JP2008226074A - 作業管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】現場からサーバに接続することなく携帯端末によって関連する複数の設備を特定して作業を漏れなく進めることができ、また作業の進捗情報を現場に残して管理することのできる作業管理システムを提供する。
【解決手段】装置ICタグ41は作業対象の設備が複数配置された領域E内の代表設備FRに対して設けられ、該領域E内に在る作業対象の複数の設備を特定するための特定情報と作業の進捗情報とが記憶される。携帯端末20は、装置ICタグ41から読み取った上記情報から、該装置ICタグ41の設けられている領域Eに配置されている全設備とそれらの設備に対する作業の進捗状況とを認識し、該進捗状況に対応する作業工程から作業の音声案内を行い、この領域Eでの作業の終了または中断時は、その時点での作業の進捗情報を装置ICタグ41に書き込む。
【選択図】図1

Description

本発明は、設備に関する保守、点検、改修などの作業を管理するための作業管理システムに関する。
設備の保守、点検、改修などの保全作業を行う際に、複数の関連する設備に対して漏れなく作業することが要求される場合がある。
たとえば、鉄道信号設備の1つである踏切は、電源装置、警報機、遮断機といった複数の設備の集合として構成されている。このため、踏切を点検する場合は、これら関連するすべての設備を漏れなく点検することが要求される。通常、踏切を構成する各設備は電気ケーブルで器具箱に接続されているので、現場ではその踏切の器具箱から出ている電気ケーブルを辿ることによって関連する設備を確認して保全作業を進めていた。
また、作業対象の設備にはそれぞれ作業の手順が記載された検査表が用意されており、作業者が該当する設備の検査表を現場に持参し、これを参照して各設備に対する作業を行い、その作業結果を検査表に現場で記入し、これを事務所に持ち帰って保管するという方法で作業の管理は行われていた。
従来は上記のように器具箱から出ている電気ケーブルを辿るという方法によって関連する設備を確認したので、関連する設備の把握に漏れの生じる虞があった。また、作業者は、一日の作業でいくつかの現場を巡る間、それらの現場で使用する多数の検査表を持ち歩く必要もあった。
このような問題に対し、たとえば、水道、ガス、電気などのように作業対象の設備が広範囲に点在するライフライン分野において、作業者に所持させた携帯端末からその位置情報をサーバ計算機に無線送信し、該当する現場機器の近傍に携帯端末が近づいたとき、その現場機器と同時に保守すべき他の現場機器に関する情報である同時保守情報を携帯端末にサーバ計算機から無線送信して表示させるようにした保守支援システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。この保守支援システムは、同時に保守すべき複数の現場機器に対する作業の途中で作業者がその現場を離れた場合に、これを検出して警告を発し、作業の漏れを防止するようにしている。
特開平11−353332号公報
上記のようにサーバ計算機から現場の携帯端末へ同時保守情報を無線送信する構成では、設備が点在する広い範囲をカバーできる安定した無線通信環境を構築する必要がある。また、無線通信のための通信費用も嵩むという問題があった。
さらに上記システムでは、作業途中で現場を離れると警告を出すようにしているが、作業途中で一日の終業時間になる場合もあり、このような場合には、関連する複数の設備の中のどの設備まで作業が終了し、どの設備から続きの作業を行えばよいのかを、後日の作業の再開時に正しく認識できることが望まれる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、現場からサーバに接続することなく、携帯端末によって関連する複数の設備を特定して作業を漏れなく進めることができ、また作業の進捗情報を現場に残して管理することのできる作業管理システムを提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]作業対象の設備が複数配置された領域に対して設けられた情報記憶媒体と、この情報記憶媒体に対して情報を読み書きする携帯端末とを備え、
前記情報記憶媒体は、該情報記憶媒体が設けられた領域に在る作業対象の設備を特定するための特定情報と前記設備に関する作業の進捗状況を示す進捗情報とを記憶するものであり、
前記携帯端末は、前記情報記憶媒体から読み取った前記特定情報および前記進捗情報に基づいて、前記情報記憶媒体の設けられている領域に在る作業対象の設備とその設備に関する作業の進捗状況を表示する機能と、前記領域での作業の終了または中断時に、前記領域に在る前記作業対象の設備に関する前記進捗情報を前記情報記憶媒体に書き込む機能とを有する
ことを特徴とする作業管理システム。
上記発明では、複数の設備が配置された領域に対して1つの情報記憶媒体が設けられており、この情報記憶媒体には該領域に在る設備を特定するための特定情報と作業の進捗情報とが記憶される。携帯端末は情報記憶媒体から読み取った情報に基づいて、その領域に配置されている複数の関連ある設備を特定し、さらにそれらの設備に対する作業の進捗情報を認識して表示する。作業の中断もしくは終了時には、その時点での作業の進捗情報が携帯端末から情報記憶媒体に書き込まれて更新される。このように、情報記憶媒体から情報を読み取ることでその領域にある作業対象の設備が特定されるので、ある設備に対する作業が抜け落ちるといったことが防止される。また、無線通信などでサーバなどに問い合わせることなく、現場にある情報記憶媒体から特定情報や作業の進捗情報を取得して作業を進めることができる。
[2]複数の設備が属する設備グループに対して設けられた情報記憶媒体と、この情報記憶媒体に対して情報を読み書きする携帯端末とを備え、
前記情報記憶媒体は、該情報記憶媒体が設けられた設備グループに属する設備を特定するための特定情報と前記設備に関する作業の進捗状況を示す進捗情報とを記憶するものであり、
