情報として取得する。画像解析部M1は、このサンプリング画像データSGDの特徴情報に基づいて、さらに可変プロファイルにおける変換規則を設定する可変パラメータを設定する。
可変プロファイル作成部M2は、上述した特徴情報に基づく可変パラメータを取得するとともに、当該可変パラメータに基づいて可変プロファイルを作成する。可変プロファイルの作成については後に詳述するが、上記可変パラメータに応じて画質を向上させるための画像処理の変換規則が可変プロファイルによって規定される。変換手順設定部M3は、入力画像データIGDの色空間と、後段の印刷データ生成部M8に出力可能な出力画像データOGDの色空間とを取得し、基本的には入力画像データIGDの色空間から最終的に出力画像データOGDの色空間へ変換するための一連の変換手順を設定する。上述したとおり、可変パラメータに基づく可変プロファイルによって画質を向上させるための画像処理も行われるため、可変プロファイルによる変換も一連の変換手順に組み入れられる。また、DSC30等のソース(入力側)ICCプロファイルや、プリンタ20等のディスティネーション(出力側)ICCプロファイルによる変換も一連の変換手順に組み入れられる。なお、ICCプロファイルはデバイスが使用する色空間と絶対色空間との対応関係を定義した変換プロファイルである。
代表点選択部M4は、ルックアップテーブル(以下、LUTと表記する。)に対応関係を規定する代表点(代表入力点RIG)を選択する。本実施形態においては、入力画像データIGDの色空間の全体において均一に分布する格子点(例えば、173個の格子点。)を代表入力点として選択する。
逐次変換部M5は、入力画像データIGDの色空間で表される各代表入力点RIGを変換手順設定部M3が設定した一連の変換プロファイルによって順次変換することにより、最終的に出力画像データOGDの色空間で表される各代表出力点ROGを取得する。逐次変換部M5には、サブモジュールとしての中間値調整部M5aが組み込まれている。中間値調整部M5aは、一つの変換プロファイルによる変換により中間値が得られると、直後に変換を行う変換プロファイルがLUTか否かを判定する。直後に変換を行う変換プロファイルがLUTである場合には、その入力値域と中間値を比較し、中間値が入力値域外である場合には、中間値を入力値域内に収める調整を行う。
LUT作成部M6は、逐次変換部M5による変換前後の各代表入力点RIGと各代表出力点ROGとの複数の対応関係を規定したLUTをRAM12上に作成する。LUT変換部M7は、入力画像データIGDを取得するとともに、LUTを参照することにより入力画像データIGDを出力画像データOGDに変換する。この変換の際には補間処理が行われる。変換された出力画像データOGDは、印刷データ生成部M8に出力され、印刷データ生成部M8にてプリンタ20が処理可能な印刷データに変換される。例えば、プリンタ20が使用可能なインク量空間への変換処理やハーフトーン処理やマイクロウィーブ処理等が順次行われ、プリンタ20にて印刷が実行される。
(2)画像変換処理
図2は、以上の構成において実行される画像変換処理の流れを示している。ステップS100においては、画像解析部M1が印刷対象とする入力画像データIGDの指定を受け付け、当該入力画像データIGDを取得する。ここでは、DSC30のフラッシュメモリ31に記憶されたJPEGデータが指定されたものとして説明する。ステップS110においては画像解析部M1がJPEGデータを伸長し、間引き等のサイズ縮小処理を行うことにより、YCbCr色空間で表されるQVGAサイズのサンプリング画像データSGDを生成する。ステップS110においては、サンプリング画像データSGDの各画素の色信号(YCbCr)を統計する。
図3aは、色信号としてのY信号(なお、輝度を表すY信号も本発明の色信号の概念に含まれるものとする。)を統計したヒストグラムを示している。同図において、横軸がY信号の値を示し、縦軸が各値における画素数(度数)を示している。ステップS110においては、上記ヒストグラムから平均輝度Yaveを算出する。さらに、ステップS120では、図3bに示した明度補正量換算テーブルより平均輝度Yaveに対応する明度補正量Bmodを取得する。図3bにおいて、横軸が平均輝度Yaveを示し、縦軸が明度補正量Bmod[%]を示しており、各平均輝度Yaveに対応する明度補正量Bmodが定義されている。同図に示すように平均輝度Yaveが小さいとき、明度を上方修正するように明度補正量Ymodが定義されている。明度補正量Bmodは本発明の可変パラメータに相当し、可変パラメータとして設定された明度補正量Bmodに基づいて後述する可変プロファイルが作成される。
