JP2008223647A - エンジン制御装置及びエンジン制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】処理負荷の増大を抑えながら高い精度で、エンジンの運転に関わる任意の要素の特性や制御モデルのモデルパラメータ等を取得することのできるエンジン制御装置及びエンジン制御システムを提供する。
【解決手段】スロットル弁の弁開度を制御するエンジン制御装置(ECU)として、エンジン運転停止後に所定条件が満足されたか否かを判断するプログラム(ステップS11,S12)と、その所定条件が満足された旨判断された場合にスロットル弁に対し、そのスロットル弁の開閉特性(エンジン運転に関するスロットル特性)に対応した動作指令を与えることにより、そのスロットル特性について動作指令と該動作指令によるスロットル弁の動作結果との関係を取得するプログラム(ステップS14)と、を備える構成とする。詳しくは、ステップS14では、エンジンの運転停止中に限定された期間内で上記スロットル特性を取得する。
【選択図】図4

Description

本発明は、出力軸にトルクを生成してその出力軸を回転させるエンジン(動力源)に適用され、エンジンの運転に関わる要素の少なくとも1つ(例えば内燃機関の吸気通路に設けられた吸気絞り弁等)を操作するエンジン制御装置、及びエンジン制御システムに関する。
例えば特許文献1に記載される装置のように、この種のエンジン制御装置としては、PID(比例・積分・微分)制御によるフィードバック制御を行うことで、内燃機関の吸気通路に設けられたスロットル弁(吸気絞り弁)を操作する(より詳しくはスロットル弁開度を可変とする)ものが知られている。図6を参照して、この装置の概要について説明する。
同図6に示されるように、この装置は、スロットル弁100aを制御対象(プラント)とする。そしてその主要部は、スロットル弁開度の制御を主体的に行う部分であるPIDコントローラ100によって構成されている。ここで、スロットル弁100aは、例えば車載エンジン(内燃機関)の吸気通路に設けられて、外気から適宜のフィルタを通じて取り込まれる空気量(新気量)を弁開度に応じて可変とすることにより、同エンジンの燃料燃焼を行う部分であるシリンダ内へ吸入される空気量(吸入空気量)についてもこれを、随時調量可能とするものである。一方、PIDコントローラ100は、例えば上記エンジンを制御するためのエンジン制御用ECU(電子制御ユニット)にプログラムとして搭載(例えばROMに記憶)され、スロットル弁100aの時々の開度(現在開度)を、例えばセンサ出力(スロットル弁開度センサの検出信号)として取得しつつ、このスロットル弁開度について、PID制御によるフィードバック制御を行うものである。この装置では、こうしたプログラム(PIDコントローラ100)の上記フィードバック制御により、時々の現在開度が、別途入力される制御目標値、すなわち対象エンジンの運転状況等に応じた時々の目標開度に近づけられる(現在開度と目標開度との偏差を小さくする)ようになっている。そしてこれにより、スロットル弁100aの弁開度、ひいてはその開度に基づいて調量される新気量が、所望の値(目標開度に応じた値)に制御されることになる。
しかしながら、自動車等のエンジン制御システムで用いられている一般的なスロットル弁は、その動作特性が非線形特性となっている。このため、上記のようなPID制御では、その制御性として、例えば追従性(目標値変化に対する応答速度、オーバーシュートの有無など)や、収束性(目標値に対する一致精度、ハンチングの有無など)等の制御性として、十分良好な特性を得ることが難しかった。そこで従来、例えば特許文献2に記載される装置のように、上記スロットル弁(プラント)のモデル(厳密にはモデルに対応するプログラム)を用いてより高い制御性で上記スロットル弁開度を制御するエンジン制御装置などが提案されている。図7を参照して、この装置の概要について説明する。
同図7に示されるように、この装置も、上記スロットル弁100aと同様の機能・構成を有するスロットル弁200aを制御対象(プラント)とする。そして、その主要部をなす制御部200は、スロットル弁開度の制御を主体的に行う部分であるコントローラB201を有して構成されている。ただしこの制御部200は、コントローラB201の他に、スロットル弁200aをソフトウェア上に模擬的(仮想的)に表したスロットルモデル(プラントモデル)B202も有している。これらコントローラB201及びスロットルモデルB202は、いずれもプログラムとしてエンジン制御用ECUに搭載(例えばROMに記憶)されている。より詳しくは、これらプログラムのうち、スロットルモデルB202は、スロットル弁200aの開閉特性に準ずる近似特性を入力に反映させて出力を生成するものである。一方、コントローラB201は、スロットルモデルB202に予測のための情報(入力情報)を与えて、その情報に基づいて予測される将来のスロットル弁開度、いわば予測開度(状態量)をモデル出力として取得しつつ、その予測開度に基づき、スロットル弁200aの弁開度について上記PID制御よりも高い精度でフィードバック制御を行うものである。この装置では、こうしたプログラム(コントローラB201)の上記フィードバック制御により、時々の現在開度(センサ出力)が、別途入力される時々の目標開度(制御目標値)に近づけられるようになっている。そしてこれにより、スロットル弁200aの弁開度、ひいてはその開度に基づいて調量される新気量が、所望の値(目標開度に応じた値)に制御されることになる。
特許第3489251号公報 特許第3819258号公報
上述のように、上記図7に示した装置では、現在のスロットル弁開度を取得するだけでなく、将来のスロットル弁開度を予測(いわゆるモデル予測)することも可能である。このため、こうした装置であれば、上記スロットル弁200aの弁開度を高い制御性で(ひいては高い精度で)目標値に制御することができる。しかしながら一般に、こうしたモデル(制御モデル)を用いた制御装置の制御性(精度など)はモデル誤差に依存し、このモデル誤差(モデルとプラントとの特性誤差)が大きければ、すなわちスロットル弁200aとスロットルモデルB202との間の近似性が十分でなければ、上述のような高い制御性は得られない。そして、こうしたモデル誤差は、モデル自体の構造的な誤差(単純なモデルであるほどモデル誤差は大きい)の他、経年変化等に伴って対象プラント(スロットル弁200a)の特性が変化することによっても生じ得る。そこで一般的には、対象プラントの特性をオンライン計算により計測してその計測値に基づいてモデル誤差を補償する(いわばモデルの同定を行う)ような装置も知られている(例えば特許文献2参照)。この装置では、そうしたモデルの同定を定常的に(基本的には常時)行ってモデルパラメータをその時々のプラント特性に対応した値に更新(補正)することで、モデル誤差を低減し、高い制御性を維持している。
