JP2008228022A - ブロッキングフィルター及び電力線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】信号伝送路が相互につながっている電力線通信の複数のLAN間で、所望の範囲内に制限して通信し得るようにする。
【解決手段】複数グループのローカルエリアネットワークを構成する電力線通信システムの、各グループ間の屋内配電線に、商用交流電流の送電に支障とならず、電力線通信の信号通過を抑制するブロッキングフィルター6を設ける。このブロッキングフィルター6は、磁性材料によって形成されたコア6cを有し、屋内配電線の2電路L1,L2を、これらの電路を往路及び復路として同時に流れる電流によってコア6c内の同じ方向に磁束φを生じさせるように、通過又は巻回させるものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、電力線通信の信号通過を抑制するブロッキングフィルター及びこれを用いた電力線通信システムに関する。
電力線通信(PLC:Power Line Communication)は、電力線に高周波信号を重畳して高速通信を行う通信方式であり、新たに通信用ケーブルを設ける必要が無いという利点を有する(非特許文献1参照。)。また、近年、LAN(ローカルエリアネットワーク)を構成する手段としての電力線通信が注目されている。例えば、新規に通信線を敷設することが困難なホテルでは、既存の屋内配電線を信号伝送路とするPLCが至便である。このようなホテルのPLC−LANでは、各部屋にPLCモデムの子機が設置され、一定の子機数ごとに親機が1台設置される。例えば、各フロアに親機が1台設置され、これと、各フロアの多数の子機との間でLANのグループが構成される。
Interface、第70〜81頁、「電力線搬送(PLC: Power Line Communication)の現状」、江藤潔著、CQ出版社、2000年9月
しかしながら、屋内配電線は1つの変圧器の下で共通の電路であるため、信号伝送路が複数のグループに共有されている。信号伝送路の距離が長くなるとPLCの通信はつながりにくくなるが、近接しているとつながりやすい。そのため、例えば、ある階の子機からその階の親機と通信を行いたいのに、他の階の親機とつながってしまう、という事態も生じ、通信の混乱を生じる。
かかる従来の問題点に鑑み、本発明は、信号伝送路が相互につながっている電力線通信の複数のLAN間で、所望の範囲内に制限して通信し得るようにすることを目的とする。
本発明のブロッキングフィルターは、屋内配電線の電路に設けられ、商用交流電流に対しては磁気飽和する電流が流れても電力線通信の信号に対しては磁気飽和にならないことにより信号通過を抑制するものである。
上記のように構成されたブロッキングフィルターは、電力線通信の信号通過を抑制するので、複数のLAN間に渡る屋内配電線の適所に当該ブロッキングフィルターを設けることにより、ネットワーク外への信号の漏洩を防止することができる。
また、電力線通信装置の親機が屋内への電力線の引き込み口近くに設置される場合、隣接家屋に対して電力線通信の信号が漏れ出て、信号の干渉を生じることも予想されるが、そのような場合でも、引き込み口の近傍に当該ブロッキングフィルターを設けることにより、信号の漏洩を防止することができる。
また、上記ブロッキングフィルターは、屋内配電線の各々を通過させる複数個のコアと、屋内配電線の2電路間に接続されるコンデンサとを組み合わせて設置することにより、電力線通信の信号通過を抑制するものであってもよい。
この場合、コアとコンデンサとによってL−C−Lフィルタが構成され、電力線通信の信号通過が抑制される。
また、上記ブロッキングフィルターは、磁性材料によって形成されたコアを有し、屋内配電線の2電路を、これらの電路を往路及び復路として同時に流れる電流によってコア内の同じ方向に磁束を生じさせるように、通過又は巻回させるものであってもよい。
上記のように構成されたブロッキングフィルターは、電力線通信の信号通過を抑制するので、複数のLAN間に渡る屋内配電線の適所に当該ブロッキングフィルターを設けることにより、ネットワーク外への信号の漏洩を防止することができる。
また、上記ブロッキングフィルターにおいて、2電路のうち一方はコア内を通過し、他方はコアの外側から内側に巻き付けられているように構成してもよい。
この場合、最も簡素な巻き構造でコア内の同じ方向に磁束を生じさせることができる。
また、上記ブロッキングフィルターにおいて、ブロッキングフィルターを2個直列に、かつ、コアと2電路との関係を逆にして接続することもできる。
