JP2008225383A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タッチダウン現像方式の現像装置を有する画像形成装置は、ハウジング内にトナーを補給するトナー補給手段を備え、トナー担持体および二成分現像剤担持体の近傍に浮遊する飛散トナーを回収する電極部材が、前記二成分現像剤担持体と前記トナー担持体の最近接位置よりも前記二成分現像剤担持体の回転方向下流側で、且つ前記二成分現像剤担持体と前記ハウジング壁の間に配置され、さらに、飛散トナーを回収するためのバイアス電圧を前記電極部材に印加するバイアス手段と、前記トナー補給手段のトナー補給量に応じて前記バイアス電圧を制御する制御手段とを備えた。
【選択図】図1
Description
一成分現像方式は、キャリアを含まないため、キャリアおよびトナーから形成される磁気ブラシによって感光体の静電潜像が乱されることがなく、高画質化に適している。しかし、一成分現像方式は、トナーの帯電量を安定して維持することが難しい。また、カラートナーの場合、透過性が求められるため、非磁性トナーである必要がある。そのため、フルカラー画像形成装置においては、トナーを帯電および搬送する媒体としてキャリアを用いる二成分現像方式を採用する場合が多い。
(1)内部に磁性部材を配置しキャリアとトナーからなる現像剤を磁気的に保持する二成分現像剤担持体と、該二成分現像剤担持体よりトナーを移送してその表面にトナー薄層を担持するトナー担持体とをハウジング内に少なくとも備え、前記トナー担持体および/または前記二成分現像剤担持体に現像バイアスを印加して、静電潜像担持体表面に形成された静電潜像の現像を行う画像形成装置であって、前記ハウジング内に前記トナーを補給するトナー補給手段を備え、前記トナー担持体および前記二成分現像剤担持体の近傍に浮遊する飛散トナーを回収する電極部材が、前記二成分現像剤担持体と前記トナー担持体の最近接位置よりも前記二成分現像剤担持体の回転方向下流側で、且つ前記二成分現像剤担持体と前記ハウジング壁の間に配置され、さらに、飛散トナーを回収するためのバイアス電圧を前記電極部材に印加するバイアス手段と、前記トナー補給手段のトナー補給量に応じて前記バイアス電圧を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
(2)前記トナー補給手段はトナー量検出センサを備え、該トナー量検出センサの出力値に応じてトナー補給量を制御することを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記電極部材は回転ローラであることを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記静電潜像担持体の周速が180mm/sec以上であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
(5)(1)に記載の画像形成装置を用いた画像形成方法であって、前記トナー補給量はトナー量検出センサの出力値に応じてトナー補給ローラの駆動を所定時間ON/OFFすることによって制御されることを特徴とする画像形成方法。
(6)前記トナー補給量が所定値を超えた場合、前記電極部材に前記二成分現像剤担持体に印加されている直流電圧よりも低い直流電圧を印加することを特徴とする(5)に記載の画像形成方法。
本発明の画像形成装置は、磁性キャリア4とトナー5からなる二成分現像剤を用いて磁気ローラ1上に担持された二成分現像剤により現像ローラ2上にトナー薄層9を形成し、感光体3(静電潜像担持体)上に形成された静電潜像を現像する、所謂タッチダウン現像方式による画像形成装置である。図1に示すように、該画像形成装置は、前記感光体3を備え、この感光体3の周囲には帯電手段8、露光手段16、現像手段18、一次転写手段22、二次転写手段25、定着手段26、クリーニング手段24およびトナー補給手段47等が配置されている。
そして、飛散トナーは各種の画像不良、動作不良等を引き起こし、特に飛散トナーは現像ローラ2の表面に付着し、引き剥がし不良によるゴースト現象が発生しやすくなり、良好な画像形成を妨げる要因のひとつとなる。
本発明に係る電極部材14は、前記飛散トナーを捕集し、それを磁気ローラ1に戻すためのものであり、図1に示すように、感光体3、現像ローラ2、磁気ローラ1、および攪拌スクリュー40、44の配置構成において、前記磁気ローラ1と前記現像ローラ2の最近接位置よりも前記磁気ローラ1の回転方向下流側で、且つ前記磁気ローラ1とハウジング46壁との隙間を塞ぐようにして磁気ローラ1に対向して配設される。
前記回収ブレード17の材質は、ウレタンゴムなど公知のものを用いることができる。
即ち、トナー5の帯電特性が正帯電の場合、トナー補給量が多い場合には、前記電極部材14の電位を磁気ローラ1の電位よりも低くすることで飛散トナーを捕集する。トナー5の帯電特性が負帯電の場合は逆に高くすればよい。つまり、正規の帯電特性に帯電したトナー5がより引き付けられやすいバイアスを印加すればよい。従って、トナー5と逆極性のバイアスを印加することが最も好ましい。トナー5と逆極性のバイアスを印加した場合は、磁気ローラ1上の二成分現像剤からも直接トナー5を引き付けるため、よりトナー飛散を抑制することができる。また、トナー補給によるトナー飛散は一時的なものなので攪拌混合が十分に行われればトナー5の摩擦帯電が十分な値となり、トナー飛散は抑制される。従って、少なくとも一時的に飛散トナーを補給回収しておけばよく、トナー補給時以外のタイミングで回収したトナーを磁気ローラ1へ戻せばよい。