このように、モデルの同定(いわゆるシステム同定)を定常的に行えば、確かにモデル誤差を低減して高い制御性を維持することが可能になる。しかしその反面、この装置では、定常的な処理実行に伴う処理負荷の増大(例えば演算装置における演算負荷の増大など)が避けられないものとなる。特に自動車等では、多岐分野にわたる各種の制御(例えばエンジン制御、動力伝達制御、排気浄化制御、空調制御、等々)を行うために、たくさんのECU(電子制御ユニット)が用いられており、それらECUには、それぞれ上記各種の制御に係る様々な処理を行うため、各種のプログラムが搭載されている。そして、このように複数種の制御を行う制御装置において上記のような処理負荷の増大が生じた場合には、上記モデルの同定について演算速度の悪化等を招くにとどまらず、他の処理(ひいては他の制御)へも影響(例えば制御性の悪化等)を及ぼす可能性がある。この意味でも、制御装置(特にエンジン制御装置)における処理負荷の増大は好ましくない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、処理負荷の増大を抑えながら高い精度で、エンジンの運転に関わる任意の要素の特性や制御モデルのモデルパラメータ等を取得することのできるエンジン制御装置及びエンジン制御システムを提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及び、その作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、エンジン制御装置として、運転中には出力軸を回転させるべく該出力軸にトルクを生成するエンジン(動力源)の、運転に関わる要素の少なくとも1つ(対象要素)に対し、前記エンジンの運転停止中に限定された期間内で(例えば始動スイッチの状態やエンジン出力軸の回転速度等に基づいて判定)、その対象要素の所定の特性に対応した動作指令を与えることにより、その所定の特性について動作指令と該動作指令による対象要素の動作結果との関係を取得する要素特性取得手段を備えることを特徴とする。
エンジン運転時にはその運転に関わる各種の要素(例えば吸気絞り弁、燃料ポンプ、燃料噴射弁、等々)が駆動(通常は各部品とも電動)される。このため、例えば上記制御モデルを構築すべく、上述のスロットル弁(プラント)の開閉特性を電子的に演算する場合には、その演算を行う部分に対するノイズの影響が大きくなり、演算中のデータにそうしたノイズが含まれてしまうことにより、要素特性(プラント特性)の計測精度(演算精度)が悪化するおそれがある。現状のシステムの多くにおいては、こうしたノイズに起因する演算精度の悪化が問題視されることは稀であるものの、将来的には電源電圧の高圧化が進み、深刻な問題が発生しないとも限らない。発明者は、前述した処理負荷増大の課題と併せ、こうした点に注目し、請求項1に記載の装置を発明した。すなわちこの装置では、上記要素特性の取得(プラント特性の計測)を、エンジンの運転停止中に限定的に行うようにする。こうすることで、その特性取得の実行頻度が抑えられるとともに、演算時のノイズ量も、エンジン運転中に比べて少なく抑えられることになる。そしてこれにより、高い精度で上記要素特性(例えばスロットル弁の開閉特性)を取得することができるようになり、さらに制御モデルを用いたエンジン制御を行う際には、その要素特性に基づいて高い精度でモデルパラメータ(補正値又は新値)を取得することができるようになる。
なお、上記エンジンの運転停止中に限定された期間は、実質的に限定されていれば足りる。すなわち、例えば要素特性計測期間として複数種の期間が用意されている場合には、それら用意された要素特性計測期間の中にエンジン運転停止期間が含まれていればよい。このように用意された期間であれば、例えばノイズの発生状況等に応じて要素特性計測期間を切り替える場合にも、適宜に要素特性計測期間としてそのエンジン運転停止期間を選択することが可能になり、同期間における要素特性計測の実行をもって上記効果が奏されることになる。
請求項2に記載の発明では、前記対象要素の所定の特性に準ずる近似特性を入力に反映させて出力を生成する部分である制御モデル部を、前記要素特性取得手段により取得された関係に基づいて構築又は補正する手段を備えることを特徴とする。
いわゆる制御モデル(制御モデル部)を用いる場合には、上述のように、前記要素特性取得手段により取得された関係を、制御モデルの構築や補正(モデル誤差の修正)に用いることが特に有効である。この意味で、上記請求項1に記載の装置は請求項2に記載の構成として特に有効である。
ところで、この請求項2に記載の装置における前記制御モデルとしては、例えば所定の特性について複数のパラメータ間の関係を示す特性モデル、あるいは、例えばレベル比や、周波数振幅比・位相差、比例要素、微分要素、積分要素、遅れ要素などについて入力と出力との対応関係を示す伝達関数(=出力信号/入力信号)、あるいは、所定の自然現象が数学的に記述された数理モデル、の1つ又は任意の組み合わせなどを用いることができる。ただし、モデル構成の簡素化を図る上では、請求項3に記載の発明のように、前記制御モデルとして漸化式で表されるものを用いることが特に有効である。
一方、上記請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置における前記対象要素としては、エンジンの運転に関わる要素であれば、任意のものを採用することができる。例えば、吸気絞り弁や、燃料ポンプ、燃料噴射弁、さらには吸排気系の可変機構(例えばターボチャージャのアシストモータや、補助コンプレッサ、可変バルブ装置等)の1つ又は任意の組み合わせなどを、前記対象要素として用いることができる。ただし、この中でも特に有効なものは、吸気絞り弁(スロットル弁)である。
エンジン(内燃機関)の燃料燃焼を行う部分であるシリンダ内へ吸入される空気量(吸入空気量)は、同シリンダ内で生成される燃焼エネルギーの大きさに強く相関するものであり、エンジンの出力(出力トルク)、ひいてはエンジンの運転状態に対して直接的に大きな影響を与える。エンジン運転状態(例えば安定性)の悪化は運転性(ドライバビリティ)の悪化にもつながりかねないため、こうした構成では、上述の制御モデルを用いてより高い制御性(ひいては高い精度)で制御することが特に求められる。したがって上記請求項1〜3の発明は、請求項4に記載の発明のように、前記対象要素の1つとして、前記エンジンの吸気通路に設けられて同エンジンの燃料燃焼を行う部分であるシリンダへの吸気流量を弁開度に応じて可変とする吸気絞り弁を含むものとした構成に適用して特に有効である。具体的には、例えば請求項5に記載の発明のように、前記要素特性取得手段が取得する関係を、前記吸気絞り弁に対する動作指令と該動作指令に応じた弁開度との関係(吸気絞り弁の開閉特性に相当)とすることで、この取得される関係に基づいて、外気から取り込まれる空気量(新気量)、ひいては上記吸入空気量を、好適に(高い制御性で)制御することが可能になる。
ここで、上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置について、現状における実用性を考慮して前記要素特性取得手段の取得態様を設定する(例えばプログラム化する)ことを考えた場合には、例えば請求項6に記載の発明のように、前記要素特性取得手段を、前記エンジンの運転停止後、所定の条件が満たされたタイミングで前記関係の取得を開始するとともに、取得の途中で前記エンジンの運転が再開された場合にはその取得を中止するものとすることが有効である。こうした構成であれば、前記要素特性取得手段が、高い実用性をするかたちで、容易且つ的確に実現されることになる。
請求項7に記載の発明では、上記請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置において、前記要素特性取得手段が、所定の実行条件が成立している間は前記エンジンの運転停止の都度、前記関係の取得を実行するものであることを特徴とする。こうした構成であれば、エンジンの運転停止の都度、新しい要素特性(前記動作指令と動作結果との関係)を計測することが可能になり、定期的に得られるそれらのデータに基づいてデータ解析や故障診断等を行うことが可能になる。また、その時々の最新の情報に基づいて制御モデルを逐次構築(又は補正)することで、例えば使用環境(例えば極低温での使用など)や経年変化(部品の消耗やデポジット堆積など)等に起因して対象要素に特性変化が生じた場合にも、モデル誤差を修正することが可能になり、ひいてはそれら経年変化等に伴うモデル誤差の増大を定常的に低く抑えることが可能になる。
