JP5007826B2 - 糸巻取装置及びこの糸巻取装置を備える自動ワインダ - Google Patents

糸巻取装置及びこの糸巻取装置を備える自動ワインダ Download PDF

Info

Publication number
JP5007826B2
JP5007826B2 JP2008089627A JP2008089627A JP5007826B2 JP 5007826 B2 JP5007826 B2 JP 5007826B2 JP 2008089627 A JP2008089627 A JP 2008089627A JP 2008089627 A JP2008089627 A JP 2008089627A JP 5007826 B2 JP5007826 B2 JP 5007826B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
winding
package
storage
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008089627A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009242042A5 (ja
JP2009242042A (ja
Inventor
明博 糸井
義浩 木野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP2008089627A priority Critical patent/JP5007826B2/ja
Priority to CN 200910126644 priority patent/CN101549806B/zh
Priority to EP20090155645 priority patent/EP2107025B1/en
Priority to EP11174044A priority patent/EP2377793B1/en
Publication of JP2009242042A publication Critical patent/JP2009242042A/ja
Publication of JP2009242042A5 publication Critical patent/JP2009242042A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5007826B2 publication Critical patent/JP5007826B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H51/00Forwarding filamentary material
    • B65H51/20Devices for temporarily storing filamentary material during forwarding, e.g. for buffer storage
    • B65H51/22Reels or cages, e.g. cylindrical, with storing and forwarding surfaces provided by rollers or bars
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H59/00Adjusting or controlling tension in filamentary material, e.g. for preventing snarling; Applications of tension indicators
    • B65H59/10Adjusting or controlling tension in filamentary material, e.g. for preventing snarling; Applications of tension indicators by devices acting on running material and not associated with supply or take-up devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H63/00Warning or safety devices, e.g. automatic fault detectors, stop-motions ; Quality control of the package
    • B65H63/06Warning or safety devices, e.g. automatic fault detectors, stop-motions ; Quality control of the package responsive to presence of irregularities in running material, e.g. for severing the material at irregularities ; Control of the correct working of the yarn cleaner
    • B65H63/062Electronic slub detector
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H67/00Replacing or removing cores, receptacles, or completed packages at paying-out, winding, or depositing stations
    • B65H67/08Automatic end-finding and material-interconnecting arrangements
    • B65H67/081Automatic end-finding and material-interconnecting arrangements acting after interruption of the winding process, e.g. yarn breakage, yarn cut or package replacement
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H69/00Methods of, or devices for, interconnecting successive lengths of material; Knot-tying devices ;Control of the correct working of the interconnecting device
    • B65H69/06Methods of, or devices for, interconnecting successive lengths of material; Knot-tying devices ;Control of the correct working of the interconnecting device by splicing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/30Handled filamentary material
    • B65H2701/31Textiles threads or artificial strands of filaments