この場合、2電路が共に、通過と巻回の直列の組み合わせとなるので、電線の長さのバランスをとることができ、ブロッキングフィルターの取り付けが容易である。
また、上記ブロッキングフィルターにおいて、2電路のうち一方はコアの外側から内側に複数回巻き付けられ、他方はコアの内側から外側に同一回数巻き付けられているようにしてもよい。
この場合、2電路が共に、同じ回数の巻き付けとなるので、電線の長さのバランスをとることができ、ブロッキングフィルターの取り付けが容易である。
また、上記ブロッキングフィルターにおいて、コア及び、コアに関わる2電路に相当する部分を搭載した1部品として構成してもよい。
この場合、現場でコアを通したり巻いたりする作業が困難な場合でも、ブロッキングフィルターの取り付け工事が容易である。また、部品としての量産により、製造コストを下げることができる。
一方、本発明は、屋内配電線を信号伝送路として複数グループのローカルエリアネットワークを構成する電力線通信システムであって、各グループ間の屋内配電線の電路には、商用交流電流に対しては磁気飽和する電流が流れても電力線通信の信号に対しては磁気飽和にならないことにより信号通過を抑制するブロッキングフィルターが設けられているものである。
上記のように構成された電力線通信システムでは、ブロッキングフィルターが電力線通信の信号通過を抑制するので、ネットワーク外への信号の漏洩を防止することができる。
本発明のブロッキングフィルター又はこれを用いる電力線通信システムによれば、信号伝送路が相互につながっている電力線通信の複数のLAN間で、所望の範囲内に制限して電力線通信を行うことができる。
図1は、本発明の一実施形態による電力線通信システムを適用したホテルの配線系統図である。このホテルは6階建てで、2〜6階が客室となっている。受電用のキュービクル1は屋上に設置され、そこから配電用の幹線2が各階のダクトスペース3内に設置された分電盤4に引き込まれている。各階の各部屋への給電(コンセント・照明等)は、同一階の分電盤4から行われる。
PLCモデム(電力線通信装置)の親機MSは分電盤4からの枝線5に接続され、ダクトスペース3内に収納されている。一方、子機LSは、各部屋に設置され、分電盤4から各部屋への枝線5に接続されている。各階の親機MS及び複数の子機LSは、1つのLAN(ローカルエリアネットワーク)を構成している。
各階の分電盤4と、上又は下に隣接する階の分電盤4との間には、各LAN間でPLCの信号通過を抑制するブロッキングフィルター6が設けられている。このようなブロッキングフィルター6の設置により、PLCの通信が、異なる階にまたがって行われることを防止し、ネットワーク外への通信の漏洩を防止することができる。言い換えれば、PLCの通信範囲を、各階のLAN内での通信に制限することができる。図1の構成では、ブロッキングフィルター6の必要個数は、LANのグループ数(5)より1を引いた数すなわち、4個となる。
図2は、図1とは異なる位置にブロッキングフィルター6を設置した電力線通信システムを適用したホテルの配線系統図である。その他の構成は図1と同様である。この場合、ブロッキングフィルター6は分電盤4の直下に設けられ、ブロッキングフィルター6の下に、LANが構成されている。このような構成では、例えばある階の親機MSの送信した信号が他の階の親機MS又は子機LSに受信されるためには、2つのブロッキングフィルター6を通り抜けなければならず、実質的に、このような信号の漏洩は生じない。従って、PLCの通信が、異なる階にまたがって行われることを防止し、ネットワーク外への通信の漏洩を防止することができる。言い換えれば、PLCの通信範囲を、各階のLAN内での通信に制限することができる。
図1のブロッキングフィルター6の配置によれば、ブロッキングフィルター6の個数が少なくて済む長所があるが、流れる電流の大きい幹線2に設けられるので、ブロッキングフィルター6に必要とされる磁性材料の穴径を大きくしなければならない。一方、図2のブロッキングフィルター6の配置によれば、枝線5に設けられるので、ブロッキングフィルター6に必要とされる許容電流は、比較的小さくても足りる。また、もしPLCに不具合が生じた場合、その階の分電盤4内の回路遮断器をオフにすれば点検が可能であり、他の階には影響が及ばないという利点がある。
なお、ブロッキングフィルター6の配置は、図1の配置と、図2の配置とを併用することも可能である。
