JP2008222378A - 糸巻取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置を大型化させることなく、従動ローラの自由回転を制動する制動機構の性能を高める。
【解決手段】筒状の従動ローラ20は、巻取ボビン駆動モータによって回転駆動される巻取ボビンに形成される糸層と接触しつつ従動回転する。糸層と従動ローラ20との接触が解除された際に、従動ローラ20の自由回転を制動する制動機構30は、従動ローラ20の内部に設けられる。制動機構30は、接触部材31を備えており、接触部材31は、従動ローラ20に対して相対回転可能な状態に配置されており、ドーナツ形状の接触面31aを有している。接触部材31は、従動ローラ20の軸方向に沿って進退可能であり、従動ローラ20内の軸方向と直交する面(被接触面24a)と接触する状態と接触しない状態とをとり得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、巻取ボビンに糸を巻き取る糸巻取装置であって、特に巻取ボビンを直接的に駆動するダイレクトドライブ方式の糸巻取装置に関する。
ダイレクトドライブ方式の糸巻取装置としては、そのモータ軸が巻取ボビンと相対回転不能に連結されている巻取ボビン駆動モータと、糸を巻取ボビンに巻き取ることによって形成されたパッケージの糸層と接触しつつ従動回転する従動ローラとを備えたものが知られている。かかる糸巻取装置においては、玉揚げを行う際や糸切れが発生した際には、パッケージと従動ローラとの接触を解除した後、パッケージの回転を停止させるように巻取ボビン駆動モータを制御する。このような場合に、従動ローラが慣性により回転し続けると、巻き取り再開の妨げとなるので、従動ローラの回転を停止させるための制動機構が必要となる。
特許文献1には、従動ローラの回転を制動するための制動機構を備えた糸巻取装置が開示されている。すなわち、特許文献1の糸巻取装置には、パッケージと従動ローラとの接触が解除された際に、従動ローラの外周面に接触することにより、従動ローラの回転を停止させる接触部材が設けられている。
特開2002−87699号公報(図3、図4)
しかしながら、糸巻取装置に上述のような制動機構を設置するには、制動機構を設置するためのスペースが必要となるので、装置が大型化する。また、従動ローラの外周面近傍に設置された制動機構には、糸を巻き取る際に発生する風綿や糸くずが付着しやすいので、制動機構の性能面に悪影響が生じる。さらに、従動ローラの外周面に接触部材を接触させることによって制動を加える場合には、摩耗により生じる摩耗くずがパッケージに付着する虞がある。
加えて、通常、従動ローラは、巻取管への糸の巻き取り時には高速回転しているので、従動ローラの回転を迅速に停止させるためには、高い制動能力が要求される。したがって、接触部材を従動ローラに接触させて摩擦力によって従動ローラに制動を加える場合には、接触面積を大きくする必要がある。しかしながら、従動ローラの外周面における糸巻き取り時にパッケージと接触する箇所は、従動ローラとパッケージとの接触が解除された後においてもパッケージが対向配置されているので、当該箇所に接触部材を接触させることは困難である。このように、従動ローラに接触部材を接触させることができない箇所があるために、接触面積を大きくすることができず、高い制動能力を得ることができない。また、従動ローラの外周面における糸巻き取り時にパッケージと接触しない箇所、すなわち従動ローラの端部近傍に接触部材を接触させる場合には、接触面積を大きくするために、従動ローラの長さをパッケージの長さに比べて十分長くする必要がある。その結果、装置が大型化してしまう。
そこで、本発明の目的は、装置を大型化させることなく、且つ従動ローラの自由回転を制動する制動機構の性能を高めつつパッケージへの異物の付着を防ぐことが可能な糸巻取装置を提供することである。
本発明の糸巻取装置は、糸が巻き取られる巻取管を回転駆動する巻取管駆動モータと、自由回転可能に設けられ、前記巻取管に形成される糸層と接触しつつ従動回転する筒状の従動ローラと、前記従動ローラの自由回転を制動する制動機構とを備えており、前記制動機構が前記従動ローラの内部に設けられている。