Description

本発明は糸巻取装置に関するものであり、詳細には、糸巻取装置において巻き取られる糸が有する糸欠陥を除去する作業に関するものである。
精紡機等で生産された糸は、給糸ボビンに巻き付けられて糸巻取装置へ搬送される。そして、糸巻取装置においては、当該糸巻取装置へ搬送された複数の給糸ボビンの糸が糸継装置によって繋ぎ合わされて所定長のパッケージが生成される。この種の糸継装置を備える糸巻取装置において、巻取ボビン側の糸端を捕捉して糸継装置に導くためのサクションアームと、給糸ボビン側の糸端を捕捉して糸継装置へ導くための中継ぎパイプと、を備える糸巻取装置の構成が従来から知られている。以下、この糸巻取装置における糸継作業を、糸切れや糸切断が発生した場合と、新しい給糸ボビンが供給された場合と、に分けて説明する。
巻取作業中に糸切れや糸切断等が発生した場合、上糸は、慣性回転する巻取ボビン側に巻き取られ、下糸は適宜のトラップ手段に保持される。そして、糸継作業が以下のようにして行われる。即ち、回転を停止した巻取ボビンを逆転させ、解舒される上糸の糸端を前記サクションアームの先端で吸引することにより捕捉し、これを糸継装置へ導く。また、これとほぼ同時に、前記トラップ手段に保持されている下糸の糸端を中継ぎパイプの先端で吸引することによって捕捉し、下糸を給糸ボビンから解舒させつつ、糸継装置へ導く。その後は、上糸と下糸の糸端を糸継装置で糸継ぎし、巻取作業が再開される。
一方、給糸ボビンの糸がすべて巻取ボビンに巻き取られ、新しい給糸ボビンが供給された場合の糸継作業は以下のようにして行われる。即ち、回転を停止した巻取ボビンを逆転させ、解舒される上糸の糸端を前記サクションアームの先端に設けられたサクションマウスで吸引することにより捕捉し、これを糸継装置へ導く。また、これとほぼ同時に、新しい給糸ボビン側の糸(下糸)の糸端を空気流によって吹き上げ、これを中継ぎパイプの先端で吸引することによって捕捉する。そして、下糸を給糸ボビンから解舒させつつ、その糸端を中継ぎパイプによって糸継装置へ導く。その上で、上糸と下糸の糸端を糸継装置で糸継ぎし、巻取作業を再開する。
なお、上述した巻取ボビンの停止は、糸巻取装置が備えるリフトアップ機構及びパッケージブレーキ機構によって行われる。リフトアップ機構は、クレードルを上昇させて、巻取ボビンを巻取駆動部から離間させる。パッケージブレーキ機構は、前記リフトアップ機構によって前記クレードルが上昇するのと同時に、前記クレードルに把持された巻取ボビンの回転を停止させる。これによって巻取ボビンの回転が停止し、巻取作業が中断される。
また、上記の糸巻取装置と目的は異なるが、複数の色のパッケージから1つのパッケージを生成するためのアレンジワインダが例えば特許文献1に開示されている。特許文献1のアレンジワインダは、糸の長手方向に種々の色糸や糸種をそれぞれ所定長さに測長しながら連続的に巻成する巻糸パッケージを製造するように構成されている。具体的には、このアレンジワインダは、複数の色の異なるパッケージや複数の糸種の異なるパッケージから少なくとも一本の糸を選択装置により選択し、糸継装置により糸継ぎすると共に、糸の測長と貯留を同時に行う糸測長貯留装置を経由して連続的にパッケージに巻成する。
特開2004−156186号公報
更に、糸切れが発生したときに巻取作業を中断させることなく巻取りを行う糸巻取方法及び装置が特許文献2に開示されている。この特許文献2に開示された装置は、ボビンから巻き出された糸を貯留し、糸切れが発生したときには、糸継作業が完成するまで貯留された糸を使用して巻取りを継続することが記載されている。
米国特許第3314621号明細書
パッケージの巻取速度の高速化は、生産効率向上のために従来から求められているところである。しかし、巻取速度を高速化すれば、走行する糸への負荷が増大し、糸切れが頻発してしまう。糸切れが発生した場合、パッケージから糸を引き出して給糸ボビン側の糸と糸継ぎを行う必要があるが、糸継作業においてパッケージを逆転させてパッケージ側の糸を捕捉する際に、サクションアームの吸引力によってパッケージの表面部分が引っ張られて、綾乱れが発生することもあった。また、糸継作業中はパッケージを逆転させるために巻取作業が中断されるので、巻取速度だけを高速化しても、生産効率の効果的な向上には必ずしも繋がらなかった。更に、高速回転しているパッケージを急停止させ、糸継作業後にパッケージが停止する前の回転速度まで再加速させるルーチンを巻取作業が中断されるたびに繰り返すことになるため、電力消費量も大きなものとなっていた。
この点、特許文献1に開示する巻糸パッケージは、糸に貯留部を設ける構成によって連続して糸を巻き取る構成を実現している。しかし、特許文献1はあくまで複数の色のパッケージから1つの糸を生成するための構成であり、糸欠陥を除去する構成を備えていない。そのため、糸欠陥を含んだ部分がそのままパッケージに巻き取られてしまうことになる。また、糸欠陥除去を行ったとしても糸欠陥を有する部分が糸貯留部分にいったん巻き取られれば、糸継装置の構成上、糸欠陥を除去することは困難である。
また、特許文献2に開示する糸巻取方法及び装置は、糸を貯留する貯留容器を設けることによって、糸切れないしは欠点除去作業が発生した際にもパッケージの巻取作業を継続している。この糸巻取方法及び装置においては、糸切れないしは欠点除去作業が発生したときに、パッケージの巻取作業を継続するために貯留された糸を枯渇させること無く効率よく欠点除去及び糸継ぎを行うことが重要である。しかし、特許文献2にはパッケージの巻取作業を継続しつつ、糸継ぎ、欠点除去を行うことに関する具体的な記載がない。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、パッケージの巻始めから巻終りまで連続的に糸を巻き取ることができる糸巻取装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、給糸ボビンから引き出される糸をパッケージに巻き取る糸巻取装置において、以下の構成が提供される。即ち、糸巻取装置は、糸を綾振りさせながら前記パッケージに巻き取る巻取部と、前記パッケージに巻き取られる前の糸を貯留できる糸貯留装置と、糸欠陥を検出するための糸欠陥検出部と、糸継作業を行う糸継装置と、前記給糸ボビンを保持する給糸部と、前記糸貯留装置に貯留された糸を糸走行方向上流側へ引き出す引出機構と、を備える。
これにより、引出機構によって糸貯留装置から糸を引き出して糸継作業を行うことができ、パッケージ側の巻取作業を連続的に行うことができる。従って、パッケージの巻取作業が中断されることによって生じる巻取時間のロスを削減でき、パッケージの生産効率を向上させることができる。また、巻取作業が中断されないので、パッケージの回転開始時に発生する巻取テンションの変動による綾振への影響を最小限に抑えることができる。更に、停止させたパッケージを巻取作業時の巻取速度まで加速するために消費される電力量を抑えることができ、省エネルギー化を実現できる。
前記の糸巻取装置においては、以下のように構成されることが好ましい。前記引出機構は、前記パッケージ側の糸である上糸を捕捉して前記糸継装置に案内する上糸捕捉手段と、前記糸貯留装置の駆動手段としての糸貯留駆動部と、前記糸貯留駆動部を制御する制御部と、により構成される。
これにより、糸貯留装置の糸貯留駆動部を制御部で制御しながら上糸捕捉手段によって糸貯留装置から糸を引き出して捕捉することができる。例えば、糸貯留装置の糸を糸走行方向上流側に引き出すように駆動手段を駆動させながら前記上糸捕捉手段に糸貯留装置の糸を捕捉させることができる。
前記の糸巻取装置においては、以下のように構成されることが好ましい。前記給糸部は、空になった給糸ボビンを排出して、新たな給糸ボビンを受け取るボビン保持部を備える。前記ボビン保持部が受け取った新たな給糸ボビンの糸端と、前記糸貯留装置側の糸端とが、前記糸継装置によって糸継ぎされる。
これにより、巻取作業を停止させることなく給糸ボビンの交換を行うことができ、パッケージの生産効率が一層向上する。
本発明の第2の観点によれば、交換可能な給糸ボビンから引き出される糸をパッケージに巻き取る糸巻取装置において、以下の構成が提供される。即ち、この糸巻取装置は、巻取駆動部と、糸貯留装置と、糸欠陥検出部と、糸継装置と、上糸捕捉手段と、下糸捕捉手段と、制御部と、を備える。巻取駆動部は、前記パッケージを回転させる。糸貯留装置は、前記パッケージに巻き取られる前の糸を貯留できる。糸欠陥検出部は、糸欠陥を検出する。糸継装置は、糸継作業を行う。上糸捕捉手段は、前記パッケージ側の糸である上糸を捕捉して前記糸継装置に案内する。下糸捕捉手段は、前記給糸ボビン側の糸である下糸を捕捉して前記糸継装置に案内する。前記制御部は、前記糸欠陥検出部が糸欠陥を検出したときは、検出された糸欠陥よりも糸巻取方向上流側の糸を切断すると同時に、前記糸貯留装置による糸の貯留を停止させ、糸貯留装置の下方に停止した上糸を前記上糸捕捉手段が捕捉して案内するとともに、前記下糸捕捉手段が捕捉した下糸を前記糸継装置へ案内して糸継作業を行うように制御する。
これにより、糸継作業の間も、パッケージ側の糸を引き出すためにパッケージを逆転又は停止させることなく巻取作業を行うことができる。従って、パッケージの巻取作業が中断されることによって生じる巻取時間のロスを削減でき、パッケージの生産効率を向上させることができる。また、糸継作業のためにパッケージが逆転又は停止しないので、パッケージの巻始めから巻終りまで、糸がパッケージから引き出されたりすることなく安定した状態で連続的に巻き取ることができる。従って、停止させたパッケージを巻取作業中の回転速度まで再駆動させる頻度が少なくなるので消費される電力量が抑えられ、省エネルギー化を実現できる。また、上糸捕捉手段はパッケージで直接糸を捕捉しない構成なので、パッケージ側の糸の捕捉時に綾乱れ等のパッケージの品質低下が生じることがない。また、糸欠陥を検出した場合でも、糸貯留装置から当該糸欠陥を有する部分よりも糸巻取方向上流側の糸を引き出して切断して糸継作業を行うので糸欠陥を確実に取り除くことができる。更に、給糸ボビンの糸が無くなったときに、下流側では貯留された糸が不足することなく、パッケージの巻取を継続しながら、糸貯留装置よりも上流の位置で糸端を容易に捕捉して新しい給糸ボビンの糸と糸継ぎすることができる。
