JP2008245024A - ルックアップテーブル作成 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の連続した画像処理を効率よく行う。
【解決手段】LUT化が不可能な変換プロファイルTFP7を除く、変換プロファイルTFP1〜TFP6による変換を一括して行う合成LUTを作成する。その際に、最終の変換プロファイルTFP6による変換によって得られる中間画像データを、直後に行われる変換プロファイルTFP7に入力可能なデータ形式に変換する中間プロファイルMTFP1,MTFP2も併せて合成LUTに合成しておく。これにより、変換フェーズにおいて、変換プロファイルTFP7に入力可能なデータ形式に変換するための処理を別途行わなくても済む。
【選択図】図8
【解決手段】LUT化が不可能な変換プロファイルTFP7を除く、変換プロファイルTFP1〜TFP6による変換を一括して行う合成LUTを作成する。その際に、最終の変換プロファイルTFP6による変換によって得られる中間画像データを、直後に行われる変換プロファイルTFP7に入力可能なデータ形式に変換する中間プロファイルMTFP1,MTFP2も併せて合成LUTに合成しておく。これにより、変換フェーズにおいて、変換プロファイルTFP7に入力可能なデータ形式に変換するための処理を別途行わなくても済む。
【選択図】図8
Description
本発明は、複数の変換を連続的に行う際に使用するルックアップテーブル作成に関する。
一般的に、デジタルスチルカメラやスキャナ等の入力デバイスで使用可能な画像フォーマット(色空間)と、プリンタやディスプレイ等の出力デバイスで使用可能な画像フォーマットが相違しているため、入力デバイスから入力した画像データを出力デバイスにて出力する課程において画像フォーマットの変換を行うことが必須となっている。この画像フォーマットの変換において、各デバイスが使用可能な色空間と絶対色空間とを対応付けたICCプロファイルを利用して変換を行うことにより、入出力デバイス間のカラーマッチングを実現することができる。このカラーマッチングでは、入力デバイスの色空間を、一旦、絶対色空間に変換し、さらに絶対色空間を出力デバイスの色空間に変換する必要があるため、多くの回数の画像変換が行われることとなる。
これに対して、複数回の画像変換における複数のルックアップテーブルを合成する手法も提案されている(例えば、特許文献1、参照)。かかる構成によれば、複数のルックアップテーブルごとに補間処理を行う必要がなくなるため、複数のルックアップテーブルによる変換処理を効率よく行うことができた。
特開2005−196454号公報
これに対して、複数回の画像変換における複数のルックアップテーブルを合成する手法も提案されている(例えば、特許文献1、参照)。かかる構成によれば、複数のルックアップテーブルごとに補間処理を行う必要がなくなるため、複数のルックアップテーブルによる変換処理を効率よく行うことができた。
しかしながら、特許文献1の手法は、ルックアップテーブルに規定された変換プロファイルについてのみ適用可能であり、様々な変換プロファイルによる一連の変換手順に対して必ずしも適用することができるというものではなかった。すなわち、ルックアップテーブルによって変換規則を規定することができない変換プロファイルが一連の変換手順に含まれる場合、当該変換プロファイルを合成したルックアップテーブルを作成することはできない。このように、一連の変換手順にルックアップテーブル化できるものと、できないものとが混在する場合、全体として効率のよい変換を行うことが困難になるという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明は、複数の連続した画像処理を効率よく行うルックアップテーブルを作成することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、複数の連続した画像処理を効率よく行うルックアップテーブルを作成することを目的とする。
上記目的を達成するために、少なくとも2以上の変換プロファイルによって一連の変換を行うことにより、入力画像データを出力画像データに変換するにあたり、まず上記変換プロファイルの少なくとも1以上をルックアップテーブル化する対象のテーブル化プロファイルとして設定する。すなわち、少なくとも1以上の上記変換プロファイルをルックアップテーブル化することを設定する。次に、上記テーブル化プロファイルによる変換にて得られる中間画像データを、当該テーブル化プロファイルによる変換の直後の変換を行う上記変換プロファイルへの入力に適したデータ形式に変換する中間プロファイルを取得する。
そして、上記テーブル化プロファイルに入力可能な色空間から選択された入力点と、上記テーブル化プロファイルに続いて上記中間プロファイルによって当該入力点を順次変換して得られた出力点との複数の対応関係を規定したルックアップテーブルを作成する。これにより、上記テーブル化プロファイルと上記中間プロファイルによって順次変換を行うルックアップテーブルを作成することができ、当該ルックアップテーブルにより直後の上記変換プロファイルへの入力に適したデータ形式の画像データに変換することができる。従って、当該ルックアップテーブルによって変換された上記画像データを、直後の上記変換プロファイルにそのまま入力することができる。
上記テーブル化プロファイルとして設定される上記変換プロファイルは少なくとも1以上であればよく、複数の上記変換プロファイルを上記テーブル化プロファイルとして設定してもよい。この場合、上記テーブル化プロファイルのうち最先の上記テーブル化プロファイルに入力可能な入力点と、少なくとも2以上の上記テーブル化プロファイル、および、これらに続く上記中間プロファイルによって当該入力点を順次変換して得られた出力点との複数の対応関係を規定することにより上記ルックアップテーブルを作成することができる。複数の上記テーブル化プロファイルによる変換を上記ルックアップテーブルによって一括して行うことができるとともに、当該ルックアップテーブルによって変換された上記画像データを直後の上記変換プロファイルにそのまま入力することができるため、効率のよい一連の変換を実現することができる。
また、上記ルックアップテーブルによれば複数の上記変換プロファイルによる変換も一括して行うことができるため、できるだけ多くの上記変換プロファイルを上記テーブル化プロファイルとして設定するのが望ましい。すなわち、ルックアップテーブル化ができない上記変換プロファイルを除く上記変換プロファイルについては、上記テーブル化プロファイルとして設定し、上記ルックアップテーブルに合成するのが望ましい。
