JP2008227959A - 画像処理装置、画像処理方法および画像処理システム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法および画像処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】画像の階調性を損なう事無く、明るさを向上させることが困難だった。
【解決手段】階調表現された複数の画素からなる画像データを取得する画像データ取得手段と、画像データの明るさを取得する明るさ取得手段と、取得した明るさに応じた明るさ補正量を決定し、所定の入力階調値に対する出力階調値を当該明るさ補正量に応じて決定し、当該決定した出力階調値を補間することにより各入力階調値に対する出力階調値を規定した第一の補正曲線を生成する第一補正曲線生成手段と、一定の所定値であるγ値に基づいて各入力階調値に対する出力階調値を規定した第二の補正曲線を取得する第二補正曲線取得手段と、第一の補正曲線と第二の補正曲線とを合成することにより画像データの明るさを補正するための補正曲線を生成する補正曲線合成手段とを備え、補正曲線合成手段が生成した補正曲線に基づいて取得した画像データの明るさを補正する画像処理装置とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像の明るさを補正するための補正規則を生成し、また、生成した補正規則を用いて補正を実行可能な画像処理装置、画像処理方法および画像処理システムに関する。
複数の画素から構成されて画像を表現する画像データの明るさを補正する手法として、トーンカーブを用いた手法が存在する。かかる手法においてはまず、補正前の画像の明るさを示す入力階調値(例えば、0〜255の256階調)を横軸に、補正後の明るさを示す出力階調値(例えば、0〜255の256階調)を縦軸にそれぞれ規定したグラフであって、入力階調値と出力階調値とが同一となる直線のグラフを用意する。次に、当該直線上の所定のポイントの位置を縦軸方向に補正し、当該補正後のポイントの位置と直線の両端とを含むような曲線を、所定の補間演算、例えばスプライン補間を用いて算出する。このように算出した曲線(トーンカーブ)は、上記ポイント位置の補正の度合いによって、上記直線よりも高階調側に凸状のカーブとなったり低階調側に凸状のカーブとなったりする。このトーンカーブを用いて画像データの各画素の明るさを補正することにより、画像全体の明るさを変えることができる。
また、トーンカーブによる明度補正を行うものとして、撮影者によって設定された露出量に応じてトーンカーブを調整し、調整したトーンカーブを画像データに適用して画像データの明度を調整する構成が知られている(特許文献1参照。)
特許第3858859号公報
ここで、上記トーンカーブを用いた明るさ補正においては、次のような不都合が生じていた。
トーンカーブによる補正の度合いは、上記ポイント位置をどれだけ補正するかによって大きく左右される。従って、トーンカーブによって明るさを大きく上昇させる補正をするには、上記ポイント位置を縦軸の正方向により大きく移動させる必要がある。しかし、このように上記ポイント位置を大きく補正した場合、上記スプライン補間等の補間演算の特性上、生成されるカーブの高階調側一部範囲が最大階調(255)に張り付いた形状になってしまうことがあった。かかるトーンカーブを用いて明るさ補正を行った場合、最大階調に近い範囲の入力階調値は全て最大階調に補正され、その結果、画像のハイライト側で階調がつぶれたいわゆる白飛びが生じていた。その一方、トーンカーブの上記張り付き(飽和とも言う)を防止するために上記ポイント位置の補正の度合いを抑制すると、補正後の画像において明るさ不足が生じてしまうなど、最適な明るさへの補正ができないという問題が生じる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、補正後の画像における白飛び等の階調つぶれの防止と、画像の明るさの適切な補正とを両立することが可能な画像処理装置、画像処理方法および画像処理システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる画像処理装置では、画像データ取得手段が、階調表現された複数の画素からなる画像データを取得する。次に、明るさ取得手段が上記画像データの明るさを取得する。第一補正曲線生成手段は、上記取得した明るさに応じた明るさ補正量を決定するとともに、当該明るさ補正量に応じて、所定の入力階調値に対する出力階調値を決定し、当該決定した出力階調値を補間することにより、各入力階調値に対する出力階調値を規定した第一の補正曲線を生成する。