JP2008223681A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、コストを抑えて効率よく機能させるとともに性能を維持できる排気浄化装置を提供する。
【解決手段】排気浄化装置30は、排気ガスが流動する排気通路と、排気通路内に収容されて排気ガス中のNOxの無害化を促進する第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bと、排気通路内に収容されて排気通路内の温度を検出する温度センサ38と、排気通路に設けられて第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bの動作に用いられる燃料を温度センサ38に向かって噴射する第2のインジェクタ37と、温度セン38サの検出結果に基づいて第2のインジェクタの動作を検出するECU39とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】排気浄化装置30は、排気ガスが流動する排気通路と、排気通路内に収容されて排気ガス中のNOxの無害化を促進する第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bと、排気通路内に収容されて排気通路内の温度を検出する温度センサ38と、排気通路に設けられて第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bの動作に用いられる燃料を温度センサ38に向かって噴射する第2のインジェクタ37と、温度セン38サの検出結果に基づいて第2のインジェクタの動作を検出するECU39とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば自動車などの内燃機関の排気浄化装置に関する。
ディーゼルエンジンは、空気が多い状態で燃焼が行われるものの、拡散燃焼の形態をとるために燃焼温度が高くNOxが発生する。また酸素過剰を要因として通常の三元触媒ではNOxを高い効率で浄化できない。このため、排気ガス中のNOxを低減するために、排気通路中にはNOx浄化触媒が設けられている。NOx浄化触媒の一例としては、NOx吸蔵触媒がある。
NOx吸蔵触媒は、排気ガスの空燃比がリーンである状態、つまり酸素濃度が過剰な雰囲気(酸化雰囲気)下のときにNOxを吸蔵する。また、NOx吸蔵触媒は、排気ガスの空燃比がリッチである状態、つまり酸素濃度が低下する雰囲気(還元雰囲気)下では、吸蔵したNOxを放出および還元し、無害であるN2にする。
このため、排気通路には、排気通路中の排気ガスをリッチな状態つまり酸素濃度が低下する雰囲気(還元雰囲気)にするために、例えば燃料を噴射するインジェクタが設けられている。インジェクタから燃料が噴射されることによって、触媒上では、排気ガスがリッチな状態つまり酸素濃度が低下する雰囲気(還元雰囲気)下となるので、NOx吸蔵触媒内に吸蔵されたNOxが放出・還元される。
また、NOx吸蔵触媒は、活性温度になると、NOxを効率よく吸蔵または還元する。このため、エンジンの運転状態は、温度センサによって検出された排気通路内の温度がNOx吸蔵触媒の活性温度になるように、調整されるなどする。このために、排気通路には温度センサが設けられる(例えば、特許文献1参照。)。
一方、触媒に吸蔵されたNOxの量は、エンジンの運転条件などより求められる。NOx吸蔵触媒が吸蔵したNOxの量が飽和量または予め設定された量に達した場合などでは、NOx吸蔵触媒は、吸蔵したNOxを放出・還元する必要がある。
上記の通り、吸蔵されたNOxを放出・還元するために、インジェクタによって排気通路内に燃料を噴射するが、吸蔵されたNOxを効率よく放出・還元するためには、当該噴射された燃料を排気ガスと効率よく混合するとともに、この混合気を触媒に拡散することが求められる。
しかしながら、車体の小型化などの要請による排気通路の小型化などにより、インジェクタとNOx吸蔵触媒との間の距離が狭まるなどすると、インジェクタから噴射された燃料は、排気ガスとよく混合される前にNOx吸蔵触媒に到達してしまう。
このため、触媒を効率よく機能させるためにつまり燃料と排気ガスとを効率よく混合させるために、排気通路内にインパクタを設けるとともに、このインパクタに向かって燃料を噴射して燃料をインパクタにぶつけて拡散させることが考えられる。