この構成によると、制動機構を配置するためのスペースを新たに確保する必要がないので、装置を小型化することができる。また、糸を巻き取る際に発生し、装置の周囲を舞っている風綿や糸くず等が制動機構に付着するのを防ぐことができるので、異物付着による制動機構の性能面への悪影響を避けることができる。さらに、制動機構が摩擦力によって制動を加える場合であっても、摩耗により生じる摩耗くずがパッケージに付着することがない。加えて、制動機構が接触部材を備えており、接触部材を従動ローラに接触させて摩擦力によって従動ローラに制動を加える場合、従動ローラと接触部材との接触が阻害されることがないので、接触面積を大きくすることができ、高い制動能力を得ることができる。その上、従動ローラと接触部材との接触面積を大きくすべく、従動ローラの長さを巻取管に形成される糸層の長さに比べて長くする必要もないので、装置を小型化することができる。
本発明の糸巻取り装置では、前記制動機構は接触部材を備えていてもよい。この場合、接触部材は前記従動ローラの内部において前記従動ローラに対して相対回転可能な状態に配置されていると共に、全周に亘って前記従動ローラと接触する状態と接触しない状態とをとり得る。
上述の構成によると、接触部材は、従動ローラの内部においてその全周面に亘って従動ローラと接触することができる。したがって、接触面積を十分大きくすることができ、極めて高い制動能力を得ることができる。さらに、比較的簡易な構成で制動機構を実現することができるので、低コストである。
本発明の糸巻取装置では、前記従動ローラの内周面と前記接触部材の外面との間に流体を供給する流体流路が形成されていることが好ましい。この構成によると、従動ローラと接触部材との間に入り込んだ糸くず等や、従動ローラと接触部材との摩擦によって発生する磨耗くず等の異物を流体と共に外部へ送り、除去することができる。なお、従動ローラ内の異物は、遠心力によってその内周面に運ばれるので、従動ローラの内周面と接触部材の外面との間に流体を供給することで、従動ローラ内の異物を効率的に除去することができる。
本発明の糸巻取装置では、前記従動ローラの中心軸上に配置されている軸をさらに備えており、前記接触部材が、前記従動ローラの中心軸方向に沿って移動可能であり、前記従動ローラが、その中心軸に直交していると共に前記接触部材と接触する被接触面を有しており、前記流体流路が、前記軸の中を通って、前記接触部材と前記被接触面との間から、前記従動ローラの内周面と前記接触部材の外面との間に向かって流体を供給してもよい。この構成によると、簡易な機構で糸くずや磨耗くず等を確実に除去することができる。
本発明の糸巻取装置は、前記制動機構が、前記従動ローラに対して相対回転可能な状態に配置されている磁性体と、前記磁性体を磁化させ、前記磁性体と前記従動ローラとの間に磁気摩擦を生じさせる励磁コイルとをさらに備えており、前記従動ローラは制動部を有しており、当該制動部は導電性を有していると共に、前記従動ローラと前記磁性体とが相対回転する際に、磁化された前記磁性体による磁界を横切る。この構成によると、磁化された磁性体による磁界が、回転している従動ローラの制動部を貫くこととなるので、制動部に渦電流が発生して制動トルクが働く。したがって、非接触式の制動機構を実現することができ、接触式の制動機構のように磨耗くずが発生することがない。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本実施の形態に係る糸巻取装置を備えた糸巻取ユニットの概略構成を示す図である。図2は、図1に示す糸巻取装置の側面図である。図1に示すように、糸巻取ユニット2は、給糸ボビン3から解舒された糸4を、後述するトラバース装置10でトラバースさせながら糸巻取装置40によって巻取ボビン5に巻き取って糸層を形成し、所定長で所定形状のパッケージ6を形成するものである。図1では糸巻取ユニット2を1台しか図示していないが、このような糸巻取ユニット2が図示しない機台上に複数列設されることで、自動ワインダが構成される。
糸巻取装置40は、巻取ボビン5を着脱可能に支持するクレードル7と、パッケージ6の周面に接触して従動回転する従動ローラ20とを備えている。クレードル7は、巻取ボビン5の軸方向両端を把持して回転自在に支持可能に構成されている。また、クレードル7は、巻取ボビン5の軸方向に延びる支軸7aを中心として揺動自在に構成されている。これにより、巻取ボビン5上に形成されたパッケージ6の周面が、従動ローラ20の周面に対して接触又は離間できるようになっている。
また、クレードル7には、玉揚げ時や糸切れ時等にパッケージ6と従動ローラ20との接触を解除すべく、パッケージ6を従動ローラ20から離間させるようにクレードル7を揺動移動させる離間機構9が配設されている。離間機構9は、図1及び図2に示すように、圧縮空気または油圧により駆動されるリフトアップシリンダ9aを備えており、このリフトアップシリンダ9aが伸長駆動することによって、クレードル7を揺動させて従動ローラ20からパッケージ6を離間できるようになっている。