図5にトナコン出力値の時間変化の一例を示した。図5に示すトナコン出力波形は、攪拌スクリュー40の回転周期により電圧が高(Vmax)、低(Vmin)と変化している(図5中の実線)。そして、印刷によりトナーが消費され、現像剤中のトナー濃度が低下すると、波形は破線のように上昇し、VmaxがV’maxとなる。逆に、トナーが補給されトナー濃度が上昇してくると、波形は低下し、V’maxがVmaxとなる。ここで、Vmax値が閾値(TARGET値)を超えると、トナー補給ローラを駆動させてトナー補給を実行させ、Vmax値が閾値以下になるとトナー補給ローラを停止させて、トナー濃度を一定に保つように制御させる。
(1) トナコン出力値がTARGET値+0.2V未満の場合:ON(0.2秒)/OFF(0.6秒)
(2)トナコン出力値がTARGET値+0.2V〜+0.4V未満の場合:ON(0.4秒)/OFF(0.6秒)
(3)トナコン出力値がTARGET値+0.4V〜+0.6V未満の場合:ON(0.6秒)/OFF(0.6秒)
(4)トナコン出力値がTARGET値+0.6V〜+0.8V未満の場合:ON(0.6秒)/OFF(0.4秒)
(5)トナコン出力値がTARGET値+0.8V以上の場合:ON(0.6秒)/OFF(0.2秒)
上記のような間欠トナー補給制御の場合、ON/OFF比率が高くなると、補給トナーの攪拌による帯電量不足が生じるため、トナー飛散が増加する傾向となる。そこで、上記(4),(5)の場合には、前記電極部材14の印加電圧を磁気ローラ1と同電位から低い電圧に変更するのがよい。
なお、トナー補給ローラ48を0.2秒間駆動させた場合、約0.2gのトナー5が補給されるように設定した。また、前記TARGET値は、トナー濃度が適正な濃度、これは用いるキャリア4の粒子径によって変わるが、例えば5〜15%になるように設定される。
次に、得られたトナコン出力値を、前述したように、閾値(TARGET値)との電圧差を比較する。例えば、トナコン出力値がTARGET値+0.6V未満である場合は、電極部材14に印加しているバイアス電圧は変更せずに、引き続き印加する。そしてトナコン出力値がTARGET値+0.6Vを超えた場合、正規のトナー5の帯電特性が正帯電極性である場合は電極部材14に磁気ローラ1の電位よりも低い電位となるように直流電圧を変更する。正規のトナー5の帯電特性が負帯電極性である場合は、逆に磁気ローラ1の電位よりも高い電位となるように直流電圧を変更する。
なお、電極部材14に印加するバイアス値を変更するトナコン出力値は、TARGET値+0.6v以上とするのが好ましいが、トナー帯電量、トナー粒度分布、トナー粒子径、磁気ローラ周速等によって飛散トナーの発生量が変わるのでそれらに応じて適宜、最適な値を設定するのがよい。
また、前記トナー補給量の増減を、トナー補給ローラ48の駆動時間の変化から判断してもよい。即ち、前記トナー補給量の所定値として、トナー補給ローラ48の所定の駆動時間を用いることもできる。
このようにバイアス印加により電極部材14に付着した飛散トナーを磁気ローラ1側に回収することによりストレスの影響を受けないため、トナー5の外添剤の埋没や剥離などトナー5の劣化を低減する効果がある。
図2に本発明にかかる現像手段の一部を模式的に示す。以下に、現像方法について説明する。
磁気ローラ1に内包されている固定マグネットで磁気的に拘束されているキャリア4(磁性体粒子)と、その表面と帯電保持しているトナー5とからなる磁気ブラシ6が、磁気ローラ1表面を回動し現像ローラ2へ搬送される。磁気ローラ1の表面はブラスト処理や溝加工を施したものを用いることで磁気ブラシ6の搬送をよりスムーズに行える。
トナー体積平均粒子径はマルチサイザーIII(ベックマン・コールター社製)を用い、アパチャー径100μm(測定範囲2.0〜60μm)で測定することができる。
また、トナー帯電量は、QMメータ(TREK社製、MODEL 210HS)で測定することができる。
キャリア4の飽和磁化は、TOEI社製「VSM−P7」を用いて、磁場79.6kA/m(1kOe)で測定することができる。
以下に示す仕様により、図1に示す本発明の画像形成装置を作製した。本発明の電極部材14としてはローラ電極14を用いた。感光体3、現像ローラ2、磁気ローラ1およびローラ電極14の各スリーブの寸法は下記の通りである。
感光体3:外径30mm
現像ローラ2:外径20mm
磁気ローラ1:外径25mm
ローラ電極14:外径10mm
感光体3ドラムにはアモルファスシリコンを使用し、各ローラのスリーブには、それぞれアルミニウムを使用した。
また、各ドラムの周速は下記の通りである。
感光体3:300mm/sec
現像ローラ2:450mm/sec
磁気ローラ1:675mm/sec
ローラ電極14:30mm/sec