一方、第二補正曲線取得手段は、一定の所定値であるγ(ガンマ)値に基づいて各入力階調値に対する出力階調値を規定した第二の補正曲線を取得する。例えば、一定のγ値は予め所定の記憶媒体に記憶されており、第二補正曲線生成手段は、この記憶媒体からγ値を読み出して第二の補正曲線を生成する。次に、補正曲線合成手段が、第一の補正曲線と第二の補正曲線とを合成することにより、上記画像データの明るさを補正するための補正曲線を生成する。さらに、画像処理装置は、補正曲線合成手段が生成した補正曲線に基づいて画像データの明るさを補正する。
このように本発明では、明るさ補正のために上記第一の補正曲線だけを用いるのではなく、これに一定のγカーブとしての第二の補正曲線を合成して得た補正曲線を用いることができる。従って、第一の補正曲線だけでは足りない補正の度合いを、第二の補正曲線によって補うことができ、その結果、理想的な明るさ補正を実現できる。つまり、第一の補正曲線だけを用いて明るさ補正を行っていたときの不自由さ、言い換えれば、白飛び等の階調つぶれを発生させないために補正の度合いを抑制しなければならなかったという不自由さが上記第二の補正曲線を合成することで解消される。ここで、上記第一補正曲線生成手段は、上記決定した明るさ補正量が正の値か負の値かによって、当該明るさ補正量に応じてその出力階調値を決定する対象となる入力階調値を異ならせるとしてもよい。
本発明のより具体的な構成として、上記明るさ補正量の最大値は、上記補間の結果得られる、入力階調値の最大階調手前の所定階調範囲に対応する出力階調値が、最大階調化しない値に制限されるようにする。つまり、上記明るさ補正量を画像データの明るさに応じて無制限に大きくすることを許容すると、上記補間によって得られる第一の補正曲線の高階調側の一部範囲において上記張り付きが生じてしまう。そのため、かかる張り付きを生じさせないために明るさ補正量に制限を設ける。むろんこの場合でも、第一の補正曲線だけでは足りない補正の度合いを第二の補正曲線が補うため、結果的には理想的な明るさ補正を実現できる。
明るさ取得手段は画像データ中の輝度の平均値を画像データの明るさとして取得する。画像データ中の輝度の平均値を当該画像データの明るさとして扱えば、画像データの明るさに応じた明るさ補正量の決定を適確かつ容易に行なうことができる。
さらに明るさ取得手段は、画像の略中央領域における輝度の平均値に対して、略中央領域の外の領域における輝度の平均値よりも高い重み付けを与えて画像データ中の輝度の平均値を求めるとしてもよい。一般に、画像の略中央領域には重要な被写体(例えば、人物の顔など)が配置されていることが多い。そのため、画像データの明るさを取得する際に、略中央領域の輝度の平均値を他の領域の輝度の平均値よりも重要視することで、その画像データにとってより相応しい明るさ補正量を決定するための明るさというものを取得できる。
上記重み付けを考慮した輝度平均値の取得は、常に行なっても良いし、画像が所定の条件を満たす場合にのみ行なうとしてもよい。また、画像中の領域毎に重み付けを異ならせるという考えの中には、ある領域については存在を無視する場合も含まれる。
そこで本発明の構成の他の例として、上記明るさ取得手段は、画像の略中央領域における輝度の平均値と、略中央領域の外の領域における輝度の平均値との差が所定のしきい値を越える場合には、当該外の領域を除外した領域における輝度の平均値を画像データの明るさとする。かかる構成とすれば、例えば、逆光の条件で撮影されて中央部分が暗く中央部分の周囲が明るい写真画像などの場合に、暗い中央部分の明るさを補正するために相応しい明るさ補正量を決定することができる。
画像処理装置は、補正曲線合成手段が生成した補正曲線に基づいて画像データの明るさを補正する場合、この補正曲線を用いて画像データの画素毎の輝度を補正する。この結果、階調性が良好で、かつ画像全体に渡って理想的な明るさ補正がなされた画像データを得ることができる。
なおこれまでは、画像処理装置というカテゴリーで本発明にかかる技術的思想を説明したが、上記の画像処理装置が備える各手段にそれぞれ対応した処理工程を備える画像処理方法の発明や、画像処理装置が備える各手段にそれぞれ対応した機能をコンピュータに実行させる画像処理プログラムの発明をも把握可能であることは言うまでも無い。