なお、本実施形態においては、入力画像データIGDの色空間のまま統計情報を解析するようにしたが、例えば出力画像データOGDの色空間にサンプリング画像データSGDを変換し、その統計情報を解析するようにしてもよい。また、平均輝度Yaveは全体について算出してもよいし、分割した複数の領域ごとに算出してもよい。以上のようにして、可変パラメータとしての明度補正量Bmodが設定されると、ステップS130にて明度補正量Bmodに基づいて可変プロファイルが作成される。
図4は、本実施形態にて作成される可変プロファイルの一例を示している。同図において、後述するeRGB色空間のRGBチャネルについて可変プロファイルによって変換される入力値(横軸)と出力値(縦軸)との関係が示されている。同図に示すように、入力値の値域(0〜255の256階調の値域を例に説明する。)の低階調側1/4(63)において、上述したステップS120にて取得した明度補正量BmodだけRGBチャネルの各値を上方修正するように可変プロファイルが作成されている。そして、他の部分については、(入力値,出力値)=(0,0),(63,63+Bmod),(255,255)の3点を通過するスプライン曲線によって補間されている。そして、入力値と出力値との対応関係を可変プロファイルとして規定することによって、可変パラメータとしての明度補正量Bmodに応じて変換結果が可変となる可変プロファイルが作成される。以上のような可変プロファイルによれば、Y信号の平均値が小さく全体的に暗い入力画像データIGDに対して明度を上方修正する補正を行うことができる。この上方修正量は、Y信号の平均値が小さければ小さいほど大きくなるため、各入力画像データIGDに適した明度補正を自動的に行うことができる。
図5は、ステップS130にて作成される可変プロファイルとしてのLUT(以下、APF−LUTと表記する。)の構造を模式的に示している。同図において、eRGB色空間が示されており、この色空間においてR=0,15,31・・255、B=0,15,31・・255、B=0,15,31・・255の組み合わせの173個の格子点が示されている。ステップS120においては、これらの格子点上の入力値を上述したスプライン曲線によって明度補正した出力値を算出するとともに、これらの格子点の入力値と出力値の対応関係を記述したAPF−LUTを作成する。このAPF−LUTにおいては一部の代表的な値についてのみ入力値と出力値の対応関係が規定されるため、他の入力値に対応する出力値を得るためには、補間処理を行う必要がある。
図6は、補間処理の一例を模式的に示している。同図においては、六面体補間を用いて補間演算を行っている。同図において、APF−LUTに規定された8点の格子点P0〜P7によってeRGB空間の六面体が形成されている。なお、点P0〜P7についてAPF−LUTにて対応付けられた出力値の値をそれぞれ(R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7)と示すものとする。ここで、入力されたRGB色信号の値が格子点P0〜P7のいずれにも一致せず、P0〜P7に囲まれた六面体の内側に位置する任意のRGB色信号(Px)が入力されたものとする。
まず、点P0と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V0と、点P1と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V1と、点P2と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V2と、点P3と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V3と、点P4と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V4と、点P5と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V5と、点P6と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V6と、点P7と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V7(V0+V1+V2+V3+V4+V5+V6+V7=1)を算出する。各体積V0〜V7はeRGB空間における各点P0〜P7,Pxの座標から求めることができる。
そして、求めたい点PxのRGBの値(Rx,Gx,Bx)を下記式(1)によって算出する。
(式1)
Rx=V0*R7+V1*R6+V2*R5+V3*R4
+V4*R3+V5*R2+V6*R1+V7*R0
Gx=V0*G7+V1*G6+V2*G5+V3*G4 ・・(1)
+V4*G3+V5*G2+V6*G1+V7*G0
Bx=V0*B7+V1*B6+V2*B5+V3*B4
+V4*B3+V5*B2+V6*B1+V7*B0