さらに上記請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置において、例えばデータ蓄積によるデータ解析等を行う場合には、請求項8に記載の発明のように、当該エンジン制御装置の主電源停止後もデータを保持可能とする所定の記憶装置に対して、前記要素特性取得手段により取得された関係、又はその関係を用いて求められたパラメータを格納する要素動作格納手段を備える構成とすることが有効である。こうした構成であれば、例えばエンジンが停止され(例えばイグニッションスイッチがオフされ)、当該装置に対する給電が遮断された後も、データ(前記動作指令と動作結果との関係やその関係から求められたモデルパラメータ等)が不揮発に保持されるようになり、次回エンジン始動時も、エンジン停止時のデータに基づいて上記データ解析、補正、故障診断等を行うことができるようになる。なおここで、上記記憶装置としては、例えば適宜の不揮発性メモリ(EEPROM等)やバックアップメモリ(バックアップRAM等)などを採用することができる。
請求項9に記載の発明では、上記請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置において、前記エンジンが、同エンジンの燃料燃焼を行う部分であるシリンダ内へ、所定の燃料噴射弁を通じて直接的に燃料が噴射供給される筒内噴射式エンジンであることを特徴とする。
筒内噴射式エンジンでは、吸気通路よりも圧力の高いシリンダ内へ、直接的に燃料が噴射供給される。そのため一般には、燃料噴射弁の駆動電圧として吸気通路噴射式エンジン(一般的な吸気ポート噴射式エンジン等)の場合よりも高い電圧が必要になる(一般には昇圧回路等で適宜に昇圧される)。このように、筒内噴射式エンジンでは、燃料噴射弁の駆動電圧の高圧化に伴い、前述したエンジン運転時におけるノイズが発生し易くなる。このため、上記請求項1〜8のいずれか一項に記載の発明は、こうした構成に適用して特に有益である。
特に火花点火式の筒内噴射エンジン(一般にはガソリンエンジン)では、吸気絞り弁による吸気制御がディーゼルエンジンの場合よりも重要になる(一般にディーゼルエンジンでは定常運転時、吸気絞り弁が全開に略固定される)。このため、上記請求項1〜8に記載の発明は、モデルを用いて吸気絞り弁の制御を行う火花点火式の筒内噴射エンジンに適用してより有益である。
一方、請求項10に記載の発明では、エンジン制御装置として、運転中には出力軸を回転させるべく該出力軸にトルクを生成するエンジンの、運転停止後に所定条件が満足されたか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記所定条件が満足された旨判断された場合に、前記エンジンの運転に関わる要素の少なくとも1つに対し、その対象要素の所定の特性に対応した動作指令を与えることにより、その所定の特性について動作指令と該動作指令による対象要素の動作結果との関係を取得する手段と、を備えることを特徴とする。こうした装置であっても、上記請求項1の装置に準ずる作用効果が得られるようになる。
ところで、業種や用途等によっては、上記エンジン制御装置の単位ではなく、より大きな単位で、例えば該エンジン制御装置だけでなく他の関連装置(例えばセンサやアクチュエータ等の制御に係る各種装置)により構築されるエンジン制御システムとして扱われる場合がある。上記請求項1〜10のいずれか一項に記載のエンジン制御装置も、用途の1つとして、エンジン制御システムに組み込んで用いられることが想定される。請求項11に記載の発明は、そうした用途に対応するものであり、上記請求項1に記載の装置をエンジン制御システムに組み込んだ場合の構成である。すなわちエンジン制御システムとして、運転中には出力軸を回転させるべく該出力軸にトルクを生成するエンジンと、前記エンジンの運転に関わる一乃至複数の要素と、前記運転に関わる要素の少なくとも1つに対し、前記エンジンの運転停止中に限定された期間内で、その対象要素の所定の特性に対応した動作指令を与えることにより、その所定の特性について動作指令と該動作指令による対象要素の動作結果との関係を取得する要素特性取得手段と、を備えることを特徴とする。他も同様、上記請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置は、エンジン制御システムに組み込んで用いて特に有益である。
以下、本発明に係るエンジン制御装置及びエンジン制御システムを具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の制御装置は、例えば自動車用エンジン、特に燃焼に供される燃料(ガソリン)をシリンダ内に直接的に噴射供給する筒内噴射エンジン(直噴エンジン)を対象として、そのエンジンの動作、特に燃焼に係る動作を制御するために用いられるものである。
図1は、本実施形態に係るエンジン制御装置の搭載されたエンジン制御システムの概要を示す構成図であり、図中の信号線は配線レイアウトに相当する。なお、本実施形態のエンジン(図中のエンジン10)としては、自動車用の多気筒(例えば直列4気筒)エンジンを想定している。このエンジン10は、4ストロークのレシプロ式筒内噴射エンジン(内燃機関)である。すなわちこのエンジン10では、吸排気弁33a,33bのカムシャフト31a,31bに設けられた気筒判別センサ(電磁ピックアップ)にてその時の対象シリンダが逐次判別され、4つのシリンダ#1〜#4について、それぞれ吸入・圧縮・燃焼・排気の4行程による1燃焼サイクルが「720°CA」周期で、詳しくは例えば各シリンダ間で「180°CA」ずらして、シリンダ#1,#3,#4,#2の順に逐次実行される。図中のインジェクタ21及び点火プラグ22は、燃料タンク41側から、それぞれシリンダ#1,#2,#3,#4用のインジェクタ及び点火プラグである。
同図1に示されるように、このエンジン制御システムは、上記筒内噴射エンジン10を制御対象として、該エンジン10を制御するための各種センサ及びECU(電子制御ユニット)60等を有して構築されている。以下、制御対象のエンジン10をはじめとするこのシステムを構成する各要素について詳述する。
エンジン10は、4つのシリンダ(気筒)#1〜#4を有して構成されており、各シリンダの胴体部分をなすシリンダブロックには、冷却水がエンジン10内を循環するための冷却水路と、この水路を流れる冷却水の温度(冷却水温)を検出する冷却水温センサと(共に図示略)、がそれぞれ設けられている。そして、これらシリンダ内には、それぞれピストン(図示略)が収容されている。さらに、これらピストンに対しては、共通の出力軸としてフライホイール付きのクランク軸50(図示部分はフライホイール)が設けられており、シリンダ内の燃焼室での燃料燃焼により上記4つのピストンを順に往復動させることで、これら各ピストンの往復動に連動して、そのクランク軸50が回転するようになっている。このシステムでは、クランク軸50の回転位置や回転速度(エンジン回転速度)が、そのクランク軸50の外周側に設けられたクランク角センサ50aによって検出可能とされている。