ところで、上記中間プロファイルは上記テーブル化プロファイルの直後の変換を行う上記変換プロファイルへの入力に適したデータ形式に上記中間画像データを変換するものであり、種々の変換を行うものが上記中間プロファイルとして設定され得る。例えば、上記テーブル化プロファイルの直後の変換を行う上記変換プロファイルが所定の色空間の画像データでの入力を要求するものであれば、上記中間プロファイルとして色空間を変換するものを追加すればよい。例えば、上記テーブル化プロファイルの直後の変換を行う上記変換プロファイルがシャープネス処理またはノイズ処理を行う変換プロファイルである場合には、各画素の色がYCbCr表色系で表された画像データを入力するのが望ましい。
各画素の色がYCbCr表色系で表された画像データによれば、輝度の分布を容易に得ることができるからである。従って、例えば各画素の色がRGB表色系で表された上記中間画像データが上記テーブル化プロファイルによる変換によって得られる場合には、上記中間プロファイルとしてRGB表色系をYCbCr表色系の画像データに変換するものを設定するのが望ましい。さらに、上記中間プロファイルとして、上記中間画像データの各画素の色を表す色信号の値域をオフセットさせるものを追加してもよい。これにより、所定の値域の色信号のみを入力可能な上記変換プロファイルによる変換を直後に行う場合でも、当該値域に適応したオフセットを上記ルックアップテーブルによる変換によって行っておくことができる。
なお、上記変換プロファイルは、画像データを入力することにより出力する画像データが得られるものであればよく、例えば変換前後の対応関係を関数で規定したものであってもよいし、当該対応関係の一部を記述したルックアップテーブルであってもよい。むろん、一部の上記変換プロファイルが関数であり、他の一部の上記変換プロファイルがルックアップテーブルであるというように、複数の上記変換プロファイルの方式が混在するものであってもよい。
なお、上記変換プロファイルは、画像データを入力することにより出力する画像データが得られるものであればよく、例えば変換前後の対応関係を関数で規定したものであってもよいし、当該対応関係の一部を記述したルックアップテーブルであってもよい。むろん、一部の上記変換プロファイルが関数であり、他の一部の上記変換プロファイルがルックアップテーブルであるというように、複数の上記変換プロファイルの方式が混在するものであってもよい。
なお、本発明の技術的思想は、上記ルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成する方法の発明のみならず、ルックアップテーブル作成装置やコンピュータ等のハードウェアと協働して上記機能を実現させるルックアップテーブル作成プログラムにおいても具体的に実現可能なことは言うまでもない。また、本発明のルックアップテーブル作成方法は、単体として存在するものに限られず、ある方法の一部として組み込まれる場合もある。例えば、本発明のルックアップテーブル作成方法の機能を一部に取り入れた画像処理装置や印刷装置やパーソナルコンピュータにおいても本発明が実現できることはいうまでもない。また、本発明のルックアップテーブル作成方法を具体的に実現する各手段が複数の実体的な装置における分散処理によって実現されるものであってもよい。例えば、本発明のルックアップテーブルを作成する装置の一部の手段がパーソナルコンピュータにて実現され、他の手段が印刷装置にて実現されるものであってもよい。むろん、本発明のルックアップテーブル作成方法を具体的に実現する各手段がネットワークを介して分散していてもよい。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)画像処理装置の構成:
(2)画像処理:
(3)変形例:
(1)画像処理装置の構成:
(2)画像処理:
(3)変形例:
(1)画像処理装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像処理装置を実現するコンピュータのハードウェアおよびソフトウェア構成を概略的に示している。同図において、コンピュータ10は、バス10aによって各構成要素を相互に通信可能に接続することにより形成されている。コンピュータ10は、CPU11とRAM12とからなる制御部Cと、ROM13と、磁気ディスクに大容量のデータを記録するハードディスク(HDD)14と、外部のプリンタ20とデジタルスチルカメラ(DSC)30を接続するUSBI/F15と、外部のディスプレイ40を接続するビデオI/F16と、外部のキーボード50aやマウス50b等の入力機器を接続する入力I/F17とを有している。なお、厳密には各構成要素に応じてバス10aにおけるデータ通信方式が異なるが、図示しないチップセットによって各構成要素が相互に通信可能となるように調整されている。
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像処理装置を実現するコンピュータのハードウェアおよびソフトウェア構成を概略的に示している。同図において、コンピュータ10は、バス10aによって各構成要素を相互に通信可能に接続することにより形成されている。コンピュータ10は、CPU11とRAM12とからなる制御部Cと、ROM13と、磁気ディスクに大容量のデータを記録するハードディスク(HDD)14と、外部のプリンタ20とデジタルスチルカメラ(DSC)30を接続するUSBI/F15と、外部のディスプレイ40を接続するビデオI/F16と、外部のキーボード50aやマウス50b等の入力機器を接続する入力I/F17とを有している。なお、厳密には各構成要素に応じてバス10aにおけるデータ通信方式が異なるが、図示しないチップセットによって各構成要素が相互に通信可能となるように調整されている。
CPU11はROM13およびHDD14からプログラムデータ13a,14aを読み出してRAM12上に展開することにより、BIOS、および、BIOS上のオペレーティングシステム(OS)、および、OS上のプリントアプリケーションPを制御部Cにて実行させる。OSやプリントアプリケーションPの実行に必要なプログラムデータ14aは、予めHDD14にインストールされている。ただし、プログラムデータ14aは、HDD14に限られず、他の光ディスクドライブやフラッシュメモリ等に記録されていてもよい。図示しないが制御部CにおいてはDSC30に備えられたフラッシュメモリ31にアクセスするためのドライバやディスプレイ40にて画像を出力するためのドライバが実行されている。