上記式においては、点Pxを挟んで反対側の六面体の体積をV0〜V7による重み付けを行いつつ点P0〜P7のRGBの値を線形的に結合することにより、任意の点Pxに対応する出力値(Rx,Gx,Bx)が算出される。このような補間処理を順次行っていくことにより、任意の入力値Pxを明度補正したRGB色信号を出力値(Rx,Gx,Bx)として算出していくことができる。すなわち、APF−LUTによって任意の入力値を出力値に変換していくことができる。なお、六面体補間は一例であり、本発明において他の補間手法を適用することも可能である。このような補間処理においては、六面体の体積V0〜V7を算出する必要があるため、いずれかの格子点に囲まれた六面体の内部または境界に入力値が位置する必要がある。従って、本実施形態のAPF−LUTでは、RGB各チャネル0〜255までが変換可能な入力値域となる。
なお、本実施形態において可変プロファイルは、RGBチャネルの色信号の格子点上の入力値の組み合わせ(例えば、173個の格子点。)のそれぞれについて対応する出力値を記述した3次元LUTとして作成される。ただし、RGBチャネルの色信号が変換結果に関して相互依存しないため、1次元LUTとして可変プロファイルを作成することも可能である。
以上においては、明度を修正する可変プロファイルを作成する例を説明したが、他の目的の可変プロファイルを作成してもよい。例えば、各画素の色信号のレンジを特徴情報として算出し、当該レンジに基づく可変パラメータによってコントラストを調整するための可変プロファイルを作成するようにしてもよい。さらに、各画素の色信号から顔の色や特定の記憶色の色を抽出し、抽出した色を目標とする顔色や記憶色の色に補正するような可変プロファイルを作成してもよい。むろん、単一の可変プロファイルによって複数の画質調整を同時に行うようにしてもよい。以上のようにして可変プロファイル(APF−LUT)が設定されると、変換手順設定部M3がステップS140において一連の変換手順を設定する。
図7は、ステップS140にて設定される変換手順の一例を示している。同図に示すように、本実施形態では、入力画像データIGDに対して7個の変換プロファイルTFP1〜TFP7による変換を順次行うことにより出力画像データOGDを得る手順が変換手順設定部M3によって設定されている。当該変換手順によれば、YCbCr色空間の入力画像データIGDが順次変換され、最終的にeRGB色空間の出力画像データOGDに変換することができる。まず、第1の変換プロファイルTFP1として、YCbCrの色信号を(YCbCr)’の色信号に変換するものが設定されている。第1の変換プロファイルTFP1では、入力されるYCbCrの色信号のCbCrをそれぞれ所定量オフセット(減算)させた色信号を(YCbCr)’として出力する変換式が規定されており、後段の第2の変換プロファイルTFP2に入力可能な(YCbCr)’の色信号を得ることができる。
次の第2の変換プロファイルTFP2として、(YCbCr)’の色信号をsRGB色空間の色信号に変換するものが設定されている。第2の変換プロファイルTFP2では、(YCbCr)’の色信号を行列変換によってsRGB色空間の色信号に変換することができる。なお、sRGB色空間においてはRGBの色信号によって絶対的な色が特定可能となる。すなわち、第2の変換プロファイルTFP2による変換によればDSC30に依存する(YCbCr)’の色信号をCIE規格に定められた非機器依存のsRGB色空間の色信号に変換することができる。この第2の変換プロファイルTFP2は、一般にソースICCプロファイルと呼ばれ、DSC30の製造元等から提供されている。ソースICCプロファイルは、入力画像データIGDに埋め込まれていてもよいし、予めDSC30と対応付けてHDD14に記憶されていてもよい。
次の第3の変換プロファイルTFP3として、sRGB色空間で表されたRGBの色信号をそれぞれ個別にガンマ補正するものが設定されている。ここで使用するガンマ値(例えば、RGBそれぞれについて2.2。)もDSC30の入力特性に適合したものがソースICCプロファイルの一部として指定されている。これにより、入力画像データIGDの各画素が真に意味する色をsRGB色空間にて特定できる。なお、負の入力値に対するガンマ補正においては、正の入力値に対するガンマ補正曲線と対称なガンマ補正曲線によって行うことが一般的である。次の第4の変換プロファイルTFP4として、sRGB色空間で表された色信号をXYZの色信号に変換するものが設定されている。XYZ色空間もCIE規格に規定された絶対色空間であり、所定の行列変換式を第4の変換プロファイルTFP4として与えることによって、sRGBの色信号をXYZの色信号に変換することができる。以上の変換手順により、DSC30によって撮影した入力画像データIGDの各画素の色信号が真に意味する色をXYZ色空間にて特定できる。次に、出力デバイスであるプリンタ20で使用する色空間に変換する変換手順が設定されている。