また一方、各シリンダ内の燃焼室には、各燃焼室に2つずつ設けられた吸気ポート及び排気ポートに対してそれぞれ開口するように分岐(8つに分岐)した吸気管11及び排気管12が接続されている。そして、吸気側及び排気側にそれぞれカムシャフト31a,31bがクランク軸50と連動して回転する(例えばクランク軸50が2回転する時間で1回転する)ように設けられており、これらカムシャフト31a,31bに取り付けられたカム32a,32bによってそれぞれ駆動される吸気弁33aと排気弁33bとにより、上記吸排気管の各開口部(吸気ポート及び排気ポート)がそれぞれ開閉されるようになっている。
さらにカムシャフト31a,31bには、上記吸気弁33a及び排気弁33bに係る動弁機構として、吸気側及び排気側にそれぞれ可変バルブタイミング装置34a,34b(可変バルブ装置)及びカムポジションセンサ35a,35bが設けられている。ここで、可変バルブタイミング装置34a,34bは、周知の可変バルブタイミング機構(VTC)をもって、吸排気弁33a,33bの開閉時期やバルブオーバーラップ量等のバルブ開閉(弁開閉)動作条件を連続的に可変とするものである。また、カムポジションセンサ35a,35bは、それぞれカムシャフト31a,31bの回転位置を検出する(ひいては気筒判別やTDC(上死点)の検出を行う)ためのものである。このシステムでは、カムポジションセンサ35a,35bのセンサ出力がECU60に逐次入力されており、このECU60の指令のもとに上記可変バルブタイミング装置34a,34bを適宜に操作することで、時々のエンジン運転状態や運転者の要求等に応じて最適なバルブ開閉動作条件を実現している。
エンジン10の吸気系を構成する吸気管11には、吸気管11最上流部のエアクリーナ13を通じて吸入される新気量を検出するためのエアフロメータ14が設けられている。そして、このエアフロメータ14の下流側には、所定のアクチュエータによって電子的に開度調節される電子制御式のスロットル弁(吸気絞り弁)15と、このスロットル弁15の開度や動き(開度変動)を検出するためのスロットル開度センサ15aとが設けられている。さらに、吸気管11のサージタンク部分には吸気管圧力(吸気管負圧等)を検出するための吸気管圧力センサ16が設けられている。
ここで、スロットル弁15は、エンジン10の各シリンダへの吸気流量を弁開度に応じて可変とするものである。図2に、スロットル弁15の動作に関係する周辺要素の詳細構成を示す。
同図2に示されるように、スロットル弁15は、DCモータ15b(ドライバ回路等は図示略)によって駆動されるようになっている。すなわち、同モータ15bの出力軸の回転は、ギア15cを介してスロットル弁15に伝達される。スロットル弁15は、リターンスプリング15dから常時閉側への力を受けており、上記モータ15bの駆動力によって、そのスプリング15dに抗して開弁するようになっている。そしてこの際、スロットル弁15の弁開度は、モータ15bの駆動力(駆動量)に応じたものとなる。モータ15bの駆動力は、ECU60の指令(例えばPWM(Pulse Width Modulation)信号)に基づいて制御される。
再び図1を参照して、本実施形態のエンジン制御システムについて説明を続ける。
すなわち上記のような吸気系に対し、エンジン10の排気系を構成する排気管12には、排気中のCO、HC、NOx等を浄化するための三元触媒等からなる触媒18が排気浄化装置として設けられている。そして、この触媒18の上流側には、シリンダから排出された排気を検出対象として混合気の空燃比又はリッチ/リーンを検出するための酸素濃度センサ17(例えばリニア検出式のA/Fセンサや2値検出式のO2センサ等)が設けられている。本実施形態のシステムでは、この酸素濃度センサ17の出力に基づいて、エンジン10の定常運転時には空燃比が理論空燃比に制御されている。
また、エンジン10の各シリンダ内の燃焼室には、同燃焼室内での燃焼に供される燃料(ガソリン)を噴射供給する電磁駆動式(その他、ピエゾ駆動式等でも可)の燃料噴射弁としてのインジェクタ21と、ECU60からの指示に基づき所望の点火時期に図示しない点火コイル等を通じて高電圧が印加されることにより混合気中の燃料に対して着火(火花点火)を行う点火プラグ22とがそれぞれ取り付けられている。ここで、エンジン10のインジェクタ21の各々は、燃料タンク41に接続されており、低圧燃料ポンプ42によりくみ上げられた燃料タンク41内の燃料が、燃料配管43を通じて、高圧燃料ポンプ44に送られ、この高圧燃料ポンプ44でさらに加圧された高圧燃料が、燃料配管45を通じて、各インジェクタに対して供給されるようになっている。また、燃料タンク41には燃料残量(燃料レベル)を検出するための燃料レベルセンサ41aが設けられている。さらに燃料配管45には燃圧センサ45aが設けられており、燃料噴射部(インジェクタ21)に近い所で燃料圧力を検出することにより、エンジン10の各インジェクタの燃圧(燃料噴射圧力)を管理することができるようになっている。
さらに図示しない車両には、上記各センサの他にも、例えば運転者によるアクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出するためのアクセルセンサ61等が設けられている。
こうしたシステムの中で、本実施形態のエンジン制御装置として機能するとともに、電子制御ユニットとして主体的にエンジン制御を行う部分がECU60である。このECU60(エンジン制御用ECU)は、周知のマイクロコンピュータ(図示略)を備えて構成され、上記各種センサの検出信号に基づいてエンジン10の運転状態やユーザの要求を把握し、それに応じて上記スロットル弁15やインジェクタ21等の各種アクチュエータを操作することにより、その時々の状況に応じた最適な態様で上記エンジン10に係る各種の制御を行っている。例えばエンジン10の定常運転時には、上記各センサの検出信号に基づいて、各種の燃焼条件(例えば点火時期や、燃料噴射量、吸入空気量等)を算出するとともに、各種アクチュエータを操作することで、上記シリンダ内(燃焼室)での燃料燃焼を通じて生成される図示トルク(生成トルク)、ひいては実際に出力軸(クランク軸)へ出力される軸トルク(出力トルク)を制御する。
また、このECU60に搭載されるマイクロコンピュータは、基本的には、各種の演算を行うCPU(基本処理装置)、その演算途中のデータや演算結果等を一時的に記憶するメインメモリとしてのRAM(Random Access Memory)、プログラムメモリとしてのROM(読み出し専用記憶装置)、データ保存用メモリとしてのEEPROM(電気的に書換可能な不揮発性メモリ)やバックアップRAM(ECU60の主電源停止後も車載バッテリ等のバックアップ電源により常時給電されているRAM)、さらにはA/D変換器やクロック発生回路等の信号処理装置、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート等といった各種の演算装置、記憶装置、信号処理装置、通信装置、及び電源回路等によって構成されている。そして、ROMには、例えば上記スロットル弁15の駆動に基づく吸気制御に係るプログラムを含めたエンジン制御に係る各種のプログラムや制御マップ等が、またデータ保存用メモリ(例えばEEPROM)には、エンジン10の設計データをはじめとする各種の制御データ等が、それぞれ予め格納されている。