また、インジェクタに故障が発生すると、NOx吸蔵触媒は吸蔵したNOxを還元できなくなってしまう。NOx吸蔵触媒は、吸蔵、放出・還元を繰り返すことによって性能を維持するので、インジェクタが故障することは好ましくない。それゆえ、排気通路には、インジェクタの故障の有無を確認する装置が設けられる。
特開平11−270329号公報
しかしながら、上記のように排気通路に温度センサとインパクタとインジェクタの故障の有無を確認する装置とを設けると、部品点数が多くなるのでコストが高くなる。
したがって、本発明の目的は、コストを抑えて効率よく機能させるとともに性能を維持できる排気浄化装置を提供することである。
本発明の排気浄化装置は、排気ガスが流動する排気通路と、前記排気通路内に収容されて前記排気ガスを浄化する触媒と、前記排気通路内に収容されて前記排気通路内の温度を検出する温度センサと、前記排気通路に設けられて前記触媒に供給する添加剤を前記温度センサに向かって噴射するインジェクタと、前記温度センサの検出結果に基づいて前記インジェクタの動作を検出するインジェクタ動作検出部とを備える。
この構造によれば、温度センサは、添加剤を拡散させるインパクタとしても機能する。さらに、インジェクタが添加剤を噴射すると、温度センサの検出結果は、一時的に変化する。検出結果が変化するということは、インジェクタから添加剤が噴射されたということである。インジェクタ動作部は、この温度変化に基づいて、インジェクタから添加剤が噴射されたことを検出する。つまり、インジェクタの動作を検出するために、既存の温度センサが利用される。
本発明の好ましい形態では、前記温度センサの少なくとも一部は、前記インジェクタから噴射された添加剤の主流中に配置される。
なお、主流とは、噴射された燃料のうち周囲の気体と混合される前の流れのことである。この構造によれば、添加剤は、効率よく拡散される。
本発明の好ましい形態では、排気浄化装置は、さらに、前記温度センサの検出結果に基づいて排気通路内の温度を調整する温度調整制御部を備える。前記温度調整制御部は、前記インジェクタから前記添加剤が噴射されてから所定時間の間に前記温度センサが検出した検出結果を用いない。温度調整の一例として、排気通路内の温度が予め設定された閾値より低くなった場合、排気通路内の温度を昇温する調整がある。
この構造によれば、インジェクタが添加剤を噴射すると、温度センサの検出結果は、一時的に低下する。しかしながら、温度センサの周囲の温度だけが一時的に変化しただけなので、この検出結果は、排気通路内の温度を示すものではない。それゆえ、インジェクタによる添加剤の噴射後所定時間の検出結果を用いないことによって、温度調整制御部による誤った温度制御が抑制される。例えば、一時的に上記された閾値より下がっても、温度調整制御部は、昇温制御を施さない。
本発明によれば、コストを抑えて性能を維持できる排気浄化装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る排気浄化装置30を、図1〜5を用いて説明する。図1は、本実施形態の排気浄化装置30を備えるディーゼルエンジン10を示す概略図である。ディーゼルエンジン10は、例えば自動車に用いられている。ディーゼルエンジン10は、エンジン本体11と、吸気系12と、排気系13と、ターボチャージャ14となどを備えている。吸気系12は、後述される燃焼室21に空気を導く。排気系13は、後述される燃焼室21内の排気ガスを外部へ導く。
エンジン本体11は、シリンダブロック15と、シリンダヘッド16とを備えている。シリンダブロック15の下部には、オイルパン17が取り付けられている。シリンダブロック15内には例えば複数のシリンダ18が形成されている。本実施形態では、ディーゼルエンジン10は、例えば直列複気筒式であって、各シリンダ18は、直列に配置されている。それゆえ、図中では、1つのシリンダ18のみ図示されている。各シリンダ18内には、ピストン19が往復動可能に収容されている。
シリンダヘッド16には燃焼室21内に燃料を噴射する第1のインジェクタ22が設けられている。第1のインジェクタ22は、シリンダ18に向いている。