さらに、階調表現された複数の画素からなる画像データを取得する画像データ取得手段と、上記画像データの明るさを取得する明るさ取得手段と、上記取得した明るさに応じた明るさ補正量を決定し、所定の入力階調値に対する出力階調値を当該明るさ補正量に応じて決定し、当該決定した出力階調値を補間することにより各入力階調値に対する出力階調値を規定した第一の補正曲線を生成する第一補正曲線生成手段と、一定の所定値であるγ値に基づいて各入力階調値に対する出力階調値を規定した第二の補正曲線を取得する第二補正曲線取得手段と、上記第一の補正曲線と第二の補正曲線とを合成することにより上記画像データの明るさを補正するための補正曲線を生成する補正曲線合成手段とを備える第一の装置と、上記補正曲線合成手段が生成した補正曲線に基づいて画像データの明るさを補正する第二の装置とからなることを特徴とする画像処理システムという形態によっても本発明の技術的思想を実現できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像処理装置と、その周辺機器の概略構成をブロック図により示している。同図においては、画像処理の中心的な役割を果たす画像処理装置としてのコンピュータ20を示している。コンピュータ20は、CPU21、ROM22、RAM23、ハードディスク24などを備える。コンピュータ20には、各種の画像入力装置としてのスキャナ11、デジタルスチルカメラ12や、各種の画像出力装置としてのプリンタ31、ディスプレイ32が適宜接続される。
コンピュータ20においては、CPU21がRAM23をワークエリアとして使用しながら、ROM22やハードディスク24等の所定の記憶媒体に保存されている各種プログラムを実行する。同図の場合、ハードディスク24にアプリケーション(APL)25が記憶されており、CPU21はこのAPL25を読み出して実行する。実行されるAPL25は、明るさ補正の対象となる画像データを取得する画像データ取得部25aと、画像データの明るさを取得する明るさ取得部25bと、上記取得された画像データの明るさを補正するための補正曲線を生成する補正曲線生成部25cと、当該生成された補正曲線を用いて、画像データの明るさを補正する補正部25dとからなる。また、補正曲線生成部25cは、上記取得した明るさに応じてトーンカーブ(第一の補正曲線)を生成するトーンカーブ生成部25c1と、予めハードディスク24等の記憶媒体に保存されている一定のγ値によってγカーブ(第二の補正曲線)を生成するγカーブ生成部25c2と、生成されたトーンカーブとγカーブとを合成して一つの補正曲線を生成する合成部25c3とからなる。
コンピュータ20では、APL25はオペレーティングシステム26に組み込まれて実行され、オペレーティングシステム26には、プリンタドライバ27およびディスプレイドライバ28も組み込まれている。ディスプレイドライバ28はディスプレイ32への画像表示を制御するドライバであり、APL25から受け渡された画像データに基づいて画像をディスプレイ32に表示させることが可能である。プリンタドライバ27は、APL25から受け渡された画像データに対して、色空間の変換処理やハーフトーン処理やラスタライズ処理などを実行して印刷データを生成するとともに、この印刷データをプリンタ31に出力することにより、プリンタ31に印刷データに基づく画像の印刷を実行させることが可能である。なお、本実施形態で説明するコンピュータ20が実行する処理は、その全て或いは一部を、上記画像入力装置の側で実行するとしてもよいし、上記画像出力装置の側で実行するとしてもよい。例えば、上記画像データの明るさを補正する補正部25dの機能については、プリンタ31やディスプレイ32の側に備えさせ、プリンタ31やディスプレイ32が、上記APL25から受け渡された合成後の補正曲線に基づいて画像データの明るさを補正し、補正後の画像データに基づいて印刷処理や画像表示処理を行なうとしてもよい。この場合、コンピュータ20とプリンタ31、ディスプレイ32とによって画像処理システムが構築されていると言える。
図2は、コンピュータ20がAPL25に従って実行する画像処理の内容をフローチャートにより示している。
ステップS(以下、ステップの記載を省略する)100では、コンピュータ20は、処理対象となる画像データを取得する。コンピュータ20は、上記画像入力装置から出力される画像データを取得してもよいし、予めハードディスク24に保存されている画像データを取得してもよい。取得する画像データは、要素色R,G,B(レッド、グリーン、ブルー)を複数階調(例えば、0〜255の256階調)で表現して各画素の色を規定したドットマトリクス状のデータであり、sRGB規格に従った表色系を採用している。むろん、YCbCr表色系を採用したJPEG画像データやCMYK表色系を採用した画像データ等、種々のデータを採用可能である。