さらに、糸巻取装置40は、クレードル7の巻取ボビン5挟持部分に配設された、巻取ボビン駆動モータ21を備えている。巻取ボビン駆動モータ21のモータ軸21aは、巻取ボビン5がクレードル7に把持されている際に、巻取ボビン5と相対回転不能に連結されるようになっている。これにより、巻取ボビン駆動モータ21により巻取ボビン5を直接的に駆動する、いわゆるダイレクトドライブ方式が実現されている。
糸巻取装置40は、玉揚げ時や糸切れ時等に離間機構9によってパッケージ6と従動ローラ20との接触が解除された際において、慣性で回転し続ける従動ローラ20の自由回転を制動するための制動機構30(図3参照)を備えている。後で詳述するように、従動ローラ20は筒状であり、制動機構30は従動ローラ20の内部に設けられている。
糸巻取ユニット2における従動ローラ20の近傍には、図1に示すように、トラバース装置10が設けられている。トラバース装置10によって、糸4が綾振りされながらパッケージ6に巻き取られるようになっている。本実施の形態のトラバース装置10は、細長状のアーム部材10aの先端に取り付けられたトラバースガイド10bと、アーム部材10aを往復旋回駆動するトラバースモータ10cとを主に備えている。なお、トラバース装置10としては他の構成を採用することもでき、例えば、トラバースカムと、その周面に斜状に設けた綾振り溝に係合しつつスライド移動自在に設けられたトラバースガイドと、前記トラバースカムを回転させるトラバースモータで構成するものや、正逆回転可能なトラバースモータをベルト等を介してトラバースガイドに接続して構成するもの、等に変更することができる。
給糸ボビン3と従動ローラ20との間の糸走行経路中には、給糸ボビン3側から順に、解舒補助装置11、テンション付与装置12、毛羽伏せ装置13、糸継装置14、およびクリアラー15が配設されている。
解舒補助装置11は、給糸ボビン3の解舒とともに芯管に被さっている筒状の部材を降下させることにより、バルーン抵抗を低減し、給糸ボビン3からの糸の解舒を補助するように構成されている。
テンション付与装置12は、走行する糸4に所定のテンションを付与するためのものである。本実施の形態では、固定櫛歯12aに対して可動櫛歯12bを配置するゲート式のテンション付与装置12が用いられている。
毛羽伏せ装置13は、糸4に仮撚を施すことにより、糸4を構成する繊維群の毛羽を撚り込ませて、給糸ボビン3から解舒される糸4の毛羽を抑制するものである。本実施の形態では、軸方向に重ねられた複数のディスク13aを備える、ディスク式のものが用いられている。
糸継装置14は、クリアラー15が糸欠陥を検出して行う糸切断時、又は給糸ボビン3からの糸解舒中の糸切れ時に、給糸ボビン3側の下糸と、パッケージ6側の上糸とを糸継ぎするものである。クリアラー15は、スラブ等の糸欠陥を検出するためのものであって、糸欠陥検出時の糸切断用のカッタ15aが付設されている。
糸継装置14の上下には、給糸ボビン3側の下糸を吸引捕捉して糸継装置14へ案内する下糸捕捉案内手段16と、パッケージ6側の上糸を吸引捕捉して糸継装置14へ案内する上糸捕捉案内手段17とがそれぞれ設けられている。上糸捕捉案内手段17はパイプ状に構成されており、軸17aを中心に上下回動可能に設けられるとともに、その先端側にマウス17bを設けている。同様に下糸捕捉案内手段16もパイプ状に構成されており、軸16aを中心に上下回動可能に設けられるとともに、その先端側には吸引口16bを設けている。上糸捕捉案内手段17及び下糸捕捉案内手段16には適宜の負圧源が接続されており、先端のマウス17b及び吸引口16bから空気を吸引できるようになっている。
次に、従動ローラ20の中心軸方向に沿う断面図である図3を参照しつつ、従動ローラ20および従動ローラ20の内部に設けられた制動機構30の構成について説明する。
図3に示すように、従動ローラ20は、両端が開放された筒状の部材であり、その表面においてパッケージ6と接触する筒部材22と、従動ローラ20の中心軸と直交する面を有する板状の部材であり、筒部材22の内部に圧入された2つのローラ支持部材23、24とを備えている。ここで、従動ローラ20の中心軸上には、枠体19(図2参照)に支持固定されているシャフト8が配置されている。ローラ支持部材23、24は、シャフト8に挿通されていると共に、軸受25を介して筒部材22をシャフト8の周囲に回転自在に支持している。なお、以下の説明において、従動ローラ20の中心軸に沿う方向を単に「軸方向」と称することとする。