吸気系12は、吸気マニホールド23と、図示しないエアフィルタと吸気マニホールド23とを連通する吸気管24となどを備えている。吸気マニホールド23は、シリンダヘッド16に形成された吸気ポート25に連通している。吸気ポート25は、燃焼室21内に連通している。吸気管24と吸気マニホールド23と吸気ポート25とは、燃焼室21内に空気を導く吸気通路26を形成している。吸気ポート25には、吸気弁27が設けられている。各第1のインジェクタ22には、例えば図示しないコモンレール式の燃料供給装置が接続されている。
排気系13は、例えば、シリンダヘッド16に形成される排気ポート28と、排気浄化装置30と、排気ポート28と排気浄化装置30とを連通する第1の排気管29となどを備えている。
排気ポート28は、燃焼室21内に連通しており、排気弁28aが設けられている。排気浄化装置30は、排気ポート28を通過した排気ガス中のNOxとパティキュレートとを浄化する。排気浄化装置30の構造は、後に詳細に説明する。
各燃焼室21において、吸気弁27と排気弁28aとが所定のタイミングで開閉するとともに各第1のインジェクタ22が所定のタイミングで燃料を噴射することによって、シリンダ18内に収容されるピストン19が、吸気、圧縮、爆発、排気のサイクルに沿って往復動する。吸気行程の際には、吸気系12を介して燃焼室21内に空気が導かれる。排気行程の際には、排気系13を介して外部へ排気が導かれる。
ターボチャージャ14は、タービンホイール部14aと、コンプレッサホイール部14b部とを備えている。タービンホイール部14aは、例えば第1の排気管29と排気浄化装置30との間に設けられている。具体的には、タービンホイール部14aは、内部にタービンホイールが収容されている。タービンホイール部14aは、第1の排気管29と連通しており、排気ガスが流入する。コンプレッサホイール部14bは、吸気管24中に設けられており、内部にコンプレッサホイールが収容されている。
タービンホイールは、排気ガスの流動を受けることによって回転する。この回転がコンプレッサホイールに伝達されることによってコンプレッサホイールが空気を圧縮し、それゆえ、燃焼室21内への空気の充填率が向上する。
排気浄化装置30について具体的に説明する。排気浄化装置30は、第2の排気管31と、第1のNOxトラップ32と、第3の排気管33と、第2のNOxトラップ34と、第4の排気管35と、DPF(Diesel Particulate Filter)装置36と、第2のインジェクタ37と、温度センサ38と、ECU39とを備えている。
第2の排気管31は、タービンホイール部14aと連通しており、タービンホイール部14aを通過した排気ガスを下流へ導く。
第1のNOxトラップ32は、第1のハウジング32aと、第1のNOx吸蔵触媒32bとを備えている。図2は、第1のNOxトラップ32の内部を示す断面図である。図2に示すように、第1のハウジング32aは、第2の排気管31と連通するとともに、内側に第1のNOx吸蔵触媒32bを収容している。第1のハウジング32a内には、第2の排気管31を通過した排気ガスが流入する。
第1のNOx吸蔵触媒32bは、排気ガスがリーン状態つまり排気通路内は排気ガス中の酸素濃度が過剰である雰囲気(酸化雰囲気)下であると、排気ガス中のNOxを吸蔵する。それゆえ、第1のNOx吸蔵触媒32bを通過しようとする排気ガスがリーン状態であると、第1のNOx吸蔵触媒32bは、当該通過しようとする排気ガス中のNOxを吸蔵する。第1のNOx吸蔵触媒32bは、所定の活性温度では効率よくNOxを吸蔵する。
また、第1のNOx吸蔵触媒32bは、排気ガスがリッチ状態つまり排気通路内は排気ガス中の酸素濃度が低下した雰囲気(還元雰囲気)下であると、吸蔵したNOxを還元して無害なN2にする。それゆえ、第1のNOx吸蔵触媒32bの吸蔵したNOxの量が飽和量に達した場合もしくは所定量に達した場合などでは、排気ガスをリッチ状態にさせて、吸蔵したNOxを還元させる。第1のNOx吸蔵触媒は、本発明で言う触媒の一例である。第1のNOx吸蔵触媒32bは、活性温度では、効率よくNOxを還元する。
図1に示すように、第3の排気管33は、第1のNOxトラップ32の下流に配置されており、第1のハウジング32aに連通している。第3の排気管33は、第1のNOxトラップ32を通過した排気ガスを下流に導く。
第2のNOxトラップ34は、第3の排気管33の下流に配置されている。第2のNOxトラップ34は、第2のハウジング34aと、第2のNOx吸蔵触媒34b(図中点線で示す)とを備えている。