S110ではコンピュータ20は、画像データの明るさ、ここでは画像データの輝度の平均値Yavを求める。輝度平均値Yavの求め方は種々考えられ、画像データを構成する全画素の輝度Yをそれぞれ求め、それらの平均値を求めてもよいし、画像データから所定の抽出率に基づいてサンプリングした複数の画素についての輝度Yの平均値を求めてもよい。ただし本実施形態では、後述するように画像データの輝度平均値Yavは画像の略中央領域の輝度を重視して算出する。画素の輝度Yの求め方についても種々考えられる。例えば、sRGB表色系と国際照明委員会(CIE)で規定されたL***表色系との変換関係を予め規定したテーブルを参照して、画素毎のRGB値をL***値に変換し、これによって得られたL*成分値を当該画素の輝度Yとしてもよい。あるいは、次式(1)
Y=0.30R+0.59G+0.11B …(1)
といった、公知のRGBの重み付け積算によって画素の輝度Yを求めても良い。本実施形態では処理の簡易化のため、式(1)によって画素の輝度Yを求める。
図3は、上記S110にて行なう輝度平均値Yavの取得を説明するための図である。
同図では、画像データ(D)を複数の領域(ブロック)Aに分割した様子を示している。同図では、縦横それぞれ5分割して計25個のブロックAに分けているが、むろん画像データの分割の態様はこれに限られない。コンピュータ20は画像データを複数のブロックAに分割したら、各ブロックAそれぞれの輝度平均値Yav1〜Yav25を求める。次に、コンピュータ20は、画像データを中央領域と、中央領域以外の領域(縁領域と呼ぶ)に分け、中央領域の輝度平均値と縁領域の各ブロックAの輝度平均値との差を算出し、各差の大きさと所定のしきい値THとを比較する。一例として、25個のブロックAのうち画像中央の9個のブロックAを中央領域とし、中央領域の外側の16個のブロックAを縁領域とする。
中央領域の輝度平均値と言った場合には、中央領域全体の輝度平均値を指してもよいし、中央領域の特定のブロックAの輝度平均値を指しても良い。ここでは一例として、中央領域内の一つのブロックを注目ブロックA1とし、注目ブロックA1の輝度平均値YavNと、縁領域の各ブロックAの輝度平均値(平均値Yav1,Yav2,Yav3…)との差をそれぞれ算出する。そして、縁領域の各ブロックAのうち、上記算出された差の大きさがしきい値THを越えるものについては、輝度平均値Yavの算出対象からは除外し、除外されなかった縁領域の各ブロックAの輝度平均値と、中央領域の各ブロックAの輝度平均値とに基づいて、それらの平均値を算出し、当該算出結果を輝度平均値Yavとする。
ただし、画像の略中央領域の輝度を重視して輝度平均値Yavを算出する手法は、上記手法に限られない。例えば、各ブロックAの輝度平均値Yav1〜Yav25に対して、各ブロックAの画像内での位置に応じた重み係数(0〜1の値)を与えて積算し、この積算結果を画像データの輝度平均値Yavとしてもよい。上記重み係数は、画像の中央に近いブロックAほど大きな値を与えるものとする。また、各ブロックAに与える重み係数の総和が1になるようにする。
S120では、コンピュータ20は、輝度平均値Yavに応じて第一の補正曲線としてのトーンカーブC1を生成する。
図4は、S120の処理の詳細をフローチャートにより示している。
S122では、コンピュータ20は、輝度平均値Yavと補正量決定関数F1とに基づいて明るさ補正量ΔYを求める。補正量決定関数F1は、任意の輝度平均値Yavに対して明るさ補正量ΔYを一義的に決定する関数であり、本実施形態ではハードディスク24等の所定の記憶媒体に予め保存されている。ハードディスク24に保存しておく場合には、ユーザが予めインターネット等のネットワークを介して所定のサーバから補正量決定関数F1をハードディスク24にダウンロードしておく。また、ROM22等の画像処理装置内の記憶媒体に保存しておく場合には、画像処理装置の工場出荷段階において予め補正量決定関数F1を記録しておく。むろん、補正量決定関数F1の保存場所は上記以外にも考えられ、コンピュータ20がアクセス可能な外部記録媒体であったり、上記画像入力装置や画像出力装置内の記憶媒体に保存されていてもよい。
図5は、補正量決定関数F1の一例を示している。
