JP2008227071A - 半導体発光素子アレイチップ、その製造方法、及び露光光源装置 - Google Patents

半導体発光素子アレイチップ、その製造方法、及び露光光源装置 Download PDF

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Abstract

【課題】LEDスキャナー、LEDプリンタ等に使用される、半導体発光素子アレイチップの配列方向となるチップの短辺をダイシングする際のチッピング発生を抑制することを目的とする。
【解決手段】発光素子アレイが(100)シリコン基板上に形成された複合ウエハ構造において、発光素子アレイチップは長辺に対して短辺が傾斜した平行四辺形であり、傾斜した短辺が(100)シリコン基板の面方位[0−11]または等価な方位と一致しており、ダイシングをこの結晶方位に沿って行うことで、チッピングの少ない高密度発光素子アレイを可能にする。さらに、この発光素子アレイチップを一列に精密実装することでプリンタ用の露光光源装置を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体発光素子アレイチップ、その製造方法及びそれを用いた光源装置に関する。より詳しくは、本発明は、LEDスキャナー、LEDプリンタ等に使用される、半導体発光素子アレイチップ、その製造方法、及びそれを用いた露光光源装置に関する。
最近の複写機の分野においては、600dpi、1200dpiのLEDアレイを光源とするプリンタが商品化されている。1200dpiのLEDアレイは、半導体上で発光素子が一列に配列しており、そのピッチは21.2μm、発光素子サイズ10μm程度で、微小スポットによる高精細プリントが実現されている。
さらなる高精細の要望から2400dpiの検討が進められており、それにはLEDアレイとして、10.6μmの発光素子のピッチ、5μm程度の発光素子のサイズが求められる。さらに、このようなLEDチップを一列に並べ、隣接するチップの発光素子も上記ピッチで配列していることが求められる。このためには、まずチップを高精度で切断する必要があるが、チップダイシングは通常ダイシングブレードで切断するため、ブレードの位置合わせ及びブレードの横ぶれ等が存在するためマージンが必要になる。また、発光素子へのダメージを回避するために、発光素子と切断面の間に一定の距離も必要であり、これらすべてのマージンを隣接するチップの発光素子間の距離約6μm以下にすることが求められる。また、隣接するアレイチップの隣り合う発光素子のピッチを一致させるためには高精密な実装、チップの位置合わせが必要である。
そこで、高密度アレイの光源装置を可能にするために、発光素子が二次元配列したアレイチップを平行四辺形にダイシングする構成が報告されている(特許文献1参照)。二次元配列した発光素子を有するアレイチップの短辺を長辺に対して傾斜させることで、同一段のダイシング切断面と発光部の距離が広がり、ダイシング時のマージンが確保されている。具体的には、発光素子アレイ列を4段で構成し、その長辺への投影が等間隔になるように構成してある。短辺方向の切断面は長辺に対して傾斜しており、切断位置は、最近接となる発光素子を結ぶ線の垂直二等分線としている。これにより、1200dpiのLEDアレイチップを一列に配列した光源装置では、隣接するチップ間での発光部の間隔約10μmを約26μmに広げることができるため、ダイシング時のマージンを確保することが可能である。
特開平9−266329号公報
上記したように1200dpiでは、発光素子が一列に並んだチップを複数配列したプリンタの露光光源装置が実現されている。しかし、2400dpiとなると、半導体上で発光素子のピッチとしては10.6μm、光源のサイズとしては5μm程度が求められる。このような発光素子を一列に配列することは、現状のプロセス技術で実現することができる。しかし、LEDアレイチップの端部のチップ接続部において、所定の発光素子ピッチを実現するためには、以下のことが求められる。すなわち、ダイシング面が相対する位置で、ダイシングのマージン、チップの配列実装スペース、発光素子へのダメージ回避のために必要な発光素子とダイシング位置の距離等を、発光素子の間の距離5.6μm以内に入れ込むことである。しかしながら、ダイシングの位置合わせ精度やダイシングブレードのブレ等のため上記の実現は困難である。そこで、LEDアレイチップの発光素子をチップの長辺方向に複数段で配列し、チップの短辺は長辺に対して傾斜した平行四辺形とすることにより、チップダイシングのために必要なチップ間のマージンを確保する。