第2のハウジング34aは、第3の排気管33に連通するとともに、内側に第2のNOx吸蔵触媒34bを収容している。第3の排気管33を通過した排気ガスは、第2のハウジング34a内に導かれる。
第2のNOx吸蔵触媒34bは、排気ガスがリーン状態つまり排気通路内は排気ガス中の酸素濃度が過剰である雰囲気(酸化雰囲気)下であると、排気ガス中のNOxを吸蔵する。それゆえ、第2のNOx吸蔵触媒34bを通過する排気ガスがリーン状態であると、当該通過する排気ガス中のNOxを吸蔵する。第2のNOx吸蔵触媒34bは、活性温度であると、効率よくNOxを吸蔵する。
また、第2のNOx吸蔵触媒34bは、排気ガスがリッチ状態つまり排気通路内は排気ガス中の酸素濃度が低下した雰囲気(還元雰囲気)下であると、吸蔵したNOxを放出する。それゆえ、第1のNOx吸蔵触媒34bの吸蔵したNOxの量が飽和量に達した場合もしくは所定量に達した場合などでは、排気ガスをリッチ状態にすることによって、第2のNOx吸蔵触媒34bが吸蔵したNOxを放出させる。第2のNOx吸蔵触媒34bは、本発明で言う触媒の一例である。第2のNOx吸蔵触媒34bは、活性温度では、効率よくNOxを還元する。
第4の排気管35は、第2のNOxトラップ34の下流に配置されている。第4の排気管35は、第2のハウジング34aと連通しており、第2のNOxトラップ34を通過した排気ガスを下流に導く。
DPF装置36は、第4の排気管35の下流に配置されている。DPF装置36は、ハウジング36aと、DPF36b(図中点線で示す)とを備えている。ハウジング36aは、第4の排気管35と連通するとともに、内部にDPF36bを収容する。DPF36bは、ハウジング36a内を流動する排気ガス中のパティキュレートを捕集する。
図2に示すように、第2のインジェクタ37は、第2の排気管31の壁部に固定されている。第2のインジェクタ37は、第2の排気管31内を流動する排気ガスをリッチにするために、例えば燃料を第2の排気管31内に噴射する。第2のインジェクタ37は、本発明で言うインジェクタである。
温度センサ38は、第2の排気管31に設けられており、第2の排気管31において第2のインジェクタ37の下流に配置されている。温度センサ38は、本体部38aと感温部38bとを備えている。本体部38aは、温度センサ38において第2の排気管31の壁部に固定される部分の概念である。感温部38bは、第2の排気管31内に露出している。感温部38bは、排気ガスの温度を検出する。
なお、図2では、第2のインジェクタ37から噴射された燃料の主流40が示されている。主流40とは、第2のインジェクタ37から噴射された燃料のうち、周囲の気体(ここでは排気ガス)と混合される前のものである。図3は、図2に示されたF3−F3線に沿って第2の排気管31内を示す断面図である。図3は、第2の排気管31内において第2のインジェクタ37と感温部38bとを、これらの軸心線方向に沿って見ている。
図2,3に示すように、感温部38bは、第2のインジェクタ37から噴射された燃料の主流40にぶつかる位置に配置されている。言い換えると、第2のインジェクタ37は、感温部38bに燃料の主流40をぶつけるように設定されている。
また、図に示すように、第2のインジェクタ37から噴射された燃料の主流40は、感温部38bにぶつかることによって拡散し、効率よくつまり噴射後短い距離で混合気41(図中、ハッチングが施されている。)となる。混合気41は、効率よく第1のNOx吸蔵触媒32bに拡散される。
なお、第2のインジェクタ37と温度センサ38との配置関係などは、上記のように主流40が温度センサ38の一部例えば感温部38bにぶつかることに加えて、混合気41が排気通路を構成する壁部、ここでは例えば第2の排気管31の壁部に付着する前に、第1のNOx吸蔵触媒32bに到達できるように調整されている。このことによって、混合気41中の未燃成分が壁部に付着することによって堆積することが抑制される。
図1に示すように、ECU39は、第1,2のインジェクタ22,37と温度センサ38とに接続されている。ECU39は、温度センサ38が検出した第2の排気管31内の温度つまり検出された排気ガスの温度に基づいて、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bが活性温度になったか否かを判断する。なお、本実施形態では、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bの活性温度は、略同じである。