プリントアプリケーションPは、ディスプレイ40に表示したUI画面を見ながらユーザーがキーボード50aやマウス50bを操作することにより指定された入力画像データIGDを読み出してプリンタ20にて印刷するために必要な一連の処理を実行する。入力画像データIGDは、HDD14から取得されてもよいし、DSC30のフラッシュメモリ31から取得されてもよいし、他の記録媒体や通信媒体から取得されてもよい。プリントアプリケーションPは複数のモジュールM1〜M8によって構成され、これらのモジュールM1〜M8を制御部Cが実行することにより本発明の各手段が具体的に実現される。
画像解析部M1は、印刷対象として指定された入力画像データIGDを取得するとともに、入力画像データIGDをQVGA(320画素×240画素)に縮小したサンプリング画像データSGDを生成する。DSC30から取得した入力画像データIGDにおいては、DSC30が採用する色空間の座標を示す色信号により各画素の色が特定されている。一方、HDD14から取得した入力画像データIGDにおいても、HDD14に当該入力画像データIGDを最終的に記録した際に指定した色空間の座標を示す色信号により各画素の色が特定されている。また、入力画像データIGDが、例えばJPEG方式等の圧縮方式により圧縮されている場合には、画像解析部M1は入力画像データIGDの伸長を行ってからサンプリング画像データSGDを生成する。画像解析部M1は、サンプリング画像データSGDの各画素の色信号を統計し、この統計情報をサンプリング画像データSGDの特徴情報として取得する。画像解析部M1は、このサンプリング画像データSGDのエッジ度に基づいて、シャープネス/アンシャープネス処理の実行可否を決定する。
変換手順設定部M2は、入力画像データIGDの色空間と、後段の印刷データ生成部M7に出力可能な出力画像データOGDの色空間とを取得し、基本的には入力画像データIGDの色空間から最終的に出力画像データOGDの色空間へ変換するための一連の変換手順を設定する。また、画像解析部M1が解析したエッジ度によっては、シャープネス/アンシャープネス処理も一連の変換手順に組み入れられる。また、DSC30等のソース(入力側)ICCプロファイルや、プリンタ20等のディスティネーション(出力側)ICCプロファイルによる変換も一連の変換手順に組み入れられる。なお、ICCプロファイルはデバイスが使用する色空間と絶対色空間との対応関係を定義した変換プロファイルである。
換手順設定部M3は、サブモジュールとしてLUT化プロファイル設定部M2aと中間プロファイル追加部M2bとを備えている。なお、本明細書においてルックアップテーブルをLUTと表記するものとする。LUT化プロファイル設定部M2aは、上述した各種の変換プロファイルのうちどの変換プロファイルをLUT化するかを設定する。中間プロファイル追加部M2bは、LUT化される変換プロファイル(以下、LUT化プロファイルと表記する。)のうち最終のものと、当該最終のLUT化プロファイルによる変換の直後に変換を行う変換プロファイルに基づいて、必要に応じて中間プロファイルを取得し、当該中間プロファイルをLUT化するLUT化プロファイルの最後に追加する。
代表点選択部M3は、LUTに対応関係を規定する代表点(代表入力点RIG)を選択する。本実施形態においては、入力画像データIGDの色空間の全体において均一に分布する格子点(例えば、173個の格子点。)を代表入力点として選択する。逐次変換部M4は、入力画像データIGDの色空間で表される各代表入力点RIGを変換手順設定部M2が設定した中間プロファイルを含む一連の変換プロファイルによって順次変換することにより、最終的に出力画像データOGDの色空間で表される各代表出力点ROGを取得する。LUT作成部M5は、逐次変換部M4による変換前後の各代表入力点RIGと各代表出力点ROGとの複数の対応関係を規定したLUTをRAM12上に作成する。LUT変換部M6は、入力画像データIGDを取得するとともに、LUTを参照することにより入力画像データIGDを出力画像データOGDに変換する。この変換の際には補間処理が行われる。変換された出力画像データOGDは、印刷データ生成部M7に出力され、印刷データ生成部M7にてプリンタ20が処理可能な印刷データに変換される。例えば、プリンタ20が使用可能なインク量空間への変換処理やハーフトーン処理やマイクロウィーブ処理等が順次行われ、プリンタ20にて印刷が実行される。
(2)画像処理
図2は、以上の構成において実行される画像処理の流れを示している。ステップS100においては、画像解析部M1が印刷対象とする入力画像データIGDの指定を受け付け、当該入力画像データIGDを取得する。ここでは、DSC30のフラッシュメモリ31に記憶されたJPEGデータが指定されたものとして説明する。ステップS110においては画像解析部M1がJPEGデータを伸長し、間引き等のサイズ縮小処理を行うことにより、YCbCr色空間で表されるQVGAサイズのサンプリング画像データSGDを生成する。さらにステップS110においては、サンプリング画像データSGDの各画素の色信号(YCbCr)を統計する。
図2は、以上の構成において実行される画像処理の流れを示している。ステップS100においては、画像解析部M1が印刷対象とする入力画像データIGDの指定を受け付け、当該入力画像データIGDを取得する。ここでは、DSC30のフラッシュメモリ31に記憶されたJPEGデータが指定されたものとして説明する。ステップS110においては画像解析部M1がJPEGデータを伸長し、間引き等のサイズ縮小処理を行うことにより、YCbCr色空間で表されるQVGAサイズのサンプリング画像データSGDを生成する。さらにステップS110においては、サンプリング画像データSGDの各画素の色信号(YCbCr)を統計する。
さらに、ステップS110においては、サンプリング画像データSGDからエッジ度を解析する。エッジ度の解析手法は種々のもが適用できる。例えば、隣接する画素のとの輝度差(Yの差)をサンプリング画像データSGDの全画素について算出し、当該輝度差を平均することによりエッジ度を算出してもよい。また、サンプリング画像データSGDからオブジェクトの輪郭を検出し、当該輪郭についてのみ輝度差を評価するようにしてもよい。また、サンプリング画像データSGDを高速フーリエ変換等により空間周波数解析することにより、エッジ度を定量化するようにしてもよい。