アレイチップのダイシングはメカニカルな切断加工であるため、斜め方向にもダイシング可能であるが、ダイシングにおいて切断部の近傍の半導体が欠損する、いわゆるチッピングが発生する。一列に配列されたLEDアレイチップは、隣接するチップ間で隣り合う発光素子も同一ピッチでなければならないので、チッピングによる発光素子の欠落やダメージによる発光素子の特性劣化の回避が求められる。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、LEDアレイチップの配列方向となるチップの短辺をダイシングする際のチッピング発生を抑制することを目的とする。
本発明は、二次元に配列した発光素子が基板上に形成された半導体発光素子アレイチップであって、該発光素子は該アレイチップの長辺方向に複数段で配列し、該アレイチップの平面形状は短辺が長辺に対して傾斜した平行四辺形形状であり、及び、該基板は、(100)GaAs基板であり、該アレイチップの短辺方向は、該(100)GaAs基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方向であることを特徴とする。
また、本発明は、二次元に配列した発光素子が基板上に形成された半導体発光素子アレイチップであって、該発光素子は該アレイチップの長辺方向に複数段で配列し、該アレイチップの平面形状は短辺が長辺に対して傾斜した平行四辺形形状であり、及び、該基板は(100)シリコン基板であり、該アレイチップの短辺方向は、該(100)シリコン基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方向であることを特徴とする。
また、本発明は、上記の半導体発光素子アレイチップを使用して構成されることを特徴とする露光光源装置である。
さらに、本発明は、複数の二次元に配列した発光素子からなるアレイチップパターンを(100)化合物半導体基板上に形成する工程と、該(100)化合物半導体基板をシリコン基板のウエハに向かい合わせで接合する工程と、選択エッチングを行って該(100)化合物半導体基板を分離除去することで該シリコン基板上にアレイチップパターンを移設する工程と、ダイシング手段によって個々のアレイチップに分離する工程と、を有する半導体発光素子アレイチップの製造方法であって、該アレイチップパターンを(100)化合物半導体基板上に形成する工程において、該チップの平面形状は平行四辺形形状をなすように形成され、及び、該接合する工程において、該平行四辺形形状のアレイチップパターンの長辺に対して傾斜した短辺を該シリコン基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方向と一致させることを特徴とする。また、前記平行四辺形形状のアレイチップパターンを(100)化合物半導体基板上に形成する工程において、該平行四辺形形状のアレイチップパターンの長辺に対する短辺の傾斜方向を、(100)化合物半導体基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方位と一致させることを特徴とする。また、前記ダイシングを行うエリアに存在する前記化合物半導体層を、該ダイシング前にエッチングにより除去することを特徴とする。また、前記アレイチップの短辺は、化合物半導体層の結晶方位[0−11]と等価な方位に一致しており、かつシリコン基板の結晶方位[001]と等価な方位であり、前記ダイシングを行うエリアの化合物半導体層は、該ダイシング前にウエットエッチングにより除去されることを特徴とする。また、前記構造体を分離する工程におけるダイシング手段は、ダイシング装置またはレーザであることを特徴とする。また、前記(100)化合物半導体基板は、(100)GaAs基板であることを特徴とする。
本発明に従うことにより、半導体発光素子アレイチップの長辺に対して傾斜した短辺方向のダイシングを基板の特定の面方位に一致させることで、チッピング発生を抑制することが可能になる。これにより、一列に配列させた半導体発光素子アレイチップの隣接するチップ間の発光素子も所望のピッチで、ほぼ等しい光強度の高密度の発光素子を有する半導体発光素子アレイ光源を実現することができる。
以下、本発明の形態について図面を参照しながら、詳細に説明する。
最初に本発明の半導体発光素子アレイチップの構成を説明する。
図1は、本発明の半導体アレイチップ作製工程のダイシングが終了した状態を模式的に示したものであり、発光素子のみを、数を極端に減らして示している。各半導体アレイチップは、4段の発光素子列からなっており、各段の発光素子列は600dpiのピッチとなっている。さらに、各段の発光素子の位置は、全発光素子を半導体アレイチップの長辺へ投影したときに、2400dpiとなるように配置されている。半導体アレイチップの短辺は、近接する発光素子を結ぶ線に平行であり、長辺に対して傾斜している。すなわち、図1のように、半導体アレイチップの平面形状は平行四辺形形状となる。この構成により、発光素子を2400dpi一列に配置する構成と比較して、各段における発光素子の間隔は4倍になるので、ダイシングのマージンを十分確保できる。