前記の糸巻取装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、前記糸貯留装置は、糸を巻き回して貯留するための貯留部と、前記貯留部に対して相対回転可能に取り付けられる巻付手段と、前記巻付手段を正転及び逆転させるための糸貯留駆動部と、を備える。前記制御部は、前記上糸捕捉手段が前記上糸を前記糸貯留装置へ案内する際には、前記糸貯留駆動部が逆転又は無負荷となるように制御される。
これにより、糸貯留駆動部の制御によって巻付手段の正転速度を変化させることで、糸の貯留量を容易に調節できる。また、巻付手段の逆転を制御することで適切な引出量及びタイミングで糸を上流側へ引き出すことができるので、糸継作業をより精密に行うことができる。
前記の糸巻取装置においては、以下のように構成されることが好ましい。糸貯留装置は、前記巻付手段の少なくとも一部を覆うケーシングを有しており、前記ケーシングには、給糸ボビンから引き出された糸を前記糸貯留装置内へ導入するための導入孔が形成される。前記糸貯留装置よりも糸巻取方向上流側で糸切れ又は糸切断が発生した場合には、前記制御部は、前記上糸の糸端が前記導入孔に導入される前に前記巻付手段を停止させるよう前記糸貯留駆動部を制御する。
これにより、糸を確実に糸貯留装置内に導くことができる。また、糸切れ若しくは糸切断が発生した場合でも上糸が糸貯留装置に巻き取られてしまうことを防止できるとともに、上糸の糸端を捕捉し易い位置で留まらせることができ、上糸案内捕捉手段による捕捉をより確実なものとすることができる。
前記の糸巻取装置においては、以下のように構成されることが好ましい。即ち、この糸巻取装置は、前記糸貯留装置の糸貯留量を検出するための糸貯留量検出手段を備える。また、前記制御部は、前記糸貯留量検出手段によって検出された前記糸貯留量に応じて前記糸貯留駆動部を制御する。
これにより、糸貯留駆動部の巻付手段の正転速度を変化させることによってパッケージの巻取速度を一定に保ちつつ、前記糸貯留装置に十分な量の糸を貯留することができる。例えば、糸貯留量が少ないときには糸貯留駆動部の回転速度を速めることによって、常に適切な貯留量を確保できる。
本発明の第3の観点によれば、前記の糸巻取装置を複数備えることを特徴とする自動ワインダが提供される。
これにより、巻取作業を連続的に行うことができ、パッケージの生産効率が高い自動ワインダを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係る自動ワインダが備える巻取ユニット(糸巻取装置)10の概略的な構成を示した正面図である。
図1に示す巻取ユニット10は、給糸ボビン21から解舒される糸20をトラバースさせながら巻取ボビン22に巻き付けて、所定長で所定形状のパッケージ30とするものである。本実施形態の自動ワインダは、並べて配置された複数の巻取ユニット10と、その並べられた方向の一端に配置された図略の機台制御装置と、を備えている。そして、それぞれの巻取ユニット10は、正面視で左右一側に設けられた図略のユニットフレームと、このユニットフレームの側方に設けられた巻取ユニット本体16と、を備えている。
前記巻取ユニット本体16は、巻取部5と、糸貯留部6と、糸欠陥検出部7と、糸継部8と、給糸部9と、を備えている。前記巻取部5は、巻取ボビン22を保持可能に構成された図略のクレードルと、糸20をトラバースさせるとともに前記巻取ボビン22を回転させるための巻取ドラム(綾振ドラム)24と、後述する第2テンサ42と、を備える。前記クレードルは巻取ドラム24に対し近接又は離間する方向に揺動可能に構成されており、これによって、パッケージ30が巻取ドラム24に対して接触又は離間される。図1に示すように、前記巻取ドラム24の外周面には螺旋状の綾振溝27が形成されており、この綾振溝27によって糸20をトラバースさせるように構成している。
前記糸貯留部6は、パッケージ30に巻き取られる前の糸20を貯留するためのアキュムレータ61を備える。また、前記糸欠陥検出部7は、糸欠陥を検出するためのクリアラ15を備える。前記糸継部8は、糸継作業を行うスプライサ装置(糸継装置)14と、下糸案内パイプ(下糸捕捉手段)25と、上糸案内パイプ(上糸捕捉手段)26と、を備える。前記給糸部9は、給糸ボビン21を保持するための給糸ボビン保持部60と、糸解舒補助装置12と、第1テンサ41と、を備える。
また、給糸部9は新たな給糸ボビン21を給糸ボビン保持部60へ供給するための図略のボビン供給装置を更に備えている。このボビン供給装置にはマガジン式の供給装置やトレイ式の供給装置がある。この給糸部9は、巻取ユニット10にセットされている給糸ボビン21から糸20が全て引き出されると、給糸ボビン保持部60に保持されている空ボビンを排出し、前記ボビン供給装置が新たな給糸ボビン21を交換のために給糸ボビン保持部60へ順次供給する。
糸解舒補助装置12は、給糸ボビン21の芯管に被さる規制部材40を給糸ボビン21からの糸の解舒と連動して下降させることにより、給糸ボビン21からの糸の解舒を補助するものである。規制部材40は、給糸ボビン21から解舒された糸の回転と遠心力によって給糸ボビン21上部に形成されたバルーンに対し接触し、当該バルーンに適切なテンションを付与することによって糸の解舒を補助する。規制部材40の近傍には前記給糸ボビン21のチェース部を検出するための図略のセンサが備えられており、このセンサがチェース部の下降を検出すると、それに追従して前記規制部材40を例えばエアシリンダ(図略)によって下降させることができる。
糸解舒補助装置12の近傍には、糸20の有無を検知可能なヤーンフィーラ(下糸検出センサ)37が設けられている。このヤーンフィーラ37は、給糸ボビン21から引き出される糸20が無くなったことを検出して、ユニット制御部50に糸無し検出信号を送信できるように構成されている。
第1テンサ41は、走行する糸20に所定のテンションを付与するものである。この第1テンサ41としては、例えば、固定の櫛歯に対して可動の櫛歯を配置するゲート式のものを用いることができる。可動側の櫛歯は、櫛歯同士が噛み合わせ状態又は解放状態になるように、図略のロータリ式のソレノイドにより回動することができる。この第1テンサ41によって、後述のアキュムレータ61に貯留される糸に一定のテンションを付与し、アキュムレータ61において糸20を整然と巻き付けて貯留することができる。
スプライサ装置14は、クリアラ15が糸欠陥を検出したとき、又は給糸ボビン21からの解舒中の糸切れ時等に、給糸ボビン21側の下糸と、パッケージ30側の上糸とを糸継ぎするものである。スプライサ装置14としては、機械式のものや、圧縮空気等の流体を用いるもの等を使用することができる。
クリアラ15は、糸20の太さを適宜のセンサで監視することで欠陥を検出するように構成されており、このクリアラ15のセンサからの信号をアナライザ52で処理することで、スラブ等の糸欠陥を検出可能に構成されている。なお、前記クリアラ15は、糸20の走行速度を検知するセンサ、及び、単に糸20の有無を検知するセンサとしても機能させることができる。
クリアラ15の下流側には走行中の糸にワックス付けをするためのワキシング装置17が配置されている。また、ワキシング装置17の下流側には図略の吸引部が備えられている。この吸引部は適宜の負圧源に接続され、ワックスの滓や糸屑等を吸引除去することができる。
アキュムレータ61は、所定量の糸を貯留できる糸貯留装置として構成される。給糸ボビン21から搬送されてきた糸20はアキュムレータ61に貯留され、その後、アキュムレータ61から引き出されてパッケージ30に巻き取られる。
前記アキュムレータ61は、貯留した糸20を上流側及び下流側の両方に引き出すことができるように構成されている。この構成により、貯留されている糸20をパッケージ30に巻き取らせるのと並行して、給糸ボビン21側にも糸20を引き出して糸継作業を行うことができる。なお、アキュムレータ61の構造、糸継作業時の動作の詳細については後述する。
第2テンサ42はアキュムレータ61の下流側に配置されており、アキュムレータ61から糸が解舒される際に発生するテンションを制御するものである。これによって、アキュムレータ61から引き出された糸は適宜のテンションが付与された状態で巻取ボビン22に巻き取られることになる。第2テンサ42は、第1テンサ41と同様に、固定の櫛歯に対して可動の櫛歯を配置するゲート式のものを用いることができる。
スプライサ装置14の下側及び上側には、給糸ボビン21側の下糸を捕捉して案内する下糸案内パイプ(下糸捕捉手段)25と、パッケージ30側の上糸を捕捉して案内する上糸案内パイプ(上糸捕捉手段)26と、が設けられている。下糸案内パイプ25の先端には下糸吸引口32が形成され、同様に上糸案内パイプ26の先端にも上糸吸引口34が形成されている。下糸案内パイプ25及び上糸案内パイプ26には適宜の負圧源がそれぞれ接続されており、前記下糸吸引口32及び上糸吸引口34に吸引流を作用させることができる。