第5の変換プロファイルTFP5として、XYZの色信号をプリンタ20が使用するRGB色空間であるeRGBの色信号に行列変換するものが設定されている。eRGB色空間は、プリンタ20に依存した機器依存色空間であり、eRGB色空間におけるRGBの色信号が意味する絶対的な色がディスティネーションICCプロファイルによって規定されている。このディスティネーションICCプロファイルはプリンタ20の製造元等から提供されており、例えばHDD14から読み出し、第5の変換プロファイルTFP5として使用することが可能となっている。次の第6の変換プロファイルTFP6として、eRGB色空間で表されたRGBの色信号をそれぞれ個別に(逆)ガンマ補正するものが設定されている。ここで使用するガンマ値(例えば、RGBそれぞれについて1.8。)もプリンタ20の出力特性に即したものがディスティネーションICCプロファイルの一部として指定されている。
以上のようにして得られたeRGB色空間のRGB色信号を最終的に第7の変換プロファイルTFP7によって補正するように変換手順が設定されている。第7の変換プロファイルTFP7は、eRGB色空間において色信号を補正する変換プロファイルであり、本発明の可変プロファイルに相当する。第7の変換プロファイルTFP7、上述した可変プロファイル作成処理(ステップS130)によって作成されている。本実施形態では、変換プロファイルTFP1〜TFP6までが入力画像データIGDの画像に依存しない固定プロファイルであり、最後の変換プロファイルTFP7のみが入力画像データIGDの画像の輝度に依存する可変プロファイルである。変換手順設定部M3は、入力画像データIGDの色空間とプリンタ20に出力可能な出力画像データOGDの色空間を認識し、入力画像データIGDの色空間から出発し最終的に出力画像データOGDの色空間に変換されるような一連の変換手順を設定する。必要となる各種変換プロファイルTFP1〜TFP7は、入力画像データIGDの埋め込み情報やHDD14から取得することができる。次のステップS150においては、代表点選択部M4がLUTに対応関係を規定する代表入力点RIGを選択する。
図8は、本実施形態において代表点選択部M4が選択する代表入力点RIGの分布およびその一覧を示している。代表入力点RIGは入力画像データIGDの色空間(本実施形態ではYCbCr)によって特定され、同図においてはYCbCr色空間での代表入力点RIGの分布を示している。代表入力点RIGは、入力画像データIGDの色空間において均等かつ全体的に分布していることが望ましく、本実施系においてはYCbCrの各軸を均等に分割する17×17×17の格子点上に代表入力点RIGが173個選択されている。図ではYCbCr色空間の表面の格子のみが図示されているが、色空間の内部についても一様に代表入力点RIGが選択される。なお、本実施形態では入力画像データIGDの色空間であるYCbCr空間全体において均等に分布する代表入力点RIGを選択するものとしたが、他の色空間での分布に基づいて代表入力点RIGを選択するようにしてもよい。例えば、変換後のsRGBやeRGBの色空間の全体に均等に分布するように代表入力点RIGを選択してもよい。逐次変換部M5は、ステップS160において、代表入力点RIGを取得し、各代表入力点RIGを変換プロファイルTFP1〜TFP7によって順次変換する。
図9は、代表入力点RIGを変換プロファイルTFP1〜TFP7によって順次変換する様子を模式的に示している。このときの変換順序は、変換手順設定部M3がステップS140にて設定した一連の変換手順と同一とされる。従って、代表入力点RIGとしてのYCbCrの色信号を入力し、変換プロファイルTFP1〜TFP7によって順次変換していくことにより、最終的に出力画像データOGDの色空間であるeRGBの色信号を得ることができる。最終的に得られたsRGB色空間のRGB信号を代表出力点ROGと示すものとする。
図10は、逐次変換部M5がステップS160にて実行する逐次変換処理の流れを示している。まず、ステップS161においては、変換プロファイルTFP1〜TFP7の順番を表す変数nに初期値1をセットする。ステップS162においては逐次変換部M5が(n−1)番目の中間値を取得する。ここで、n番目の中間値とは、n番目の変換プロファイルによる変換によって得られた出力値のことを意味する。なお、nが1の場合には、代表入力点RIGを初期(n=0)の中間値として取得する。ステップS163においては、変換順序がn番目の変換プロファイルを中間値調整部M5aが取得する。最初の段階では1番目の変換プロファイルとして、YCbCr信号を変換式によってオフセットする変換プロファイルTFP1が取得される。