一方のローラ支持部材23(図中左側に位置するもの)は、筒部材22の端部(図中左側端部)に圧入されており、他方のローラ支持部材24(図中右側に位置するもの)は、筒部材22における一方のローラ支持部材23が圧入されている側とは反対側の端部(図中右側端部)から所定長さだけ内側に入った箇所に圧入されている。なお、本実施の形態においては、筒部材22はアルミニウム製であるので、従動ローラ20を軽量化することができる。また、ローラ支持部材23、24はステンレス鋼製である。
制動機構30は、図3に示すように、筒部材22の内部におけるローラ支持部材24が圧入されている側の端部(図中右側端部)と、ローラ支持部材24が圧入されている箇所との間に配置されている。制動機構30は、接触部材31とブレーキ支持部材33とを備えている。接触部材31は、軸方向に沿って進退可能であり、ローラ支持部材24と接触する状態と接触しない状態とをとり得る。ブレーキ支持部材33は、接触部材31を支持している。なお、接触部材31は、含油性の硬質樹脂からなることが好ましい。硬質樹脂からなる接触部材31は、耐摩耗性が高いので耐久性に優れる。また、接触部材31は含油していることにより、好適に潤滑するのでさらに摩耗を抑えることができる。接触部材31の材料は、コスト面や性能面等を考慮して適宜変更可能である。
ブレーキ支持部材33は、シャフト8に挿嵌されており、その軸方向両端にはそれぞれフランジ35、36が形成されている。ローラ支持部材24側(図中左側)に形成されているフランジ35は、その反対側(図中右側)に形成されているフランジ36よりも小径である。接触部材31は、例えばブレーキ支持部材33に形成された軸方向に延びる図示しないキーに係合するキー溝等が形成されており、軸方向に移動可能であるが、ブレーキ支持部材33、すなわちシャフト8に対して回転不能となっている。したがって、接触部材31は従動ローラ20に対して相対回転可能となっている。また、ブレーキ支持部材33のフランジ35と接触部材31との間には、コイルばね39が配置されており、このコイルばね39によって接触部材31は、フランジ36側(図中右側)に付勢されている。
接触部材31の外形形状は、筒部材22の内径よりもよりも小さな径を有する筒状である。したがって、筒部材22の内周面と接触部材31の外面との間には、微小な隙間が形成されている。また、接触部材31のローラ支持部材24側の端部、すなわちローラ支持部材24の被接触面24aと接触する接触面31aは、ドーナツ形状となっている。なお、接触面31aの外径は筒部材22の内径よりも小さく、内径はフランジ35の外径よりも大きくなっている。
接触部材31のフランジ36側の端部は、フランジ36に嵌め合わせることが可能な形状となっている。したがって、図3(a)に示すように、接触部材31が、コイルばね39の付勢により最もフランジ36側に位置している際には、接触部材31とフランジ36とはほとんど隙間がないように噛み合うこととなる。
フランジ36には、軸方向に伸延するエア流路36aが形成されている。エア流路36aの接触部材31が配置されている側とは反対側(図中右側)の端部には、エアポンプ18(図1参照)が接続されており、接触部材31とフランジ36との間にエアを供給することができるようになっている。
さらに、図3に示すように、シャフト8内には、制動機構30が配置されている側(図中右側)の端部から軸方向に所定長さ伸延している共に、その軸方向端部で軸方向と直交する方向に曲がっている貫通路8aが形成されている。つまり、貫通路8aの一端は、シャフト8の端部に位置しており、他端は、シャフト8の側面に位置している。また、ブレーキ支持部材33のフランジ35には、軸方向と直交する方向に延びる貫通路35aが形成されている。そして、図3に示すように、シャフト8の側面に位置している貫通路8aの他端は、フランジ35の貫通路35aに連なっている。なお、シャフト8の端部に位置している貫通路8aの一端には、エアポンプが接続されており、貫通路8a内にエアを供給することができるようになっている。かかるエアポンプは、上述のエア流路36aにエアを供給するエアポンプ18であってもよいし、別途設けられたエアポンプであってもよい。
次に、糸巻取装置40の動作について説明する。まず、糸4の巻き取りを行う際には、パッケージ6と従動ローラ20とを接触させた状態で、巻取ボビン駆動モータ21によって巻取ボビン5を直接的に駆動する。このとき、従動ローラ20は、制動機構30によって制動を加えられることなく、パッケージ6の周面に接触して従動回転する。すなわち、このとき、図3(a)に示すように、制動機構30の接触部材31は、コイルばね39の付勢により最もフランジ36側(図中右側)に位置しており、接触部材31とローラ支持部材24とが離隔している。