巻取ボビン22は、当該巻取ボビン22に対向して配置される巻取ドラム24が回転駆動することにより駆動される。この巻取ドラム24はドラム駆動モータ53の出力軸に連結されており、このドラム駆動モータ53の作動はモータ制御部54により制御される。このモータ制御部54は、ユニット制御部50からの運転信号を受けて前記ドラム駆動モータ53を運転及び停止させる制御を行うように構成している。
次に図2を参照してアキュムレータ61について説明する。図2は、アキュムレータ61の概略的な構成を示す模式断面図である。図2に示すように、アキュムレータ61は、回転軸ケーシング70と、貯留部71と、糸案内部72と、を備える。また、前記回転軸ケーシング70は、上方が開放された円筒状の筒部78と、この筒部78の開放側端部に形成された鍔部79と、を備えている。
前記貯留部71は、前記鍔部79の上方に配置されている。この貯留部71は、円板状に形成される支持板81と、この支持板81から上方に突出する複数のロッド部材82と、この複数のロッド部材82の先端部分が接続される円板状の取付板83と、を備える。また、貯留部71は、前記支持板81と前記鍔部79との間に隙間を形成するように配置されており、この隙間の内部を後述の巻付筒75が回転できるように構成されている。
複数のロッド部材82は鉛直方向に直交する円周上に等間隔で並べて配置されており、前記貯留部71は、これらのロッド部材82によって略円筒形状を形成するように構成されている。この複数のロッド部材82で構成される略円筒形状の貯留部71の外周部分に糸20を巻き回すことによって、糸20が貯留部71に貯留されることになる。
糸案内部72は、前記回転軸ケーシング70の内部に配置されている。回転軸ケーシング70において、前記筒部78の下部(貯留部71と反対側の端部)には導入孔80が形成されており、給糸ボビン21から引き出された糸20は前記導入孔80から糸案内部72へ導かれるようになっている。
前記筒部78の内部には、前記回転軸ケーシング70及び貯留部71に対して相対回転可能に取り付けられる回転軸73が配置されている。この回転軸73と前記筒部78の間にはサーボモータ(糸貯留駆動部)55が組み込まれており、回転軸73を正転及び逆転させることができる。また、この回転軸73の中心には、軸孔状の糸通路74が形成されている。
この回転軸73の一端(前記導入孔80と反対側の端部)には、円筒状に形成される巻付筒(巻付手段)75が固定されている。この巻付筒75は、上向きに若干傾斜しながら、回転軸ケーシング70(鍔部79)と支持板81との隙間を通過するようにして径方向に延出し、その先端部分の一部が回転軸ケーシング70より若干飛び出すように構成されている。この巻付筒75は回転軸73と一体的に回転するように構成される。また、巻付筒75の内部は前記糸通路74と接続されている。
また、本実施形態の巻取ユニット10は、貯留部71に貯留させた糸20を上流側に引き出すための引出機構を備える。この引出機構は、上糸案内パイプ26と、サーボモータ55と、サーボモータ55を制御するためのユニット制御部50とを備えている。この引出機構によって糸の円滑な引出が可能となっている。
以上の構成において、糸案内部72の導入孔80から回転軸ケーシング70内に導かれた糸20は、糸通路74及び巻付筒75の内部を通って当該巻付筒75の先端から排出されることで、前記貯留部71の側面部分に誘導される。従って、前記サーボモータ55を正方向に駆動すると、巻付筒75が回転軸73とともに回転し、これによって前記側面部分に糸20が巻き回されることになる。
また、前記貯留部71において複数配置されるロッド部材82のそれぞれは、支持板81側の端部から取付板83側の端部へ近づくに従って貯留部71の内側方向へ傾斜するように配置されている。このロッド部材82の傾斜によって、貯留部71に巻き付けられた糸は上方に滑るように移動する。従って、後述の巻付筒75によって糸20が連続して巻き付けられると、前記傾斜部分に巻き取られた糸が上方へと移動していくので、ロッド部材82で構成される前記側面部分には糸20が螺旋状に整列した状態で貯留されることになる。
なお、本実施形態では糸貯留駆動部としてサーボモータ55が使用されているので、巻付筒75の回転の急停止又は加減速等を精密に行うことができる。これによって糸20の引出量や引き出すタイミング等を正確に制御でき、糸継作業をよりスムーズに行うことができる。
また、図1に示すように、巻取ユニット10は、貯留部71の上部に配置される第1貯留センサ76と、貯留部71の下部に配置される第2貯留センサ77と、を備えている。この2つの貯留センサ(糸貯留量検出手段)76,77は非接触型の光学センサ等で構成されており、それぞれがユニット制御部50に電気的に接続されている。第1貯留センサ76は、貯留部71を構成するロッド部材82の上端側に巻き付けられた糸を検出可能なように貯留部71の上端側に配置され、アキュムレータ61の最大貯留状態を検知する。また、第2貯留センサ77は、ロッド部材82の下端側に巻かれた糸を検出可能なように貯留部71の下流側に配置され、アキュムレータ61の糸貯留不足を検知する。ユニット制御部50は、第1貯留センサ76及び第2貯留センサ77からの糸検出信号に基づいて、貯留部71への糸20の巻付速度を制御する。これによって、アキュムレータ61の糸貯留量を過不足が生じないように調節することができる。
なお、アキュムレータ61において糸が貯留部71に巻き付けられる速度(換言すれば、上流側の給糸ボビン21からアキュムレータ61への糸供給速度)は、糸の巻取を開始した時点では、順次増幅されるパッケージ30の糸巻取速度と等しい速度又はそれよりも速い速度になるように制御する。そして、巻取開始から所定時間が過ぎ、糸継作業時に必要な糸量がアキュムレータ61に貯留されたときには、サーボモータ55の駆動を制御し、パッケージ30の糸巻取速度と等しい速度で糸を貯留部71に巻き付け、アキュムレータ61に貯留された糸量を維持させる。なお、糸継作業時に必要な糸量とは、後述するスプライサ装置14での糸継作業のためにアキュムレータ61から上流側へ引き出される糸量に、当該糸継作業と並行して行われるパッケージ30への巻取のためにアキュムレータ61から下流側へ引き出される糸量を加算したものである。貯留部71においては、この必要な糸量以上の糸を貯留した状態を常に維持することが好ましい。
前記アキュムレータ61の貯留部71から解舒された糸20は、巻取ドラム24により駆動されるパッケージ30に巻き取られる。そして、このときに第2テンサ42が糸20へ付与するテンションは、ユニット制御部50により巻取速度に応じて制御される。
次に、クリアラ15が糸欠陥を検出したときの糸継作業について説明する。クリアラ15は、糸太さの監視により糸欠陥を検出すると、ユニット制御部50に糸欠陥検出信号を送信する。この糸欠陥検出信号に基づき、前記ユニット制御部50はクリアラ15の下方に設けられたカッタ(糸切断手段)を操作して、糸20を切断する。同時にユニット制御部50は、アキュムレータ61のサーボモータ55を停止させることにより、巻付筒75の回転を停止させる。これにより、上糸は、アキュムレータ61の導入孔80より下方で停止させられる。
図3を参照して上糸案内パイプ26の捕捉位置について説明する。図3は上糸案内パイプ26が捕捉位置にある様子を示す正面図である。糸が切断された後、ユニット制御部50は、上糸案内パイプ26を図3に示す捕捉位置まで軸35を中心として回動させる。この捕捉位置では、上糸案内パイプ26の先端の上糸吸引口34が、アキュムレータ61の導入孔80より下方で垂れ下がっている糸に対面している。
このとき、糸欠陥を有した部分がアキュムレータ61から引き出され、上糸吸引口34に吸引されるように、サーボモータ55を逆方向に駆動させる、若しくは、糸欠陥が上糸吸引口34に吸引されるまで、ニュートラルな状態を維持する。前述のとおり上糸案内パイプ26には負圧源が接続されているので、上糸吸引口34近傍に発生する吸引流によって上糸を捕捉し、スプライサ装置14まで導くことができる。そして、下糸案内パイプ25の下糸吸引口32が図1で示す位置で下糸を捕捉し、その後、軸33を中心にして上方へ回動することでスプライサ装置14に下糸を案内する。この状態で、案内された上糸と下糸とがスプライサ装置14によって糸継ぎされることによって糸継作業が終了する。この際、糸欠陥を含む上糸の糸端部は、スプライサ装置14のカッタにより切断され、上糸案内パイプ26に接続された図略の負圧源により吸引除去される。その後、ユニット制御部50はサーボモータ55を正方向に再び駆動して、糸20を貯留する方向に巻付筒75を回転させる。
次に、給糸ボビン21の交換時の糸継動作を説明する。給糸ボビン21から供給される糸が無くなったことを前記ヤーンフィーラ37が検出すると、当該ヤーンフィーラ37は糸無し検出信号をユニット制御部50に送信する。この糸無し検出信号を受信したユニット制御部50は、アキュムレータ61への糸の供給を停止させる。このとき、サーボモータ55を停止させるタイミングを調節して糸端が所定の位置に止まるようにすると、糸の捕捉が容易になり、更に糸の無駄を抑制できて好ましい。
そしてユニット制御部50は、上糸案内パイプ26を捕捉位置に回動させてアキュムレータ61入口近傍の糸を吸引捕捉するとともに、この状態で下方回動してスプライサ装置14まで上糸を導く。また、前記マガジン式供給装置によって新しい給糸ボビン21が供給されると、その新しい給糸ボビン21側の糸は、下糸案内パイプ25によってスプライサ装置14まで導かれる。そして、上糸と下糸とをスプライサ装置14で糸継ぎした後、サーボモータ55を制御して、糸20が貯留される方向に巻付筒75を回転させる。
次に図4を参照して、糸欠陥を検出した際に上糸をスプライサ装置14に案内するまでのアキュムレータ61及び上糸案内パイプ26の制御について説明する。図4のフローが開始されると、ユニット制御部50は、糸欠陥が検出されたことを示す信号をクリアラ15から受信するまで待機する(S101)。糸欠陥検出信号を受信すると、ユニット制御部50はサーボモータ55の正転を直ちに停止して(S102)、図略のカッタで糸20を切断する(S103)。