ステップS164においては、ステップS163にて取得したn番目の変換プロファイルが変換式であるかLUTであるかを判定する。ここで、変換プロファイルが変換式である場合には、ステップS162において取得した(n−1)番目の中間値(最初は代表入力点RIG)をそのままn番目の変換プロファイルに入力することにより、その変換値である中間値を算出する(ステップS168)。最初の段階では、変換式の変換プロファイルTFP1が取得されているため、n=0のときの中間値としての代表入力点RIGがそのまま変換プロファイルTFP1に入力されることとなる。ステップS168にて(n−1)番目の中間値をn番目の変換プロファイルに入力することにより、n番目の中間値が算出できる。n番目の中間値が算出でできると、ステップS169にて、変数nに1をインクリメントしてステップS162に戻る。ステップS162では、(n−1)番目の中間値が取得されるため、直前に変換して得られた中間値が取得されることとなる。本実施形態においては、変換プロファイルTFP1〜TFP6までが(行列)変換式で与えられるため、変換プロファイルTFP6による変換値としての中間値(n=6)が算出されるまでは以上の処理が順次繰り返されることとなる。
一方、ステップS163にて取得したn番目の変換プロファイルがLUTである場合には、中間値調整部M5aがステップS165において(n−1)番目の中間値の最大値と最小値を取得する。本実施形態において、変換プロファイルTFP7(APF−LUT)がLUTであるため、変数nが7のとき初めてステップS165が実行され、(n−1=6)番目の中間値の最大値と最小値が取得される。6番目の変換プロファイルTFP6による中間値はeRGB色空間のRGBとして出力されるため、RGB各チャネルの最大値と最小値が取得される。さらに、ステップS165においては、中間値調整部M5aがn番目の変換プロファイルとしてのLUTの変換可能な入力値域を取得する。上述したとおり、LUTによる変換においては補間処理を行う必要があるため、LUTにて格子点が存在する範囲が変換可能な入力値域となる。本実施形態では、7番目の変換プロファイルTFP7としてのAPF−LUTのRGB各チャネル0〜255までが変換可能な入力値域となる。ステップS166においては、(n−1)番目の中間値の最大値および最小値がn番目のLUTが変換可能な入力値域内であるか否かを判定する。
ここで、(n−1)番目の中間値の最大値および最小値が変換可能な入力値域内である場合には、ステップS168に進み(n−1)番目の中間値をそのままn番目の変換プロファイルに入力する。ステップS167で入力可能であることが確認されているため、LUTを使用した補間処理により変換を行うことができる。一方、(n−1)番目の中間値の最大値および最小値が変換可能な入力値域外である場合には、そのままでは変換を行うことができないので、ステップS167にて(n−1)番目の中間値の調整を行う。
図11は、ステップS167にて行う調整の様子を示している。ここでは、本実施形態において、6番目の中間値としてのR信号の最小値が−20であり、7番目の変換プロファイルTFP7としてのAPF−LUTに入力可能なRチャネルの値域0〜255の外となった場合を例にして説明する。同図においては、Gチャネルの中間値がある値であるときのRG平面を示しており、横軸に中間値のGチャネルの値を示し、縦軸に中間値のRチャネルの値を示している。そして、変換プロファイルTFP1〜TFP6による変換を経た中間値(●で図示)がプロットされている。ここでは中間値の格子点G1のR(−20)のみが0よりも小さい値となっている。従って、格子点G1のRの値をAPF−LUTに入力可能な0以上の値に調整する必要がある。
そこで、格子点G1のRの値をAPF−LUTに入力可能な下限値0に改変する。これにより、格子点G1をAPF−LUTに入力することができる。なお、格子点G1のみを調整すれば最低限APF−LUTに入力可能な中間値に調整することができるが、格子点G1の調整にあわせて、入力可能な値域の外縁付近の点も調整するようにしてもよい。例えば、格子点G1,G2,G3の相対位置関係を考慮して、もともとRの値が0以上である格子点G2も調整するようにしてもよい。線分G1G2と線分G3G2とがなす角度が鋭角的である場合、格子点G2を利用した補間結果に不自然さが生じる場合がある。従って、線分G1G2と線分G3G2とがなす角度を鈍角化するように格子点G2のRの値も増加するように改変するようにしてもよい。なお、調整の態様としては、入力可能な値域の下限よりも小さい値を下限もしくはそれよりも大きい値に改変するものと、入力可能な値域の上限よりも大きい値を上限もしくはそれよりも小さい値に改変するものが考えられる。以上のような調整が完了すると、ステップS168にてAPF−LUTを参照した補間処理を行うことにより、最終的な代表出力点ROGを求めることができる。