図2は、半導体アレイチップを一列に配置して形成されたLEDアレイ光源のアレイチップ端近傍の拡大図である。隣り合う半導体アレイチップ201、202においては、一方の電極を共有する8個の発光素子25が、セグメント24を構成し、8個のセグメントで1つのブロックを構成する。共有電極は、ワイヤーボンディング用パッド23に接続されている。同一セグメントの発光素子は、それぞれ異なる配線26に接続されており、各セグメントの等価な位置にある発光素子は、同一の配線26に接続される。また、8本の配線26には、それぞれワイヤーボンディング用パッド27が形成されている。半導体アレイチップは複数の上記ブロックにより構成されている。
以上の構成のLEDアレイ光源を使用し、さらに、感光ドラムを回転させることで、ドラムの主走査方向の同一ラインを4段のLEDアレイ列で重複露光させることにより、2400dpiの像を形成できる。
なお、この化合物半導体の多層構造からなる発光体は、(100)シリコン基板に形成され、半導体発光素子アレイチップの長辺に対して傾斜した短辺の傾き方向は、(100)シリコン基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方位とほぼ一致する(図1)。
次に、本発明の半導体発光素子アレイチップを製造する方法を説明する。
まず、上記LEDの2次元配列体は、(100)化合物半導体基板上(実施例においては、GaAsなどの化合物半導体基板)上に形成された後、シリコン基板に向かい合わせで接合される。その際、アレイチップパターンの短辺をシリコン基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方位とほぼ一致させる。その後、選択エッチングを行って(100)化合物半導体基板を分離除去することで、シリコン基板上にLEDの2次元配列構造が移設される。すなわち、ダイシングエリアに存在する化合物半導体層をダイシング前にエッチング等により除去する。
次に、ダイシング装置を使用して上記ウエハ構造体を個々のアレイチップに分離する。その際、半導体発光素子アレイチップの短辺の傾き方向が(100)シリコン基板の結晶方位[0−11]にほぼ一致しているので、ダイシングにおいて切断部にチッピングの発生を抑制することができる。一方、アレイチップの長辺方向は、シリコン基板の結晶方位[0−11]に等価な方位と一致していないため、ダイシングによりチッピングが生じるが、チップを近接配列する方向ではないので支障はない。これらのチップを一列に配列することにより、高密度の半導体発光素子アレイ光源装置が実現できる。このように、アレイチップの短辺を、化合物半導体層の結晶方位[0−11]と等価な方位にほぼ一致させておき、かつそれを、シリコン基板の結晶方位[001]と等価な方位にしておくことは好ましい。
また、チップパターンの短辺方向の切断においては、レーザ光を基板内部で集光させて内部改質層を形成して分離する方法も可能である。この場合は、(100)シリコン基板の結晶方位[0−11]がへき開方向であることから、高精度かつ直線状に切断できる上に、ダイシング幅を縮小できるので、一枚のウエハから取れるチップ数を増加できる。また、本構成では、アレイチップの発光部が熱伝導性の高いシリコン基板に近接するため放熱性が良く、発光素子の温度安定性が向上する。
一方、分離された(100)化合物半導体基板は、ポリッシング等により、初期状態に戻すことが可能であり、繰り返して使うことで、製造コストに占める基板価格の割合を大幅に低減できる。
上記の2400dpiのLEDアレイチップをA4サイズに渡って一列に配列すると共に、駆動ICや制御回路、感光ドラム上に結像するための光学系を配置することにより、2400dpiのLEDアレイ光源装置が実現できる。そして、そのLEDアレイ光源装置は、プリンタや複写機の露光光源装置として利用することが可能である。図7(a)には、本発明の半導体(LED)アレイチップを搭載した上記露光光源装置の例として、LEDプリンタの構成例が示されている。
図7(a)において、プリンタ本体8100の内部には、時計廻りに回転する感光ドラム8106が収納されている。感光ドラム8106の上方には、感光ドラムを露光するためのLEDプリンタヘッド8104が設けられている。LEDプリンタヘッド8104は、画像信号に応じて発光する複数の発光ダイオードが配列されたLEDアレイ8105と、各々の発光ダイオードの発光パターンを感光ドラム8106上に結像させるロッドレンズアレイ8101とから構成される。ロッドレンズアレイ8101による発光ダイオードの結像面と感光ドラム8106の位置は一致するように配置されている。つまり、発光ダイオードの発光面と感光ドラムの感光面とは、ロッドレンズアレイによって光学的に共役関係とされている。
感光ドラム8106の周囲には、感光ドラム8106の表面を一様に帯電させる帯電器8103及びプリンタヘッド8104による露光パターンに応じて感光ドラム8106にトナーを付着させ、トナー像を形成する現像器8102が設けられている。感光ドラム8106の周囲には、感光ドラム8106上に形成されたトナー像をコピー用紙等の不図示の被転写材上に転写する転写帯電器8107、及び転写後に感光ドラム8106上に残留しているトナーを回収するクリーニング手段8108が設けられている。こうして作像ユニットが構成される。
さらに、プリンタ本体8100には、上記被転写材を積載する用紙カセット8109、用紙カセット8109内の被転写材を感光ドラム8106と転写帯電器8107との間に供給する給紙手段8110が設けられている。また、転写されたトナー像を被転写材に定着させるための定着器8112、被転写材を定着器8112に導く搬送手段8111及び定着後に排出された被転写材を保持する排紙トレイ8113が設けられている。
図7(b)には、カラープリンタの一構成例の機構部の概要構成図が示されている。複数(図の場合は4つ)の作像ユニットを有することになる。図7(b)において、9001、9002、9003、9004はそれぞれマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各感光体ドラム、9005、9006、9007、9008は各LEDプリンタヘッドである。9009は、転写紙を搬送すると共に各感光体ドラムに接触するための搬送ベルトである。9010は給紙用のレジストローラ、9011は定着ローラである。9012は搬送ベルト9009に転写紙を吸着保持するためのチャージャー、9013は除電チャージャー、9014は転写紙の先端検出用センサを示す。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明するが、本発明はそれらの例に限定されるものではない。
(実施例1)
本発明にしたがって、半導体発光素子アレイチップを製造した。
まず、公知の方法によりGaAs基板1上に、n−GaAsバッファー層2を形成する。その後、n−AlAs選択エッチング層3、n−AlxGa1−xAsキャリヤ閉じ込め層4、p−AlyGa1−yAs活性層5、p−AlxGa1−xAsキャリヤ閉じ込め層6、p−GaAsコンタクト層7(y<x)を順次エピタキシャル成長する(図3参照)。
エピタキシャル成長層の不純物濃度や厚さは、デバイスの設計に依存するが、典型的な構成は以下の通りである。
n−GaAs層2:0.05〜0.5μm;Siドーピング
n−AlAs層3:0.002〜0.01μm;
n−Al0.35Ga0.65As層4:〜1μm;Siドーピング
p−Al0.13Ga0.87As層5:〜0.05μm;Cドーピング
p−Al0.35Ga0.65As層6:〜1μm;Cドーピング
p−GaAs層7:0.1〜0.5μm;Cドーピング
続いて、このエピタキシャル層に公知の技術を用いて、半導体プロセスにより二次元配列した面発光型LEDを形成する(図3)。
図1は、本発明の半導体アレイチップ作製工程のダイシングが終了した状態を模式的に示したものであり、発光素子のみを、数を極端に減らして示している。各半導体アレイチップは、4段の発光素子列からなっており、各段の発光素子列は600dpiのピッチとなっている。さらに、各段の発光素子の位置は、全発光素子を半導体アレイチップの長辺へ投影したときに、2400dpiとなるように配置されている。アレイチップの短辺は、図1に示されているように近接する発光素子を結ぶ線に平行であり、長辺に対して傾斜しており、平行四辺形形状をなしている。
図2は、半導体アレイチップを一列に並べて形成される2400dpi光源装置のチップ201、202の端近傍の拡大図である。LEDの発光素子は、チップの長辺と平行方向に4段で構成されており、発光素子の大きさは約5μm、それぞれの段で600dpi(42.4μm周期)で配列している。各段の間隔は21.2μmで、すべての発光素子のチップ長辺へ投影は、2400dpi(10.6μm周期)となっている。同一段の発光素子の周期は、42.4μmであるため、チップ端において、ダイシングのマージン、チップの配列実装スペース、ダイシングによる発光素子へのダメージ回避のための距離を確保することが可能になる。
次に、図4に示すように、前記プロセス表面に(100)シリコン基板を向かい合わせで直接接合する。その際、アレイチップパターンの長辺に対して傾斜した短辺をシリコン基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方位とほぼ一致させる(図1参照)。
直接接合とは、金属表面等をアルゴンスパッタ等により清浄化処理した後、直接接触させ、熱・圧力をかけることで接合することであり、これにより電気的にも接続される。接続に必要な電極サイズはワイヤーボンディング用のパッドより小さくすることができるので、ファインピッチの配線接続が可能である。また、シリコン基板に配線パターン9やドライバー回路(不示図)を形成しておくことにより、多数の電極を一括で接続も可能である。
その後、この接合されたウエハをフッ酸系のエッチング液に浸して、AlAs層を選択的にエッチングすることにより、GaAs基板が分離除去され、シリコン基板上にLED構造が移設される。さらに、その分離した面に、光放射用の窓を開けたn型金属電極11を形成する(図5)。
最後に、ダイシング装置により半導体アレイチップに分離するが、半導体アレイチップのサイズは、長辺方向の長さ約8.14mm、短辺方向の幅約0.8mmに切り出した。半導体アレイチップの短辺がシリコン基板の結晶方位[0−11]にほぼ一致しているので、ダイシングにおいて切断部にチッピングが発生するのを抑制することができる。
チッピングの発生を抑制する上で、ダイシング領域にシリコン基板以外の層が無いことは重要であり、ダイシング領域に存在する化合物半導体層や絶縁層等をエッチング等で除去する工程を追加することで、チッピングの発生を一層抑制できる。
一方、アレイチップの長辺方向は、シリコン基板の結晶方位[0−11]に一致していないため、ダイシングによりチッピングが生じることになるが、チップの配列方向ではないので支障はない。
これらのチップを一列に配列することにより、2400dpiのLEDアレイ光源装置が実現できる。
(実施例2)
GaAs基板上で二次元配列した面発光型LEDを形成する工程で、アレイチップの長辺に対する短辺の傾斜方向が(100)GaAs基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方位とほぼ一致させていること以外は、実施例1と同様である。
こうすることで、チッピングの発生を抑制するために行われるダイシング領域に存在する化合物半導体層をエッチング等で除去するウエットエッチング工程において、図6に示すように半導体アレイチップの短辺の側壁が逆メサ形状51になる。その化合物半導体層が除去された領域をダイシングすることで、ダイシングはシリコン基板のみとなり、チッピングの発生が抑制できるとともに、ダイシング領域は発光層を含む化合物半導体層とは分離されているため、発光部へのダメージを回避できる。
(実施例3)
実施例1及び2は、発光層を含む化合物半導体層をシリコン基板に移設する構成の実施例であるが、GaAs基板上に形成された半導体アレイチップでも実施可能である。具体的には、実施例2と同様に、(100)GaAs基板上に二次元配列した面発光型LEDを形成する工程で、半導体アレイチップの短辺の傾斜方向がGaAs基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方位とほぼ一致させている。
この例では、シリコン基板への移設は行わないので、GaAs基板のみをダイシングするが、アレイチップの短辺方向のダイシングはGaAs基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価であるため、切断部のチッピング発生を抑制することができる。
本発明の半導体アレイチップ作製工程のダイシングが終了した状態を、模式的に示した半導体アレイチップのパターン概略図である。 本発明の半導体アレイチップを一列に配置して形成されたLEDアレイ光源のアレイチップ端近傍の拡大図である。 GaAs基板に形成されたLED構造の概略工程図である。 エピタキシャル成長層が形成されたGaAs基板と(100)シリコン基板とを向かい合わせで直接接合する工程の説明図である。 LED構造が移設されたシリコン基板上にn型金属電極を形成する工程の説明図である。 実施例2を説明するためのチップダイシング部の模式図である。 本発明の半導体アレイチップを搭載した露光光源装置を備えた、LEDプリンタの構成例である。
符号の説明
1 GaAs基板
2 n−GaAsバッファー層
3 n−AlAs選択エッチング層
4 n−AlxGa1−xAsキャリヤ閉じ込め層
5 p−AlyGa1−yAs活性層
6 p−AlxGa1−xAsキャリヤ閉じ込め層
7 p−GaAsコンタクト層
8 金属電極
9 配線
10 シリコン基板
11 電極
12 放射光
23 共通電極に接続しているワイヤーボンディング用パッド
24 一方の電極を共通とする8素子
25 発光素子
26 発光素子の他方の電極を接続する配線
27 配線に接続しているワイヤーボンディングパッド
50 発光層を含む化合物半導体
51 ウエットエッチングで形成された逆メサ形状の側壁
60 ダイシング部
201、202 半導体アレイチップ
8100 プリンタ本体
8101 ロッドレンズアレイ
8102 現像器
8103 帯電器
8104 LEDプリンタヘッド
8105 LEDアレイ
8106 感光ドラム
8107 転写帯電器
8108 クリーニング手段
8109 用紙カセット
8110 給紙手段
8111 搬送手段
8112 定着器
8113 配紙トレイ
9001 マゼンタの感光体ドラム
9002 シアンの感光体ドラム
9003 イエローの感光体ドラム
9004 ブラックの感光体ドラム
9005 マゼンタのLEDプリンタヘッド
9006 シアンのLEDプリンタヘッド
9007 イエローのLEDプリンタヘッド
9008 ブラックのLEDプリンタヘッド
9009 搬送ベルト
9010 レジストローラ
9011 定着ローラ
9012 チャージャー
9013 除電チャージャー
9014 転写紙の先端検出用センサ

Claims (9)

  1. 二次元に配列した発光素子が基板上に形成された半導体発光素子アレイチップであって、
    該発光素子は該アレイチップの長辺方向に複数段で配列し、該アレイチップの平面形状は短辺が長辺に対して傾斜した平行四辺形形状であり、及び、該基板は、(100)GaAs基板であり、該アレイチップの短辺方向は、該(100)GaAs基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方向であることを特徴とする半導体発光素子アレイチップ。
  2. 二次元に配列した発光素子が基板上に形成された半導体発光素子アレイチップであって、
    該発光素子は該アレイチップの長辺方向に複数段で配列し、該アレイチップの平面形状は短辺が長辺に対して傾斜した平行四辺形形状であり、及び、該基板は(100)シリコン基板であり、該アレイチップの短辺方向は、該(100)シリコン基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方向であることを特徴とする半導体発光素子アレイチップ。
  3. 請求項1または2に記載の半導体発光素子アレイチップを使用して構成されることを特徴とする露光光源装置。
  4. 複数の二次元に配列した発光素子からなるアレイチップパターンを(100)化合物半導体基板上に形成する工程と、該(100)化合物半導体基板をシリコン基板のウエハに向かい合わせで接合する工程と、選択エッチングを行って該(100)化合物半導体基板を分離除去することで該シリコン基板上にアレイチップパターンを移設する工程と、ダイシング手段によって個々のアレイチップに分離する工程と、を有する半導体発光素子アレイチップの製造方法であって、
    該アレイチップパターンを(100)化合物半導体基板上に形成する工程において、該チップの平面形状は平行四辺形形状をなすように形成され、及び、該接合する工程において、該平行四辺形形状のアレイチップパターンの長辺に対して傾斜した短辺を該シリコン基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方向と一致させることを特徴とする半導体発光素子アレイチップの製造方法。
  5. 前記平行四辺形形状のアレイチップパターンを(100)化合物半導体基板上に形成する工程において、該平行四辺形形状のアレイチップパターンの長辺に対する短辺の傾斜方向を、(100)化合物半導体基板の結晶方位[0−11]またはこれと等価な方位と一致させることを特徴とする請求項4に記載の半導体発光素子アレイチップの製造方法。
  6. 前記ダイシングを行うエリアに存在する前記化合物半導体層を、該ダイシング前にエッチングにより除去することを特徴とする請求項4に記載の半導体発光素子アレイチップの製造方法。
  7. 前記アレイチップの短辺は、化合物半導体層の結晶方位[0−11]と等価な方位に一致しており、かつシリコン基板の結晶方位[001]と等価な方位であり、前記ダイシングを行うエリアの化合物半導体層は、該ダイシング前にウエットエッチングにより除去されることを特徴とする請求項4に記載の半導体発光素子アレイチップの製造方法。
  8. 前記構造体を分離する工程におけるダイシング手段は、ダイシング装置またはレーザであることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の半導体発光素子アレイチップの製造方法。
  9. 前記(100)化合物半導体基板は、(100)GaAs基板であることを特徴とする請求項4から8のいずれか1項に記載の半導体発光素子アレイチップの製造方法。
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JP2016157872A (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 キヤノン株式会社 半導体チップの生成方法

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