吸蔵されたNOxの量が飽和量もしくは予め設定された量に達すると、ECU39は、第2のインジェクタ37を用いて燃料を噴射する。この結果、排気ガスがリッチ状態、つまり排気通路内は排気ガスの酸素濃度が低下した雰囲気(還元雰囲気)下になるので、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bはNOxを還元する。
なお、第2のインジェクタ37から噴射される燃料は、本発明で言う添加剤の一例である。燃料(主流40が示されている)は、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bがNOxを還元する際に用いられる。NOxの還元は、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bの動作の1つであるので、燃料は、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bの動作に用いられることになる。
また、ECU39は、クランクシャフト43(図1に示されている)や検出された排気ガスの温度などに基づいて、エンジン10の運転状態を検出するとともに、検出された運転状態から累積して第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bが吸蔵したNOxの量を求める。
また、ECU39は、例えば排気ガスの温度が予め設定されている閾値より低くなると、吸気量やインジェクタ37から噴射される燃料の量や噴射時期を調整して、排気ガスの温度を昇温する昇温制御を行う。または、排気ガスの温度が高くなりすぎて触媒が壊れるような温度になると、上記とは逆の制御を施し、排気ガスの温度を下げる。ECU39は、本発明で言う、温度調整制御部の一例である。
図4は、第2のインジェクタ37による燃料噴射に対する、温度センサ38の温度検出結果を示すグラフである。図4に示すとともに上記したように、第2のインジェクタ37が噴射した燃料の主流40は、感温部38bにぶつかる。
それゆえ、感温部38bの周囲の温度は、燃料の蒸発に伴って一時的に低下する。このため、温度センサ38による検出結果は、一時的に低くなる。しかしながら、温度センサ38の検出結果は、当該温度センサ38の感温部38bの近傍の温度であって、排気ガス全体の状態を示すものではない。
このため、ECU39は、一時的に低下した検出結果に基づいて第1、2のNOx吸蔵触媒32b,34bが非活性となったと判断することがないように、第2のインジェクタ37が燃料を噴射してから所定時間t1の間は、温度センサ38によって検出された温度データに基づいて昇温制御をしないように設定されている。
なお、この所定時間t1は、第2のインジェクタ37による燃料の噴射後に温度センサ38の検出結果が安定するまでの時間である。所定時間t1は、実験などで予め求められてもよい。
また、ECU39は、温度センサ38の検出結果に基づいて、第2のインジェクタ37の故障を判断する。この点について具体的に説明する。上記の通り、第2のインジェクタ37が燃料を噴射することによって、温度センサ38の検出結果は、一時的に低下する。つまり、第2のインジェクタ37へ燃料噴射を指示する信号の送信後に、温度センサ38の検出結果が低下すれば、第2のインジェクタ37が燃料を噴射したことになる。このように、ECU39は、既存の温度センサ38を利用して、第2のインジェクタ37の動作および故障の有無を検出する装置としても機能する。ECU39は、本発明で言うインジェクタ動作検出部の一例である。
なお、ECU39は、本願で言う温度調整制御部とインジェクタ動作検出部との2つの機能を兼ねているが、これに限定されない。例えば、それぞれが別々に構成されてもよい。
つぎに、排気浄化装置30の動作を説明する。
ディーゼルエンジン10が通常運転している状態では、燃焼室21内の排気ガスは第1の排気管29とタービンホイール部14aとを通過して排気浄化装置30に導かれる。ディーゼルエンジン10では、その性質上、排気ガスは、リーン状態、つまり排気通路内は、酸素過剰雰囲気(酸化雰囲気)下となる。