なお、図1,図2は、ホテルの配線系統図を例に挙げたが、集合住宅や、戸建て住宅にも、ブロッキングフィルターを適用することができる。例えば、戸建て住宅において、PLCモデムの親機が屋内への電力線の引き込み口近くに設置される場合、隣接家屋に対してPLC信号が漏れ出て、信号の干渉を生じることも予想されるが、そのような場合でも、引き込み口の近傍に当該ブロッキングフィルターを設けることにより、信号の漏洩を防止することができる。
次に、上記ブロッキングフィルター6の構造について説明する。図3は、第1実施形態によるブロッキングフィルター6の斜視図である。図において、ブロッキングフィルター6は、磁性材料としてのフェライトによって形成されたリング状のコア(フェライトコア)6cを有する。屋内配電線の被覆電線による2電路L1,L2のうち一方(L2)はコア6c内を通過し、他方(L1)はコア6cの外側から内側に1回巻き付けられている。このような最も簡素な巻き構造で、コア6c内の同じ方向に磁束φを生じさせることができる。
なお、実際には分電盤4内の回路遮断器(図示せず。)等につなぎ込むための電線を、その直前でこのようにコア6cを通したり、巻き付けたりする。また、必要により、2分割構造のコアを使用してもよい。2分割構造のコアを使用した場合には、基本的に電線を外す必要がないので、停電させることなくブロッキングフィルター6を取り付けることも可能である。
上記フェライトコアという材料は、磁気飽和特性が周波数により変化する特性を有する。例えば、交流信号に対する特性として周波数が10Hz〜1MHz程度までは比透磁率はほぼ一定であるが、それ以上では比透磁率が大きくなる周波数帯があり、商用電源の交流信号で飽和していても、1MHz以上では飽和しない。従って、大きなボリュームのフェライトコアを使用しなくても、PLCで使用する周波数帯(2〜30MHz)の信号をブロックすることができると考えられる。つまり、商用交流電流に対しては材料が磁気飽和するまでは、そのインピーダンスにより抵抗分として作用するが、飽和してしまうと商用交流電流に対しては、それ以上抵抗とはならず通してしまうのに対し、PLCで使用する周波数帯の信号に対しては磁気飽和にならない領域がまだ残されているため抵抗分として作用し、信号の通過を抑制することになる。
従って、上記ブロッキングフィルター6は、周波数50又は60Hzの商用交流電流に対しては、実用上、送電に支障となるインピーダンスを生じず、存在しないのとほぼ同じである。
一方、PLC信号の電流が、例えば図示の矢印のように2電路L1,L2を往路・復路として流れようとすると、コア6c内に生じる磁束φの向きは2電路とも同一となり、また、PLC信号に対しては磁気飽和にならないことで大きなインピーダンスを生じる。従って、PLC信号の信号通過は、このブロッキングフィルター6により抑制される。
図4は、第2実施形態によるブロッキングフィルターの斜視図である。この構造は、図3の構造を基本構造として、これを直列に一対設け、かつ、電路の通過と巻回との関係を互いに逆にしたものである。この場合、2電路L1,L2が共に、通過と巻回の直列の組み合わせとなるので、電線の長さのバランスをとることができ、ブロッキングフィルター6の取り付けが容易であるという利点がある。
図4のブロッキングフィルター6は、商用交流電流に対しては送電に支障となるインピーダンスとならず、存在しないのとほぼ同じである。
一方、PLC信号の電流が、例えば図示の矢印のように2電路L1,L2を往路・復路として流れようとすると、各コア6c内に生じる磁束φの向きは2電路L1,L2とも同一となり、しかも直列であることによって、非常に大きなインピーダンスを生じる。従って、PLC信号の信号通過は、このブロッキングフィルター6により抑制される。
図5は、第3実施形態によるブロッキングフィルター6の斜視図である。コア6cは第1実施形態と同様である。屋内配電線の2電路L1,L2のうち一方はコア6cの外側から内側に複数回巻き付けられ、他方はコア6cの内側から外側に複数回巻き付けられている。巻き数は2電路L1,L2とも同じである。この場合、2電路L1,L2が共に、同じ回数の巻き付けとなるので、電線の長さのバランスをとることができ、ブロッキングフィルター6の取り付けが容易であるという利点がある。また、仕上がりの外形寸法も、第2実施形態(図4)よりコンパクトである。
図5に示すブロッキングフィルター6は、商用交流電流に対しては送電に支障となるインピーダンスとならず、存在しないのとほぼ同じである。
一方、PLC信号の電流が、例えば図示の矢印のように2電路L1,L2を往路・復路として流れようとすると、コア6c内に生じる磁束φの向きは2電路L1,L2とも同一となり、大きなインピーダンスを生じる。従って、PLC信号の信号通過は、このブロッキングフィルター6により抑制される。また、複数回の巻き付けにより、抑制効果を高めることができる。