また、糸4の巻き取りを行う際、すなわち図3(a)に示すように接触部材31とローラ支持部材24とが離隔している状態にある際に、間欠的に貫通路8aの一端からエアが供給される。貫通路8aの一端から供給されたエアは、貫通路8a、35aを通って、接触部材31とローラ支持部材24との間から、筒部材22の内周面と接触部材31の外面との間に向かうエア流路41に沿って流れ、従動ローラ20の制動機構30が配置されている側の端部から外部へ放出される。
玉揚げ時や糸切れ時等に糸4の巻き取りを終了または停止する際には、離隔機構9によってクレードル7が揺動し、パッケージ6と従動ローラ20との接触が解除される。そして、巻取ボビン駆動モータ21は、パッケージ6の回転を停止するように制御される。また、このとき、エアポンプ18によって、制動機構30のブレーキ支持部材33に形成されたエア流路36aを介して接触部材31とフランジ36との間にエアが供給される。これにより、接触部材31とフランジ36との間の気圧が所定値以上に高まると、図3(b)に示すように、接触部材31が、コイルばね39の付勢力に抗ってローラ支持部材24側(図中左方)へ移動し、接触部材31の接触面31aがローラ支持部材24の被接触面24aと接触する。上述のように、接触部材31は従動ローラ20と相対回転しているので、接触部材31が従動ローラ20のローラ支持部材24に接触することにより、従動ローラ20の回転方向とは逆方向の摩擦力が働き、従動ローラ20に制動が加わることとなる。なお、上述のように、被接触面24aを有するローラ支持部材24は、比較的高い耐摩耗性を有するステンレス鋼製であるので、高い耐久性を得ることができると共に、摩耗くずの発生を抑えることができる。
以上のように、本実施の形態の糸巻取装置40は、巻取ボビン5を回転駆動する巻取ボビン駆動モータ21と、パッケージ6の周面に接触して従動回転する筒状の従動ローラ20と、従動ローラ20の内部に配置されており、パッケージ6と従動ローラ20との接触が解除された際において、慣性で回転し続ける従動ローラ20の自由回転を制動するための制動機構30とを備えている。制動機構30は、従動ローラ20の被接触面24aに、従動ローラ20に対して相対回転する接触部材31の接触面31aを接触させることによって、従動ローラ20に制動を加える。したがって、制動機構30を配置するためのスペースを新たに確保する必要がないので、装置を小型化することができる。また、制動機構30が従動ローラ20の内部に設けられているため、糸4を巻き取る際に発生し、糸巻取装置40の周囲を舞っている風綿や糸くず等が制動機構30に付着するのを防ぐことができるので、異物付着による制動機構30の性能面への悪影響を避けることができる。さらに、接触部材31と従動ローラ20のローラ支持部材24とが接触することによって生じる摩耗くずがパッケージ6に付着することがない。
また、本実施の形態の糸巻取装置40において、接触部材31は、従動ローラ20の内部において従動ローラ20に対して相対回転可能な状態に配置されており、ドーナツ形状の接触面31aを有している。接触部材31は、従動ローラ20の軸方向に沿って進退可能であり、従動ローラ20内の軸方向と直交する面(被接触面24a)と接触する状態と接触しない状態とをとり得る。したがって、従動ローラ20の内部において、接触部材31の接触面31aの全面が従動ローラ20の被接触面24aと接触することができる。よって、接触部材31と従動ローラ20との接触面積を十分大きくすることができ、高い制動能力を得ることができる。また、例えば、従動ローラ20の外周面に接触部材を接触させる場合のように、接触面積を大きくするために従動ローラ20の長さをパッケージ6の長さに比べて十分長くする必要がないので、装置が大型化することがない。さらに、比較的簡易な構成で制動機構30を実現することができるので、低コストである。
さらに、本実施の形態の糸巻取装置40には、図3に示すように、貫通路8a、35aを通って、接触部材31とローラ支持部材24との間から、筒部材22の内周面と接触部材31の外面との間に向かうエア流路41が形成されている。したがって、比較的簡易な構成により、従動ローラ20と接触部材31との間に入り込んだ糸くず等や、従動ローラ20のローラ支持部材24と接触部材31との摩擦によって発生する磨耗くず等の異物をエアと共に従動ローラ20の外部へ送り、除去することができる。なお、従動ローラ20内の異物は、遠心力によってその内周面に運ばれるので、従動ローラ20の内周面と接触部材31の外面との間にエアを供給することで、従動ローラ20内の異物を効率的に除去することができる。
<第2の実施の形態>
次に、図4を参照しつつ、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は、本実施の形態の従動ローラの軸方向に沿う断面図である。本実施の形態は、制動機構130の構成を除いて、第1の実施の形態と同様である。したがって、第1の実施の形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。第1の実施の形態の制動機構30と本実施の形態の制動機構130との主な相違点は、第1の実施の形態の制動機構30は、接触部材31を従動ローラ20のローラ支持部材24に接触させることによって従動ローラ20に制動を加える接触式であるが、本実施の形態の制動機構130は、非接触式であることである。
図4に示すように、制動機構130は、筒部材22の内部におけるローラ支持部材24が圧入されている側の端部(図中右側端部)と、ローラ支持部材24が圧入されている箇所との間に配置されている。制動機構130は、従動ローラ20に対して相対回転可能な状態に置かれている磁性体134と、磁性体134を磁化させ、磁性体134と従動ローラ20との間に磁気摩擦を生じさせる励磁コイル136と、ローラ支持部材24を挟んで磁性体134とは反対側に配置されており、従動ローラ20と一体となって回転する永久磁石132とを主に備えている。
永久磁石132は、環状であり、筒部材22の内周面およびローラ支持部材24と接触するように筒部材22内に嵌め込まれている。また、永久磁石132のローラ支持部材24とは反対側には、環状のヨーク131が配置されている。ヨーク131は、筒部材22の内周面および永久磁石132と接触するように筒部材22内に嵌め込まれていると共に、従動ローラ20と一体となって回転する。ヨーク131によって、永久磁石132により形成される磁界が強められる。
磁性体134および励磁コイル136は、ローラ支持部材24に対して永久磁石132が配置されている側とは反対側において、シャフト8に挿嵌されているヨーク133に保持されている。ヨーク133のローラ支持部材24とは反対側(図中右側)の端部には、筒部材22の内径よりも小さな外径を有するフランジ133aが形成されている。磁性体134は、ヨーク133のフランジ133aが形成されている側とは反対側(図中左側)の端部近傍に嵌め込まれており、ローラ支持部材24と僅かな隙間を隔てて対向している。ヨーク133のフランジ133aと磁性体134との間には、例えば銅線等の電線を巻回することによって励磁コイル136が形成されている。これにより、ヨーク133、磁性体134、および励磁コイル136は、いずれもシャフト8に対して回転不能となっており、従動ローラ20と相対回転する。また、ヨーク133によって、励磁コイル136により形成される磁界が強められる。
次に、制動機構130の動作について説明する。パッケージ6と従動ローラ20との接触が解除された場合に、励磁コイル136に電流を流すことによって磁界を発生させて磁性体134を磁化させる。これにより、ローラ支持部材24を磁性体134による磁界が貫くこととなる。ここで、ローラ支持部材24は、上述のようにステンレス鋼製であり導電性を有している。したがって、磁界内で慣性により回転するローラ支持部材24には、電磁誘導により渦電流が生じ、さらに、永久磁石132と磁性体134との吸引作用により、従動ローラ20に制動トルクが働く。
なお、本実施の形態においても第1の実施の形態と同様に、筒部材22の内周面と磁性体134、励磁コイル136、およびヨーク133のフランジ133aの外面との間にエアを供給するエア流路が形成されていてもよい。
以上のように、本実施の形態の制動機構130を備えた糸巻取装置では、第1の実施の形態の糸巻取装置40と同様に、装置を小型化することができると共に、制動機構130への異物の付着を防ぐことができる。
また、本実施の形態の制動機構130は、従動ローラ20に対して相対回転可能な状態に配置されている磁性体134と、磁性体134を磁化させ、磁性体134と従動ローラ20との間に磁気摩擦を生じさせる励磁コイル136とを備えている。従動ローラ20が回転する際に、導電性を有していると共に従動ローラ20の軸方向に直交する板状の部材であるローラ支持部材24は、磁化された磁性体134による磁界を横切る。したがって、磁性体134を磁化させると、ローラ支持部材24に渦電流が発生して、従動ローラ20に制動トルクが働く。よって、非接触式の制動機構130を実現することができ、接触式の制動機構のような磨耗くずが発生することもない。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。