以上、本実施形態に係るエンジン制御システムの構成について詳述した。すなわち、上記システムの搭載された車両(例えば乗用車やトラック等)では、こうしたシステムによる各種の制御を通じて運転環境の最適化が図られることになる。そしてシステム中、所望のトルクや良好な運転性(ドライバビリティ)等を得るべくスロットル弁15を操作して吸気制御を行うものが、本実施形態に係るエンジン制御装置、すなわち上記ECU60である。この装置も、先の図7に例示した装置と同様、スロットル弁(スロットル弁15)のモデル(厳密にはモデルに対応するプログラム)を用いてスロットル弁開度を制御するものである。図3に、ECU60の、特に吸気制御に係る部分(制御部B10)を、機能別のブロック図として示す。なお、制御部B10は、プログラムとしてECU60に搭載(ROMに記憶)されている。
同図3に示されるように、この制御部B10は、上記スロットル弁15を制御対象(プラント)とする。そしてその基本的な構成は、先の図7に例示した装置の構成に準ずるものとなっている。すなわち同制御部B10も、大きくは、スロットル弁開度の制御を主体的に行う部分であるコントローラB11と、スロットル弁15をソフトウェア上に模擬的(仮想的)に表したスロットルモデル(プラントモデル)B12と、を有して構成されている。
ここで、スロットルモデルB12は、スロットル弁15の開閉特性(エンジン運転に関するスロットル特性)に準ずる近似特性を入力に反映させて出力を生成するものである。具体的には、このモデルB12は、いわゆる無駄時間1の2次のARX(Auto-Regressive eXogenous input)モデルであり、次のような漸化式で表される。
y(i+1)=−a1・y(i)−a2・y(i-1)+b1・u(i-1)+b2・u(i-2)+w(i) …(式1)
この(式1)中、uはその時々の目標開度(演算値)、yはその時々の現在開度(測定値)を示すものである。括弧内は取得タイミングを示している。すなわち、これら目標開度u及び現在開度yは所定処理間隔で繰り返し取得され、(i)を基準にして、(i-2)は2回前のタイミングでの取得値(前々回値)、(i+1)は1回先の取得値(予測値)に相当する。無駄時間1であるため、この(式1)では、目標開度uに対して現在開度yが処理1回分だけ遅れている。また、wはその時々の外乱を示しており、例えば所定の定数(外乱の影響を無視することができるなら「0」)が設定される。一方、a1、a2、b1、b2は、このモデルB12の特性、すなわちスロットル弁15の開閉特性に準ずる近似特性を決定するモデルパラメータである。
こうしたモデルB12に対し、コントローラB11は、予測のための情報(入力情報)を与えて、その情報に基づいて予測される将来のスロットル弁開度、いわば予測開度(状態量)をそのモデルB12の出力に基づき取得する。そして、その予測開度に基づき、目標開度を実現する(発散等を発生させずに実際の開度を目標開度に安定させる)ための指令値(駆動電流量)を算出してそれをスロットル弁15に与えることで、同スロットル弁15の弁開度について高い精度でフィードバック制御を行う(いわゆるサーボ系)。本実施形態の装置では、こうしたプログラム(コントローラB11)の上記フィードバック制御により、時々の現在開度(センサ出力)が、別途入力される時々の目標開度(制御目標値)に近づけられるようになっている。そしてこれにより、スロットル弁15の弁開度、ひいてはその開度に基づいて調量される新気量が、所望の値(目標開度に応じた値)に制御されることになる。
そしてこの装置でも、対象プラント(スロットル弁15)の特性を計測してその計測値に基づいてモデル誤差を補償する処理、すなわちモデルB12の同定(いわゆるシステム同定)を行うようになっている。ただし本実施形態の装置では、対象エンジン(エンジン10)の運転停止中に限定された期間内でそうしたモデルB12の同定を行って、上記モデルパラメータ(a1、a2、b1、b2)をその時々のスロットル弁15の特性(開閉特性)に対応した値に更新(補正)するようにしている。そのために、スロットル特性計測のための所定の信号(又は随時作成される信号)をスロットル弁15へ出力する入力発生器B13と、信号経路を切り替えて上記スロットル弁15に付与される信号を決定する切替部B14と、をさらに備える。切替部B14は、スロットル弁開度について、通常制御及びスロットル特性計測制御(モデル同定制御)のいずれの制御が実行されているかに応じて、上記スロットル弁15に付与する信号を、上記コントローラB11からの信号、及び、上記入力発生器B13からの信号、のいずれか一方に切り替える。詳しくは、通常制御時には、コントローラB11の動作指令(制御量に相当する駆動電流)が上記スロットル弁15に付与されるようにする。他方、スロットル特性計測制御時には、スロットル特性計測用入力発生器B13による信号(例えば通常制御時に用いる範囲の指令信号、又はそれよりも広い範囲の指令信号など)が上記スロットル弁15に付与されるようにする。この装置では、上記スロットル弁15に対し、エンジン10の運転停止中に限定された期間内で、そのスロットル弁15の開閉特性(エンジン運転に関するスロットル特性)に対応した動作指令を与えるようにしている。そしてこれにより、そのスロットル特性について動作指令と該動作指令によるスロットル弁15の動作結果との関係を取得している。
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態のエンジン制御装置による上記モデルB12の同定に係る処理、いわばスロットル特性の学習処理について説明する。なお、図4の一連の処理も、基本的には、ECU60でROMに記憶されたプログラムが実行されることにより、所定の実行条件が成立している間は(例えばエンジン正常時は常時)所定処理間隔で(例えば所定クランク角ごとに又は所定時間周期などで)逐次実行される。また、図4の処理において用いられる各種パラメータの値も、例えばECU60に搭載されたRAMやEEPROM等の記憶装置に随時記憶され、必要に応じて随時更新される。
同図4に示されるように、この一連の処理では、まずステップS11,S12で、スロットル特性学習実行条件の成否を判断する。
詳しくは、エンジン10の始動は、イグニッションスイッチ(IGSW)のオン/オフ動作に基づいて行われる。IGSWは、点火スイッチと始動スイッチを兼ね、運転者のキー操作によりオン/オフ駆動されるものである。すなわち、運転者がイグニッションキーをキーシリンダに差し込んで回すと、1段目でステアリングロックが解除され、2段目でラジオなどのアクセサリー類、3段目で点火装置に電流が流れ、もう1段回すとスタータモータ(図示略)がクランク軸50(エンジン10の出力軸)を回転させ(クランキングし)、エンジン10を始動する。逆にキーをオフ位置まで回してしばらく待つと、エンジン10は停止する。そして、このエンジン停止をトリガにして、上記スロットル弁15を含めた各種の装置に関する異常診断(ダイアグ診断)が実行される。
こうしたエンジン及び制御装置の動作を前提として、ステップS11では、エンジン10が停止しているか否かを判断する。具体的には、例えばIGSWをオフしてから所定時間(例えば「3秒」)経過したこと、及び、エンジン回転速度が「0」になっていること(例えばクランク角センサ50aの出力に基づいて検出)、の条件がいずれも成立しているか否かを判断する。
一方、ステップS12では、スロットル特性(スロットル弁15の特性)の計測に係る各種装置が正常であるか否かを判断する。具体的には、例えば上記スロットル弁15に関する異常診断(スロットル弁15の固着判定や、リターンスプリング15dの劣化診断、各センサの異常診断など)が実行され正常に完了したこと、及び、その診断の結果が全て正常であること、の条件がいずれも成立しているか否かを判断する。そしてこの判断において、異常診断が実行されている間は、異常診断の実行の有無に応じて「1(実行)」又は「0(非実行)」に設定されるフラグである異常診断実行フラグを「1」に、異常診断が非実行である間は、同フラグを「0」に設定する。
ここで、いずれかの条件が不成立であって、上記ステップS11,S12のいずれかで実行条件が成立していない旨判断された場合には、ステップS191で、スロットル特性(スロットル弁15の特性)の計測値を格納するためにRAM上に用意されたパラメータであるスロットル特性計測値をリセット(例えば「0」等の所定の初期値に設定)する。すなわちこの一連の処理では、例えばエンジン10の運転時など、上記ステップS11,S12のいずれかで実行条件が成立していない旨判断されている間は、所定の処理間隔で繰り返し上記実行条件の成否を判断しつつ、スロットル特性計測値を逐次リセットしている。
他方、これらステップS11,S12で両方の条件が成立している旨判断された場合には、次のステップS13へ進むようになる。そして、そのステップS13では、上記スロットル弁15に付与されるコントローラB11からの信号(制御量)を「0」に固定する。続くステップS14では、上記スロットル弁15に対する入力(動作指令)を変化させて各入力に対応するスロットル弁15の出力(各現在開度)を、上記スロットル開度センサ15aにより計測する。具体的には、スロットル特性計測制御(モデル同定制御)を実行すべく、切替部B14(図3)により、上記スロットル弁15に付与される信号を、上記コントローラB11の動作指令(通常制御用)から上記入力発生器B13の信号(スロットル特性計測用)へ切り替えることで、スロットル特性計測用入力発生器B13から発せられる信号(スロットル特性計測用の各信号)が上記スロットル弁15に付与されるようにする。そして、このスロットル特性の計測が実行されている間は、スロットル特性計測の実行の有無に応じて「1(実行)」又は「0(非実行)」に設定されるフラグであるスロットル特性計測実行フラグを「1」に、スロットル特性の計測が非実行である間は、同フラグを「0」に設定する。また、このスロットル特性の計測中はIGSWを監視して、IGSWがオンされた場合には、計測が途中であってもその計測を中止する。
計測が完了しても中止されても、この計測が停止されたら、上記切替部B14(図3)により、スロットル弁15に付与される信号を、上記コントローラB11の動作指令(通常制御用)に戻す。ただし計測が中止された場合には、ステップS15以降の処理は行わない。
次に、ステップS15では、上記ステップS14にて計測したスロットル弁15の開閉特性(上記(式1)における目標開度uと現在開度yとの関係)に基づいて、最小二乗法(最小二乗近似)等により、制御モデルの特性を決めるモデルパラメータ(上記(式1)におけるa1、a2、b1、b2)のパラメータ値Pを算出する。
続くステップS16では、上記RAM上に設けられたスロットル特性計測値に「パラメータ値P」を設定する。そして、こうして得られたパラメータ値Pは、例えばECU60内のEEPROM(又はバックアップRAM)に不揮発に保存する。こうすることで、エンジン停止時にECU60をいったん断電して再起動した場合にも、そこに記憶されたデータは消去されずに残るようになる。
続くステップS17では、例えばEEPROMに保持され上記モデルB12の特性を決めるモデルパラメータ(a1、a2、b1、b2)の現在値が格納されるモデル特性設定値と、上記RAM上のスロットル特性計測値とのずれ(ここでは「差」を見て両者を比較するが、「比率」で両者を比較してもよい)、すなわち差D(=絶対値|モデル特性設定値−スロットル特性計測値|)を算出する。具体的には、モデルパラメータa1、a2、b1、b2についての差D(1)〜D(4)をそれぞれ算出する。すなわち、
D(1)=|モデル特性設定値(a1)−スロットル特性計測値(a1)|
D(2)=|モデル特性設定値(a2)−スロットル特性計測値(a2)|
D(3)=|モデル特性設定値(b1)−スロットル特性計測値(b1)|
D(4)=|モデル特性設定値(b2)−スロットル特性計測値(b2)|
といった演算を各パラメータについて行う。
続くステップS18では、上記ステップS17で取得した差D(1)〜D(4)とこれらの各々に応じた判定値(1)〜判定値(4)とを比較して、上記ステップS14で計測されたスロットル特性計測値が、現在のモデル特性設定値を更新する必要があるほど大きいか否かを判断する。すなわち、
D(1)≧判定値(1)
D(2)≧判定値(2)
D(3)≧判定値(3)
D(4)≧判定値(4)
といった判断を各パラメータについて行う。
そして、このステップS18で上記差D(1)〜D(4)のいずれかが大きい旨判断された場合には、モデル特性設定値を更新する必要があるとして(スロットル特性値変化量判定フラグに「1(OK)」を設定して)、続くステップS192で、その大きい旨判断されたパラメータ(a1、a2、b1、b2のいずれか)、又は、上記モデルパラメータ(a1、a2、b1、b2)の全部について値の更新を行う。すなわち、「モデル特性設定値=スロットル特性計測値」なる演算式に基づいて、上記EEPROMに記憶されたモデル特性設定値を更新する。そしてその更新に続き、上記スロットル特性値変化量判定フラグをリセット(例えば「0」を設定)して、この一連の処理を終了する。他方、上記ステップS18で差D(1)〜D(4)の全てが各判定値に対して大きくない(判定値未満である)旨判断された場合には、モデル特性設定値を更新する必要がないとして(スロットル特性値変化量判定フラグに「0(NG)」を設定して)、そのままステップS191へ進み、上記スロットル特性計測値をリセット(前述と同様)して、この一連の処理を終了する。
次に、図5を併せ参照して、上記ECU60(エンジン制御装置)による上記モデルB12の同定の一態様について簡単に説明する。この図5において、(a)〜(h)は、それぞれ(a)IGSWのオン/オフ、(b)エンジン回転速度、(c)異常診断実行フラグ(ステップS12)の値、(d)スロットル特性計測実行フラグ(ステップS13,S14)の値、(e)目標スロットル弁開度(目標開度)、(f)現在スロットル弁開度(現在開度)、(g)スロットル特性値変化量判定フラグ(ステップS18)の値、(h)モデル特性設定値(ステップS192)、といった上記モデルB12の同定に関わる各パラメータの推移を示すタイミングチャートである。
同図5(a)に示されるように、タイミングt11でIGSWがオフされてから所定時間が経過し、同図5(b)に示されるように、エンジン回転速度が「0」になると、ステップS11で条件が成立した旨判断され、同図5(c)に示されるように、タイミングt12で異常診断(ダイアグ診断)が実行される(ステップS12)。そして、このステップS12で、異常診断の結果が全て正常である旨判断されると、同図5(d)に示されるように、タイミングt13で、上記スロットル特性計測制御が実行される(ステップS13,S14)。なお、この制御においては、同図5(e)及び(f)に示されるように、目標スロットル弁開度(目標開度)がステップ状(パルス状)に制御される。
その後、同図5(g)に示されるように、タイミングt14で、モデル特性設定値を更新する必要がある(スロットル特性計測値が大きい)か否かが判断され(ステップS18)、更新の必要がある旨判断されると、同図5(h)に示されるように、ステップS192で、モデル特性設定値が更新される。
一方、タイミングt21〜t23の各タイミングで、上記タイミングt11〜t13の場合と同様の処理がそれぞれ行われることにより、上記スロットル特性計測制御が実行され、その実行中に、例えばタイミングt24でIGSWがオンされた場合には、同図5(e)及び(f)に示されるように、その実行中の計測は中止されることになる。
このように、本実施形態では、上記図4に示した一連の処理を繰り返し実行することにより、エンジン運転停止中のスロットル特性(スロットル弁15の特性)を逐次計測することとした。そして、このスロットル特性計測値に基づいて、上記モデル特性設定値、ひいては上記モデルB12のモデルパラメータa1、a2、b1、b2を補正(学習補正)するようにした。こうすることで、それらモデルB12のモデルパラメータa1、a2、b1、b2には、実機(本システム)のその時のスロットル特性に対応した値が設定されるようになる。そしてこれにより、使用環境(例えば極低温での使用など)や経年変化(リターンスプリング15dの消耗やデポジット堆積による摩擦係数変化など)に起因してスロットル特性に変化が生じた場合にも、同モデルB12のモデル誤差が低減され、ひいては高い制御性が維持されるようになる。
以上説明したように、本実施形態に係るエンジン制御装置及びエンジン制御システムによれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)スロットル弁15の弁開度を制御するエンジン制御装置(エンジン制御用ECU60)として、運転中には出力軸(クランク軸50)を回転させるべく該出力軸にトルクを生成するエンジン10の、運転停止後に所定条件が満足されたか否かを判断するプログラム(判断手段、図4のステップS11,S12)と、その所定条件が満足された旨判断された場合に上記スロットル弁15に対し、そのスロットル弁15の開閉特性(エンジン運転に関するスロットル特性)に対応した動作指令を与えることにより、そのスロットル特性について動作指令と該動作指令によるスロットル弁15の動作結果との関係を取得するプログラム(図4のステップS14)と、を備える構成とした。詳しくは、図4のステップS14では、その処理を行うプログラム(要素特性取得手段)により、エンジン10の運転停止中に限定された期間内で(図4のステップS11)上記関係(スロットル特性)を取得するようにした。また、スロットル弁15の特性に準ずる近似特性を入力に反映させて出力を生成する部分である制御モデル部(図3のスロットルモデルB12)を、上記図4のステップS14の処理により取得された関係に基づいて構築するプログラム(図4のステップS15,S16,S192)も備える構成とした。これにより、高い精度で上記スロットル弁15の開閉特性(上記(式1)における目標開度uと現在開度yとの関係)を取得することができるようになり、ひいてはそのスロットル特性に基づいて高い精度でモデルパラメータ(新値)を取得することができるようになる。
(2)しかも、上記図4のステップS14の処理により取得される関係(スロットル弁15の特性)によれば、外気から取り込まれる空気量(新気量)、ひいては上記吸入空気量を、好適に(高い制御性で)制御することが可能になる。
(3)制御モデル(スロットルモデルB12)として、漸化式で表されるもの(上記(式1))を用いるようにした。こうした簡素なモデル(温度や電力に応じた切替等が不要なモデル)を用いることで、制御性が高められることになる。
(4)図4のステップS14では、エンジン10の運転停止後、所定の条件(図4のステップS11,S12)が満たされたタイミング(タイミングt23)でスロットル特性の計測(上記関係の取得)を開始するとともに、取得の途中でエンジン10の運転が再開された場合(例えばIGSWがオンされた場合)には(タイミングt24で)その取得を中止するようにした。こうすることで、上記スロットル特性の計測を行う構成が、高い実用性を有するかたちで、容易且つ的確に実現されることになる。
(5)図4のステップS14では、所定の実行条件が成立している間は(例えばエンジン正常時は常時)エンジン10の運転停止の都度、スロットル特性の計測(上記関係の取得)を実行するようにした。こうした構成であれば、エンジンの運転停止の都度、新しいスロットル特性、ひいてはモデルパラメータを取得することが可能になり、定期的に得られるそれらのデータに基づいてデータ解析や故障診断等を行うことが可能になる。
(6)また、その時々の最新の情報に基づいてスロットルモデルB12を逐次構築することで、例えば使用環境(例えば極低温での使用など)や経年変化(部品の消耗やデポジット堆積など)等に起因して対象要素(スロットル弁15)に特性変化が生じた場合にも、モデル誤差を修正することが可能になり、ひいてはそれら経年変化等に伴うモデル誤差の増大を定常的に低く抑えることが可能になる。
(7)当該ECU60(エンジン制御装置)の主電源停止後もデータを保持可能とする所定の記憶装置(EEPROM)に対して、上記図4のステップS14の処理により取得された関係に基づくモデルパラメータを格納するプログラム(要素動作格納手段、図4のステップS16)を備える構成とした。こうした構成であれば、例えばエンジン10が停止され(例えばIGSWがオフされ)、当該ECU60に対する給電が遮断された後も、データが不揮発に保持されるようになり、次回エンジン始動時も、エンジン停止時のデータに基づいて上記データ解析、補正、故障診断等を行うことができるようになる。
(8)当該ECU60(エンジン制御装置)を、燃料燃焼を行う部分であるシリンダ#1〜#4内へ、所定の燃料噴射弁(インジェクタ21)を通じて直接的に燃料が噴射供給される筒内噴射式ガソリンエンジンに適用した。上述のスロットル特性計測制御を行うことで、こうした筒内噴射式エンジンに適用した場合においても、前述したノイズ発生に起因したモデル誤差を修正することができるようになる。
(9)一方、エンジン制御システムとしては、エンジン10と、スロットル弁15と、上記エンジン制御用ECU60と、を備える構成とした。そして上述のように、ECU60の内部に、スロットル弁15に対し、エンジン10の運転停止中に限定された期間内で、そのスロットル弁15の開閉特性(エンジン運転に関するスロットル特性)に対応した動作指令を与えることにより、そのスロットル特性について動作指令と該動作指令によるスロットル弁15の動作結果との関係を取得するプログラム(要素特性取得手段)と、を備える構成とした。こうしたエンジン制御システムによれば、制御モデルを用いてエンジン制御を行う場合であれ、モデル誤差のより少ないエンジン制御を行うことのできるエンジン制御システムが実現されるようになる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記スロットル特性の計測は、エンジン運転停止の度に実行する必要はなく、例えば1トリップ(1回の走行)につき1回の実行など、任意の頻度で繰り返し行うことが可能である。そしてこの際、各実行後に所定の禁止期間(計測実行を禁止する期間)を設ける(走行距離等にて設定)ことで、実行頻度を調整するようにしてもよい。さらに用途等によっては、繰り返しの実行ではなく、単発的に行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、スロットルモデルB12に係るモデルパラメータの新値を求めるようにした。しかしこれに限られず、例えば新値に代えて補正値を求め、逐次モデルB12を補正するようにしてもよい。
・エンジン運転停止の判定方法(図4のステップS11)は任意である。エンジンが運転していない(出力軸に対する動力の供給が停止している)ことを知ることのできる方法であれば、任意の方法を採用することができる。
