JP2008227214A - 固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ランプアニールに起因するランダムノイズを低減する。
【解決手段】固体撮像素子は、入射光に応じた信号電荷を生成し蓄積する光電変換部と、前記信号電荷をゲート電極45に受け取って前記信号電荷に応じた画素信号を出力するMOSトランジスタからなる画素アンプ15とを有する画素を複数備える。複数の画素は、2次元状に配置される。シリコン窒化膜60が、薄いシリコン酸化膜59のみを介して各画素アンプ15のゲート電極45を覆うように、ゲート電極45の付近に局所的に設けられる。
【選択図】図4

Description

本発明は、固体撮像素子に関するものである。
近年、ビデオカメラや電子スチルカメラが広く一般に普及している。これらのカメラには、CCD型固体撮像素子や増幅型固体撮像素子が使用されている。最近、増幅型固体撮像素子のうちのMOS型固体撮像素子が、低消費電力であり多機能を有するため注目されつつある。
MOS型固体撮像素子では、画素の光電変換部にて生成・蓄積された信号電荷を、画素に設けられたMOSトランジスタで構成される画素アンプに導き、信号電荷に対応した画素信号を画素アンプから出力する(例えば、下記特許文献1,2)。
ところで、固体撮像素子を製造するために、P型半導体領域やN型半導体領域をイオン注入法に従って形成することは周知である。そして、所望のイオンを予め設けられたマスクを介してシリコン基板に注入し、注入した後に欠陥回復アニールを行う。この欠陥回復アニールは、一般的には電気炉で行われる。電気炉によるアニールは、電気炉により高温に施された雰囲気中にシリコン基板を一定時間挿入して施される。
しかし、電気炉による欠陥回復アニールでは、シリコン基板が長時間高温にさらされる。このため、注入された不純物がランダムに拡散してしまい、その拡散の度合いがシリコン基板の位置により異なり、拡散領域の大きさにばらつきが生ずるおそれがあった。特に、固体撮像素子においては、光電変換部は、マスクパターンと異なる面積であると、設計通りの特性が得られない。また、画素ごとで光電変換部の面積にばらつきがあると、画素ごとで特性がばらつくため、大きな問題を生じ、ひいては歩留まりの低下をきたすこととなる。
そこで、近年、ランプアニール(RTA:Rapid Thermal Anneal)による欠陥回復アニールが行われつつある(例えば、下記特許文献2)。ランプアニールは、ランプによる急激な高温処理である。ランプアニールでは、高温にさらされる時間は短時間であり、前述したランダムな拡散が生じ難い。このため、ランプアニールを行うことで、設計通りの光電変換部の特性や、画素ごとに均一な特性が得られると期待されている。
特開2005−142503号公報 特開2006−261414号公報
しかしながら、ランプアニールをMOS型固体撮像素子における光電変換部の形成時に用いると、固体撮像素子の出力信号においてランダムノイズが増大してしまうことが判明した。特に、高感度化を要求される固体撮像素子においては、このようなノイズは大きな支障となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、光電変換部の形成時等にランプアニールを用いても、そのランプアニールに起因するランダムノイズを低減することができる固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明者の研究の結果、前記ランダムノイズの発生箇所及び原因が次の通りであることが判明した。
ランダムノイズが発生するのは画素アンプ等のアンプを構成するMOSトランジスタであった。そして、そのゲート電極下(ソース・ドレイン間のチャネル領域の界面)において、ダングリングボンド(ここでは、シリコン基板(チャネル領域)のシリコン酸化膜との界面に存在するシリコン原子の未結合手)が増大し、これによりランダムノイズが増大していることが判明した。このダングリングボンドが増大すると界面準位が増大し、このためノイズが増大するのである。
前記ダングリングボンドが増大したのは、ランプアニールによる急激な高温上昇が施されたために、ゲート電極下の界面において、シリコン原子と結合されていた酸素原子の結合が切れて、当該酸素原子がその界面から他所へ脱離してしまったためである。
本発明は、このような前記ランダムノイズの発生箇所及び原因の究明の結果としてなされたものである。すなわち、前記課題を解決するため、本発明の第1の態様による固体撮像素子は、入射光に応じた信号電荷を生成し蓄積する光電変換部と、前記信号電荷をゲート電極に受け取って前記信号電荷に応じた画素信号を出力するMOSトランジスタからなる画素アンプとを有する画素を複数備え、前記複数の画素が2次元状に配置された固体撮像素子であって、シリコン窒化膜が、前記各画素アンプの前記ゲート電極を覆うように設けられたものである。
本発明の第2の態様による固体撮像素子は、前記第1の態様において、前記シリコン窒化膜は、シリコン酸化膜のみを介して前記各画素アンプの前記ゲート電極を覆うものである。
この第2の態様において、前記ランダムノイズをより低減するためには、前記シリコン酸化膜の厚さは、0.3μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがより好ましく、0.1μm以下であることがより一層好ましい。
本発明の第3の態様による固体撮像素子は、前記第1又は第2の態様において、前記シリコン窒化膜は、前記光電変換部上には設けられていないものである。
本発明の第4の態様による固体撮像素子は、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、前記シリコン窒化膜は、前記各画素アンプの前記ゲート電極の付近に局所的に設けられたものである。
本発明の第5の態様による固体撮像素子は、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、前記画素アンプから出力される前記画素信号を受け取る垂直信号線であって、前記画素のカラム毎に設けられた垂直信号線と、前記各垂直信号線に対応して設けられたカラムアンプであって、対応する前記垂直信号線の信号をゲート電極に受け取って当該信号に応じたカラム信号を出力するMOSトランジスタからなるカラムアンプと、前記各カラムアンプからの前記カラム信号に基づく信号を受け取る水平信号線と、前記水平信号線の信号をゲート電極に受け取って当該信号に応じた出力信号を出力するMOSトランジスタからなる出力アンプと、を備え、シリコン窒化膜が、前記各カラムアンプの前記ゲート電極及び前記出力アンプの前記ゲート電極を覆うように、設けられたものである。
本発明の第6の態様による固体撮像素子は、前記第5の態様において、前記シリコン窒化膜は、前記各画素アンプの前記ゲート電極の付近、前記各カラムアンプの前記ゲート電極の付近及び前記出力アンプの前記ゲート電極の付近に、局所的に設けられたものである。
本発明によれば、光電変換部の形成時等にランプアニールを用いても、そのランプアニールに起因するランダムノイズを低減することができる固体撮像素子を提供することができる。
以下、本発明による固体撮像素子について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による固体撮像装置1を示す回路図である。図1では、3×3個の画素11を有するものとして示しているが、画素数はこれに限られるものではない。
固体撮像素子1は、2次元状に配置された複数の画素11と、画素11の出力を選択するための垂直走査回路4及び水平走査回路5と、画素11のカラム毎に設けられ画素11(特に、その画素アンプ15)から出力される画素信号を受け取る垂直信号線32と、各垂直信号線32に対応して設けられ対応する垂直信号線32の信号をゲート電極(図示せず)に受け取って当該信号に応じたカラム信号を出力するMOSトランジスタからなるカラムアンプ35と、対応するカラムアンプ35からの信号について相関二重サンプリング処理を行うCDS回路36と、CDS回路36の出力(前記カラム信号に基づく信号)を水平スイッチトランジスタ37を介して受け取る水平信号線31と、水平信号線31の信号をゲート電極(図示せず)に受け取って当該信号に応じた出力信号を出力するMOSトランジスタからなる出力アンプ38と、を備えている。
各画素11は、図1に示すように、光電変換部13、転送トランジスタ14、画素アンプ15、行選択トランジスタ16及びリセットトランジスタ17を有している。ここでは、転送トランジスタ14、画素アンプ15、行選択トランジスタ16、リセットトランジスタ17のいずれも、NMOSトランジスタを用いている。
転送トランジスタ14は、そのゲートが駆動配線21によって行方向に共通に接続され、垂直走査回路4の駆動信号φTG(n,n+1)に従って動作する。行選択トランジスタ16は、そのゲートが駆動配線22によって行方向に共通に接続され、垂直走査回路4の駆動信号φL(n,n+1)に従って動作する。また、リセットトランジスタ17は、そのゲートが駆動配線23によって行方向に共通に接続され、垂直走査回路4の駆動信号φRS(n,n+1)に従って動作する。画素アンプ15のドレインとリセットトランジスタ17のドレインは、全画素共通に接続され、配線24を介して電源電圧VDDに接続されている。画素アンプ15のソースは行選択トランジスタ16のドレインと接続され、行選択トランジスタ16のソースは垂直信号線32と列方向(カラム方向)に共通に接続されている。
各垂直信号線32の一方の端部には定電流源33と、垂直信号線32をリセットする垂直信号線リセットトランジスタ34が配置される。定電流源33には一定電圧VCSが、垂直信号線リセットトランジスタ34には一定電圧VRVが印加される。ここでは、VCS、VRVの両方とも接地電位としている。垂直信号線リセットトランジスタ34のゲートには駆動信号φRVが印加され、この駆動信号φRVに従って垂直信号線32がリセットされる。
各垂直信号線32の他方の端部は、カラムアンプ35、CDS回路36、水平スイッチトランジスタ37を介して水平信号線31に接続されている。水平信号線31には、出力アンプ38が接続されている。水平スイッチトランジスタ37のゲート電極は、駆動配線25と接続されている。水平スイッチトランジスタ37は、水平走査回路5からの駆動信号φHによって動作する。
なお、図示されていないが、水平信号線31には水平信号線31をリセットする水平リセットトランジスタが実際には配置され、信号が読み出されるたびに水平信号線31を一定電位にリセットする。
CDS回路36は、相関二重サンプリングを行う。画素アンプ15から出力される電気信号には、固定パターンノイズやリセットノイズなど(以下、単にノイズと記載する)に対応するダークレベルが含まれている。ダークレベルは、画素アンプ15のゲート電位をリセットするごとに変化する。そこで、まず、リセット直後のノイズに対応する電気信号(ダークレベル)を画素11から出力し、CDS回路36に一旦蓄積させる。次いで、光電変換部13に蓄積されている光電荷を画素アンプ15のゲートに転送しノイズと重畳した光電荷に対応する電気信号を画素からCDS回路36に出力し、両者を差し引いて光電荷に対応する真の電気信号を水平スイッチトランジスタ37を介して水平信号線31に出力する。相関二重サンプリングの手法は周知技術であり、ここではその詳細な説明は省略する。
本実施の形態による固体撮像装置1では、前述した各駆動信号が所定のタイミングで出力されることにより、信号の読み出し駆動が行われる。ここで、この信号の読み出し駆動に関して、簡単に説明する。
露光が開始され所定時間経過したのち、選択行の行選択トランジスタ16がオン状態とされ、ソースフォロワ読み出しが開始される。それと同時に、選択行のリセットトランジスタ17がオン状態とされる。これにより、フローティング拡散部及び画素アンプ15のゲートは、電源電圧VDDの電圧にリセットされる。次いで、リセットトランジスタ17はオフ状態とされるが、フローティング拡散部及び画素アンプ15のゲートは、リセット時の電位を保持する。
この動作と並行して、ソースフォロワ読み出しが行われ、行選択トランジスタ16を介して画素アンプ15から、上記のリセット時の電位に対応する信号(以下暗信号と称す)が垂直信号線32に出力されCDS回路36に保持される。
次いで、転送トランジスタ14がオン状態とされて光電変換部13の電荷蓄積層55(図3参照)に蓄積されていた入射光による電荷がフローティング拡散部41,42(図2参照)に転送される。そして、リセット時の電位と入射光による電荷の重畳された電圧に対応する電気信号(以下明信号と称す)が、垂直信号線32に出力されCDS回路36に保持される。
CDS回路36では、明信号から暗信号を減算処理し、リセット時のノイズが除去された真の信号を、水平スイッチトランジスタ37を介して出力アンプ38に供給する。出力アンプ38は、CDS回路36から水平スイッチトランジスタ37を介して受け取った信号を増幅して、外部へ出力する。
ここで、図1に示す固体撮像装置1の各画素11の構造について、図2乃至図4を参照して説明する。図2は、図1に示す固体撮像装置1の2×2個の画素11を模式的に示す概略平面図である。図3は、図2中のA−A’線に沿った概略断面図である。図4は、図2中のB−B’線に沿った概略断面図である。実際には、光電変換部13の上部にはカラーフィルタやマイクロレンズが配置されるが、ここでは省略する。
本実施の形態では、N型シリコン基板51上にP型ウエル52を設け、P型ウエル52中に光電変換部13などの画素部における各素子を配置させている。各画素11は、LOCOSによる厚いシリコン酸化膜56とその下に配置された分離拡散57によって分離されている。
図2において、符号41、42、48、49及び50は、前述した各トランジスタの一部となっているN型不純物拡散領域である。符号43、44、45及び46は、ポリシリコンによる各トランジスタのゲート電極である。なお、符号48は、電源電圧VDDが印加される電源拡散部であり、符号41、42はフローティング拡散部である。また、電極43、44、46は、駆動用配線21、23、22とそれぞれ接続されており、垂直走査回路4から出力される駆動信号φTG、φRS、φLがそれぞれ印加される。
光電変換部13は、N型の電荷蓄積層55とその表面側に配置されたP型の空乏化防止層54からなる埋め込み型フォトダイオードである。しかし、光電変換部13は、埋め込みフォトダイオードに代えて、空乏化防止層54の無いフォトダイオードにしても良い。
光電変換部13は、入射する光を光電変換し、生じた電荷を電荷蓄積層55に蓄積する。光電変換部13の電荷蓄積層55に蓄積された電荷は、転送トランジスタ14がオン状態とされることによってフローティング拡散部41、42に転送される。
転送トランジスタ14は、光電変換部13の電荷蓄積層55をソース、一方のフローティング拡散部41をドレインとしたMOSトランジスタである。転送トランジスタ14は、そのゲート43(以下、転送ゲートと称す)に印加される駆動信号φTGにより駆動される。
フローティング拡散部41、42は、転送ゲート43と隣接配置される第1のフローティング拡散部41と、第1のフローティング拡散部41とは分離部によって隔てられた第2のフローティング拡散部42とを有し、それらは配線47によって電気的に接続されている。また、フローティング拡散部41、42は、配線電極47によって画素アンプ15のゲート45と電気的に接続されている。
画素アンプ15は、電源拡散部48をドレイン、拡散領域49をソースとするMOSトランジスタである。上記のように、画素アンプ15のゲート電極45は、フローティング拡散部41、42(転送トランジスタ14のドレイン)に接続されている。そして、画素アンプ15は、そのゲート電極45の電圧に応じた電気信号を出力する。したがって、画素アンプ15は、光電変換部13で生成・蓄積された電荷の量に応じた電気信号(画素信号)を出力する。
行選択トランジスタ16は、拡散領域49をソース、拡散領域50をドレインとするMOSトランジスタである。行選択トランジスタ16は、オン状態にされることで、画素アンプ15の出力を垂直信号線32に出力する。すなわち、画素アンプ15と行選択トランジスタ16によって、ソースフォロワによる読み出しが可能となっている。
リセットトランジスタ17は、電源拡散部48をドレイン、第2のフローティング拡散部42をソースとするMOSトランジスタである。リセットトランジスタ17は、オン状態にされることで、フローティング拡散部41、42に蓄積されている電荷をリセットする。
図3及び図4において、58は各トランジスタのゲート電極43〜46の下側に配置された薄いシリコン酸化膜、59は各トランジスタのゲート電極43〜46の上側に配置された薄いシリコン酸化膜である。シリコン酸化膜59上には、層間絶縁膜をなすシリコン酸化膜61が形成されている。
本実施の形態では、図2及び図4に示すように、シリコン窒化膜60が、薄いシリコン酸化膜59のみを介して各画素アンプ15のゲート電極45を覆うように、ゲート電極45の付近に局所的に設けられている。
本実施の形態では、このようにシリコン窒化膜60が設けられているので、ランプアニールに起因するランダムノイズをより低減することができる。その理由について、以下に説明する。
シリコン窒化膜60は、酸素原子を透過させない。このため、ランプアニールによる急激な温度上昇によって、シリコンとの結合が切れてシリコン界面(画素アンプ15のゲート電極45下のチャネル領域(P型ウエル52)のシリコン酸化膜58との界面)15aから抜け出した酸素原子は、シリコン窒化膜60によってブロックされ、それよりも外側へ出て行くことができない。このため、シリコン界面15aから抜け出した酸素原子は、シリコン界面15aの付近に滞ることになる。これにより、シリコン界面15aの付近の酸素原子の密度が高まるので、新たにシリコンとの結合が切れてシリコン界面15aから抜け出る酸素原子は少なくなる。仮に酸素原子とシリコンとの結合が切れても、シリコン界面15aの付近に滞留している酸素原子がシリコンと新たに結合する場合もある。したがって、本実施の形態によれば、光電変換部の形成時におけるイオン注入の欠陥回復アニールをランプアニールで行っても、シリコン界面15aのダングリングボンドの増大が抑制され、これにより、ランダムノイズの増大が防止される。このため、当該固体撮像素子1の歩留まりが向上し、ひいては製造コストも低減される。
図5は、本実施の形態による固体撮像素子1と比較される比較例による固体撮像素子を示す概略断面図であり、図4に対応している。この比較例が本実施の形態と異なる所は、画素アンプ15のゲート電極45を覆うシリコン窒化膜60が形成されていない点のみである。この引用例は従来技術に相当している。
この比較例では、酸素原子をブロックするシリコン窒化膜60が設けられていないので、ランプアニールによる急激な温度上昇によって、シリコン界面15aから抜け出した酸素原子は、シリコン界面15aの付近に滞ることなく、シリコン酸化膜61の方へ自由に逃げていき、シリコン界面15aの付近の酸素原子の密度はさほど高まらない。したがって、その後も、シリコン界面15aから抜け出す酸素原子の数はさほど少なくなくならない。このため、ランプアニールを行うと、シリコン界面15aのダングリングボンドが増大し、これにより、ランダムノイズが増大するのである。
ところで、本発明では、シリコン窒化膜60は、シリコン酸化膜59を介することなく画素アンプ15のゲート電極45を直接に覆うように、設けてもよい。しかし、その場合には、シリコン窒化膜60のストレスによってシリコン基板中に欠陥が生じ易い。本実施の形態のように、シリコン酸化膜59を介してシリコン窒化膜60を形成すれば、シリコン基板中に欠陥が生じにくくなるので、好ましい。ただし、シリコン酸化膜59が厚ければ、シリコン界面15aとシリコン窒化膜60との間が拡がってしまう。このため、界面15aから酸素原子が比較的逃げ易くなり、ランプアニールに起因するランダムノイズを低減する効果が低下してしまう。したがって、ランプアニールに起因するランダムノイズをより低減するためには、シリコン界面15aとシリコン窒化膜60との間を狭めるべく、シリコン酸化膜59の厚さは、0.3μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがより好ましく、0.1μm以下であることがより一層好ましい。
シリコン窒化膜60は、シリコン酸化膜等の他の絶縁膜に比べて光の透過率が低い。このため、シリコン窒化膜60が光電変換部13上に配置されると、光電変換部13に入射する光量が低下して、感度が低下してしまう。これに対し、本実施の形態では、図2及び図3に示すように、光電変換部13上にはシリコン窒化膜60が配置されていないので、光電変換部13に入射する光量が低下せず、好ましい。
シリコン窒化膜60を広い領域に形成すると、シリコン窒化膜60とシリコンとの間に比較的大きい応力が発生するおそれがある。そのような比較的大きい応力が生ずると、シリコンに結晶欠陥が生ずるおそれがある。これに対し、本実施の形態では、シリコン窒化膜60はゲート電極45の付近に局所的に設けられ、シリコン窒化膜60が配置される領域が狭いので、その応力は低減され、シリコン窒化膜60の応力による結晶欠陥の発生を防止することが可能となる。
図面には示していないが、本実施の形態では、前述したようにシリコン窒化膜60が画素アンプ15のゲート電極45を覆うように設けられているのみならず、シリコン窒化膜が、薄いシリコン酸化膜59のみを介して各カラムアンプ35のゲート電極及び出力アンプ38のゲート電極を覆うように、それらのゲート電極の付近に局所的に設けられている。したがって、本実施の形態によれば、ランプアニールに起因して画素アンプ15で生ずるランダムノイズのみならず、ランプアニールに起因してカラムアンプ35及び出力アンプ38で生ずるランダムノイズも低減することができる。もっとも、本発明では、カラムアンプ35のゲート電極及び出力アンプ38のゲート電極については、シリコン窒化膜を必ずしも設ける必要はない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
本発明の一実施の形態による固体撮像装置を示す回路図である。 図1に示す固体撮像装置の2×2個の画素を模式的に示す概略平面図である。 図2中のA−A’線に沿った概略断面図である。 図2中のB−B’線に沿った概略断面図である。 本実施の形態による固体撮像素子と比較される比較例による固体撮像素子を示す概略断面図である。
符号の説明
13 光電変換部
15 画素アンプ
31 水平信号線
32 垂直信号線
35 カラムアンプ
38 出力アンプ
45 画素アンプのゲート電極
59 シリコン酸化膜
60 シリコン窒化膜

Claims (6)

  1. 入射光に応じた信号電荷を生成し蓄積する光電変換部と、前記信号電荷をゲート電極に受け取って前記信号電荷に応じた画素信号を出力するMOSトランジスタからなる画素アンプとを有する画素を複数備え、前記複数の画素が2次元状に配置された固体撮像素子であって、
    シリコン窒化膜が、前記各画素アンプの前記ゲート電極を覆うように設けられたことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記シリコン窒化膜は、シリコン酸化膜のみを介して前記各画素アンプの前記ゲート電極を覆うことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 前記シリコン窒化膜は、前記光電変換部上には設けられていないことを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像素子。
  4. 前記シリコン窒化膜は、前記各画素アンプの前記ゲート電極の付近に局所的に設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の固体撮像素子。
  5. 前記画素アンプから出力される前記画素信号を受け取る垂直信号線であって、前記画素のカラム毎に設けられた垂直信号線と、
    前記各垂直信号線に対応して設けられたカラムアンプであって、対応する前記垂直信号線の信号をゲート電極に受け取って当該信号に応じたカラム信号を出力するMOSトランジスタからなるカラムアンプと、
    前記各カラムアンプからの前記カラム信号に基づく信号を受け取る水平信号線と、
    前記水平信号線の信号をゲート電極に受け取って当該信号に応じた出力信号を出力するMOSトランジスタからなる出力アンプと、
    を備え、
    シリコン窒化膜が、前記各カラムアンプの前記ゲート電極及び前記出力アンプの前記ゲート電極を覆うように、設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の固体撮像素子。
  6. 前記シリコン窒化膜は、前記各画素アンプの前記ゲート電極の付近、前記各カラムアンプの前記ゲート電極の付近及び前記出力アンプの前記ゲート電極の付近に、局所的に設けられたことを特徴とする請求項5記載の固体撮像素子。
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