図3は、ステップS120にて設定される変換手順の一例を示している。同図に示すように、本実施形態では、入力画像データIGDに対して7個の変換プロファイルTFP1〜TFP7による変換を順次行うことにより出力画像データOGDを得る手順が変換手順設定部M2によって設定されている。当該変換手順によれば、YCbCr色空間の入力画像データIGDが順次変換され、最終的にeRGB色空間の出力画像データOGDに変換することができる。まず、第1の変換プロファイルTFP1として、YCbCrの色信号を(YCbCr)’の色信号に変換するものが設定されている。第1の変換プロファイルTFP1では、入力されるYCbCrの色信号のCbCrをそれぞれ所定量オフセット(減算)させた色信号を(YCbCr)’として出力する変換式が規定されており、後段の第2の変換プロファイルTFP2に入力可能な(YCbCr)’の色信号を得ることができる。
次の第2の変換プロファイルTFP2として、(YCbCr)’の色信号をsRGB色空間の色信号に変換するものが設定されている。第2の変換プロファイルTFP2では、(YCbCr)’の色信号を行列変換によってsRGB色空間の色信号に変換することができる。なお、sRGB色空間においてはRGBの色信号によって絶対的な色が特定可能となる。すなわち、第2の変換プロファイルTFP2による変換によればDSC30に依存する(YCbCr)’の色信号をCIE規格に定められた非機器依存のsRGB色空間の色信号に変換することができる。この第2の変換プロファイルTFP2は、一般にソースICCプロファイルと呼ばれ、DSC30の製造元等から提供されている。ソースICCプロファイルは、入力画像データIGDに埋め込まれていてもよいし、予めDSC30と対応付けてHDD14に記憶されていてもよい。
次の第3の変換プロファイルTFP3として、sRGB色空間で表されたRGBの色信号をそれぞれ個別にガンマ補正するものが設定されている。ここで使用するガンマ値(例えば、RGBそれぞれについて2.2。)もDSC30の入力特性に適合したものがソースICCプロファイルの一部として指定されている。これにより、入力画像データIGDの各画素が真に意味する色をsRGB色空間にて特定できる。次の第4の変換プロファイルTFP4として、sRGB色空間で表された色信号をXYZの色信号に変換するものが設定されている。XYZ色空間もCIE規格に規定された絶対色空間であり、所定の行列変換式を第4の変換プロファイルTFP4として与えることによって、sRGBの色信号をXYZの色信号に変換することができる。以上の変換手順により、DSC30によって撮影した入力画像データIGDの各画素の色信号が真に意味する色をXYZ色空間にて特定できる。次に、出力デバイスであるプリンタ20で使用する色空間に変換する変換手順が設定されている。
第5の変換プロファイルTFP5として、XYZの色信号をプリンタ20が使用するRGB色空間であるeRGBの色信号に行列変換するものが設定されている。eRGB色空間は、プリンタ20に依存した機器依存色空間であり、eRGB色空間におけるRGBの色信号が意味する絶対的な色がディスティネーションICCプロファイルによって規定されている。このディスティネーションICCプロファイルはプリンタ20の製造元等から提供されており、例えばHDD14から読み出し、第5の変換プロファイルTFP5として使用することが可能となっている。次の第6の変換プロファイルTFP6として、eRGB色空間で表されたRGBの色信号をそれぞれ個別に(逆)ガンマ補正するものが設定されている。ここで使用するガンマ値(例えば、RGBそれぞれについて1.8。)もプリンタ20の出力特性に即したものがディスティネーションICCプロファイルの一部として指定されている。
次の第7の変換プロファイルTFP7として、シャープネス処理またはアンシャープネス処理が設定される。ステップS110においてはエッジ度が解析されており、当該エッジ度が過少である場合には先鋭性を増加させるべくシャープネス処理が第7の変換プロファイルTFP7として設定される。反対に、エッジ度が過多である場合には先鋭性を抑制させるべくアンシャープ処理が第7の変換プロファイルTFP7として設定される。さらに、エッジ度が適度である場合には第7の変換プロファイルTFP7を省略し、第6の変換プロファイルTFP6により得られた画像データを出力画像データOGDとしてそのまま出力する。このように、変換手順設定部M2は、入力画像データIGDの色空間とプリンタ20に出力可能な出力画像データOGDの色空間を認識し、入力画像データIGDの色空間から出発し、必要に応じて画像処理を行いつつ、最終的に出力画像データOGDの色空間に変換されるような一連の変換手順を設定する。なお、各種変換プロファイルTFP1〜TFP7は、入力画像データIGDの埋め込み情報やHDD14から取得することができる。次にステップS200において、LUT化プロファイル設定処理を実行する。
図4は、LUT化プロファイル設定処理(ステップS200)の処理の流れを示している。ステップS210においては、ステップS120にて設定された変換プロファイルTFP1〜TFP7のうちLUT化することができるものをLUT化プロファイル設定部M2aが判定する。本実施形態では、入力の色信号のみを与えることによって、一意に出力の色信号を得ることができる変換プロファイルTFP1〜TFP6をLUT化可能な変換プロファイルであると判定する。例えば、第2の変換プロファイルTFP2は下記の(1)式によって変換規則が規定され、当該変換式によって入力の(YCbCr)’色信号に対して一意に出力のRGB色信号を得ることができる。
上記の(1)式によれば注目画素の(YCbCr)’色信号のみが得られれば、当該注目画素の変換後のRGB色信号を得ることができる。
一方、第7の変換プロファイルTFP7としてアンシャープ処理が設定されている場合の注目画素(x,y)の輝度Y(x,y)の変換後の値Yunsharp(x,y)は例えば下記の(2)式によって表すことができる。
上記の(2)式に示すように、一般的なシャープネス処理やアンシャープ処理においては、注目画素(x,y)の周囲に設定されたアンシャープマスクが利用される。このアンシャープマスクに属する参照画素(x+i,y+j)の輝度に重み計数Mを乗じて得た加重平均輝度が変換後の輝度の算出に利用される。従って、変換プロファイルTFP7においては、各画素の色信号のみならず、アンシャープマスクを構成する各画素の位置情報も変換に必要となるということができ、ここではLUT化ができない変換プロファイルとして判定される。