同図においては、横軸を輝度平均値Yav、縦軸を明るさ補正量ΔYとした2次元上に補正量決定関数F1を描いている。補正量決定関数F1は概略的には、入力としての輝度平均値Yavが最小値のときに最大の明るさ補正量ΔYmaxを与え、輝度平均値Yavが高くなるにつれて与える明るさ補正量ΔYも小さくなる。そして、輝度平均値Yavが所定階調aを越える場合にはマイナスの明るさ補正量ΔYを与え、輝度平均値Yavが最大値のときに最小の明るさ補正量ΔYminを与える関数となっている。コンピュータ20は、かかる補正量決定関数F1を上述したハードディスク24等の所定の記憶媒体から読み出すとともに、当該補正量決定関数F1に輝度平均値Yavを入力することにより、一つの明るさ補正量ΔYを得る。
コンピュータ20は、S124では、上記のように取得した明るさ補正量ΔYによって、トーンカーブの基礎となる直線グラフ上の特定のポイントを補正し、S126では、補正後のポイントと、直線グラフの両端とを参照してスプライン補間演算を行い、この補間演算によってトーンカーブC1を生成する。
図6は、上記S124およびS126の処理の一例を具体的に説明するための図である。同図においては、横軸の入力階調値(0〜255)と縦軸の出力階調値(0〜255)とが等しい関係を持つ直線グラフF2上の、入力階調値64に対応するポイントPの出力階調値(64)に、明るさ補正量ΔYを加算する補正を施す。そして、補正後のポイントP´と直線グラフF2の両端とを含むような曲線をスプライン補間を用いて算出し、算出した曲線をトーンカーブC1として、所定の記憶媒体に保存する。なお、明るさ補正量ΔYによる補正対象となるポイントPは、直線グラフF2上の入力階調値64に対応する位置に限られない。本実施形態では、S122で取得した明るさ補正量ΔYが正の値である場合には、入力階調範囲の中間値(128)より低階調側の一の入力階調値に対応する直線グラフF2上の位置を明るさ補正量ΔYによる補正対象とする。一方、S122で取得した明るさ補正量ΔYが負の値である場合には、上記中間値よりも高階調側の一つの入力階調値に対応する直線グラフF2上の位置を明るさ補正量ΔYによる補正対象とする。
上述したように本実施形態では、画像データの輝度平均値Yavを求める際に画像の略中央領域における輝度を重視している。画像の略中央領域には、例えば人物の顔など画像の中でも特に重要なものが表されていることが多い。つまり、画像内において重要な被写体が表されている可能性の高い略中央領域の輝度を縁領域の輝度よりも重視してその画像の明るさ(輝度平均値Yav)を求めることで、明るさ補正の対象の画像にとって非常に適した明るさ補正量ΔYが求まり、その結果、画像の明るさを補正するために適した補正度合いとなったトーンカーブC1を得ることができる。
また本実施形態では、補正量決定関数F1が規定する明るさ補正量の最大値ΔYmaxに対して所定の制限を設けている。上記説明から判るように、ポイントPに加える明るさ補正量ΔYの値が大きいほど、生成されるトーンカーブは高階調側(明るい側)に大きく膨らみ、入力値をより高い値に補正するものとなる。しかし、ポイントPに与える明るさ補正量ΔYをあまりに大きな値(図6のΔY´を参照)とすると、スプライン補間演算の特性上、生成されるトーンカーブはその高階調側のラインが最大階調値に張り付いてしまう(図6の2点鎖線を参照)。そこで本実施形態では、トーンカーブにおける出力階調値の飽和を防ぐため、明るさ補正量の最大値ΔYmaxについて、その値を特定のポイントPに加算した後の値(補正後のポイントP´)を含むトーンカーブをスプライン補間によって求めたときに、トーンカーブの高階調側のラインが最大階調値に張り付かないような値に制限している。つまり、画像データの輝度平均値Yavがどんなに暗い値であっても、明るさ補正量ΔYはかかる最大値ΔYmaxを越えないようにしている。
このように本実施形態では、明るさ補正量ΔYに上記のような制限を設けることで、トーンカーブC1による明るさ補正後の画像の階調がハイライト側でつぶれてしまう(白飛びしてしまう)ことを防止している。しかしこのことは、トーンカーブC1による明るさ補正の度合いを抑制していることになり、そのため、画像の明るさを大きく上昇させたいといったユーザの要望に十分応えられているとは言い難かった。そこで本実施形態では、更に以下の処理を実行する。
S130では、コンピュータ20は、予めハードディスク24等の所定の記憶媒体に保存されているγ値を読み出すとともに、当該読み出したγ値に基づいてγカーブC2を生成する。本実施形態では、上記γ値は輝度平均値Yavによらず一定の所定値である。上記γ値についても、補正量決定関数F1と同様に、ハードディスク24に保存しておく場合には、ユーザが予めインターネット等のネットワークを介して所定のサーバからハードディスク24にダウンロードしておく。また、ROM22等の画像処理装置内の記憶媒体に保存しておく場合には、画像処理装置の工場出荷段階において予め上記γ値を記録しておく。むろん、上記γ値の保存場所は上記以外にも考えられ、コンピュータ20がアクセス可能な外部記録媒体であったり、上記画像入力装置や画像出力装置内の記憶媒体に保存されていてもよい。
ここで、γカーブC2は次式(2)で表すことができる。
Figure 2008227959
式(2)においては、Xが入力階調値(0〜255)、Yが出力階調値(0〜255)となる。式(2)では、γ=1で一定値の場合に入力と出力とが等値となり、γ>1で一定値の場合に出力が入力よりも高階調となり、γ<1で一定値の場合に出力が入力よりも低階調となる。
図7は、上記読み出したγ値と式(2)とに基づいて生成したγカーブC2を示している。本実施形態ではγ値は所定の一定値であるため、同図のようなγカーブC2が一つ生成される。
S140では、コンピュータ20は、上記S120で生成したトーンカーブC1とS130で取得したγカーブC2とを合成して一つの補正曲線C3を生成する。
図8は、補正曲線C3を生成する様子を示している。補正曲線C3の生成に際しては、まず、任意に選択した階調値n1をトーンカーブC1に入力することにより階調値n2を得る。次に、この階調値n2をγカーブC2に入力することにより階調値n3を得、上記階調値n1と階調値n3とを対応付ける。このような対応付けを、0〜255の階調値をそれぞれn1とした場合ごとに実行する。その結果、入力階調値n1と出力階調値n3との組み合わせが256組得られ、かかる各組み合わせを満足する関数を生成し、これを補正曲線C3とする。この結果、トーンカーブC1による補正特性とγカーブC2による補正特性との両方を兼ね備えた補正曲線C3が得られる。なお、入力階調値n1と出力階調値n3との組み合わせを、全入力階調範囲のうち飛び飛びの階調値についてのみ取得し、それらを補間することによって上記補正曲線C3を生成するようにしてもよい。
S150では、コンピュータ20は、上記S100で取得した画像データの明るさを補正曲線C3に基づいて補正する。具体的には、画像データの画素毎に、その輝度値を補正曲線C3に入力することにより各画素の輝度を補正する。この結果、画像の明るさが補正曲線C3によって補正される。各画素の輝度が補正された後の画像データは、プリンタドライバ27やディスプレイドライバ28に受け渡される。
このように本発明では、補正対象となる画像データの輝度平均値Yavに応じつつもある制限の下で明るさ補正量ΔYを決定し、この明るさ補正量ΔYに基づいて、トーンカーブC1を生成するとともに、一定のγ値に基づくγカーブC2を取得し、このトーンカーブC1とγカーブC2とを合成して補正曲線C3を生成し、この補正曲線C3を用いて、上記画像データの画素毎の輝度値を補正する。トーンカーブC1およびγカーブC2は、いずれも全階調範囲に渡って変化を有する(階調変化がつぶれていない)ものであるため、この2つの曲線を上記のように合成した結果得られる補正曲線C3も、全階調範囲に渡って変化を生じさせるものとなる。加えて、補正曲線C3は、トーンカーブC1だけでは不足してしまう明るさ補正の度合いを、γカーブC2を加えることで補ったものである。従って、補正曲線C3により各画素の輝度を補正した後の画像データは、ハイライト側も含めてその階調性が保たれて白飛び等も生じず、かつ画像全体の明るさがより大きく向上したものとなる。
なお上記においては、画像データをより明るい画像に補正する場合に主眼を置いて説明を行なったが、本発明の構成は、画像データをより暗い画像に補正する場合にも適用可能である。その場合は、第一の補正曲線としてのトーンカーブおよび第二の補正曲線としてのγカーブはいずれも低階調側に凸の形状となり、かつ、全階調範囲に渡って変化を有するものを用いることとなる。
本発明の一実施形態にかかる画像処理装置などを示したブロック図。 画像処理の内容を示したフローチャート。 画像データを複数ブロックに分割した様子を示した図。 トーンカーブ生成処理の内容を示したフローチャート。 補正量決定関数を示した図。 トーンカーブを示した図。 γカーブを示した図。 トーンカーブとγカーブとを合成する様子を示した図。
符号の説明
20…コンピュータ、21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…ハードディスク、25…APL、25a…画像データ取得部、25b…明るさ取得部、25c…補正曲線生成部、25c1…トーンカーブ生成部、25c2…γカーブ生成部、25c3…合成部、25d…補正部

Claims (8)

  1. 階調表現された複数の画素からなる画像データを取得する画像データ取得手段と、
    上記画像データの明るさを取得する明るさ取得手段と、
    上記取得した明るさに応じた明るさ補正量を決定し、
    所定の入力階調値に対する出力階調値を当該明るさ補正量に応じて決定し、
    当該決定した出力階調値を補間することにより各入力階調値に対する出力階調値を規定した第一の補正曲線を生成する第一補正曲線生成手段と、
    一定の所定値であるγ値に基づいて各入力階調値に対する出力階調値を規定した第二の補正曲線を取得する第二補正曲線取得手段と、
    上記第一の補正曲線と第二の補正曲線とを合成することにより上記画像データの明るさを補正するための補正曲線を生成する補正曲線合成手段とを備え、
    上記補正曲線合成手段が生成した補正曲線に基づいて上記取得した画像データの明るさを補正することを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記明るさ補正量の最大値は、上記補間の結果得られる、入力階調値の最大階調手前の所定階調範囲に対応する出力階調値が、最大階調化しない値に制限されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記明るさ取得手段は、画像データ中の輝度の平均値を画像データの明るさとして取得することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の画像処理装置。
  4. 上記明るさ取得手段は、画像の略中央領域における輝度の平均値に対して、略中央領域の外の領域における輝度の平均値よりも高い重み付けを与えて画像データ中の輝度の平均値を求めることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 上記明るさ取得手段は、画像の略中央領域における輝度の平均値と、略中央領域の外の領域における輝度の平均値との差が所定のしきい値を越える場合には、当該外の領域を除外した領域における輝度の平均値を画像データの明るさとすることを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. 上記補正曲線合成手段によって生成された補正曲線を用いて、上記画像データの画素毎の輝度を補正することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 階調表現された複数の画素からなる画像データを取得し、当該画像データの明るさを取得し、当該明るさに応じた明るさ補正量を決定し、所定の入力階調値に対する出力階調値を当該明るさ補正量に応じて決定し、当該決定した出力階調値を補間することにより各入力階調値に対する出力階調値を規定した第一の補正曲線を生成し、一定の所定値であるγ値に基づいて各入力階調値に対する出力階調値を規定した第二の補正曲線を取得し、上記第一の補正曲線と第二の補正曲線とを合成することにより上記画像データの明るさを補正するための補正曲線を生成し、上記合成により生成した補正曲線に基づいて上記取得した画像データの明るさを補正することを特徴とする画像処理方法。
  8. 階調表現された複数の画素からなる画像データを取得する画像データ取得手段と、
    上記画像データの明るさを取得する明るさ取得手段と、
    上記取得した明るさに応じた明るさ補正量を決定し、
    所定の入力階調値に対する出力階調値を当該明るさ補正量に応じて決定し、
    当該決定した出力階調値を補間することにより各入力階調値に対する出力階調値を規定した第一の補正曲線を生成する第一補正曲線生成手段と、
    一定の所定値であるγ値に基づいて各入力階調値に対する出力階調値を規定した第二の補正曲線を取得する第二補正曲線取得手段と、
    上記第一の補正曲線と第二の補正曲線とを合成することにより上記画像データの明るさを補正するための補正曲線を生成する補正曲線合成手段とを備える第一の装置と、
    上記補正曲線合成手段が生成した補正曲線に基づいて画像データの明るさを補正する第二の装置とからなることを特徴とする画像処理システム。
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