前記携帯端末は、前記情報記憶媒体から読み取った前記特定情報および前記進捗情報に基づいて、前記情報記憶媒体が設けられている設備グループに属する設備とその設備に関する作業の進捗状況とを表示する機能と、前記設備グループに対する作業の終了または中断時に、前記設備グループに属する前記設備に関する作業の進捗状況を示す進捗情報を前記情報記憶媒体に書き込む機能とを有する
ことを特徴とする作業管理システム。
上記発明では、複数の設備が属する設備グループに対して情報記憶媒体が設けられており、この情報記憶媒体には該設備グループに属する設備を特定するための特定情報と作業の進捗情報とが記憶される。携帯端末は情報記憶媒体から読み取った情報に基づいて、その設備グループに属する複数の関連ある設備を特定し、さらにそれらの設備に対する作業の進捗情報を認識して表示する。作業の中断もしくは終了時には、その時点での作業の進捗情報が携帯端末から情報記憶媒体に書き込まれて更新される。このように、情報記憶媒体から情報を読み取ることでその設備グループに属するすべての設備が特定されるので、ある設備に対する作業が抜け落ちるといったことが防止される。また、無線通信などでサーバなどに問い合わせることなく、現場にある情報記憶媒体から特定情報や作業の進捗情報を取得して作業を進めることができる。
[3]前記制御手段は、作業の中断もしくは終了時に、作業者名およびまたは日時情報を前記情報記憶媒体にさらに書き込む
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の作業管理システム。
上記発明では、作業の中断もしくは終了時に作業者名およびまたは日時情報を情報記憶媒体にさらに書き込む。これにより、領域もしくは設備グループに対応して設けられた情報記憶媒体を読み取ることで、その領域もしくは設備グループに属する装置に対して作業を行った作業者名や作業の行われた日時を認識でき、管理に役立てることができる。
[4]前記携帯端末は、作業の履歴を記憶する
ことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の作業管理システム。
上記発明では、携帯端末に作業履歴が残る。これにより、管理者等は作業手順通りに作業が進められたか否かなどを、記録された作業履歴によって確認することができる。
[5]前記携帯端末は、
前記各設備に関する作業内容を示す作業手続きデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている作業手続きデータに基づいて作業内容を表示する表示手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記作業手続きデータのうち前記情報記憶媒体から読み取った特定情報によって特定される設備の作業手続きデータを使用して、前記表示手段に前記情報記憶媒体から読み取った進捗情報に対応する作業内容を表示させる制御手段と、
を備える
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の作業管理システム。
上記発明では、情報記憶媒体から読み取った特定情報によって特定される設備の作業手続きデータを使用して、情報記憶媒体から読み取った作業の進捗情報に対応した作業工程の作業内容が作業者に表示される。作業内容の表示は音声による表示であってもディスプレイ画面などへの視覚的な表示であってもかまわない。
[6]前記制御手段は、前記表示手段によって作業内容を表示した作業工程に対する作業の終了通知を受けたとき、次の作業工程に対する作業内容を前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする[5]に記載の作業管理システム。
上記発明では、ある作業工程に対する作業内容を表示した後、作業者から作業の終了通知を受けたとき、次の作業工程の作業内容を表示する。これにより、作業の進捗状況に応じた作業内容が表示される。終了通知は、特定のスイッチ操作により入力されてもよいし、作業者の声の音声認識により検知してもよく、終了通知の方法は問わない。
[7]前記制御手段は、作業者の発した音声を音声入力部から取り込んで音声認識し、前記表示手段によって作業内容を表示した後に前記音声認識で特定の語句が認識されたとき前記終了通知を受けたと判断する
ことを特徴とする[6]に記載の作業管理システム。
上記発明では、ある作業工程に対する作業内容を表示した後、作業者が特定の語句を発話したことを音声認識すると、次の作業工程の作業内容が表示される。
[8]作業の実施計画を示す作業計画データが記憶された作業計画記憶部と、
前記携帯端末にデータを転送する転送部と
指定された作業期間に実施が計画されている作業を前記作業計画表データから割り出し、該作業に対応する作業手続きデータを前記転送部により前記携帯端末の記憶手段へ転送させる制御部と
を有する管理装置をさらに備える
ことを特徴とする[5]乃至[7]のいずれか1つに記載の作業管理システム。
上記発明では、作業期間を指定すると、その期間に実施すべき作業が作業計画データに基づいて抽出され、その作業に対応する作業手続きデータが管理装置から携帯端末へ転送されて記憶される。これにより、必要な作業手続きデータの抽出および転送作業が自動化される。作業手続きデータは抽出された作業に対応してその都度作成してもよいし、必要な種類の作業手続きデータを予め作成して記憶部に記憶しておき、該記憶部から該当の作業手続きデータを転送するように構成されてもよい。
本発明に係る作業管理システムによれば、現場からサーバなどに接続することなく、携帯端末によって関連する複数の設備を特定して作業を進めることができ、作業の漏れを防止することができる。また、作業の進捗情報を現場に設けた情報記憶媒体に保存して管理することができる。さらに、関連する複数の設備が配置された領域もしくは関連する複数の設備が属する設備グループに対して情報記憶媒体を設け、この情報記憶媒体にその領域内もしくは設備グループ内のすべての設備に関する作業の進捗情報を保存するので、領域内もしくは設備グループ内の複数の設備に対する作業の進捗情報を一元管理することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る作業管理システム5のシステム構成例を示している。作業管理システム5は、設備の保守や点検などの保全作業を支援し管理するシステムである。本実施の形態では、鉄道信号設備に対する保守、点検、改修などの保全作業を管理する場合を例に説明する。