感光体表面電位:+310V(露光後電位20V)
現像剤中のトナーのQ/m:27μC/g
トナー粒径(体積平均粒子径):7.0μm
キャリア粒径(重量平均粒子径):45μm
磁気ローラと現像ローラ間距離:350μm
現像ローラとローラ電極間距離:1000μm
磁気ローラとローラ電極間距離:250μm
現像ローラ印加電圧:Vdc2=100V、VP-P=1.6kV,周波数f=2.7kHz、Duty比=30%
磁気ローラ印加電圧:Vdc1=300V、現像ローラと同周期で逆位相のVP-P=300V,周波数f=2.7kHz、Duty比=70%
ローラ電極印加電圧を変更するトナコン出力所定値:TARGET値+0.8V
ローラ電極印加電圧:
(1) 初期およびトナコン出力値がTARGET値+0.8V以下;Vdc3=300V、磁気ローラと逆位相のVP-P=300V,周波数f=2.7kHz、Duty比=30%
(2) トナコン出力値がTARGET値+0.8V超えた場合;Vdc3=200V、磁気ローラと逆位相のVP-P=300V,周波数f=2.7kHz、Duty比=30%
トナコン出力値がTARGET値+0.8V超えた場合のVdc3を、表1に示す値に代えた以外は、実施例1と同様の条件として、実施例2,3および比較例1を作製した。なお、比較例1はVdc3=300Vとしたので、トナー補給量に関係なく初期からの変化はない。
評価は、上記で作製した画像形成装置を用いて、画像ムラおよびトナー飛散を下記に示す評価方法および評価基準により行った。
(画像ムラ)
画像ムラ評価は、印字率2%の原稿を連続510枚出力させた後、ハーフトーン画像を出力し、画像ムラ(濃度ムラ)を目視により確認し、下記に示す評価基準により行った。
○:画像ムラがない。
×:画像ムラがある。
(トナー飛散)
トナー飛散の評価は、印字率2%の原稿を連続510枚出力させ、10枚後と510枚後のローラ電極14上の飛散トナーの付着程度を目視により確認し、下記に示す評価基準により行った。評価結果を表1に示す。
◎:10枚後と510枚後の差がほとんどない。
○:10枚後と510枚後の差がやや見られる。
△:10枚後と510枚後の差があり、やや飛散トナーが堆積している。
×:10枚後と510枚後の差があり、明らかに飛散トナーが堆積している。
これらの評価結果を表1に示す。
これに対して、比較例1はVdc3=300Vなので、トナー補給量に関係なく初期から一定のバイアス電圧となり、トナー補給量に応じたバイアス制御をしないので画像ムラが生じ、トナー飛散が顕著であった。
2 トナー担持体(現像ローラ)
3 静電潜像担持体(感光体)
4 キャリア
5 トナー
6 磁気ブラシ
7 規制ブレード
8 帯電手段
9 トナー薄層
11a 交流電源
11b 直流電源
12a 交流電源
12b 直流電源
13a 交流電源
13b 直流電源
14 電極部材
16 露光手段
22 一次転写手段
24 クリーニング手段
25 二次転写手段
26 定着手段
Claims (6)
- 内部に磁性部材を配置しキャリアとトナーからなる現像剤を磁気的に保持する二成分現像剤担持体と、該二成分現像剤担持体よりトナーを移送してその表面にトナー薄層を担持するトナー担持体とをハウジング内に少なくとも備え、前記トナー担持体および/または前記二成分現像剤担持体に現像バイアスを印加して、静電潜像担持体表面に形成された静電潜像の現像を行う画像形成装置であって、
前記ハウジング内に前記トナーを補給するトナー補給手段を備え、
前記トナー担持体および前記二成分現像剤担持体の近傍に浮遊する飛散トナーを回収する電極部材が、前記二成分現像剤担持体と前記トナー担持体の最近接位置よりも前記二成分現像剤担持体の回転方向下流側で、且つ前記二成分現像剤担持体と前記ハウジング壁の間に配置され、
さらに、飛散トナーを回収するためのバイアス電圧を前記電極部材に印加するバイアス手段と、前記トナー補給手段のトナー補給量に応じて前記バイアス電圧を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記トナー補給手段はトナー量検出センサを備え、該トナー量検出センサの出力値に応じてトナー補給量を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記電極部材は回転ローラであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 前記静電潜像担持体の周速が180mm/sec以上であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 請求項1記載の画像形成装置を用いた画像形成方法であって、前記トナー補給量はトナー量検出センサの出力値に応じてトナー補給ローラの駆動を所定時間ON/OFFすることによって制御されることを特徴とする画像形成方法。
- 前記トナー補給量が所定値を超えた場合、前記電極部材に前記二成分現像剤担持体に印加されている直流電圧よりも低い直流電圧を印加することを特徴とする請求項5記載の画像形成方法。
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