次に、上糸案内パイプ26の回動に必要な糸量を引き出すため、サーボモータ55所定数逆転させる(S104)。続いて、上糸案内パイプ26を図3の実線で示す捕捉位置に回動させて静止させる(S105)。そして、アキュムレータ61の導入孔80より下方に垂れ下がっている上糸に対し上糸吸引口34による吸引流を作用させ、上糸の吸引捕捉を行う(S106)。次に、ユニット制御部50は上糸案内パイプ26を下方の案内位置へ回動させる(S107)。これにより、アキュムレータ61に導入された上糸及び糸欠陥の部分を引き出すことができる。なお、S104の処理においてサーボモータ55を所定数逆転させる構成に代えてサーボモータ55をニュートラルな状態にする構成に変更することもできる。
上糸案内パイプ26の案内位置への回動が完了すると、ユニット制御部50はクリアラ15の信号を調べる(S108)。即ち、本実施形態では、上糸案内パイプ26によって上糸がスプライサ装置14に正常に導かれると、それと同時に上糸の糸道がクリアラ15を通過し、クリアラ15によって糸が検知されるようになっている。従って、クリアラ15が糸を検知した場合は、スプライサ装置14への上糸の案内に成功したことを意味するので、巻取作業の邪魔にならない待機位置まで上糸案内パイプ26を移動させた後(S109)、上糸の案内に関する制御フローを終了する。クリアラ15が上糸を検知しなかった場合は、上糸の案内に失敗したことを意味するので、S105の処理に戻り、再び上糸案内パイプ26による上糸の糸端の捕捉を試みる。なお、本実施形態の糸巻取装置においては、アキュムレータ61の導入孔80という定まった範囲で上糸の捕捉を行うことができるので、従来に比べ上糸の案内に失敗することは少ない。
なお、上糸の案内に失敗した場合にS105ではなくS104の処理に戻るようにして、サーボモータ55を追加的に逆転させて糸20を更に上流側へ引き出すように制御しても良い。また、S106の処理では上糸に対し、吸引流を作用させて上糸の吸引捕捉を行ったが、上糸をグリップ機構等で把持して捕捉する構成とすることもできる。
以上に示した一連のフローによって、スプライサ装置14まで案内された上糸は、下糸案内パイプ25によって導かれた下糸と糸継ぎされる。上記の糸継作業はパッケージ30への糸20の巻取作業と並行して行われるので、巻取ドラム24を停止及び逆転させることなく糸欠陥を除去することができる。糸継作業が終了すると、サーボモータ55は正転を開始してアキュムレータ61への糸の供給を再開する。前記糸継作業によって消費された糸量を回復させるため、貯留部71への糸20の供給速度は、パッケージ30の巻取速度よりも大きくなるよう制御される。所定量の糸が貯留されると、ユニット制御部50はアキュムレータ61への糸の供給速度をパッケージ30の糸巻取速度と等しい速度に戻す。
次に図5を参照して、給糸ボビン21の糸が全て無くなった場合において、上糸をスプライサ装置14に案内するまでのアキュムレータ61及び上糸案内パイプ26の制御について説明する。図5のフローが開始されると、ユニット制御部50は前記ヤーンフィーラ37から糸無し検出信号を受信するまで待機する(S201)。糸無し検出信号を受信すると、ユニット制御部50はサーボモータ55の正転を停止させて、アキュムレータ61への糸20の供給を停止する(S202)。次に、上糸案内パイプ26を図3の実線で示す捕捉位置に回動させて静止させる(S203)。アキュムレータ61から引き出した糸に上糸吸引口34の吸引流を作用させ、上糸の吸引捕捉を行う(S204)。ユニット制御部50は上糸案内パイプ26の回動に必要な糸量を引き出すためにサーボモータ55を所定数逆転させる(S205)。次に、上糸案内パイプ26を下方の案内位置へ回動させる(S206)。S207の処理でクリアラ15が糸20を検知しなかった場合はS204の処理に戻り、再び上糸案内パイプ26による上糸の糸端の捕捉を試みる。クリアラ15が糸を検知した場合は、待機位置まで上糸案内パイプ26を移動させた後(S208)、図5のフローを終了する。なお、S203の処理においてサーボモータ55を所定数逆転させる構成に代えてサーボモータ55をニュートラルな状態にする構成に変更することもできる。
本実施形態では、給糸ボビン21の糸20が無くなったときに、ユニット制御部50はアキュムレータ61への糸20の供給を停止させるように制御している(図5のS201、S202)。この構成により、給糸ボビン21の糸20が無くなったときに、下流側ではパッケージ30の巻取を継続しながら、アキュムレータ61よりも上流の位置で糸端を容易に捕捉して新しい給糸ボビン21の糸20と糸継ぎすることができる。
以上に示した糸継作業もパッケージ30への糸の巻取作業と並行して行われるので、巻取ドラム24を停止及び逆転させることなく、給糸ボビン21の交換を行うことができる。糸継作業が終了すると、サーボモータ55は正転を開始して、新しい給糸ボビン21の糸20をアキュムレータ61へ供給する。
以上に示すように、本実施形態の巻取ユニット10は、糸を綾振りさせながらパッケージ30に巻き取る巻取ドラム24と、パッケージ30に巻き取られる前の糸20を貯留できるアキュムレータ61と、糸欠陥を検出するための糸欠陥検出部7と、糸継作業を行う糸継部8と、前記給糸ボビン21を保持する給糸ボビン保持部60と、アキュムレータ61に貯留された糸20を糸走行方向上流側へ引き出す引出機構と、を備える。
この構成により、前記引出機構によってアキュムレータ61から糸を引き出して糸継作業を行うことができ、パッケージ30側の巻取作業を連続的に行うことができる。従って、パッケージ30の巻取作業が中断されることによって生じる巻取時間のロスを削減でき、パッケージ30の生産効率を向上させることができる。また、巻取作業が中断されないため、パッケージ30の回転開始時に発生する巻取テンションの変動による綾振への影響を最小限に抑えることができる。更に、パッケージ30を巻取作業時の巻取速度まで加速させるために消費される電力量を抑えることができ、省エネルギー化を実現できる。
また、本実施形態の巻取ユニット10は、以下のように構成される。前記引出機構は、パッケージ30側の糸20である上糸を捕捉してスプライサ装置14に案内する上糸案内パイプ26と、アキュムレータ61に設けられたサーボモータ55と、前記サーボモータ55を制御するユニット制御部50と、により構成される。
この構成により、ユニット制御部50でサーボモータ55の駆動を制御しながら上糸案内パイプ26によってアキュムレータ61からを引き出してスプライサ装置14まで案内することができる。上記実施形態に示したように、アキュムレータ61の糸20を糸走行方向上流側に引き出すようにサーボモータ55を駆動させながら上糸案内パイプ26にアキュムレータ61の糸20を吸引捕捉させることができる。
また、本実施形態の巻取ユニット10は、以下のように構成される。給糸部9は、空になった給糸ボビン21を排出して、新たな給糸ボビン21を受け取る給糸ボビン保持部60を備える。給糸ボビン保持部60が受け取った新たな給糸ボビン21の糸端と、アキュムレータ61側の糸端とが、スプライサ装置14によって糸継ぎされる。
この構成により、巻取作業を停止させることなく給糸ボビン21の交換を行うことができ、パッケージの生産効率が一層向上する。
また、本実施形態の巻取ユニット10は、ドラム駆動モータ53と、アキュムレータ61と、糸欠陥検出部7と、スプライサ装置14と、上糸案内パイプ26と、下糸案内パイプ25と、ユニット制御部50と、を備える。ドラム駆動モータ53は、パッケージ30を回転させるように構成されている。アキュムレータ61は、パッケージ30に巻き取られる前の糸20を貯留でき、この貯留した糸20を給糸ボビン21側に引き出すことができる。糸欠陥検出部7は糸欠陥を検出し、スプライサ装置14は糸継作業を行うように構成されている。上糸案内パイプ26は、パッケージ30側の糸20を捕捉してスプライサ装置14に案内する。下糸案内パイプ25は、給糸ボビン21側の糸20を捕捉してスプライサ装置14に案内する。前記ユニット制御部50は、クリアラ15が糸欠陥を検出したときは、検出された糸欠陥よりも糸巻取方向上流側の糸を切断すると同時にアキュムレータ61による糸の貯留を停止させ、アキュムレータ61の導入孔80の下方に停止した上糸を上糸案内パイプ26が吸引捕捉してスプライサ装置14へ案内して糸継作業を行うように制御する。
この構成により、糸継作業の間も、パッケージ30側の糸20を引き出すためにパッケージ30を逆転及び停止させることなく巻取作業を行うことができる。従って、パッケージ30の巻取作業が中断されることによって生じる巻取時間のロスを削減でき、パッケージ30の生産効率を向上させることができる。また、上糸案内パイプ26はパッケージ30の表面を直接吸引しない構成なので、パッケージ30側の糸20の捕捉時に、綾乱れ等のパッケージ30の品質低下が生じることがない。また、糸欠陥を検出した場合でも、アキュムレータ61から糸欠陥を有する部分よりも糸巻取方向上流側の糸を引き出して切断して糸継作業を行うので糸欠陥を確実に取り除くことができる。更に、給糸ボビン21の糸20が無くなったときに、下流側では貯留された糸20が不足することなく、パッケージ30の巻取を継続しながら、アキュムレータ61よりも上流の位置で糸端を容易に捕捉して新しい給糸ボビン21の糸と糸継ぎすることができる。