作業管理システム5は、事務所などに設置されて作業計画の管理や作業履歴の蓄積など作業に関する総合的な管理を行う管理装置10と、各作業者Mに携帯させて現場で使用させる複数台の携帯端末20と、現場の設備Fに設けられる情報記憶媒体としての装置ICタグ41と、作業者Mの衣服などに装着される作業者毎の氏名ICタグ42とを含んで構成される。氏名ICタグ42にはその作業者に固有の作業者IDが予め登録されている。
携帯端末20は、作業者に各作業工程の作業内容を音声案内で出力する機能や作業者の発話した音声を認識して作業結果を判別したり作業の進行に応じて音声案内を次の作業工程に進めたりする機能を果たす。そのため、携帯端末20には、音声案内を出力するためのスピーカ21aと作業者Mの発した声を取り込むためのマイクロフォン21bとを備えたヘッドセット21が接続される。ヘッドセット21は作業者Mの頭に装着される。
装置ICタグ41および氏名ICタグ42はそれぞれRFID(Radio Frequency Identification)用のタグであり、リーダライタから非接触でタグに情報を書き込んだり、タグに記憶された情報を非接触で読み出したりすることができるものである。
作業管理システム5が管理する設備Fは、領域E毎に複数存在する。装置ICタグ41は領域Eに対して1対1に設けてある。ここでは、1つの領域Eの中に在る複数の設備Fの中の1つを代表設備FRとし、その代表設備FRにのみ装置ICタグ41を設けてある。図1に示す例では、第1の領域E(1)には設備a1、a2、a3、a4が配置されており、その中の設備a1が代表設備FRとされて装置ICタグ41が設けられている。また第2の領域E(2)には設備b1、b2、b3が配置されており、その中の設備b1が代表設備FRとされて装置ICタグ41が設けられている。
作業者Mは事務所を出発した後、目的とする現場の領域Eに到着すると携帯端末20を使用してその領域Eに設置されている複数の設備Fに対する保全作業を行い、その領域Eでの作業が完了すると次の領域Eへ移動する。そして、1日の作業を終えると事務所に戻るといった形態で作業が行われる。
図2は、管理装置10の概略構成を示している。管理装置10は、当該管理装置10の動作を統括制御する制御部11に、各種画面の表示機能および入力操作の受付機能を果たす操作表示部12と、携帯端末20との間でデータを授受するための端末I/F部13と、各種データベース14、15、16などを接続して構成される。制御部11は、図示省略のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を主要部として構成されており、ROMに格納されているプログラムをCPUが実行することで当該管理装置10としての各種機能が実現される。
操作表示部12は、液晶ディスプレイ、キーボード、マウスなどのユーザ・インターフェイス機器で構成される。端末I/F部13は、所謂、クレードルとして構成されており、携帯端末20を端末I/F部13の所定の箇所に載置することで携帯端末20と端末I/F部13との電気的な接続が成されるようになっている。
データベースの1つである設備情報記憶部14には、当該管理装置10が管理するすべての設備Fに関する設置場所や基本情報が登録された設備台帳14aなどが保存される。
データベースの他の1つである保守情報記憶部15には、保守に関する図面、仕様書、作業指示書、検査表などのほか、年間を通じた作業の実施計画(月次計画や詳細日程など)を示す作業計画データ15aや、作業履歴を蓄積した作業履歴データ15bなどが保存される。
データベースの他の1つである作業手続きデータ記憶部16には、設備Fに対する保全作業における各作業工程の作業内容や各作業工程の実施順序などを示す作業手続きデータが保存される。ここでは作業手続きデータは携帯端末20へダウンロードする形式の作業手続きファイル16aとして保存される。作業手続きファイル16aは、設備情報記憶部14に保存されている作業指示書などに基づいて制御部11によって作成され、作業手続きデータ記憶部16に保存される。
なお、管理装置10の機能は複数の装置に分けて構成されてもかまわない。たとえば、設備情報記憶部14や保守情報記憶部15を備えたデータサーバと、作業計画の作成や実施管理などが行われるメインサーバと、メインサーバから取得したデータに基づいて作業手続きファイル16aを作成する処理や携帯端末20とのデータの授受を行う作業支援端末装置とに分けて構成し、これらをネットワークで接続するようにしてもよい。
図3は、作業計画データ15aの一例を示している。この例では、点検項目として踏切保安装置と連動装置とがあり、1月度は第1踏切と第2踏切に対する点検作業が計画され、2月度は第3踏切と第4踏切に対する点検作業が計画され、3月度はa駅連動装置とb駅連動装置とc駅連動装置に対する点検作業が計画されている。作業計画データ15aは管理装置10の操作表示部12から管理者等により年間計画として入力され、保守情報記憶部15に保存される。
図4は、設備台帳14aの一例を示している。この例では、踏切保安装置に関する部分を抽出して示してある。設備台帳14aには、装置の種別を示す装置名称(この例では踏切保安装置)と、その種別の各装置に与えられた個別名称(第1踏切、第2踏切など)と、個別名称の示す装置を構成する1または複数の設備名称(電源装置、警報機、遮断機など)と、各設備の形式や製造年月日と、ICタグ番号とが対応付けて登録されている。ICタグ番号は第1踏切、第2踏切などの個別名称と1対1に対応付けて登録されている。