例えば、上述の第1の実施の形態では、接触部材31が軸方向に沿って移動可能であり、軸方向と直交する被接触面24aに接触する状態と、接触しない状態とをとり得る場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、接触部材31が筒部材22の径方向に広がることが可能であり、接触部材31の外面が筒部材22の内周面と全周に亘って接触する状態と、接触しない状態とをとることができるように構成されていてもよい。なお、この場合、筒状部材22の内周面における接触部材31の外面と接触する部分には、ステンレス鋼等の耐摩耗性に優れた材料で作製されたリングが嵌め込まれていることが好ましい。
さらに、上述の第1の実施の形態では、シャフト8およびブレーキ支持部材33のフランジ35にそれぞれ形成された貫通路8a、35aを通って、接触部材31とローラ支持部材24との間から、筒部材22の内周面と接触部材31の外面との間に向かうエア流路41が形成されている場合について説明した。しかし、本発明はこれに限られることはない。エア流路41は、筒部材22の内周面と接触部材31の外面との間にエアを供給可能であれば良い。例えば、ローラ支持部材24における筒部材22近傍において軸方向に沿って形成された貫通路を通って筒部材22の内周面と接触部材31の外面との間に向かうようなエア流路が形成されていてもよい。また、エア流路41は形成されていなくてもよい。
本発明の第1の実施の形態にかかる糸巻取装置を備えた糸巻取ユニットの概略構成を示す図である。 図1に示す糸巻取装置の側面図である。 図1に示す従動ローラの軸方向に沿う断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る糸巻取装置に備えられた従動ローラの軸方向に沿う断面図である。
符号の説明
4 糸
5 巻取ボビン(巻取管)
6 パッケージ
8 シャフト(軸)
20 従動ローラ
21 巻取ボビン駆動モータ(巻取管駆動モータ)
30、130 制動機構
31 接触部材
31a 接触面
24 ローラ支持部材(制動部)
24a 被接触面
40 糸巻取装置
41 エア流路(流体流路)
134 磁性体
136 励磁コイル

Claims (5)

  1. 糸が巻き取られる巻取管を回転駆動する巻取管駆動モータと、
    自由回転可能に設けられ、前記巻取管に形成される糸層と接触しつつ従動回転する筒状の従動ローラと、
    前記従動ローラの自由回転を制動する制動機構とを備えており、
    前記制動機構が前記従動ローラの内部に設けられていることを特徴とする糸巻取装置。
  2. 前記制動機構は接触部材を備えており、当該接触部材は前記従動ローラの内部において前記従動ローラに対して相対回転可能な状態に配置されていると共に、全周に亘って前記従動ローラと接触する状態と接触しない状態とをとり得ることを特徴とする請求項1に記載の糸巻取装置。
  3. 前記従動ローラの内周面と前記接触部材の外面との間に流体を供給する流体流路が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の糸巻取装置。
  4. 前記従動ローラの中心軸上に配置されている軸をさらに備えており、
    前記接触部材が、前記従動ローラの中心軸方向に沿って移動可能であり、
    前記従動ローラが、その中心軸に直交していると共に前記接触部材と接触する被接触面を有しており、
    前記流体流路が、前記軸の中を通って、前記接触部材と前記被接触面との間から、前記従動ローラの内周面と前記接触部材の外面との間に向かって流体を供給することを特徴とする請求項3に記載の糸巻取装置。
  5. 前記制動機構が、
    前記従動ローラに対して相対回転可能な状態に配置されている磁性体と、
    前記磁性体を磁化させ、前記磁性体と前記従動ローラとの間に磁気摩擦を生じさせる励磁コイルとをさらに備えており、
    前記従動ローラは制動部を有しており、当該制動部は、導電性を有していると共に、前記従動ローラと前記磁性体とが相対回転する際に、磁化された前記磁性体による磁界を横切ることを特徴とする請求項1に記載の糸巻取装置。
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