排気浄化装置30まで達した排気ガスは、第2の排気管31を通過し、第1のNOxトラップ32に進入する。排気ガスは、第1のNOxトラップ32を通過する際に、当該排気ガス中に含まれるNOx成分が第1のNOx吸蔵触媒32bに吸蔵される。
第1のNOxトラップ32を通過した排気ガスは、第3の排気管33を通って第2のNOxトラップ34に進入する。排気ガスは、第2のNOxトラップ34を通過する際に、当該排気ガス中に含まれるNOx成分が、第2のNOx吸蔵触媒34bに吸蔵される。
第2のNOxトラップ34を通過した排気ガスは、第4の排気管35を経てDPF装置36に進入する。排気ガスは、DPF装置36を通過する際に、当該排気ガスに含まれるパティキュレートがDPF36bに捕集される。DPF装置36を通過した排気ガスは、さらに下流に導かれる。
ECU39は、温度センサ38の検出結果などに基づいてディーゼルエンジン10の運転条件を検出するとともに、当該運転条件から累積して第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bが吸蔵したNOxの量を検出する。
第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bの吸蔵したNOxの量が飽和量もしくは予め設定された量に達すると、ECU39は、第2のインジェクタ37に燃料を噴射させる。
第2のインジェクタ37から噴射された燃料の主流40は、温度センサ38の感温部38bにぶつかることによって拡散する。このため、排気ガスはリッチ状態となり、つまり排気通路内は、酸素濃度が低下した雰囲気(還元雰囲気)下となる。
リッチ状態となった排気ガスは、第1のNOx吸蔵触媒32bに導かれる。第1のNOx吸蔵触媒32bは、酸素濃度が低下した雰囲気下では、NOxを還元する。これにより、第1のNOx吸蔵触媒32bは、再びNOxを吸蔵できるようになる。言い換えると、NOxを還元することによって、第1のNOx吸蔵触媒32bの性能が維持されるようになる。
同様に、第1のNOxトラップ32を通過した排気ガスは第2のNOxトラップ34に進入する。第2のNOxトラップ34内でも第1のNOxトラップ32内と同じ還元作用が生じる。このことによって、第2のNOx吸蔵触媒34bの性能が維持されるようになる。
なお、第2のインジェクタ37が燃料を噴射してから所定時間t1は、ECU39は、温度センサ38によって検出された検出結果は考慮しない。つまり、燃料噴射後の検出温が閾値より低くても、昇温制御は行われない。
また、ECU39は、温度センサ38の検出結果に基づいて、第2のインジェクタ37の故障の有無を判断する。この点について具体的に説明する。
図5は、第2のインジェクタ37へ燃料噴射を指示する信号を送信した後のECU39の動作を示すフローチャートである。図5に示すように、ECU39は、第2のインジェクタ37へ燃料噴射を指示する信号を送信した後、ステップST1に進む。ステップST1では、第2のインジェクタ37による燃料噴射の1サイクル間、つまり第2のインジェクタ37の次の燃料噴射までの間に温度センサによって検出された検出値のうち最大値から最小値を引いた値Δtを計算する。なお、本実施形態では、最大値は、図4に示すように噴射時の検出値である。
ついで、ステップST2に進む。ステップST2では、Δtと故障判定値とを比較する。故障判定値は、予め設定された値である。Δtが故障判定値より大きい場合は、温度センサ38周辺の温度が充分低下しており、それゆえ第2のインジェクタ37より充分な燃料が噴射されたことになるので、第2のインジェクタ37は故障していないと判断して終了する。
Δtが故障判定値以下の場合は、ステップST3に進む。Δtが故障値以下であるということは、第2のインジェクタ37から充分な燃料が噴射されていないかもしくは燃料が噴射されていないことになる。この場合は、第2のインジェクタ37が故障していると判断する。ステップST3では、第2のインジェクタ37が故障していると判断すると、故障ランプ42を点等するなどする。
図1に示すように、故障ランプ42は、ECU39に接続されており、ECU39の制御によって、点灯する。故障ランプ42が点灯することによって、自動車の乗員は、第2のインジェクタ37が故障していることを認識することができる。第2のインジェクタ37が故障している場合は、第2のインジェクタ37は交換されるなどする。このため、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bの性能が維持できるようになる。