本実施形態においては、変換プロファイルTFP1〜TFP6までがLUT化可能な変換プロファイルとして判定される。次のステップS220においては、LUT化プロファイル設定部M2aが、連続するLUT化可能な変換プロファイルをLUT化プロファイルとして設定するとともに、当該LUT化プロファイルの一群の最終の変換プロファイルを取得する。本実施形態では、LUT化プロファイルとして連続する変換プロファイルTFP1〜TFP6が設定され、そのうち変換プロファイルTFP6が最終のLUT化プロファイルとして取得される。ステップS230においては、中間プロファイル追加部M2bが最終のLUT化プロファイルの直後に変換を行う変換プロファイルがあるか否かを判定する。本実施形態では、最終のLUT化プロファイルとして変換プロファイルTFP6が設定されており、その直後に変換プロファイルが設定されているか否かが判定される。
上述したとおりステップS110にて解析したエッジ度が適度である場合には第7の変換プロファイルTFP7が省略されるため、その場合には直後の後処理がないとして、そのまま図2のステップS130に進む。一方、ステップS110にて解析したエッジ度が過多あるいは過少である場合には第7の変換プロファイルTFP7が設定されるため、その場合には直後の後処理があるとして、ステップS240にてデータ形式についての判定が行われる。ここでは、中間プロファイル追加部M2bが、最終のLUT化プロファイルによって変換される中間画像データの出力データ形式と、その直後に変換を行う変換プロファイルの入力データ形式とが一致するか否かを判定する。本実施形態では、最終のLUT化プロファイルである変換プロファイルTFP6の出力データ形式が各画素の色がeRGB色空間のRGB信号によって表された画像データであり、その直後の変換プロファイルである変換プロファイルTFP7の入力データ形式が各画素の色がYCbCr信号によって表された画像データとなっているため、両者のデータ形式が一致しないと判定される。一致しないと判定された場合には、中間プロファイル追加部M2bが双方のデータ形式の差を解消する新たな変換プロファイルを取得し、当該取得した変換プロファイルを中間プロファイルとして追加する。一方、一致すると判定された場合には、中間プロファイルを追加する必要がないとして図2のステップS130に進む。
図5は、中間プロファイルが追加された状態の変換手順を示している。同図において、中間プロファイルMTFP1,MTFP2が、第6の変換プロファイルTFP6と第7の変換プロファイルTFP7との間に追加されている。中間プロファイルMTFP1は、第6の変換プロファイルTFP6から中間画像データMGDとして出力されるeRGB色空間の画像データを(YCbCr)’色空間の画像データに変換する変換プロファイルであり、RGB表色系をYCbCr表色系に変換する変換式で定義される。また、中間プロファイルMTFP1は、YCbCr表色系をRGB表色系に変換する第2の変換プロファイルTFP2の逆変換を行う変換プロファイルに相当する。中間プロファイルMTFP2は、(YCbCr)’色空間の画像データをオフセット(CbCrをそれぞれ所定量加算)することによりYCbCr色空間の画像データに変換する変換プロファイルであり、第1の変換プロファイルTFP1の逆変換を行う変換プロファイルに相当する。以上の中間プロファイルMTFP1,MTFP2を第7の変換プロファイルTFP7の前に追加しておくことにより、第6の変換プロファイルTFP6から出力されるeRGB色空間の中間画像データMGDを、第7の変換プロファイルTFP7の入力に適するYCbCr色空間の画像データに変換することができる。第7の変換プロファイルTFP7に対応する上述した式(2)に対して、YCbCrの色信号のうちY信号をそのまま入力することができるからである。
以上のようにして中間プロファイル追加部M2bが中間プロファイルを追加すると、ステップS260にて変換手順設定部M2が、さらに追加プロファイルを設定する。本実施形態では、第7の変換プロファイルTFP7によって出力されるYCbCr色空間の画像データを、eRGB色空間の画像データに戻すための追加プロファイルATFP1,ATFP2が設定される。なお、追加プロファイルATFP1,ATFP2は、第1および第2の変換プロファイルTFP1,TFP2と同様の変換プロファイルであり、オフセットと座標系の変換を順次行うものである。以上のように、必要な場合には、中間プロファイルと追加プロファイルATFP1,ATFP2を設定してLUT化プロファイル設定処理を終了させ、図2のステップS130に進む。次のステップS130においては、代表点選択部M3がLUTに対応関係を規定する代表入力点RIGを選択する。
図6は、本実施形態において代表点選択部M3が選択する代表入力点RIGの分布およびその一覧を示している。代表入力点RIGは入力画像データIGDの色空間(本実施形態ではYCbCr)によって特定され、同図においてはYCbCr色空間での代表入力点RIGの分布を示している。代表入力点RIGは、入力画像データIGDの色空間において均等かつ全体的に分布していることが望ましく、本実施系においてはYCbCrの各軸を均等に分割する17×17×17の格子の交点上に代表入力点RIGが173個選択されている。図ではYCbCr色空間の表面の格子のみが図示されているが、色空間の内部についても一様に代表入力点RIGが選択される。なお、本実施形態では入力画像データIGDの色空間であるYCbCr空間全体において均等に分布する代表入力点RIGを選択するものとしたが、他の色空間での分布に基づいて代表入力点RIGを選択するようにしてもよい。例えば、変換後のsRGBやeRGBの色空間の全体に均等に分布するように代表入力点RIGを選択してもよい。逐次変換部M4は、ステップS140において、代表入力点RIGを取得し、各代表入力点RIGを変換プロファイルTFP1〜TFP6によって順次変換する。