図6は、第4実施形態によるブロッキングフィルター6の平面図である。図において、このブロッキングフィルター6は、1つの部品として構造的に独立させたもので、絶縁物からなる基台6d上に、コア6cと、これに対して第3実施形態(図5)と同様の要領で巻かれた被覆電線の2電路6a,6bと、各電路の端部が接続され、外線接続が可能な端子台6eとを備えている。このコア6cは円筒状であるが、リング状であってもよい。このブロッキングフィルター6は、屋内配電線上の所望の箇所に設けられ、端子台6eに屋内配電線が接続される。
このように予め1部品として完成したブロッキングフィルター6を用いれば、例えば屋内配電線の電線が太くて現場でコアを通したり巻いたりする作業が困難な場合でも、ブロッキングフィルター6の取り付け工事が容易である。また、部品としての量産により、製造コストを下げることができる。なお、2電路6a,6bの被覆電線の太さは、このブロッキングフィルター6を設置する箇所の屋内配電線の太さに合わせて用意する必要がある。
図7,8は、第5実施形態による2分割構造で円筒型のブロッキングフィルター6を示す図であり、図7は開いた状態を、図8は閉じた状態を、それぞれ示している。この場合、左方から来た一方の電路L1は外側から内側へ入って、1回巻いて右方へ出て行く形となる。また、他方の電路L2は、内側から外側へ出て再度内側を通って右方へ出て行く形となる。図示のように、コア6c内にある3本の電線には同じ方向へ電流が流れ、コア6c内の磁束は同じ方向に生じる。従って、大きなインピーダンスを生じ、PLC信号の電流は抑制される。このような2分割構造の場合、屋内配電線のケーブルを途中で裂いて2本の被覆電線の状態とし、これらをコア6cに巻き付けることでブロッキングフィルター6を構成することができる。
図9の(a)は、上記のブロッキングフィルターとは基本構成の異なる第6実施形態によるブロッキングフィルター60を示す回路図である。図において、屋内配電線の電路L1,L2には、別々のグループに属する2つのPLCモデム81,82が接続されており、これらの間で相互にPLCの信号が漏洩しないようにするため、ブロッキングフィルター60が電路に設けられる。コンデンサ61は、2電路L1,L2間に接続され、フェライトからなるコア62,64はリング状又は円筒状であり、電路L1を通過させる。同様に、フェライトからなるコア63,65もリング状又は円筒状であり、電路L2を通過させる。フェライト62,63は、コンデンサ61とPLCモデム81との間に配置され、フェライト64,65は、コンデンサ61とPLCモデム82との間に配置されている。
このように構成されたL−C−Lのブロッキングフィルター60は、L、Cの定数を適切に選択することにより、商用交流電流を実用上支障なく通過させ、電力線通信の信号通過を抑制することができる。また、一般にコンデンサが近くにあるとPLC信号が吸い込まれるため、コンデンサとPLCモデムとを互いにあまり接近させてはならないが、コンデンサ61とPLCモデム81,82との間にそれぞれコア62,63及び64,65が介在するので、コア62,63及び64,65のそれぞれの直近に、PLCモデム81及び82を設置することができる。
図9の(b)は、第6実施形態の他の回路図の例である。図において、屋内配電線の幹線20に、互いに異なるグループに属する2つのPLCモデム81,82が接続されており、これらの間で相互にPLCの信号が漏洩しないようにするため、ブロッキングフィルター60,70が電路に設けられる。コンデンサ61,71は共に、2電路L1,L2間に接続され、フェライトからなるコア62,72はリング状又は円筒状であり、電路L1を通過させる。同様に、フェライトからなるコア63,73もリング状又は円筒状であり、電路L2を通過させる。フェライト62,63は、コンデンサ61とPLCモデム81との間に配置され、フェライト72,73は、コンデンサ71とPLCモデム82との間に配置されている。
このように構成されたL−C−Lのブロッキングフィルター60,70は、L、Cの定数を適切に選択することにより、商用交流電流を実用上支障なく通過させ、電力線通信の信号通過を抑制することができる。また、一般にコンデンサが近くにあるとPLC信号が吸い込まれるため、コンデンサとPLCモデムとを互いにあまり接近させてはならないが、コンデンサ61(71)とPLCモデム81(82)との間にコア62,63(72,73)が介在するので、コア62,63(72,73)の直近にPLCモデム81(82)を設置することができる。