このように構成される排気浄化装置30では、温度センサ38は、第2のインジェクタ37から噴射された燃料を拡散するインパクタとして機能する。さらに、温度センサ38は、第2のインジェクタ37の故障を検出する際のセンサとしても機能する。
つまり、排気ガスの状態を検出するために用いられる温度センサ38をインパクタとして用いることによって、別途にインパクタを設ける必要がないので、コストを低減することができる。この結果、第2のインジェクタ37から噴射された燃料がコストを抑えて効果的に拡散されるので、コストを抑えて第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bつまり排気浄化装置30を効率よく機能できる。
さらに、温度センサ38が第2のインジェクタ37の故障の有無を検出する際のセンサとして利用されるので、第2のインジェクタ37の故障の有無を検出する際に用いられるセンサなどの装置を別途に設ける必要がない。この結果、コストを抑えて第2のインジェクタ37の故障の有無を確認することができる。つまり、コストを抑えて、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bの性能つまり排気浄化装置30の性能を維持することができる。
上記により、コストを抑えて効率よく機能させるとともに性能を維持することができる。
また、温度センサ38が第2のインジェクタ37から噴射された燃料の主流40中に配置されているので、燃料は、効率よく拡散されるようになる。
また、第2のインジェクタ37から燃料が噴射されてから所定時間t1は、温度センサ38の検出結果を考慮しないことによって、排気ガスの状態を誤って認識することが抑制される。
なお、本実施形態では、第2のインジェクタ37が燃料を噴射する条件として、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bの吸蔵したNOxの量が飽和量または予め設定された量に達した場合としたが、これに限定されない。例えば、第1,2のNOx吸蔵触媒32b,34bのうちいずれか一方の吸蔵量が飽和量または予め設定された量に達した場合であってもよい。
また、第1,2のNOxトラップ32,34に用いられる触媒として、NOx吸蔵型が用いられたが、これに限定されない。排気管に添加剤を供給するものであれば例えば、酸化触媒やDPFでも同様である。また、添加剤としては燃料だけでなく尿素であってもよく、さらに排気ガスとの温度差があれば空気でもよい。
また、排気浄化装置30は、複数の排気管を備える構造であるがこれに限定されない。排気管は、必要に応じて用いられている。
また、排気浄化装置30は、2つのNOxトラップを備える構造であるが、これに限定されない。例えば、1つでもよいし、3つでもよい。
32…第1のNOx吸蔵触媒(触媒)、34b…第2のNOx吸蔵触媒(触媒)、37…第2のインジェクタ(インジェクタ)、38…温度センサ、39…ECU(インジェクタ動作検出部、温度調整制御部)、40…主流、t1…所定時間。
Claims (3)
- 排気ガスが流動する排気通路と、
前記排気通路内に収容されて前記排気ガスを浄化する触媒と、
前記排気通路内に収容されて前記排気通路内の温度を検出する温度センサと、
前記排気通路に設けられて前記触媒に供給する添加剤を前記温度センサに向かって噴射するインジェクタと、
前記温度センサの検出結果に基づいて前記インジェクタの動作を検出するインジェクタ動作検出部と
を具備することを特徴とする排気浄化装置。 - 前記温度センサの少なくとも一部は、前記インジェクタから噴射された添加剤の主流中に配置されることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
- 請求項1の記載において、
前記温度センサの検出結果に基づいて排気通路内の温度を調整する温度調整制御部を備え、
前記温度調整制御部は、前記インジェクタから前記添加剤が噴射されてから所定時間の間に前記温度センサが検出した検出結果を用いないことを特徴とする排気浄化装置。
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