図7,図8は、代表入力点RIGを変換プロファイルTFP1〜TFP6によって順次変換する様子を模式的に示している。図7は、本実施形態において、ステップS110にて解析したエッジ度が適度であり変換プロファイルTFP7のシャープネス/アンシャープ処理が省略された場合の変換順序を示している。このときの変換順序は、変換手順設定部M2がステップS120にて設定した一連の変換手順と同一とされる。従って、代表入力点RIGとしてのYCbCrの色信号を入力し、変換プロファイルTFP1〜TFP6によって順次変換していくことにより、最終的に出力画像データOGDの色空間であるeRGBの色信号を得ることができる。最終的に得られたeRGB色空間のRGB信号を代表出力点ROGと示すものとする。
一方、図8は、ステップS110にて解析したエッジ度が過多または過少であり変換プロファイルTFP7のシャープネス/アンシャープ処理が設定された場合の変換順序を示している。同図においては、変換プロファイルTFP1〜TFP6と、続いて、ステップS250にて追加した中間プロファイルMTFP1,MTFP2によって、代表入力点RIGを順次変換することによって、LUT化が不可能な変換プロファイルTFP7に入力可能なYCbCrの代表出力点ROGが得られている。すべての代表入力点RIGについて代表出力点ROGが求められると、LUT作成部M5がステップS150において変換前後の代表入力点RIGと代表出力点ROGとの対応関係を記述した3次元LUT(以下、合成LUTと示すものとする。)を作成する。代表入力点RIGは173個選択されているため、173組の代表入力点RIGと、代表出力点ROGとの対応関係が合成LUTに記述される。
図9は、合成LUTの一例を示している。図9(A)の合成LUTにおいて、代表入力点RIGと代表出力点ROGとが横方向に対応付けられており、具体的な代表入力点RIGと代表出力点ROGの色信号値が記述されている。ステップS110にて解析したエッジ度が適度であり変換プロファイルTFP7のシャープネス/アンシャープ処理が省略された場合、入力から出力までのすべての変換プロファイルTFP1〜TFP6を合成した合成LUTが作成されることとなる。一方、図9(B)の合成LUTにおいて、代表入力点RIGと代表出力点ROGとが横方向に対応付けられており、具体的な代表入力点RIGと代表出力点ROGの色信号値が記述されている。ステップS110にて解析したエッジ度が過多または過少でありLUT化が不可能な変換プロファイルTFP7(シャープネス/アンシャープ処理)が設定された場合には、一連の変換手順TFP1〜TFP7の一部の変換プロファイルTFP1〜TFP6とそれに続く中間プロファイルMTFP1,MTFP2を合成した合成LUTが作成されることとなる。これらの合成LUTは、例えばRAM12に記憶される。なお、ここまでの処理(S100〜S150)を画像変換処理の予備的な処理として初期化フェーズというものとする。初期化フェーズにて合成LUTの作成が完了すると、引き続きステップS160以降の変換フェーズを実行する。ステップS160においては、LUT変換部M6が入力画像データIGDを取得するとともに、合成LUTを参照することにより入力画像データIGDを出力画像データOGDに変換する。
図10は、ステップS160の変換処理を模式的に示している。ステップS110にて解析したエッジ度が適度であり変換プロファイルTFP7のシャープネス/アンシャープ処理が省略された場合、図10(A)に示すように入力から出力までのすべての変換プロファイルTFP1〜TFP6を合成した合成LUTによってすべての変換を一括して行うことができる。具体的には、入力画像データIGDの各画素のYCbCr色信号を取得するとともに、各YCbCr色信号に対応するeRGB色空間のRGB色信号を合成LUTを参照して取得する。入力画像データIGDを構成する画素のYCbCr色信号が合成LUTに記述された代表入力点RIGと一致する場合には、合成LUTに対応付けて記述されたRGB色信号を取得すればよい。一方、画素のYCbCr色信号が合成LUTに記述された代表入力点RIGと一致しない場合には、後述する補間処理によって対応するRGB色信号を算出する。これにより、一連の変換プロファイルTFP1〜TFP6による変換を一括して行うことができ、最終的にeRGB色空間の出力画像データOGDを得ることができる。生成(変換)された出力画像データOGDは、ステップ190にて印刷データ生成部M7に出力され、印刷データ生成部M7にてプリンタ20が処理可能な印刷データに変換される。これにより、プリンタ20が印刷データに基づいて駆動し、入力画像データIGDに対応する画像を印刷することができる。
一方、ステップS110にて解析したエッジ度が過多または過少でありLUT化が不可能な変換プロファイルTFP7(シャープネス/アンシャープ処理)が設定された場合には、図10(B)に示すように一部の変換プロファイルTFP1〜TFP6および中間プロファイルMTFP1,MTFP2を合成した合成LUTによって入力画像データIGDをYCbCr色空間の画像データに変換する。具体的には、入力画像データIGDの各画素のYCbCr色信号を取得するとともに、各YCbCr色信号に対応するYCbCr色信号を合成LUTを参照して取得する。これにより、一連の変換プロファイルTFP1〜TFP6および中間プロファイルMTFP1,MTFP2による変換を一括して行うことができ、YCbCr色空間の画像データを得ることができる。ここでも、合成LUTを参照する際に、後述する補間処理が行われる。
次に、YCbCr色空間の画像データが得られると、当該画像データに対して変換プロファイルTFP7(シャープネス/アンシャープ処理)による変換を実行する。例えば、アンシャープ処理が設定されている場合には、上記の(2)式を適用する。上記の(2)式においては、輝度を示すY信号が必要となるが、合成LUTによりYCbCr色空間の画像データが得られているため、そのままY信号を使用してアンシャープ処理を行うことができる。全画素について上記の(2)式の算出が完了すると、追加プロファイルATFP1,ATFP2によって順次全画素を変換することにより、最終的にeRGB色空間の出力画像データOGDを得ることができる。得られた出力画像データOGDは、ステップ190にて印刷データ生成部M7に出力され、印刷データ生成部M7にてプリンタ20が処理可能な印刷データに変換されることとなる。