なお、コンデンサ61,71が設置されている側でも、数mの距離を置けば、電路そのもののインピーダンスが効いてくので、PLCモデム81,82を設置することが可能である。
また、PLCモデム81から82までの線路距離が十分にある場合には、どちらか一方のブロッキングフィルター60又は70のみでもPLC信号通過の抑制効果を得ることができる。
また、図9の(b)の構成は、図9の(a)の構成に比べてコンデンサ61,71から見た電路の上位側にコアを設けないので、上位側にコアを設置することが物理的に困難な場合(例えば電線が太すぎて設置困難、分電盤のバス側になっており適用困難等)にも適用しやすい。
なお、PLC信号の通過抑制機能は、図7の(b)の構成より、図7の(a)の構成の方が優れている。
上記図9の各構成は、電線の長さに余裕が無く、第1〜5実施形態のようなコアへの巻き付けが困難な場合にも、適用可能である点で汎用性が高い。特に、既存の設備への追加的な設置工事には便利である。もちろん、第1〜5実施形態との併用により、さらに高い信号通過抑制の作用効果を得ることも可能である。
なお、コンデンサはサージ電圧等で故障する場合があるが、ヒューズを直列に入れたり、アレスタを並列接続したりすることで、コンデンサを保護することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の一実施形態による電力線通信システムを適用したホテルの配線系統図である。 図1とは異なる位置にブロッキングフィルターを設置した電力線通信システムを適用したホテルの配線系統図である。 第1実施形態によるブロッキングフィルターの斜視図である。 第2実施形態によるブロッキングフィルターの斜視図である。 第3実施形態によるブロッキングフィルターの斜視図である。 第4実施形態によるブロッキングフィルターの平面図である。 第5実施形態による2分割構造で円筒型のブロッキングフィルターを示す図であり、ブロッキングフィルターを開いた状態を示している。 第5実施形態による2分割構造で円筒型のブロッキングフィルターを示す図であり、ブロッキングフィルターを閉じた状態を示している。 基本構成の異なる第6実施形態によるブロッキングフィルターを示す回路図である。
符号の説明
1 キュービクル
2,20 幹線
3 ダクトスペース
4 分電盤
5 枝線
6,60,70 ブロッキングフィルター
6a,6b 電路
6c コア
6d 基台
6e 端子台
61,71 コンデンサ
62〜65、72,73 コア
81,82 PLCモデム
L1,L2 電路
MS 親機(PLCモデム)
LS 子機(PLCモデム)
φ 磁束

Claims (8)

  1. 屋内配電線の電路に設けられ、商用交流電流に対しては磁気飽和する電流が流れても電力線通信の信号に対しては磁気飽和にならないことにより信号通過を抑制するブロッキングフィルター。
  2. 前記屋内配電線の各々を通過させる複数個のコアと、前記屋内配電線の2電路間に接続されるコンデンサとを組み合わせて設置することにより、電力線通信の信号通過を抑制する請求項1記載のブロッキングフィルター。
  3. 磁性材料によって形成されたコアを有し、前記屋内配電線の2電路を、これらの電路を往路及び復路として同時に流れる電流によってコア内の同じ方向に磁束を生じさせるように、通過又は巻回させる請求項1記載のブロッキングフィルター。
  4. 前記2電路のうち一方は前記コア内を通過し、他方は前記コアの外側から内側に巻き付けられている請求項3記載のブロッキングフィルター。
  5. 前記ブロッキングフィルターを2個直列に、かつ、前記コアと前記2電路との関係を逆にして接続した請求項4記載のブロッキングフィルター。
  6. 前記2電路のうち一方は前記コアの外側から内側に複数回巻き付けられ、他方は前記コアの内側から外側に同一回数巻き付けられている請求項3記載のブロッキングフィルター。
  7. 前記コア及び、前記コアに関わる前記2電路に相当する部分を搭載した1部品としての請求項3記載のブロッキングフィルター。
  8. 屋内配電線を信号伝送路として複数グループのローカルエリアネットワークを構成する電力線通信システムであって、
    各グループ間の屋内配電線の電路には、商用交流電流に対しては磁気飽和する電流が流れても電力線通信の信号に対しては磁気飽和にならないことにより信号通過を抑制するブロッキングフィルターが設けられていることを特徴とする電力線通信システム。
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