なお、パッケージの表面から上糸を直接捕捉する従来の構成では、パッケージの表面における糸端の位置が不定であるため、パッケージの表面全体を吸引し得るように上糸捕捉手段の先端の吸引口を細長状に形成する必要があった。しかし、本実施形態の構成ではアキュムレータ61の導入孔80から垂れ下がっている糸20を捕捉すれば良いので、上糸吸引口34を従来のサクションマウスのようにパッケージ30の巻き幅全体を含むように幅広状に構成する必要がなくなり、上糸捕捉手段(上糸案内パイプ26)をコンパクトに構成することができる。また、パッケージ30表面の糸端を捕捉する従来の構成に比べて上糸吸引口34の吸引範囲を狭くすることができるので、糸の捕捉成功率が向上し、糸継作業のサイクルタイムを一層短縮できる。更に、本実施形態はパッケージ30の表面で上糸を捕捉することがない構成なので、上糸捕捉手段での糸端の捕捉中に当該糸端が糸層表面から落ちる現象(いわゆる端面落ち)が生じることもない。
また、本実施形態の巻取ユニット10において、前記アキュムレータ61は、糸20を巻き回して貯留するための貯留部71と、貯留部71に対して相対回転可能に取り付けられる巻付筒75と、巻付筒75を正転又は逆転させるためのサーボモータ55と、を備える。そして、ユニット制御部50は、上糸案内パイプ26が上糸をアキュムレータ61へ案内する際には、サーボモータ55がユニット制御部50によって逆転又はニュートラル状態に制御される。
この構成により、サーボモータ55によって巻付筒75の正転速度を制御することで糸20の貯留量を容易に調節できる。また、巻付筒75の逆転を制御することで適切な引出量及びタイミングで糸20を引き出すことができるので、糸継作業をより精密に行うことができ、糸欠点の確実な除去及び糸の無駄防止に寄与することができる。
また、本実施形態の巻取ユニット10においては、以下のように構成される。アキュムレータ61は、巻付筒75の一部を覆う回転軸ケーシング70を有しており、回転軸ケーシング70には、給糸ボビン21から引き出された糸をアキュムレータ61内へ導入するための導入孔80が形成される。アキュムレータ61よりも糸巻取方向上流側で糸切れ又は糸切断が発生した場合には、ユニット制御部50は、上糸の糸端が導入孔80に導入される前に巻付筒75の回転を停止させるようサーボモータ55を制御する。
この構成により、糸を確実にアキュムレータ61内に導くことができる。また、糸切れ又は糸切断が発生した場合でも上糸がアキュムレータ61に巻き取られてしまうことを防止できる。また、上糸の糸端を捕捉し易い位置で留まらせることができ、上糸案内パイプ26による捕捉をより確実なものとすることができる。
また、本実施形態の巻取ユニット10においては、以下のように構成される。即ち、この巻取ユニット10は、アキュムレータ61の糸貯留量を検出するための第1貯留センサ76及び第2貯留センサ77を備える。また、ユニット制御部50は、第1貯留センサ76及び第2貯留センサ77によって検出された糸貯留量に応じてサーボモータ55を制御する。
この構成により、アキュムレータ61に貯留される糸量を適切な量に調節することができる。本実施形態においては、アキュムレータ61の巻付筒75の正転速度を変化させることによってパッケージ30の巻取速度を一定に保ちつつ、アキュムレータ61に十分な量の糸を貯留することができる。例えば、糸貯留量が少ないときにはサーボモータ55の回転速度を速めることによって、常に適切な貯留量を確保できる。
また、本実施形態の自動ワインダは前記巻取ユニット10を複数備える。この構成により、巻取作業を連続的に行うことができ、パッケージの生産効率が高い自動ワインダを提供することができる。
また、本実施形態の巻取ユニット10は、以下のステップを含む方法で糸欠陥を除去している。即ち、第1ステップでは、給糸ボビン21から引き出された糸20をパッケージ30に巻き取る前に貯留させる。第2ステップでは、糸欠陥が検出されたときに貯留されている糸20を糸欠陥の部分を含めて糸走行方向上流側へ引き出す。第3ステップでは、前記第1ステップで引き出した糸をスプライサ装置14へ案内する。第4ステップでは、給糸ボビン21側の糸をスプライサ装置14へ案内する。第5ステップでは、前記第3ステップで案内された糸と前記第4ステップで案内された糸とを糸継ぎする。
この構成により、糸欠陥を除去する場合でも、パッケージ30側の糸を引き出すためにパッケージ30を逆転又は停止させることなく連続して巻取を行うことができる。また、糸欠陥を有する部分を引き出してから糸継作業を行うので、糸欠陥を確実に取り除くことができる。
なお、上記実施形態の構成に代えて、ユニット制御部50が、糸欠陥検出時に糸20の貯留量に応じてドラム駆動モータ53の回転数を制御する構成とすることもできる。図6を参照して、糸貯留量に応じてパッケージ30の回転を制御する場合の糸欠陥検出時の巻取ドラム24及びアキュムレータ61の制御を説明する。図6は、糸欠陥検出時にアキュムレータ61に貯留される糸量を調節する場合のアキュムレータ61及び上糸案内パイプ26の回動の制御を示すフローチャートである。
図6のフローが開始されると、ユニット制御部50は、糸欠陥が検出されたことを示す信号をクリアラ15から受信するまで待機する(S301)。糸欠陥検出信号を受信すると、ユニット制御部50は、十分な糸量がアキュムレータ61に貯留されているかを貯留センサ76,77の検出値によって調べる(S302)。糸20の貯留量が十分であればサーボモータ55の正転を急停止して、サーボモータ55を所定数逆転させる(S304)。S302の処理で糸量が十分に貯留されていないと判定された場合は、巻取ドラム24の回転速度を遅くなるように制御した後(S303)、S304の処理に移行する。以後のS305〜S311の処理は、図4で説明したS103〜S109の処理と同様であるので説明を省略する。
以上に示したように、図6に示す構成の自動ワインダは、アキュムレータ61に貯留される糸量を検出するための第1貯留センサ76及び第2貯留センサ77を備える。そして、ユニット制御部50は、アキュムレータ61の糸貯留量に応じてドラム駆動モータ53を制御する(S302、S303)。
この構成により、糸20の貯留量に応じてパッケージ30の巻取速度を変化させることができる。例えば糸貯留量が少ないときにはドラム駆動モータ53の回転速度を抑えることによって、アキュムレータ61から引き出される糸20の引き出し量よりも、アキュムレータ61に貯留される糸量を多くすることにより、常に適切な貯留量を確保できる。
以上に本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の構成は更に以下のように変更することができる。
上記実施形態の構成に加えて、一定条件を満たすと巻取ドラム24の回転が停止する構成とすることもできる。例えば、クリアラ15による糸欠陥の検出が3回連続して発生した場合は、不良の給糸ボビンが供給されたとみなして巻取を停止し、不良の給糸ボビンを排出する。そして、新たなボビンが給糸ボビンとして供給され、アキュムレータ61に糸20が十分貯留された後に、巻取ドラム24を回転させ巻取りを再開する構成とすることができる。
給糸ボビン21の糸が無くなったことをヤーンフィーラ37が検知した場合に、アキュムレータ61への糸の供給を停止する代わりに供給速度を減速させる構成に変更することができる。即ち、糸が完全に停止しなくても、アキュムレータ61に糸端が完全に引き込まれる前に上糸案内パイプ26で捕捉することができれば、糸継作業のために糸をスプライサ装置14まで案内することが可能である。これにより、給糸ボビン21の糸20が無くなったときに、下流側ではパッケージ30の巻取を継続しながら、アキュムレータ61よりも上流の位置で糸端を容易に捕捉して新しい給糸ボビンの糸と糸継ぎすることができる。
また、上記実施形態の構成に加えて、アキュムレータ61に貯留される糸の貯留量に応じてパッケージ30の巻取速度を変化させる構成とすることもできる。例えば糸貯留量が少ないときにはパッケージ30の巻取速度を低下させることによって、アキュムレータ61から糸が引き出され過ぎないように調節することができ、適切な糸貯留量を確保できる。
また、上記実施形態では、テンションを制御するための第1テンサ41及び第2テンサ42はゲート式のものを用いているが、この構成に代えてディスク式のテンサを用いる等、テンション制御手段の構成は適宜変更することができる。
また、上記実施形態は、糸欠陥検出時において糸の切断はアキュムレータ61から糸を引き出した直後に行われる構成であるが、糸欠陥部分をアキュムレータ61から引き出した後の任意のタイミングで糸を切断するように変更することができる。
また、上記実施形態では、アキュムレータ61に貯留されている糸量を2つの貯留センサ76,77を用いて検出しているが、例えば3つ以上の貯留センサを用いる等、糸量の検出方法は適宜変更することができる。
本発明の一実施形態に係る巻取ユニットの概略的な構成を示した正面図。 本実施形態のアキュムレータの様子を示した模式断面図。 上糸案内パイプが待機位置から捕捉位置へ回動する様子を示した正面図。 糸欠陥検出時のアキュムレータ及び上糸案内パイプの回動の制御を示したフローチャート。 給糸ボビン交換時のアキュムレータ及び上糸案内パイプの回動の制御を示したフローチャート。 糸欠陥検出時にアキュムレータに貯留される糸量によってドラム駆動モータを調節する場合のアキュムレータ及び上糸案内パイプの回動の制御を示したフローチャート。
符号の説明
10 巻取ユニット
14 スプライサ装置(糸継装置)
15 クリアラ(糸欠陥検出部)
20 糸
21 給糸ボビン
25 下糸案内パイプ(下糸捕捉手段)
26 上糸案内パイプ(上糸捕捉手段)
30 パッケージ
50 ユニット制御部
53 ドラム駆動モータ(巻取駆動部)
55 サーボモータ(糸貯留駆動部)
61 アキュムレータ(糸貯留装置)
71 貯留部
75 巻付筒(巻付手段)