第1踏切などの個別名称はその装置が配置された領域Eと1対1に対応しており、その領域Eの名称でもある。したがって、個別名称(第1踏切など)に対応付けされた設備名称(電源装置、警報機、遮断機)は、その個別名称が示す領域Eに配置されている各設備の名称を示していることになる。個別名称(領域名称…第1踏切など)と1対1に対応付けて設備台帳14aに登録されているICタグ番号は、その個別名称が示す領域E内の代表設備FRに設けられた装置ICタグ41の識別番号である。すなわち、設備台帳14aは、ICタグ番号と、そのICタグ番号を有する装置ICタグ41が設けられている領域Eに配置されているすべての設備Fとを関連付けている。
このほか図示省略してあるが、設備台帳14aには、個別名称の示す装置(領域E)の場所(区間)、担当区所名、設置場所、容量、各設備の製造番号なども登録される。なお、連動装置など他の装置に関する設備台帳はそれぞれの設備の内容に応じて登録される項目が変更される。
図5は、作業手続きファイル16aの一例を示している。作業手続きファイル16aは、第1踏切など、設備台帳14aの個別名称で示された装置(領域E)毎に設けられる。図5は、第1踏切に関する作業手続きファイル16aを示している。ヘッダ部51には、個別名称(第1踏切)とICタグ番号(C01)とが登録されている。ボディ部52には、作業対象の設備名称とその設備に対する作業の工程番号とが対応付けて登録されている。また各作業工程番号に対応付けて、その作業工程での作業内容が登録され、さらにその作業工程での作業履歴を登録するための作業履歴登録欄53が設けられている。この例では、作業履歴として、作業結果(正常・異常・注意など)と、作業終了時間と、作業者IDが登録される。作業内容としてはその作業工程で出力する音声案内の内容を示す文書データが登録されている。
図5に示す作業手続きファイル16aには、1レコード(横1行)に1つの作業工程に関する情報が登録されており、作業手続きファイル16aの先頭から作業の実施順序に従って各レコードが登録されている。このほか作業手続きファイル16aには、検査結果の良否を判断するための基準値、過去の検査データ、作業の開始や終了時などに出力する音声案内の内容を示す定型文やその他の固定表示情報なども登録される。なお、作業手続きファイル16aに登録される項目や内容は作業内容や検査内容に応じて適宜変更されてもよい。
図6(a)は、装置ICタグ41に登録される情報を示している。装置ICタグ41には、当該装置ICタグ41に割り当てられた固有のICタグ番号と、作業の進捗情報と、作業者IDと、作業終了日時と、作業結果とが登録される。
図7は、携帯端末20の概略構成を示している。携帯端末20は、CPU、ROM、RAMなどを主要部として構成された制御手段22に、ICタグ入出力処理部23、記憶手段24、音声認識部25、音声合成部26、操作表示部28、入出力部29、時計部31などを接続して構成される。
ICタグ入出力処理部23は装置ICタグ41や氏名ICタグ42に対して情報の読み書きを行うためのリーダライタである。記憶手段24には、管理装置10からダウンロードされた作業手続きファイル16aなどが記憶される。音声合成部26は、記憶手段24に記憶されている作業手続きファイル16aに基づいて各作業工程に対する音声案内のための音声信号を合成し増幅してヘッドセット21のスピーカ21aへ出力する。音声合成部26の配下には音声信号を合成するための基礎データとなる音素・辞書ファイル26aが接続されている。
音声認識部25はヘッドセット21のマイクロフォン21bから入力される音声信号を取り込んで解析し、その内容を言葉として認識する機能を果たす。
操作表示部28は、小型の液晶ディスプレイと、その画面上に設けられたタッチパネルと、各種のスイッチとで構成される。入出力部29は、外部装置とデータを受け渡しする機能を果たす。たとえば、端末I/F部13を通じて管理装置10とデータを授受する。時計部31は、日付と日時(時、分、秒)を計時する。たとえば、作業終了時に時計部31の計時している時刻が作業終了時刻とされる。
制御手段22は、ROMに格納された作業支援プログラム33などのプログラムに基づいて携帯端末20全体の動作を制御する。ICタグ入出力処理部23によって装置ICタグ41から情報を読み取ったとき、作業支援プログラム33は起動される。
作業支援プログラム33は、作業手続き抽出部33a、作業手続き処理部33b、履歴保存処理部33c、音声入出力部33d、終了・中断処理部33eなどの機能を実現するためのプログラムで構成される。
作業手続き抽出部33aは、各領域Eの代表設備FRに設けられた装置ICタグ41から読み取ったICタグ番号(特定情報)をキーにして、このICタグ番号と同じICタグ番号がヘッダ部51に登録されている作業手続きファイル16aを記憶手段24の中から抽出する機能を果たす。また、この作業手続きファイル16aの中のどの作業工程から音声案内を開始するべきかを装置ICタグ41から読み取った進捗情報に基づいて決定する機能などを果たす。なお、ICタグ番号を作業手続きファイル16aのファイル名に含め、ICタグ番号とファイル名との比較から該当の作業手続きファイル16aを抽出するようにしてもよい。
作業手続き処理部33bは、作業手続き抽出部33aによって抽出された作業手続きファイル16aを使用して、作業手続き抽出部33aによって決定された開始位置から各作業工程に対する音声案内を実施する機能を果たす。ここでは、音声合成部26から音声案内を出力した作業工程に対する作業の終了通知を作業者Mから受けたとき、次の作業工程に対する音声案内を音声合成部26から出力させるように制御している。より詳細には、音声合成部26からある作業工程に対する音声案内を出力させた後、「了解」など特定の語句が音声認識されたとき、その作業工程に対する終了通知を受けたと判断して次の作業工程に進めている。
履歴保存処理部33cは、作業工程毎にその作業工程の作業履歴を作業手続きファイル16aの作業履歴登録欄53に登録する処理を行う。なお、各作業工程に要した作業時間を計時して、これを作業履歴の1つとして保存するように構成されてもよい。作業時間は、たとえば、ある作業工程に対する音声案内を出力した時点から「了解」の語句が音声認識される(終了通知を受ける)までの時間(ただし、休憩が入ったときはその間を除く)として計時する。
音声入出力部33dは、作業手続き処理部33bから音声案内として出力する文章データを受け取って音声合成部26へ出力したり、音声認識部25で認識された言葉を作業手続き処理部33bへ引き渡したりするインターフェース機能を果たす。
終了・中断処理部33eは、作業の中断もしくは終了時に、その時点での作業の進捗状況を示す進捗情報やその作業を行っていた作業者Mの作業者IDなどをICタグ入出力処理部23によって装置ICタグ41に書き込む制御を行う。
次に、作業管理システム5における作業の流れを説明する。
現場での作業の開始前に、管理装置10にて準備作業が行われる。なお、この準備作業の前に設備台帳14aや作業計画データ15aは作成されて保存されているものとする。また、装置ICタグ41や氏名ICタグ42は必要な初期データが記録されて該当する代表設備FRに設けられ、作業者Mに渡されているものとする。
管理装置10にて、作業期間を指定した保全作業の処理開始の指示が管理者などによって入力されると、管理装置10の制御部11は、指定された作業期間に作業を実施すべき装置(作業対象の装置で第1踏切など)を作業計画データ15aから抽出する。図8に示す例では、作業期間として「1月」が指定され、その期間に実施が計画されていた第1踏切と第2踏切とが作業計画データ15aから抽出されている(P1)。
次に制御部11は、作業計画データ15aから抽出した作業対象の装置(第1踏切など)に対応する設備情報Jを設備台帳14aから抽出する(P2)。さらに、作業計画データ15aから抽出した作業対象のすべての装置に対応する作業手続きファイル16aを作業手続きデータ記憶部16から抽出する(P3)。図8の例では、第1踏切に対応する作業手続きファイル16a(K1)と、第2踏切に対応する作業手続きファイル16a(K2)とが抽出されている。
その後、これらの作業手続きファイル16a(K1、K2)および先に抽出した設備情報Jを端末I/F部13経由で携帯端末20へダウンロードして記憶手段24に保存させる(P4)。
このように管理装置10は、予め年間計画などの作業計画データ15aを登録しておけば、作業期間を指定するだけで、その作業期間に実施すべき作業に関する作業手続きファイル16aを自動的に抽出するので、管理者の作業が軽減されると共に、人為的な誤りが生じ難く、その時期の作業に必要な作業手続きファイル16aが迅速かつ確実に携帯端末20へダウンロードされる。
次に、作業者Mの作業を説明する。
図9は、作業者Mによる作業の流れを示している。作業者Mは上記のようにして必要な作業手続きファイル16aがダウンロードされた携帯端末20を持参して予定の現場へ出向く。このとき、まず、自分の氏名ICタグ42の上に携帯端末20をかざして、氏名ICタグ42から作業者IDなどを携帯端末20に読み取らせる(ステップS101)。
作業者Mは該当の領域E(たとえば、第1踏切のある場所)に到着したら、その領域Eの代表設備FRに設けられている装置ICタグ41の上に携帯端末20をかざして装置ICタグ41から情報を読み取る(ステップS102)。ここでは、電源装置が代表設備FRとされている。携帯端末20は、代表設備FRに付されている装置ICタグ41から読み取ったICタグ番号(特定情報)をキーにして、当該領域Eに対応する作業手続きファイル16aを記憶手段24の中から特定し、かつ装置ICタグ41から読み取った進捗情報に基づき、この特定された作業手続きファイル16aの中の該当する作業工程から音声案内を開始する。作業者Mは、携帯端末20に接続されたスピーカ21aから流れる音声案内に従って各作業工程の作業を進める(ステップS103)。
たとえば、図5に示す作業手続きファイル16aを使用して、第1踏切に対して最初の作業工程から作業が行われる場合、まず第1踏切の電源装置に関する作業工程a1−01からa1−Nの音声案内が作業者の作業の進捗に合わせて順次出力される。電源装置に対する最後の作業工程が完了すると「次は警報機を検査してください。」といった音声案内が出力され、警報機へ移動するように作業者Mは促される。
その後、第1踏切の警報機に対する作業工程a2−01からa2−Nまでの作業が音声案内に従って行われ、警報機に対する作業が完了すると、「次は遮断機を検査してください。」といった音声案内が出力され、遮断機へ移動するように作業者Mは促される。さらに第1踏切の遮断機に対する作業工程a3−01からa3−Nまでの作業が音声案内に従って行われ、遮断機に対する作業が完了すると「このエリアはこれで終わりです。装置ICタグに終了情報を書き込んでください。」といった音声案内が出力される。作業者Mはこの音声案内に従って携帯端末20を操作して装置ICタグ41への終了情報の書き込みを行う。その後は、たとえば、次のエリアへ移動することを作業者Mに促す。
ある領域Eでのすべての設備Fに対する作業工程が完了した場合、あるいは終業時間の到来などでいずれかの作業工程で作業を中断する場合、作業者Mは作業の終了や中断の操作(終了ボタンや中断ボタンの操作あるいは「終了」、「中断」の発話など)を携帯端末20に対して行った後、携帯端末20を当該領域Eの代表設備FRに設けられている装置ICタグ41の上にかざす(ステップS104)。これにより、その時点の作業の進捗状況(作業工程番号)、作業者ID、その時点の時刻情報(作業終了日時)などの終了情報が装置ICタグ41に書き込まれて、装置ICタグ41の登録内容が更新される。
作業者Mは、次の領域Eに移動して作業を継続する場合は(ステップS105;Y)、その領域Eへ移動し、ステップS102から同様の作業を行う。この領域Eで本日の作業を終了する場合は(ステップS105;N)、事務所に戻り、携帯端末20に記録された作業履歴を管理装置10にアップロードして(ステップS106)作業終了となる(エンド)。このアップロード作業は管理者が行ってもよい。なお、終業時間が近い場合や本日予定されていたすべての作業が終了した場合に事務所へ戻る旨を音声案内するように構成されてもよい。
ここでは、管理装置10は、携帯端末20からアップロードした作業手続きファイル16aに保存されている作業履歴に関するデータを抽出し、別途の履歴ファイル(作業履歴データ15b)として保守情報記憶部15に保存するようになっている。管理装置10は、蓄積した作業履歴データ15bから、各作業工程や各設備あるいは領域E単位の作業時間を統計的に処理して標準作業時間の算出などを行う。
図6(b)は、前回の作業完了時の装置ICタグ41の登録内容の一例を示している。この装置ICタグ41の情報を読み取ることで次のことがわかる。進捗情報が「完了」となっていることから前回の作業は当該領域Eに在るすべての設備について完了された。前回の作業は作業者ID「A001」の作業者によって行われた。前回の作業終了日時は2006年6月20日の午前4時10分30秒である。前回の作業は「正常」に完了している。たとえば、携帯端末20で装置ICタグ41を読み取ったとき、上記の情報が携帯端末20の画面に表示されてもよい。
図6(c)は、作業の中断により終業情報が書き込まれた装置ICタグ41の登録内容の一例を示している。この例では、作業工程番号「a2−02」の作業工程まで作業が終了していること、その作業者Mの作業者IDが「M005」であること、中断したときの作業終了日時が2007年2月12日の午前5時00分00秒であることなどが装置ICタグ41に記録されている。
翌日、この領域Eに来て作業者Mが図9に示した作業を開始すると、そのステップS102の作業で装置ICタグ41から図6(c)に示す情報が読み取られる。この情報に基づき携帯端末20は、作業工程番号「a2−02」の次の作業工程から作業の音声案内を開始する。
図6(d)は、すべての作業工程が完了して終了情報が書き込まれた場合の装置ICタグ41の登録内容の一例を示している。進捗情報の欄には「完了」が登録されている。この例では、作業者IDが「M005」であること、作業終了日時が2007年2月13日午前1時34分00秒であることが登録されている。
たとえば、同一領域Eに対する重複作業の警告期間(たとえば2ヶ月)を予め設定しておき、装置ICタグ41から読み取った情報が作業の完了を示しかつ現在日時がその作業終了日時から警告期間以内の場合は、自動的に警告を発して重複した作業の発生を防止するように構成するとよい。
図10は、携帯端末20が行う処理の流れを示している。携帯端末20は、作業者Mが当該携帯端末20を氏名ICタグ42の上にかざしたとき、その氏名ICタグ42から作業者IDを読み取って内部メモリに保存する(ステップS201)。また、作業者が現場の領域Eに到着して代表設備FRに設けられている装置ICタグ41の上に携帯端末20をかざしたとき、その装置ICタグ41からICタグ番号(特定情報)や進捗情報などの情報を読み取って内部メモリに保存する(ステップS202)。次に、その読み取ったICタグ番号に対応する作業手続きファイル16aを自端末20の記憶手段24内で検索する(ステップS203)。該当の作業手続きファイル16aが記憶手段24に記憶されていない場合は(ステップS204;N)、その旨のエラー通知(警告音の出力やエラーメッセージの表示)を行って(ステップS205)処理を終了する(エンド)。
装置ICタグ41から読み取ったICタグ番号に一致する作業手続きファイル16aが記憶手段24に記憶されている場合は(ステップS204;Y)、装置ICタグ41から読み取った進捗情報(作業工程番号)に応じた作業工程を音声案内の開始位置に設定する(ステップS206)。
次に、その作業工程に対応する音声案内データ(作業内容)を該当の作業手続きファイル16aから読み出し、該案内音声データに対応する音声信号を音声合成部26で合成してヘッドセット21のスピーカ21aから音声案内として出力する(ステップS207)。
上記音声案内を出力した後、携帯端末20はマイクロフォン21bから入力される作業者Mの声に対する音声認識処理の実行状態になる(ステップS208)。ここで、「了解」など特定の語句が認識されると(ステップS209;Y)、現在の作業工程に対応する作業履歴登録欄53に、作業結果(了解の場合は「正常」)、作業終了時間、作業者IDなどの作業履歴を記憶する(ステップS210)。
作業履歴を記憶した後、次の作業工程に進める(ステップS211)。ここで、次の作業工程が作業手続きファイル16aに登録されている場合は (ステップS212;N)、ステップS207に戻って、次の作業工程に対する音声案内の出力処理を実行する。次の作業工程が作業手続きファイル16aに登録されていない場合は当該作業手続きファイル16a(この領域E、たとえば第1踏切)に関する作業は完了となり(ステップS212;Y)、装置ICタグ41に対して、図6(d)に示すような作業完了用の終了情報を書き込み(ステップS214)、処理を終了する(エンド)。
なお、作業の途中で、作業の中断操作を受けた場合は(ステップS213;Y)、装置ICタグ41に対して図6(c)に示すような作業中断用の終了情報を書き込み(ステップS214)、処理を終了する(エンド)。
また、図10に示す流れ図では省略したが、音声認識では「了解」以外の語句、たとえば、「開始」、「終了」、「停止」、「終わりました」などの語句についても認識しており、その認識結果に応じた処理が行われる。さらに、図10では省略したが、各種操作ボタンの受付も行っており、それらの操作に応じた処理も行われる。
以上のように本実施の形態にかかわる作業管理システム5では、領域E内に配置された複数の設備Fの中の1つ(代表設備FR)にのみ装置ICタグ41を設け、この装置ICタグ41に当該領域Eに在る複数の設備Fを特定するための特定情報(ICタグ番号)とこの領域Eにおける作業の進捗情報とを記憶している。このため、装置ICタグ41から読み取った特定情報に基づいてその領域Eに在るすべての設備Fを特定することができ、いずれかの設備Fに対する作業が抜け落ちるなどの作業漏れを防止することができる。
また、領域Eが複数存在する場合でも、領域Eの代表設備FRに設けられた装置ICタグ41から読み取った特定情報に基づいてその領域Eに対する作業手続きファイル16aが正しく特定されるので、他の領域Eに対する作業手続きファイル16aに基づいて誤った作業が行われることはない。
また、作業を途中で中断した場合でも、中断時の進捗情報を装置ICタグ41に書き込むので、後日、作業を再開する場合に装置ICタグ41から読み取った進捗情報により、どの設備のどの作業工程まで作業が終了しているかを認識でき、該進捗状況に応じた作業工程、すなわち、前回中断時の続きの作業工程から作業を再開することができる。
さらに領域E内の1つの装置ICタグ41にのみ作業の進捗情報を記録して管理するので、領域E内の複数の設備Fに対する進捗情報が領域Eを単位にして一元管理される。また、現場に設けた装置ICタグ41に作業の進捗情報を記録するので、作業者Mは携帯端末20を無線通信によって事務所のサーバなどに接続することなく各現場(領域E)でその領域Eにおける作業の進捗情報を知ることができる。さらに、携帯端末20を他の作業者のものと取り違えたりするなどの混乱があっても、装置ICタグ41に記録されている進捗情報に基づいて作業の案内が開始されるので、前回の続きの設備および作業工程から正しく作業を再開することができる。
なお、作業手続きファイル16aを特定して作業の案内を行うといった機能を携帯端末20が有していない場合でも、たとえば、装置ICタグ41から読み取った特定情報および進捗情報を携帯端末20の表示画面に表示したり音声で作業者Mにその内容を通知したりするようにすれば、作業者Mは当該領域Eにある作業対象の設備Fやそれらの設備Fに対する作業の進捗状況を確認することができ、作業に役立てることができる。
また、各作業工程の作業内容を音声案内するので、作業者Mは作業手順書を暗記しなくても作業を進めることができる。また、作業手続きファイル16aに従って各作業工程を音声案内し、「了解」などの応答を確認して次の作業工程に進めるので、作業手続きファイル16aに登録してある作業手順通りに作業が行われることが厳守される。さらに、「了解」の語句を認識したことなどを作業履歴として記録するので、作業手続きファイル16aの通りに確実に作業が行われたことを履歴に残すことができる。
また、作業者Mの発話した語句を音声認識して作業者Mからの指示や応答を受け付けるので、携帯端末20に対する作業者Mの操作負担が軽減する。
さらに、携帯端末20に作業中の作業履歴を保存するので、作業者Mが事務所に持ち帰った携帯端末20からその作業履歴を管理装置10にアップロードでき、現場から作業結果を管理装置10へ無線送信する必要はない。また、アップロードした作業履歴を管理装置10に蓄積し、統括的な管理が可能になる。たとえば、作業の進捗状況に応じて作業計画データ15aを自動的に修正したり管理者による見直しなどが可能になる。
以上、本発明の実施の形態および実施例を図面によって説明してきたが、具体的な構成は例示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
実施の形態では鉄道信号設備を例に説明したが、作業対象は他の設備があってもかまわない。たとえば、宿泊施設の各客室をそれぞれ1つの領域Eとし、客室の入口近くにその客室の設備を代表して1つのICタグを設け、該ICタグにその客室にある各種作業対象の設備(ベッド、バスルーム、机、備品など)を特定するための特定情報と作業の進捗情報とを記録するようなシステムであってもかまわない。このシステムでは、作業者が携帯端末を客室入口のICタグにかざすと、その客室に対して実施すべきすべての作業を確認でき、さらにその客室に対する作業の進捗状況を確認することができる。
また、実施の形態では、領域Eを単位としたが、領域Eに代えて、複数の設備に対して設備グループを設定し、1つの設備グループに対して1つの装置ICタグ41(情報記録媒体)を設けるように構成されてもよい。たとえば、踏切を構成する電源装置、警報機、遮断機の3つの設備を1つの設備グループとし、該設備グループに対して1つの装置ICタグ41を設けるようにされてもよい。
1つの設備グループに属する設備は特定の領域内に集まって配置されていることが望ましいが、1つの領域の中に複数の設備グループが混在して存在してもかまわないし、1つの設備グループに属する複数の設備が複数の離れた場所に別れて配置されてもかまわない。領域に拘束されない管理ができる。
実施の形態では、作業内容を音声案内で出力するようにしたが、携帯端末20の画面に表示してもかまわない。また、音声案内を出力した作業工程に対する作業の終了通知を作業者Mの発話した「了解」などの特定語句を音声認識することによって検出したが、操作ボタンの操作など他の方法で作業の終了通知を受けるように構成されてもよい。
また、装置ICタグ41に記憶する特定情報はICタグ番号のようなインデックス情報あるいはキー情報である必要はなく、たとえば、その領域Eや設備グループ内のすべての設備の名称や識別情報の一覧を特定情報にしてもよい。また、装置ICタグ41に保存する作業の進捗情報は、その領域Eあるいは設備グループ内の設備毎に作業の進捗状況を示すものであってもよい。たとえば、設備a1(完了、○月×日、作業者A)、設備a2(注意、○月△日、作業者B)、設備a3(未作業)というように設備毎の情報を装置ICタグ41に記録するようにしてもよい。該情報によりこの領域Eもしくは設備グループには設備a1、a2、a3が属していることが特定され、さらにそれぞれの設備について作業状況や作業日時、作業者を確認することができる。
また、実施の形態では作業手続きファイル16aに作業履歴を記憶するようにしたが、別途のファイルや記憶装置に作業履歴を記憶させてもかまわない。
装置ICタグ41は、代表設備FRに設けるほか、設備とは別に専用の標識などに付されてもかまわない。装置ICタグ41は作業者Mにとって分かりやすい場所に設けることが望ましい。また、情報記録媒体はICタグに限定されるものではなく、たとえば、メモリーカードなどでもかまわない。
本発明の実施の形態にかかわる作業管理システムのシステム構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態にかかわる作業支援システムに含まれる管理装置の構成を示すブロック図である。 作業計画データのデータ構造の一例を示す説明図である。 設備台帳のデータ構造の一例を示す説明図である。 作業手続きファイルのデータ構造の一例を示す説明図である。 装置ICタグに登録される情報を例示した説明図である。 本発明の実施の形態にかかわる作業支援システムに含まれる携帯端末の構成を示すブロック図である。 管理装置において指定された作業期間に対応する作業手続きファイルが携帯端末にダウンロードされる処理過程を例示した説明図である。 作業者による作業の流れを示す流れ図である。 携帯端末の行なう処理を示す流れ図である。
符号の説明
5…作業管理システム
10…管理装置
11…制御部
12…操作表示部
13…端末I/F部
14…設備情報記憶部
14a…設備台帳
15…保守情報記憶部
15a…作業計画データ
15b…作業履歴データ
16…作業手続きデータ記憶部
16a…作業手続きファイル
20…携帯端末
21…ヘッドセット
21a…スピーカ
21b…マイクロフォン
22…制御手段
23…ICタグ入出力処理部
24…記憶手段
25…音声認識部
26…音声合成部
26a…音素・辞書ファイル
28…操作表示部
29…入出力部
31…時計部
33…作業支援プログラム
33a…作業手続き抽出部
33b…作業手続き処理部
33c…履歴保存処理部
33d…音声入出力部
33e…終了・中断処理部
41…装置ICタグ
42…氏名ICタグ
51…ヘッダ部
52…ボディ部
53…作業履歴登録欄
E…領域
F…設備
FR…代表設備
J…設備情報
M…作業者

Claims (8)

  1. 作業対象の設備が複数配置された領域に対して設けられた情報記憶媒体と、この情報記憶媒体に対して情報を読み書きする携帯端末とを備え、
    前記情報記憶媒体は、該情報記憶媒体が設けられた領域に在る作業対象の設備を特定するための特定情報と前記設備に関する作業の進捗状況を示す進捗情報とを記憶するものであり、
    前記携帯端末は、前記情報記憶媒体から読み取った前記特定情報および前記進捗情報に基づいて、前記情報記憶媒体の設けられている領域に在る作業対象の設備とその設備に関する作業の進捗状況を表示する機能と、前記領域での作業の終了または中断時に、前記領域に在る前記作業対象の設備に関する前記進捗情報を前記情報記憶媒体に書き込む機能とを有する
    ことを特徴とする作業管理システム。
  2. 複数の設備が属する設備グループに対して設けられた情報記憶媒体と、この情報記憶媒体に対して情報を読み書きする携帯端末とを備え、
    前記情報記憶媒体は、該情報記憶媒体が設けられた設備グループに属する設備を特定するための特定情報と前記設備に関する作業の進捗状況を示す進捗情報とを記憶するものであり、
    前記携帯端末は、前記情報記憶媒体から読み取った前記特定情報および前記進捗情報に基づいて、前記情報記憶媒体が設けられている設備グループに属する設備とその設備に関する作業の進捗状況とを表示する機能と、前記設備グループに対する作業の終了または中断時に、前記設備グループに属する前記設備に関する作業の進捗状況を示す進捗情報を前記情報記憶媒体に書き込む機能とを有する
    ことを特徴とする作業管理システム。
  3. 前記制御手段は、作業の中断もしくは終了時に、作業者名およびまたは日時情報を前記情報記憶媒体にさらに書き込む
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の作業管理システム。
  4. 前記携帯端末は、作業の履歴を記憶する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の作業管理システム。
  5. 前記携帯端末は、
    前記各設備に関する作業内容を示す作業手続きデータを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている作業手続きデータに基づいて作業内容を表示する表示手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記作業手続きデータのうち前記情報記憶媒体から読み取った特定情報によって特定される設備の作業手続きデータを使用して、前記表示手段に前記情報記憶媒体から読み取った進捗情報に対応する作業内容を表示させる制御手段と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の作業管理システム。
  6. 前記制御手段は、前記表示手段によって作業内容を表示した作業工程に対する作業の終了通知を受けたとき、次の作業工程に対する作業内容を前記表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項5に記載の作業管理システム。
  7. 前記制御手段は、作業者の発した音声を音声入力部から取り込んで音声認識し、前記表示手段によって作業内容を表示した後に前記音声認識で特定の語句が認識されたとき前記終了通知を受けたと判断する
    ことを特徴とする請求項6に記載の作業管理システム。
  8. 作業の実施計画を示す作業計画データが記憶された作業計画記憶部と、
    前記携帯端末にデータを転送する転送部と
    指定された作業期間に実施が計画されている作業を前記作業計画表データから割り出し、該作業に対応する作業手続きデータを前記転送部により前記携帯端末の記憶手段へ転送させる制御部と
    を有する管理装置をさらに備える
    ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1つに記載の作業管理システム。
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