・制御モデルは、上記(式1)で表されるものに限られず、他の漸化式で表されるもの、あるいは、例えば所定の特性について複数のパラメータ間の関係を示す特性モデル、あるいは、例えばレベル比や、周波数振幅比・位相差、比例要素、微分要素、積分要素、遅れ要素などについて入力と出力との対応関係を示す伝達関数(=出力信号/入力信号)、あるいは、所定の自然現象が数学的に記述された数理モデル、の1つ又は任意の組み合わせなどを用いることができる。
・制御対象(対象要素)としては、エンジンの運転に関わる要素であれば、任意のものを採用することができる。例えば、上記実施形態の吸気絞り弁(スロットル弁)のほか、燃料ポンプ、燃料噴射弁、さらには吸排気系の可変機構(例えばターボチャージャのアシストモータや、補助コンプレッサ、可変バルブ装置など)の1つ又は任意の組み合わせなども用いることができる。ただし、この中でも特に有効なものは、上記のような吸気絞り弁である。
・図4のステップS14の処理を通じて取得したスロットル特性は、制御モデルの構築や補正には用いずに、例えばデータ蓄積によるデータ解析や、システムの故障診断等だけに用いるようにしてもよい。
・制御対象とするエンジンの種類やシステム構成も、用途等に応じて適宜に変更可能である。例えば上記実施形態では、一例として火花点火式の筒内噴射ガソリンエンジン(直噴エンジン)に本発明を適用した場合について言及したが、これに限られず、例えば吸気通路噴射式のガソリンエンジンや圧縮着火式の筒内噴射ディーゼルエンジン等についても、基本的には同様に本発明を適用することができる。そして、上記実施形態についてこうした構成の変更を行う場合には、上述した各種の処理(プログラム)についても、その細部を、実際の構成に応じて適宜最適なかたちに変更(設計変更)することが好ましい。
・上記実施形態及び変形例では、各種のソフトウェア(プログラム)を用いることを想定したが、専用回路等のハードウェアで同様の機能を実現するようにしてもよい。
本発明に係るエンジン制御装置及びエンジン制御システムの一実施形態について、該システムの概略を示す構成図。 同システムに用いられるスロットル弁の動作に関係する該スロットル弁周辺の各要素を示す構成図。 同システムに搭載されるECUのうち、吸気制御に係る部分を示す機能別のブロック図。 同実施形態の装置によるモデル同定について、その処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の装置によるモデル同定の一態様を示すタイミングチャート。 PID制御によりスロットル弁開度を制御する装置の一例について、その概要を示す模式図。 モデル制御によりスロットル弁開度を制御する装置の一例について、その概要を示す模式図。
符号の説明
10…エンジン、15…スロットル弁(吸気絞り弁)、15a…スロットル開度センサ、15d…リターンスプリング、21…インジェクタ、22…点火プラグ、34a、34b…可変バルブタイミング装置、50…クランク軸、50a…クランク角センサ、60…ECU(電子制御ユニット)。

Claims (11)

  1. 運転中には出力軸を回転させるべく該出力軸にトルクを生成するエンジンの、運転に関わる要素の少なくとも1つに対し、前記エンジンの運転停止中に限定された期間内で、その対象要素の所定の特性に対応した動作指令を与えることにより、その所定の特性について動作指令と該動作指令による対象要素の動作結果との関係を取得する要素特性取得手段を備えることを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記対象要素の所定の特性に準ずる近似特性を入力に反映させて出力を生成する部分である制御モデル部を、前記要素特性取得手段により取得された関係に基づいて構築又は補正する手段を備える請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記制御モデル部は、漸化式で表されるものである請求項2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記対象要素の1つは、前記エンジンの吸気通路に設けられて同エンジンの燃料燃焼を行う部分であるシリンダへの吸気流量を弁開度に応じて可変とする吸気絞り弁である請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
  5. 前記要素特性取得手段が取得する関係は、前記吸気絞り弁に対する動作指令と該動作指令に応じた弁開度との関係である請求項4に記載のエンジン制御装置。
  6. 前記要素特性取得手段は、前記エンジンの運転停止後、所定の条件が満たされたタイミングで前記関係の取得を開始するとともに、取得の途中で前記エンジンの運転が再開された場合にはその取得を中止するものである請求項1〜5のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
  7. 前記要素特性取得手段は、所定の実行条件が成立している間は前記エンジンの運転停止の都度、前記関係の取得を実行するものである請求項1〜6のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
  8. 当該エンジン制御装置の主電源停止後もデータを保持可能とする所定の記憶装置に対して、前記要素特性取得手段により取得された関係、又はその関係を用いて求められたパラメータを格納する要素動作格納手段を備える請求項1〜7のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
  9. 前記エンジンは、同エンジンの燃料燃焼を行う部分であるシリンダ内へ、所定の燃料噴射弁を通じて直接的に燃料が噴射供給される筒内噴射式エンジンである請求項1〜8のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
  10. 運転中には出力軸を回転させるべく該出力軸にトルクを生成するエンジンの、運転停止後に所定条件が満足されたか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記所定条件が満足された旨判断された場合に、前記エンジンの運転に関わる要素の少なくとも1つに対し、その対象要素の所定の特性に対応した動作指令を与えることにより、その所定の特性について動作指令と該動作指令による対象要素の動作結果との関係を取得する手段と、
    を備えることを特徴とするエンジン制御装置。
  11. 運転中には出力軸を回転させるべく該出力軸にトルクを生成するエンジンと、
    前記エンジンの運転に関わる一乃至複数の要素と、
    前記運転に関わる要素の少なくとも1つに対し、前記エンジンの運転停止中に限定された期間内で、その対象要素の所定の特性に対応した動作指令を与えることにより、その所定の特性について動作指令と該動作指令による対象要素の動作結果との関係を取得する要素特性取得手段と、
    を備えることを特徴とするエンジン制御システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015183573A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 株式会社ケーヒン 電子制御スロットルシステム

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