図11は、ステップS160にて実行される補間処理の一例を模式的に示している。同図においては、図9(A)の合成LUTを参照した際に、六面体補間を用いて補間演算を行う例を示している。なお、図9(B)の合成LUTを参照した際の補間処理も同様の手法によって行うことができるため、説明を省略する。図11において、合成LUTに規定された8点の代表入力点RIG(P0〜P7)によってYCbCr空間の六面体が形成されている。なお、点P0〜P7について合成LUTにて対応付けられたeRGB色空間の代表出力点ROGの値をそれぞれ(R0〜R7,G0〜G7,B0〜B7)と示すものとする。ここで、RGB色信号の値が代表入力点RIG(P0〜P7)のいずれにも一致せず、P0〜P7に囲まれた六面体の内側に位置する任意のYCbCr色信号(Px)が入力されたものとする。
まず、点P0と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V0と、点P1と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V1と、点P2と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V2と、点P3と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V3と、点P4と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V4と、点P5と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V5と、点P6と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V6と、点P7と点Pxを互いに対向する頂角とする六面体の体積V7を算出する。なお、V0+V1+V2+V3+V4+V5+V6+V7=1を満足する。各体積V0〜V6はYCbCr空間における各点P0〜P7,Pxの座標から求めることができる。
そして、求めたい点PxのRGBの値(Rx,Gx,Bx)を下記の(3)式によって算出する。
(数3)
Rx=V0*R7+V1*R6+V2*R5+V3*R4
+V4*R3+V5*R2+V6*R1+V7*R0
Gx=V0*G7+V1*G6+V2*G5+V3*G4 ・・(3)
+V4*G3+V5*G2+V6*G1+V7*G0
Bx=V0*B7+V1*B6+V2*B5+V3*B4
+V4*B3+V5*B2+V6*B1+V7*B0
(数3)
Rx=V0*R7+V1*R6+V2*R5+V3*R4
+V4*R3+V5*R2+V6*R1+V7*R0
Gx=V0*G7+V1*G6+V2*G5+V3*G4 ・・(3)
+V4*G3+V5*G2+V6*G1+V7*G0
Bx=V0*B7+V1*B6+V2*B5+V3*B4
+V4*B3+V5*B2+V6*B1+V7*B0
上記式においては、点Pxを挟んで反対側の六面体の体積をV0〜V7による重み付けを行いつつ点P0〜P7のRGBの値を線形的に結合することにより、任意の点Pxに対応する出力点のRGBの値(Rx,Gx,Bx)が算出される。このような補間処理を順次行っていくことにより、入力画像データIGDを構成する各画素に対応するeRGB色空間のRGB色信号を算出していくことができる。また、同様の補間手法を変換プロファイルTFP1〜TFP6および中間プロファイルMTFP1,MTFP2を合成した合成LUTを参照する際にも適用することができる。なお、六面体補間は一例であり、本発明において他の補間手法を適用することも可能である。
変換プロファイルTFP7としてのシャープネス/アンシャープネス処理を行わない場合、実際に入力画像データIGDを出力画像データOGDに変換する変換フェーズ(ステップS160)においては、一度の補間処理だけで変換プロファイルTFP1〜TFP6に相当する一連の変換を済ませることができるため、高速な変換処理を実現することができる。一方、変換プロファイルTFP7としてのシャープネス/アンシャープネス処理を行う場合にも、大半の変換プロファイルTFP1〜TFP6による変換を合成LUTによって一括して行うことができ、高速な変換処理を実現することができる。さらに、この場合、合成LUTに中間プロファイルMTFP1,MTFP2も合成しているため、変換プロファイルTFP7への入力に適したYCbCr色空間の画像データを一度の補間処理によって得ることができる。
従って、変換プロファイルTFP7にてシャープネス/アンシャープネス処理を行わせるために、eRGB色空間をYCbCr色空間に変換するための処理を別途行わなくても済む。例えば、変換プロファイルTFP7にてシャープネス/アンシャープネス処理を行う場合にも、変換プロファイルTFP7を省略した場合と同様の図9(A)に示す合成LUTを使用した場合、eRGB色空間の画像データが得られ、当該画像データをYCbCr色空間に変換するための処理を別途行わなければならず処理が煩雑となる。
(3)変形例
以上の変換手順はあくまでも一例であり、印刷対象の入力画像データIGDの色空間等によっては他の変換手順が変換手順設定部M2によって設定され得る。例えば、図3においてsRGB色空間の色信号で各画素の色が表された入力画像データIGDが入力された場合には、変換プロファイルTFP1〜TFP3までの変換は不要となり、変換プロファイルTFP4〜TFP6のみの変換手順が設定される。すなわち、ディスティネーション側の変換のみに本発明を適用することができる。一方、図3においてソース側の変換(変換プロファイルTFP1〜TFP3(4))のみの変換前後の値(YCbCr−sRGB(XYZ))の対応関係を規定した合成LUTを作成して、当該合成LUTにてソース側の変換を一括して行うようにしてもよい。
以上の変換手順はあくまでも一例であり、印刷対象の入力画像データIGDの色空間等によっては他の変換手順が変換手順設定部M2によって設定され得る。例えば、図3においてsRGB色空間の色信号で各画素の色が表された入力画像データIGDが入力された場合には、変換プロファイルTFP1〜TFP3までの変換は不要となり、変換プロファイルTFP4〜TFP6のみの変換手順が設定される。すなわち、ディスティネーション側の変換のみに本発明を適用することができる。一方、図3においてソース側の変換(変換プロファイルTFP1〜TFP3(4))のみの変換前後の値(YCbCr−sRGB(XYZ))の対応関係を規定した合成LUTを作成して、当該合成LUTにてソース側の変換を一括して行うようにしてもよい。
本発明は、少なくとも2以上の一連の変換プロファイルの入力値と出力値との対応関係を規定した合成LUTを参照して一括で変換を行うことにより変換処理の高速化を図ることができればよく、個々の変換プロファイルは上述した実施形態のものに限定されるものではない。例えば、印刷装置における各インクのインク量の画像データに変換する色変換プロファイルや、印刷装置においてキャリブレーションを行うことによって作成される補正プロファイル等を、本発明によって合成LUT化される一連の変換プロファイルに組み入れてもよい。また、入力デバイスと出力デバイス間の変換を行うものに限られず、上述した実施形態のような印刷を前提とした変換以外にも本発明が適用可能である。例えば、sRGB色空間の画像データをAdobeRGB色空間(Adobeはアドビシステムズ社の登録商標)の画像データに変換する変換においても本発明を適用することができる。
図12において例を示すように、LUT化が不可能な変換プロファイルの前後においてそれぞれ合成LUTを作成することも可能である。図12においては、図10(B)と等価な変換手順が示されており、図10(B)の追加プロファイルAFTP1,AFTP2を合成した合成LUTが作成されている。このように、LUT化が不可能な変換プロファイル以外についてはできるだけLUT化を行い、処理の高速化を図るのが望ましい。なお、LUT化が不可能な変換プロファイルはシャープネス/アンシャープネス処理に限られるものではない。例えば、画像データに対してガウスフィルタ等を適用するぼかし処理も、各画素の位置情報が変換に必要となるため、LUT化が不可能な変換プロファイルに相当する。同様に、画像データに対してローパスフィルタを適用して高周波ノイズを除去するノイズ処理も、各画素の位置情報が変換に必要となるため、LUT化が不可能な変換プロファイルに相当する。
図13は、さらに別の変形例にかかる画像変換装置の構成を示している。同図において、上述した実施形態と同様の機能がプリンタ120の制御部Cにおいて実行されている。すなわち、プリンタ120はいわゆるダイレクトプリントが可能なプリンタである。制御部CにおいてプリントアプリケーションPが実行されており、プリンタ120が上述した画像変換処理を同様に実行することが可能となっている。一般的にプリンタ120に採用されるCPUやRAMは、パーソナルコンピュータに備えられるCPUやRAMよりも処理能力が劣るため、処理負荷の大きい補間処理の回数を削減することができる本発明を適用することの効果は大きいと言える。
10…コンピュータ、10a…バス、11…CPU11、12…RAM、13…ROM、14…HDD、15…USBI/F、16…ビデオI/F、17…入力I/F、20…プリンタ、30…DSC、40…ディスプレイ、50a…キーボード、50b…マウス、P…プリントアプリケーション、M1…画像解析部、M2…変換手順設定部、M2a…LUT化プロファイル設定部、M2b…中間プロファイル追加部、M3…代表点選択部、M4…逐次変換部、M5…LUT作成部、M6…LUT変換部、M7…印刷データ生成部、IGD…入力画像データ、OGD…出力画像データ、MGD…中間画像データ、RIG…代表入力点、ROG…代表出力点。
Claims (7)
- 少なくとも2以上の変換プロファイルによる変換を順次行う変換手順にしたがって入力画像データを出力画像データに変換するルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成方法であって、
上記変換プロファイルの少なくとも1以上をルックアップテーブル化する対象のテーブル化プロファイルとして設定し、
上記テーブル化プロファイルによる変換にて得られる中間画像データを、上記変換手順において当該テーブル化プロファイルの直後の変換を行う上記変換プロファイルへの入力に適したデータ形式に変換する中間プロファイルを取得し、
上記テーブル化プロファイルに入力可能な色空間から選択された入力点と、上記テーブル化プロファイルに続いて上記中間プロファイルによって当該入力点を順次変換して得られた出力点との複数の対応関係を規定したルックアップテーブルを作成することを特徴とするルックアップテーブル作成方法。 - 上記変換順序において少なくとも2以上の連続した上記変換プロファイルがテーブル化プロファイルとして設定されるとともに、
最先の上記テーブル化プロファイルに入力可能な入力点と、少なくとも2以上の上記テーブル化プロファイルに続いて上記中間プロファイルによって当該入力点を順次変換して得られた出力点との複数の対応関係を規定したルックアップテーブルを作成することを特徴とする請求項1に記載のルックアップテーブル作成方法。 - 上記テーブル化プロファイルの直後の変換を行う上記変換プロファイルは、ルックアップテーブル化ができない変換プロファイルであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のルックアップテーブル作成方法。
- 上記中間プロファイルは、上記中間画像データを上記テーブル化プロファイルの直後の変換を行う上記変換プロファイルへ入力可能な色空間の画像データに変換するものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のルックアップテーブル作成方法。
- 各画素の色がRGB表色系で表された上記中間画像データが上記中間プロファイルによる変換によって、各画素の色がYCbCr表色系で表された画像データに変換されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のルックアップテーブル作成方法。
- 上記テーブル化プロファイルの直後の変換を行う上記変換プロファイルは、シャープネス処理またはノイズ処理を行う変換プロファイルであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のルックアップテーブル作成方法。
- 少なくとも2以上の変換プロファイルによる変換を順次行う変換手順にしたがって入力画像データを出力画像データに変換する画像処理方法であって、
上記ルックアップテーブル作成方法によって作成された上記ルックアップテーブルを使用して入力画像データを出力画像データに変換することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像処理方法。
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- 2007-03-28 JP JP2007084501A patent/JP2008245024A/ja active Pending
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