Claims (8)

  1. 給糸ボビンから引き出される糸をパッケージに巻き取る糸巻取装置において、
    糸を綾振りさせながら前記パッケージに巻き取る巻取部と、
    前記パッケージに巻き取られる前の糸を貯留できる糸貯留装置と、
    糸欠陥を検出するための糸欠陥検出部と、
    糸継作業を行う糸継装置と、
    前記給糸ボビンを保持する給糸部と、
    前記糸貯留装置に貯留された糸を糸走行方向上流側へ引き出す引出機構と、
    を備えたことを特徴とする糸巻取装置。
  2. 請求項1に記載の糸巻取装置であって、
    前記引出機構は、
    前記パッケージ側の糸である上糸を捕捉して前記糸継装置に案内する上糸捕捉手段と、
    前記糸貯留装置の駆動手段としての糸貯留駆動部と、
    前記糸貯留駆動部を制御する制御部と、
    により構成されることを特徴とする糸巻取装置。
  3. 請求項1又は2に記載の糸巻取装置であって、
    前記給糸部は、空になった給糸ボビンを排出して、新たな給糸ボビンを受け取るボビン保持部を備え、
    前記ボビン保持部が受け取った新たな給糸ボビンの糸端と、前記糸貯留装置側の糸端とが、前記糸継装置によって糸継ぎされることを特徴とする糸巻取装置。
  4. 交換可能な給糸ボビンから引き出される糸をパッケージに巻き取る糸巻取装置において、
    パッケージを回転させるための巻取駆動部と、
    前記パッケージに巻き取られる前の糸を貯留できる糸貯留装置と、
    糸欠陥を検出するための糸欠陥検出部と、
    糸継作業を行う糸継装置と、
    前記パッケージ側の糸である上糸を捕捉して前記糸継装置に案内する上糸捕捉手段と、
    前記給糸ボビン側の糸である下糸を捕捉して前記糸継装置に案内する下糸捕捉手段と、
    前記糸欠陥検出部が糸欠陥を検出したときは、検出された糸欠陥よりも糸巻取方向上流側の糸を切断すると同時に、前記糸貯留装置による糸の貯留を停止させ、糸貯留装置の下方に停止した上糸を前記上糸捕捉手段が捕捉して前記糸継装置へ案内するとともに、前記下糸捕捉手段が捕捉した下糸を前記糸継装置へ案内して糸継作業を行うように制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする糸巻取装置。
  5. 請求項4に記載の糸巻取装置であって、
    前記糸貯留装置は、
    糸を巻き回して貯留するための貯留部と、
    前記貯留部に対して相対回転可能に取り付けられる巻付手段と、
    前記巻付手段を正転及び逆転させるための糸貯留駆動部と、
    を備え、
    前記上糸捕捉手段が前記上糸を前記糸継装置へ案内する際には、前記糸貯留駆動部が前記制御部によって逆転又は無負荷に制御されることを特徴とする糸巻取装置。
  6. 請求項5に記載の糸巻取装置であって、
    前記糸貯留装置は、前記巻付手段の少なくとも一部を覆うケーシングを有しており、
    前記ケーシングには、前記給糸ボビンから引き出された糸を前記糸貯留装置内へ導入するための導入孔が形成され、
    前記糸貯留装置よりも糸巻取方向上流側で糸切れ又は糸切断が発生した場合には、前記制御部は、前記上糸の糸端が前記導入孔に導入される前に前記巻付手段を停止させるよう前記糸貯留駆動部を制御することを特徴とする糸巻取装置。
  7. 請求項2、5又は6に記載の糸巻取装置であって、
    前記糸貯留装置の糸貯留量を検出するための糸貯留量検出手段を備え、
    前記制御部は、前記糸貯留量検出手段によって検出された前記糸貯留量に応じて前記糸貯留駆動部を制御することを特徴とする糸巻取装置。
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載の前記糸巻取装置を複数備えることを特徴とする自動ワインダ。
JP2008089627A 2008-03-31 2008-03-31 糸巻取装置及びこの糸巻取装置を備える自動ワインダ Expired - Fee Related JP5007826B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089627A JP5007826B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 糸巻取装置及びこの糸巻取装置を備える自動ワインダ
CN 200910126644 CN101549806B (zh) 2008-03-31 2009-03-05 纱线卷绕装置及备有该纱线卷绕装置的自动络纱机
EP20090155645 EP2107025B1 (en) 2008-03-31 2009-03-19 Yarn winding device and automatic winder comprising yarn winding device
EP11174044A EP2377793B1 (en) 2008-03-31 2009-03-19 Yarn winding device and automatic winder