以上の逐次変換処理においては、直後の変換プロファイルがLUTである場合のみ中間値を調整し、直後の変換プロファイルが変換式である場合には中間値を調整しないようにしている。これにより、本来の中間値が有する広い値のレンジを活かすことができ、中間値の情報ができるだけ失われないようにすることができる。以下、その理由を説明する。
図12においては、3個の変換プロファイル(本実施形態とは別の変換式の変換プロファイルTFP8,TFP9およびLUTの変換プロファイルTFP10)によって順次中間値が変換される様子を示している。最初の変換プロファイルTFP8によって格子点G4が変換プロファイルTFP10に入力可能な下限値Lを下回る中間値(●で図示)に変換され、次の変換プロファイルTFP9によって格子点Gが次の中間値(●で図示)に変換されている。変換プロファイルTFP9による変換後の中間値は下限値Lよりも大きく、そのまま変換プロファイルTFP10に入力できる。なお、格子点G4の付近の値に対して変換プロファイルTFP8ではベクトルv1の移動がなされ、変換プロファイルTFP9ではベクトルv2の移動がなされるものとする。
ここで、変換プロファイルTFP8によって変換した後の格子点G4が下限値Lを下回ることを理由として、下限値Lまで格子点G4を上方修正(◎で図示)したとする。すると、次の変換プロファイルTFP9ではベクトルv2によって格子点G4は変換プロファイルTFP10に入力可能な下限値Lよりもはるかに大きい中間値(◎で図示)に変換されることとなる。この場合、本来、変換プロファイルTFP10に入力可能な値域よりも狭いレンジの中間値しか変換プロファイルTFP10に入力することができない。従って、本来、表現可能なガマットを狭めてしまうこととなる。また、無駄な調整をすることができるため、不要な処理負荷の発生させるデメリットもある。
さらに、格子点G4と隣接する格子点G5との関係においては、格子点G4を上方修正した場合の方が、格子点G4を上方修正しなかった場合よりも、格子点G4,G5間の距離が短くなっている。格子点G4,G5間の距離が小さいほど、格子点G4,G5間の色について豊かな階調性を再現することができなくなる。従って、本実施形態のように無駄な調整を行わないことにより、良好な階調性を実現することができる。
すべての代表入力点RIGについて代表出力点ROGが求められると、ステップS170において変換手順設定部M3による変換前後の代表入力点RIGと代表出力点ROGとの対応関係を記述した3次元LUT(以下、合成LUTと示すものとする。)をLUT作成部M6が作成する。代表入力点RIGは173個選択されているため、173組の代表入力点RIGと代表出力点ROGとの対応関係が合成LUTに記述される。
図13は、合成LUTの一例を示している。同図の合成LUTにおいて、代表入力点RIGと代表出力点ROGとが横方向に対応付けられており、具体的な代表入力点RIGと代表出力点ROGの色信号値が記述されている。合成LUTは、例えばRAM12に記憶される。なお、ここまでの処理(S100〜S170)を画像変換処理の予備的な処理として初期化フェーズというものとする。初期化フェーズにて合成LUTの作成が完了すると、引き続きステップS180以降の変換フェーズを実行する。ステップS180においては、LUT変換部M7が入力画像データIGDを取得するとともに、合成LUTを参照することにより入力画像データIGDを出力画像データOGDに変換する。
具体的には、入力画像データIGDの各画素のYCbCr色信号を取得するとともに、各YCbCr色信号に対応するeRGB色空間のRGB色信号を合成LUTを参照して取得する。この場合も、補間処理を用いて変換が行われる。ここでの補間処理についても、図6にて説明した手法と同様の手法によって行うことができる。入力画像データIGDが有するすべての画素についてRGB色信号が求められると、各画素が当該RGB色信号を有する画像データを出力画像データOGDとして生成する。生成(変換)された出力画像データOGDは、ステップ190にて印刷データ生成部M8に出力され、印刷データ生成部M8にてプリンタ20が処理可能な印刷データに変換される。これにより、プリンタ20が印刷データに基づいて駆動し、入力画像データIGDに対応する画像を印刷することができる。
実際に入力画像データIGDを出力画像データOGDに変換する変換フェーズ(ステップS180)においては、一度の補間処理だけで変換プロファイルTFP1〜TFP7に相当する一連の変換を済ませることができるため、高速な変換処理を実現することができる。なお、変換フェーズでは入力画像データIGDの全画素が変換(補間処理)の対象であるのに対し、ステップS100〜S170の初期化フェーズではごく限られた代表入力点RIGのみがステップS160の変換の対象であるため、初期化フェーズは変換フェーズよりも処理時間が短いものとなる。例えば、500万画素を超えるような入力画像データIGDが入力された場合には、変換フェーズには多大な時間を要することとなる。従って、予め初期化フェーズを行ったとしても、変換フェーズを一度の補間処理だけで済ませることができる本発明のメリットは非常に大きいものであるということができる。
変換フェーズ(ステップS180)の際に参照される合成LUTは、入力画像データIGDの輝度の統計によって得られた可変パラメータ(明度補正量Bmod)に基づき作成された変換プロファイルTFP7による変換結果も反映させて作成されるため、入力画像データIGDの輝度に応じた明度補正も色空間の変換と同時に実施されることとなる。従って、入力画像データIGDが暗い場合には明るめにするように画質調整をすることができる。合成LUTは、入力画像データIGDに応じて作成されるため、各入力画像データIGDに応じた画質調整を行うことができる。
(3)変形例
以上の変換手順はあくまでも一例であり、印刷対象の入力画像データIGDの色空間等によっては他の変換手順が変換手順設定部M3によって設定され得る。例えば、図7おいてsRGB色空間の色信号で各画素の色が表された入力画像データIGDが入力された場合には、変換プロファイルTFP1〜TFP3までの変換は不要となり、変換プロファイルTFP4〜TFP7のみの変換手順が設定される。すなわち、ディスティネーション側の変換のみに本発明を適用することができる。一方、図7おいてソース側の変換(変換プロファイルTFP1〜TFP3(4))のみの変換前後の値(YCbCr−sRGB(XYZ))の対応関係を規定した合成LUTを作成して、当該合成LUTにてソース側の変換を一括して行うようにしてもよい。可変プロファイルによる画質調整は、YCbCrやsRGBやXYZの画像データに対して行ってもよく、当該可変プロファイルによる変換結果もソース側の合成LUTに組み入れることができる。
なお、上述した実施形態のステップS120にて明度補正量Bmodが0%となった場合には、可変プロファイルによる明度の補正が実質的に不要となるため、可変プロファイルとしての変換プロファイルTFP7を省略した変換手順を設定してもよい。この場合、変換プロファイルTFP6の後のLUTによる変換処理がなくなり、変換プロファイルTFP6の後に中間値を調整が行われないこととなる。本発明は、少なくとも2以上の一連の変換プロファイルの入力値と出力値との対応関係を規定した合成LUTを参照して一括で変換を行うことにより変換処理の高速化を図ることができればよく、個々の変換プロファイルは上述した実施形態のものに限定されるものではない。例えば、印刷装置における各インクのインク量の画像データに変換する色変換プロファイルや、印刷装置においてキャリブレーションを行うことによって作成される補正プロファイル等を、本発明によって合成LUT化される一連の変換プロファイルに組み入れてもよい。また、入力デバイスと出力デバイス間の変換を行うものに限られず、上述した実施形態のような印刷を前提とした変換以外にも本発明が適用可能である。例えば、sRGB色空間の画像データをAdobeRGB色空間(Adobeはアドビシステムズ社の登録商標)の画像データに変換する変換においても本発明を適用することができる。
図14は、さらに別の変形例にかかる画像変換装置の構成を示している。同図において、上述した実施形態と同様の機能がプリンタ120の制御部Cにおいて実行されている。すなわち、プリンタ120はいわゆるダイレクトプリントが可能なプリンタである。制御部CにおいてプリントアプリケーションPが実行されており、プリンタ120が上述した画像変換処理を同様に実行することが可能となっている。一般的にプリンタ120に採用されるCPUやRAMは、パーソナルコンピュータに備えられるCPUやRAMよりも処理能力が劣るため、処理負荷の大きい補間処理の回数を削減することができる本発明を適用することの効果は大きいと言える。
本発明の一実施形態にかかる画像変換装置のブロック図である。 画像変換処理のフローチャートである。 サンプリング画像データのヒストグラムである。 可変プロファイルを説明する図である。 APF−LUTを示す図である。 補間処理を説明する図である。 変換手順の一例を示す模式図である。 代表入力点の分布を示す図である。 代表出力点を算出する様子を説明する図である。 逐次変換処理を説明するフローチャートである。 中間値の調整例を示す図である。 中間値の調整例を示す図である。 合成LUTの一例を示す図である。 変形例にかかる画像変換装置のブロック図である。
符号の説明
10…コンピュータ、10a…バス、11…CPU、12…RAM、13…ROM、14…HDD、15…USBI/F、16…ビデオIF、17…入力I/F、20…プリンタ、30…DSC、40…ディスプレイ、50a…キーボード、50b…マウス、P…プリントアプリケーション、M1…画像解析部、M2…可変プロファイル作成部、M3…変換手順設定部、M4…代表点選択部、M5…逐次変換部、M5a…中間値調整部、M6…LUT作成部、M7…LUT変換部、M8…印刷データ生成部、IGD…入力画像データ、OGD…出力画像データ、RIG…代表入力点、ROG…代表出力点。


Claims (8)

  1. 少なくとも2以上の一連の変換プロファイルによって入力画像データを出力画像データに変換する際に参照する合成ルックアップテーブルを作成する合成ルックアップテーブル作成装置であって、
    上記入力画像データの色空間から選択された代表入力点を上記一連の変換プロファイルによって順次変換することにより代表出力点を取得する逐次変換手段と、
    上記逐次変換手段が上記代表入力点を順次変換する際に、直後の上記変換プロファイルが入力可能な入力値域が制限されているものである場合には当該ルックアップテーブルの入力値域内に収まるように直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値を調整してから直後の上記変換プロファイルに当該中間値を入力させ、直後の上記変換プロファイルが入力可能な入力値域が制限されていないものである場合には直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値をそのまま直後の上記変換プロファイルに入力させる調整手段と、
    上記代表入力点と上記代表出力点との対応関係を規定した合成ルックアップテーブルを作成する合成ルックアップテーブル作成手段とを具備することを特徴とする合成ルックアップテーブル作成装置。
  2. 上記調整手段は、直後の上記変換プロファイルがルックアップテーブルである場合には当該ルックアップテーブルの入力値域内に収まるように直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値を調整してから直後の上記変換プロファイルに当該中間値を入力させ、直後の上記変換プロファイルが変換式である場合には直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値をそのまま直後の上記変換プロファイルに入力させることを特徴とする請求項1に記載の合成ルックアップテーブル作成装置。
  3. 上記調整手段は、
    上記ルックアップテーブルの入力値域が0以上の値に限られる場合には、負の上記中間値を0以上の値に調整することを特徴とする請求項2に記載の合成ルックアップテーブル作成装置。
  4. 上記調整手段は、
    上記ルックアップテーブルの入力値域外の上記中間値のみならず、上記ルックアップテーブルの入力値域の外縁付近の上記中間値も調整することを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の合成ルックアップテーブル作成装置。
  5. 上記調整手段は、
    上記ルックアップテーブルの入力値域外の上記中間値の調整値と、上記ルックアップテーブルの入力値域の外縁付近の上記中間値の調整値との連続性を維持することを特徴とする請求項4に記載の合成ルックアップテーブル作成装置。
  6. 上記変換プロファイルの少なくとも1つは、
    上記入力画像データに応じて変換結果が変動する可変プロファイルであることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の合成ルックアップテーブル作成装置。
  7. 上記可変プロファイルは、上記ルックアップテーブルであることを特徴とする請求項6に記載の合成ルックアップテーブル作成装置。
  8. 少なくとも2以上の一連の変換プロファイルによって入力画像データを出力画像データに変換する際に参照する合成ルックアップテーブルを作成する合成ルックアップテーブル作成方法であって、
    上記入力画像データの色空間から選択された代表入力点を上記一連の変換プロファイルによって順次変換することにより代表出力点を取得する際に、直後の上記変換プロファイルが入力可能な入力値域が制限されているものである場合には当該ルックアップテーブルの入力値域内に収まるように直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値を調整してから直後の上記変換プロファイルに当該中間値を入力させ、直後の上記変換プロファイルが入力可能な入力値域が制限されていないものである場合には直前の上記変換プロファイルによる変換によって得られた中間値をそのまま直後の上記変換プロファイルに入力させ、
    上記代表入力点と上記代表出力点との対応関係を規定した合成ルックアップテーブルを作成することを特徴とする合成ルックアップテーブル作成方法。


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