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008089627A JP5007826B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 糸巻取装置及びこの糸巻取装置を備える自動ワインダ

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009242042A JP2009242042A (ja) 2009-10-22
JP2009242042A5 JP2009242042A5 (ja) 2011-03-24
JP5007826B2 true JP5007826B2 (ja) 2012-08-22

Family

ID=40786806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008089627A Expired - Fee Related JP5007826B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 糸巻取装置及びこの糸巻取装置を備える自動ワインダ

Country Status (3)

Country Link
EP (2) EP2107025B1 (ja)
JP (1) JP5007826B2 (ja)
CN (1) CN101549806B (ja)

Families Citing this family (41)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010047407A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Murata Machinery Ltd 糸巻取装置及びそれを備える自動ワインダ
JP5190703B2 (ja) * 2008-12-24 2013-04-24 村田機械株式会社 糸巻取装置及び自動ワインダ
EP2484620B1 (en) * 2009-09-30 2015-11-04 Murata Machinery, Ltd. Yarn winder
CN102548884B (zh) * 2009-09-30 2016-03-16 村田机械株式会社 纱线卷绕装置
CN102079463A (zh) * 2009-11-26 2011-06-01 江南大学 一种新型组合式收纱锭子
JP2011157196A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Murata Machinery Ltd 糸巻取機
JP2011184181A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Murata Machinery Ltd 糸巻取機
JP5471923B2 (ja) * 2010-07-15 2014-04-16 村田機械株式会社 糸巻取装置
JP2012096867A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Murata Machinery Ltd 糸貯留引き出し装置及び糸巻取機
CN102154741A (zh) * 2010-12-14 2011-08-17 江苏华佳丝绸有限公司 一种强捻纱防捻缩装置
JP2012188255A (ja) * 2011-03-11 2012-10-04 Murata Machinery Ltd 糸巻き取り装置
JP5884280B2 (ja) * 2011-03-18 2016-03-15 村田機械株式会社 糸巻取装置及び糸巻取方法
CN102134785B (zh) * 2011-04-01 2013-01-02 厉力永 横机纱线自动上蜡装置
DE102012102576A1 (de) * 2012-03-26 2013-09-26 Maschinenfabrik Rieter Ag Verfahren zur Garnüberwachung
DE102012102695A1 (de) * 2012-03-29 2013-10-02 Maschinenfabrik Rieter Ag Vorspinnmaschine mit einer Anordnung zur Detektion und Entfernung von Garnfehlern
JP2013241231A (ja) 2012-05-18 2013-12-05 Murata Machinery Ltd 糸巻取装置及び糸巻取方法
JP2014024654A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Murata Mach Ltd 糸巻取機
DE102012020135A1 (de) * 2012-10-15 2014-04-17 FlexCon Germany GmbH Verfahren und Wickelvorrichtung zur Herstellung eines Fadenpakets
EP2774883B1 (de) 2013-03-08 2016-06-08 Gebrüder Loepfe AG Verfahren zum Spulen und Reinigen eines Garns
CN103832878A (zh) * 2013-04-19 2014-06-04 仪征金鹰纺织有限公司 一步法并纱络筒机
JP2015196598A (ja) * 2014-04-03 2015-11-09 村田機械株式会社 糸巻取装置、繊維機械、及び、パッケージの形成方法
JP2016016957A (ja) * 2014-07-10 2016-02-01 村田機械株式会社 糸巻取機及び糸巻取方法
JP2016016969A (ja) * 2014-07-10 2016-02-01 村田機械株式会社 糸貯留装置、糸巻取ユニット及び糸巻取機
JP2016044016A (ja) * 2014-08-21 2016-04-04 村田機械株式会社 糸巻取装置及び自動ワインダ
JP2016050053A (ja) * 2014-08-28 2016-04-11 村田機械株式会社 糸巻取装置
JP2016047764A (ja) * 2014-08-28 2016-04-07 村田機械株式会社 糸巻取装置及び糸巻取機
JP2016050054A (ja) * 2014-08-28 2016-04-11 村田機械株式会社 糸巻取装置及び繊維機械
DE102015000570A1 (de) * 2015-01-17 2016-07-21 Saurer Germany Gmbh & Co. Kg Verfahren und Vorrichtung zum Bewerten der Spleißverbindungen
CN105293191A (zh) * 2015-11-13 2016-02-03 安徽华茂纺织股份有限公司 便于断纱后纱尾抓取的自动络筒机剪切装置
CN105947782A (zh) * 2016-06-21 2016-09-21 大津编物(无锡)有限公司 多功能络筒机
CN105947787A (zh) * 2016-06-21 2016-09-21 大津编物(无锡)有限公司 自动络筒机
CN105947786A (zh) * 2016-06-21 2016-09-21 大津编物(无锡)有限公司 改进的络筒机
CN107829204B (zh) * 2017-11-24 2019-03-12 泉州威廉针织科技研究院股份有限公司 一种针织圆纬机的纱线检测除疵智能控制系统及控制方法
IT201900001195A1 (it) * 2019-01-28 2020-07-28 Savio Macch Tessili Spa Apparato di filatura, in particolare ad aria, con regolazione in continuo di un sistema di accumulo filo e relativo metodo di regolazione in continuo di un sistema di accumulo filo in un apparato di filatura
DE102019103193A1 (de) * 2019-02-08 2020-08-13 Saurer Spinning Solutions Gmbh & Co. Kg Fadenspeicherrohr für eine Arbeitsstelle einer Textilmaschine sowie Arbeitsstelle einer Textilmaschine
JP2020142897A (ja) * 2019-03-06 2020-09-10 村田機械株式会社 圧縮空気消費量出力装置及び繊維機械
DE102019107712A1 (de) * 2019-03-26 2020-10-01 Saurer Spinning Solutions Gmbh & Co. Kg Verfahren zum Herstellen einer Spleißverbindung an einer Arbeitsstelle einer Textilmaschine sowie Arbeitstelle einer Textilmaschine
DE102019116671A1 (de) * 2019-06-19 2020-12-24 Maschinenfabrik Rieter Ag Spinnmaschine sowie Verfahren zum Betreiben einer Spinnstelle einer Spinnmaschine
EP3828325A1 (de) * 2019-11-29 2021-06-02 Saurer Intelligent Technology AG Spinnstelle und luftspinnmaschine umfassend eine solche spinnstelle und verfahren zur erfassung einer einen soll-wert unterschreitenden fadenfestigkeit
DE102021118851A1 (de) 2021-07-21 2023-01-26 Maschinenfabrik Rieter Ag Verfahren zum Betreiben einer Spulstelle einer Spulmaschine
CN114194941B (zh) * 2021-12-10 2023-12-01 浙江云泰纺织有限公司 一种自动络纱机纱线卷绕机构

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT244814B (de) 1963-08-14 1966-01-25 Elitex Zavody Textilniho Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines Garnvorrates beim Garnspulen
JPS5516888A (en) * 1978-04-06 1980-02-05 Du Pont Canada Method of and apparatus for winding bulked yarn
DE3889737T2 (de) * 1987-01-16 1994-10-27 Toray Eng Co Ltd Fadenspulvorrichtung.
JPH05766A (ja) 1991-06-24 1993-01-08 Murata Mach Ltd 自動ワインダの巻取ユニツト
JPH05162923A (ja) * 1991-12-17 1993-06-29 Tsudakoma Corp クリール装置
IT1271277B (it) * 1994-12-15 1997-05-27 Savio Macchine Tessili Srl Procedimento per l'attuazione di un ciclo di avvolgimento flessibile e modulante,ed apparecchiatura adatta allo scopo
DE10046602A1 (de) * 1999-09-21 2001-03-22 Barmag Barmer Maschf Fadenspannungsspeicher
DE10062479A1 (de) * 2000-12-14 2002-06-20 Schlafhorst & Co W Verfahren zum Spulen des laufenden Fadens an einer Arbeitsstelle einer Spinnspul- oder einer Spulmaschine
JP4048902B2 (ja) * 2002-10-07 2008-02-20 村田機械株式会社 紡績機の糸弛み取り装置
JP3736633B2 (ja) * 2002-10-31 2006-01-18 村田機械株式会社 異種糸の糸継ぎ巻取装置
EP1411015B1 (en) * 2002-10-15 2008-04-23 Murata Kikai Kabushiki Kaisha Yarn-processing system
JP4244131B2 (ja) 2002-11-08 2009-03-25 村田機械株式会社 特殊な絣糸の製造方法とその巻糸パッケージ
JP2004277979A (ja) * 2003-03-13 2004-10-07 Kenichi Takahashi 曲線裁断・縫製することにより誰にでも簡単に着用できる着物。
DE102004057825A1 (de) * 2004-12-01 2006-06-08 Saurer Gmbh & Co. Kg Spulstelle einer Kreuzspule herstellenden Textilmaschine
WO2006058582A1 (de) * 2004-12-01 2006-06-08 Saurer Gmbh & Co. Kg Arbeitsstelle einer spulmaschine

Also Published As

Publication number Publication date
EP2377793A3 (en) 2012-04-18
JP2009242042A (ja) 2009-10-22
EP2107025A3 (en) 2011-05-04
CN101549806A (zh) 2009-10-07
EP2107025A2 (en) 2009-10-07
EP2377793B1 (en) 2012-11-21
CN101549806B (zh) 2013-03-13
EP2377793A2 (en) 2011-10-19
EP2107025B1 (en) 2013-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5007826B2 (ja) 糸巻取装置及びこの糸巻取装置を備える自動ワインダ
JP5190703B2 (ja) 糸巻取装置及び自動ワインダ
EP2998254B1 (en) Yarn winding device and yarn winding machine
JP2010047360A (ja) 繊維機械
JP5287992B2 (ja) 糸巻取装置
JP5471924B2 (ja) 糸巻取装置
JP5884280B2 (ja) 糸巻取装置及び糸巻取方法
JP4277227B2 (ja) 自動ワインダーにおける巻取パッケージの口出し方法及び自動ワインダー
JP2013241231A (ja) 糸巻取装置及び糸巻取方法
CN105523434B (zh) 纱线卷绕装置以及卷装减速方法
JP2010047406A (ja) 糸巻取装置及びそれを備える自動ワインダ
EP2072440B1 (en) Unwinding assisting device and method for operating an unwinding assisting device
JP2016016957A (ja) 糸巻取機及び糸巻取方法
JP5365697B2 (ja) 糸巻取装置
JP5375967B2 (ja) 糸巻取装置
JP2016050053A (ja) 糸巻取装置
JP2014218314A (ja) 糸巻取機
JP2009155101A (ja) 巻取ユニット及びそれを備える自動ワインダ
WO2015029292A1 (ja) 糸巻取装置
JP2014040316A (ja) 糸巻取ユニット及び糸巻取機
JP3159120B2 (ja) 自動ワインダー
JP2018065638A (ja) 糸巻取装置及びパッケージ減速方法
JP2023142771A (ja) 糸巻取機及び糸巻取方法
JP2023145987A (ja) 糸巻取機及び糸巻取方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120502

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120515

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150608

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees